JP3044566B2 - マグネシアクリンカー - Google Patents
マグネシアクリンカーInfo
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、優れた耐スラグ浸触性を有し、製鋼炉用耐
火物、特にマグネシアカーボン煉瓦のように転炉用耐火
物の原料として適するマグネシアクリンカー(特に海水
マグネシアクリンカー)に関するものである。
火物、特にマグネシアカーボン煉瓦のように転炉用耐火
物の原料として適するマグネシアクリンカー(特に海水
マグネシアクリンカー)に関するものである。
本発明でいうクリンカーとは一般に焼成により成分の
融点の低い部分が解けて全体を固まらせ、塊状になった
ものをいう。
融点の低い部分が解けて全体を固まらせ、塊状になった
ものをいう。
最近の製鋼技術の発展は目覚ましいものがある。それ
に使用される耐火物やその原料もこの発展に対応するよ
うにしだいに高級化してきた。そのため、製鋼炉耐火物
特にマグカーボン煉瓦の原料としてのマグネシア源とし
て高価であるので従来使用されなかった電融マグネシア
が苛酷な部位には使用されるようになってきた。そし
て、電融マグネシアに代り得る安価な焼結マグネシア
(特に海水マグネシアクリンカー)が熱望されている。
に使用される耐火物やその原料もこの発展に対応するよ
うにしだいに高級化してきた。そのため、製鋼炉耐火物
特にマグカーボン煉瓦の原料としてのマグネシア源とし
て高価であるので従来使用されなかった電融マグネシア
が苛酷な部位には使用されるようになってきた。そし
て、電融マグネシアに代り得る安価な焼結マグネシア
(特に海水マグネシアクリンカー)が熱望されている。
マグカーボン煉瓦の原料として適するマグネシアクリ
ンカーとしてマグネシアの結晶径の大きいもの、嵩比重
が高いもの、MgO純度が高いものCaO/SiO2比が高いもの
が良いと言われている。そこでマグカーボン煉瓦の原料
としてこれらの組成、物性をもったマグネシアクリンカ
ーが単独あるいは電融マグネシアと併用された形で使用
されてきた。
ンカーとしてマグネシアの結晶径の大きいもの、嵩比重
が高いもの、MgO純度が高いものCaO/SiO2比が高いもの
が良いと言われている。そこでマグカーボン煉瓦の原料
としてこれらの組成、物性をもったマグネシアクリンカ
ーが単独あるいは電融マグネシアと併用された形で使用
されてきた。
また、大結晶で高嵩比重なマグネシアとしてマグネシ
アクリンカーなどを電熱で完全に溶融したのち、凝固し
た、いわゆる電融マグネシアが知られている。しかし、
電融マグネシアは生産量が少なく、しかも高価であるた
めに、電融マグネシアに代るべきマグネシアクリンカー
の研究開発が行われてきた。ところが電融マグネシアと
異なり、焼成して作るクリンカーではどうしても極微量
の不純物および気孔がマグネシア結晶粒界に止まり緻密
化や結晶成長を疎外する原因になっていた。
アクリンカーなどを電熱で完全に溶融したのち、凝固し
た、いわゆる電融マグネシアが知られている。しかし、
電融マグネシアは生産量が少なく、しかも高価であるた
めに、電融マグネシアに代るべきマグネシアクリンカー
の研究開発が行われてきた。ところが電融マグネシアと
異なり、焼成して作るクリンカーではどうしても極微量
の不純物および気孔がマグネシア結晶粒界に止まり緻密
化や結晶成長を疎外する原因になっていた。
一般にクリンカーの製造は消石灰と海水あるいはかん
水との反応により生成した水酸化マグネシウムを、その
まま成型するかあるいは一度600〜1,000℃の温度で水酸
化マグネシウムを仮焼するかあるいは天然のマグネサイ
トを仮焼して得られる粉粒状軽焼マグネシアを成型した
後1,900℃以上の高温で焼成して得られる。この様にし
て得られたマグネシアクリンカーは結晶径20〜40μm、
嵩比重3.40(g/cc)以下であった。
水との反応により生成した水酸化マグネシウムを、その
まま成型するかあるいは一度600〜1,000℃の温度で水酸
化マグネシウムを仮焼するかあるいは天然のマグネサイ
トを仮焼して得られる粉粒状軽焼マグネシアを成型した
後1,900℃以上の高温で焼成して得られる。この様にし
て得られたマグネシアクリンカーは結晶径20〜40μm、
嵩比重3.40(g/cc)以下であった。
マグネシアクリンカーの結晶径を高める方法としてFe
2O3やSiO2を多量に添加したり、それらを含有している
マグネサイトを原料にする方法があるがこれらはいずれ
も純度が低かったり、嵩比重が低いものであった。
2O3やSiO2を多量に添加したり、それらを含有している
マグネサイトを原料にする方法があるがこれらはいずれ
も純度が低かったり、嵩比重が低いものであった。
マグネシアクリンカーの結晶径を高めると同時に嵩比
重を高める方法として、高純度化する方法とZrO2などの
添加物を加える方法がある。
重を高める方法として、高純度化する方法とZrO2などの
添加物を加える方法がある。
MgOを高める方法は一度800〜1,400℃で焼成したマグ
ネシアを水和し、酸化カルシウムを除き、再焼成する方
法やあらかじめ海水中のB2O3を特殊な樹脂で除去する方
法などが提案されている。しかし、いずれも製造プロセ
スが複雑になり、製造コストが大幅に上昇するという欠
点があった。
ネシアを水和し、酸化カルシウムを除き、再焼成する方
法やあらかじめ海水中のB2O3を特殊な樹脂で除去する方
法などが提案されている。しかし、いずれも製造プロセ
スが複雑になり、製造コストが大幅に上昇するという欠
点があった。
添加物を用いる方法として、特公昭60−44262号公報
に開示されているZrO2を添加する方法や特開昭61−8365
4号公報に開示されているZrO2とマグネシア結晶を同時
に添加する方法がある。これらを原料に用いた耐火物に
おいても最近の高品位化の要求を完全に満たすものでは
無かった。
に開示されているZrO2を添加する方法や特開昭61−8365
4号公報に開示されているZrO2とマグネシア結晶を同時
に添加する方法がある。これらを原料に用いた耐火物に
おいても最近の高品位化の要求を完全に満たすものでは
無かった。
本発明は、製鋼炉用耐火物、特に耐浸触性に優れたマ
グネシアカーボン耐火物用の原料に適するマグネシアク
リンカーを提供することを目的とする。
グネシアカーボン耐火物用の原料に適するマグネシアク
リンカーを提供することを目的とする。
本発明は、上記目的に鑑み、優れたマグネシアクリン
カーの開発に鋭意研究した結果、本発明に到達したもの
である。
カーの開発に鋭意研究した結果、本発明に到達したもの
である。
すなわち、本発明は、 a)希土類酸化物の少なくとも一種類を0.05〜2wt%含
み、 b)MgO純度が97wt%以上であり、 c)CaOの含有量が2.0wt%以下であり、 d)SiO2の含有量が0.4wt%以下であり、 e)B2O3の含有量が0.1wt%以下であり、 f)MgO,CaO,SiO2,B2O3以外の不純物の含有量が2.0wt%
以下であって、 g)嵩比重、見掛け気孔率がそれぞれ3.45g/cc以上、お
よび2.5vol%以下であって、 h)マグネシアの平均結晶径が80ミクロン以上である ことを特徴とするマグネシアクリンカーである。
み、 b)MgO純度が97wt%以上であり、 c)CaOの含有量が2.0wt%以下であり、 d)SiO2の含有量が0.4wt%以下であり、 e)B2O3の含有量が0.1wt%以下であり、 f)MgO,CaO,SiO2,B2O3以外の不純物の含有量が2.0wt%
以下であって、 g)嵩比重、見掛け気孔率がそれぞれ3.45g/cc以上、お
よび2.5vol%以下であって、 h)マグネシアの平均結晶径が80ミクロン以上である ことを特徴とするマグネシアクリンカーである。
本発明において希土類酸化物が耐火物の耐浸触性を良
くする効果を有し、その添加量は0.05〜2wt%である。
すなわち、0.05wt%未満では添加効果が見られず、2wt
%を越えると添加物によって、かえって浸触を促進する
ようになり、いずれも好ましくない。
くする効果を有し、その添加量は0.05〜2wt%である。
すなわち、0.05wt%未満では添加効果が見られず、2wt
%を越えると添加物によって、かえって浸触を促進する
ようになり、いずれも好ましくない。
希土類酸化物としては、Y2O3、Ce2O3、Sm2O3、Nd
2O3、Dy2O3などが挙げられるがこれに限定されるもので
なく、これらが混合した酸化物でも良い。
2O3、Dy2O3などが挙げられるがこれに限定されるもので
なく、これらが混合した酸化物でも良い。
本発明において耐火物の耐浸触性を良くするために
は、MgOの純度は97wt%以上である必要があり、98wt%
以上が好ましい。CaOは2.0wt%以下、0.1〜1.8wt%が好
ましい。SiO2は0.4wt%以下である必要があり、0.3wt%
以下が好ましい。B2O3は0.1wt%以下である必要があ
り、0.01〜0.06wt%が好ましい。さらにMgO,CaO,SiO2,B
2O3以外の不純物の含有量が2.0wt%以下である必要があ
り、特にAl2O3,Fe2O3,ともに0.1wt%以下である事が好
ましい。以上の範囲におけるマグネシアクリンカーを原
料に使用した耐火物が高耐触性を示す。それ以外の範囲
では耐火物は耐触性が悪化して、実用に供さない。
は、MgOの純度は97wt%以上である必要があり、98wt%
以上が好ましい。CaOは2.0wt%以下、0.1〜1.8wt%が好
ましい。SiO2は0.4wt%以下である必要があり、0.3wt%
以下が好ましい。B2O3は0.1wt%以下である必要があ
り、0.01〜0.06wt%が好ましい。さらにMgO,CaO,SiO2,B
2O3以外の不純物の含有量が2.0wt%以下である必要があ
り、特にAl2O3,Fe2O3,ともに0.1wt%以下である事が好
ましい。以上の範囲におけるマグネシアクリンカーを原
料に使用した耐火物が高耐触性を示す。それ以外の範囲
では耐火物は耐触性が悪化して、実用に供さない。
本発明において、耐火物の耐浸触性の向上には原料ク
リンカーの高密度化が大きく寄与していることは知られ
ている。本発明においても嵩比重3.45g/cc以上、見掛け
気孔率2.5vol%以下のマグネシアクリンカーを使用した
耐火物において、優れた耐浸触性を示す。
リンカーの高密度化が大きく寄与していることは知られ
ている。本発明においても嵩比重3.45g/cc以上、見掛け
気孔率2.5vol%以下のマグネシアクリンカーを使用した
耐火物において、優れた耐浸触性を示す。
本発明において、マグネシアの結晶径は80μm以上が
必要であり、100μm以上が好ましい。結晶径80μm以
下のマグネシアクリンカーを使用した耐火物は耐触性が
悪化して、実用に供さない。
必要であり、100μm以上が好ましい。結晶径80μm以
下のマグネシアクリンカーを使用した耐火物は耐触性が
悪化して、実用に供さない。
また、ZrO2を含有したマグネシアクリンカーでも希土
類酸化物の添加効果が失われるものではない。
類酸化物の添加効果が失われるものではない。
本発明で得られたマグネシアクリンカーの嵩比重、見
掛け気孔率および結晶径はそれぞれ、日本学術振興会第
124委員会で提案された学振法2:「マグネシアクリンカ
ーの見掛け気孔率、見掛け比重および嵩比重の測定方
法」及び学振法2:「マグネシアクリンカー中のペリクレ
ースの大きさの測定とその記録方法」に準じて測定し
た。
掛け気孔率および結晶径はそれぞれ、日本学術振興会第
124委員会で提案された学振法2:「マグネシアクリンカ
ーの見掛け気孔率、見掛け比重および嵩比重の測定方
法」及び学振法2:「マグネシアクリンカー中のペリクレ
ースの大きさの測定とその記録方法」に準じて測定し
た。
また、水酸化マグネシウムおよびマグネシアクリンカ
ーの化学分析は学振法1:「マグネシアクリンカーの化学
分析方法」に準じて測定した。
ーの化学分析は学振法1:「マグネシアクリンカーの化学
分析方法」に準じて測定した。
すなわち、マグネシアクリンカーの嵩比重、見掛け気
孔率は次のように測定する。
孔率は次のように測定する。
マグネシアクリンカーの全粒度を破砕し、3.36〜2.00
mmの粒度を選び、約15gを正確にはかりとる。(W1g) 1mmの金網製のカゴにマグネシアクリンカーの試料を
入れ、このカゴを入れたビーカーをデシーケーターにい
れたのち、約1時間減圧状態にしたのち、分液ロートか
ら白灯油をビーカーの内一杯になるまで入れる。その後
20分排気する。
mmの粒度を選び、約15gを正確にはかりとる。(W1g) 1mmの金網製のカゴにマグネシアクリンカーの試料を
入れ、このカゴを入れたビーカーをデシーケーターにい
れたのち、約1時間減圧状態にしたのち、分液ロートか
ら白灯油をビーカーの内一杯になるまで入れる。その後
20分排気する。
排気したのち、ビーカーをデシケーターから取りだ
し、更にビーカーから試料の入ったカゴを取りだして、
油中でその重量を正確に計る。(W2g) 試料をカゴから取りだし、表面に付着した油分を過不
足なく取り除いたのち、手早くその重量を計る。(W
3g) 計算 ただし、W4 :カゴのみの油中重量 ρ:白灯油の比重 また、平均結晶径は次のように測定した。
し、更にビーカーから試料の入ったカゴを取りだして、
油中でその重量を正確に計る。(W2g) 試料をカゴから取りだし、表面に付着した油分を過不
足なく取り除いたのち、手早くその重量を計る。(W
3g) 計算 ただし、W4 :カゴのみの油中重量 ρ:白灯油の比重 また、平均結晶径は次のように測定した。
7mm程度の粒を5個取り、ほぼ半分に切断し樹脂に埋
め込む。
め込む。
表面を研磨したサンプルを反射顕微鏡で観察しなが
ら、平均的な部分を3箇所選び、観察者に対し上下方向
の結晶の長さと左右方向の長さを計る。
ら、平均的な部分を3箇所選び、観察者に対し上下方向
の結晶の長さと左右方向の長さを計る。
この長さを結晶径として、それらの平均値を平均結晶
径とする。
径とする。
そして、化学組成の分析は次のように行った。CaO,Si
O2,Fe2O3,Al2O3,B2O3,希土類酸化物の分析方法は次のよ
うに行った。
O2,Fe2O3,Al2O3,B2O3,希土類酸化物の分析方法は次のよ
うに行った。
二分器で縮分した試料をデスクミルで約10(μm)以
下に微粉砕する。
下に微粉砕する。
約1gを正確に計り、塩酸で加熱溶解したのち500ccに
希釈する。
希釈する。
アルゴンプラズマ発光分光分析装置にて各元素を定量
する。酸化物に換算して表す。
する。酸化物に換算して表す。
また、ZrO2はアルカリ溶融したのち、アルゴンプラブ
マ発光分光分析装置にて各元素を定量し、酸化物に換算
して表す。
マ発光分光分析装置にて各元素を定量し、酸化物に換算
して表す。
そして、MgOは上記で測定したMgO以外の元素の酸化物
換算の値からの差として表した。
換算の値からの差として表した。
また、溶損指数は試験前後の煉瓦片の厚みから計算し
た溶損量を比較例2の値を100として表した。煉瓦片の
厚みはノギスで3ケ所測定し、その平均値で表した。溶
損量は下記式で表す。
た溶損量を比較例2の値を100として表した。煉瓦片の
厚みはノギスで3ケ所測定し、その平均値で表した。溶
損量は下記式で表す。
溶損量=試験前の煉瓦片の厚み−試験後の煉瓦片の
厚み 〔実施例〕 以下、実施例により本発明を詳述する。
厚み 〔実施例〕 以下、実施例により本発明を詳述する。
実施例1 化学組成が酸化物換算でMgO=67.0wt%、CaO=0.68wt
%、SiO2=0.14wt%、Fe2O3=0.04wt%、Al2O3=0.04wt
%、B2O3=0.04wt%である水酸化マグネシウムを電気炉
で950℃の温度に3時間保持して得た軽焼マグネシア
に、Y2O3をMgOに対して0.2wt%添加し、ミキサーにより
混合した。それを2ton/cm2の圧力で加圧成型してペレッ
ト(10mmφ、5mmH)を得、このペレットを酸素−プロパ
ン炉で最高温度2,000℃に1時間保持した。このように
して得られたマグネシアクリンカーの嵩比重、見掛け気
孔率、平均結晶径および化学組成を第1表に示す。次に
得られたマグネシアクリンカーを原料にして、第2表に
示した実験条件でマグカーボン煉瓦片を作成し、同じく
第2表に示した実験条件で回転浸触炉を用いて、スラグ
浸触試験をした。その結果を第1表に示す。
%、SiO2=0.14wt%、Fe2O3=0.04wt%、Al2O3=0.04wt
%、B2O3=0.04wt%である水酸化マグネシウムを電気炉
で950℃の温度に3時間保持して得た軽焼マグネシア
に、Y2O3をMgOに対して0.2wt%添加し、ミキサーにより
混合した。それを2ton/cm2の圧力で加圧成型してペレッ
ト(10mmφ、5mmH)を得、このペレットを酸素−プロパ
ン炉で最高温度2,000℃に1時間保持した。このように
して得られたマグネシアクリンカーの嵩比重、見掛け気
孔率、平均結晶径および化学組成を第1表に示す。次に
得られたマグネシアクリンカーを原料にして、第2表に
示した実験条件でマグカーボン煉瓦片を作成し、同じく
第2表に示した実験条件で回転浸触炉を用いて、スラグ
浸触試験をした。その結果を第1表に示す。
実施例2〜6 化学組成が酸化物換算でMgO=67.0wt%、CaO=1.12wt
%、SiO2=0.14wt%、Fe2O3=0.04wt%、Al2O3=0.04wt
%、B2O3=0.04wt%である水酸化マグネシウムを電気炉
で950℃の温度に3時間保持して得た軽焼マグネシアにY
2O3、Ce2O3、Sm2O3、Nd2O3、Dy2O3をMgOに対して0.2wt
%添加し、ミキサーにより混合した。それを2ton/cm2の
圧力で加圧成型してペレット(10mmφ、5mmH)を得、こ
のペレットを酸素−プロパン炉で最高温度2,000℃に1
時間保持した。このようにして得られたマグネシアクリ
ンカーの嵩比重、見掛け気孔率、平均結晶径および化学
組成を第1表に示す。
%、SiO2=0.14wt%、Fe2O3=0.04wt%、Al2O3=0.04wt
%、B2O3=0.04wt%である水酸化マグネシウムを電気炉
で950℃の温度に3時間保持して得た軽焼マグネシアにY
2O3、Ce2O3、Sm2O3、Nd2O3、Dy2O3をMgOに対して0.2wt
%添加し、ミキサーにより混合した。それを2ton/cm2の
圧力で加圧成型してペレット(10mmφ、5mmH)を得、こ
のペレットを酸素−プロパン炉で最高温度2,000℃に1
時間保持した。このようにして得られたマグネシアクリ
ンカーの嵩比重、見掛け気孔率、平均結晶径および化学
組成を第1表に示す。
次に得られたマグネシアクリンカーを原料にして、第
2表に示した実験条件でマグカーボン煉瓦片を作成し、
同じく第2表に示した実験条件で回転浸触炉を用いて、
スラグ浸触試験をした。その結果を第1表に示す。
2表に示した実験条件でマグカーボン煉瓦片を作成し、
同じく第2表に示した実験条件で回転浸触炉を用いて、
スラグ浸触試験をした。その結果を第1表に示す。
実施例7 実施例2〜6で用いた水酸化マグネシウムを電気炉で
950℃の温度に3時間保持して得た軽焼マグネシアにY2O
3かつZrO2をMgOに対して0.2wt%添加し、ミキサーによ
り混合した。それを2ton/cm2の圧力で加圧成型してペレ
ット(10mmφ、5mmH)を得、このペレットを酸素−プロ
パン炉で最高温度2,000℃に1時間保持した。このよう
にして得られたマグネシアクリンカーの嵩比重、見掛け
気孔率、平均結晶径および化学組成を第1表に示す。
950℃の温度に3時間保持して得た軽焼マグネシアにY2O
3かつZrO2をMgOに対して0.2wt%添加し、ミキサーによ
り混合した。それを2ton/cm2の圧力で加圧成型してペレ
ット(10mmφ、5mmH)を得、このペレットを酸素−プロ
パン炉で最高温度2,000℃に1時間保持した。このよう
にして得られたマグネシアクリンカーの嵩比重、見掛け
気孔率、平均結晶径および化学組成を第1表に示す。
次に得られたマグネシアクリンカーを原料にして、第
2表に示した実験条件でマグカーボン煉瓦片を作成し、
同じく第2表に示した実験条件で回転浸触炉を用いて、
スラグ浸触試験をした。その結果を第1表に示す。
2表に示した実験条件でマグカーボン煉瓦片を作成し、
同じく第2表に示した実験条件で回転浸触炉を用いて、
スラグ浸触試験をした。その結果を第1表に示す。
実施例8 化学組成が酸化物換算でMgO=67.0wt%、CaO=0.10wt
%、SiO2=0.14wt%、Fe2O3=0.04wt%、Al2O3=0.04wt
%、B2O3=0.04wt%である水酸化マグネシウムを電気炉
で950℃の温度に3時間保持して得た軽焼マグネシアにY
2O3をMgOに対して0.2wt%添加し、ミキサーにより混合
した。それを2ton/cm2の圧力で加圧成型してペレット
(10mmφ、5mmH)を得、このペレットを酸素−プロパン
炉で最高温度2,000℃に1時間保持した。このようにし
て得られたマグネシアクリンカーの嵩比重、見掛け気孔
率、平均結晶径および化学組成を第1表に示す。
%、SiO2=0.14wt%、Fe2O3=0.04wt%、Al2O3=0.04wt
%、B2O3=0.04wt%である水酸化マグネシウムを電気炉
で950℃の温度に3時間保持して得た軽焼マグネシアにY
2O3をMgOに対して0.2wt%添加し、ミキサーにより混合
した。それを2ton/cm2の圧力で加圧成型してペレット
(10mmφ、5mmH)を得、このペレットを酸素−プロパン
炉で最高温度2,000℃に1時間保持した。このようにし
て得られたマグネシアクリンカーの嵩比重、見掛け気孔
率、平均結晶径および化学組成を第1表に示す。
次に得られたマグネシアクリンカーを原料にして、第
2表に示した実験条件でマグカーボン煉瓦片を作成し、
同じく第2表に示した実験条件で回転浸触炉を用いて、
スラグ浸触試験をした。その結果を第1表に示す。
2表に示した実験条件でマグカーボン煉瓦片を作成し、
同じく第2表に示した実験条件で回転浸触炉を用いて、
スラグ浸触試験をした。その結果を第1表に示す。
実施例9〜10 実施例1および実施例2〜6で用いた水酸化マグネシ
ウムを電気炉で950℃の温度に3時間保持して得た軽焼
マグネシアにY2O3をMgOに対して0.5wt%添加し、ミキサ
ーにより混合した。それを2ton/cm2の圧力で加圧成型し
てペレット(10mmφ、5mmH)を得、そのペレットを酸素
−プロパン炉で最高温度2,000℃に1時間保持した。こ
のようにして得られたマグネシアクリンカーの嵩比重、
見掛け気孔率、平均結晶径および化学組成を第1表に示
す。
ウムを電気炉で950℃の温度に3時間保持して得た軽焼
マグネシアにY2O3をMgOに対して0.5wt%添加し、ミキサ
ーにより混合した。それを2ton/cm2の圧力で加圧成型し
てペレット(10mmφ、5mmH)を得、そのペレットを酸素
−プロパン炉で最高温度2,000℃に1時間保持した。こ
のようにして得られたマグネシアクリンカーの嵩比重、
見掛け気孔率、平均結晶径および化学組成を第1表に示
す。
次に得られたマグネシアクリンカーを原料にして、第
2表に示した実験条件でマグカーボン煉瓦片を作成し、
同じく第2表に示した実験条件で回転浸触炉を用いて、
スラグ浸触試験をした。その結果を第1表に示す。
2表に示した実験条件でマグカーボン煉瓦片を作成し、
同じく第2表に示した実験条件で回転浸触炉を用いて、
スラグ浸触試験をした。その結果を第1表に示す。
実施例11 実施例8で用いた水酸化マグネシウムを電気炉で950
℃の温度に3時間保持して得た軽焼マグネシアにY2O3を
MgOに対して1.8wt%添加し、ミキサーにより混合した。
それを2ton/cm2の圧力で加圧成型してペレット(10mm
φ、5mmH)を得、このペレットを酸素−プロパン炉で最
高温度2,000℃に1時間保持した。このようにして得ら
れたマグネシアクリンカーの嵩比重、見掛け気孔率、平
均結晶径および化学組成を第1表に示す。
℃の温度に3時間保持して得た軽焼マグネシアにY2O3を
MgOに対して1.8wt%添加し、ミキサーにより混合した。
それを2ton/cm2の圧力で加圧成型してペレット(10mm
φ、5mmH)を得、このペレットを酸素−プロパン炉で最
高温度2,000℃に1時間保持した。このようにして得ら
れたマグネシアクリンカーの嵩比重、見掛け気孔率、平
均結晶径および化学組成を第1表に示す。
次に得られたマグネシアクリンカーを原料にして、第
2表に示した実験条件でマグカーボン煉瓦片を作成し、
同じく第2表に示した実験条件で回転浸触炉を用いて、
スラグ浸触試験をした。その結果を第1表に示す。
2表に示した実験条件でマグカーボン煉瓦片を作成し、
同じく第2表に示した実験条件で回転浸触炉を用いて、
スラグ浸触試験をした。その結果を第1表に示す。
比較例1 実施例1で用いた水酸化マグネシウムを電気炉で950
℃の温度に3時間保持して得た軽焼マグネシアを、2ton
/cm2の圧力で加圧成型してペレット(10mmφ、5mmH)を
得、このペレットを酸素−プロパン炉で最高温度2,000
℃に1時間保持した。このようにして得られたマグネシ
アクリンカーの嵩比重、見掛け気孔率、平均結晶径およ
び化学組成を第1表に示す。
℃の温度に3時間保持して得た軽焼マグネシアを、2ton
/cm2の圧力で加圧成型してペレット(10mmφ、5mmH)を
得、このペレットを酸素−プロパン炉で最高温度2,000
℃に1時間保持した。このようにして得られたマグネシ
アクリンカーの嵩比重、見掛け気孔率、平均結晶径およ
び化学組成を第1表に示す。
次に得られたマグネシアクリンカーを原料にして、第
2表に示した実験条件でマグカーボン煉瓦片を作成し、
同じく第2表に示した実験条件で回転浸触炉を用いて、
スラグ浸触試験をした。その結果を第1表に示す。
2表に示した実験条件でマグカーボン煉瓦片を作成し、
同じく第2表に示した実験条件で回転浸触炉を用いて、
スラグ浸触試験をした。その結果を第1表に示す。
比較例2 実施例2で用いた水酸化マグネシウムを電気炉で950
℃の温度に3時間保持して得た軽焼マグネシアにZrO2を
MgOに対して、0.5wt%添加し、ミキサーにより混合し
た。それを2ton/cm2の圧力で加圧成型してペレット(10
mmφ、5mmH)を得、このペレットを酸素−プロパン炉で
最高温度2,000℃に1時間保持した。このようにして得
られたマグネシアクリンカーの嵩比重、見掛け気孔率、
平均結晶径および化学組成を第1表に示す。
℃の温度に3時間保持して得た軽焼マグネシアにZrO2を
MgOに対して、0.5wt%添加し、ミキサーにより混合し
た。それを2ton/cm2の圧力で加圧成型してペレット(10
mmφ、5mmH)を得、このペレットを酸素−プロパン炉で
最高温度2,000℃に1時間保持した。このようにして得
られたマグネシアクリンカーの嵩比重、見掛け気孔率、
平均結晶径および化学組成を第1表に示す。
次に得られたマグネシアクリンカーを原料にして、第
2表に示した実験条件でマグカーボン煉瓦片を作成し、
同じく第2表に示した実験条件で回転浸触炉を用いて、
スラグ浸触試験をした。その結果を第1表に示す。
2表に示した実験条件でマグカーボン煉瓦片を作成し、
同じく第2表に示した実験条件で回転浸触炉を用いて、
スラグ浸触試験をした。その結果を第1表に示す。
比較例3 実施例2で用いた水酸化マグネシウムを電気炉で950
℃の温度に3時間保持して得た軽焼マグネシアにY2O3を
MgOに対して2.1wt%添加し、ミキサーにより混合した。
それを2ton/cm2の圧力で加圧成型してペレット(10mm
φ、5mmH)を得、このペレットを酸素−プロパン炉で最
高温度2,000℃に1時間保持した。このようにして得ら
れたマグネシアクリンカーの嵩比重、見掛け気孔率、平
均結晶径および化学組成を第1表に示す。
℃の温度に3時間保持して得た軽焼マグネシアにY2O3を
MgOに対して2.1wt%添加し、ミキサーにより混合した。
それを2ton/cm2の圧力で加圧成型してペレット(10mm
φ、5mmH)を得、このペレットを酸素−プロパン炉で最
高温度2,000℃に1時間保持した。このようにして得ら
れたマグネシアクリンカーの嵩比重、見掛け気孔率、平
均結晶径および化学組成を第1表に示す。
次に得られたマグネシアクリンカーを原料にして、第
2表に示した実験条件でマグカーボン煉瓦片を作成し、
同じく第2表に示した実験条件で回転浸触炉を用いて、
スラグ浸触試験をした。その結果を第1表に示す。
2表に示した実験条件でマグカーボン煉瓦片を作成し、
同じく第2表に示した実験条件で回転浸触炉を用いて、
スラグ浸触試験をした。その結果を第1表に示す。
〔発明の効果〕 本発明のマグネシアクリンカーを用いると優れた耐ス
ラグ浸触性を示した。このように本発明のマグネシアク
リンカーはマグカーボン煉瓦のみならずマグクロ煉瓦な
ど製鋼炉用耐火物の原料として適する。
ラグ浸触性を示した。このように本発明のマグネシアク
リンカーはマグカーボン煉瓦のみならずマグクロ煉瓦な
ど製鋼炉用耐火物の原料として適する。
Claims (1)
- 【請求項1】希土類酸化物の少なくとも一種類を0.05〜
2wt%含み、 a)MgO純度が97.0wt%以上であり、 b)CaOの含有量が2.0wt%以下であり、 c)SiO2の含有量が0.4wt%以下であり、 d)B2O3の含有量が0.1wt%以下であり、 e)MgO,CaO,SiO2,B2O3以外の不純物の含有量が2.0wt%
以下であって、 f)嵩比重、見掛け気孔率がそれぞれ3.45g/cc以上、お
よび2.5vol%以下であって、 g)マグネシアの平均結晶径が80ミクロン以上である ことを特徴とするマグネシアクリンカー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2295286A JP3044566B2 (ja) | 1990-11-02 | 1990-11-02 | マグネシアクリンカー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2295286A JP3044566B2 (ja) | 1990-11-02 | 1990-11-02 | マグネシアクリンカー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04170356A JPH04170356A (ja) | 1992-06-18 |
JP3044566B2 true JP3044566B2 (ja) | 2000-05-22 |
Family
ID=17818638
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2295286A Expired - Fee Related JP3044566B2 (ja) | 1990-11-02 | 1990-11-02 | マグネシアクリンカー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3044566B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111848133A (zh) * | 2020-06-09 | 2020-10-30 | 西昌学院 | 一种高抗热震氧化镁陶瓷的制备方法 |
-
1990
- 1990-11-02 JP JP2295286A patent/JP3044566B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04170356A (ja) | 1992-06-18 |
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