JP3047100B2 - 青臭みのないシソジュースの製造方法 - Google Patents

青臭みのないシソジュースの製造方法

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JP3047100B2
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幸人 吉川
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有限会社吉川農園
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、色調がよくかつ青
臭みのないシソジュースの製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シソは、ヒマラヤ、中国を原産とする温
帯性の食用草であり、「食療本草」や「本草綱目」など
に記されるように、様々な薬用効果があるとされてい
る。その効能としてせき止め、魚介類の中毒、切り傷、
出血などに著効を示すとされている。また、成分的にも
ビタミン、ミネラルなどに富み栄養的にも価値ある食材
といえる。しかしながら、食生活の中におけるシソの利
用方法は限られており、例えばシソの葉は刺身の添え物
として用いられ外、わずかにてんぷらの材料として使用
されている程度である。このシソの成分を有効に摂取す
る方法もいくつか試みられている。例えばシソのエキス
を溶媒で抽出する方法や、シソを粉末化する方法などが
あるが、日常的な摂取方法としては不便である。シソの
成分をもっとも効果的に摂取しうる方法は液体の飲料と
して提供する方法であると考えられる。
【0003】従来からシソジュースは、各種の製造法に
よって製造されている。例えば、特開平2−97370
号公報の「赤ジソの葉を沸騰した湯の中に浸せきし、色
が出て取り出したシソ抽出液に、クエン酸と砂糖を投入
する方法」、特開平4−40879号公報の「水の中に
しその葉を入れ、加熱して沸騰させた中に氷砂糖等の甘
味料を加えた後、炭酸水を加えることを特徴とするしそ
飲料の製造方法」、特開平2−163065号公報の
「茎付きのシソ葉若しくは茎を取り除いた葉を煮沸し、
圧搾して得られたエキスに甘味料等で調味することを特
徴とするシソジュースの製造方法」等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】青ジソは従来から生葉
の状態で摂食されることが慣習化しているが、生葉の状
態では摂食に限界があり、これらの有効成分を多量に摂
取することは困難であった。シソには表1に示すように
ビタミンが豊富に含まれており、栄養的にも優れたもの
である。特に、カロチンは青ジソには赤ジソよりも多く
含まれている。このようなシソを原料として製造された
ジュースは、シソに含まれるアントシアンの作用により
鮮やかな紫色を呈しており、色調的にも優れているた
め、見た目も良く、健康飲料として十分期待されうるも
のである。しかしながら、単に沸騰した湯の中にシソ葉
を入れる従来のシソジュースの方法においては、時間を
かけるとシソ葉に由来する青臭さが発生する問題があっ
た。
【0005】これは加熱されたお湯の熱がシソ葉全体に
速やかに伝達しないことによるためと考えられる。すな
わち、シソ葉細胞に含まれるリポキシゲナーゼ等の酸化
酵素が加熱による失活を受けずに青臭さの成分であるポ
リフェノール類が発生することによると考えられる。特
に、青ジソを原料とする場合、青臭みの発生が著しく、
ジュースとしての利用が限られていた。一方、青ジソを
原料にした場合、従来ジュースの原料に多用される赤ジ
ソに比べて色調的に赤みが欠けることからジュース原料
として利用価値は低かった。
【0006】そこで、本発明は、風味、色調が良く、青
臭みのないジュースの製造方法を提供することを目的と
している。
【0007】
【表1】
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、少量の
赤ジソの葉を混合した青ジソの葉を食塩水又は食塩昇温
水に浸せきし、取り出したシソ抽出液に、有機酸と甘味
糖を添加して製造する青臭みのないシソジュースの製造
方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。青ジソ及び赤ジソの葉を水洗し、水を切った後、
青ジソの葉に少量の赤ジソの葉を混合する。青ジソの葉
は、表1で述べたように、赤ジソに比べてビタミンA、
B1、B2、C及びカロチンなど栄養的に有効成分を多く
含有するため、主素材とする。また、赤ジソの葉は、ビ
タミンAなど栄養的に有効な成分の含有が少ないもの
の、前記したようにアントシニン作用で赤色化を呈し、
美色な健康飲料として好まれる。つまり、本発明におい
ては栄養的価値に優れた青ジソの葉を主素材に、また食
欲をそそる色調的調和から赤ジソの葉を副素材として少
量を混合する。その混合比は特に限定するものではない
が、両者の持ち味を生かして重量比で、青ジソの葉10
に対して赤ジソの葉を1〜5の割合で混合するのが好ま
しい。
【0010】上記のように少量の赤ジソの葉をこの混合
した青ジソの葉は、食塩水又は食塩昇温水に浸せきする
処理を行う。この処理は、食塩によって酸化酵素が阻止
されて青臭みの少ない抽出液が取り出され、しかも食塩
の浸透圧により細胞の原形質膜が破壊され、シソ葉の中
に含まれる有効成分を効果的に抽出する。この作用は食
塩水の温度上昇や濃度増加により速やかに行われるため
処理時間を短縮する利点を有するものの、その反面では
過度な濃度の食塩水で塩辛い抽出液が採出される問題が
ある。しかるに本発明において限定するものではない
が、発明の目的および処理の作業性から食塩水の濃度は
0.2%ないし5%が好ましい。
【0011】さらに本発明においては上記のようにして
採取されたシソの抽出液に有機酸と甘味糖を添加して風
味と色調を調整する。有機酸はpHの低い酸性側でアン
トシニン作用による鮮やかな赤色化を呈しかつ長期間安
定保持するために添加するものであって、クエン酸、リ
ンゴ酸、酒石酸などを1種または2種以上を混合して添
加される。その添加量は他の素材の作用効果を失わせな
い程度であればよく、0.5ないし5重量%が好まし
い。また甘味糖はシソの抽出液に甘味を付与するために
添加されるもので、砂糖、果糖あるいは和三盆糖などが
単独または混合してしようされる。この場合の甘味糖の
添加濃度は、飲み易さあるいは飲んだ後味を考慮する
と、5〜60重量%の添加が好ましい。
【0012】次に本発明の実施例について説明する。青
ジソの葉に少量の葉を混合し、表2に示す試験条件で、
シソジュースを製造した。
【0013】
【表3】
【0014】なお、比較法は本発明から逸脱した場合の
製造法を示す。表3及び表4はその試験結果を示す。色
調は多光源分光光度計で測定した。*Lはジュースの明
るさを示し、数値が高いほど色調が明るい。*a、*b
はそれぞれは赤みおよび*bは黄みの程度を示し、数値
が高いほど赤みや黄みが強いことを表す。また、製造し
たジュースの風味について、好ましいものを3、普通
2、好ましくないもの1とし、青臭さについては、青臭
みを感じるもの3、どちらともいえないもの2、感じな
いもの1として10人の審査員で評価し、平均値で示し
た。
【0015】
【表3】
【0016】
【表4】
【0017】上記の試験結果から明らかなように、本発
明は、比較法と比べて成分的にはビタミンが多く含まれ
ており、色調的にも適度な赤みを有し、明るい性状のジ
ュースが得られた。また、風味と青臭みについては比較
法に比べて本発明法が風味に優れ、青臭みも少ない評価
が得られた。このジュースは適宜希釈して飲用に供する
事ができる。このジュースは従来のものに比べて著しく
青臭みが少なく、且つ、赤色の鮮やかなシソジュースで
ある。青ジソは抽出液に青臭さが感じられることや赤み
が少ないことから、ジュースとしてほとんど使用される
ことはなかったが、本発明により、実施例のように有効
成分を抽出して液状形態にすることでこれらの成分を容
易かつ多量に摂取することが可能になった。
【0018】
【発明の効果】上記のようにして製造された本発明のシ
ソジュースは、従来の赤ジソ単独の葉で作られたジュー
スに比べて、以下に記載されるような効果があった。青
ジソの青臭みがほとんど感じられない抽出液を使用する
ことと青ジソの葉を主素材とすることにより、栄養的な
成分に富むジュースの製造ができた。さらに、有機酸や
甘味糖を加えることにより、味覚的にもシソ特有の風味
を持ち、適度の酸味と甘味を有するこくのあるジュース
となった。また、少量の赤ジソを加えることにより、色
調的に明るく、赤みがあり、視覚的にも良好なジュース
となった。
【0019】以上に記載した如く、本発明によって、シ
ソ葉独特の青臭さを低減することで良好な風味を有し、
且つ赤色の色調が優良なシソジュースの製造が可能とな
るとともに、青ジソに含まれる有用成分を容易且つ多量
に摂取することができる効果がある。
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 2/02 A23L 2/38 A23L 2/70 JICSTファイル(JOIS) JAFICファイル(JOIS)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少量の赤ジソの葉を混合した青ジソの葉
    を食塩水又は食塩昇温水に浸せきし、取り出したシソ抽
    出液に、有機酸と甘味糖を混合することを特徴とする青
    臭みのないシソジュースの製造法。
JP9255994A 1997-09-04 1997-09-04 青臭みのないシソジュースの製造方法 Expired - Lifetime JP3047100B2 (ja)

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JP6829669B2 (ja) 2017-08-02 2021-02-10 サントリーホールディングス株式会社 色素褪色が抑制された容器詰飲料

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