JPH10235360A - 多孔質炭素電極再生式浄水器及びその再生方法 - Google Patents

多孔質炭素電極再生式浄水器及びその再生方法

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JPH10235360A
JPH10235360A JP3918297A JP3918297A JPH10235360A JP H10235360 A JPH10235360 A JP H10235360A JP 3918297 A JP3918297 A JP 3918297A JP 3918297 A JP3918297 A JP 3918297A JP H10235360 A JPH10235360 A JP H10235360A
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water
porous carbon
carbon electrode
electrolytic cell
water purifier
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JP3918297A
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Takashi Murakami
隆 村上
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多孔質炭素電極電解槽を用いた浄水器を加熱
して浄水機能を回復させる時期の勧告設定を所定時間経
過毎に行い、途中、加熱時期に浄水の取水操作が重なる
ときの対応を行い、浄水器を安全且つ効率的に制御す
る。 【解決手段】 電解槽の容器に収容された多孔質炭素電
極に上水を接触させることにより上水を浄化し、加熱手
段によって前記電解槽の容器又は前記多孔質炭素電極を
随時加熱して該多孔質炭素電極を再生することができる
多孔質炭素電極再生式浄水器であって、タイマー機能を
備え予め設定された多孔質炭素電極再生時刻が到来した
時に前記加熱手段を作動させる制御手段と、前記電解槽
の容器への通水を検出する通水検出手段とを設け、前記
浄水器が通水中である場合には、通水が終了して後所定
の遅延時間後に前記加熱手段の作動を開始させることを
特徴とする多孔質炭素電極再生式浄水器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は多孔質炭素電極電解
槽を有する浄水器の該電極を随時加熱することにより該
電極を煮沸滅菌すると共に再生し、長期間にわたり安定
した信頼性の高い浄水能力を維持するように制御した浄
水器に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、我々が生活をする上で様々な種類
の水が使用されている。例えば、井戸水、水道水、工業
用水、純水、超純水、浴槽水、プール水などである。そ
の中で特に、飲料水では近年の健康志向の影響から、水
道水を浄化する浄水器が著しく普及するようになった。
特に浄水器には活性炭が使用されており、これによって
水道水中のトリハロメタンなどの有害物質や、不快な臭
いである塩素臭を除去することによって安全でおいしい
水を提供することに貢献している。
【0003】更に飲料水は、貯水池等の水源に貯水され
た水を浄水場で消毒処理した後、各家庭や飲料店等に上
水道を通して供給される。飲料水の前記消毒は塩素によ
る処理が一般的であるが、該塩素処理によると飲料水の
消毒は比較的良好に行われる反面、カルキ臭のために天
然の水の有するまろやかさが損なわれるという欠点が生
ずる。
【0004】以上のような欠点のない、水処理法とし
て、例えば、特開平3−224686号、同4−274
88号等に開示されている電気化学的に、処理する方法
がある。この方法によると、特殊な薬品等を使わず、大
量の水を処理することができる。
【0005】しかし、特に浄水器の中にある活性炭など
の塩素除去手段内では、水道水などの処理水の滞留中に
細菌が繁殖し、生物学的な水質低下が起こる。そのた
め、水道水の基準である一般細菌数100CFU/ml
以下とするために浄水器の使用再開時に一定量の捨て水
が必要とされていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、活性炭等
を用いたろ過槽を通過させることにより、上水(水道
水)中の有害物質や塩素臭等を取り去ることは可能であ
るが、休止中に黴等のバクテリア類や細菌類が再び繁殖
するので、それを電気化学的な処理として多孔質炭素電
極を用いた電解槽の中を通すことにより解決していた。
しかしながら、該電解槽を長時間上水を通さないで使用
しなかったり、また可成頻繁に使っていても使用期間が
長くなり過ぎると細菌数が増え過ぎたり死滅した細菌や
異物が多孔質炭素電極の中に蓄積してきたりして殺菌効
力や浄水効力が薄れて来るという問題があった。
【0007】本発明はこのような不都合が起こらないよ
うに多孔質炭素電極電解槽がその機能を低下することな
く、常に強力な殺菌能力を維持できるような再生手段が
働くようにした多孔質炭素電極電解槽を用いた浄水器を
提供することを課題目的にする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的は次の(1)〜
(5)項の技術手段の何れかによって達成される。
【0009】(1) 電解槽の容器に収容された多孔質
炭素電極に上水を接触させることにより上水を浄化し、
加熱手段によって前記電解槽の容器又は前記多孔質炭素
電極を随時加熱することにより該多孔質炭素電極を再生
することができる多孔質炭素電極再生式浄水器であっ
て、タイマー機能を備え予め設定された多孔質炭素電極
再生時刻が到来した時に前記加熱手段を作動させる制御
手段と、前記電解槽の容器への通水を検出する通水検出
手段とを設け、前記浄水器に通水中である場合には、通
水が終了して後所定の遅延時間後に前記加熱手段の作動
を開始させることを特徴とする多孔質炭素電極再生式浄
水器。
【0010】(2) 前記遅延時間は3〜30分である
ことを特徴とする(1)項に記載の多孔質炭素電極再生
式浄水器。
【0011】(3) 前記制御手段は、使用者が多孔質
炭素電極の再生を指令した時において浄水器に通水中で
ある場合には使用者の指令をキャンセルすることを特徴
とする(1)項又は(2)項に記載の多孔質炭素電極再
生式浄水器。
【0012】(4) 前記通水検出手段は浄水器に流れ
る水の流量を検出する流量センサであることを特徴とす
る(1)〜(3)項の何れか1項に記載の多孔質炭素電
極再生式浄水器。
【0013】(5) 電解槽の容器に収容された多孔質
炭素電極に上水を接触させることにより上水を浄化し、
前記電解槽の容器又は前記多孔質炭素電極を随時加熱し
て該多孔質炭素電極を再生することができる多孔質炭素
電極再生式浄水器の再生方法であって、タイマーによっ
て予め設定された多孔質炭素電極再生時刻が到来して加
熱を開始させるとき、、前記電解槽の容器への通水の有
無を検出し、通水が無ければ直ちに加熱を開始させ、通
水が検出されれば、通水が終了した後所定の遅延時間後
に加熱を開始させることを特徴とする多孔質炭素電極再
生式浄水器の再生方法。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
例えば図1(a)に示すように本発明の浄水器100に
用いる固定床型三次元電極(多孔質炭素電極)電解槽は
一対の板状の給電用電極4,4′好ましくはメッシュ状
の電極間に1以上好ましくは1〜15枚の多孔質炭素電
極(固定床型三次元電極)1を配置し、前記の一対の給
電用電極4,4′に直流電圧を印加することによって、
該固定床型三次元電極(多孔質炭素電極)1を分極さ
せ、この固定床型三次元電極(多孔質炭素電極)1に被
処理水を通して、電解処理することにより細菌、ウィル
ス、原虫などの微生物を除去したり殺菌する水処理装置
である。或いは被処理水中の金属成分の除去や不純物の
電気化学的分解除去にも利用できるものである。
【0015】多孔質炭素電極としてはポーラスカーボン
グラファイト、ポーラスグラッシーカーボンなどが好ま
しく用いられる。本発明に用いる固定床型三次元電極電
解槽ECは、筒状の容器内に一対の給電用電極の間に離
間して配置された複数個の固定床型三次元電極(多孔質
炭素電極)1が収容されている構造からなる。
【0016】この電解槽により、被処理水中、細菌(バ
クテリア)、糸状菌(黴)、酵母、変形菌、単細胞の藻
類、原生動物、ウィルス等の微生物の殺菌が行われその
水質が改善される。即ち、被処理水を固定床型三次元電
極(多孔質炭素電極)電解槽ECに供給すると、該被処
理水中の微生物は液流動によって前記電解槽の固定床型
三次元電極や給電用電極ターミナル等に接触・吸着しそ
れらの表面で強力な酸化還元反応を受けたり高電位の電
極に接触し、その活動が弱まったり自身が死滅して殺菌
が行われると考えられる。本電解槽ECを被処理水の改
質処理に使用する場合には、印加電位を陽極電位が実質
的な酸素発生を伴わない+0.2〜+1.2V(vs.
SCE)、陰極電位が実質的に水素発生を伴わない0〜
−1.0V(vs.SCE)となるようにすることが望
ましいが、液中物質が酸化還元反応を受けず液性の変化
が生じない場合や又その反応量がさほど問題にならない
場合にはより高い陽極電位を印加することができる。例
えば多孔質炭素電極1段あたり2.5〜6V相当の電圧
を印加することができる。例えば厚さ9mmの多孔質炭
素電極の両側に白金メッキした厚さ1mmのチタン製メ
ッシュ電極を設け固定床とし、これらを8段重ねて各々
隣接するチタン製メッシュ電極間隔を1mmとし、両端
のチタン製メッシュ電極と給電用電極の間隔を1mmと
した電解槽の場合、約20〜50Vの電圧を該給電用電
極に印加することができる。同じ条件で5段重ねとした
場合は約13〜30Vの電圧を該給電用電極に印加する
ことができる。
【0017】これらの電力供給のため交流を直流に変換
する定電圧発生器や乾電池、蓄電池などのバッテリーを
用いることができる。また被処理水に含まれるCa、M
g、Siなどの成分が電極上に析出することを防止する
ため約1〜60分間隔で各電極ターミナル11,11′
に印加する電圧の極性を反転させることが望ましい。こ
れによってCaCO3,Mg(OH)2,SiO2等の成
分が付着することを防止できる。
【0018】このような多孔質炭素電極は、平均気孔径
20〜100μmのポーラスカーボングラファイトある
いはポーラスグラッシーカーボンが好ましく用いられ
る。これらは例えば、有機物バインダーを使用して積層
した複数の植物繊維製シート例えば和紙などを不活性ガ
ス雰囲気中で1000℃以上の温度で熱処理して炭化さ
せ更に加熱処理してガラス状炭素とした多孔質炭素電極
板である。このような用途に用いられる有機物バインダ
ーにはフェノール樹脂やエポキシ樹脂などが利用できる
が特にこれらに限定されるものではない。例えば、特開
昭61−12918号,同61ー236664号,同6
1−236665号,特開平2−199011号,同8
−173972号,同8−126888号に記載されて
いるものが本発明に用いる多孔質炭素電極として利用で
きる。これらの多孔質炭素電極1は1つのガスケット3
の中に複数枚配置することも可能である。例えば厚さ9
mm孔径50μmのポーラスグラファイト1枚でもいい
し、厚さ3mm孔径50μmのものを3枚重ねて用いて
もよい。更に、孔径や厚さは任意に変更することもで
き、例えば中央に孔径100μm、その両側に孔径50
μmのポーラスグラファイトをサンドイッチして設置
し、この3枚重ねたものを1つの固定床型三次元電極1
とすることもできる。これら複数の積層された固定床型
三次元電極(多孔質炭素電極)1は上下両端が開口する
筒状体6に収容されて蓋10が被せられる。該筒状体6
は、長期間の使用又は再度の使用にも耐え得る電気絶縁
材料で形成することが好ましく、特に合成樹脂であるポ
リエピクロルヒドリン、ポリビニルメタクリレート、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩
化エチレン、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、AB
S樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート、テフロン樹
脂等が使用できる。更に透明又は半透明な材料で成形す
ると、前記固定床型三次元電極1の組み立ての状態或い
は消耗状態を視認できるためより好都合である。好まし
くはポリカーボネート樹脂などの耐熱性の高い素材が好
ましい。或いは絶縁被覆や断熱被覆したステンレス等の
金属も使用できる。これらにより、熱水を電解槽に通す
ことが可能となり、装置内の殺菌消毒が容易に行える。
【0019】また、図1(a)に示すように電解槽容器
の外側に加熱手段としてのヒーターH(158)を設置
して電解槽の容器86内の封じ込められた水や多孔質炭
素電極を伝熱板を介したり、又は直接に電解槽の容器8
6に接触させて加熱できるようにしてある。そのため、
筒状体6の下部にヒーターH(158)設置用の底板1
8を設け、該底板18は熱の良導体である金属にするこ
とが望ましい。前記ヒーターH(158)はその両側を
マイカでサンドイッチした板状の電気ヒーター又はセラ
ミックヒーターが好ましく用いられ、前記底板18にボ
ルト等で締め付けられて取り付けられる。
【0020】また、底板18の一部(望ましくは中央)
にはサーミスタ170が温度センサーとして設けられ、
電解槽の容器86内の封じ込められ加熱された水や多孔
質炭素電極の温度を検知できるようにしてある。また、
ヒーターH(158)には、底板18に取り付けられた
水道水の入口15及び電極ターミナル11′の接触が避
けられるような逃げのスペースが設けられている。な
お、筒状体6に底板18と蓋10が取り付けられて電解
槽の容器86が構成されている。
【0021】図1(b)に示す電解槽ECは、外筒6と
内筒5と底板18と蓋10とからなる電解槽の容器86
の中に収納され、多孔質炭素電極等は内筒5の中に組み
込まれ、内筒5と外筒6の間に、上方の水道水の入口1
5から通水される水は下方から多孔質炭素電極1の中を
流れ上方に設けられた浄水の出口16から吐出口125
(図12に図示)に向かうようにしてある。そして底板
18は内筒5及び外筒6の下部に固定され、該底板18
には図1(a)に示したものと同じようにヒーターH
(158)及び温度センサーとしてのサーミスタ170
が取り付けられている。また、電極ターミナル11,1
1′も電解槽の容器86の上方に設けられているので底
板18に取り付けられるヒーターH(158)には図1
(a)の場合のように入り口やターミナルの接触回避用
の逃げのスペースを設けておく必要がなくヒーターH
(158)の構造が簡単化される。更に内筒5と外筒6
との水路にはフィルター材料を詰めて置くこともでき、
より有効に使うことが可能である。
【0022】なお、内筒5及び外筒6は樹脂材料でなく
断熱材や電気的絶縁材料で外側を被覆した金属材料にし
たものを用いるのも加熱手段に対して好ましい。
【0023】前記筒状体6又は5の下方或いは上部の開
口部の一部を閉塞するように支持体を設置して前記多孔
質炭素電極(固定床型三次元電極)1の離脱つまり筒状
体からの落下等を防止することができる。該支持体の形
状は前記複数の多孔質炭素電極の移動を抑制するだけの
強度を有すれば特に限定されない。またドナーツ状体及
び筒状体にネジを刻設して両部材をネジ止めして相互に
固定することもできる。更に、開口部の上部も同様にネ
ジ止めにより支持体やスペーサを設置することができ、
これらより前記多孔質炭素電極をより安定な状態で前記
筒状体6内に収容することができる。前記筒状体内に設
定した電極間隔にドーナツ状のスペーサ9,9′,9″
を設けて電極間隔を維持させることができる。
【0024】該多孔質炭素電極1を直流又は交流電場内
に置き、両端に設置した平板状又はエキスパンドメッシ
ュ状やパーフォレーテッドプレート状等から成る給電用
電極4,4′、電極ターミナル11,11′間に直流電
圧或いは交流電圧を印加して前記多孔質炭素電極1を分
極させ該電極の一端及び他端にそれぞれ陽極及び陰極を
分極により形成させて成る固定床型三次元電極(多孔質
炭素電極)1を収容した多孔質炭素電極電解槽(固定床
型三次元電極電解槽)ECとすることが可能であり、こ
の他に単独で陽極として或いは陰極として機能する多孔
質炭素電極(固定床型三次元電極)1を交互に短絡しな
いように設置しかつ電気的に接続して多孔質炭素電極電
解槽(固定床型三次元電極電解槽)ECとすることもで
きる。
【0025】前記給電用電極4,4′の材質としては、
例えばカーボングラファイト材(炭素繊維、カーボンク
ロス、グラファイト等)、グラッシーカーボン、炭素複
合材(炭素に金属を粉状で混ぜ焼結したもの等)、更に
寸法安定性電極(白金族酸化物被覆チタン材)、白金被
覆チタン材、白金、銅、ハステロイ、ニッケル材、ステ
ンレス材、鉄材等から形成される材質が好ましく用いら
れる。
【0026】前記多孔質炭素電極1としてグラファイ
ト、炭素繊維、グラッシーカーボンを使用する。特に陽
極から酸素ガスの発生を伴いながら被処理水を処理する
場合には、前記多孔質炭素電極(固定床型三次元電極)
1が酸素ガスにより酸化され炭酸ガスとして溶解し易く
なる。これを防止するためには前記多孔質炭素電極(固
定床型三次元電極)1の陽分極する側にチタン等の基材
上に酸化イリジウム、酸化ルテニウム等の白金族金属酸
化物もしくは白金を被覆し補助電極2,2′として使用
される多孔質材料又は網状材料を接触状態で設置し、酸
素発生が主として該材料上で生ずるようにすることが望
まれる。
【0027】処理すべき被処理水が流れる前記電解槽E
C内に液が多孔質炭素電極材料に接触せずに流通できる
空隙があると被処理水の処理効率が低下するため、固定
床型三次元電極(多孔質炭素電極)1等は電解槽EC内
の被処理水の流れがショートパスしないように配置する
ことが重要である。そのため、多孔質炭素電極の周辺部
及び側面部を一つのガスケット3で覆うことによって、
このリーク流を防止することができる。次にこのような
電解槽を組み立てる場合の例を示す。即ち、予めガスケ
ット3に多孔質炭素電極材料及び金属補助電極を組み込
んだ固定床を作作成する。ガスケット3はゴム等の弾力
性のある素材からできているため、多孔質炭素電極1或
いは金属補助電極2,2′の実際の寸法よりもやや小さ
めに作成しておき、引き伸ばしながらはめ込んでやると
密着性の点で好ましい。また、多孔質炭素電極1の側面
部のガスケット3には固定床型三次元電極(多孔質炭素
電極)1を収容する容器内径よりやや大きい外径の突起
が設けられていると好ましく、通水時の水圧によって広
がり、ここからリークすることを防止することができ
る。金属補助電極2,2′は多孔質炭素電極1とともに
はさみこんでもよいし、多孔質炭素電極の上にそえても
よい。
【0028】前述のリーク防止のために多孔質炭素電極
1と前記電解槽ECの容器の一部である筒状体6との隙
間に樹脂を充填する方法もある。このような樹脂に熱硬
化性樹脂やシリコンシーラントなどが用いられる。或い
は電極板を熱収縮チューブに詰めて加熱処理してもよ
い。ただし、一度樹脂で固めてしまうと容易に分解でき
なくなるという欠点がある。
【0029】補助電極と多孔質炭素電極を導電性樹脂で
接着することも可能であり、陽極酸化による多孔質炭素
電極の崩壊を抑制するために有効である。あるいは多孔
質炭素電極上に直接白金等をメッキしてもよい。又、こ
れらの電解槽ECは被処理水中の異物や陽極酸化によっ
て生じる炭素微粉末のために目詰まりを起こしやすいと
いう問題があった。そのため、多孔質炭素電極材料の被
処理水としての水道水(上水)流入側に複数の非貫通の
孔をあけた多孔質炭素電極を用いることによって、異物
や炭素微粒子による目詰まりが著しく抑制される。孔の
深さは多孔質炭素質電極の厚さの1/4から3/4が好
ましく、孔径は0.5〜4.0mmが好ましい。孔の部
分の面積は多孔質炭素電極の5〜25%が好ましい。又
前記電解槽ECに供給される被処理水の流量は、該被処
理水が効率的に電極等の表面と接触できるように規定す
ればよい。
【0030】この電解槽ECを被処理水中から塩素を除
去する手段としての活性炭処理槽AC(活性炭を含むろ
過処理槽)の後段に設置することによって浄水器100
Aを形成し、活性炭処理槽AC内で繁殖した細菌を多孔
質炭素電極板に吸着・殺菌することができる。具体的に
は図2に示したように設置することができる。
【0031】また、本発明者は、電解槽ECを定期的に
加熱処理することによって細菌の除去・殺菌効率がさら
に向上することを明らかにした。そのため、図3
(a),(b),(c),(d)に示すように浄水器1
00Hの電解槽EC加熱手段としての熱源(ヒーター)
Hを、特に図3(b)の場合には例えば既に図1
(a),(b)を用いて説明したような構成で設けるこ
とが好ましい。長時間水処理を停止しているときに定期
的に70〜100℃に1〜120分程度加熱処理するこ
とが好ましく、加熱間隔は3〜48時間に1回程度が好
ましく用いられる。
【0032】図4及び図5は加熱処理方法を説明した図
である。即ち、図4では、浄水器100Hを作動させる
とき、(a)はヒーターHを停めて処理水を使用する状
態を表し、(b)は処理水を使用しないときのヒーター
Hの加熱の状態、(c)は処理水を使用しないときのヒ
ーターHの加熱及び排水の状態、(d)は処理水を使用
しないときのヒーターHの加熱停止及び排水停止の状態
を示し、各バルブの開閉が示されている。加熱停止後、
そのまま通水も停止して良いが、好ましくは、一定量通
水し排水した後に排水を停止することが望ましい。その
場合、少なくとも電解槽が室温付近の温度になるまで通
水することが好ましい。また、加熱処理中は処理水(浄
水)の利用はできないように図4のバルブV6や図5の
バルブV3は開けられないようにされているかもしく
は、加熱処理中の警告が表示されているか、その両方で
あることが望まれる。図5では、水処理装置としての浄
水器100Jを作動させるとき、(a)はヒーターH及
び電解槽ECの循環路を停めて処理水を使用する状態を
表し、(b)は処理水を使用しないときの前記循環路の
送水及びヒーターHの加熱の状態、(c)は処理水を使
用しないときのヒーターHの加熱停止及び循環路の循環
水排水の状態、(d)は処理水を使用しないときのヒー
ターHの加熱停止の状態を示し、各バルブの開閉が示さ
れている。
【0033】また、図3は加熱手段としての熱源である
ヒーターHや活性炭処理槽ACやろ過フィルターFや電
解槽ECが色々な配列で浄水器100の外装容器130
内に収納された状態を表し、図4、図5は上記H,A
C,ECの、上流から下流にかけての配列の一例を表し
たものでもある。
【0034】本発明の実施データとして、図4に示され
ている水処理装置としての浄水器100Hを作成し、水
道水がフィルターF、活性炭処理槽AC、電解槽ECを
通過して吐出口から供給されるようにし、その電解槽E
Cの直前の上流側に加熱手段としてのヒーターHを設け
た。そしてこの加熱手段としてのヒーターHは取水停止
中に電解槽ECを断続的もしくは連続的に加熱処理する
ものである。具体的に一例を示せば図4の(b),
(c),(d)に示されているように処理水(浄水)の
取水停止時に熱処理→熱処理及び排水→停止のサイクル
が行われるものである。この加熱手段としてのヒーター
Hによって電解槽ECは12時間ごとに90℃に10分
間加熱され、加熱中及び加熱後に約500mlの処理水
(浄水)で洗浄され、電解槽出口側に設けられた排水系
の例えば三方弁の一部を構成するバルブV7から排水さ
れる。温度が50℃以上では電解電圧の印加を自動的に
停止した。この運転条件で120時間取水を停止した状
態で放置した後、電解槽の出口から100mlを採水
し、生菌数を測定した。比較例として加熱処理しないも
のと比較した。その結果を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】このように本発明の浄水器100Hが長期
間の処理水の使用がない場合でも、電極を加熱すること
により電解槽内で電極を再生することができ、更に電解
槽内及び出口の配管内の細菌の増殖を効果的に抑制でき
ることがわかる。
【0037】このような図4の(a),(b),
(c),(d)に模式的に示された浄水器100Hを浄
水器外装容器130の中に組み込んだ一例が図6及び図
7の断面図に示すものである。以下の説明においては、
簡単のために本発明における浄水器100H及び100
Jは共に浄水器100として進める。
【0038】ここに図1(a)の電解槽ECを組み込ん
だ浄水器100が図6に示すものであり、図1(b)の
電解槽ECを組み込んだ浄水器100が図7に示すもの
である。
【0039】即ち、浄水器の外装容器130の中には中
空糸膜等のフィルターFのカートリッジ52及びそれに
続く活性炭吸着部(活性炭処理槽)ACのカートリッジ
53が組み込まれているケース50と、その下流に図1
(a)又は図1(b)に示した多孔質炭素電極1を組み
込んだ電解槽EC及び温度ヒューズ176(図13に図
示)を介した熱源ヒーターH(158)や温度センサー
としてのサーミスタ170等を設置した底板18や筒状
体6や蓋10からなる容器86とを設け、前記ケース5
0の出口51と前記電解槽ECの容器86の入口15と
はパイプ78で接続されている。
【0040】また、前記ケース50の入り口61には逆
止弁62を介して図12に示した水道栓116からのス
パウト118に取り付けられたアダプタ120からの被
処理水としての水道水導入用のパイプ(ホース)122
が接続されている。
【0041】更に、電解槽ECや加熱手段としての熱源
(ヒーター)H158を収納した容器86の出口16か
らは感温素子132を有する自動切り替え弁128が接
続され、或る温度以上の水又は蒸気が該素子132によ
って検出されると、熱水蒸気の排出口151から熱水蒸
気排出路のパイプ152を通って流し112に設けた排
出口までの排出用ホース154に至るようにしてある。
そして或る温度以下、例えば50℃以下であれば感温素
子132を有する自動切り替え弁128はその流路を出
口80から処理水としての浄水の吐出口125に向かう
浄水送出管路或いは浄水吐出通路を形成するパイプ12
4への流路に切り替えられる。
【0042】感温素子132は図8の斜視図に示され、
該感温素子132が組み込まれた自動切り替え弁128
の断面図を図9に示す。熱膨張性ワックスの組成物から
なる感温素子132を内蔵した可動部133のスピンド
ル140は雰囲気温度の上昇に伴い図9に示すように右
方に動き電解槽ECから出て来る熱水又は蒸気は左方の
排出口151から出てそれに結合された排出通路として
のパイプ152及び更に浄水器100の外側に接続され
るパイプ(ホース)154によって後述する流し112
に排水される。
【0043】また、別の実施の形態例は、図10及び図
11の断面図に示すように、前記排出口151とオーバ
ーフロータンク194はパイプ152Aで接続され、該
オーバーフロータンク194と排出用のパイプ(ホー
ス)154との間がパイプ152Bで連結されている。
これによって熱水及び蒸気は一時的に前記オーバーフロ
ータンク194に貯留された後、一部を水蒸気出口19
6から大気中に排気させると共に熱水を流し112に流
すことが可能になる。従って熱水の温度が少し下げられ
た状態で排水されるので排水途中における突沸現象等に
よるパイプの破裂の危険性が押さえられる。
【0044】この実施の形態例では、このようなオーバ
ーフロータンク194を設け、それに対する配管を増設
した以外は図6、図7で説明した浄水器と同じ構成にし
てある。
【0045】尚、図10の浄水器は図1(a)に示した
電解槽ECを装着し、図11の浄水器は図1(b)に示
した電解槽ECを装着したものである。
【0046】さて、以上の4つの実施の形態例において
は、殺菌を終了したヒーターHを切った後の浄水は温度
が下がり前記可動部133のスピンドル140は再び左
方に移動し、出口80が開き浄水送出管路又は浄水吐出
通路としてのパイプ124に連結される。
【0047】本実施の形態例では切り替え弁は感温素子
132を材料とした可動部133を用いた自動切り替え
弁128としたが、別の実施の形態例として、自動切り
替え弁128をサーミスタ170等温度センサーの検出
値に基づく作動信号を送って切り替える電磁弁の方式に
しても良い。その切り替えバルブの位置は図3,図4,
図5のV1,V2,V3,V4,V5,V6,V7に示
す位置が一例であるがこれに限定されるものではない。
また、V1,V2のバルブは統合して三方弁の電磁弁を
用いることができる。同様に、V3,V4のバルブ及び
V6,V7のバルブもそれぞれ統合して三方弁の電磁弁
又は前述の感温素子を用いた自動切り替え弁として用い
ることができる。
【0048】また、熱水の電解槽ECへの供給方法は一
定時間通液しその通液を該電解槽EC内のヒーターH
(158)で熱する方式、即ち、前述の図6,図7及び
図10,図11に示した具体的な実施の形態例のように
電解槽ECだけに熱水を通水する方式にしてもよいが、
ヒーターHを最上流にも配し、前段のフィルターF及び
活性炭処理槽ACを含めた状態にして熱水を通水する方
式でも良い。更に、電解槽EC部分に図5の模式図のよ
うに循環路を設け、該循環路の途中にヒーターHをおい
て熱水循環させる方式にすることも望ましい。これは電
極再生処理が少量の水道水の供給で済むという利点があ
る。しかし切り替えバルブとして電磁バルブを幾つか設
けなければいけないので装置が複雑化してくる欠点もあ
る。
【0049】次に図12の斜視図に基づいて、本発明の
浄水器100の使用例を説明するが、該浄水器100は
例えば一般家庭の流し112を備えた台所の調理台11
4上或いは流し112の下に設置して使用することがで
きる。その場合、流し112に既存する任意の水道栓
(図示した使用例ではシングルレバー型の湯水混合型の
水道栓)116のスパウト118に切り替え弁機構を内
蔵した蛇口アダプタ120を取り付け、このアダプタ1
20を上水(水道水)供給用のパイプ122と浄水吐出
通路としてのパイプ124により浄水器100に接続す
ることができる。アダプタ120のハンドル126を所
定位置に回すと、水道栓116からの上水は上水供給パ
イプ122により浄水器100に送られ浄水器100で
浄化された水は浄水吐出通路としてのパイプ124から
アダプタ120に送られ、その吐出口125から吐出さ
れる。このような処理を行い、残留塩素や有害物質や臭
気物質が除去され更に殺菌が常に完全になされている浄
水は飲料水として或いは料理用に安心して使用すること
ができる。ハンドル126を他の位置に回すと、水道栓
116からの未処理の上水(又は湯水混合物)が浄水器
100を経由することなくアダプタ120の吐出口12
5からそのまま吐出され、野菜や食器の洗浄等の用途に
供することができる。
【0050】図示した使用例では、シングルレバー型の
湯水混合型の水道栓116には給湯パイプ116Aを介
して給湯器(図示せず)からの湯が供給され、水道管
(図示せず)に接続された給水パイプ116Bから上水
が供給されるようになっている。
【0051】次に本発明の浄水器100の制御装置につ
いて説明する。
【0052】図6,図7及び図10,図11に示すよう
に電気ヒーターH(158)は外装容器130の下部の
基台201内に設けた制御装置200によって制御され
るもので、制御装置200への電力は電源コード184
(図12)から得られる。浄水器100の外装容器13
0の下部又は上部又は側面には、また、表示操作部23
0が設けてある。図13には、制御装置200の構成回
路の一例を示す。制御装置200はプログラムされたマ
イクロコンピュータ(以下、マイコン)220により構
成することができ、流量センサ251およびサーミスタ
170の出力はマイコン220に入力される。ここで流
量センサ251としては流量計等が用いられ、浄水器1
00内の通水が確認検出できるものであれば良い。マイ
コン220はソリッド・ステート・リレー(SSR)2
11を介してヒーター158への通電を制御するように
なっている。主電源回路210の交流出力は、SSR2
11と温度ヒューズ212を介してヒーター158に供
給される。
【0053】表示操作部230には、液晶表示パネル2
34と再生時刻設定スイッチ236と手動再生スイッチ
238を設けることができる。マイコン220は、電源
コード184のプラグをコンセントに差し込むと再生時
刻が例えば13時間後にデフォルト設定され、再生時刻
設定スイッチ236を押すことにより再生時刻が1時間
単位でインクレメントされるようにプログラムすること
ができる。使用者は、浄水器を使用しない深夜などに再
生時刻を設定しておくのが好ましい。
【0054】次にこの浄水器100の作動と使用の態様
について説明するに、概略的には、この浄水器100
は、使用者が設定した再生時刻(或は、デフォルト設定
された再生時刻)が到来した時には毎日自動的に、およ
び、使用者によって手動再生スイッチ238が押された
場合にはその都度、浄水器が通水状態でないことを条件
としてヒーター158に通電し、多孔質炭素電極電解槽
ECの内部の電極等を煮沸滅菌すると共に多孔質炭素電
極1を再生するようになっている。
【0055】より詳しくは、図14以下のフローチャー
トを参照するとわかるように、電源コードのプラグをコ
ンセントに差し込むと、マイコン220の初期化(S2
01)が行われた後、電源プラグが抜かれない限りS2
02〜S205の処理が繰り返される。即ち、サーミス
タ170の出力が入力されると共に流量センサ251か
らの信号により流量が演算され(S202)、表示操作
部230のスイッチ入力が読み込まれ(S203)、表
示パネル234が駆動され(S204)、図14のフロ
ーチャートのルーチンが周期的に実行される(S20
5)。
【0056】図15を参照するに、S301では多孔質
炭素電極1の再生要求を表す“再生フラグ”がチェック
される。この再生フラグはマイコン220の初期化(S
201)で“0”にリセットされている。従って、設定
された多孔質炭素電極1の再生時刻が到来したかどうか
が次にチェックされる(S302)。多孔質炭素電極1
の再生時刻が到来していない場合には、使用者が手動再
生スイッチ238を押さない限り(S314)、多孔質
炭素電極1の再生は開始されない。多孔質炭素電極1の
再生時刻が到来した場合(S302)には、多孔質炭素
電極1の再生要求を表す再生フラグに“1”が立てられ
(S303)、流量センサ251からの出力に基づいて
浄水器に通水がなされているかどうかがチェックされる
(S304)。
【0057】通水中でない場合(S304)には、使用
者が誤って浄水器を使用するのを防止するため表示パネ
ル234に“再生中”または“準備中”などの使用禁止
表示をした後(S307)、SSR221が励磁され、
ヒーターH(158)への通電が開始される(S30
8)。
【0058】ヒーターの作動により多孔質炭素電極電解
槽ECは加熱され、該電解槽EC内の滞留水は熱水とな
りやがて沸騰する。ヒーターH(158)の作動時に
は、感温素子132のワックスが膨張し、自動切り換え
弁128が切換わるので、多孔質炭素電極電解槽EC内
に発生した熱水と水蒸気は排水ホース154を介して流
し112に排出される。熱水と水蒸気の作用により、多
孔質炭素電極電解槽EC内の活性炭は煮沸滅菌されると
共に、再生される。
【0059】該電解槽EC内の滞留水と多孔質炭素電極
1に含まれた水が蒸発し、多孔質炭素電極1の再生が完
了すると、前記電解槽ECの底部の温度が上昇する。サ
ーミスタ170の信号に基づいて温度が例えば120℃
を越えたことが検知されると(S309)、ヒーターH
(158)への通電は終了される(S310)。温度が
更に40℃まで下がると(S311)、“READY”
表示がなされ(S312)、多孔質炭素電極1の再生要
求を表す“再生フラグ”が“0”にリセットされる(S
313)。
【0060】他方、再生時刻到来時に通水中である場合
(S304)には、図14のメインルーチンに戻った上
で、図15のルーチンが周期的に繰り返される。この場
合には、既に再生フラグは立てられているので(S30
3)、S305に進み、通水が終了したかどうか(止水
されたかどうか)がチェックされる。通水終了後、所定
時間(例えば、5分)が経過するまでは、多孔質炭素電
極1の再生は行われない。この時間は、3〜30分、或
いはそれ以上の範囲で、適宜増減することができる。こ
のように、所定の時間が経過するまで再生を開始しない
のは、再生時刻が深夜に設定されている場合でも、たま
たま浄水器が使用されるような条件では、使用者がなお
浄水器の使用する可能性があるからである。所定時間経
過後、(S306)は前述したところと同様に多孔質炭
素電極1の再生が行われる。(S307〜S313)。
【0061】設定された多孔質炭素電極1の再生時刻が
到来しない場合(S302)には、使用者が手動再生ス
イッチ238を押すかどうかが周期的にチェックされ
(S314)、手動再生スイッチ238が押されても通
水中の場合(S304)には、メインルーチンに戻るこ
とにより使用者の指令はキャンセルされる。通水中でな
い場合(S304)には、使用者の指令に応じて多孔質
炭素電極1の再生が行われる(S307〜S313)。
【0062】以上には本発明の特定の実施例について記
載したが、本発明は斯る実施例に限定されるものではな
く、種々の設計変更を加えることができる。例えば、濾
過段のフィルターFや活性炭処理槽ACは省略すること
ができる。また、電気ヒーターH(158)に代えて、
他の熱源を利用し、タイマー制御してもよい。
【0063】
【発明の効果】本発明の多孔質炭素電極再生式浄水器に
おいては、浄水器の止水状態において多孔質炭素電極の
加熱再生が行われるので、多孔質炭素電極の再生が完全
に行われると共に、再生中に吐出することのある水質の
悪化した水を使用者が誤って使用に供するのが防止され
る。従って、高度に信頼性のある多孔質炭素電極再生式
浄水器を提供することができる。
【0064】また、深夜における浄水器の使用後でも、
止水後には自動的に再生が行われるので、本発明の浄水
器は使い勝手が良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】固定床型三次元電極電解槽(多孔質炭素電極電
解槽)の断面図。
【図2】図1の電解槽の上流にフィルター槽及び活性炭
槽を連結した浄水器。
【図3】図2の浄水器の中の電解槽に熱源ヒーターを種
々の位置に組み込んだ浄水器の模式図。
【図4】図3における熱源ヒーターが電解槽の外の上流
側に設けられたとき、浄水器の再生状態を示す模式図。
【図5】熱源ヒーターでの熱水及び蒸気が電解槽内に循
環可能に配管された状態の各作動を示す模式図。
【図6】本発明の浄水器の具体的な実施の形態の一例を
示す断面図。
【図7】本発明の浄水器の具体的な実施の形態の一例を
示す断面図。
【図8】自動切り替え弁の感温素子としての可動弁体の
斜視図。
【図9】自動切り替え弁の断面図。
【図10】本発明の浄水器の具体的な別の実施の形態の
一例を示す断面図。
【図11】本発明の浄水器の具体的な別の実施の形態の
一例を示す断面図。
【図12】本発明の浄水器の具体的な使用状態を示す斜
視図。
【図13】本発明の浄水器の制御装置の回路図。
【図14】図13に示した制御装置の動作を示すフロー
チャート。
【図15】図14の時間割り込みルーチンの詳細を示す
フローチャート。
【符号の説明】
1 固定床型三次元電極(多孔質炭素電極) 2 補助電極 2′ 補助電極 3 ガスケット 4 給電用電極(外部から電力供給用) 4′ 給電用電極(外部から電力供給用) 5 内筒 6 外筒(筒状体) 9,9′,9″ スペーサ 10 蓋 11 電極ターミナル 11′ 電極ターミナル 15 入口 16 出口 50 ケース 78,122,124,152,152A,152B
パイプ 80 出口 86 容器 100,100H,100J 浄水器 116 水栓 120 アダプタ 125 吐出口 128 自動切り替え弁 130 外装容器 132 感温素子 151 排出口 170 サーミスタ 194 オーバーフロータンク 196 水蒸気出口 200 制御装置 201 基台 210 主電源回路 220 マイクロコンピュータ(マイコン) 230 表示操作部 234 表示パネル(液晶表示パネル) 236 再生時刻設定スイッチ 238 手動再生スイッチ 251 流量センサ(流量計) AC 活性炭処理槽 EC 固定床型三次元電極電解槽(多孔質炭素電極電解
槽) H,158 ヒーター

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電解槽の容器に収容された多孔質炭素電
    極に上水を接触させることにより上水を浄化し、加熱手
    段によって前記電解槽の容器又は前記多孔質炭素電極を
    随時加熱して該多孔質炭素電極を再生することができる
    多孔質炭素電極再生式浄水器であって、タイマー機能を
    備え予め設定された多孔質炭素電極再生時刻が到来した
    時に前記加熱手段を作動させる制御手段と、前記電解槽
    の容器への通水を検出する通水検出手段とを設け、前記
    浄水器が通水中である場合には、通水が終了して後所定
    の遅延時間後に前記加熱手段の作動を開始させることを
    特徴とする多孔質炭素電極再生式浄水器。
  2. 【請求項2】 前記遅延時間は3〜30分であることを
    特徴とする請求項1に記載の多孔質炭素電極再生式浄水
    器。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、使用者が多孔質炭素電
    極の再生を指令した時において浄水器に通水中である場
    合には使用者の指令をキャンセルすることを特徴とする
    請求項1又は2に記載の多孔質炭素電極再生式浄水器。
  4. 【請求項4】 前記通水検出手段は浄水器に流れる水の
    流量を検出する流量センサであることを特徴とする請求
    項1〜3のいずれか1項に記載の多孔質炭素電極再生式
    浄水器。
  5. 【請求項5】 電解槽の容器に収容された多孔質炭素電
    極に上水を接触させることにより上水を浄化し、前記電
    解槽の容器又は前記多孔質炭素電極を随時加熱して該多
    孔質炭素電極を再生することができる多孔質炭素電極再
    生式浄水器の再生方法であって、タイマーによって予め
    設定された多孔質炭素電極再生時刻が到来して加熱を開
    始させるとき、、前記電解槽の容器への通水の有無を検
    出し、通水が無ければ直ちに加熱を開始させ、通水が検
    出されれば、通水が終了した後所定の遅延時間後に加熱
    を開始させることを特徴とする多孔質炭素電極再生式浄
    水器の再生方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108147505A (zh) * 2017-12-19 2018-06-12 北京科技大学 一种太阳能驱动废水处理耦合产氢的装置及方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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