JP3046043B2 - ループ毛羽を有するフアンシーヤーン - Google Patents

ループ毛羽を有するフアンシーヤーン

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JP3046043B2
JP3046043B2 JP2217752A JP21775290A JP3046043B2 JP 3046043 B2 JP3046043 B2 JP 3046043B2 JP 2217752 A JP2217752 A JP 2217752A JP 21775290 A JP21775290 A JP 21775290A JP 3046043 B2 JP3046043 B2 JP 3046043B2
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隆雄 宮崎
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は,ループ毛羽数の多い部分は濃染制で太く,
一方,ループ毛羽数の少ない部分は淡染性で細く,長手
方向に毛羽形態,染着性が異なった部分をランダムに有
し,布帛に際立った形態変化と色調斑及び紡績糸様の風
合を同時に付与することができるループ毛羽を有するフ
アンシーヤーンに関するものである。
(従来の技術) 従来,糸条に流体攪乱処理を施すことによって得られ
るフアンシーヤーンは数多く提案されている(例えば,
特公昭63−14102号公報,特公昭63−16490号公報等)。
これらのフアンシーヤーンは,いずれもエアージエツ
トノズルへ供給する糸条のオーバーフイード率を間歇的
に増大させて局部的に繊度の大きな太糸部を形成し,ス
ラブ糸となすものであり,その目的は,形態斑による表
面効果を狙ったものであるが,糸条全体にループ毛羽が
均一に存在するので,これらは際立った意匠効果に乏し
いものであった。
また,特公平2−10246号公報では,太さ斑を有する
糸条に流体攪乱処理を施して得られるフアンシーヤーン
が提案されているが,この糸条にも,糸条全体にループ
毛羽が均一に存在するので,太さ斑がループ毛羽で消失
し,意匠効果が小さいものであった。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は,上記のような単純な形態斑によるフアンシ
ーヤーンの欠点を解消し,濃染性を示す太い糸条部分に
ループ毛羽を多量に存在させることによって,際立った
形態斑と色調斑及びふくらみ感のある風合を付与するこ
とのできるループ毛羽を有するフアンシーヤーンを提供
することを技術的課題とするものである。
(課題を解決するための手段) すなわち,本発明は,熱可塑性マルチフイラメントか
らなる太さ斑を有するループ毛羽ヤーンであって,細い
糸条部分Aと太い糸条部分Bとが5cm以上の長さで交互
に存在し,糸条部分Bは糸条部分Aに比べてループ毛羽
が多く,その密度差は20個/m以上であり,かつ濃染性で
構成する単フイラメントはすべて太く,糸条部分Aは淡
染性で構成する単フイラメントはすべて細いことを特徴
とするループ毛羽を有するフアンシーヤーンを要旨とす
るものである。
なお,ループ毛羽の密度差とは,顕微鏡下で,A,Bそれ
ぞれ任意の20個所の中央付近の5cm間に存在するループ
毛羽数を目視して計測して1m当たりのループ毛羽数に換
算した,BとAのループ毛羽数の差である。
以下,本発明を詳細に説明する。
本発明のループ毛羽を有するフアンシーヤーンは,熱
可塑性マルチフイラメントからなる太さ斑を有する糸条
であり,糸条の長手方向に,淡染性を示し,ループ毛羽
の比較的少ない細い糸条部分Aと,濃染性を示し,ルー
プ毛羽の多い太い糸条部分Bとをそれぞれ5cm以上の長
さで交互に有している。したがって,糸条部分Bがスラ
ブ部を構成することとなり,スラブ部が太くて濃染性を
示し,かつループ毛羽が多数存在しているので,この糸
条を製編織して得られる布帛に際立ったスラブ形態と色
調感を付与することができる。さらに,糸条部分Aにも
ループ毛羽が存在するため,布帛に紡績糸様の手触感と
ふくらみ感を付与することができる。
第1図は,本発明のループ毛羽を有するフアンシーヤ
ーンの一実施態様を示す概略側面図であり,Aは細い糸条
部分,Bは太い糸条部分である。Bの糸径DBとAの糸径DA
との比DB/DAは1.5以上が好ましい。Bの糸径がAの糸径
の1.5倍以上であれば,Bの部分がスラブ部としてより明
瞭に視認することができる。また,糸条部分Bには,糸
条部分Aより多数のループ毛羽が存在しているが,好ま
しくは毛羽密度差を20個/m以上にすることにより,意匠
効果をより向上させることができる。毛羽密度差が20個
/m未満になると,ループ毛羽によるスラブ効果が少なく
なる。
このように,ループ毛羽がBの部分により多く存在し
ていること,糸径が太いこと,さらに濃染性を示すこと
によって,Bの部分をスラブ部として際立たせることがで
きる。
また,本発明のフアンシーヤーンでは,糸条部分Bを
構成する単フイラメント径dBが糸条部分Aを構成する単
フイラメント径dAに比べてすべて大きく,単フイラメン
トの糸径比dB/dAが1.1以上であることが好ましい。単フ
イラメントの糸径比が1.1以上であれば,単フイラメン
トの太いものの集合体であるBの部分を,Aの部分に比べ
てループ発現後においてより太くすることができ,ま
た,染色性も明瞭な濃染性が得られる。
本発明において,糸径とは,ループ毛羽で形成される
糸条外径(毛羽の頂点間を顕微鏡を用いて測定)を測定
した値の平均値をいい,各部任意の20個所以上の値を計
測して算出する。
次に,本発明のループ毛羽を有するフアンシーヤーン
の製造法の一例について説明する。
延伸可能な熱可塑性マルチフイラメントを用いて延伸
するに際して,熱延伸部分と冷延伸部分とを交互に形成
させることによって,熱延伸部分の単フイラメントを冷
延伸部分の単フイラメントより細くする。その後,得ら
れた糸条に流体攪乱処理することによって,本発明のル
ープ毛羽を有するフアンシーヤーンを得ることができ
る。
熱延伸部と冷延伸部とを交互に形成させるためには,
例えば、複屈折率(Δn)が20×10-3〜80×10-3の高配
向ポリエステル未延伸糸あるいは複屈折率(Δn)が18
×10-3〜40×10-3の高配向ナイロン未延伸糸等の熱可塑
性高配向未延伸糸の長手方向に間歇的に熱遮蔽効果のあ
る液体を付着させ,ヒータに非接触状態で熱延伸すれば
よい。このときの延伸倍率は,太さ斑が最も強く得られ
る延伸倍率を選定すべきであり,概ね糸条の自然延伸比
程度が好ましく,熱処理温度は,糸速100m/minでは,150
〜250℃が好ましい。延伸時に,液体が付着していない
部分が熱延伸され,単糸繊度が細く淡染性化される。ま
た,液体によって熱が遮蔽された部分には延伸作用が及
ばず,供給糸(高配向未延伸糸)のままの単糸繊度であ
り,濃染性を示す。
このようにして単フイラメント自体に長手方向に太細
斑を形成させた後,流体攪乱処理を施して,フイラメン
トの交絡によってループ毛羽を形成させる。この流体攪
乱処理において,液体付着部のフイラメントは繊度が太
く,質量が大であるため,流体攪乱中のフイラメントの
慣性が強く働き,流体攪乱効果が極めて大となり,液体
残存効果とも相まって強い交絡が得られるとともにルー
プ毛羽量も多くなり,細い糸条部分と比べて大きな形態
の差異を付与することができる。
上記の製造法において,糸条部分Aと糸条部分B間で
濃淡染着性が付与される理由は,延伸された糸条部分A
は配向結晶性が進み,染料吸尽率が低下して淡染性とな
り,一方,Bの部分は延伸作用が少なく,太径のまま配向
結晶化されず,このため染料吸尽率も高く,濃染性とな
るものである。
また,流体攪乱処理に使用する流体噴射ノズルとして
は,ループ形成能の点から,噴出流による糸条推進力を
もつスラン系のノズルが好ましく用いられる。
次に,本発明のフアンシーヤーンの製法例を第2図に
より説明する。
第2図において,供給糸条1は,フイードローラ2に
よって間歇水付域に供給される。間歇水付装置は,パル
スモータの往復運動により駆動する糸振りガイド3,水付
用回転ローラ4及び水槽5からなっている。
間歇水付域で水を間歇的に付与された供給糸条1は,
非接触式ヒータ6で延伸熱処理され,第1デリべリロー
ラ7を経て流体攪乱処理装置8によって流体攪乱処理が
施され,ローラ4に接した部分がBとなり,接しない部
分がAとなり,第2デリベリローラ9を経て捲取ローラ
10により捲取チーズ11として捲取られる。
(実施例) 次に,本発明を実施例により具体的に説明する。
実施例1 高速紡糸して得た複屈折率(Δn)が51×10-3のポリ
エステル高配向未延伸糸110d/36fを,第2図に示す加工
工程に従って,第1表の条件で加工した。
すなわち,まず上記の条件で糸条に液体を間歇的に付
与した後,非接触状態で延伸熱処理した。
延伸熱処理された糸条は,糸条の長手方向に太部と細
部を交互に有し,かつフイラメント間において太部と細
部の位相が揃った糸条であった。
次いで,流体攪乱処理装置によって流体攪乱処理を施
したが,細部より太部の方に多くのループ毛羽が形成さ
れ,明瞭な太さ斑が得られた。
得られたフアンシーヤーンの物性を第2表に示す。
得られた糸条を用いて,径糸密度95本/2.54cm,緯糸密
度84本/2.54cmの平組織に製織し,得られた織物を通常
のポリエステル染色処方によって,染料としてレゾリン
ブルーFBL(バイエル社製)1.5%o.w.f.を用いて染色
し,製品に仕上げた。
得られた織物には,太くてループ毛羽が多く,かつ,
濃染された部分がランダムに配置されて明瞭なスラブ効
果を呈し,ループ毛羽によるふくらみ感もあるものであ
った。
実施例2 高速紡糸して得た複屈折率(Δn)が36.5×10-3のナ
イロン6高配向未延伸糸80d/24fを,第2図に示す加工
工程に従って,第3表の条件で間歇水付処理及び熱延伸
を行った後,流体攪乱処理を施て本発明のフアンシーヤ
ーンを得た。
得られたフアンシーヤーンは,第4表のような物性を
示すものであった。
得られた糸条を用いて,経糸密度86本/2.54cm,緯糸密
度80本/2.54cmの平組織に製織し,得られた織物を通常
のポリアミド染色処方に従い,染料としてナイロサンブ
ルーFL(サンド社製)1%o.w.fを用いて染色し,製品
に仕上げた。
得られた織物には,長さが5〜20cmでランダムに変化
したスラブ部が存在して明瞭なスラブ柄を呈し,手触感
もふっくらとしたものであった。
(発明の効果) 本発明のフアンシーヤーンは,上述したようにスラブ
部を構成する糸条の単糸繊度が太く濃染性を示し,また
ループ毛羽も多く存在するため,毛羽形態斑と濃淡染着
性差及びフイラメントの太さ斑効果が複合され,スラブ
部が明瞭で際立った形態を呈するとともに,糸条全体に
ループ毛羽が存在するため,ふくらみ感のある風合を布
帛に付与することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は,本発明のループ毛羽を有するフアンシーヤー
ンの一実施態様を示す概略側面図,第2図は,本発明の
フアンシーヤーンの製法例を示す概略工程図である。 A:細い糸条部分、B:太い糸条部分 1:供給糸条、3:糸振りガイド 4:水付用回転ローラ、5:水槽 6:非接触式ヒータ、8:流体攪乱装置
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D02G 3/34 D02J 1/02 D02J 1/06 Fタームテーマコード4L036

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性マルチフイラメントからなる太さ
    斑を有するループ毛羽ヤーンであって,細い糸条部分A
    と太い糸条部分Bとが5cm以上の長さで交互に存在し,
    糸条部分Bは糸条部分Aに比べてループ毛羽が多く,そ
    の密度差は20個/m以上であり,かつ濃染性で構成する単
    フイラメントはすべて太く,糸条部分Aは淡染性で構成
    する単フイラメントはすべて細いことを特徴とするルー
    プ毛羽を有するフアンシーヤーン。 なお,ループ毛羽の密度差とは,顕微鏡下で,A,Bそれぞ
    れ任意の20個所の中央付近の5cm間に存在するループ毛
    羽数を目視して計測して1m当たりのループ毛羽数に換算
    した,BとAのループ毛羽数の差である。
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