JP2006180866A - 刈払い機用回転カッター - Google Patents

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Yoshihiko Asada
仁彦 浅田
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Abstract

【課題】 回転カッターの切断抵抗を小さくすることにより、刈払い作業が小労力で行なえる刈払い機用回転カッターを得る。
【解決手段】円板状の台金(2)の外周部に横すくい角(B1)が互いに反対向きとなる刃(4,5)を円周方向に所定ピッチで設けるとともに、各刃(4,5)の横すくい角(B1)は30度〜50度とする。また、円周方向に隣接する刃(4,5)は、鋭角側の側面切刃(4d,5d)を台金(2)から交互に外側方に突出させる。また、円周方向に隣接する刃(4,5)の先端傾き角(D1)を互いに反対向きにする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、刃の切断抵抗を小さくして雑草、雑木類の刈払い作業が小労力で行なえる刈払い機用回転カッターに関するものである。
一般に、雑草、雑木類の刈払いは、エンジン付きの刈払い機が使用され、該刈払い機用回転カッターは、円板状の台金の外周部に超硬合金製のチップを固着し、該チップの横すくい角を約90度にして刃部の剛性を高くし、小石等の障害物に対する刃部の欠け、破損等を低減するようにしていた。
ところで、前記刈払い機で背の高い雑草、雑木類等の被刈取り物を刈払いする際には、回転カッターを地面から所定距離離して刈払いすることになり、この場合には刃が小石等の障害物に接触することが殆どなく、むしろ、横すくい角が小さいことによる切断抵抗の増大によって作業者への負担が大きくなり、疲労が早まって長時間の刈払い作業ができなくなるという不具合があった。
特開平8−196128号公報
本発明は、回転カッターの切断抵抗を小さくすることにより、刈払い作業が小労力で行なえる新規な刈払い機用回転カッターを得ることを目的とする。
本発明は、前記目的を達成するために以下の如く構成したものである。即ち、請求項1に係る発明は、円板状の台金の外周部に横すくい角が互いに反対向きとなる刃を円周方向に所定ピッチで設けるとともに、各刃の横すくい角を30度〜50度とする構成にしたものである。
請求項2に係る発明は、円周方向に隣接する刃を、鋭角側の側面切刃が台金の一方の面と他方の面とから外側方に交互に突出させるようにしたものである。
請求項3に係る発明は、円周方向に隣接する刃を、その先端傾き角が互いに反対向きとなるようにしたものである。
請求項4に係る発明は、前記各刃のすくい面を正角にするとともに、該すくい面の先端部に負角の先端すくい面を設けるようにしたものである。
請求項5に係る発明は、前記各刃のすくい面を負角としたものである。
本発明は、各刃の横すくい角を30度〜50度としたので切断側の側面切刃が尖鋭となり、雑草、雑木類等の被刈取り物を刈払いする際の切断抵抗が小さくなる。しかも円周方向に隣接する各刃の横すくい角を互いに反対向きとしたので、回転カッターが上下に振れなくなる。これにより、刈払いが迅速に行なえるとともに、該刈払い時の労力が軽減することになる。また、円周方向に隣接する刃の鋭角側(切断側)の側面切刃を台金から交互に外側方に突出させたので、該鋭角側の側面切刃が被刈取り物に効率よく接触し、刈払いが迅速に行なえることになる。また、各刃に先端傾き角を設けたので、該刃の切断抵抗が更に小さくなる。また、前記各刃の先端部に負角の先端すくい面を設けたので、刃先部の強度が増し、小石等の障害物に対し刃欠け等が発生し難くなる。また、前記各刃に設けるすくい面を負角のすくい面としたので、切断時に半径方向外方の分力が発生し、各刃間に嵌入した被刈取り物を半径方向外方に移動させながら切断することになり、被刈取り物が刃部に絡み難くなる。
以下本発明の実施例を図面に基いて説明する。図面において、図1は本発明の第1実施例を示す回転カッターの部分側面図、図2は図1の平面図、図3は図1のIII-III断面図、図4は図1のIV-IV断面図、図5は本発明の第2実施例を示す図2相当の平面図、図6は本発明の第3実施例を示す回転カッターの要部側面図、図7は図6の平面図、図8は図6のVIII-VIII断面図、図9は本発明の第4実施例を示す回転カッターの要部側面図、図10は本発明の第5実施例を示す回転カッターの要部側面図、図11は図10のP1視図、図12は図10のP2視図、図13は本発明の第6実施例を示す回転カッターの要部側面図、図14は図13のP3視図、図15は図10のP4視図である。
図1〜図4において、1は外径約230mmの刈払い機用回転カッターであり、厚さT2が約1.3mmとなる円板状の台金2の外周に32個の刃台3を円周方向に等ピッチあるいは不等ピッチで形成し、各刃台3の回転面側に超硬合金製の第1刃4及び第2刃5を円周方向に交互に固着する。
前記各第1刃4及び第2刃5は、図1に示すように、すくい面4a,5aのすくい角A1を共に約15度、逃げ面4b,5bの先端逃げ角C1を約12度とし、また、図2に示すように、前記すくい面4a,5aの横すくい角B1を互いに反対向きにするとともに、その角度B1は共に30度〜50度、好ましくは約45度にして回転方向(進行側)の側面切刃4d,5dを尖鋭にする。
また、図3、図4に示すように、各第1刃4及び第2刃5は、その先端切刃4e,5eが側面切刃4d,5dに対し、鋭角で互いに反対向きに傾斜する正角の先端傾き角D1にするとともに、該先端傾き角D1は共に約12度とする。また、前記各第1刃4及び第2刃5の側面向心角E1は共に約1.5度、各第1刃4及び第2刃5の刃厚T1は約2mmとする。なお、前述した回転カッター1の外径、台金2及び第1刃4、第2刃5の厚さ、刃数等は、刈払い機のエンジンの出力、被刈取り物の種類等によって適宜設定する。
図5は第2実施例を示す。このものは、円周方向に隣接する第1刃4−1と第2刃5−1とを台金2に対して交互に側方(図5において上下)に偏倚させ、鋭角側の側面切刃4d,5dを台金2の面から交互に外側方(図5において上下)に突出させ、側面切刃4d,5d側の側面逃げ角S1を約3度としたものである。その他は前述した実施例と略同様となっている。このようにすれば、側面切刃4d,5dが台金2の上下面から大きく側方に突出するとともに、側面切刃4d,5dがさらに尖鋭となり、各側面切刃4d,5dが雑草、雑木類等の被刈取り物に効率よく接触し、該被刈取り物の刈払いが迅速に行なえることになる。
前記実施例によれば、各第1、第2刃4−1,5−1の側面切刃4d,5dが尖鋭となっているので、被刈取り物を刈払いする際の切断抵抗が小さくなる。しかも円周方向に隣接する各刃4−1,5−1の横すくい角B1を互いに反対向きとしたので、回転カッター1が上下に振れなくなる。これにより、被刈取り物の刈払いが迅速に行なえるとともに、該刈払い時の労力が軽減することになる。特に、図5に示すように、各刃4−1,5−1の鋭角側(切断側)の側面切刃4d,5dを台金2の面から交互に外側方に突出させるようにすれば、該側面切刃4d,5dが被刈取り物に効率よく接触し、刈払いがより迅速に行なえることになる。
図6〜図8は第3実施例を示す。図6において、2は回転カッターの台金、3は刃台、であり、これらは前述した第1実施例と略同様の構造となっている。前記各刃台3の回転面側に超硬合金製の第1刃4−2及び第2刃5−2を円周方向に交互にロウ付け固着し、各第1、第2刃4−2,5−2のすくい面は、先端側の第1すくい面、つまり先端すくい面4a1,5a1を負角のすくい角A3に、基部側の第2すくい面4a2,5a2を正角のすくい角A2する。本例では、前記すくい角A3を約25度の負角、前記すくい角A2を約5度の正角とする。
前記第1、第2刃4−2,5−2の横すくい角B2は第1実施例と同様に互いに反対向きとなる約45度となっている。また、先端逃げ角C2は約5度、先端傾き角D2は互いに反対向きとなる約15度、側面向心角E2は共に約1.5度、各第1刃4及び第2刃5−2の刃厚T3は約2mm、台金2の厚さT4は約1.3mmとなっている。
前記第3実施例によれば、各刃4−2,5−2の先端部に負角の先端すくい面4a1,5a1を設けたので、各側面切刃4d,5d及び先端切刃4e,5eの先端部の肉圧が増大して強度が高くなり、小石等の障害物に対し刃欠け等が発生し難くなる。
図9は第4実施例を示す。図9において、2は回転カッターの台金、3は刃台であり、各刃台3の回転面側に超硬合金製の第1刃4−3及び第2刃5−3を円周方向に交互にロウ付け固着する。各第1、第2刃4−3,5−3のすくい面4a,5aは負角のすくい角A4とし、本例では、該すくい角A4を約10度の負角とする。また、先端逃げ角C3は約13度とする。その他は前述した第1実施例と略同様の構造とする。
前記第4実施例によれば、各刃4−3,5−3のすくい面4a,5aを負角としたので、被刈取り物を切断する際に、各刃4−3,5−3の側面切刃4d−3,5d−3に半径方向外方の分力が発生し、各刃4−3,5−3間に嵌入した被刈取り物を半径方向外方に移動させながら切断することになる。このため、被刈取り物が各刃4−3,5−3部に絡み難くなる。
図10〜図12は第5実施例を示す。図10において、2は回転カッターの台金、3は刃台であり、各刃台3の回転面側に超硬合金製の第1刃4−4及び第2刃(図示省略)を円周方向に交互にロウ付け固着し、これらの横すくい角は第1実施例の横すくい角B1と同様とする。このうち、第1刃4−4を代表して説明すると、該第1刃4−4のすくい面4aのすくい角A5は正角の約15度、逃げ面4bの先端逃げ角C5は正角の約12度にする。
この状態において、回転円の接線方向P1から見た先端傾き角D5を、図11に示すように、正角の約5.7度にする。さすれば、逃げ面4bの延長方向正面視P2から見た先端傾き角D5’が、図12に示すように負角の約7度となり、側面切刃4d(5d)の先端部の肉圧が増大して刃欠けが発生し難くなる。
図13〜図15は第6実施例を示す。図13において、2は回転カッターの台金、3は刃台であり、各刃台3の回転面側に超硬合金製の第1刃4−5及び第2刃(図示省略)を円周方向に交互にロウ付け固着し、これらの横すくい角は第1実施例の横すくい角B1と同様とする。このうち、第1刃4−5を代表して説明すると、該第1刃4−5のすくい面4aのすくい角A6は負角の約15度、逃げ面4bの先端逃げ角C6は正角の約13度とする。
この状態において、回転円の接線方向P3から見た先端傾き角D6を、図14に示すように、正角の約13度にする。さすれば、逃げ面4bの延長方向正面視P4から見た先端傾き角D6’が、図15に示すように負角の約7度となり、前述と同様に側面切刃4d(5d)の先端部の肉圧が増大して刃欠けが発生し難くなる。
本発明の実施例を示す刈払い機用回転カッターの部分側面図である。 図1の平面図である。 図1のIII-III断面図である。 図1のIV-IV断面図である。 他の実施例を示す図2相当の平面図である。 本発明の第3実施例を示す回転カッターの要部側面図である。 図6の平面図である。 図6のVIII-VIII断面図である。 本発明の第4実施例を示す回転カッターの要部側面図である。 本発明の第5実施例を示す回転カッターの要部側面図である。 図10のP1視図である。 図10のP2視図である。 本発明の第6実施例を示す回転カッターの要部側面図である。 図13のP3視図である。 図13のP4視図である。
符号の説明
1 刈払い機用回転カッター
2 台金
3 刃台
4(4−1〜4−4) 第1刃
4a すくい面
4a1 先端すくい面(第1すくい面)
4a2 第2すくい面
4b 逃げ面
4d 側面切刃
4e 先端切刃
5(5−1〜5−3) 第1刃
5a すくい面
5a1 先端すくい面(第1すくい面)
5a2 第2すくい面
5b 逃げ面
5d 側面切刃
5e 先端切刃
A1 すくい角
A3 先端すくい角
B1 横すくい角
D1 先端傾き角
S1 側面逃げ角
E1 側面向心角

Claims (5)

  1. 円板状の台金(2)の外周部に横すくい角(B1)が互いに反対向きとなる刃(4,5)を円周方向に所定ピッチで設けるとともに、各刃(4,5)の横すくい角(B1)は30度〜50度としたことを特徴とする刈払い機用回転カッター。
  2. 円周方向に隣接する刃(4,5)は、鋭角側の側面切刃(4d,5d)を台金(2)の一方の面と他方の面とから外側方に交互に突出させたことを特徴とする請求項1記載の刈払い機用回転カッター。
  3. 円周方向に隣接する刃(4,5)は、その先端傾き角(D1)を互いに反対向きにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の刈払い機用回転カッター。
  4. 各刃(4−1,5−1)のすくい面(4a2,5a2)を正角にするとともに、該すくい面(4a2,5a2)の先端部に負角の先端すくい面(4a1,5a1)を設けてなることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載の刈払い機用回転カッター。
  5. 各刃(4−2,5−2)のすくい面(4a,5a)を負角としたことを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載の刈払い機用回転カッター。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007190642A (ja) * 2006-01-19 2007-08-02 Allied Material Corp 軟質被削材料の乾式切削用サーキュラーソーおよび加工法
JP2012125181A (ja) * 2010-12-15 2012-07-05 Kinzo Noko Kogyo Kk 草刈り用鋸刃

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