JP3052748B2 - 時計用筒車とその製造方法 - Google Patents

時計用筒車とその製造方法

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JP3052748B2
JP3052748B2 JP6225211A JP22521194A JP3052748B2 JP 3052748 B2 JP3052748 B2 JP 3052748B2 JP 6225211 A JP6225211 A JP 6225211A JP 22521194 A JP22521194 A JP 22521194A JP 3052748 B2 JP3052748 B2 JP 3052748B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は時計用筒車とその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、時計用筒車を製造する場合は、切
削加工により、その筒状部と歯車部とをそれぞれ形成し
ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の製造方法では、切削加工用材料を用いて筒車の形状
と歯形を切削により形成する必要があり、これらの切削
加工工程には時間がかかり、製造コストが高くなるとい
う問題があった。
【0004】そこで本発明は上記問題点を解決するもの
であり、その課題は、時計用筒車を迅速かつ低コストで
製造することのできる製造方法を得ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の時計用筒車は、
板状体に絞り加工を繰り返し施して有蓋円筒状の突出部
を形成し、該突出部を成形した後に、前記突出部の蓋部
分を抜いて筒状部を形成して成ることを特徴とする。
【0006】ここで、前記板状体における前記筒状部の
周囲を歯車状に抜き落として歯車部を形成することが好
ましい。
【0007】つぎに、本発明の時計用筒車の製造方法
は、板状体に絞り加工を繰り返して有蓋円筒状の突出部
を形成する絞り加工工程と、該突出部を成形して時計用
筒車の筒部形状を形成する成形工程と、前記突出部の蓋
部分を抜き落として時計用筒車の筒状部を形成する蓋抜
き工程とを有するものである。
【0008】この場合において、前記成形工程において
は、前記筒状部の蓋部分に、前記蓋抜き工程における抜
き落とし部分に含まれる領域に成形時の逃げ形状を形成
することが好ましい。
【0009】また、前記抜き工程の後に、前記板状体に
おける前記突出部の周囲部分を歯車状に抜き落として歯
車部を形成する歯形抜き工程を設けることが好ましい。
【0010】このとき、前記歯形抜き工程は、前記板状
体に対して前記歯車部を抜き付ける抜き付け段階と、前
記歯車部の抜き付けられた前記板状部から前記歯車部を
抜き外す抜き外し段階とから構成することが望ましい。
【0011】
【作用】請求項1又は請求項3によれば、従来の切削加
工に代えて、絞り加工、成形、抜き落としの工程を備え
たプレス加工により製造することができるので、迅速か
つ低コストに製造できる。
【0012】請求項2又は請求項5によれば、歯車部の
形成も打ち抜きにより形成できるので、さらに迅速な加
工ができる。
【0013】請求項4によれば、成形時に余分な肉を逃
がすことができるので高精度に成形できるとともに、こ
の逃げ形状の部分が蓋抜き工程において除去されるよう
に構成したので、前後の工程に影響を与えることなく効
率良く筒車を製造することができる。
【0014】請求項5によれば、抜き付けと抜き外しの
2段階で歯車部を形成することにより、型の負担が低減
されて耐久性が向上するとともに、高精度に歯車部を形
成することができる。
【0015】
【実施例】次に、図面を参照して本発明に係る時計用筒
車及びその製造方法の実施例を説明する。図1は、本実
施例における時計用筒車を製造する全体工程を示す工程
断面図である。本実施例の概略は、(a)に示す金属
(例えばリン青銅等)製の板状体1に、(b)、(c)
に示すようにプレス加工により絞り加工を繰り返し施
し、(d)に示すように有蓋筒状の突出部2を形成す
る。次に、この突出部2を加圧成形して、(e)に示す
ように時計用筒車の筒状部の形状に合致した形状に成形
する。さらに、この突出部の蓋部分2aをプレスにより
打ち抜いて、(f)に示すように開口3aを形成し、筒
状部3を完成させる。
【0016】次に、筒状部3の周囲の板状体1に歯形状
にプレスで抜き付けを行うことにより、(g)に示すよ
うに歯形4aを備えた円板状の歯車部4を形成する。最
後に(h)に示すように、この筒状部3及び歯車部4を
周囲の板状体1から抜き外すことにより時計用筒車が完
成する。
【0017】上記加工工程は、図2に示す帯状(リボン
状)の板状体1に対して施される。この板状体1には、
幅方向の両縁部に沿って2列で等間隔に穿設された複数
のパイロット孔11と、該パイロット孔11の列の間に
等間隔に穿設された打ち抜き孔12,13,14,15
の組とがそれぞれプレス加工により形成されている。こ
の打ち抜き孔12,13,14,15によって、板状体
1の中央部には、支持橋部16,19と支持腕部17,
18,20,21とにより支持された円板形の島状部2
2が構成される。
【0018】上記製造工程中における島状部22の近傍
を拡大して示したものが図3(a)と(b)である。図
3(a)は、図1(a)乃至図1(d)に示すように、
プレスによる絞り加工により島状部22の中央に突出部
2に対応した窪み30が形成された状態を示す。この窪
み30は、絞り加工により次第に有蓋(若しくは有底)
円筒状に成形されていく突出部2に対応して、グラス
(コップ)状に変形していく。本実施例においては、1
0回の絞り加工により図1(d)に示す形状まで加工さ
れる。この絞り加工は、図4に詳細に示されている。こ
こで、2−1、2−4、2−6はそれぞれ1回目、4回
目、6回目の絞り加工後の形状である。当初は大きく碗
状に窪ませ、次第に少しずつ立ち上がり部分を垂直な壁
面に仕上げていく。
【0019】図3(b)は、図1(g)に示すプレス加
工による「抜き付け」によって、島状部22において窪
み30を中心とした円板形に歯車部4の歯車面40が形
成された状態を示す。この「抜き付け」加工は、歯車部
4の歯形4aを形成するための歯形状の開口を備えたダ
イと、このダイの開口形状に対応した断面形状を備えた
パンチとにより、島状部22を上下から挟み付けること
で施される。ここで、パンチをダイの開口内へ完全に挿
入すると、歯車部4は島状部22から「抜き落とし」さ
れるが、歯車部4を島状部22から抜くことなく、歯形
4aの部分が破断により周囲の島状部22から分断され
るだけで、島状部22の面内に歯車部4が保持されるよ
うにすることにより、歯車部4が「抜き付け」られる。
【0020】図3(b)に示すように「抜き付け」られ
た筒状部3及び歯車部4は、歯車部4の外周径に合致し
た径の開口を備えたダイと、このダイに対応したパンチ
とによって「抜き外し」され、時計用筒車が完成する。
このように、歯車部を一旦「抜き付け」てから「抜き外
し」することにより、金型の耐久性が向上するととも
に、精度の良い歯車部を形成することができる。
【0021】図5は、図1(d)に示す突出部2を成形
して、図1(e)に示すように時計用筒車の筒状部3の
外形を成形する工程を示すものである。突出部2は、図
示の一点鎖線で示すパンチAとダイBとによって加圧成
形される。なお、図中Cはストリッパの当接面を示す。
ここで、実線は成形前の突出部2の断面形状、破線Xは
成形後の突出部2の断面形状である。突出部2の外面側
には時針の圧入面2bと、テーパ面2cと、端面2dと
が、ダイBの形状に従って成形される。ここで、ダイB
には図1(f)に示す開口3aの形成時に除去される蓋
部分2a内に、成形された余分の肉が寄せられる逃げ部
Baが形成されており、成形によりこの逃げ部Baによ
り形成された部分が厚肉になる。この厚肉部分は、後に
開口3aを形成することにより除去されるので、いかな
る形状に成形されようとも筒状部3の形状には影響しな
い。
【0022】突出部2の壁面上部には、絞り加工特有の
凹部2eが形成されるが、この凹部2eは、上記成形工
程において完全に消失する。この成形工程では、凹部2
eのような前工程の形成不良が除去される他、筒車とし
て必要な形状精度が確保される。例えば、時針の圧入面
2bは、時針の位置決めを行う。また、突出部2の内周
面は、指針を回転駆動する場合の回転中心を決めるもの
であるため、やはり高精度に成形する必要がある。
【0023】以上説明したように本実施例では、絞り加
工により突出部を形成し、この突出部を成形した後に、
穿孔することにより筒状部を形成するようにしたので、
従来のように切削加工を施すことなく、短時間にかつ低
コストで時計用筒車を製造できる。
【0024】また、成形工程においては、突出部2の蓋
部分2aに成形時の余分な肉が逃げるように型に逃げ部
を形成したので、前後の工程に影響を及ぼすことなく高
精度に成形を行うことができる。
【0025】さらに、歯車部の形成に当たっては、「抜
き付け」と「抜き外し」を行うことにより、一時に「抜
き落し」を行う場合よりも、型の耐久性を高めることが
できるとともに、抜きの精度を高めることができる。
【0026】本実施例では、帯状の板状体1を搬送手段
により順次移動させていくことにより、板状体1の上に
配列形成された複数の島状部を順送り加工するようにし
ているので、従来の切削加工による製造工程よりも大幅
に生産性を向上させることができ、さらに労力も低減さ
れるなどきわめて顕著な効果を奏するものである。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば以
下の効果を奏する。
【0028】請求項1又は請求項3によれば、従来の切
削加工に代えて、絞り加工、成形、抜き落としの工程を
備えたプレス加工により製造することができるので、迅
速かつ低コストに製造できる。
【0029】請求項2又は請求項5によれば、歯車部の
形成も打ち抜きにより形成できるので、さらに迅速な加
工ができる。
【0030】請求項4によれば、成形時に余分な肉を逃
がすことができるので高精度に成形できるとともに、こ
の逃げ形状の部分が蓋抜き工程において除去されるよう
に構成したので、前後の工程に影響を与えることなく効
率良く筒車を製造することができる。
【0031】請求項5によれば、抜き付けと抜き外しの
2段階で歯車部を形成することにより、型の負担が低減
されて耐久性が向上するとともに、高精度に歯車部を形
成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る時計用筒車及びその製造方法の実
施例を示す概略工程図(a)〜(h)である。
【図2】同実施例における板状体の一部平面図である。
【図3】同実施例における製造工程中の板状体の平面形
状を示す部分平面図(a)及び(b)である。
【図4】同実施例における絞り加工時の形状を示す断面
図である。
【図5】同実施例における成形工程前後の形状を示す拡
大断面図である。
【符号の説明】
1 板状体 2 突出部 3 筒状部 3a 開口 4 歯車部 4a 歯形 22 島状部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G04B 13/02 G04B 19/06 G04B 19/247 G04B 29/02 G04D 3/00 B21D 28/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状体に絞り加工を繰り返して有蓋円筒
    状の突出部を形成する絞り加工工程と、 該突出部を成形して時計用筒車の筒部形状を形成する成
    形工程と、 前記突出部の蓋部分を抜き落として時計用筒車の筒状部
    を形成する蓋抜き工程とを有し、 前記成形工程においては、前記筒状部の蓋部分に、前記
    蓋抜き工程における抜き落とし部分に含まれる領域に成
    形時の逃げ形状を形成することを特徴とする時計用筒車
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記抜き工程の後に、前記板状体における前記突出部の
    周囲部分を歯車状に抜き落として歯車部を形成する歯形
    抜き工程を有することを特徴とする時計用筒車の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記歯形抜き工程は、前記板状体に対して前記歯車部を
    抜き付ける抜き付け段階と、前記歯車部の抜き付けられ
    た前記板状部から前記歯車部を抜き外す抜き外し段階と
    を有することを特徴とする時計用筒車の製造方法。
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