JP2784837B2 - セラミック成形体の脱脂方法 - Google Patents

セラミック成形体の脱脂方法

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JP2784837B2 JP2159064A JP15906490A JP2784837B2 JP 2784837 B2 JP2784837 B2 JP 2784837B2 JP 2159064 A JP2159064 A JP 2159064A JP 15906490 A JP15906490 A JP 15906490A JP 2784837 B2 JP2784837 B2 JP 2784837B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、セラミック成形体の脱脂方法に関し、特に
射出セラミック成形体の脱脂方法に関する。本発明は、
タービンロータ等のセラミック製品の製造に利用され
る。
〔従来の技術〕
セラミック材料は、近年、自動車部品、耐熱材料、電
子材料、機械工具等、その用途が急激に広がりつつあ
り、それに伴い、製品形状も複雑化している。そのた
め、セラミック材料を複雑な形状の成形体に精度良く、
効率的に成形する方法として、射出成形法が採用されて
いる。
しかし、この射出成形法では、容量比で約50%(重量
比で約30%)近くに当たる有機質系結合材、可塑剤、滑
剤等を添加し、成形するため、脱脂工程が必要となる。
この脱脂は、通常、急激な有機質系結合剤等の熱分解
を抑制するため長時間(例えば、肉厚10mm程度で約1週
間程度)の加熱が行われ、また非酸化物のセラミック材
料を用いる場合は、酸化を抑制するため窒素又はアルゴ
ン等の非酸化雰囲気中で行われる。
更に、均一に加熱するため、又は脱脂途中において自
重による垂れを防止するために、セラミック成形体をア
ルミナ粉末からなる埋込材中に埋め込んで、脱脂する方
法も知られている(特開昭57−100973号公報等)。
〔発明が解決しようとする課題〕
前記前者の方法では表層部と内部との間に大きな温度
差が生じ、表層部が急速に脱脂されて、表層部にキレを
生じる。
前記後者の成形体を埋込材中に埋め込んで脱脂する場
合、成形体の薄肉部の変形(垂れ)は、埋込材の粉末に
より下方から支承されるので、その変形は防止される
が、十分とはいえない。即ち、例えば、第1図〜第3図
に示すように、薄肉部の翼部21を有するロータ形状(T/
C、G/T等)の成形体2では、結合剤が軟化する温度域で
埋込材3の重さにより薄肉部21が変形することが多い。
これは、(1)埋込材自体の重さが相当あること、
(2)脱脂中、炉の振動、及び埋込材3に成形体2より
滲み出した結合剤の表面張力により埋込材3が移動して
嵩が減り、充填嵩密度が大きくなること、のためであ
る。
本発明は、前記観点に鑑みてなされたものであり、脱
脂性能を維持しつつ、脱脂後のセラミック成形体の変
形、亀裂、カケを防止でき、成形体の埋込み作業、取り
出し作業に優れる脱脂方法を提供することを目的とす
る。
〔課題を解決するための手段〕
本第1発明の脱脂方法において使用する埋込用セラミ
ック粒子は、(1)少なくとも成形体用セラミック粒子
及び有機質系結合剤が配合されて成形されたセラミック
成形体を、埋込用セラミック粒子からなる埋込材中に埋
め込んで、加熱して脱脂するセラミック成形体の脱脂方
法において、 前記埋込用セラミック粒子は、前記成形体用セラミッ
ク粒子と脱脂中において反応せず、且つ中空体であり、
さらに、前記埋込用セラミック粒子の粒度分布は10〜40
0μmの範囲であって且つ最小粒子と最大粒子との粒径
差が70μm以上であることを特徴とする。
この成形体は、成形後に脱脂工程を必要とするような
成形方法によるものであれば良く、特に限定されない
が、射出成形体が好ましい。この射出成形体では、通
常、多くの有機質系結合剤を必要とし、且つ複雑形状で
薄肉部をもつ成形体だからである。
前記埋込用セラミック粒子として「中空体」を用いる
のは、非中空のものと比べて密度が小さく、また外形が
球状等であることから同程度の密度の多孔質体に比べて
流動性に優れるためである。
この粒子の粒度分布は、分級してその分布をシャープ
にするよりは、むしろある程度幅のある分布が好まし
い。これは、成形体中の結合剤が滲み出す時、埋込材粒
子の間隔が狭い程、脱脂途中での粒子の移動が少なく充
填嵩密度が増大しないため好ましいからである。このた
め本発明の脱脂方法においては、粒度分布が10〜400μ
m(特に好ましくは50〜200μm)の範囲であってしか
も最大粒子と最小粒子との粒径差が70μm以上の埋込用
セラミック粒子を用いる。これは、埋込用セラミック粒
子の取り扱いが容易で、かつ惨み出し効率が良好なため
である。粒度分布が10μm未満では作業中に粉塵として
飛散し易く、400μmを越えると成形体表面に粒子の痕
跡が残る。また、粒径差が70μm未満では、脱脂途中に
おいて滲みだした結合剤の表面張力によって埋込材粒子
が移動して充填嵩密度が増大する恐れがある。
また、充填嵩密度は小さい程自重による垂れ防止の店
から好ましいが、あまり小さくなるとこの中空体の強度
が低下するので好ましくない。従って、両者がバランス
からいって、第2発明に示すように0.3〜0.6、特に0.4
〜0.5程度が好ましい。
〔作用〕
一般に使用されているアルミナ目砂(充填嵩密度約
1)、窒化珪素粉末(充填嵩密度約1)を使用した場合
に比較し、中空体の嵩密度が小さいので、これを成形体
の周りに充填する場合の充填密度は0.3〜0.6程度と小さ
くなる。従って、この中空体を埋込材として用いると、
脱脂中、その重さにより整形体の垂れ、特に薄肉部の垂
れが無くなるか、又は少なくなる。
また、中空体は、球状等であり流動性も良いので、成
形体を埋め込む作業、取り出す作業においても作業効率
が向上する。
また、ラジアル型ロータ等の複雑で且つ薄肉部のある
ような成形体を脱脂する場合、脱脂後(焼成前)の生強
度が弱い。従って、従来のアルミナ目砂を用いた場合、
その充填嵩密度が大きく流動性も少ないので、取り出し
時無理に引き出すと翼のカケが発生していた。しかし、
本発明のように中空体を使用した場合には、嵩密度が小
さくしかも流動性が良いので、同様の作業を行っても翼
部等の強度の弱い部分のカケは発生しないか、又は大変
少ない。
更に、本発明においては、所定のセラミック材料から
なる埋込材を用いるので、均一にセラミック成形体を加
熱でき、脱脂性能も優れる。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
まず、平均粒径1μmの窒化珪素粉末100重量部(以
下、単に部という。)に対し、焼結助剤としてアルミナ
(平均粒径約1μm)5部、イットリア(平均粒径約1
μm)5分を添加し、焼結用窒化珪素混合物を調製し
た。この混合物に有機質系結合剤として、エチレン−酢
酸ビニル共重合樹脂5部、マイクロクリスタリンワック
ス15部、可塑剤としてジエチルフタレート4部を加えて
加熱混練し、射出成形用セラミック原料を調製した。
そして、所定の金型を用いて、前記セラミック原料を
射出成形して第1図中に示す形状のラジアル型タービン
ロータ成形体2を100個成形した。尚、この成形体にお
いて、焼成後の翼部の最大直径は50mm、焼成後の最薄肉
部の肉厚は約1mmである。
実施例1として、第1図に示すように、この成形体20
個は、脱脂用匣鉢1中に充填された埋込材3中に埋め込
み、その後、匣鉢1に振動を与え充填嵩密度を固めてお
く。この場合の充填嵩密度を表に示す。尚、この埋込材
としては、アルミナ−シリカバルーン(昭和電工(株)
製「ショーバルーンSG」、充填嵩密度0.45、粒径10〜35
0μm)を用いた。比較例3の埋込材としては、分級し
て粒度を80〜100μmとしたアルミナ−シリカバルーン
を用いた。実施例2の埋込材としては、粒度分布80〜15
0μmのシラスバルーン(新三興商事(株)製、「サン
キライト」)を用いた。
次いで、前記各成形体を熱風循環式の電気炉中、100
℃から50℃まで5℃/時間で窒素雰囲気下で加熱し脱脂
した。この各脱脂体について、キレの発生、変形(翼の
垂れ)、取り出し時のカケを観察し、その結果を表に示
した。
尚、「キレの発生無し」とは、脱脂体表面の拡大鏡検
査及び脱脂体内部の超音波検査において、いずれの検査
にもキレが発見されなかった場合をいう。「キレの発生
有り」とは、前記いずれかでキレが発見された場合をい
う。「変形の有無」については翼形状の外観検査によっ
た。
尚、比較例1として、他の20個は、埋込材としてのア
ルミナ粉末(粒径100〜200μm、充填嵩密度1.03)中に
埋めて同様に脱脂した。更に、比較例2として、他の20
個は埋込材を用いずに同条件下で脱脂した。
この結果によれば、埋込材として、所定の粒度分布の
あるアルミナ−シリカバルーン(実施例1)又はシラス
バルーン(実施例2)を用いた場合は、キレの発生も変
形もカケもなく、高品質な脱脂体が得られた。また、ア
ルミナ−シリカバルーンは脱脂後においても破損するこ
となく、強度に優れていることを示しているが、シラス
バルーンはその一部が破損し、やや強度が低い。これに
対して、分級して最大粒子と最小粒子との粒径差を20μ
m以下とした比較例3では、実施例1と比べて脱脂前後
で埋込用粒子の充填嵩密度に変化があった。
以上より、埋込材の粒度はある程度の分布を示すのが
良く、例えば粒度分布が10〜40μmの範囲では優れた結
果を示す。また、充填嵩密度は0.4〜0.5程度であれば、
大変優れた結果を示す。そして、最小粒子と最大粒子と
の粒径差が70μm以上であれば、脱脂前後における充填
嵩密度の変化を少なくすることができる。
一方、埋込材としてアルミナ粒子を用いた場合では、
変形、カケが生じた。更に、埋込材を用いない場合で
は、キレの発生が多く脱脂性能に優れず、しかも変形の
発生も大きかった。
尚、本発明においては、前記具体的実施例に示すもの
に限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々
変更した実施例とすることができる。即ち、中空体とし
ては、前記以外の材質からなるものでもよいし、有機質
系結合剤も前記以外の種類、添加量等とすることもでき
る。また、他に有機質系可塑剤、滑剤、その他の各種添
加剤等を用いることもできる。更に、脱脂条件(脱脂温
度、脱脂速度、雰囲気の種類等)は使用材料等により種
々選択される。
〔発明の効果〕
本発明の脱脂方法においては、前記作用に示すよう
に、埋込材として充填嵩密度が小さくしかも流動性の良
い中空体を用いるので、脱脂中に埋込材の重さにより成
形体が変形することも少なく(若しくは無く)、しかも
取り出し時のカケもなく、成形体の埋込作業、取出作業
においても作業効率が向上し、更に均一に成形体を加熱
できるので、脱脂性能も優れる。
【図面の簡単な説明】 第1図は実施例において成形体を埋込材中に埋め込んだ
状態を示す説明図、第2図は成形体に埋込材の重さが掛
かる状態を示す説明図、第3図は脱脂後の成形体におい
て翼部が垂れた状態を示す説明図である。 1;脱脂用匣鉢、2;タービンロータ成形体、21;薄肉部、
3;埋込材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−252370(JP,A) 特開 平3−218983(JP,A) 特開 昭61−72677(JP,A) 特開 昭59−141462(JP,A) 特開 昭62−191474(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C04B 35/64 C04B 35/638

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも成形体用セラミック粒子及び有
    機質系結合剤が配合されて成形されたセラミック成形体
    を、埋込用セラミック粒子からなる埋込材中に埋め込ん
    で、加熱して脱脂するセラミック成形体の脱脂方法にお
    いて、 前記埋込用セラミック粒子は、前記成形体用セラミック
    粒子と脱脂中において反応せず、且つ中空体であり、さ
    らに、前記埋込用セラミック粒子の粒度分布は10〜400
    μmの範囲であって且つ最小粒子と最大粒子との粒径差
    が70μm以上であることを特徴とするセラミック成形体
    の脱脂方法。
  2. 【請求項2】前記埋込用セラミック粒子の充填嵩密度が
    0.3〜0.6である請求項1記載のセラミック成形体の脱脂
    方法。
  3. 【請求項3】前記セラミック成形体は射出成形体である
    請求項1又は2記載のセラミック成形体の脱脂方法。
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