JP3046863B2 - 成形体の脱バインダ方法 - Google Patents

成形体の脱バインダ方法

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JP3046863B2 JP3248776A JP24877691A JP3046863B2 JP 3046863 B2 JP3046863 B2 JP 3046863B2 JP 3248776 A JP3248776 A JP 3248776A JP 24877691 A JP24877691 A JP 24877691A JP 3046863 B2 JP3046863 B2 JP 3046863B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は成形体を焼結する際の脱
バインダ方法に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明に先行する出願としては、「射出
成形体の脱脂用治具と脱脂方法」特開平3−13504
号公報や、「粒状物質から部品を製造する方法」特公平
3−46522号公報等があるが、本発明の従来例を以
下に説明する。一般に金属及びセラミックス等の焼結成
形体を得る方法として、粉末をバインダと混合した後、
これを射出成形法等で必要とする形状に成形し、次にこ
れを炉中に置き、徐々に温度上昇させてバインダを分解
させ、脱バインダ処理を行った後に焼結するプロセスが
用いられている。このプロセスで生じる問題点として
は、脱バインダを行う際に成形体に微少な亀裂、膨れ、
崩れなどが生じ易いことで、この工程で生じた欠陥は高
温焼結工程でも修復されない。そのため、かかる欠陥を
生じることなく脱バインダを行うために従来は以下のよ
うな方法が用いられていた。
【0003】成形体をそのままの状態で炉の中に配置す
るか、或いは、銅(Cu)のような金属粉や酸化硅素
(SiO2 )粉やアルミナ(Al2 3 )粉のようなセ
ラミック粉末中に埋没させか前記粉体上に乗せた状態で
炉中に配置するか、又は、紙等の吸収体を密着させる
か、或いはセラミックス板上に載置した状態で炉内に配
置し、熱分解温度近くまで昇温した後は、数度/時間の
速度で徐々に加熱してバインダの分解除去をする方法が
用いられていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の方
法では次のような不具合があった。成形体をそのままの
状態で昇温する場合は、成形体が変形してしまい、又、
炉と成形体の接触部で通気性が悪いためにバインダが抜
けにくく亀裂が生じる不具合がある。また、金属粉やセ
ラッミク粉中に埋没させたり、吸収体を密着させたり、
又は前記粉体上に乗せた状態で昇温させる場合は、毛細
管現象によってバインダを吸出し脱脂することができ、
亀裂や膨れは発生することがないが、成形体の変形防止
には殆ど効果がない不具合がある。また、セラミックス
板上に成形体を載置した状態で昇温させる場合は、毛細
管現象によってバインダを吸出し脱脂することができる
が、脱脂中に生じる膨張又は収縮により、成形体にせん
断力又は張力が作用して、成形体の薄肉部等で割れが生
じる不具合がある。そこで本発明は、金属粉やセラミッ
クス粉等の粉体とバインダとの成形体の脱バインダの際
に、成形体に亀裂や変形や割れが生じない脱バインダ方
法を提案するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、焼結用粉体と
バインダとを成形し焼結する途中に行なわれる成形体の
脱バインダ方法において、焼結用粉体とバインダとの成
形体を該成形体に合致する対向面形状を有した支持体に
粒度を調整した高温で安定かつ成形体と反応しにくい粉
状物質を介在させて載置する第1の工程と、支持体に載
置された成形体を昇温させる第2の工程とを有してなる
ことを特徴とする成形体の脱バインダ方法であり、成形
体を昇温して脱バインダを行なう際に、支持体により変
形を防止しながら両者の間に介在させた粉状物質により
バインダを吸い出し亀裂や割れが生じないようにして脱
脂するこが可能となる方法である。
【0006】
【作用】このように本発明では、焼結用粉体とバインダ
との成形体とを、粉状物質を介して形を合わせた支持体
上に置いた状態で加熱昇温させる。成形体が昇温しバイ
ンダが軟化または、分解すると、粉状物質と接している
ので、毛細管現象によってバインダを吸い出し、また、
分解してガス化したバインダは、粉状物質であるために
通気性が良くガスは外部へ抜けていく。バインダが軟化
したときも成形体の支持体対向面に合せた形状の支持体
に保持されているので成形体は変形することはなく、更
には、昇温により成形体が膨張又は収縮した場合でも、
形状を合せた支持体に直接保持したのではなく、粉状物
質を介在させているので、この粉状物質層が変形したり
ずれたりすることにより、成形体にせん断力や張力が作
用しないようにしている。このようにして、成形体から
バインダを抜いて、焼結に供する為の脱バインダの成形
体を得る。
【0007】
【実施例】本発明の一実施例を図1を用いて説明する。
図中の1は射出成形法により作成された射出成形体、2
は、アルミナ粉体3が敷かれた上に射出成形体1が載せ
らたれ支持体2であり、これら射出成形体1、セラミッ
クス板2、アルミナ粉体3を一体で電気炉4に入れられ
て昇温させるようになっている。本実施例では、成形体
として、原料粉末が平均粒径約10μmのSUS304
ステンレス粉末をこれと等容積のバインダに混合して射
出成形を行い、射出成形体1を作成した。支持体2は、
射出成形体1の支持体2と接触する面の形状に合せた形
状となっており、本実施例ではセラミックス製であり、
セラミックス製の場合、支持体そのものもバインダを吸
収するという効果を有する。そしてこの支持体2の上に
は、高温で安定かつ射出成形体1を反応しにくい粉体物
質であるアルミナ粉体3が敷かれている。表1はアルミ
ナ粉体の粒径に関する実験結果である。表冗談は粒径で
左からメッシュで分粒していないもの、300番のメッ
シュで分粒したもの、200番、100番のメッシュで
分粒したものもので、つまりメッシュで分粒していない
ものは、微細な粉末を含むもの、300番、200番、
100番のメッシュで分粒したものは、それぞれ、粉末
の最少粒径が50μm,76μm,100μmというこ
とになる。以上のアルミナ粉末を介在させて電気炉内で
昇温させて脱バインダを行なった結果、表に示されたよ
うにメッシュなし300番の場合は成形体に割れた生じ
た。
【0008】
【表1】
【0009】以上の結果により、アルミナ粉末の粒径は
76μm以上が好ましくこれ以下では、バインダの吸い
出しやガスの抜けに問題が生じるものと考えられる。粒
径の上限は成形体の変形防止という点から5mm以下が
良いと考えら、よってアルミナ粉末の物径は76μm以
上5mm以下が好ましい。また、介在させるアルミナ粉
末の層の厚さは、薄すぎても厚すぎても良好な結果は得
ることができない。すなわち薄すぎる場合は粉末層の変
形やずれが十分行なわれず、脱脂中の成形体にせん断力
や張力が作用してしまい亀裂の原因となる。厚すぎる場
合は、逆に成形体の保持力が弱くなり脱脂中の成形体の
変形を防ぐことができない。以上のことを勘案しアルミ
ナ粉体層の厚さは1〜5mmが好ましい。次に、アルミ
ナ粉末3を介在させて支持体2に載せられた射出成形体
1を電気炉4中に位置決めした後、窒素(N2 )を炉内
に流しながら加熱し、200℃から500℃までを毎時
10℃の速度で徐々に昇温して脱バインダを行った。そ
の結果亀裂、膨れ、変形などの発生はなく、またバイン
ダの分解ガスによるSUS304ステンレスの変質も認
められず、良好な脱バインダを行なうことが可能となっ
た。本実施例では、粉状物体としてアルミナ(Al2
3 )粉末を用いたが、窒化アルミニウム(AlN)、炭
化ケイ素(SiC)、窒化ケイ素(Si3 4 )等の高
温で安定し、かつ成形体と反応しないような物質であれ
ば良い。
【0010】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明によれば、
成形体を粉状物質を介して成形体形状に合せた支持体に
載置して、昇温させ脱バインダを行なう方法であるの
で、バインダが軟化又は分解するときに粉状物質に接し
ており、バインダの吸収、分解ガスの抜けが良好とな
り、成形体に亀裂や膨れが発生することもない。又、粉
状物質を介して形状の合せた支持体に保持されているの
で、成形体は変形せず、かつ、昇温時の膨張、収縮に対
しては、粉状物質の変形やずれにより成形体にはせん断
力や張力が作用せず割れ等の発生を防ぐことができる。
よって本発明によれば、亀裂、膨れ、変形、割れを防止
して寸法精度、生産性、信頼性を向上することができる
という効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る説明図である。
【符号の説明】
1 射出成形体 2 支持体 3 アルミナ粉体 4 電気炉
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−72970(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22F 3/10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】焼結用粉体とバインダとを成形し焼結する
    途中に行なわれる成形体の脱バインダ方法において、焼
    結用粉体とバインダとの成形体を該成体に合致する対
    向面形状を有した支持体に粒度を調整した高温で安定か
    つ該成形体と反応しにくい粉状物質を介在させて載置す
    る第1の工程と、前記支持体に載置された前記成形体を
    昇温させる第2の工程とを有してなることを特徴とする
    成形体の脱バインダ方法。
JP3248776A 1991-09-27 1991-09-27 成形体の脱バインダ方法 Expired - Lifetime JP3046863B2 (ja)

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