JP3053484B2 - 動物咬害防止用接着剤 - Google Patents

動物咬害防止用接着剤

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JP3053484B2
JP3053484B2 JP3352944A JP35294491A JP3053484B2 JP 3053484 B2 JP3053484 B2 JP 3053484B2 JP 3352944 A JP3352944 A JP 3352944A JP 35294491 A JP35294491 A JP 35294491A JP 3053484 B2 JP3053484 B2 JP 3053484B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は動物の咬害を防止する性
能を有する接着剤に関するものであり、ネズミ類を含む
野生動物、鳥類およびペット等の動物類による齧ること
あるいは咬むことによる被害、いわゆる咬害を防ぐため
に用いられる。
【0002】
【従来の技術】ネズミ類やその他の動物類による農林業
の被害防止、営業用ビル、マンション、家屋、食料倉
庫、工場、電気設備施設、通信設備施設への侵入防止、
包装材料、電線、電話線、信号・通信ケーブル、コンピ
ューター施設等の咬害防止に有効な手段のひとつとして
種々の忌避剤が報告され、その内の一部は実際は使用さ
れている。例えば天然樹脂および合成樹脂の表面に処理
する忌避剤としてはシクロヘキシミド、ZAC(ジンク
・ジメチルジチオカーバメイトとシクロヘキシルアミン
複合体)、トリアルキル錫化合物等が、また、樹脂類に
混合できる忌避剤としてはシクロヘキシミド、ZAC,
R−55(ターシャリ・ブチルスルフェニル・ジチオカ
ーバメイト)等が挙げられる。
【0003】カプサイシン類に関しても過去に塗料に混
入して、対象物に塗布し、野ネズミ、野ウサギ等から植
物を保護するための忌避剤として使用したり、対象物を
子供が噛んだり、嘗めたりして起こる鉛中毒(鉛含有塗
料による)を防止しようとする試みがあった(特開昭4
9−112932)。これは、カプサイシン類の辛味あ
るいは刺激性を利用したものである。動物による被害を
防止する接着剤としてシクロヘキシミドを有効成分とし
たマイクロカプセルを含有する防鼠接着剤の例(特開昭
62−135581)があるが、これは対象がネズミに
限られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】動物が齧ったり、咬む
ことによる被害、いわゆる咬害による被害はネズミに限
定されず、野生動物、鳥類、ペット等多くの動物に効果
がある動物咬害防止用資材が望まれている。カプサイシ
ン類は辛味刺激で忌避効果を示し、味覚を有する広範な
生物に有効であるが、辛味および刺激性が非常に強く、
取り扱いにくい欠点があり、あまり使用されておらず、
またその辛味、刺激性からより少ない量で動物による咬
害を防止できる使用しやすい動物咬害防止加工用資材が
望まれている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は前記の課題
を解決するにあたって、カプサイシン類が強烈な辛味お
よび刺激性を有し取り扱いが難しい反面、動物類に優れ
た忌避性を有すること、自然界しかも食物中に存在する
ことに着目し、鋭意研究した結果、接着剤にカプサイシ
ン類を加えた動物咬害防止用接着剤により使用時の刺激
性が低減され、容易に動物咬害防止加工が可能になる。
更に、カプサイシン類を芯物質とし、その芯物質を壁物
質により被覆して、粒径を1μm〜100μmの範囲に
90%以上且つ平均粒径を5μm〜50μmにマイクロ
カプセル化して接着剤中に含有させて使用することによ
り、カプサイシン類をそのまま接着剤に含有させた場合
に比べて、取扱い時の辛味および刺激性がより少なくな
り、動物の咬害防止効果が高かまることが明らかになっ
た。また、本発明の動物咬害防止用接着剤は固着した後
はカプサイシン類もしくはそのマイクロカプセルが接着
剤の樹脂成分に包まれて更に刺激性が低減し、動物が咬
みついた時にだけ高い忌避効果を示すことになる。以下
に本発明を詳細に説明する。
【0006】本発明は式(1)で示されるカプサイシン
類を含有することを特徴とする動物公害防止用接着剤に
関する。さらに式(1)で示されるカプサイシン類を芯
物質とし、その芯物質を壁物質で被覆したマイクロカプ
セルを含有することを特徴とする動物咬害防止用接着剤
に関する。
【0007】
【化2】 (式中Rは炭素数7〜12のアルキル基、アルキル基ま
たはアルケニル基を示す。)
【0008】式(1)のRのうちより好ましいものは以
下のような炭素数が7〜10のRのもの等が挙げられる
がこれらに限定される訳ではない。
【0009】RがCH3 (CH2 6 −のもの(カプリ
リックアシドバニリルアミド)、RがCH3 (CH2
7 −のもの(ノニリックアシドバニリルアミド)、Rが
CH3 (CH2 8 −のもの(デシリックアシドバニリ
ルアミド)、Rが(CH3 2 CH(CH2 5 −のも
の(ノルジヒドロカプサイシンI)、Rが(CH3 2
CH(CH2 6 −のもの(ジヒドロカプサイシン)、
Rが(CH3 2 CH(CH2 7 −のもの(ホモジヒ
ドロカプサイシンI)、RがCH3 CH2 CH(C
3 )(CH2 4 −のもの(ノルジヒドロカプサイシ
ン )、RがCH3 CH2 CH(CH3 )(CH2 6
−のもの(ホモジヒドロカプサイシン )、Rが(CH
3 2 CHCH=CH(CH2 4 −のもの(カプサイ
シン)、Rが(CH3 2 CHCH2 CH=CH(CH
2 4 −のもの(ホモカプサイシンI)、RがCH3
2 CH(CH3 )CH=CH(CH2 4 −のもの
(ホモカプサイシン )。
【0010】本発明の式(1)の化合物はトウガラシか
ら抽出することもでき、該トウガラシ抽出物は以下のよ
うにして得ることができる。
【0011】乾燥し、粉砕したトウガラシをメタノー
ル、エタノール等のアルコール系溶剤、エチルエーテル
等のエーテル系溶剤、アセトン等のケトン系溶剤、ベン
ゼン等の芳香族系溶剤、ジクロルエタン、クロロホルム
等の塩素系溶剤等で抽出し、濾過した後、濾液をエバポ
レーターで加熱、減圧して溶剤を留去し、トウガラシ抽
出物を得る。また、この抽出物をシリカゲルまたはアル
ミナ等を使用したカラムクロマトグラフィを利用してよ
り高濃度のカプサイシン類を含むトウガラシ抽出物を得
ることができる。
【0012】カプサイシン類をそのまま接着剤あるいは
粘着剤に加える場合、その添加方法は特に限定されず、
接着剤あるいは粘着剤の特性に鑑みて必要な溶剤、分散
剤および界面活性剤を選択して用いればよい。この場合
の接着剤でのカプサイシン類の塗布量は0.2〜40g
/m2 、好ましくは1〜10g/m2 で有効であり、使
用形態における種々の条件を考慮して効力と経済性に鑑
み決定すればよい。
【0013】カプサイシン類を予めマイクロカプセルに
しておき接着剤あるいは粘着剤に含有せしめることによ
り取扱い時のカプサイシン類の強い辛味および刺激性
を、カプサイシン類をそのまま加える場合に較べて更に
低減し,取扱いが容易になった。また、カプサイシン類
をマイクロカプセルにした場合、辛味および刺激性が抑
制され、取り扱い易くなったにもかかわらずネズミ類に
対する咬害防止効果は抑制されずに逆に高まることが確
認された。これはネズミ類が対象物を齧った時にカプセ
ル膜が破壊され、カプセル内の高濃度のカプサイシン類
が強烈な辛味となって刺激し、より効果的に働いたと推
察される。
【0014】カプサイシン類を予めマイクロカプセルに
して加えた接着剤でのカプサイシン類の塗布量は0.0
5〜10g/m2 、好ましくは0.2〜2g/m2 で有
効であり、使用形態における種々の条件を考慮して効力
と経済性に鑑み決定すればよい。本発明において用いら
れるカプサイシン類を内包したマイクロカプセルのマイ
クロカプセル化に於いては芯物質は液状であることが好
ましく、この場合、加熱して液状にしても溶剤でカプサ
イシン類を溶解して液状にしてもよく、界面重合法、I
n situ法、コアセルベーション法、液中硬化被覆
法(オリフィス法)、液中乾燥法、噴霧・造粒法などの
方法により壁膜を形成せしめたマイクロカプセルが好ま
しい。かかる溶媒としてはブチルエーテル、エチルビニ
ルエーテル等のエーテル類、ヘプタン、キシレン等の脂
肪族、芳香族の炭化水素類、ジクロロメタン、トリクロ
ロエタン等の有機塩素類、マシン油等の鉱油類、植物油
類、フタル酸エステル、アジピン酸エステル、リン酸エ
ステル、マレイン酸エステル等、低分子エポキシ化合物
等の主に樹脂類の可塑剤として使用される溶剤が挙げら
れるがこれらに限定されるものではない。
【0015】上記のカプサイシン類をマイクロカプセル
化するカプセル壁は尿素樹脂、メラミン樹脂、尿素・メ
ラミン混合樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド、ポリエ
ステル、ポリユリア、ポリウレタン等の樹脂があげられ
る。これらのカプセル壁は接着剤成分とその用途から選
択すればよい。これらの中でメラミン樹脂を用いたマイ
クロカプセルは耐熱性および有機溶剤に対する耐性が高
い特徴を有する。
【0016】また、本発明で使用できるマイクロカプセ
ル製剤はカプサイシン類を通常は1%(重量)以上好ま
しくは5〜80%(重量)含有する粉体にするが、この
場合のドライ化する方法としてはスプレードライヤー、
多段式温風乾燥機、真空乾燥機等何れの方法でもよく、
特に限定されない。また、マイクロカプセル中の芯物質
と膜材の重量比は、通常1:0.01〜1:10好まし
くは1:0.1〜1:2であるが、特にこの範囲に限定
されない。また水系接着剤で用いる場合には、特にドラ
イ化を行わないで用いることが出来る。
【0017】さらに、マイクロカプセルの平均粒径は所
望によって種々かえられ通常は1〜150μmの間に調
整されるが、動物の咬害防止効果をより高めるために
は、粒径を1μm〜100μmの範囲に90%以上で、
且つ平均粒径が5μm〜50μmに調整することが好ま
しい。
【0018】本発明においては、カプサイシン類あるい
はカプサイシン類のマイクロカプセルを混入せしめる接
着剤は特に限定されない。例えば、植物性接着剤として
は澱粉のり、大豆グルー、漆、天然樹脂系接着剤、天然
ゴム系接着剤がある。また動物性接着剤としてはニカ
ワ、動物性蛋白接着剤がある。合成樹脂接着剤としては
フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ポリエステ
ル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、酢酸樹脂、
ブチラール樹脂、アクリル樹脂、メチルシアノアクリレ
ート系接着剤がある。合成ゴム接着剤としてはニトリル
ゴムクロロプレンゴム接着剤がある。さらにアスファル
ト、セルロース、キシレン樹脂、レゾルシン樹脂、フラ
ン樹脂、シリコーンゴム、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリ
デン樹脂、ポリスチレン樹脂系接着剤がある。
【0019】これらの接着剤の中にはその実用上溶剤、
可塑剤、樹脂、増量剤、増粘剤、充填剤、乳化剤、色
素、顔料、防腐剤、防カビ剤、老化防止剤、消泡剤やそ
の他所望の添加物が混合または添加されていてもよい。
【0020】前記各接着剤にカプサイシン類をそのま
ま、あるいはカプサイシン類のマイクロカプセルを混入
した動物咬害防止用接着剤は、例えば壁クロスやその他
建築用内装材の接着、紙あるいは合成樹脂シート、フレ
キシブルコンテナに用いられる塩ビシートの接着、合板
の接着等に用いて、動物の咬害を防ぐことができる。ま
た、紙、布、プラスチックフィルム、金属はく等の生地
に塗布して粘着テープとして用いることもできる。さら
に、シーリング剤に分散あるいは含浸させたものは、動
物咬害防止用シーリング剤として利用できる。
【0021】本発明の動物咬害防止用接着剤を通常の素
材として用いる場合には、接着する対象材料によって、
接着剤主成分を選択して接着剤の調整過程で混合すれば
よく、また使用時にカプサイシン類またはカプサイシン
類のマイクロカプセルを混合してもよい。また、テープ
あるいはタック紙等の接着層・粘着層の形態で用いる場
合はあらかじめ接着剤にカプサイシン類またはカプサイ
シン類のマイクロカプセルを所定量練り混んだ後、紙、
プラスチック等の生地にコーティングにより接着層ある
いは粘着層を形成して所望の形状に成形し、対象物に巻
いたり、貼り付けて利用できる。これらを用いれば、あ
らかじめ防鼠処理がされていない電線・ケーブルやガス
のホース等に巻き付けて簡単に防鼠電線・ケーブル、防
鼠ホースを作ることができる。また、果樹、植林苗木に
動物咬害防止用接着剤を加工したテープを巻き付けるこ
とにより、ネズミ、他の野生動物、野鳥、ペットによる
被害を防ぐことができる。
【0022】
【実施例】以下本発明を実施例、実験例により更に詳細
に説明する。ここで「部」とは重量部を意味する。
【0023】実施例1 キシレン50部にノニリックアシドバニリルアミド40
部およびニューカルゲン2720×75(乳化剤、竹本
油脂社製)10部を溶解し、ノニリックアシドバニリル
アミドを40%含有する乳剤を得た。この乳剤1部を澱
粉糊(ヤマト株式会社,ヤマト糊)に均一になるよう混
入して、ノニリックアシドバニリルアミドを4.0%含
有する接着剤を調製した。
【0024】実施例2 フタル酸ジオクチル51.5部にノニリックアシドバニ
リルアミド80部を溶解し、これを、スチレン無水マレ
イン酸樹脂を少量の水酸化ナトリウムと共に溶解して調
製したpHが4.5の3%水溶液150部中に加え、5
00ミリリットル容量の丸底フラスコに入れ、長さ7c
mの攪拌羽根を取りつけ、分散液の温度85℃、回転数
700rpmで30分間処理し、O/W型のエマルジョ
ンを調製した。一方、メラミンホルマリンプレポリマー
水溶液「スミレズレジン613」(商品名、住友化学社
製)の50%水溶液160部を、上記エマルジョンに回
転速度350rpmで攪拌しながら滴下し、70℃で3
時間攪拌を続け、メラミン樹脂膜の水中懸濁状マイクロ
カプセルを調製した。このマイクロカプセルの粒径は、
5μm〜100μmの範囲に94%あり、平均粒径は2
5μmであった。これをスプレードライヤーで乾燥し、
ノニリックアシドバニリルアミドを40%内包するマイ
クロカプセル剤を得た。このマイクロカプセルを実施例
1と同様に澱粉糊に混入し、ノニリックアシドバニリル
アミドを4.0%含有する接着剤を調製した。
【0025】実施例3 実施例2の分散化において回転数700rpmを140
0rpmに変えて30分間処理し、O/W型のエマルジ
ョンを得、実施例2と同様の操作で、メラミン樹脂膜の
水中懸濁状マイクロカプセルを調製した。このマイクロ
カプセルの粒径は、1μm〜100μmの範囲に83%
あり、平均粒径は4μmであった。このマイクロカプセ
ルを実施例1と同様に澱粉糊に混入し、ノニリックアシ
ドバニリルアミドを4.0%含有する接着剤を調製し
た。
【0026】実施例4 実施例2のノニリックアシドバニリルアミド80部を、
カプサイシン80部に置換して、実施例1と同様の操作
で、カプサイシンを40部内包するマイクロカプセル剤
を得た。このマイクロカプセルの粒径は、5μm〜10
0μmの範囲に95%あり、平均粒径は35μmであっ
た。このマイクロカプセルを実施例1と同様に澱粉糊に
混入し、カプサイシンを4.0%含有する接着剤を調製
した。
【0027】実施例5 実施例4の分散化において、回転数700rpmを14
00rpmに変えて30分間処理し、O/W型エマルジ
ョンを得、実施例4と同様の操作で、カプサイシン40
%を内包するマイクロカプセルを得た。このマイクロカ
プセル剤の粒径は、1μm〜100μmの範囲に87%
あり、平均粒径は4μmであった。このマイクロカプセ
ルを実施例1と同様に澱粉糊に混入し、カプサイシンを
4.0%含有する接着剤を調製した。
【0028】実施例6 フタル酸ジオクチル97部にノニリックアシドバニリル
アミド80部とミリオネートMR−400(日本ポリウ
レタン社製)15部を溶解し、これを1%のポリビニル
アルコール水溶液300g中に加え、分散温度25℃、
回転速度1000rpmで10分間処理・分散させ、O
/W型エマルジョンを調製した。一方、水95gにエチ
レンジアミン、ジエチレントリアミンの各2.5gを溶
解し、上記のエマルジョンを回転速度250rpmで攪
拌しながらこれに滴下し、60℃で3時間反応を続けポ
リウレア膜の水中懸濁状マイクロカプセルを調製した。
このマイクロカプセルの粒径は5μm〜100μmの範
囲に96%あり、平均粒径は35μmであった。これを
スプレードライヤーで乾燥し、水分を除去して40%の
ノニリックアシドバニリルアミドを内包するマイクロカ
プセル剤を得た。このマイクロカプセルを実施例1と同
様に澱粉糊に混入し、ノニリックアシドバニリルアミド
を4.0%含有する接着剤を調製した。
【0029】実施例7 フタル酸ジオクチル97部にノニリックアシドバニリル
アミド80部とゼバシン酸クロライド15部を溶解し、
これを1%ポリビニルアルコール水溶液300部中に加
え、回転速度1000rpmで10分間処理・分散さ
せ、O/W型エマルジョンを調製した。一方、水87.
5部にエチレンジアミン、ジエチレントリアミンの各
2.5部および水酸化ナトリウム7.5部を溶解し、上
記のエマルジョンを回転速度250rpmで攪拌しなが
らこれに滴下し、60℃で3時間反応を続け、ポリアミ
ド膜の水中懸濁状マイクロカプセルを調製した。このマ
イクロカプセルの粒径は5μm〜100μmの範囲に9
5%あり、平均粒径は23μmであった。これをスプレ
ードライヤーで乾燥し、ノニリックアシドバニリルアミ
ドを40%内包するマイクロカプセル剤を得た。このマ
イクロカプセルを実施例1と同様に澱粉糊に混入し、ノ
ニリックアシドバニリルアミドを4.0%含有する接着
剤を調製した。
【0030】実施例8 実施例4で得られたマイクロカプセルを合成ゴム系接着
剤(セメダイン株式会社,速乾Gクリア,スチレンブタ
ジエンゴム45%含有)に均一に混入し,カプサイシン
を4.0%含有する接着剤を調整した。
【0031】実施例9 実施例5で得られたマイクロカプセルを合成ゴム系接着
剤(セメダイン株式会社,速乾Gクリア,スチレンブタ
ジエンゴム45%含有)に均一に混入し,カプサイシン
を4.0%含有する接着剤を調整した。
【0032】実施例10 実施例6で得られたマイクロカプセルを合成ゴム系接着
剤(セメダイン株式会社,速乾Gクリア,スチレンブタ
ジエンゴム45%含有)に均一に混入し,ノニリックア
シドバニリルアミドを4.0%含有する接着剤を調整し
た。
【0033】実施例11 実施例7で得られたマイクロカプセルを合成ゴム系接着
剤(セメダイン株式会社,速乾Gクリア,スチレンブタ
ジエンゴム45%含有)に均一に混入し,ノニリックア
シドバニリルアミドを4.0%含有する接着剤を調整し
た。
【0034】実施例12 実施例4で得られたマイクロカプセルを粘着加工用アク
リル樹脂系接着(積水化学(株)製,エスダイン395
C)に混入し、カプサイシンを5.0%含有する接着剤
を調整した。
【0035】対照例1 澱粉糊(ヤマト株式会社,ヤマト糊) 対照例2 合成ゴム系接着剤(セメダイン株式会社,速乾Gクリ
ア,スチレンブタジエンゴム) 対照例3 粘着加工用アクリル樹脂系接着剤(積水化学(株)製,
エスダイン395C)
【0036】試験例1−1 ラットにおける咬害防止効果 供試試料:実施例1、2、3、4、5および対照例1 試験方法:供試試料の接着剤をワイヤーバーにて上質紙
(50kg)にウエットで塗布量がそれぞれ30g/m
2 になるように塗布した後、乾燥し、同じ上質紙(50
kg)と圧着して加工紙を作製した。この加工紙を75
×150mmに切断し、2つ折りにしてこの中にラット用
固形飼料6個を入れ、三方をホチキスで止め、試験試料
とした。この試料を体重約400gのラットを3匹入れ
た飼育ケ−ジに入れて一夜放置し、加工紙のラットによ
る咬害面積を調べた。1ケ−ジには各対照例と実施例を
1個づつ入れて5ケ−ジで試験を行った。 実施例1〜5は対照例1と比較して顕著な咬害防止効果
があり、実 的であった。また実施例2および実施例4
は特に咬害防止効果が優れていた。
【0037】試験例1−2 ラットにおける咬害防止効果 供試試料:実施例1、2、6、7および対照例1 試験方法:供試試料の接着剤をワイヤーバーにて上質紙
(50kg)にウエットで塗布量がそれぞれ30g/m
2 になるように塗布した後、乾燥し、同じ上質紙(50
kg)と圧着して加工紙を作製した。この加工紙を75
×150mmに切断し、2つ折りにしてこの中にラット用
固形飼料6個を入れ、三方をホチキスで止め、試験試料
とした。この試料を体重約400gのラットを3匹入れ
た飼育ケ−ジに入れて一夜放置し、加工紙のラットによ
る咬害面積を調べた。1ケ−ジには対照例と実施例を1
個づつ入れて5ケ−ジで試験を行った。 対照例と比較して実施例は全て顕著な咬害防止効果があ
り、実用的であった。
【0038】試験例1−3 ラットにおける咬害防止効果 供試試料:実施例8、9、10、11および対照例2 試験方法:供試試料の接着剤をワイヤーバーにて上質紙
(50kg)にウエットで塗布量がそれぞれ30g/m
2 になるように塗布した後、乾燥し、同じ上質紙(50
kg)と圧着して加工紙を作製した。この加工紙を75
×150mmに切断し、2つ折りにしてこの中にラット用
固形飼料6個を入れ、三方をホチキスで止め、試験試料
とした。この試料を体重約400gのラットを3匹入れ
た飼育ケ−ジに入れて一夜放置し、加工紙のラットによ
る咬害面積を調べた。1ケ−ジには対照例と実施例を1
個づつ入れて5ケ−ジで試験を行った。 実施例は全て顕著な咬害防止効果があり、実用的であっ
た。また、中でも実施例8、実施例10、および実施例
11は特に咬害防止効果が優れていた。
【0039】試験例2−1 動物咬害防止粘着テープのラットに対する咬害防止効果 供試試料:実施例12および対照例3 試験方法:供試試料の粘着加工用アクリル樹脂接着剤を
ワイヤーバーにて塗布量が固形分で20g/m2 になる
よう、厚さ0.1mmの軟質塩化ビニルシートに塗布
し、粘着テープを作製した。そのテープを直径約1c
m、長さ約15cmのPVCケーブルに巻き付けた。体
重約400gのラットを3匹入れた飼育ケ−ジに実施例
と対照例を用いたPVCケーブル各1本を入れて一夜放
置し、PVCケーブルの咬害状態を調査した。 咬害程度: − ;無傷もしくは試し傷、 + ;咬害面積が1/10以下 ++ ;咬害面積が1/2以下 +++;咬害面積が1/2以上
【0040】試験例2−2 動物咬害防止粘着テープのイヌに対する咬害防止効果 供試試料:実施例12および対照例3 試験方法:約6カ月令のビーグル犬(雄)1匹を飼育し
ている犬舎に試験例2−1と同様して作製したPVCケ
ーブル各5本を入れて一夜放置し、PVCケーブルの咬
害状態を調査した。 咬害程度: − ;無 もしくは試し傷、 + ;咬害面積が1/10以下 ++ ;咬害面積が1/2以下 +++;咬害面積が1/2以上
【0041】試験例3 人による辛味刺激比較試験 試験方法:カプサイシンおよびノニリックアシドバニリ
ルアミドをメタノ−ルに溶解して4%溶液を調整した。
この溶液0.05mlをスライドグラス上に滴下して風
乾した。また、実施例1〜6の接着剤約50mgをスラ
イドグラス上に広げて風乾した。このように調整したス
ライドグラスの塗布面を嘗めて辛味刺激の程度を比較し
た。 試験結果:カプサイシンおよびノニリックアシドバニリ
ルアミドでは刺すような激しい辛味が感じられた。これ
らと比較して実施例1では辛味は遥かに軽度であった。
更に,実施例1と比較して実施例2〜6では辛味の程度
はより軽度であった。
【0042】
【発明の効果】本発明のカプサイシン類を含有した動物
咬害防止接着剤は取扱い時カプサイシン類の刺激性が低
減され,取扱いやすく長期に安定した動物咬害防止効果
を有する動物咬害防止加工資材を提供するものである。
各種の対象物に塗布、含浸して貼りあわせたり、あるい
は隙間の充填材として、あるいは粘着テープの形で対象
物に巻きつけたりして広く利用することができる。ま
た、本発明の動物咬害防止用接着剤はネズミだけでな
く、野生動物、鳥類、ペット等の広範な動物の咬害を防
ぐことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01N 37/18 A01N 25/28 C09D 5/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(1)で示されるカプサイシン類を芯物
    資とし、その芯物資を壁物質により被覆した、粒径が1
    μm〜100μmの範囲に90%以上であり且つ平均粒
    径が5μm〜50μmであるマイクロカプセルを含有す
    ることを特徴とする動物咬害防止用接着剤。 【化1】 (式中Rは炭素数7〜12のアルキル基又はアルケニル
    基を表す。)
  2. 【請求項2】壁物質がメラミンであることを特徴とする
    請求項1記載の動物咬害防止用接着剤。
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