JPH0724986Y2 - 草刈刃板 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、高速回転する刃板で雑草をなで切りにする草
刈機の草刈刃板に係るものである。

〔従来の技術及び考案が解決しようとする課題〕

従来草刈機の草刈刃板は、色々な形状のものが開発され
ている。

大別すると次の通りである。

A.円盤の周縁にノコギリ歯を突設したタイプ B.円盤の周縁にラチェット歯状の突出歯を形状し、その
立上がり段状部に刃を形成したタイプ C.円盤の４個所若しくは３個所に長方形の刃板を十字状
或いはＹ字状に突設したタイプ Ａは刃こぼれし易い上摩耗も激しい。

Ｂは立ち上がり縁のところだけで切断作用を行う為切断
巾が小さくなる。また摩耗もし易いが、一番普及してい
る。

Ｃは切断巾を大きくしようとしたものであるが、刃板が
高速回転している為草の入り込みが悪くその成果が期待
できない。

また、いずれのタイプも「欠き切り」のため切刃部が直
接石や土などに接触するためすぐに切刃部が傷んでしま
い、また、草のすべり磨耗も著しく先端が急激に摩耗す
るという欠点があった。

また、一方摩耗を押さえるために前述したタイプの切刃
部に超硬材を付設して草刈刃を形成した草刈刃板があ
る。

しかしながら、この切刃部即ち超硬材を取り付ける取付
巾は非常に狭いため、取り付けが非常に厄介となり、ま
た超硬材の形状や取付方法なども適宜設計できない難点
がある。

更に、該超硬材が草刈刃に堅固に付設されておらず、草
刈作業中に超硬材が草刈刃から脱落してしまったりする
という問題もある。

本考案は、これらの考案に従って、切断巾を大きくし雑
草の入り込みも良好にして、切断力にも秀れ、従来品に
比して摩耗せず数倍も長持ちし、超硬材が脱落すること
のない草刈刃板を提供するものである。

〔課題を解決するための手段〕

添付図面を参照して本考案の要旨を説明する。

いくつかの角部１を有する角板２の各角部１の左右の角
部側縁３のうち同じ側の角部側縁３の超硬材４を付設し
た草刈刃５を有する草刈板であって、該超硬材４の先端
縁は草刈刃５の角部側縁３と同一位置となるように構成
され、且つ、該超硬材４と草刈刃５の角部側縁部とは平
面視及び断面視双方において凹凸嵌合せしめられるよう
に構成したことを特徴とする草刈刃板に係るものであ
る。

〔作用〕

角板２を例えば第１図のような４つの角部を有する四角
板とすれば左右の角部側縁３のうち同じ側の角部側縁計
４個所に草刈刃５を形成すると草刈刃５の長さがｌとな
るため長くなり、且つ第１図斜線イの部分の面積が大き
くなり、例え高速回転しても草の入り込みが良好とな
る。

また、高速回転だから、石や土などは角板２の頂部に接
触するため角部側縁３の草刈刃５を傷めない。

その上巾広い角部側縁３に適宜設計した超硬材４を付設
して形成した草刈刃５により第１図斜線イの部分の面積
内の草を切断する。

また、超硬材４の先端縁は角部側縁３と同位置にあり、
また、超硬材４と角部側縁部とは平面視及び断面視双方
において凹凸嵌合せしめられているから該超硬材４が角
部側縁部から脱落することが可及的に制御される。

〔実施例〕

本実施例は、四角板２の各角部１の左右の角部側縁３の
うち同じ側の角部側縁計４個所に第１図に示すように超
硬材小片4aを複数個間隔を置いて付設して草刈刃５を形
成したものである。

超硬材４は、タングステンやカーバイトなどの超硬合金
を採用したもので、第２図に示すように角部側縁３に断
面Ｖ字状に形成した取付溝６にろう付若しくは熔接によ
り付設する。

第３図に示すように超硬材４の形状や取付位置などは、
使用状況などを考慮して適宜設計し得る。

例えば第３図の場合には、超硬材小片4aを複数個間隔を
置いて付設して草刈刃を形状しており、超硬材小片4aに
比べ超硬材小片4a間の部分の摩耗が進むため、草刈刃５
が波状となり、使用を重ねる毎に波状が鋭くなって一層
良好に切断作用を呈することになる。

尚、角板２の形状は、四角板に限られず三角板でも五角
板でも良い。

また、本実施例のように角板２の各角部１を、各角部二
等分線を軸とする左右対称形に形成し、左右の角部側縁
３に夫々草刈刃５を角部二等分線を軸とする左右対称若
しくは表裏回転対称となるように形成すれば、一方の草
刈刃５が摩耗したら角板２を反対回転にするか若しくは
角板２を裏返してもう一方の新しい草刈刃５を使用する
ことができる。

〔考案の効果〕

本考案は上述のように構成したから従来品に比較して （１） 雑草を切断する草刈刃の刃縁の長さを非常に長
くすることができる。

（２） 角部先端の最大径の回転軌跡円から刃板を差し
引いた面積イが非常に大きくなるからそれだけ雑草の切
断縁への入り込みが有効となる。

（３） 石や土などは角板の頂部に接触するため角部側
縁の草刈刃を傷めない。

（４） 草刈刃の刃縁長が長いから摩耗しにくい耐久的
な草刈刃板となり、特に草刈刃を超硬材を付設して形成
したから、一層摩耗しにくい耐久的な草刈刃板となる。

（５） 超硬材を付設する取付巾（角部側縁）が巾広い
ため、使用状況に応じて超硬材の形状などを適宜設計す
ることができ、且つ取付方法を適宜設計できるため取付
が極めて容易となり、また超硬材の取付強度を向上させ
ることも可能となる。

（６） 超硬材の先端縁と角部側縁とは同位置に設定さ
れている為、草等が引っ掛かって超硬材が草刈刃から脱
落したりすることは生せず、また、超硬材と角部側縁部
とは平面視及び断面視双方において凹凸嵌合する構成で
あるから、それだけ超硬材と角部側縁部とは堅固に連設
されることになる。

などの特長が発揮され、実用性秀れた草刈刃板となる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図は平面
図、第２図は要部の断面図、第３、４図は要部の別例の
平面図である。 １……角部、２……角板、３……角部側縁、４……超硬
材、５……草刈刃。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】いくつかの角部１を有する角板２の各角部
   １の左右の角部側縁３のうち同じ側の角部側縁３に超硬
   材４を付設した草刈刃５を有する草刈板であって、該超
   硬材４の先端縁は草刈刃５の角部側縁３と同一位置とな
   るように構成され、且つ、該超硬材４と草刈刃５の角部
   側縁部とは平面視及び断面視双方において凹凸嵌合せし
   められるように構成したことを特徴とする草刈刃板。