JP3045072B2 - プロジェクターの天井吊り下げ構造 - Google Patents

プロジェクターの天井吊り下げ構造

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    • G03B21/00—Projectors or projection-type viewers; Accessories therefor
    • G03B21/54—Accessories

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、プロジェクターの
天井吊り下げ構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】上記プロジェクターを天井に設置する場
合について説明すれば、例えば図９に示すように、天井
に固定される固定部材２０を、天井に複数のボルト２１
により固定される天板部２０Ａと、この天板部２０Ａか
ら下方に垂下した筒状部２０Ｂと、この筒状部２０Ｂの
下端部に固定された取付板部２０Ｃとから構成し、前記
取付板部２０Ｃにプロジェクター１の左右一対のブラケ
ット２３を４本のビス２２により上下方向から固定する
とともに、取付板部２０Ｃに対して上下軸芯周りでプロ
ジェクター１を回転可能にするための長孔２０Ｄを該取
付板部２０Ｃに形成している。
【０００３】そして、上記のようにプロジェクター１を
天井に設置したのち、プロジェクター１を左右方向で角
度合わせすることになる。この場合、４本のビス２２を
緩めたのち、取付板部２０Ｃの長孔２０Ｄ内でプロジェ
クター１を回転操作して、左右方向の調節を行う。調節
後、取付板部２０Ｃにプロジェクター１を４本のビス２
２により上下方向から再度固定するのである。
【０００４】上記のようにプロジェクター１を左右方向
で角度合わせする場合には、４本のビス２２を上下方向
から緩めたのち、体勢を変更してプロジェクター１の左
右方向の調節を行わなければならないだけでなく、調節
後において再度体勢を変更して取付板部２０Ｃにプロジ
ェクター１を４本のビス２２により上下方向から固定し
なければならないため、プロジェクター１の左右方向の
角度調節に時間がかかるものであった。また、プロジェ
クター１の全重量が４本のビス２２を介して取付板部２
０Ｃの全長孔２０Ｄ・・に作用しているため、プロジェ
クター１をスムーズに回転操作させることができず、調
節操作を容易にすることができない不都合や、度重なる
プロジェクター１の左右方向の角度調節に伴い、４本の
ビス２２が曲がってしまい、調節操作を容易にすること
ができないトラブルが発生していた。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明が前述の状況に
鑑み、解決しようとするところは、プロジェクターの左
右方向の角度調節を容易且つ迅速に行えるとともに、耐
久性に優れたプロジェクターの天井吊り下げ構造を提供
する点にある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題解
決のために、天井に固定される支持部材に、上下軸芯周
りで回転自在な回転部材を取付け、この回転部材を任意
の回転位置で前記支持部材に水平方向から固定する固定
解除自在な固定具を備えさせるとともに、前記回転部材
にプロジェクターを固定してあるプロジェクターの天井
吊り下げ構造において、前記支持部材を、下方側が開口
されるとともに４つの上下板部とこれに連設された天板
部とからなる箱型状に形成し、且つ、該天板部上面にボ
ルトを貫通支持する複数の筒体を突設してなり、前記回
転部材を、前記支持部材よりも外形寸法が大きく、下方
側が開口されるとともに４つの上下板部とこれに連設さ
れた天板部とからなる箱型状に形成し、且つ、前記支持
部材に上方から覆った状態で載置支持させるために、前
記複数の筒体の貫通を許容するとともに前記回転体の回
転に伴い貫通した複数の筒体の移動を許容する長孔を前
記天板部に形成してある。従って、固定具の固定方向及
び固定解除方向を水平方向にすることによって、固定具
を固定解除操作したのち、体勢は略そのままの状態で支
持部材に対して回転部材を回転操作することができるか
ら、プロジェクターを左右方向で角度調節したのち、体
勢は略そのままの状態で固定具を水平方向から容易に固
定操作することができる。しかも、プロジェクターの全
重量が回転部材を介して支持部材に作用しているから、
固定具には、作用することがない。そして、支持部材及
び回転部材を箱型状に構成することによって、それらを
平板で構成するものに比べて、それら自体の保形強度を
高めることができる。前記プロジェクターの全重量を回
転部材を介して支持部材に作用させるのである。
【０００７】前記支持部材に対する回転部材の回転位置
を把握するための目盛りを該支持部材の上下板部に備え
させることによって、プロジェクターを左右方向に回転
操作する際に、目盛りを見ながらプロジェクターの回転
操作を行うことによって、プロジェクターの回転角度を
知ることができる。
【０００８】前記回転部材にプロジェクターを固定する
ためのロックホルダーを設けるとともに、このロックホ
ルダーを前記回転部材に対して上下揺動可能に構成して
あるから、例えば天井が傾斜している場合や天井面に凹
凸がある場合に、それをロックホルダーの上下揺動操作
によって吸収して、プロジェクターを水平姿勢に設置す
ることができる。
【０００９】
【発明の実施の形態】図１〜図６に、プロジェクター１
を天井Ｔに吊り下げるための構造が示されている。これ
は、天井Ｔに固定される支持部材２に、ピン３を介して
上下軸芯Ｘ周りで回転自在な回転部材４を取付け、この
回転部材４を任意の位置の回転位置で前記支持部材２に
水平方向から固定する固定具としてのビス５を該回転部
材４に備えさせるとともに、前記回転部材４にプロジェ
クター１を固定してある。
【００１０】前記支持部材２は、下方側が開口されると
ともに４つの上下板部とこれに連設された天板部２Ａと
からなる箱型状に形成し、且つ、該天板部２Ａ上面にボ
ルト６を貫通支持する複数の筒体２Ｄ・・を突設して構
成されている。前記４つの上下板部は、前後一対の長板
部２Ｂ，２Ｂと、この長板部２Ｂ，２Ｂよりも寸法の短
い左右一対の短板部２Ｃ，２Ｃとから構成されている。
前記筒体２Ｄ・・の数は、何本でもよい。
【００１１】前記回転部材４は、前記支持部材２よりも
外形寸法が大きく、下方側が開口されるとともに４つの
上下板部とこれに連設された天板部４Ａとからなる箱型
状に形成し、且つ、前記支持部材２に上方から覆った状
態で載置支持させるために、前記複数の筒体２Ｄの貫通
を許容するとともに貫通後の該複数の筒体に対する回転
を許容する長孔４ａ・・を天板部４Ａに形成して構成さ
れている。前記４つの上下板部は、前後一対の長板部４
Ｂ，４Ｂと、この長板部４Ｂ，４Ｂよりも寸法の短い左
右一対の短板部４Ｃ，４Ｃとから構成されている。
【００１２】前記回転部材４を支持部材２に固定するビ
ス５を、該回転部材４の左右の短板部４Ｃ，４Ｃに形成
の長孔４ｃ，４ｃ及び支持部材２の左右の短板部２Ｃ，
２Ｃに形成の孔を通したのち、ナット７に螺合していく
ことによって、回転部材４を支持部材２に固定するので
ある。そして、図６に示すように、前記左右の短板部４
Ｃ，４Ｃの長孔４ｃ，４ｃ上部箇所に支持部材に対する
回転部材４の回転角度を把握するための目盛りＭが印字
されている。具体的には、左方向に０°〜３°、右方向
に０°〜３°の範囲内での回転部材４の角度変化を把握
することができる。実際には、目盛りＭ上に数字０°、
１°、２°、３°を印字することになるが、図では数字
を省略した形式にしている。図２では、ｂの線にビス５
が位置している場合には、上下軸芯Ｘを中心に反時計周
りに回転部材４を３°振った状態を示し、ｂの線にビス
５が位置している場合には、回転部材４が中立状態（０
°）を示し、ｃの線にビス５が位置している場合には、
上下軸芯Ｘを中心に時計周りに回転部材４を３°振った
状態を示している。尚、この回転部材４の角度範囲は、
これらに限定されるものではない。また、前記目盛りＭ
は印字する他、印字されたシールを貼ったり、印字され
た他の部材でなるものを貼り付けたりしてもよい。ま
た、左右両方に目盛りＭを印字する他、一方にのみ、目
盛りＭを印字して実施してもよい。
【００１３】前記プロジェクター１は、左右一対のロッ
クホルダー８，８を介して回転部材４に固定されてお
り、これら左右一対のロックホルダー８，８について説
明すれば、図７（イ），（ロ）及び図８に示すように、
各ロックホルダー８は、プロジェクター１をビス止めす
るための４つのビス孔９Ａ・・が形成された固定部材９
と、この固定部材９の横側にシャフト１０を介して揺動
自在に枢支された可動部材１１と、この可動部材１１を
固定部材９側に移動付勢するバネ１２とから構成されて
いる。前記固定部材９の前後方向一端側に、前記左右短
板部４Ｃに溶接されたスペーサー１３の入り込みを許容
する切欠き９Ｂを形成するとともに、前記可動部材１１
に、前記切欠き９Ｂに入り込んできたスペーサー１３の
貫通を許容する孔１１Ａを形成してある。前記可動部材
１１と固定部材９には、ロックホルダー８を回転部材４
に取付けた後において、前記ビス５と目盛りＭを外部に
露呈するための開口部９Ｈ，１１Ｂが形成されている。
従って、前記構成のロックホルダー８，８をプロジェク
ター１の上面にビス止めしたのち、ロックホルダー８，
８を左右短板部４Ｃ，４Ｃ表面に当て付けた状態で切欠
き９Ｂ，９Ｂにスペーサー１３，１３が入り込むように
移動させる。このとき、可動部材１１，１１の外方に屈
曲された先端部１１Ｃ，１１Ｃにスペーサー１３，１３
がそれぞれ接当し、この接当状態でさらに移動させるこ
とによって、図７（ロ）に示すように可動部材１１，１
１がバネ１２の付勢力に抗して外方側に揺動操作され
て、可動部材１１，１１の孔１１Ａ，１１Ａにスペーサ
ー１３，１３が入り込むと同時にバネ１２の付勢力で可
動部材１１，１１を左右短板部４Ｃ，４Ｃ表面側に移動
付勢されるのである。この状態において、スペーサー１
３，１３にそれぞれ、ノブ付ボルト１４を挿入するとと
もに、このノブ付ボルト１４のボルト先端部を、回転部
材４に形成の螺子孔に螺合することによって、ロックホ
ルダー８を回転部材４に固定することができるようにし
ている。図８に示す１８は、前記シャフト１０が下方か
ら抜けてしまうことを阻止するためのワッシャーであ
る。
【００１４】前記各ロックホルダー８の固定部材９の後
端側部位には、上下方向の一対の長孔９Ｃ，９Ｄが形成
されるとともに、この長孔９Ｃ，９Ｄを通して挿入され
るビス１５，１６を回転部材４に形成の螺子孔それぞれ
に螺合することによって、ロックホルダー８を回転部材
４に強固に固定することができるようにしている。ま
た、ビス１５，１６を緩み操作したのち、長孔９Ｃ，９
Ｄ内で固定部材９を前記スペーサー１３を中心として上
下方向に揺動操作することによって、回転部材４に対し
てロックホルダー８を上下揺動可能に構成している。
尚、このロックホルダー８の上下揺動角度は、図６に示
すように、０°（線ｂ）の水平姿勢から上方に３°（線
ａ）下方に３°（線ｃ）の範囲で姿勢変更可能であり、
このホルダー８の上下揺動角度を把握することができる
ように、固定部材９の長孔９Ｄ付近に目盛りｍが印字さ
れている。
【００１５】次に、天井に吊り下げられたプロジェクタ
ー１の左右方向の角度調節について説明する。まず、左
右の２個のビス５，５をそれぞれドライバー等により緩
めたのち、回転部材４を上下軸芯Ｘ周りで回転操作す
る。回転部材４の左右方向の位置が所定位置になると、
前記左右のビス５，５をドライバー等により締め付け操
作することによって、回転部材４を支持部材２に固定し
て、プロジェクター１の左右位置調節を終了するのであ
る。このようにプロジェクター１の左右方向の角度調節
時にこのプロジェクター１を水平方向から確認したの
ち、同一方向の水平方向からビス５，５を締め付け操作
することができるから、前記ビス５，５に対する操作及
び回転部材４の回転操作を体勢を大きく変更することな
く、迅速に行うことができる。また、プロジェクター１
を姿勢変更したい場合には、ノブ付ボルト１４，１４を
緩め操作するとともに、ビス１５，１６、１５，１６を
ドライバー等により緩めたのち、回転部材４に対してロ
ックホルダー８を上下方向に揺動操作する。ロックホル
ダー８の姿勢が所定姿勢になると、前記ノブ付ボルト１
４，１４及びビス１５，１６、１５，１６を前記とは反
対に締め付け操作することによって、ロックホルダー８
を回転部材４に固定して、プロジェクター１の姿勢変更
を終了するのである。図１〜図６に示す１７は、回転部
材４の前後とプロジェクター１の前後同士を連結するた
めのチェーンである。
【００１６】
【発明の効果】請求項１により、プロジェクターの左右
角度調節時にプロジェクターを視認する方向（水平方
向）と固定具の固定方向（水平方向）とを一致させるこ
とにより、従来のように体勢を大きく変更させることが
ないから、プロジェクターの左右方向の角度変更を容易
且つ迅速に行うことができる。しかも、プロジェクター
の全重量を回転部材を介して支持部材にて支える構成に
することによって、プロジェクターの回転操作時に固定
具にプロジェクターからの荷重が作用することがないか
ら、固定具がプロジェクターからの荷重を受けて曲がっ
てしまうといったトラブル発生も阻止することができ、
プロジェクターの角度調節を長期間に渡って軽快に行な
えるプロジェクターの天井吊り下げ構造を提供すること
ができる。更に、支持部材及び回転部材の保形強度を高
めることができるから、重量のあるプロジェクターであ
っても、長期間に渡って良好に使用することができる。
【００１７】請求項２により、目盛りを見れば、プロジ
ェクターの調節角度を把握することができるから、プロ
ジェクターの角度調節を精度よく迅速に行うことができ
るのである。
【００１８】請求項３により、例えば天井が傾斜してい
る場合や天井面に凹凸がある場合、あるいはスクリーン
が上下方向で傾いている場合等、プロジェクターの上下
方向の角度を変更したい場合でも、ロックホルダーを所
定の姿勢に姿勢変更するだけで、プロジェクターを所定
の姿勢にすることができ、プロジェクターの設置姿勢を
どのような姿勢にも変更することができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図１】回転部材と支持部材とを組付け状態の平面図
【図２】回転部材を支持部材に対して３°回転させた状
態を示す平面図
【図３】回転部材と支持部材とを組付け状態の底面図
【図４】プロジェクターを吊り下げた状態を示す一部省
略の正面図
【図５】プロジェクターを吊り下げた状態を示す側面図
【図６】プロジェクターを前方側に３°傾斜させた状態
を示す側面図
【図７】（イ）はホルダーの側面図、（ロ）はホルダー
の底面図
【図８】ホルダーの分解斜視図
【図９】プロジェクターの天井吊り下げ構造の従来例を
示す分解斜視図
【符号の説明】
１ プロジェクター ２ 支持部材 2A 天板部 2B 長板部 2C 短板部 2D 筒体 ３ ピン ４ 回転部材 4A 天板部 4B 長板部 4C 短板部 4a,4c 長孔 ５ ビス（固定具） ６ ボルト ７ ナット ８ ロックホルダー ９ 固定部材 9A ビス孔 9B 切欠き 9C,9D 長孔 9H 開口部 10 シャフト 11 可動部材 11A 孔 11B 開口部 11C 先端部 12 バネ 13 スペーサ 14 ノブ付ボルト 15 ビス 16 ビス 17 チェーン 18 ワッシャー 20 固定部材 20A 天板部 20B 筒状部 20C 取付板部 21 ボルト 22 ビス 23 ブラケット a,b,c 線 M,m 目盛り Ｔ 天井 Ｘ 上下軸芯
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平７−167382（ＪＰ，Ａ) 実開 平３−84686（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) G03B 21/00 G03B 21/14 F16M 13/00 - 13/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】天井に固定される支持部材に、上下軸芯周
    りで回転自在な回転部材を取付け、この回転部材を任意
    の回転位置で前記支持部材に水平方向から固定する固定
    解除自在な固定具を備えさせるとともに、前記回転部材
    にプロジェクターを固定してあるプロジェクターの天井
    吊り下げ構造において、前記支持部材を、下方側が開口
    されるとともに４つの上下板部とこれに連設された天板
    部とからなる箱型状に形成し、且つ、該天板部上面にボ
    ルトを貫通支持する複数の筒体を突設してなり、前記回
    転部材を、前記支持部材よりも外形寸法が大きく、下方
    側が開口されるとともに４つの上下板部とこれに連設さ
    れた天板部とからなる箱型状に形成し、且つ、前記支持
    部材に上方から覆った状態で載置支持させるために、前
    記複数の筒体の貫通を許容するとともに前記回転体の回
    転に伴い貫通した複数の筒体の移動を許容する長孔を前
    記天板部に形成してあるプロジェクターの天井吊り下げ
    構造。
  2. 【請求項２】 前記支持部材に対する回転部材の回転位
    置を把握するための目盛りを該支持部材の上下板部に備
    えさせてある請求項１記載のプロジェクターの天井吊り
    下げ構造。
  3. 【請求項３】前記回転部材にプロジェクターを固定する
    ためのロックホルダーを設けるとともに、このロックホ
    ルダーを前記回転部材に対して上下揺動可能に構成して
    ある請求項１記載のプロジェクターの天井吊り下げ構
    造。
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