JP3047430U - 地震、強風による木造建物の揺れをやわらげる軸組み用緩衝材、軸組み用鋼製ボルト、軸組み用鋼製プレート - Google Patents

地震、強風による木造建物の揺れをやわらげる軸組み用緩衝材、軸組み用鋼製ボルト、軸組み用鋼製プレート

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JP3047430U
JP3047430U JP1997002094U JP209497U JP3047430U JP 3047430 U JP3047430 U JP 3047430U JP 1997002094 U JP1997002094 U JP 1997002094U JP 209497 U JP209497 U JP 209497U JP 3047430 U JP3047430 U JP 3047430U
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】木造建物の軸組み工法の欠点であるほぞの切損
やほぞ抜けがないようにする。 【解決手段】1部材の端断面の対角線上の中心点イにφ
13〜φ16のあなをあける。次に2部材ロの接合位置
にも同様にφ13〜φ16のあなをあける。鋼製のボル
トφ13〜φ16で2部材を緊結する。挿入する鋼製ボ
ルトの両端に軟質のゴムまたは合成樹脂の緩衝材を入れ
て、鋼製ボルトの両端に弾性を賦与する。 【効果】従来のほぞとほぞあなに代えた鋼製ボルトと緩
衝材が地震動に対して、より強力であり切損することは
ない。両端に挿入した緩衝材の弾性が水平方向からの揺
れを制震する作用がある。

Description

【考案の詳細な説明】 (目的) 地震の場合は、地盤が急激に強く横揺れと縦揺れに揺れるので、建物の揺れは 避けられない。木造建物では、通常、基礎は鉄筋コンクリートの布基礎を作り、 その上に土台を置きアンカーボルトで緊結する。土台の上に立てる柱はまず、土 台の所定位置のほぞあなに、柱の一端に彫られた突起を差込んで土台と柱の2部 材を接合する。このほぞとほぞあなを構造体の接合部分の基本として、次々に横 架材の軒げた、胴差し、はり、大引き、母屋、小屋束などが接合されて建物の構 造体がほぼ完成する。
これでは地震、強風に対して弱いので柱と柱の間に筋かいを入れたり、柱数を 多くしたり、柱間に間柱を立てたり、そして柱にたすきがけを入れたりする。次 に土壁に代替して、耐力壁となる合板を外壁に使用する。耐力壁は釣合い良く配 置して、壁面積を増し地震、強風から建物のねじれや大きな変形を防止している 。
さらに、横架材には火打ばりを入れて、三角構造を作り、建物の強度を高めて いる。けれども今回の阪神、淡路大震災では、在来の木造軸組み工法による家屋 が大多数倒壊した。倒壊により火災が発生し、大火となり、六千三百余名の尊い 犠牲者が出た。
在来の軸組み工法は、接合部のほとんどがほぞさしであり、平屋建て、二階建 てを問わず、木造建物の仕口の一つとして定着していたからである。
この工法によると2部材の接合部は、ほぞとほぞあなで接合され、木口の位置 によって片胴付き、両胴付き、三方胴付き、四方胴付きの区別があるが、いずれ もあなに差し込まれる仕口の厚みを同一にするので、強い地震や強風の場合には 、仕口の強度不足から、1材の端に作り出した突起のほぞが切損したり、引き抜 けたりして、建物が傾き、その結果倒壊した。倒壊が原因で火災が発生し、今回 の大災害となったのである。実例が実に多い。
なお、在来の木造建物は基礎部が極めて弱く、部屋の間取りを広くするために 柱の数を少なくしていたり、壁の部分も土壁を捨てて、新建材などの薄い合板を 使用していた。クロス貼りなどでは内装は優美に仕上げていたが、強い地震に対 しては壁面積が不足して、耐力壁としての効果はなかった。
次に屋根であるが、在来軸組み工法による木造建物では、二階屋根裏は、重く て大きな小屋ばりやはさみばりを用いており、それを支える小屋づか、二重ばり 、つかなどを立てて、母屋をのせている。母屋の上にたる木を渡し、野地板を打 ち、防水紙を貼って、その上に大量の屋根土をのせていた。さらに数トンもある 日本瓦を葺いていたのである。これは、足の弱い人が重い荷物を背負う状態に等 しく、地震動には危険そのものである。
いま、大震災の教訓を生かして、再建建物の屋根は瓦から軽いカラー鋼板、着 色石綿板に改善されつつある。
しかし、木造建物の軸組み工法は、従来通り行われており補強のために羽子板 ボルト、短ざく金物、箱金物等の建築金物が少し多く使用されている程度にすぎ ない。
ほぞとほぞあなの接合部の強度を上げるために、羽子板ボルトを使用している が、2部材を緊結するために1部材に座金掘りをする。この座金掘りは、かなり 深く掘るので材木の強度は著しく低下している。特に通し柱の場合は、強い地震 のとき深い座金掘りから切損する虞がある。
本考案は、これらの欠点を補うために鋼製ボルトと緩衝材を使用するのである 。この鋼製ボルトと緩衝材で2部材を接合し、さらに、座金掘り不要の建築用金 物を使用すれば、木造建物の軸組み工法の欠点であるほぞの切損やほぞ抜けが改 良される。このようにして、2部材、3部材を緊結することができる。
〔構成〕 はじめに、木造建物の仕口の一つであるほぞとほぞあなで2部材ないし3部材 を接合する工法は、地震動に対して弱いのでほぞとほぞあなに代えて、鋼製のボ ルトと緩衝材を使用する。第1図(a)、1部材の端断面の対角線上の中心点( イ)にφ13〜φ16のあなをあける。次に2部材(ロ)の接合位置にも同様に φ13〜φ16のあなをあける。鋼製のボルトφ13〜φ16で2部材を緊結す る。挿入する鋼製ボルトの両端に軟質のゴムまたは合成樹脂の緩衝材を入れて、 鋼製ボルトの両端に弾性を賦与する。従来のほぞとほぞあなに代えた鋼製ボルト と緩衝材が地震動に対して、より強力であり切損することはない。
両端に挿入した緩衝材の弾性が第1図(a)水平方向からの揺れを制震する作 用がある。
次に、1部材と2部材とが鋼製ボルト及び両端緩衝材で接合されるところ第1 図(b)例えば、はり、胴ばりなどの横架材と柱の接合面に、厚さ10mm程度 のゴム、合成樹脂の緩衝材を挿入して、横揺れ縦揺れ方向からの衝撃や振動を吸 収して制震する。
さいごに、木造建物の隅柱(管柱)や通し柱は、木造建物の軸組み工法ではす べて1本立てである。その1本立ての通し柱に梁などを緊結するためのほぞあな が多数掘っているので、地震や強風の際など隅部に力が集中すると、切損やねじ れを生じる。1本立てでは地震動の衝撃波や強風に弱いので、105mm角や1 20mm角を使用して強度を保持しているのが実情である。
本考案は、隅柱(管柱)を3本立てとして、3本の柱相互間に柱上端部と下端 部に鋼製のプレート第2図(a)を挿入して、地震動の衝撃や上からの荷重を3 本の柱に均等分散させて、建物のねじれや傾きを防ぐのである。この鋼製プレー トの両面に厚さ10mm程度のゴムまたは合成樹脂からなる緩衝材を挿入して、 横揺れ縦揺れを制震する。
〔効果〕 木造建物の構造躯体はもともと、構造耐力があるが土台、柱、はり等の2部材 ないし3部材接合部は、ほぞとほぞあなに依存しているので、強い地震や強風に は安心とはいえない。ことに地震と台風の多いわが国では、鋼製ボルト、鋼製プ レートや緩衝材が特長を発揮する。ほぞとほぞあなの改良は、木造建物の軸組み 工法の単なる改良にとどまらず、施行作業に多くの時間と手間を費やすので、お のずと建築費が高くなるので、この鋼製ボルトと緩衝材を使用した工法は、工期 の短縮と建築コストの低下となる利点がある。
木造建物は高温多湿なわが国の気候風土にも適しており、木の香りは住居とし ての居心地も抜群である。
本考案の鋼製ボルトと緩衝材による、ほぞとほぞあなの改良、そして3本柱用 鋼製プレートと緩衝材の使用により、木造建物に対する安心感と地震、強風に対 する強度が著しく向上する。
震災後、鉄骨建てが多くなり、木造建物が敬遠されているが、林業の振興と大 工匠の仕事確保から木造建物の信頼回復が急務である。鋼製ボルトと緩衝材の接 合工法により、材木の定尺物を無駄なく使えるので、木材資源の保護にも役立つ 。
【図面の簡単な説明】
第1図(a) 従来のほぞとほぞあなに代替した、鋼製ボルト13〜φ
16と鋼製ボルトの両端に挿入する、ゴムまたは合成樹
脂からなる緩衝材13〜φ16。 第1図(b) 2部材ないし3部材の接合部。2部材および3部材接合
部に緩衝材を挿入して、座金掘不要の建築金物で緊結す
る。柱角に応じて、緩衝材も90mm,105mm,1
20mm角など。緩衝材は、その面の対角線上の中心に
鋼製ボルトを通すあな13〜φ16をあける。緩衝材の
厚さ10mm。 第2図(a) 3本柱用鋼製プレートと緩衝材。鋼製プレートとその両
端に入れる緩衝材の斜視図。 第2図(b) 3本柱用鋼製プレート及び緩衝図の立体図。 鋼製プレート 厚さ5mm。 緩衝材 厚さ10mm。 第2図(c) 3本柱用鋼製プレートの両面に入れる緩衝材。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年5月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】考案の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【考案の名称】 地震、強風による木造建物の揺れをや
わらげる軸組み用緩衝材、軸組み用鋼製ボルト、軸組み
用鋼製プレート
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】実用新案登録請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【実用新案登録請求の範囲】

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】木造建物の仕口の一つである、ほぞとほ
    ぞあなで接合する工法は、地震、強風に対して弱いの
    で、ほどとほぞあなに代替して鋼製のボルトとその両端
    にゴム、合成樹脂等の緩衝材を挿入する。 木造建物構造躯体の2部材ないし3部材緊結部にゴ
    ム、合成樹脂等の緩衝材を挿入する。 隅柱(管柱)を3本立てとして、3本柱相互間に、柱
    の上端部と下端部に鋼製のプレートを入れて、地震動の
    衝撃を3本の柱に均等分散させる。鋼製プレートの両面
    にゴム、合成樹脂等の緩衝材を入れて、地震動による横
    揺れ縦揺れと、強風による建物のねじれや傾きを防ぎ、
    バランスよく制震する。
JP1997002094U 1997-02-06 1997-02-06 地震、強風による木造建物の揺れをやわらげる軸組み用緩衝材、軸組み用鋼製ボルト、軸組み用鋼製プレート Expired - Lifetime JP3047430U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010150869A (ja) * 2008-12-26 2010-07-08 Masuda Kensetsu:Kk 接合金物、接合金物用金具、および木製軸組部材の接合構造

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010150869A (ja) * 2008-12-26 2010-07-08 Masuda Kensetsu:Kk 接合金物、接合金物用金具、および木製軸組部材の接合構造

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