JP3055750B2 - 活性炭再生式浄水器 - Google Patents

活性炭再生式浄水器

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JP3055750B2
JP3055750B2 JP5350028A JP35002893A JP3055750B2 JP 3055750 B2 JP3055750 B2 JP 3055750B2 JP 5350028 A JP5350028 A JP 5350028A JP 35002893 A JP35002893 A JP 35002893A JP 3055750 B2 JP3055750 B2 JP 3055750B2
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進 齋藤
一幸 渡邊
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智寛 西
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】
【産業上の利用分野】本発明は活性炭を用いた浄水器に
係り、より詳しくは、活性炭を定期的に加熱することに
より活性炭の煮沸滅菌と再生を行うようになった活性炭
再生式の浄水器に関する。
【0002】
【従来の技術】水道水のような上水を活性炭に接触させ
ることにより、水道水中に溶存するカルキ臭成分(次亜
塩素酸イオン若しくは次亜塩素酸の形の残留塩素)や人
体に有害な有機塩素化合物(トリハロメタンなど)や黴
くさい発臭物質(2メチルイソボルネオールやジオスミ
ン)を活性炭に吸着させ、水道水から除去するようにな
った浄水器は知られている。
【0003】活性炭は殺菌作用を有する残留塩素をも吸
着除去するので、浄水器の非使用時には、活性炭に細菌
やバクテリアが増殖し、衛生的でない。また、使用に伴
い活性炭の細孔は吸着された物質で充たされ、活性炭の
吸着性能が低下するので、高価な活性炭カートリッジを
定期的に交換しなければならず、浄水器のランニングコ
ストが嵩む。
【0004】細菌の増殖に対しては、従来の浄水器は、
活性炭の後段に例えば中空糸膜フィルターのようなフィ
ルターを配置し、活性炭部分で増殖した細菌を濾過によ
り除去することによりこの問題を解決している。
【0005】特公昭51-23817号には、電気ヒーターを備
え、加熱により活性炭を滅菌すると共に再生するように
なった浄水器が提案されている。電気ヒーターに通電す
ると、浄水器内の水は加熱されて沸騰し、活性炭が煮沸
滅菌される。同時に、活性炭に吸着された物質は水蒸気
と熱の作用により脱着され、活性炭が再生される。従っ
て、活性炭再生式の浄水器は、長期間にわたって活性炭
の浄化能力を維持することができ、高価な活性炭カート
リッジの交換に伴うランニングコストを低減できるとい
う利点がある。活性炭再生式の浄水器では、特開平5-33
7462号公報に記載されているように、タイマーにより定
期的に電気ヒーターに通電し、活性炭の煮沸滅菌と再生
を定期的に行うようにするのが好都合である。
【0006】しかし、活性炭再生式の浄水器の難点は、
細菌濾過用の中空糸膜フィルターを活性炭の後段に配置
することができないということである。何故ならば、中
空糸膜フィルターの中空糸膜は熱に弱い材料で形成され
ているので、活性炭再生時に発生する熱水や水蒸気によ
り容易に劣化し或いは損傷するからである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】使用者が何らかの理由
により浄水器の電源プラグをコンセントから抜いたり、
停電により通電が遮断された場合には、再生タイマーの
再生設定時刻は消去される。従って、使用者は、電源プ
ラグを差し込んだり、停電から回復した都度、タイマー
の設定をやり直さねばならない。タイマーの設定を怠る
と、次回からの活性炭の定期的滅菌再生が実行されない
ことになる。前述したように、活性炭再生式の浄水器に
おいては細菌濾過用の中空糸膜フィルターを活性炭の後
段に配置することができないので、定期的滅菌が行われ
ない場合には増殖した細菌が流出するおそれがあり、衛
生的でない。また、活性炭の再生も行われないので、美
味しい水が得られない。
【0008】通電遮断後でも再生タイマーの設定時刻を
保持させるため乾電池や充電式電池からなるバックアッ
プ電源を用いることができ、短時間の通電遮断であれば
タイマーの設定内容を保持させることができる。しか
し、バックアップ電源にも寿命があると共に、自然放電
により消耗することがあり、通電遮断が長時間にわたる
とタイマーの設定内容はやはり消去される。停電などに
因るタイマー設定内容の消去に対処するため、特開平5-
337462号公報に記載された浄水器では、停電から復帰し
た時にタイマーの時刻表示部を点滅させ、使用者にタイ
マーの設定を勧告するようになっている。 しかしなが
ら、このやり方では、電源プラグを差し込んだり、停電
から復帰した都度、タイマーの時刻表示部が点滅を開始
し、使用者がタイマーを設定するまで点滅を繰り返すの
で、その後長時間にわたって浄水器を使用しない場合に
はその分だけエネルギーロスとなると共に、報知手段の
寿命を不必要に悪化させる。 また、通常の家庭では、落
雷などに起因する停電に比して、ブレーカの切断による
停電はより多くの頻度で起こり得るが、今日では一般家
庭にはマイコン制御の多くの家庭電化製品が存在するの
で、ブレーカの復旧の際には多数の家庭電化製品の初期
設定が必要となり、家人の労力や心理的な負担も少なく
ない。そこで、ブレーカの切断による停電から復旧した
時の家人の心理的な負担をできるだけ軽減することが望
ましい。
【0009】本発明の目的は、通電遮断により再生タイ
マーの再生設定時刻が消去された後、再び電源が投入さ
れた場合に、使用者の心理的な負担をも考慮して最も合
理的な時期に、使用者にタイマーを設定するべく注意喚
起し、確実に活性炭の定期的滅菌再生を復活させること
の可能な、使い勝手に優れた活性炭再生式浄水器を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の一態様において
は、活性炭再生式浄水器は、活性炭を収容した活性炭容
器と、活性炭容器を加熱する加熱手段と、タイマーを備
え所定周期で加熱手段を作動させる制御手段と、加熱手
段および制御手段に電力を供給する主電源回路と、使用
者にタイマーの設定を勧告する報知手段と、前記活性炭
容器への通水を検知する通水検知手段とを備え、この制
御手段は、主電源回路に電源が投入され且つ前記通水検
知手段が通水を検知した時に、報知手段を作動させて使
用者にタイマーの設定を勧告する。
【0011】このようにして、通電再開後に浄水器に通
水した時に、初めて使用者にタイマーの設定が勧告され
るので、ブレーカの切断から復旧した直後の家人の心理
的な負担や作業を軽減することができ、浄水器の使い勝
手が向上する。また、警報ランプの点灯によるエネルギ
ーロスや、報知手段の寿命の悪化が防止される。また、
使用者がタイマーの設定を忘れたり怠ったりすることが
なく、確実に活性炭の定期的滅菌再生を行わせることが
でき、衛生的で美味しい浄水を得ることができる。
【0012】本発明の他の態様においては、活性炭再生
式浄水器は、更に、主電源回路に電源が投入されていな
い時に制御手段に電力を供給するバックアップ電源回路
を備え、制御手段は、主電源回路に電源が投入され且つ
前記通水検知手段が通水を検知した場合においてタイマ
ーが再生開始時刻を保持していない時には、報知手段を
作動させて使用者にタイマーの設定を勧告する。
【0013】この場合においても、通電再開後に浄水器
に通水した時に初めて使用者にタイマーの設定が勧告さ
れるので、停電復旧直後の家人の心理的な負担や作業を
軽減することができ、エネルギーロスや報知手段の寿命
の悪化を防止することができる。
【0014】
【実施例】添付図面を参照しながら本発明の浄水器の好
適な実施例を説明する。初めに図1に基づいて本発明の
浄水器の使用の態様を説明するに、この浄水器10は例
えば流し12を備えた台所カウンター14上に載置して
使用することができる。その場合、流しの既存の任意の
水栓(図示した使用例では、シングルレバー型の湯水混
合栓)16のスパウト18に切換え弁機構を内蔵した蛇
口アダプタ20を取付け、このアダプタ20を上水供給
ホース22と浄水吐出ホース24により浄水器10に接
続することができる。アダプタ20のハンドル26を所
定位置に回すと、水栓16からの上水は上水供給ホース
22により浄水器10に送られ、浄水器で浄化された水
は浄水吐出ホース24からアダプタ20に送られ、その
出口28から吐出される。残留塩素やトリハロメタンな
どの有害物質や発臭物質が除去された浄水は飲料水とし
て或いは料理用に使用することができる。ハンドル26
を他の位置に回すと、水栓16からの未処理の上水(又
は湯水混合物)は浄水器を経由することなくアダプタ2
0の出口28からそのまゝ吐出され、野菜や食器の洗浄
などの用途に供することができる。図示した使用例で
は、シングルレバー型湯水混合栓16には給湯パイプ1
6Aを介して給湯機(図示せず)からの湯が供給され、
水道管(図示せず)に接続された給水パイプ16Bから
上水が供給されるようになっている。
【0015】次に図2から図5を参照するに、この浄水
器10は、プラスチック製のハウジング30と、このハ
ウジング30にスナップ嵌めされたキャップ32を有す
る。ハウジング30に一体形成された下向きに延長する
例えば6本の脚部34には底板36がねじ38によって
固定してあり、この底板36にねじ止めされた例えば4
個のゴム脚40により浄水器10の荷重は支持される。
【0016】概略的に述べれば、図示した実施例では、
この浄水器10は、水道水中に浮遊する赤錆や微生物な
どの粒子成分を濾過作用により除去するための濾過段4
2と、水道水中に溶存する残留塩素やトリハロメタンや
臭気物質のような有害な或いは不本意な物質を活性炭の
吸着作用により除去するための吸着段44からなり、吸
着段44の活性炭は電気ヒーターにより定期的に加熱さ
れ、煮沸滅菌されると共に再生されるようになってい
る。濾過段42は吸着段44の活性炭への粒子成分の負
荷を軽減するためのもので、省略してもよい。
【0017】より詳しくは、濾過段42は複数のねじ4
6によってハウジング30の水平壁48に液密に固定さ
れた逆コップ形のフィルターケース50を有し、このフ
ィルターケース50内には従来型の中空糸膜フィルター
・モジュール52がキャップ54によって位置決めされ
ている。ハウジング水平壁48とこのキャップ54との
間には半径方向分配通路56が確保してあり、この通路
56はハウジング水平壁48に一体形成された下向きに
延長する入口管58に連通している。この入口管58に
は上水供給ホース22が接続されたホース継手60が固
定してあり、上水供給ホース22から入来する上水が分
配通路56内に流入するようになっている。
【0018】入口管58には、従来型の逆止弁62が配
置してあり、中空糸膜フィルター・モジュール52から
上水供給ホース22へと上水が逆流しないようになって
いる。半径方向分配通路56内に流入した上水は、キャ
ップ54の外周に形成された星型突起64間の隙間を経
て、フィルターケース50内周と中空糸膜フィルター・
モジュール52外周との間の環状分配通路66に流入
し、中空糸膜フィルター・モジュール52の開口68か
らモジュール52内に入り、中空糸膜フィルターによっ
て濾過される。濾過された上水は、キャップ54に形成
された出口70から流出する。中空糸膜フィルター・モ
ジュール52に代えて、他の形式のフィルターを使用し
てもよい。
【0019】図2および図5からよく分かるように、ハ
ウジング30の水平壁48には、樋形の通路形成部材7
2が液密に固定してあり、水平壁48と協動して上水通
路74を形成している。この通路形成部材72にはドレ
ーンプラグ76が螺合してあり、浄水器10の搬送など
に当りプラグ76を外すことにより通路74の水抜きが
できるようになっている。上水通路74はハウジング3
0と一体形成された上水供給ライザー78に連通してお
り、濾過段42によって濾過された上水はこのライザー
78を介して後段の吸着段44に送られるようになって
いる。図2および図4からよく分かるように、この上水
供給ライザー78は浄水器10の垂直中央面に関して片
側にオフセットしてあり、他方の側には同様にハウジン
グ30と一体形成された浄水吐出ライザー80が配置し
てある。この浄水吐出ライザー80は後述するように吸
着段44の吸着作用によって浄化された浄水を浄水吐出
ホース24に送るためのもので、このライザー80には
ホース継手82が接続してあり、この継手82に浄水吐
出ホース24が装着してある。
【0020】図6および図7を参照するに、吸着段14
は活性炭素繊維が充填された活性炭カートリッジの形の
活性炭容器84を有する。この活性炭カートリッジ84
はステンレス鋼板製の金属缶86からなる。この金属缶
86は、ステンレス鋼板を深絞り成形してなる有底円筒
形の胴体88とステンレス鋼板製の円環形の蓋90から
なり、両者は周縁92に沿って液密に巻締めてある。金
属缶86の耐食性を向上させるため、胴体88と蓋90
の内周面にはフッ素樹脂がコーティングしてある。蓋9
0には円弧状の複数の上水入口開口94が打ち抜きによ
り形成してあり、ライザー78を介して濾過段42から
送られた水がカートリッジ84内に流入するようになっ
ている。カートリッジ84の中央にはステンレス製の多
孔円筒96が配置してあり、この円筒96の周りには活
性炭素繊維98がバインダーを用いて成型してある。バ
インダー成型の代わりに、活性炭素繊維98の不織布を
ぐるぐると巻き付けて適宜拘束してもよい。さらに、活
性炭素繊維に代えて、粒状活性炭や球状活性炭を使用し
てもよい。活性炭素繊維層98と胴体88との間には上
水入口94に連通する環状の分配通路100が形成して
あり、上水入口94からカートリッジ84内に流入した
上水が多孔円筒96に向かって半径方向内側に活性炭素
繊維層98を通過するようになっている。活性炭素繊維
層98を通過する際、水中に溶存する塩素やトリハロメ
タンや発臭物質は活性炭素繊維に吸着され、除去され
る。活性炭素繊維98によって浄化された浄水は多孔円
筒96内に回収され、カートリッジ84の出口102に
送られる。環状分配通路100と多孔円筒96との間で
流れのショートパスが起こるのを防止するため、活性炭
素繊維充填後、金属缶86の胴体88および蓋90には
環状のV溝型エンボス部104をプレス成形し、これら
のエンボス部104を活性炭素繊維層の上下端面に食い
込ませるのが好ましい。
【0021】図2および図8に示したように、活性炭カ
ートリッジ84はハウジング30の水平壁106に座金
108を介して支持され、マニホールド・アッセンブリ
110によって閉鎖されている。このマニホールド・ア
ッセンブリ110は、上部材112と下部材114に分
割されており、両者は互いに液密に固定されている。下
部材114はライザー78および80の上端に液密に嵌
合されていると共に、それらに支持されている。例えば
7本のねじ116(図4)を用いてハウジング30の水
平壁106に上部材112と下部材114を共締めする
ことにより、マニホールド・アッセンブリ110はハウ
ジング30に固定される。
【0022】図8は図4のVIII−VIII線に沿った断面図
で、図8と図4を参照するに、マニホールド・アッセン
ブリ110の上部材112には細長い膨出部118が形
成してあり、下部材114と協動して上水通路120を
形成している。図8からよく分かるように、この通路1
20は一方においてライザー78に連通していると共
に、他方において下部材114に形成された入口ポート
122に連通している。この入口ポート122は下部材
114とカートリッジ84の蓋90との間に形成された
空間124に開口している。従って、濾過段42の中空
糸膜フィルター・モジュール52によって濾過された上
水は、通路74、ライザー78、通路120、ポート1
22、空間124、金属缶86の上水入口94を介して
環状分配通路100に流入する。
【0023】図2および図4に示したように、マニホー
ルド・アッセンブリ110の上部材112には更に他の
膨出部126が形成してある。この膨出部126には感
温切換え弁128が組み込んであり、従ってこの膨出部
126は感温切換え弁128のハウジングを兼ねてい
る。この膨出部126は、また、マニホールド・アッセ
ンブリ110の下部材114と協動して浄水吐出通路1
30を形成しており、この浄水吐出通路130はライザ
ー80に連通している。
【0024】感温切換え弁128は図9に示したような
感温素子132を有する。この感温素子132は従来型
のもので、熱膨脹性ワックス(図示せず)を収容した本
体133と、2つの弁頭部134および136と、例え
ば3つの摺動ガイド部138と、スピンドル140を有
し、雰囲気温度の上昇に伴いスピンドル140が本体1
33から次第に突出するようになっている。この感温素
子132は図2に示したようにばね受けに作用する復帰
ばね142を介して膨出部126の段付ボアに嵌合さ
れ、そのスピンドル140は膨出部126にねじ止めさ
れたキャップ144に当接させてある。従って、本体1
33と2つの弁頭部134および136との組立体は低
温時には復帰ばね142によって図2において右方に付
勢されているが、温度上昇に伴いスピンドル140が本
体133から突出するにつれてこの組立体は図2におい
て左方に変位する。熱膨脹性ワックスを使用した感温切
換え弁128に代えて、形状記憶合金を使用した感温切
換え弁を用いてもよい。
【0025】マニホールド・アッセンブリ110の上部
材112には活性炭カートリッジ84の出口102に整
列した入口ポート146が形成してあり、活性炭カート
リッジ84から流出する流体に感温素子132が接触す
るようになっている。感温切換え弁128は、流体温度
が50℃以下の時には図2に示したように第1弁頭部1
34により弁座148が閉鎖されると共に第2弁頭部1
36が弁座150を開放し、流体温度が50℃を超える
とスピンドル140の突出に伴い弁座148が開放され
ると共に弁座150が閉鎖されるように設定することが
できる。図4からよく分かるように、感温切換え弁12
8のキャップ144には、スピンドル140から側方に
オフセットした位置において、熱水蒸気排出管152が
形成してあり、この熱水蒸気排出管152は弁座148
(図2)に連通している。図4に示したように、この熱
水蒸気排出管152にはドレーンホース154の一端を
接続することができる。このドレーンホース154はハ
ウジング30の水平壁の開口156を経てライザー80
に沿って下方に延長させ、その他端は図1に示したよう
に流し12まで延長させることができる。
【0026】再び図7を参照するに、活性炭カートリッ
ジ84の缶胴体88の底部には電気ヒーター158が配
置してあり、このヒーターに通電したときに活性炭カー
トリッジ84が底から加熱されるようになっている。ヒ
ーター158としては、ニクロム線を雲母箔で挟んだマ
イカヒーターや、シーズヒータを使用することができ
る。ヒーター158から缶胴体88への熱伝達を向上さ
せるため、ヒーター158と缶胴体88底部との間には
熱伝導性の良いアルミニューム板160を挟持するのが
好ましい。ヒーター158とアルミニューム伝熱板16
0とは、缶胴体88に溶接されたボルト162とナット
164により、アルミニューム放熱板166と共に缶胴
体88に締結されている。
【0027】図7からよく分かるように、缶胴体88の
中央部168は上げ底になっており、この中央上げ底部
168にはその温度検出するためのサーミスタ170が
伝熱関係で接触させてある。サーミスタ170はコイル
ばね172を介して放熱板166に支持されたサーミス
タホルダー174に支持されており、中央上げ底部16
8に弾力接触されている。アルミニューム放熱板166
には、また、クリップにより温度ヒューズ176が伝熱
関係で保持されている。
【0028】再び図2を参照するに、浄水器10のキャ
ップ32の裏には、回路基板178がねじ止めしてあ
り、この回路基板に浄水器制御部180が固定してあ
る。制御部180をヒーター158の熱から保護するた
め、キャップ32には熱遮蔽板182が装着してある。
制御部180には電源コード184から交流電力が供給
される。図2に示したように、回路基板178には操作
・表示パネル186が設けてある。
【0029】図10に示したように、サーミスタ170
の出力はリード線188により制御部180に入力さ
れ、制御部180は操作・表示パネル186の液晶表示
パネル190とスイッチ192および194に接続する
ことができる。図示した実施例では、制御部180はプ
ログラムされたマイクロプロセッサ196を備え、この
マイクロプロセッサ196はソリッド・ステート・リレ
ー(SSR)198を介してヒーター158への通電を
制御するようになっている。商用交流電源の電力は主電
源回路200に供給され、主電源回路200の交流出力
は、SSR198と温度ヒューズ176を介して電気ヒ
ーター158に供給される。主電源回路200の直流出
力はマイクロプロセッサ196に供給される。マイクロ
プロセッサ196は、後述するように、予め設定された
所定の再生時刻が到来すると毎日自動的にヒーター15
8に通電するようにプログラムされており、タイマー機
能を実行するようになっている。設定された再生時刻は
マイクロプロセッサ196のメモリ(RAM)の所定領
域に記憶される。
【0030】この浄水器10の使用の態様を説明する
に、浄水供給時には、アダプタ20のハンドル26を浄
水器10側に回して水栓16を開けると、前述したよう
に、上水は濾過段42の中空糸膜モジュール52により
濾過され、次いで吸着段44に送られて活性炭素繊維9
8により吸着浄化され、多孔円筒96内に回収された浄
水は活性炭カートリッジ84の出口102から流出す
る。前述したように、感温切換え弁128は出口102
から流出する流体温度が50℃以下の時には出口102
を浄水吐出通路130に接続するように設定されている
ので、多孔円筒96内に回収された浄水は浄水吐出通路
130からライザー80を介して浄水吐出ホース24に
送られてアダプター20の出口28から吐出され、飲用
などに供される。
【0031】次に、図11から図13のフローチャート
を併せ参照しながら浄水器制御部の作動について説明す
る。図11のフローチャートに示したように、電源コー
ド184(図1)の電源プラグをコンセントに差し込む
ことにより主電源回路200に電源が投入されると、マ
イクロプロセッサ196のRAMの初期化(S301)
が行われた後、液晶表示パネル190には『再生時刻設
定スイッチを押してタイマーを設定して下さい』のよう
なメッセージが表示され、使用者にタイマーの設定を勧
告する。図12のフローチャートに示したように、この
勧告に応じて使用者が再生時刻設定スイッチ192を押
す度に(S401)、再生時刻は現在の時刻から例えば
1時間単位でインクレメントされ(S402)、マイク
ロプロセッサのメモリに記憶されると共に、新たな再生
時刻が表示パネル190に表示される(S403)。
【0032】マイクロプロセッサ196は図13に示し
たルーチンを周期的に実行することにより、活性炭の煮
沸滅菌と再生を定期的に行う。即ち、活性炭の再生は、
設定した時刻が到来すると毎日自動的に行われると共に
(S501)、使用者が手動再生スイッチ194を押し
た時にもその都度行われる(S502)。設定時刻が到
来するか手動再生スイッチ194が押されると、マイク
ロプロセッサ196はSSR198を励磁し、ヒーター
158への通電を開始させる(S503)。液晶表示パ
ネル190には“再生中”または“準備中”などの使用
禁止表示がなされ(S504)、使用者が誤って浄水器
を使用するのを防止する。
【0033】通電に伴い活性炭カートリッジ84の底部
は加熱され、活性炭カートリッジ84内に滞留する水は
熱水となり、やがて沸騰し始める。中空糸膜フィルター
・モジュール52の入口には逆止弁62が設けてあるの
で、活性炭カートリッジ84内に発生した熱水と水蒸気
は、中空糸膜フィルター・モジュール52の方へ逆流す
ることなく、活性炭カートリッジ84の出口102から
感温切換え弁128に向かって上昇し、感温素子132
に接触する。感温素子132が50℃以上に加熱される
と、弁頭部134と136は図2において左方に移動
し、自動的に浄水吐出通路130を閉鎖すると共に、カ
ートリッジ出口102および入口ポート146を熱水蒸
気排出管152に接続するので、活性炭カートリッジ8
4内に発生した熱水と水蒸気はドレーンホース154を
介して流し12に排出される。活性炭カートリッジ84
内に滞留する水が沸騰するに伴い、活性炭素繊維98は
煮沸滅菌されると共に、活性炭素繊維に吸着された塩素
や、沸点が水の沸点より低いトリハロメタンは熱水と水
蒸気の作用により容易に脱着され、活性炭素繊維が再生
される。
【0034】ヒーター158への通電は、サーミスタ1
70により検出されるカートリッジ84の中央上げ底部
168の温度が例えば120℃を超えるまで継続される
(S505)。活性炭カートリッジ84の中央上げ底部
168の温度が120℃を超えると、カートリッジ84
内の滞留水がほぼ蒸発したと見做し、ヒーター158へ
の通電を終了させる(S506)。カートリッジ84が
放熱により冷却され、感温切換え弁128の雰囲気温度
が50℃以下になると、感温切換え弁128は自動的に
カートリッジ84の出口102を浄水吐出通路130に
接続し、使用時に備える。カートリッジ84が更に放熱
冷却し、サーミスタ170の出力により底部168の温
度が40℃に低下したことが検出されると(S50
7)、液晶表示パネル190に“使用可能”又は“READ
Y”と表示させ(S508)、浄水器が使用可能な状態
になったことを使用者に知らせる。
【0035】本発明の第2実施例においては、図14に
示したように、マイクロプロセッサ196は乾電池又は
充電式電池からなるバックアップ電源回路202によっ
てバックアップされており、主電源回路200に電源が
投入されていない時にも、バックアップ電源回路202
が消耗していない限り、マイクロプロセッサのメモリに
格納された再生時刻を保持できるようになっている。
【0036】図15のフローチャートを参照しながら第
2実施例の作動を説明するに、電源プラグをコンセント
に差し込むことにより主電源回路200に電源が投入さ
れると、マイクロプロセッサ196のRAMの初期化
(S601)が行われる。次に、マイクロプロセッサ1
96は、バックアップ電源回路202の出力レベルをチ
ェックし、電源投入直前においてバックアップ電源が消
耗していたかどうかを判定することにより、そのメモリ
にタイマー設定時刻が保持されているかどうかを判定す
る(S602)。バックアップ電源が消耗していた場合
には、タイマーの設定時刻が消去されていたと見做し、
表示パネル190にタイマー設定勧告メッセージを表示
する(S603)。以後は、図12および図13のフロ
ーチャートと同様に、再生時刻が設定され、設定時刻に
は例えば24時間周期で再生が開始される。
【0037】本発明の第3実施例においては、図16に
示したように、マイクロプロセッサ196はバックアッ
プ電源回路202によってバックアップされていると共
に、出力ドライバ204を介してブサー206のような
警報装置を駆動するようになっている。更に、例えば逆
止弁62の近傍の浄水器の通水路には圧力スイッチ20
8が設けてあり、その出力はマイクロプロセッサ196
に入力される。
【0038】図17のフローチャートに基づいて第3実
施例の作動を説明するに、電源プラグがコンセントに差
し込まれると、マイクロプロセッサ196のRAMの初
期化(S701)が行われた後、マイクロプロセッサ1
96は、バックアップ電源回路202の出力レベルをチ
ェックすることにより、そのメモリにタイマー設定時刻
が保持されているかどうかを判定する(S702)。バ
ックアップ電源が消耗していた場合には、タイマーの設
定時刻が消去されていたと見做し、使用者がタイマーを
設定するのを待つ(S703)。マイクロプロセッサ1
96は圧力スイッチ208の出力を監視し(S70
4)、タイマー設定がなされないまゝ浄水器に通水が行
われると、警報ブサー206を駆動し、使用者にタイマ
ー設定を勧告する(S705)。以後は、図12および
図13のフローチャートと同様に、再生時刻が設定さ
れ、活性炭は周期的に再生される。
【0039】以上には本発明の特定の実施例について説
明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種
々の設計変更を加えることができる。例えば、通水を検
出するための圧力スイッチ208は流量センサで代える
ことができる。また、バックアップ電源回路202は設
けた方が浄水器の使い勝手が良いが、省略してもよい。
また、タイマー機能を備えた制御部はマイクロプロセッ
サにより実現されるものとして記載したが、ハードウェ
ア回路によって構成することもできる。さらに、中空糸
膜フィルター・モジュール52は省略することができ
る。また、活性炭の加熱再生手段としては電気ヒーター
を使用するものとして説明したが、給湯機からの熱湯や
スチームにより活性炭を加熱することも可能である。そ
の場合には、中空糸膜カートリッジと活性炭容器との間
に熱湯又はスチーム供給管を接続し、制御回路によって
制御される電磁弁により加熱を制御することができる。
【0040】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明の浄水器で
は、通電遮断により再生タイマーの再生設定時刻が消去
された場合でも、通電再開後に浄水器に通水した時に初
めて使用者にタイマーの設定が勧告されるので、ブレー
カの切断などから復旧した直後の家人の心理的な負担や
作業を軽減することができ、浄水器の使い勝手が向上す
る。また、警報ランプの点灯によるエネルギーロスや、
報知手段の寿命の悪化が防止される。さらに、使用者が
タイマー設定を忘れたり怠ったりすることがないので
活性炭は確実に滅菌されると共に、吸着能力が回復さ
れ、長期間にわたって衛生的で美味しい浄水を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の浄水器を台所に設置した使用
例を示す斜視図である。
【図2】図2は、図1に示した浄水器の断面図で、図4
のII−II線に沿った断面を示すもので、中空糸膜モジュ
ールと活性炭カートリッジの半径方向寸法が忠実になる
ように描写してある。
【図3】図3は、図1に示した浄水器の分解斜視図であ
る。
【図4】図4は、図1に示した浄水器の平面図で、キャ
ップを外した所を示す。
【図5】図5は、図1に示した浄水器の底面図で、底板
と活性炭カートリッジを取り外したところを示す。
【図6】図6は、図1に示した浄水器の活性炭カートリ
ッジの平面図である。
【図7】図7は、図1に示した浄水器の活性炭カートリ
ッジの断面図である。
【図8】図8は、図4のVIII−VIII線に沿った断面図で
ある。
【図9】図9は、切換え弁の感温素子組立体の斜視図で
ある。
【図10】図10は、浄水器の第1実施例の制御部を示
すブロック図である。
【図11】図11は、図10の制御部の動作を示すフロ
ーチャートで、主電源投入時のルーチンを示す。
【図12】図12は、図10の制御部の動作を示すフロ
ーチャートで、再生時刻設定ルーチンを示す。
【図13】図13は、図10の制御部の動作を示すフロ
ーチャートで、活性炭再生ルーチンを示す。
【図14】図14は、浄水器の第2実施例の制御部を示
すブロック図である。
【図15】図15は、図11同様のフローチャートで、
第2実施例の主電源投入時のルーチンを示す。
【図16】図16は、浄水器の第3実施例の制御部を示
すブロック図である。
【図17】図17は、図11同様のフローチャートで、
第3実施例の主電源投入時のルーチンを示す。
【符号の説明】
10: 浄水器 84: 活性炭カートリッジ 158: 加熱手段(電気ヒーター) 180: 制御手段 190/206: 報知手段 200: 主電源回路 202: バックアップ電源回路208 : 通水検知手段
フロントページの続き (72)発明者 西 智寛 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番 1号 東陶機器株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−337462(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 1/28 B01D 15/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性炭を収容し上水が通水されるように
    なった活性炭容器と、前記活性炭容器を加熱する加熱手
    段と、再生開始時刻を保持するタイマーを備え所定周期
    で前記加熱手段を駆動する電子制御手段と、前記加熱手
    段および電子制御手段に電力を供給する主電源回路とを
    備え、活性炭を所定周期で滅菌再生するようになった活
    性炭再生式浄水器において、前記制御手段に接続され使
    用者にタイマーの設定を勧告する報知手段と、前記活性
    炭容器への通水を検知する通水検知手段とを設け、前記
    制御手段は、前記主電源回路に電源が投入され且つ前記
    通水検知手段が通水を検知した時に、前記報知手段を作
    動させて使用者にタイマーの設定を勧告することを特徴
    とする活性炭再生式浄水器。
  2. 【請求項2】 活性炭を収容し上水が通水されるように
    なった活性炭容器と、前記活性炭容器を加熱する加熱手
    段と、再生開始時刻を保持するタイマーを備え所定周期
    で前記加熱手段を駆動する電子制御手段と、前記加熱手
    段および電子制御手段に電力を供給する主電源回路と、
    前記主電源回路に電源が投入されていない時に前記制御
    手段に電力を供給するバックアップ電源回路とを備え、
    活性炭を所定周期で滅菌再生するようになった活性炭再
    生式浄水器において、前記制御手段に接続され使用者に
    タイマーの設定を勧告する報知手段と、前記活性炭容器
    への通水を検知する通水検知手段とを設け、前記制御手
    段は、前記主電源回路に電源が投入され且つ前記通水検
    知手段が通水を検知した場合において前記タイマーが再
    生開始時刻を保持していない時には、前記報知手段を作
    動させて使用者にタイマーの設定を勧告することを特徴
    とする活性炭再生式浄水器。
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