JP3112132B2 - 活性炭再生式浄水器 - Google Patents

活性炭再生式浄水器

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JP3112132B2
JP3112132B2 JP05153030A JP15303093A JP3112132B2 JP 3112132 B2 JP3112132 B2 JP 3112132B2 JP 05153030 A JP05153030 A JP 05153030A JP 15303093 A JP15303093 A JP 15303093A JP 3112132 B2 JP3112132 B2 JP 3112132B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】
【産業上の利用分野】本発明は、活性炭を随時加熱する
ことにより活性炭を再生し、長期間にわたって浄化能力
を維持するようになった浄水器に関する。
【0002】
【従来の技術】水道水には、塩素殺菌の残留塩素が次亜
塩素酸イオン(ClO-)若しくは次亜塩素酸(HCl
O)の形で溶存している。残留塩素による臭いは俗にカ
ルキ臭と言われ、嫌われることが多い。また、水道水中
には、溶存塩素と有機物との反応により生成する微量の
有機塩素化合物(クロロホルムやブロモジクロロメタン
を主とするトリハロメタン)が溶存しており、トリハロ
メタンは発癌性を有する有害物質として注目されてい
る。さらに、近年では、水源の水質汚濁と富栄養化に伴
い水源において植物性プランクトンが繁殖する傾向にあ
り、プランクトンの代謝物又は分泌物と考えられる発臭
性の有機物が水道水に低濃度で溶存している。斯るプラ
ンクトン由来の発臭物質としては2−メチルイソボルネ
オールやジオスミンが知られており、黴くさい臭いがす
るので黴臭物質又は臭気物質と言われ、やはり敬遠され
ている。
【0003】このような有害物質や臭気物質を除去し、
健康的で美味しい水を得るため、従来、これらの物質を
活性炭に吸着させて除去するようになった浄水器が使用
されている。しかし、活性炭により残留塩素(次亜塩素
酸イオン若しくは次亜塩素酸)を除去すると、浄水器の
非使用時には、活性炭にバクテリアが繁殖し、衛生的で
ない。そこで、従来の浄水器では、活性炭の後段に中空
糸膜フィルターが配置してあり、濾過によりバクテリア
を除去するようになっている。
【0004】他方、特公昭51-23817号には、電気ヒータ
ーを備えた活性炭再生式の浄水器が開示されている。ヒ
ーターに通電すると、活性炭容器内の水は加熱されて沸
騰し、活性炭に吸着された物質は熱水と水蒸気の作用に
より脱着され、活性炭が再生される。斯る活性炭再生式
の浄水器は、長期間にわたって活性炭の浄化能力を維持
することができ、高価な活性炭カートリッジの交換に伴
うランニングコストを低減できるという利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】活性炭再生式の浄水器
においては、長期間にわたって活性炭を使用しなければ
ならないので、活性炭の上流に中空糸膜フィルターを配
置し、上水中の粒子成分を濾過作用により予め除去する
ことにより、活性炭への負荷を軽減することが好まし
い。しかしながら、中空糸膜フィルターの中空糸膜は、
一般に、熱に弱い材料で形成されていると共に、親水処
理が施してある。活性炭再生式の浄水器では、活性炭再
生時には熱水や水蒸気が発生するが、熱水や水蒸気が中
空糸膜フィルターに接触するとその熱により中空糸膜フ
ィルターが劣化し又は損傷するおそれがある。また、中
空糸膜は親水性を有するので、再生時に発生する水蒸気
が接触すると中空糸膜の細孔がベーパロックを起こし、
通水抵抗が増大する。
【0006】本発明の目的は、活性炭再生式の浄水器に
おいて、熱による中空糸膜フィルターの劣化や損傷を防
止することにより、中空糸膜フィルターの併用を可能に
することにある。
【0007】別の観点においては、本発明の目的は、活
性炭再生式の浄水器において、水蒸気による中空糸膜フ
ィルターのベーパロックを防止することにある。
【0008】
【発明の構成】
【課題を解決するための手段】本発明は、上水中に溶存
する残留塩素やトリハリメタンや臭気物質のような有害
な若しくは不本意な成分を吸着作用により除去する活性
炭を収容した吸着槽と、活性炭を加熱し再生する加熱手
段とを備えた活性炭再生式の浄水器において、上水中の
粒子成分を濾過作用により予め除去する中空糸膜フィル
ターを吸着槽の上流に配置すると共に、水封構造(トラ
ップ構造)の上水通路を介して中空糸膜フィルターと吸
着槽とを接続し、この上水通路の上流又は通水路中に逆
止弁を設けたことを特徴とするものである。本発明の好
ましい実施態様においては、前記上水通路は略S字状に
することができる
【0009】
【作用】このように、中空糸膜フィルターと吸着槽との
間の上水通路を水封構造にし、且つこの上水通路の上流
又は通水路中に逆止弁を設けたので、加熱手段の作動時
に吸着槽に発生する水蒸気や熱水及び水封構造内の封水
が中空糸膜フィルターに逆流するのが阻止され、中空糸
膜フィルターの劣化やベーパロックが防止される。
【0010】また、水封構造(トラップ構造)を略S字
状にすることにより、浄水器の使用中は、上水通路には
水が自動的に充満されるので、吸着槽に発生する水蒸気
や熱水がこの封水内にトラップされ、中空糸膜フィルタ
ーへの移動を確実に阻止できる。
【0011】
【実施例】添付図面を参照しながら本発明の浄水器の好
適な実施例を説明する。初めに図1に基づいて本発明の
浄水器の使用例を説明するに、この浄水器10は例えば
流し12を備えた台所カウンター14上に載置して使用
することができる。その場合、流しの既存の任意の水栓
(図示した使用例では、シングルレバー型の湯水混合
栓)16のスパウト18に切換え弁機構を内蔵した蛇口
アダプタ20を取付け、このアダプタ20を上水供給ホ
ース22と浄水吐出ホース24により浄水器10に接続
することができる。アダプタ20のハンドル26を所定
位置に回すと、水栓16からの上水は上水供給ホース2
2により浄水器10に送られ、浄水器で浄化された水は
浄水吐出ホース24からアダプタ20に送られ、その出
口28から吐出される。残留塩素や有害物質や臭気物質
が除去された浄水は飲料水として或いは料理用に使用す
ることができる。ハンドル26を他の位置に回すと、水
栓16からの未処理の上水(又は湯水混合物)は浄水器
を経由することなくアダプタ20の出口28からそのま
ゝ吐出され、野菜や食器の洗浄などの用途に供すること
ができる。図示した使用例では、シングルレバー型湯水
混合栓16には給湯パイプ16Aを介して給湯機(図示
せず)からの湯が供給され、水道管(同じく図示せず)
に接続された給水パイプ16Bから上水が供給されるよ
うになっている。
【0012】次に図2から図5を参照するに、この浄水
器10は、プラスチック製のハウジング30と、このハ
ウジング30にスナップ嵌めされたキャップ32を有す
る。ハウジング30に一体形成された下向きに延長する
例えば6本の脚部34には底板36がねじ38によって
固定してあり、この底板36にねじ止めされた例えば4
個のゴム脚40により浄水器10の荷重は支持される。
【0013】概略的に述べれば、図示した実施例では、
この浄水器10は、水道水中に浮遊する赤錆や微生物な
どの粒子成分を濾過作用により除去するための濾過段4
2と、水道水中に溶存する残留塩素やトリハロメタンや
臭気物質のような有害な或いは不本意な物質を活性炭の
吸着作用により除去するための吸着段44からなり、吸
着段44の活性炭は電気ヒーターにより随時加熱され、
煮沸滅菌されると共に再生されるようになっている。濾
過段42は吸着段44の活性炭への粒子成分の負荷を軽
減するためのものである。
【0014】より詳しくは、濾過段42は複数のねじ4
6によってハウジング30の水平壁48に液密に固定さ
れた逆コップ形のフィルターケース50を有し、このフ
ィルターケース50内には従来型の中空糸膜フィルター
・モジュール52がキャップ54によって位置決めされ
ている。ハウジング水平壁48とこのキャップ54との
間には半径方向分配通路56が確保してあり、この通路
56はハウジング水平壁48に一体形成された下向きに
延長する入口管58に連通している。この入口管58に
は上水供給ホース22が接続されたホース継手60が固
定してあり、上水供給ホース22から入来する上水が分
配通路56内に流入するようになっている。本発明の好
ましい実施態様に従い、入口管58には従来型の逆止弁
62が配置してあり、中空糸膜フィルター・モジュール
52から上水供給ホース22へと上水が逆流しないよう
になっている。半径方向分配通路56内に流入した上水
は、キャップ54の外周に形成された星型突起64間の
隙間を経て、フィルターケース50内周と中空糸膜フィ
ルター・モジュール52外周との間の環状分配通路66
に流入し、中空糸膜フィルター・モジュール52の開口
68からモジュール52内に入り、中空糸膜フィルター
によって濾過される。濾過された上水は、キャップ54
に形成された出口70から流出する。通常の水質条件下
で約7年間にわたり交換することなく使用することがで
きるようにするため、中空糸膜フィルター・モジュール
52は好ましくは約2m2の膜面積を有する。
【0015】図2および図5からよく分かるように、図
示した実施例においては、ハウジング30の水平壁48
には、樋形の通路形成部材72が液密に固定してあり、
水平壁48と協動して上水通路74を形成している。こ
の通路形成部材72にはドレーンプラグ76が螺合して
あり、浄水器10の搬送などに当りプラグ76を外すこ
とにより通路74の水抜きができるようになっている。
上水通路74はハウジング30と一体形成された上水供
給ライザー78に連通しており、濾過段42によって濾
過された上水はこのライザー78を介して後段の吸着段
44に送られるようになっている。図2および図4から
よく分かるように、この上水供給ライザー78は浄水器
10の垂直中央面に関して片側にオフセットしてあり、
他方の側には同様にハウジング30と一体形成された浄
水吐出ライザー80が配置してある。この浄水吐出ライ
ザー80は後述するように吸着段44の吸着作用によっ
て浄化された浄水を浄水吐出ホース24に送るためのも
ので、このライザー80にはホース継手82が接続して
あり、この継手82に浄水吐出ホース24が装着してあ
る。
【0016】図6および図7を参照するに、吸着段44
は活性炭素繊維が充填された活性炭カートリッジの形の
吸着槽84を有する。この活性炭カートリッジ84はス
テンレス鋼板製の容器86からなる。この容器86は、
ステンレス鋼板を深絞り成形してなる有底円筒形の胴体
88とステンレス鋼板製の円環形の蓋90からなり、両
者は周縁92に沿って液密に巻締めてある。耐食性を向
上させるため胴体88と蓋90の内周面にはテフロン
(デュポン社ポリテトラフルオロエチレンの登録商標)
がコーティングしてある。蓋90には円弧状の複数の上
水入口開口94が打ち抜きにより形成してあり、ライザ
ー78を介して濾過段42から送られた水がカートリッ
ジ84内に流入するようになっている。カートリッジ8
4の中央にはステンレス製の多孔円筒96が配置してあ
り、この円筒96の周りにはバインダーを用いて成型し
た活性炭素繊維98が配置してある。円筒96の周りに
活性炭素繊維の不織布をぐるぐると巻き付けて適宜拘束
してもよい。また、活性炭素繊維に代えて、粒状活性炭
や球状活性炭を使用してもよい。活性炭素繊維層98と
胴体88との間には上水入口94に連通する環状の分配
通路100が形成してあり、上水入口94からカートリ
ッジ84内に流入した上水が多孔円筒96に向かって半
径方向内側に活性炭素繊維層98を通過するようになっ
ている。活性炭素繊維層98を通過する際、水中に溶存
する塩素やトリハロメタンや発臭物質は活性炭素繊維に
吸着される。活性炭素繊維98によって浄化された浄水
は多孔円筒96内に回収され、カートリッジ84の出口
102に送られる。環状分配通路100と多孔円筒96
との間で流れのショートパスが起こるのを防止するた
め、活性炭素繊維充填後、容器86の胴体88および蓋
90に環状のV溝型エンボス部104をプレス成形する
のが好ましい。
【0017】図2および図8に示したように、活性炭カ
ートリッジ84はハウジング30の水平壁106に座金
108を介して支持され、マニホールド・アッセンブリ
110によって閉鎖されている。このマニホールド・ア
ッセンブリ110は、上部材112と下部材114に分
割されており、両者は互いに液密に固定されている。下
部材114はライザー78および80の上端に液密に嵌
合されていると共に、それらに支持されている。例えば
7本のねじ116(図4)を用いてハウジング30の水
平壁106に上部材112と下部材114を共締めする
ことにより、マニホールド・アッセンブリ110はハウ
ジング30に固定される。
【0018】図8は図4のVIII−VIII線に沿った断面図
で、図8と図4を参照するに、図示した実施例において
は、マニホールド・アッセンブリ110の上部材112
には細長い膨出部118が形成してあり、下部材114
と協動して上水通路120を形成している。図8からよ
く分かるように、この通路120は一方においてライザ
ー78に連通していると共に、他方において下部材11
4に形成された入口ポート122に連通している。この
入口ポート122は下部材114とカートリッジ84の
蓋90との間に形成された空間124に開口している。
従って、濾過段42の中空糸膜フィルター・モジュール
52によって濾過された上水は、通路74、ライザー7
8、通路120、ポート122、空間124、容器86
の上水入口94を介して環状分配通路100に流入す
る。
【0019】上水通路74は中空糸膜フィルター・モジ
ュール52の下部に接続してあり、ライザー78はこの
通路74から立ち上げてあり、通路120は同ライザー
の上部に配置してあり、ポート122は通路120から
下方に開口しているので、これらの通路74、ライザー
78、および通路120は中空糸膜フィルター・モジュ
ール52と相俟って、水封構造(トラップ)を形成する
ものである。浄水器10の使用中は、中空糸膜フィルタ
ー・モジュール52と上水通路74とライザー78には
水が満たされている。従って、活性炭カートリッジ84
内に発生したガスが中空糸膜フィルター・モジュール5
2の方へ移動するのは阻止され、ガスは通路120内に
トラップされる。図示した実施例では、中空糸膜フィル
ター・モジュール52と活性炭カートリッジ84との水
封接続構造は、通路形成部材72により形成された上水
通路74と、ハウジング30に一体形成されたライザー
78と、膨出部118により形成された上水通路120
とにより行われているが、U字管やホースで構成しても
よい。
【0020】図2および図4に示したように、マニホー
ルド・アッセンブリ110の上部材112には更に他の
膨出部126が形成してある。この膨出部126には感
温切換え弁128が組み込んであり、従ってこの膨出部
126は感温切換え弁128のハウジングを兼ねてい
る。この膨出部126は、また、マニホールド・アッセ
ンブリ110の下部材114と協動して浄水吐出通路1
30を形成しており、この浄水吐出通路130はライザ
ー80に連通している。
【0021】感温切換え弁128は図9に示したような
感温素子132を有する。この感温素子132は従来型
のもので、熱膨脹性ワックス(図示せず)を収容した本
体133と、2つの弁頭部134および136と、例え
ば3つの摺動ガイド部138と、スピンドル140を有
し、雰囲気温度の上昇に伴いスピンドル140が本体1
33から次第に突出するようになっている。この感温素
子132は図2に示したようにばね受けに作用する復帰
ばね142を介して膨出部126の段付ボアに嵌合さ
れ、そのスピンドル140は膨出部126にねじ止めさ
れたキャップ144に当接させてある。従って、本体1
33と2つの弁頭部134および136との組立体は低
温時には復帰ばね142によって図2において右方に付
勢されているが、温度上昇に伴いスピンドル140が本
体133から突出するにつれてこの組立体は図2におい
て左方に変位する。
【0022】マニホールド・アッセンブリ110の上部
材112には活性炭カートリッジ84の出口102に整
列した入口ポート146が形成してあり、活性炭カート
リッジ84から流出する流体に感温素子132が接触す
るようになっている。感温切換え弁128は、流体温度
が50℃以下の時には図2に示したように第1弁頭部1
34により弁座148が閉鎖されると共に第2弁頭部1
36が弁座150を開放し、流体温度が50℃を超える
とスピンドル140の突出に伴い弁座148が開放され
ると共に弁座150が閉鎖されるように設定することが
できる。図4からよく分かるように、感温切換え弁12
8のキャップ144には、スピンドル140から側方に
オフセットした位置において、熱水蒸気排出管152が
形成してあり、この熱水蒸気排出管152は弁座148
(図2)に連通している。図4に示したように、この熱
水蒸気排出管152にはドレーンホース154の一端を
接続することができる。このドレーンホース154はハ
ウジング30の水平壁の開口156を経てライザー80
に沿って下方に延長させ、その他端は図1に示したよう
に流し12まで延長させることができる。
【0023】再び図7を参照するに、活性炭カートリッ
ジ84の容器胴体88の底部には電気ヒーター158が
配置してあり、このヒーターに通電したときに活性炭カ
ートリッジ84が底から加熱されるようになっている。
ヒーター158としては、ニクロム線を雲母箔で挟んだ
マイカヒーターや、シーズヒータを使用することができ
る。ヒーター158から容器胴体88への熱伝達を向上
させるため、ヒーター158と容器胴体88底部との間
には熱伝導性の良いアルミニューム板160を挟持する
のが好ましい。ヒーター158とアルミニューム伝熱板
160とは、容器胴体88に溶接されたボルト162と
ナット164により、アルミニューム放熱板166と共
に容器胴体88に締結されている。
【0024】図7からよく分かるように、容器胴体88
の中央部168は上げ底になっており、この中央上げ底
部168にはその温度検出するためのサーミスタ170
が伝熱関係で接触させてある。サーミスタ170はコイ
ルばね172を介して放熱板166に支持されたサーミ
スタホルダー174に支持されており、中央上げ底部1
68に弾力接触されている。アルミニューム放熱板16
6には、また、クリップにより温度ヒューズ176が伝
熱関係で保持されている。
【0025】再び図2を参照するに、浄水器10のキャ
ップ32の裏には、回路基板178がねじ止めしてあ
り、この回路基板には制御回路180が固定してある。
制御回路180をヒーター158の熱から保護するた
め、キャップ32には熱遮蔽板182が装着してある。
制御回路180には電源コード184から交流電力が供
給される。図2に示したように、回路基板178には操
作・表示パネル186が設けてある。
【0026】図10に示したように、サーミスタ170
の出力はリード線188により制御回路180に入力さ
れ、制御回路180は操作・表示パネル186の液晶表
示部190とスイッチ入力部192に接続することがで
きる。また、制御回路180は温度ヒューズ176を介
して電気ヒーター158に接続されている。制御回路1
80は、予め設定された例えば深夜の所定時刻が到来す
ると毎日自動的にヒーター158をタイマー駆動するよ
うにプログラムすることができるもので、設定時刻はス
イッチ入力部192の操作により適宜変更することがで
きる。また、使用者がスイッチ入力部192から指令し
た時にもヒーター158に通電されるように制御回路1
80をプログラムすることができる。制御回路180は
サーミスタ170の出力を監視することによりカートリ
ッジ84の中央上げ底部168の温度を監視するように
なっており、中央上げ底部168の温度が例えば120
℃になった時にヒーター158への通電を終了させるよ
うにプログラムすることができる。
【0027】次に、この浄水器10の作動について説明
するに、浄水供給時には、アダプタ20のハンドル26
を浄水器10側に回して水栓16を開けると、前述した
ように、上水は濾過段42の中空糸膜モジュール52に
より濾過され、次いで吸着段44に送られて活性炭素繊
維98により吸着浄化され、多孔円筒96内に回収され
た浄水は活性炭カートリッジ84の出口102から流出
する。前述したように、感温切換え弁128は出口10
2から流出する流体温度が50℃以下の時には出口10
2を浄水吐出通路130に接続するように設定されてい
るので、多孔円筒96内に回収された浄水は浄水吐出通
路130からライザー80を介して浄水吐出ホース24
に送られてアダプター20の出口28から吐出され、飲
用などに供される。
【0028】夜間等の非使用時に制御回路180のタイ
マー機能が作動するか使用者の指令によりヒーター15
8に通電が行われると、活性炭カートリッジ84の底部
は加熱され、活性炭カートリッジ84内に滞留する水は
熱水となり、やがて沸騰し始める。前述したように、通
路74とライザー78と通路120とは中空糸膜フィル
ター・モジュール52と相俟って水封構造を形成してい
ると共に、中空糸膜フィルター・モジュール52の入口
には逆止弁62が設けてあるので、活性炭カートリッジ
84内に発生した熱水と水蒸気は、中空糸膜フィルター
・モジュール52の方へ伝熱したり逆流したりすること
なく、活性炭カートリッジ84の出口102から感温切
換え弁128に向かって上昇し、感温素子132に接触
する。感温素子132が50℃以上に加熱されると、弁
頭部134と136は図2において左方に移動し、自動
的に浄水吐出通路130を閉鎖すると共に、カートリッ
ジ出口102および入口ポート146を熱水蒸気排出管
152に接続するので、活性炭カートリッジ84内に発
生した熱水と水蒸気はドレーンホース154を介して流
し12に排出される。
【0029】活性炭カートリッジ84内に滞留する水が
沸騰するに伴い、活性炭素繊維98は煮沸滅菌されると
共に、活性炭素繊維に吸着された塩素や、沸点が水の沸
点より低いトリハロメタンは熱水と水蒸気の作用により
容易に脱着され、活性炭素繊維が再生される。沸点が水
の沸点より高い2メチルイソボルネオールやジオスミン
のような臭気物質は水蒸気によっては脱着し難い。従っ
て、活性炭素繊維98としては、臭気物質に対する吸着
容量に優れた中心細孔直径2.7nm前後の活性炭素繊
維を使用するのが好ましい。このような活性炭素繊維を
約70g充填すれば、通常の水質条件下で約7年の長期
間にわたり活性炭素繊維カートリッジ84を交換するこ
となく高度の浄化を行うことができる。
【0030】ヒーター158への通電は、サーミスタ1
70により検出されるカートリッジ84の中央上げ底部
168の温度が例えば120℃を超えるまで持続され
る。カートリッジ84内の滞留水が蒸発するにつれて滞
留水の水位が下がるが、カートリッジ84の中央底部1
68は上げ底になっているので、蒸発と水位低下に伴い
先ずこの中央上げ底部168が滞留水から露出し、他の
部分より早く温度が上昇する。従って、サーミスタ17
0により検出される中央上げ底部168の温度が120
℃になった時でも、カートリッジ84の底部には滞留水
が残留しているので、活性炭素繊維が過熱されることが
なく、活性炭素繊維の焼損を防止することができる。
【0031】活性炭カートリッジ84の中央上げ底部1
68の温度が120℃を超えると、制御回路180はヒ
ーター158への通電を終了させる。カートリッジ84
が放熱により冷却され、感温切換え弁128の雰囲気温
度が50℃以下になると、感温切換え弁128は自動的
にカートリッジ84の出口102を浄水吐出通路130
に接続し、使用時に備える。
【0032】以上には本発明の特定の実施例について説
明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種
々の設計変更を加えることができる。特に、中空糸膜フ
ィルター・モジュール52と活性炭カートリッジ84と
の水封接続は、U字管やホースで構成することができ
る。また、逆止弁62は中空糸膜フィルター・モジュー
ル52と活性炭カートリッジ84との間の上水通路に配
置してもよい。
【0033】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明の浄水器に
おいては、中空糸膜フィルター52は水封構造を備えた
上水通路74/78/120を介して活性炭カートリッ
ジ84に接続され、且つこの上水通路の上流又は通水路
中に逆止弁が設けられているので、活性炭再生時に発生
する熱水や水蒸気及び水封構造内の封水が中空糸膜フィ
ルターに逆流することがない。従って、熱による中空糸
膜フィルターの劣化や水蒸気によるベーパロックを防止
し、中空糸膜フィルターの耐久性を向上させることがで
きる。
【0034】また、水封構造(トラップ構造)を略S字
状にすることで、浄水器の使用中は、上水通路74/7
8/120には水が自動的に充満されるので、吸着槽に
発生する水蒸気や熱水がこの封水内にトラップされ、中
空糸膜フィルターへの移動を確実に阻止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の浄水器を台所に設置した使用
例を示す斜視図である。
【図2】図2は、図1に示した浄水器の断面図で、図4
のII−II線に沿った断面を示すもので、中空糸膜モジュ
ールと活性炭カートリッジの半径方向寸法が忠実になる
ように描写してある。
【図3】図3は、図1に示した浄水器の分解斜視図であ
る。
【図4】図4は、図1に示した浄水器の平面図で、キャ
ップを外した所を示す。
【図5】図5は、図1に示した浄水器の底面図で、底板
と活性炭カートリッジを取り外したところを示す。
【図6】図6は、図1に示した浄水器の活性炭カートリ
ッジの平面図である。
【図7】図7は、図1に示した浄水器の活性炭カートリ
ッジの断面図である。
【図8】図8は、図4のVIII−VIII線に沿った断面図で
ある。
【図9】図9は、切換え弁の感温素子組立体の斜視図で
ある。
【図10】図10は、制御回路との接続関係を示すブロ
ック図である。
【符号の説明】
10: 浄水器 52: 中空糸膜フィルター・モジュール 74/78/120: 水封構造の上水通路 84: 吸着槽(活性炭カートリッジ) 158: ヒーター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安藤 茂 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番 1号 東陶機器株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−53797(JP,A) 特開 平1−262984(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 1/28 B01D 63/02 C02F 1/44

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上水中に溶存する不本意な成分を吸着作
    用により除去する活性炭を収容した吸着槽と、活性炭を
    加熱再生する加熱手段とを備えた活性炭再生式の浄水器
    において、 上水中の粒子成分を濾過作用により予め除去する中空糸
    膜フィルターを前記吸着槽の上流に配置し、加熱手段の
    作動時に吸着槽に発生する水蒸気又は熱水が中空糸膜フ
    ィルターに伝達するのを防止する水封構造の上水通路を
    介して前記中空糸膜フィルターと吸着槽とを接続し、こ
    の上水通路の上流又は通水路中に逆止弁を設けたことを
    特徴とする活性炭再生式浄水器。
  2. 【請求項2】 前記上水通路が略S字状であることを特
    徴とする請求項1に基づく活性炭再生式浄水器。
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