JP3054386B2 - 鉄骨材の突き合わせ溶接方法 - Google Patents

鉄骨材の突き合わせ溶接方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、柱の梁仕口と梁
との溶接等に応用される鉄骨材の突き合わせ溶接方法。
【0002】
【従来の技術】従来、柱の梁仕口とH形鋼製の梁との溶
接を行う場合のように、鉄骨材の突き合わせ溶接を行う
場合は、裏当て金を当てて溶接している。裏当て金は、
鉄骨材に仮付け溶接しておき、後に取り外すか、そのま
ま残しておく。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、各種の試験の
結果や阪神大震災の被害状況の調査の結果、柱の梁仕口
と梁との突き合わせ溶接部の場合は、溶接ビード部では
破損がなく、裏当て金の仮付け溶接箇所を起点として脆
性破壊が生じる例が多いことが分かった。これは、裏当
て金の仮付け溶接により、その仮付け溶接箇所の材質が
脆弱になることに起因するものと考えられる。
【0004】この発明は、裏当て金の取付けに伴う仮付
け溶接による欠陥が生じず、堅固な溶接が行える鉄骨材
の突き合わせ溶接方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明の鉄骨材の突き
合わせ溶接方法は、鉄骨材の突き合わせ部の裏面にこの
突き合わせ部の隙間を覆う裏当て金を当て、前記突き合
わせ部を溶接する突き合わせ溶接方法において、前記裏
当て金を鉄骨材に対して押し付け手段により無溶接で押
し付け状態に保持し、この押し付け手段による無溶接の
し付け状態で前記突き合わせ部の溶接をすることを特
徴とする。このように、裏当て金を無溶接で保持するの
で、裏当て金の仮付け溶接に伴う母材の材質劣化が生じ
ず、堅固な溶接が行える。裏当て金は押し付け手段によ
り保持しておくため、作業者が手で保持しておく必要は
なく、作業性の低下は生じない。上記溶接方法におい
て、前記押し付け手段は、裏当て金を鉄骨材と共に挟み
付けて鉄骨材に保持状態とする締め付け具であっても良
い。締め付け具としては、例えばバイスや、バイスプラ
イヤ、あるいはクリップ状部材と楔との組合わせなどが
採用できる。
【0006】また、この溶接方法において、両側の鉄骨
材が断面H形のものであって、溶接を行う突き合わせ部
がH形鉄骨材のフランジであって良い。この場合に、両
側の鉄骨材は片方の鉄骨材のウェブ両面に固定されたウ
ェブスプライス間にもう片方の鉄骨材のウェブを差し込
んで互いに幅方向に位置規制する。また、裏当て金は、
ウェブスプライスの端部と裏当て金との間に押し込んだ
楔部材と、前記締め付け具とで鉄骨材に押し付け状態と
することが好ましい。H形鋼等からなる梁の突き合わせ
溶接には、ウェブスプライスが用いられることが多い
が、このウェブスプライスを利用し、楔部材で裏当て金
を保持するようにしたため、裏当て金を無溶接で堅固に
保持でき、しかも裏当て金の保持に手間がかからない。
また、この締め付け具と楔部材との組み合わせにより、
一層作業性良く、かつ堅固に裏当て金を保持できる。前
記各突き合わせ溶接方法において、互いに突き合わされ
る一方の鉄骨材が、柱に設けられた梁仕口であり、他方
の鉄骨材が梁であっても良い。このような梁仕口と梁と
の突き合わせ溶接の場合に、この突き合わせ溶接方法に
よる実用効果が大きい。
【0007】
【発明の実施の形態】この発明の一実施形態を図1およ
び図2と共に説明する。この実施形態は、鉄骨柱1の梁
仕口2である鉄骨材と、H形鋼の梁からなる鉄骨材3と
の突き合わせ溶接に適用したものである。鉄骨柱1は、
丸形の鋼管の周囲に、梁成に対応した上下間隔で一対の
ダイヤフラム4を溶接し、ダイヤフラム4の円周方向4
か所に外径側へ突出させた突片部分で梁仕口2を形成し
たものである。ダイヤフラム4は外リングダイヤフラム
であり、鉄骨柱1の外周に嵌合する内径のリング状に形
成されている。上下のダイヤフラム4,4間には、梁と
なる鉄骨材3のウェブ3bに対応するウェブ5を設け、
その上下のダイヤフラム4,4と鉄骨柱1とに沿う箇所
を溶接してある。
【0008】なお、ダイヤフラム4は、外ダイヤフラム
とする代わりに、図2(B)の左下側に示すように、通
しダイヤフラムとし、丸形鋼管からなる鉄骨柱1を上下
に分割してその分割部分にダイヤフラム4を介在させ、
鉄骨柱1に溶接したものであっても良い。図2(B)
は、外ダイヤフラムとした例と通しダイヤフラムとした
例とを合わせて示した図である。また、鉄骨柱1は、コ
ンクリート12を内部に充填したものであっても良い。
【0009】梁となる鉄骨材3は、ウェブ3bの先端両
面にウェブスプライス7をハイテンションボルトまたは
溶接にて固定しておく。また、上下フランジ3a,3a
の先端の溶接表側面となる上面には、突き合わせ溶接の
ための開先15を加工しておく。開先15は、この例で
は若干のルート面を残したテーパ面としてあるが、他の
種々の形状の開先としても良い。
【0010】これら梁仕口2と梁である鉄骨材3との溶
接に際しては、両部材2,3の突き合わせ部の裏面に、
この突き合わせ部の隙間を覆う裏当て金8を当て、裏当
て金8を梁側の鉄骨材3に押し付け手段9により無溶接
で押し付け状態に保持させる。図1(B)に示すよう
に、この例では、梁仕口2のフランジであるダイヤフラ
ム4が梁側の鉄骨材3のフランジ3aよりも肉厚が厚い
ので、裏当て金8は梁側の鉄骨材3のフランジ下面に配
置し、縁部がダイヤフラム4の端面に突き当たるように
する。また、裏当て金8は、上側のフランジ3aに対す
るものは、ウェブ3bと干渉しないように、ウェブ3b
の両側に分割して設け、また端部8aの上縁に面取加工
またはアール加工を施してある。下側のフランジ3aに
対するものは、フランジ幅の全体にわたる通し裏当て金
としてある。
【0011】上側の裏当て金8を保持する押し付け手段
9は、裏当て金8をフランジ3aと共に挟み付ける締め
付け具10と、楔部材11とで保持する。締め付け具1
0は、この例ではバイスプライヤを用い、このバイスプ
ライヤの横長の挟み面構成部材(つまり開閉回動軸心と
平行な方向に長く延びた部材)10aにより裏当て金8
を挟み込んでいる。締め付け具10となるバイスプライ
ヤは、挟み付け力を付与した状態で、作業者の手を離し
ても挟み付け力が保持されるように構成された工具であ
る。楔部材11は、裏当て金8の長さ方向に延びる立て
向きの板片であり、例えば板厚が3〜12mm程度の鋼板
の切片が用いられる。楔部材11は、鉄骨材3のフラン
ジ3aの下面に当てられた裏当て金8の下面とウェブス
プライス7との間に圧入され、あるいは打ち込まれ、裏
当て金8をフランジ3aの下面に強固に押し付ける。下
側のフランジ3aの裏当て金8は、バイスプライヤから
なる締め付け具10のみで固定する。エンドタブ(図示
せず)は、フラックスタブとし、ダイヤフラム4側から
マグネットクリップで固定する。
【0012】このように裏当て金8を配置した状態で、
梁側の鉄骨材3の上下のフランジ3a,3aを、柱1の
ダイヤフラム4の梁仕口2となる部分に溶接し、図2の
ように柱1と梁となる鉄骨材3とを突き合わせ溶接す
る。裏当て金8は、溶接の完了後に除去しても良く、ま
たそのまま残しておいても良い。
【0013】この突き合わせ溶接方法によると、このよ
うに裏当て金8を鉄骨材2,3に対して押し付け手段に
より無溶接で押し付け状態に保持し、この押し付け状態
で前記突き合わせ部の溶接をすることを特徴とする方法
であるため、裏当て金8の仮付け溶接に伴う母材の材質
劣化が生じず、堅固な溶接が行える。
【0014】なお、裏当て金8の保持に用いる締め付け
具10は、図3に示すように通常のバイス(万力)10
Aを用いても良く、また図4に示すようにコ字状のクリ
ップ部材10Bを用いても良い。クリップ部材10B
は、鉄骨材であるフランジ3aと裏当て金8とを、ライ
ナ13と共に内部に介在させ、楔部材14をライナ13
とこのクリップ部材10Bとの間に圧入することによ
り、フランジ3aと裏当て金8とを挟み込み状態に固定
するものである。また、裏当て金8は、ダイヤフラム4
とフランジ3aとの肉厚差が小さくてダイヤフラム4へ
の掛かり代が少なくなる場合は、図5(B)に示すよう
に、ダイヤフラム4との当接部が厚肉部8bとなるよう
に加工したものを用いても良い。ダイヤフラム4とフラ
ンジ3aの肉厚が同じである場合は、図5(A)に示す
ように、裏当て金8はダイヤフラム4とフランジ3aの
両方の部材の裏面に当てられるものとする。同図(C)
に示すように、ダイヤフラム4とフランジ3aの肉厚が
異なる場合にも、その肉厚差を埋める厚肉部8bを有す
る裏当金8を用い、ダイヤフラム4とフランジ3aの両
方の部材の裏面に裏当金8を当てるようにしてもよい。
【0015】なお、上記各実施形態では、柱1の梁仕口
2と梁となる鉄骨材3との突き合わせ溶接に適用した場
合につき説明したが、この発明は鉄骨材同志の突き合わ
せ溶接一般に適用できる。また、裏当て金8は接着剤で
鉄骨材3に止め付けても良い。
【0016】
【発明の効果】この発明の鉄骨材の突き合わせ溶接方法
は、裏当て金を鉄骨材に対して押し付け手段により無溶
接で押し付け状態に保持し、この押し付け状態で前記突
き合わせ部の溶接をすることを特徴とする方法であるた
め、裏当て金の仮付け溶接に伴う母材の材質劣化が生じ
ず、堅固な溶接が行える。前記押し付け手段が、裏当て
金を鉄骨材と共に挟み付けて鉄骨材に保持状態とする締
め付け具である場合は、裏当て金の鉄骨材に対する保持
を、堅固にかつ作業性良く行える。また、両側の鉄骨材
がH形断面のものである場合に、鉄骨材同志の位置決め
のためのウェブスプライスを利用し、このウェブスプラ
イスの端部と裏当て金との間に押し込んだ楔部材と前記
締め付け具とで裏当て金を鉄骨材に押し付け状態とする
ようにした場合は、簡単な作業で、裏当て金を一層堅固
に保持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)はこの発明の一実施形態にかかる鉄骨材
の突き合わせ溶接方法を示す斜視図、(B)はその一部
の拡大破断正面図である。
【図2】(A)は突き合わせ溶接を施した柱と梁の接合
部の破断平面図、(B)は同部分の破断正面図である。
【図3】締め付け具の変形例と裏当て金等との関係を示
す斜視図である。
【図4】締め付け具の変形例と裏当て金等との関係を示
す斜視図である。
【図5】(A)〜(C)は裏当て金の配置例の各変形例
の正面図である。
【符号の説明】
1…鉄骨柱 2…梁仕口(鉄骨材) 3…鉄骨材 3a…フランジ 3b…ウェブ 4…ダイヤフラム(フランジ) 5…ウェブ 7…ウェブスプライス 8…裏当て金 9…押し付け手段 10…締め付け具 11…楔部材

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄骨材の突き合わせ部の裏面にこの突き
    合わせ部の隙間を覆う裏当て金を当て、前記突き合わせ
    部を溶接する突き合わせ溶接方法において、前記裏当て
    金を鉄骨材に対して押し付け手段により無溶接で押し付
    け状態に保持し、この押し付け手段による無溶接の押
    付け状態で前記突き合わせ部の溶接をすることを特徴と
    する鉄骨材の突き合わせ溶接方法。
  2. 【請求項2】 前記押し付け手段が、裏当て金を鉄骨材
    と共に挟み付けて鉄骨材に保持状態とする締め付け具で
    ある請求項1記載の鉄骨材の突き合わせ溶接方法。
  3. 【請求項3】 両側の鉄骨材がH形断面のものであっ
    て、溶接を行う突き合わせ部が前記H形鉄骨材のフラン
    ジであり、両側の鉄骨材は片方の鉄骨材のウェブ両面に
    固定されたウェブスプライス間にもう片方の鉄骨材のウ
    ェブを差し込んで互いに幅方向に位置規制し、前記裏当
    て金は、前記ウェブスプライスの端部と裏当て金との間
    に押し込んだ楔部材と、前記締め付け具とで鉄骨材に押
    し付け状態とする請求項2記載の鉄骨材の突き合わせ溶
    接方法。
  4. 【請求項4】 互いに突き合わされる一方の鉄骨材が、
    柱に設けられた梁仕口であり、他方の鉄骨材が梁である
    請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の鉄骨材の突
    き合わせ溶接方法。
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