JPH063517U - サイドカッター装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 カッターの組合せおよび取付けを確実なもの
にすると共に、切削中のビビリ現象を防止することを目
的とする。 【構成】 サイドカッター装置Ａにおいて、カッター取
付部１の端面１ａとその端面に対向する基端側のカッタ
ー２の一端面とのいずれか一方に逆取付防止用ピン１０
を設けると共に、その他方に前記逆取付け防止用ピン１
０を挿入する孔１０ａを形成し、前記基端側のカッター
２の他端面とその他端面に対向する先端側のカッター３
の一端面とのいずれか一方に逆取付防止用ピン１１を設
けると共に、その他方に前記逆取付防止用ピン１１を挿
入する孔１１ａを形成したことを特徴とし、また、前記
両方のカッター２，３に一定の間隔で取付けられている
チップ８，９を互いのチップ８，９の中間位置に位相を
ずらして配設することを特徴としている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、二つのカッターを組み合わせてワークの両サイドを切削するサイド カッター装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ワークの両サイドを同時に切削するために二つのカッターを組み合わせ て使用するサイドカッター装置がある。これはカッターを取付けるカッター取付 部のアーバーに両方のカッターを嵌合して取付けてあり、カッターを回転させる ことで、両方のカッターの周面に一定の間隔で配設したチップがワークを加工す る。また、両方のカッターのチップは同一間隔で配設されており、互いのチップ が同一位置つまり同一線上となるようにカッターを組み合わせていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来の技術によると、次のような問題点がある。カッターはそ の形状が似ていることから、互いに組み合わせを誤ったり、あるいは裏表に取付 けるなどの誤りが生じる。そのため、誤ったままで加工を開始するとチップが脱 落したり、ワークに損傷をきたす結果となっていた。

【０００４】 更に、その両方のカッターでは互いのチップが同一線上に配設され、かつワー クを挟み込む形で、加工するために加工中に振動が生じ、ついにはビビリ現象を 生じさせて良好な切削を行えないばかりか、チップの欠け（チッピング現象）を 引き起こすものとなっていた。

【０００５】 本考案は前記問題点に鑑みてなされたもので、カッターの組合せおよび取付け を確実なものにすると共に、切削中のビビリ現象を防止するサイドカッター装置 を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は前記課題を解決するため、二つのカッターを組み合わせてワークの両 サイドを切削するサイドカッター装置において、前記カッターを取付けるカッタ ー取付部の端面とその端面に対向する基端側のカッターの一端面とのいずれか一 方に逆取付防止用ピンを設けると共に、その他方に前記逆取付け防止用ピンを挿 入する孔を形成し、前記基端側のカッターの他端面とその他端面に対向する先端 側のカッターの一端面とのいずれか一方に逆取付防止用ピンを設けると共に、そ の他方に前記逆取付防止用ピンを挿入する孔を形成したサイドカッター装置を構 成した。

【０００７】 また、前記両方のカッターに一定の間隔で取付けられているチップを互いのチ ップの中間位置に位相をずらして配設するのがよい。

【０００８】

【作 用】

本考案によれば、カッター取付部と基端側のカッターに設けた逆取付防止用ピ ンおよび孔により、基端側と先端側のカッターの取付け間違いを防止できると共 に、基端側カッターの裏表の取付け間違いを防止できる。また、基端側と先端側 のカッターに設けた逆取付防止用ピンおよび孔により、先端側のカッターの裏表 の取付け間違いおよび、その両方のカッターの組合せ間違いを防止できる。また 、チップの位相をずらしたものにおいては、切削中のビビリ現象を防止すること ができる。

【０００９】

【実施例】

本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。図面の図１はサイドカッター装 置の側面図、図２はカッターの正面図である。図１に示すサイドカッター装置Ａ は、図示しない駆動源により回転する回転軸に取付けたカッター取付部１と、ワ ークＷの両サイドを切削する二つのカッター２，３とからなり、カッター取付部 １の基端側にカッター２を取付けると共に、その先端側にカッター３を取付けて いる。カッター取付部１にはアーバー４とその先端に取付けるワッシャ５および ナット６が設けられており、アーバー４にはキー７のキー溝４ａが形成されてい る。

【００１０】 両カッター２，３は図１および図２に示すように、円板形状で、外周部に一定 の間隔でチップ８，９が設けられており、カッター２，３を組み合わせた状態で 、チップ８，９が互いのチップ８，９の中間位置となるように位相をずらして配 設されている。また、カッター２，３の中心部にはアーバー４を挿入する孔２ａ ，３ａが形成されており、孔２ａ，３ａにはキー７のキー溝２ｂ，３ｂが形成さ れている。

【００１１】 カッター取付部１の端面１ａには逆取付防止用ピン１０が設けられており、そ の端面１ａに対向するカッター２の一端面に逆取付防止用ピン１０を挿入する孔 １０ａが形成されている。また、カッター２の他端面には逆取付防止用ピン１１ が設けられており、その他端面に対向するカッター３の一端面に逆取付防止用ピ ン１１を挿入する孔１１ａが形成されている。

【００１２】 このように構成しているので、カッター取付部１にカッター２，３を取付ける 際には、逆取付防止用ピン１０によりカッター２，３の入れ間違いを防止できる と共に、カッター２の裏表の取付け間違いを防止できる。また、逆取付防止用ピ ン１１によりカッター３の裏表の取付け間違いおよび、類似している他のカッタ ーとの組合せ間違いを防止できる。よって、カッター２，３を確実に組み合わせ て取付けることができる。

【００１３】 また、カッター２，３のチップ８，９を互いのチップ８，９の中間位置となる ように位相をずらして配設したことにより、ワークＷの両サイドを交互に切削す ることになり、切削中のビビリ現象を防止できる。よって、良好な切削を行うこ とができる。

【００１４】 本考案は上記実施例に限るものではなく、例えば、基端側のカッター２に逆取 付防止用ピン１０を設け、カッター取付部１に逆取付防止用ピン１０の孔１０ａ を形成してもよい。また、先端側のカッター３に逆取付防止用ピン１１を設け、 基端側のカッター２に逆取付防止用ピン１１の孔１１ａを形成してもよい。

【００１５】

【考案の効果】

本考案は以上のように構成したので、次のような効果がある。逆取付防止用ピ ンを設けたことにより、互いに組み合わせを誤ったり、あるいは裏表に取付ける などの誤りが生じることがなく、カッターの組合せおよび取付けを確実に行うこ とができる。従って、カッターの組合せおよび取付け間違いによるチップの脱落 やワークの損傷を防止できる。

【００１６】 また、チップの位相をずらして配設したものにおいては、切削中のビビリ現象 を防止できるので、良好な切削が行え、チッピング現象を防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例に係るサイドカッター装置の側
面図である。

【図２】本考案の実施例に係るカッターの正面図であ
る。

【符号の説明】

Ａ：サイドカッター装置 １：カッター取付部 ２，３カッター ２ａ，３ａ：孔 ２ｂ，３ｂ，４ａ：キー溝 ４：アーバー ５：ワッシャ ６：ナット ７：キー ８，９：チップ １０，１１：逆取付防止用ピン １０ａ，１１ａ：孔

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 二つのカッターを組み合わせてワークの
   両サイドを切削するサイドカッター装置において、 前記カッターを取付けるカッター取付部の端面とその端
   面に対向する基端側のカッターの一端面とのいずれか一
   方に逆取付防止用ピンを設けると共に、その他方に前記
   逆取付け防止用ピンを挿入する孔を形成し、 前記基端側のカッターの他端面とその他端面に対向する
   先端側のカッターの一端面とのいずれか一方に逆取付防
   止用ピンを設けると共に、その他方に前記逆取付け防止
   用ピンを挿入する孔を形成したことを特徴とするサイド
   カッター装置。
2. 【請求項２】 前記両方のカッターに一定の間隔で取付
   けられているチップを互いのチップの中間位置に位相を
   ずらして配設したことを特徴とする請求項１のサイドカ
   ッター装置。