JP3045491U - 草刈り用回転刃 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 草刈り用回転刃に於いて、負荷の増大を抑え
且つ草の絡まりを確実に防止する絡まり防止用切り起こ
し刃を付設する。 【構成】 円形刃板１の外周縁に適宜な切断刃２を形成
し、中央部分に機器本体への装着部３を設けた回転刃
で、刃板上面に設けた切り起こし刃４を、切り起こし先
部が外周側で、基辺部が装着部側の台形形状にして、且
つ回転方向対面縁全体に刃部４３を形成すると共に、回
転方向に対して先部が後退する刃部を備えてなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、電動草刈り機に使用する回転刃に関するものである。

【０００２】

【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】

土手、畔、山林の下刈り等に使用される電動草刈り機は、回転刃を備えている もので、この回転刃は基本的に円板の外周部に円板の端縁に焼入れした普通刃や 超硬チップ刃を形成し、中央に装着孔（装着部）を設け、草刈り機の回転軸に装 着し、回転刃の回転で草を刈るようにしているものである。

【０００３】 また使用に際して回転軸に草が絡まないように、特に装着部の周囲に切り起こ し刃を設けてなるものが知られている。具体的には図６に示す様に、外周縁に切 断刃０１を形成し、且つ中央に装着孔０２を設けた円形刃板０３に於いて、円形 刃板０３の上面（使用時に上方となる面）に、草が回転軸に絡まないように切り 起こし刃を設けたもので、切り起こし刃の形状としては、図６（イ）に示すよう に、切り起こし先部を外周側とし、回転方向に対面する辺部に鎌状刃を形成した 切り起こし刃０４ａと、図６（ロ）に示すように、装着孔０２側に切り起こし先 部が装着孔側とした逆台形形状の切り起こし刃０４ｂとが知られている。

【０００４】 前記の従来の絡まり防止用の切り起こし刃のうち、鎌刃形状のものは、回転刃 の上面に位置した草を確実に切断する構造となっているので、切断抵抗を受け易 く、草刈り機本体の負荷が大きくなる問題がある。また逆台形形状のものは、一 見回転軸の周囲部分の空間を包み込んで保護する形状に見受けられるが、刃部で 切断されない草は回転軸側に押し出されるので、回転軸に草が絡み易いという問 題がある。 そこで本考案は、草が絡まり難く且つ草刈り機本体の負荷を大きく増加させな い草の絡まり防止用切り起こし刃を備えた草刈り用回転刃を提案したものである 。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案に係る草刈り用回転刃は、円形刃板の外周縁に適宜な切断刃を形成し、 中央部分に機器本体への装着部を設けた回転刃で、刃板上面に設けた切り起こし 刃を、切り起こし先部が外周側で、基辺部が装着部側の台形形状にして、且つ回 転方向対面縁全体に刃部を形成すると共に、回転方向に対して先部が後退する刃 部を備えてなることを特徴とするものである。

【０００６】

【作用】

回転刃を機器本体に装着し、回転刃を水平状態で回転させて草叢を移動させる と、外周の切断刃で草刈りを行い、刃板上面に位置する草は、切り起こし刃の刃 部で切断され、また切断抵抗の大きい草は、切り起こし刃の刃部が回転方向に対 して正対せずに外周方向に後退しているので、外周方向に排除されることになり 、回転軸への草の絡まりを防止するものである。

【０００７】

【実施例】

次に本考案の実施例について説明する。 ＜第一実施例＞ 図１乃至図３は本考案の第一実施例を示すもので、この実施例に示した草刈り 用回転刃は、円形金属板からなる刃板１の外周部分に切断刃２を形成し、中心に 機器本体Ａの回転軸への装着孔３を穿設し、刃板１に草の絡まり防止用の切り起 こし刃４を設けてなるものである。

【０００８】 切断刃２は、刃板１の外周を波形に形成すると共に、回転方向に対向する縁部 に刃を形成し、適宜熱処理して形成するものであり、また前記の焼入れ刃に替え て、超硬チップ体で形成した刃体を蝋付けで装着するものでも良い。

【０００９】 切り起こし刃４は、装着孔３側が長い下辺で、外周側が短い上辺となる台形形 状の刃体４１を備え、且つ回転方向に対向する側辺が、回転方向に対して先部が 後退するように、刃体４１の周囲部分を抜き孔４２として穿設し、外周側が刃板 １の上面より上方に突出するように切り起こし、前記の回転方向に対して対向す る側辺全体に刃部４３を形成してなるものである。

【００１０】 而して装着孔３を以て機器本体Ａの回転軸に回転刃を装着して使用するもので 、回転する回転刃を水平状態にして草叢を移動させ、回転刃の外周の切断刃２で 草刈りを行うものであり、特に草刈り作業中に、刃板１の上面に位置する草は、 回転軸に絡まり易いので、切り起こし刃４の刃部４３で切断したり、切断できな い場合には、刃部４３に添って外周方向に排除されることになるものである。

【００１１】 ＜第二実施例＞ 図４，５は本考案の第二実施例を示したもので、第二実施例の回転刃は、表裏 何れ側でも使用できるようにしたものである。

【００１２】 この実施例の切断刃２ａは、超硬チップ体で形成され、刃板１の外周縁に形成 した凹部内に蝋付けして固定したもので、特に左右両側縁に刃部を形成し、何れ の回転方向に対しても切断機能を有するようにしたものである。

【００１３】 また切り起こし刃は、前記第一実施例と同様の形状にすると共に、装着孔３ａ を中心に四方に設け、且つ、装着孔３ａを中心に対向する一対を一組みとして、 一方を刃板１ａ表面側に切り起こした切り起こし刃４ａとし、他方を刃板１ａの 裏面に切り起こした切り起こし刃４ｂとしたものである。

【００１４】 従って前記第二実施例の回転刃は、表裏何れを上面として機器本体Ａに装着し ても良く、何れの場合でも切り起こし刃が絡み防止作用をなすものである。而も この第二実施例の回転刃は、表裏両面即ち両回転方向に対して使用可能であるか ら、一方向に回転が特定される機器本体Ａに対しての使用では、従来の２倍の耐 久性を備えることになる。

【００１５】

【考案の効果】

以上のように本考案は、刃板上面に設けた切り起こし刃を、切り起こし先部が 外周側で、基辺部が装着部側の台形形状にして、且つ回転方向対面縁全体に刃部 を形成すると共に、回転方向に対して先部が後退する刃部を備えてなる草刈り用 回転刃で、電動草刈り機に装着して草刈りを行う時に、前記切り起こし刃で刃板 上面に位置する草を切断したり外周方向に排除して、回転軸への草の絡まりを防 止するもので、特に機器本体の駆動負荷を大きく増加させることなく、前記の草 の絡まりの防止を確実に且つ効率的に行うものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第一実施例の正面図。

【図２】同平面図。

【図３】同切り起こし刃箇所の拡大説明図。

【図４】本考案の第二実施例の正面図。

【図５】同平面図

【図６】従来の回転刃の説明図で（イ）は鎌刃タイプ、
（ロ）は逆台形形状タイプを示す。

【符号の説明】

１，１ａ 刃板 ２，２ａ 切断刃 ３，３ａ 装着孔 ４，４ａ，４ｂ 切り起こし刃 ４１ 刃体 ４２ 抜き孔 ４３ 刃部

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 円形刃板の外周縁に適宜な切断刃を形成
   し、中央部分に機器本体への装着部を設け、装着部の周
   囲に絡み防止用切り起こし刃体を設けた草刈り用回転刃
   に於いて、前記切り起こし刃を、切り起こし先部が外周
   側で、基辺部が装着部側の台形形状にして、且つ回転方
   向対面縁全体に刃部を形成すると共に、回転方向に対し
   て先部が後退する刃部を備えてなることを特徴とする草
   刈り用回転刃。
2. 【請求項２】 絡み防止用切り起こし刃体を、装着部を
   中心に同心円上に少なくとも４箇所設けてなる請求項１
   記載の草刈り用回転刃。
3. 【請求項３】 請求項２記載の草刈り用回転刃に於い
   て、円形刃板の外周縁の切断刃を、正逆両回転方向に対
   して切断可能な両刃とし、切り起こし刃を対向する一対
   を一組みとして、刃板の表裏に切り起こしてなることを
   特徴とする草刈り用回転刃。