JP2772853B2 - セラミック成形体の脱脂方法 - Google Patents

セラミック成形体の脱脂方法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、セラミック成形体の脱脂方法、特に射出セ
ラミック成形体の脱脂方法に関する。本発明は、タービ
ンロータ等のセラミック製品、特に薄肉部を有するセラ
ミック製品の製造に利用される。
〔従来の技術〕
セラミック材料は、近年、自動車部品、耐熱材料、電
子材料、機械工具等、その用途が急激に広がりつつあ
り、それに伴い、製品形状も複雑化している。そのた
め、セラミック材料を複雑な形状の成形体に精度良く、
効率的に成形する方法として、射出成形法が採用されて
いる。
しかし、この射出成形法では、容量比が約50%(重量
比で約30%)近くに当たる有機質系結合剤、可塑剤、滑
剤等を添加し、成形するため、脱脂工程が必要となる。
この脱脂は、通常、急激な有機質系結合剤等の熱分解
を抑制するため長時間(例えば、肉厚10mm程度で約1週
間程度)の加熱が行われ、また非酸化物のセラミック材
料を用いる場合は、酸化を抑制するため窒素又はアルゴ
ン等の非酸化雰囲気中で行われる。
更に、均一に加熱するため、又は脱脂途中のおいて自
重による垂れを防止するために、セラミック成形体をア
ルミナ粉末からなる埋込材中に埋め込んで、脱脂する方
法も知られている(特開昭57−100973号公報等)。
〔発明が解決しようとする課題〕
前記前者の方法では表層部と内部との間に大きな温度
差が生じ、表層部が急速に脱脂されて、表層部にキレを
生じる。
前記後者の脱脂方法においては、埋込材としてアルミ
ナ粉末を使用しているが、このアルミナ粉末の熱膨張率
は6〜9×10-6/℃と大きい。従って、このアルミナ粉
末を用いて中空成形体を脱脂することも考えられるが、
成形体の中空部内に充填されたアルミナ粉末の熱膨張率
が大きいため、第4図に示すように、この成形体の破損
が生じ易い。
本発明は、前記観点に鑑みてなされたものであり、中
空成形体の脱脂をする場合、この成形体の破損を防止す
ることがきる脱脂方法を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本第1発明の脱脂方法において、使用するセラミック
成形体は開口中空部を有する中空成形体であり、埋込用
セラミック粒子は、成形体用セラミック粒子と脱脂中に
おいて反応せず、且つ熱膨張率が0.5〜2.3×10-6/℃で
あることを特徴とする。
ここで、中空成形体とは、埋込材を充填できるような
開口部をもつ中空部(中空中空部という。)を内部に有
する形状のものであればよい。例えば、両端開口の管状
体(直管状体、曲管造状態を問わない。)、一端閉口他
端開口の管状体若しくは容器状体(アンダーカット部の
有無を問わない。)、更には複数の開口中空部有する形
状体(ハニカム状体、蓮根状体等)等を目的、用途によ
り選択使用する。
前記成形体の成形方法は後で脱脂を必要とするもので
あれば良く、特に限定されないが、第4発明のように射
出成形体が好ましい。この射出成形体では、通常、多く
の有機質系結合剤を必要とし、且つ複雑形状で薄肉部を
もつ成形体だからである。
前記埋込用セラミック粒子は前記所定の熱膨張率をも
つものであればよいが、通常、無定形シリカ又はコージ
エライトが用いられる。尚、アルミナ粉末、窒化珪素粉
末又はジルコニア粉末は本発明の範囲から除外される。
また、この埋込用セラミック粒子は、第3発明に示すよ
うにほぼ球形に造粒されたものが好ましい。これは、流
動性に優れるので、充填、脱脂体の取り出し等の作業が
し易く、且つ取り出し時のカケも防止できるためであ
る。ここで、「ほぼ球状」とは、真球若しくはほぼ真球
のもののみならず、楕円球等の丸味のある形状を広く意
味する。この球状に造粒する方法は特に問わないが、通
常、原料粉末を湿式粉砕し、スプレードライした粒子を
再焼成して造粒する。
この埋込用セラミック粒子又はセラミック造粒物の粒
度分布は特に問わないが、分級してその分布をシャープ
にするよりは、むしろある程度幅のある分布が好まし
い。これは、成形体中の結合剤が滲み出す時、充填剤粒
子間隔が狭い程、脱脂途中での粒子の移動が少なく充填
嵩密度が増大しないため好ましいからである、この分布
は、50〜150μmが好ましい。これは、50μm未満で
は、脱脂作業中に粉塵が発生し易く、150μmを越える
と埋込用粒子の自重が大きくなって脱脂体表面にその粒
子の痕跡を残すおそれがあるためである。
また、通常は脱脂した後、焼結してセラミック焼結体
を製造する。この焼成条件、例えば、使用する焼結助剤
の種類若しくは添加量、焼成温度、焼成時間、焼成雰囲
気等は、目的、用途により種々選択する。
〔作用〕
一般に使用されているアルミナ目砂、窒化珪素粉末の
熱膨張率は、以下の第1表に示すように、いずれも2.5
×10-6/℃以上と大きい。尚、比較のため、他のセラミ
ック粉末の熱膨張率も併記する。
前記アルミナ目砂、窒化珪素粉末を埋込材とし て、中空成形体を脱脂する場合、成形体は脱脂により収
縮するとともに、中空成形体の中空部内の埋込材は相当
熱膨張をする。従って、この中空成形体は破損する場合
が多い。
一方、本発明において使用する埋込材は、熱膨張率が
0.5〜2.3×10-6と小さいので、脱脂のための加熱によっ
ても、殆ど熱膨張しない。従って、中空成形体の破損が
防止される。
また、ほぼ球状に造粒した前記材料からなる埋込材
は、低熱膨張であると同時に流動性も良いので、成形体
を埋め込む作業、取り出す作業においても作業効率が向
上し、更に取り出し時無理に、脱脂体を引き出しても、
カケは発生しにくい。
更に、本発明においては、所定のセラミック材料から
なる埋込材を用いるので、均一にセラミック成形体を加
熱でき、脱脂性能が維持される。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
まず、平均粒径1μmの窒化珪素粉末100重量部(以
下、単に部という。)に対し、焼結助剤としてアルミナ
(平均粒径約1μm)5部、イットリア(平均粒径約1
μm)5部を添加し、焼結用窒化珪素混合物を調製し
た。この混合物に有機質系結合剤として、エチレン−酢
酸ビニル共重合樹脂5部、マイクロクリスタリンワック
ス15部、可塑剤としてジエチルフタレート4部を加えて
加熱混練し、射出成形用セラミック原料を調製した。
そして、所定の中子を用いた射出成形法により、前記
セラミック原料を射出成形して第1図に示すフラスコ状
の中空成形体2を100個成形した。尚、この成形体2
は、肉厚5mm、高さ70mm、最大直径は50mmであり、開口
部22をもつ中空部21を内部に有する。
一方、実施例1の埋込材として、コージエライト造粒
物を準備する。この造粒物は、コージエライト粉末(20
メッシュ通過の2次粒子)を湿式粉砕し、噴霧乾燥後に
大気中1300℃で仮焼したものである。この粒度分布は50
〜150μmであり、その形状はほぼ球状粒子である。
その後、第2図に示すように、上記の成形体20個を、
脱脂用匣鉢1中に充填された埋込材3中に埋め込む。
尚、この成形体の中空部21内にも同埋込材を充填する。
尚、匣鉢1に振動を与えた充填嵩密度を高めておく。
次いで、前記各成形体を熱風循環式の電気炉、100℃
から500℃まで10℃/時間で窒素雰囲気下で加熱し脱脂
した。
尚、前記と同様にして、実施例2の埋込材として不定
型シリカ造粒物、比較例1の埋込材としてアルミナ造粒
物、比較例2の埋込材として窒化珪素造粒物を製造し
た、また、実施例3の埋込材としては、コージエライト
粉末を分級して50〜150μmの粒度分布を得た、尚、こ
れらの粒度分布は第2表に示した。
そして、これらの埋込材を用いて、実施例1と同様に
して脱脂をした。
この各脱脂体について、キレの発生、脱脂時の破損、
取り出し時のカケについて観察し、その結果を第2表に
示した。尚、表中、「キレの発生無し」とは目視にてキ
レが観察されなかった場合をいう。「脱脂時の破損有
り」とは破損が生じる又は明らかにヒビ割れが生じてい
る場合をいい、それ以外は、「破損無し」とした。「取
り出し時のカ ケが有り」とはカケが目視できる場合をいう。
この結果によれば、埋込材として、コージエライト造
粒品(実施例1)及びシリカ造粒品(実施例2)を用い
た場合は、脱脂時の破損はなく、しかもキレの発生及び
取り出し時のカケをなかった。尚、コージエライト未造
粒粉末を用いた場合(実施例3)は、キレの発生及び脱
脂時の破損は無かったが、取り出し時のカケが、少々生
じた。
一方、アルミナ造粒物(比較例1)、窒素珪素造粒物
(比較例2)については、キレ及びカケについては実施
例と同性能を示したが、脱脂時の破損は多かった。特
に、熱膨張率の大きなアルミナは最も破損が多い。
以上より、熱膨張率の小さな埋込材を用いると従来の
脱脂性能を維持しつつ、脱脂時の破損を著しく低減でき
る。特に、球状の造粒物で、ある程度の粒度分布をもつ
埋込材を用いた場合(実施例1、実施例2)は、特に優
れた効果を示した。
更に、前記脱脂後成形体を、窒素雰囲気中1750℃で2
時間の焼成条件下で焼成して、窒化珪素焼結体を製造し
た。この焼結体は、クラックもなくまた破損もされず良
好なものであった。
尚、本発明においては、前記具体的実施例に示すもの
に限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々
変更した実施例とすることができる。即ち、中空成形体
としては、前記以外の材質からなるものでもよいし、有
機質系結合材も前記以外の種類、添加量等とすることも
できる。また、他に有機質系可塑剤、滑剤、その他の各
種添加剤等を用いることもできる。更に、脱脂条件(脱
脂温度、脱脂速度、雰囲気の種類等)は使用材料等によ
り種々選択される。
〔発明の効果〕
本発明の脱脂方法においては、前記作用に示すよう
に、キレの発生がなく脱脂性能が維持されるとともに、
脱脂時の破損が著しく減少できる。
また、球状の埋込材を用いる場合は、その流動性が優
れるため、充填、取り出しの作業性に優れ、且つ取り出
し時のカケも低減できる。
更に、本発明の方法により脱脂した後、焼結してセラ
ミック焼結体を製造すれば、脱脂時の破損が少ないので
効率良く且つ経済的にクラック又は割れの少ない焼結体
を製造できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例において用いたフラスコ状中空成形体の
斜視図、第2図は管状の中空成形体の斜視図、第3図は
実施例において中空成形体を脱脂している状態を示す説
明断面図、第4図はフラスコ状中空成形体の脱脂後の破
損の代表的形態を示す説明図である。 1;脱脂用匣鉢、2;中空成形体、21;中空部、22;開口部、
33;埋込材。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも成形体用セラミック粒子及び有
    機質系結合剤が配合されて成形されたセラミック成形体
    を、埋込用セラミック粒子からなる埋込材中に埋め込ん
    で、加熱して脱脂するセラミック成形体の脱脂方法にお
    いて、 前記セラミック成形体は開口中空部を有する中空成形体
    であり、前記埋込用セラミック粒子は、前記成形体用セ
    ラミック粒子と脱脂中において反応せず、且つ熱膨張率
    が0.5〜2.3×10-6/℃であることを特徴とするセラミッ
    ク成形体の脱脂方法。
  2. 【請求項2】前記埋込用セラミック粒子は無定形シリカ
    又はコージエライトである請求項1記載のセラミック成
    形体の脱脂方法。
  3. 【請求項3】前記埋込用セラミック粒子はほぼ球状に造
    粒されたものである請求項2記載のセラミック成形体の
    脱脂方法。
  4. 【請求項4】前記セラミック成形体は射出成形体である
    請求項1乃至3記載のセラミック成形体の脱脂方法。
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