JP3054889B2 - 電子写真用キャリアの製造方法 - Google Patents

電子写真用キャリアの製造方法

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JP3054889B2 JP3323967A JP32396791A JP3054889B2 JP 3054889 B2 JP3054889 B2 JP 3054889B2 JP 3323967 A JP3323967 A JP 3323967A JP 32396791 A JP32396791 A JP 32396791A JP 3054889 B2 JP3054889 B2 JP 3054889B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は静電荷像現像用キャリ
ア、即ちトナーと共に静電荷像現像剤を構成するキャリ
アの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法において、静電潜像を
トナーを用いて現像する方法としては大別してトナーを
キャリアと呼ばれる媒体に少量分散させたいわゆる二成
分系現像剤を用いる方法と、キャリアを用いることなく
トナー単独使用のいわゆる一成分系現像剤を用いる方法
とがある。
【0003】本発明は上記現像剤のうちトナーとキャリ
アからなる二成分系現像剤に関する。該二成分系現像剤
を構成するキャリアは、導電性キャリアと絶縁性キャリ
アに大別され、導電性キャリアとしては通常酸化又は未
酸化の鉄粉が用いられるが、この鉄粉キャリアを成分と
する現像剤においては、トナーに対する摩擦帯電性が不
安定であり、又、現像剤により形成される可視像にカブ
リが発生する欠点がある。
【0004】即ち、現像剤の使用に伴ない鉄粉キャリア
粒子の表面にトナーが付着、蓄積(スペント・トナー)
するため、キャリア粒子の電気抵抗が増大して、バイア
ス電流が低下し、しかも摩擦帯電性が不安定となり、こ
の結果形成される可視像の画像濃度が低下しカブリが増
大する。従って鉄粉キャリアを含有する現像剤を用いて
電子複写装置により連続的に複写を行なうと、少数回で
現像剤が劣化する為、現像剤を早期に交換することが必
要となり、結局コストが高いものとなる。
【0005】また絶縁性キャリアとしては一般に鉄、ニ
ッケル、フェライト等の強磁性体より成るキャリア芯材
の表面を絶縁性樹脂により均一に被覆したキャリアが代
表的なものである。このキャリアを用いた現像剤におい
てはキャリア表面にトナー粒子が融着することが導電性
キャリアの場合に比べて著しく少なく、同時にトナーと
キャリアとの摩擦帯電性を制御することが容易であり耐
久性に優れ使用寿命が長い点で特に高速の電子複写機に
好適であるという利点がある。
【0006】しかしながら、この絶縁性キャリアにおい
ては、キャリア芯材表面を被覆する被覆層が均一でキャ
リアと共に用いられる特定のトナーとの摩擦により、所
望の大きさ、並びに極性の帯電状態が安定に得られるこ
とが要求される。すなわち樹脂被覆キャリアの表面が不
均一であると、かかるトナーとキャリアの摩擦帯電が不
安定となり、結果として複写後得られる可視像の画質低
下を招く。
【0007】それ故、樹脂被覆後のキャリア表面を均一
にする目的で、キャリア芯材自身の表面層を平滑化した
後に樹脂被覆をすることが試みられている。だがこの方
法によれば、確かにキャリア表面は均一化するもののキ
ャリア芯材と被覆樹脂との接着性が不安定となり、使用
できる被覆樹脂が接着性の良い樹脂だけに限られてしま
った。さらに被覆強度を高めるために、被覆樹脂量を多
めにすると、被覆樹脂の絶縁性のために、キャリア自身
がトナー粒子とは逆極性に強く帯電してしまい、背景部
へのキャリア付着の問題が生じてしまう。
【0008】この傾向は、トナー自身にリークサイトを
持たない非磁性カラートナーに顕著であり、とりわけ帯
電能の高いポリエステル系バインダーを使用した着色剤
含有樹脂粒子をトナーとして使用したとき、より増長さ
れ、特に低湿下において問題となる。
【0009】その対策としてこれまでにキャリアサイ
ド、トナーサイド(特にトナーの外添剤)双方から改良
の方向が検討されている。
【0010】トナーサイドとしては、帯電が過大になる
のを防止する目的で導電粉の添加が試みられているが、
導電粉の添加では、高温高湿下での帯電量低下が顕著
で、画像濃度ムラ、カブリ等の弊害が生じることや、導
電粉は一般に有色であるため、カラートナーの色彩に悪
影響を及ぼす(特に、OHPシート等の透過光で見た場
合、より顕著である)ことが問題となる。
【0011】キャリアサイドとしては、キャリア自身が
強く帯電するがために生じるキャリア付着を解消する目
的で、被覆樹脂中に例えば導電性のカーボンブラックな
どを分散させてキャリアに被覆することが提案されてい
るが、これまでのところ必ずしも安定な被覆状態が達成
されているとはいえず、長期使用によるカーボンブラッ
クなどの遊離によるカブリなどの新たな問題が生じてい
る。
【0012】このように、キャリア芯材表面層と樹脂被
覆の特性とは密接な関係がある。
【0013】現在までにキャリア芯材へ樹脂を塗付する
方法としては、特開昭55−47164号公報、特開昭
57−94754号公報、特開昭60−227271号
公報などで開示されている。
【0014】これらの方法の中では、生産安定性や芯材
への付着性が優れていることなどから有機溶媒を用いて
コーティングを行う方法が現在広く用いられている。
【0015】今までにキャリア芯材への被覆樹脂付着の
安定化のため、種々の試みがなされている。例えば特開
昭60−170865号公報に見られる様に樹脂の軟化
点以上に加熱して溶剤を用いずに被覆を行なう方法や特
開昭60−227271号公報にある様に被覆材へカッ
プリング剤を添加する試みがなされている。
【0016】しかしながら、前者の様に軟化点以上に加
熱しても溶剤で希釈する方法に比べてはるかに粘度が高
く、芯材の周囲に均一に樹脂を付着させることは困難で
ある。その結果、コートムラができやすく、十分な耐久
性を得ることができない。また、後者の様にカップリン
グ剤を含有させた場合、確かに樹脂の芯材への付着量に
ついては向上するが、溶剤除去後に樹脂のひび割れが生
じやすく、耐久性が悪くなる。さらに、製造上からも樹
脂溶液の経時変化が大きいことから望ましいものではな
い。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明の主な目的は上
記従来の諸欠点、特に帯電性、電荷分布の均一性、機械
的強度、コアとの密着性において改善された電子写真用
キャリアを提供することにある。
【0018】また、別の目的は、樹脂被覆の安定性にす
ぐれ、品質の安定性にすぐれた電子写真用キャリアを提
供することにある。
【0019】また別の目的は、キャリア粒子表面へのト
ナーのスペントが起こりにくく、安定な現像能力を有す
る長寿命の電子写真用キャリアを提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者等は、
種々研究、検討した結果、前述の樹脂被覆後のキャリア
特性、すなわち、画質の差および耐久性がキャリアへの
樹脂塗布条件と深いかかわりを持つということを見い出
した。特に、樹脂付着時の被覆樹脂の溶液粘度が被覆キ
ャリア特性に大きな影響を及ぼすことから、この樹脂溶
液粘度を制御することが有効であることを見い出し、本
発明を完成するに至った。
【0021】すなわち、本発明は、被覆用樹脂を有機溶
媒に溶解した溶液を、流動化ベッド装置を用いて浮遊さ
せたキャリア芯材に噴霧し、乾燥し、その後、80〜2
40℃で焼付け処理を行なうことにより、キャリア芯材
重量に対して0.05〜5.0重量%の樹脂で被覆する
樹脂付着工程において、被覆用樹脂として樹脂被覆装置
へ投入時における溶液粘度が6〜60cPであり、数平
均分子量が1万〜20万である樹脂を含有する樹脂溶液
を用いることを特徴とする電子写真用キャリアの製造方
法に関する。
【0022】ここで、被覆用樹脂溶液粘度とは被覆用装
置への樹脂溶液投入時の最初の被覆樹脂溶液の粘度を示
す。
【0023】本発明において、被覆用樹脂溶液粘度を一
定範囲に制御することにより付着性が向上する理由につ
いては、必ずしも明確ではないが、一般に被覆用樹脂を
溶剤で希釈する程、溶液粘度が低下し、芯材表面への樹
脂のぬれ性が向上すると考えられる。このぬれ性につい
ては、被覆用樹脂溶液粘度が約6cP以下になった場
合、付着均一性はそれ以上向上しないかもしくは、装置
条件などによっては、逆にキャリア芯材への付着量が減
って装置の内壁などに付着してしまう量が増える。さら
に、溶剤量が多いことは、コストが上がり、溶剤回収の
手間が増えることから、溶剤量をできるだけ少なくして
かつ均一に被覆を行うためには装置条件の適正化のみで
は不十分であり、樹脂溶液粘度を一定範囲に制御する必
要がある。逆に樹脂溶液粘度が60cPを超えた場合、
キャリア芯材へのぬれ性が悪くなり、特に重量平均粒径
60μm以下の比表面積の大きい小粒径キャリアでは、
各粒子ごとの塗布ムラが顕著に現われてくる。
【0024】したがって、樹脂溶液の粘度範囲としては
6〜60cPにすることが必要であり、好ましくは10
〜30cPである。また、熱可塑性樹脂の場合、溶液温
度を上げれば溶液粘度が下がり、より少ない溶媒の量で
低い粘度の溶液が得られるメリットがあることから、被
覆液は樹脂のTgより高い温度に加熱しておくのが良
い。また、被覆用装置の内部温度を高くすることは同様
に良い結果となるが、高すぎる(140℃を超える)場
合、今度はキャリア芯材に付着した樹脂が軟化しやす
く、キャリア粒子同士の接着(粒子の合一)が生じてし
まうことが多く見られる。するとそのために、合一した
粒子を解砕する際、樹脂の遊離が生じやすくなる。
【0025】さらに、一般的に広く用いられている15
0℃以下の沸点の溶媒が使用できなくなるため、溶媒が
限定されてしまうばかりでなく、コスト的にも高くつく
ようになる。
【0026】また、装置を一定温度範囲に加熱しておく
ことによって良い結果が得られる更なる理由としては必
ずしも明確では無いが、60〜140℃に加熱してある
ことによって樹脂とキャリア芯材との親和力が高まって
いるためであると見ることができる。ガラス転移点以下
であると付着した樹脂は、その高分子特性を考えると歪
を残しているが、そのガラス転移点以上に加熱し続けて
おくことによって応力緩和が促進され、歪を是正すると
いう働きが起こり、この働きのためにコート被覆が強靭
となり、耐割れ性、耐剥離性が向上するためであると推
考される。
【0027】この応力緩和は、いったん付着してから後
の工程である焼付加熱処理(キュア処理)になって行う
のでは効果が小さいことから、樹脂が芯材に付着するの
とほぼ同時に被覆装置内においてなされることが重要で
あると考えられる。また、キャリア粒子同士の合一を少
なく抑えるためには樹脂の「Tg+40℃」を超えない
温度でコートを行う必要がある。したがって、本発明に
よれば樹脂が溶けて凝集することが無く、なおかつ、キ
ャリア芯材に対し安定に効率良く均一に樹脂被覆を行う
ことができる。
【0028】また、使用する被覆用樹脂のガラス転移点
(Tg)としては55℃〜140℃のものが良く、好ま
しくは60℃〜120℃である。55℃より低いTgを
持つキャリア被覆樹脂では、芯材との付着性においては
優れているが、キャリアへのトナー付着(スペント)を
起こしやすく、また特に高温条件下において樹脂の硬化
度が不十分で、キャリア単体としての流動性が悪くな
り、帯電付与能が低下し、問題である。一方、55℃よ
り高いTgにおいては、Tgが高くなるにつれてトナー
付着の耐性は向上するが、芯材への付着性は低下してく
る。特に140℃を超える樹脂については、非常に付着
性が弱くなり、Tg以上に加熱しても芯材から樹脂が剥
離したり、ヒビ割れが発生したりしてしまう。
【0029】また本発明においては、被覆用樹脂の数平
均分子量は1万〜20万であり、好ましくは2万〜15
万である。数平均分子量が20万を超えるものを使用し
た場合には芯材との密着性が悪く、帯電の立上りも遅い
ため、ランニング時の帯電量が低下し、その結果カブリ
の早期発生並びに機内汚染を生ずるので望ましくない。
一方、数平均分子量が1万に満たないものを使用した場
合には被覆層の内部破壊に基く剥離が著しく、キャリア
ひいては現像剤の短寿命化の原因となるので好ましくな
い。
【0030】さらに、樹脂の分子量分布も重要であり、
本発明においては、芯材への樹脂の安定的な付着の為重
量平均分子量が少なくとも数平均分子量の2倍以上12
倍以下の値を持つことが望まれる。
【0031】その理由は未だ明らかではないが、重量平
均分子量が数平均分子量の2倍未満の値であると、分子
量分布がシャープであるが、被覆時の芯材への付着力が
弱くなる傾向が見られ、また、重量平均分子量が数平均
分子量の12倍を超える様な場合には、芯材への付着力
は十分であるが、キャリアがトナー汚染しやすくなり、
耐刷後のキャリア表面に付着しているトナーが多く、ト
リボも低下してくる傾向にある。
【0032】また、本発明をより一層効果的にするため
に、被覆樹脂中に樹脂固形分に対して残存モノマーを5
0〜3000ppm含有させることが良く、特にTgの
高いものほどより多く含有させることで良い結果が得ら
れる。これは、Tgが上昇することによる付着性の低下
を残存モノマーを存在させることによって補う構成にな
っているためである。ただし、Tgが140℃を超える
樹脂については、樹脂中に残存モノマーを存在させても
耐刷中の劣化を抑えることが困難であることがわかって
いる。
【0033】樹脂中に残存モノマーを一定範囲量含む樹
脂を被覆したキャリアが帯電の安定化に極めて効果的で
ある理由としては、明らかではないが恐らく残存モノマ
ーがコート時にポリマーと芯材との間にわずかに存在す
る為、ポリマーの芯材表面へのぬれ性が増加し、モノマ
ーが存在しない場合に比べて均一にポリマーを付着させ
られるということがあげられる。
【0034】しかし、残存モノマーが多すぎると逆に芯
材への付着強度が下がるという弊害を生じることから、
本発明における被覆樹脂中の残存モノマーの含有量は、
被覆樹脂の総量に対して50〜3000ppmに管理す
る必要がある。好ましくは50〜1500ppmであ
り、より好ましくは50〜1000ppmである。
【0035】残存するモノマーの含有量が50ppmに
満たない場合、キャリア芯材に対して塗布ムラが生じや
すく、また、芯材への樹脂の付着力が弱くなり、耐久中
において、被覆材の剥離によるトリボの低下によるトナ
ーの非画像部への付着である、いわゆる地カブリを生じ
る。また、残存するモノマーの含有量が3000ppm
を超えた場合には、現像剤の長期使用において帯電量の
低下が著しく、トナー飛散や濃度低下が発生する。この
様な傾向はトナー補給量が多い画像面積比率の高い原稿
を用いた場合などにおいて、より一層顕著に現れる。な
お、本発明における樹脂中に残存するモノマーの定量は
ガスクロマトグラフィーなどを用いて行うことができ
る。
【0036】本発明の被覆樹脂に用いられる重合体成分
としては以下のようなものを使用することができる。
【0037】即ち、スチレン、メチルスチレン、ジメチ
ルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、ジ
エチルスチレン、トリエチルスチレン、プロピルスチレ
ン、ブチルスチレン、へキシルスチレン、へプチルスチ
レン、オクチルスチレンなどのアルキルスチレン、フロ
ロスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン、ジブロ
モスチレン、ヨードスチレンなどのハロゲン化スチレ
ン、更にニトロスチレン、アセチルスチレン、メトキシ
スチレンなどのスチレン系モノマー;アクリル酸、メタ
クリル酸、α−エチルアクリル酸、クロトン酸、α−メ
チルクロトン酸、α−エチルクロトン酸、イソクロトン
酸、チグリン酸、ウンゲリカ酸などの付加重合性不飽和
脂肪族モノカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコ
ン酸、シトラコン酸、メサコン酸、グルタコン酸、ジヒ
ドロムコン酸などの付加重合性不飽和脂肪族ジカルボン
酸;前記付加重合性不飽和カルボン酸とアルコール、例
えばメチルアルコール、エチルアルコール、プロピルア
ルコール、ブチルアルコール、アミルアルコール、ヘキ
シルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコ
ール、ノニルアルコール、ドデシルアルコール、テトラ
デシルアルコール、ヘキサデシルアルコールなどのアル
キルアルコール、これらアルキルアルコールを一部ハロ
ゲン化したハロゲン化アルキルアルコール、メトキシエ
チルアルコール、エトキシエチルアルコール、エトキシ
エトキシエチルアルコール、メトキシプロピルアルコー
ル、エトキシプロピルアルコールなどのアルコキシアル
キルアルコール、ベンジルアルコール、フェニルエチル
アルコール、フェニルプロピルアルコールなどのアラル
キルアルコール、アリルアルコール、クロトニルアルコ
ールなどのアルケニルアルコール等、とのエステル化
物、特にアクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸ア
ルキルエステル、フマル酸アルキルエステル、マレイン
酸アルキルエステル等が好ましい例である;前記付加重
合性不飽和カルボン酸より誘導されるアミドおよびニト
リル;エチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレンな
どの脂肪族モノオレフィン;塩化ビニル、臭化ビニル、
ヨウ化ビニル、1,2−ジクロロエチレン、1,2−ジ
ブロモエチレン、1,2−ジヨードエチレン、塩化イソ
プロペニル、臭化イソプロペニル、塩化アリル、臭化ア
リル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデ
ンなどのハロゲン化脂肪族オレフィン;1,3−ブタジ
エン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ブ
タジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、
2,4−ヘキサジエン、3−メチル−2,4−ヘキサジ
エンなどの共役ジエン系脂肪族ジオレフィン;2−ビニ
ルピリジン、4−ビニルピリジン、2−ビニル−6−メ
チルピリジン、2−ビニル−5−メチルピリジン、4−
ブテニルピリジン、4−ペンチルピリジン、N−ビニル
ピペリジン、4−ビニルピペリジン、N−ビニルジヒド
ロピリジン、N−ビニルピロール、2−ビニルピロー
ル、N−ビニルピロリン、N−ビニルピロリジン、2−
ビニルピロリジン、N−ビニル−2−ピロリドン、N−
ビニル−2−ピペリドン、N−ビニルカルバゾール等の
含窒素ビニル系モノマーを例示することができる。これ
らは単独でもしくは2種以上の組合せで使用することが
できる。
【0038】本発明の樹脂を製造するのに用いる重合開
始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化
合物や、クメンヒドロペルオキシド、t−ブチルヒドロ
ペルオキシド、ジクミルぺルオキシド、ジ−t−ブチル
ペルオキシド、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル等
の過酸化物等の公知の開始剤が使用される。この他にγ
−線、加速電子線のようなイオン化放射線や各種増感剤
との組み合わせも使用される。
【0039】アゾ化合物、過酸化物等の重合開始剤の配
合量は、所謂触媒適量でよく、一般に仕込み単量体当た
り0.1乃至10重量%の量で用いるのがよい。重合反
応温度は公知のそれでよく、一般に40乃至150℃の
温度で充分である。尚、反応系の撹拌は、全体として均
質な反応が生ずるような緩和な撹拌でよく、又酸素によ
る重合抑制を防止するために、反応系を窒素等の不活性
ガスで置換して重合を行ってもよい。そして、得られた
重合体を回収し、そして必要に応じて単量体と相溶性が
あり、重合体成分は溶解させない揮発性の高い溶媒中に
重合体を浸漬して、撹拌操作を行う。
【0040】好ましい溶媒としては、生成される樹脂粒
子の樹脂成分及び使用する重合性単量体によって適宜選
択されるが、水、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノー
ル、ヘキサノール、オクタノール等のアルコール類、n
−ヘキサン、ペンタン、ヘプタン、オクタン、イソオク
タン、デカン、2,2’−ジメチルブタン、シクロヘキ
サン等の脂肪族系炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシ
レン等の芳香族炭化水素、ジクロロメタン、ジクロロエ
タン、四塩化炭素、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化
水素、ジオキサン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチ
ルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、
エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコ
ールジエチルエーテル等のエーテル類、アセトン、メチ
ルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、アセ
トニトリル、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジ
エチルホルムアミド等の種々の溶媒が使用される。上記
溶媒は単独で使用してもよいが、樹脂によっては2種以
上の混合溶媒として使用できる。
【0041】また、処理時間としては0.01乃至5時
間程度で残留する単量体を所要量を残して抽出させる操
作を行なう。
【0042】そして、この浸漬・撹拌処理された重合体
は濾過し、キャリア被覆用樹脂とする。このようにして
得られた樹脂は残留する単量体が適量含有され、そして
耐久性、帯電安定性に優れたキャリア被覆用樹脂とな
る。
【0043】本発明による被覆樹脂のキャリア芯材に対
する塗布量は、樹脂固形分が0.05〜30重量%、好
ましくは0.2〜10重量%である。0.05重量%未
満では、キャリア芯材の樹脂による被覆効果が十分でな
く、30重量%を超える塗布量は無意味であり、また製
造上からも過剰な樹脂が単独で存在する場合もあり、好
ましくない。
【0044】本発明において使用するキャリア芯材およ
び熱可塑性樹脂としては、通常使用されているものを用
いればよい。例えばキャリア芯材としての磁性粒子の材
質としては、98%以上のCu−Zn−Fe(金属組成
比(5〜20):(5〜20):(30〜80))の組
成からなるフェライト粒子が、表面均一化が容易で帯電
能が安定するためには好ましいが、特に限定されず、他
にも偏平状,海綿状,コイン状,球状,真球状等種々の
形状の酸化鉄粉,銅,マンガン,コバルト,ニッケル,
亜鉛,スズ,マグネシウム,鉛,ストロンチウム,バリ
ウム,リチウム等の中から一つ又は複数含有して成るフ
ェライト,種々の樹脂と磁性粉との混合物からなる粒子
等を使用することができる。
【0045】本発明において使用される溶媒について
は、被覆用樹脂を溶解、膨潤しうるものであれば、特に
限定されないが、溶媒の沸点が被覆温度よりも高いもの
を選ぶ必要がある。一般的にケトン類、アルコール類、
トルエン、酢酸エステル類等が広く用いられており、装
置条件などによって適宜選択する。
【0046】本発明においては比較的低い沸点のMEK
(メチルエチルケトン)などに比べて沸点の高いトルエ
ンやキシレン、酢酸ブチルなどの方が高温にできるため
より適用範囲が広い。
【0047】本発明において用いられる樹脂被覆装置と
しては、以下の方法を用いることができる。
【0048】被覆用樹脂を有機溶媒に溶解した溶液を、
流動化ベッド装置を用いて浮遊させたキャリア芯材に噴
霧し、乾燥する方法が用いられる。
【0049】また、塗付後に、乾燥、高温焼付け処理が
行われる。高温焼付け処理は残存モノマーを除くという
意味と、芯材料と共重合体層との密着強度を高めるとい
う観点から80〜240℃で行われる。
【0050】かくして得られる本発明のキャリアはトナ
ーと混合して静電潜像現像用の磁性ブラシ現像剤として
使用される。
【0051】トナーとしては結着樹脂中に着色剤を分散
させた、通常電子写真法で使用されているいかなるトナ
ーを使用することもでき、特に制限されない。
【0052】本発明に係るトナーと混合して二成分現像
剤を調製する場合、その混合比率は現像剤中のトナー濃
度として、1〜12重量%、好ましくは2〜9重量%に
すると通常良好な結果が得られる。トナー濃度が1重量
%未満では画像濃度が低く実用不可となり、12重量%
を超える場合ではカブリや機内飛散を増加せしめ、現像
剤の耐用寿命を短める。
【0053】以下に本発明における測定方法について述
べる。
【0054】1)摩擦帯電量の測定方法 測定法を図面を用いて詳述する。
【0055】図1はトナーのトリボ電荷量を測定する装
置の説明図である。先ず、底に500メッシュのスクリ
ーン3のある金属製の測定容器2に摩擦帯電量を測定し
ようとするトナーとキャリアの重量比1:19の混合物
50gを50〜1000ml容量のポリエチレン製のビ
ンに入れ、30回および500回手で振盪し、該混合物
(現像剤)約0.5〜0.9gを入れ金属製のフタ4を
する。このときの測定容器2全体の重量を秤りW1
(g)とする。次に、吸引機1(測定容器2と接する部
分は少なくとも絶縁体)において、吸引口7から吸引し
風量調節弁6を調整して真空計5の圧力を250mmA
qとする。この状態で充分、好ましくは約2分間吸引を
行いトナーを吸引除去する。このときの電位計9の電位
をV(ボルト)とする。ここで8はコンデンサーであり
容量をC(μF)とする。また、吸引後の測定容器全体
の重量を秤りW2 (g)とする。このトナーの摩擦帯電
量(μc/g)は下式の如く計算される。
【0056】トナーの摩擦帯電量(μc/g)=(C×
V)/(W1 −W2 ) 2)樹脂中に残存するモノマーの定量方法 ガスクロマトグラフィー(島津GC−15A)による。
標準成分として、重合体を得るのに用いたモノマー(メ
チルメタクリレートなど)を用いる。DMF入りアセト
ンに測定する樹脂をとり、超音波洗浄器中に30分放置
後、ろ過、注入し、カラム:J&W社DB−1を使用し
て内部標準法により測定する。
【0057】3)分子量分布測定方法 分子量分布の測定には、GPC(Waterts社製の
高速液体クロマトグラフ150C)を用い、カラムは、
昭和電工社製のShodex GPC KF−801,
802,803,804,805,806,807,8
00Pの組み合わせを用いた。試料濃度は、樹脂成分が
5mg/mlとなるように調整した。
【0058】本発明において、THFを溶媒としたGP
C(ジェルパーメイションクロマトグラフィ)によるク
ロマトグラムの分子量分布は次の条件で測定される。
【0059】すなわち、40℃のヒートチャンバ中でカ
ラムを安定化させ、この温度におけるカラムに、溶媒と
してTHF(テトラハイドロフラン)を毎分1mlの流
速で流し、THF試料溶液を約100μl注入して測定
する。試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分
子量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により
作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算
出した。検量線作成用の標準ポリスチレン試料として
は、たとえば、東ソー社製あるいは、昭和電工社製の分
子量が102 〜107 程度のものを用い、少なくとも1
0点程度の標準ポリスチレン試料を用いるのが適当であ
る。また、検出器にはRI(屈折率)検出器を用いる。
なおカラムとしては、市販のポリスチレンジェルカラム
を複数本組み合わせるのが良く、たとえば昭和電工社製
のshodex GPC KF−801,802,80
3,804,805,806,807,800Pの組み
合わせや、東ソー社製のTSKgelG1000H(H
XL),G2000H(HXL),G3000H(HXL),
G4000H(HXL),G5000H(HXL),G60
00H(HXL),G7000H(HXL),TSKgua
rdcolumnの組み合わせを挙げることができる。
【0060】また試料は以下のようにして作成する。
【0061】試料をTHF中に入れ、数時間放置した後
十分に振とうしTHFと良く混ぜ(試料の合一体がなく
なるまで)、更に12時間以上静置する。このときTH
F中への放置時間が24時間以上となるようにする。そ
の後、サンプル処理フィルタ(ポアサイズ0.45〜
0.5μm,たとえば、マイショリディスクH−25−
5 東ソー社製、エキクロディスク25CR ゲルマン
サイエンスジャパン社製などが利用できる)を通過さ
せたものを、GPCの試料とする。また試料濃度は、樹
脂成分が0.5〜5mg/mlとなるように調整する。
【0062】4)樹脂溶液粘度測定方法 コート用樹脂被覆装置へ投入する(キャリア芯材と接す
る)直前の樹脂溶液について測定した。振動式簡易粘度
測定装置VM−1A−L(山一電機工業(株)製)を用
いた。
【0063】粘度は下記の補正式によって求めた。
【0064】粘度η=測定値(cP)/液体の密度ρ
【0065】
【実施例】以下に本発明における実施例について述べ
る。
【0066】(合成例A)メチルメタクリレート/ブチ
ルアクリレート(75:25)モノマーを使用し、トル
エン溶液中で溶液重合(開始剤:アゾビスイソブチロニ
トリル0.5%)を行ない、Tg64℃、数平均分子量
(以下Mnと略す)7万、重量平均分子量(以下Mwと
略す)23万、Mw/Mn=3.3の残存モノマー70
0ppmの樹脂溶液を得た。
【0067】この樹脂溶液をさらにトルエンで希釈して
固形分30%の樹脂溶液Aを得た。
【0068】(合成例B)メチルメタクリレート/スチ
レン(80:20)モノマーを使用し、キシレン溶液中
で溶液重合を行ない、Tg=97℃、Mn=3万、Mw
=16万、Mw/Mn=5.3の残存モノマー800p
pmの樹脂溶液を得た。
【0069】この樹脂溶液をさらにキシレンで希釈し、
固形分30%の樹脂溶液Bを得た。
【0070】(合成例C)メチルメタクリレート/スチ
レン(60:40)モノマーを使用し、メシチレン類
(商品名Solvesso100 エクソン化学
(株))溶液中で溶液重合を行ない、Tg=111℃、
Mn=2.4万、Mw=19万、Mw/Mn=7.9、
残存するモノマー1800ppmの樹脂溶液を得た。こ
の樹脂溶液をさらに溶媒で希釈して固形分30%の樹脂
溶液Cを得た。
【0071】実施例1 樹脂溶液Aをさらに固形分8%に希釈したもの(溶液粘
度14cP)を使用し、岡田精工社製スピラコーター
(樹脂溶液を、流動化ベッド装置を用いて浮遊させたキ
ャリア芯材に噴霧し、乾燥して樹脂被覆を行なう装置)
により、平均粒径45μmのCu−Zn−Fe組成の球
形フェライトに塗布した。塗布用の樹脂溶液温度は装置
内温度と同じ70℃になるように調整した(以下比較例
1を除いて、全て被覆溶液温度と塗布装置温度を同じに
なるようにした。)。70℃、1時間で塗布、乾燥を行
ない、140℃、1時間焼付処理して被覆キャリアを得
た。得られたキャリアの樹脂被覆量は0.56重量%で
あった。
【0072】一方、 プロポキシ化ビスフェノールとフマル酸を縮合 100部 して得られたポリエステル樹脂 フタロシアニン顔料 4部 ジ−tert−ブチルサリチル酸のクロム錯体 4部 をヘンシェルミキサーにより十分予備混合を行い、2軸
押出式混練機により溶融混練し、冷却後ハンマーミルを
用いて約1〜2mm程度に粗粉砕し、次いでエアージェ
ット方式による微粉砕機で微粉砕した。さらに得られた
微粉砕物を分級して、重量平均粒径が8.3μmである
負摩擦帯電性のシアン色の粉体を得た。
【0073】上記着色粉体100部と、ヘキサメチルジ
シラザンで疎水化処理したシリカ微粉体0.5部と親水
性アルミナ0.3部とを混合して、シアントナーとし
た。このシアントナーと前述のキャリアとをN/N(2
3℃/60%)の環境に放置した後トナー濃度5%で混
合し、現像剤を作製し、カラー複写機CLC−500
(キヤノン製)を用い画像面積比率50%のオリジナル
原稿を用いて前述の23℃/60%下、3万枚の画出し
をした結果を表1に示した。表1より上述の現像剤は、
耐刷試験における変動も小さく、非常に良好であること
がわかる。
【0074】なお、以下の比較例及び実施例も同様に表
1に示した。
【0075】ここで、カブリの評価は、東京電色社製の
REFLECTOMETER MODEL TC−6D
Sを使用して測定し、シアントナー画像では、ambe
rフィルターを使用し、下記式より算出した。数値が小
さい程カブリは少ない。
【0076】カブリ反射率(%)=標準紙の反射率
(%)−サンプルの非画像部の反射率(%)実施例2 樹脂溶液Bをさらに固形分7%となるように希釈したも
の(溶液粘度19cP)を使用し、実施例1と同様にし
て70℃、1.5時間、塗布、乾燥して溶剤を除去後、
さらに140℃,1時間焼付処理して被覆キャリアを得
た。このキャリアを用いて、実施例1と同様に画出しを
行なったところ、良好な結果が得られた。
【0077】比較例1 樹脂溶液Bをさらに希釈し、固形分12%としたものは
22℃において溶液粘度85cPであった。
【0078】この溶液を加熱せずにそのまま使用し、9
0℃、1.5時間塗布、乾燥して溶剤を除去する以外
は、実施例1と同様にして得られたキャリアの画出しを
行なったところ、初期は良好な画像が得られたが、3万
枚複写後、カブリが増大した。
【0079】実施例3 樹脂溶液Bを塗布装置内と同じ90℃に加熱したもの
(溶液粘度58cP)を使用する以外は比較例1と同様
にして得られたキャリアの画出しを行なったところ、3
万枚耐久後においても良好な結果が得られた。
【0080】実施例4 樹脂溶液Bをさらに希釈し、固形分4%としたもの(溶
液粘度7cP)を使用した以外は実施例4と同様にして
得られたキャリアの画出しを行なったところ、実施例1
と同様に良好な結果が得られた。
【0081】実施例5 塗布装置として別の装置である流動層乾燥器を用いる以
外は実施例3と同様にして得られたキャリアの画出しを
行なったところ、良好な結果が得られた。
【0082】実施例6 塗布装置として別の装置である流動層乾燥器を用いる以
外は実施例4と同様にして得られたキャリアの画出しを
行なったところ、良好な結果が得られた。
【0083】実施例7 樹脂溶液Cをさらに希釈し、固形分10%としたもの
(溶液粘度28cP)を使用し、120℃で1時間塗布
乾燥して溶剤を除去する以外は実施例1と同様にして得
られたキャリアの画出しを行なったところ、良好な結果
が得られた。
【0084】比較例2 キャリア被覆用樹脂溶液として樹脂溶液Aをさらに希釈
し、固形分3%としたもの(溶液粘度3cP)を使用す
る以外は実施例1と同様にして塗布キャリアを得た。得
られたキャリアの樹脂被覆量は、0.53%であった。
また、このキャリアの画出しを行なったところ、耐刷後
においても実施例1と同様、良好な結果が得られ、均一
に塗布されたと見られるが実施例1に比べて製造時にお
ける溶剤使用量は、およそ2.8倍であり、かつ乾燥時
間も長くなるため効率が悪く、製造コストも上がった。
【0085】比較例3 キャリア被覆用樹脂溶液として樹脂溶液Aをさらに希釈
し、固形分23%となるようにしたもの(溶液粘度10
0cP)を使用する以外は実施例1と同様にして得られ
たキャリアの画出しを行なったところ、キャリア表面の
被覆樹脂の均一性が悪く、初期はややカブリが多い程度
であったが3万枚複写においてカブリが増加した。
【0086】比較例4 塗布装置内温度を50℃にする以外は実施例1と同様に
して、得られたキャリアの画出しを行なったところ、初
期画像は良好であったが複写枚数とともにカブリが増大
した。
【0087】比較例5 キャリア被覆用樹脂溶液として樹脂溶液Cをさらに希釈
し、固形分10%となるようにしたものを使用し(溶液
粘度13cP)塗布装置内温度を150℃にする以外は
実施例8と同様にして、被覆キャリアを得た。溶剤除去
後の状態では合一しているキャリア粒子が多く見受けら
れた。他のサンプルと同様、篩分け後画出しを行なった
ところ、カブリが多く画像濃度も複写枚数とともに低下
ぎみであった。
【0088】
【表1】
【0089】
【発明の効果】本発明はキャリア被覆時に用いる、被覆
用樹脂溶液の粘度を一定範囲に制御することにより、安
定に被覆することができ、キャリアの帯電性の安定化が
図れ、高品質の画像が得られる。
【0090】更に、キャリアの芯材料と被覆との密着性
が優れており、機械的強度が高く、かつ被覆に基きトナ
ーによる汚染が抑制されるのでキャリアの寿命が長く、
その結果寿命の長い現像剤を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】トナーの摩擦帯電量を測定する装置の説明図で
ある。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被覆用樹脂を有機溶媒に溶解した溶液
    を、流動化ベッド装置を用いて浮遊させたキャリア芯材
    に噴霧し、乾燥し、その後、80〜240℃で焼付け処
    理を行なうことにより、キャリア芯材重量に対して0.
    05〜5.0重量%の樹脂で被覆する樹脂付着工程にお
    いて、被覆用樹脂として樹脂被覆装置へ投入時における
    溶液粘度が6〜60cPであり、数平均分子量が1万〜
    20万である樹脂を含有する樹脂溶液を用いることを特
    徴とする電子写真用キャリアの製造方法。
  2. 【請求項2】 上記樹脂付着工程において、樹脂被覆を
    行なう装置内温度を60〜140℃にすることを特徴と
    する請求項1に記載の電子写真用キャリアの製造方法。
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