JP2003306388A - 電融スピネル原料及びこれを用いた耐火物 - Google Patents
電融スピネル原料及びこれを用いた耐火物Info
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Abstract
スピネル系、アルミナ−スピネル系、アルミナ−マグネ
シア系等の耐火物をより高性能化するために、アルミナ
原料と比較して格段に高い耐食性を保有しつつ、従来の
高純度スピネル原料に比べて高い耐熱衝撃性並びに熱間
での応力緩和性を有する電融スピネル原料並びに該電融
スピネル原料を用いた耐火物を提供することにある。 【解決手段】 本発明の電融スピネル原料は、MgOと
Al2O3の合量:90質量%以上、MgO:5〜25
質量%、TiO2:1〜5質量%、SiO2:0.4〜
3質量%、ただし、TiO2/SiO2の含有比率:
1.2〜4、及びその他の成分が3質量%以下(ゼロを
含む)の組成を有し、且つ主要鉱物相がスピネル結晶及
びコランダム結晶から構成されることを特徴とすること
を特徴とする。
Description
形耐火物に使用される電融スピネル電融並びに該スピネ
ル質電融原料を用いた耐火物に関する。
ネル原料が、耐火れんがや不定形耐火物のような耐火物
に多く使用されている。特に、電融スピネル原料は、一
般にマグネシア原料と比較して割れ難く、且つ耐食性に
も優れる点で注目され、耐火物の原料として使用されて
いる。確かに、マグネシア原料は非常に高耐食性である
が、熱膨張率が高く、熱衝撃に対して弱く、亀裂を生じ
易いため、割れ易いという欠点があった。これに対し
て、電融スピネル原料は、マグネシア成分を含むものの
耐食性はマグネシア単味より低下するが、耐熱衝撃性は
格段に改善されている。
は、実質上アルミナとマグネシアとから構成され、その
他の成分をほとんど含有しない純度の高い原料であっ
た。これは、その他の成分が加わることによって耐食性
が低下することを嫌ったためである。このように、従
来、電融スピネル原料は、マグネシア原料との比較で、
できるだけ高耐食性であることが望まれていた。
み合わせたり、電融スピネル原料のみを主原料とした耐
火物では、耐食性と耐熱衝撃性とのバランスは最良では
なく、特に、粗粒部の原料自体の特性が耐火物全体に影
響を及ぼす傾向が見られ、従来の電融スピネル原料、即
ち、高純度電融スピネル原料の欠点が表面化することが
多かった。
せた耐火れんがとしては、例えば、国際公開番号WO9
5/15932には、マグネシア質原料および/または
マグネシア・アルミナ系スピネル質原料を主原料とし、
チタニアを1〜10wt%(質量%)、アルミナを1〜
15wt%(質量%)含有することを特徴とするクロム
フリーれんがが開示されている。また、特開平9−20
550号公報には、少なくともマグネシア質原料、マグ
ネシア−カルシア質原料、チタニア質原料及び/または
カルシア質原料から構成され、化学成分としてMgO7
0〜98重量%(質量%)、TiO20.1〜20重量
%(質量%)、CaO0.2〜10重量%(質量%)及
びその他の成分10重量%(質量%)以下を含有してな
り、TiO2/CaO重量比(質量比)が0.8以上で
あり、且つ少なくとも耐火物組織中にCaO・TiO2
結晶を含んでなることを特徴とする塩基性耐火物が開示
されている。
ピネル原料を使用した耐火物、例えば電融スピネル原料
とアルミナ原料とを混合使用したり、電融スピネル原料
単味または少量のマグネシア原料を使用するような耐火
物において、特に、使用中に発生する割れを最小限に抑
制しつつ、耐食性を向上させたいことが多いが、通常市
販されている高純度の電融スピネル原料を使用すると、
耐熱衝撃性及び熱間での応力緩和性に乏しく、耐食性は
向上するが、同時に割れが発生することが多かった。
性を両立するために、種々の添加剤を加えたり、耐火物
組織を制御して割れ性を改善する手法が採られている。
前記公報は耐火れんがに関するものであり、このような
添加成分による耐火物特性の改善を行なったものであ
る。
料を配合して、れんがの場合、一般にプレス成形して製
造され、不定形耐火物の例えば流し込み材では流し込み
によって成形される。この時に、各原料の粒度や配合量
を適正化して、成分や成形体組織を制御し、耐火物とし
て要求される耐食性や耐スポーリング性を高めるよう工
夫が払われる。前記公報にもあるように、主として添加
成分原料を加えることにより、マトリックス構成部ある
いは結合組織を改善することがなされている。しかしな
がら、特に、粗粒ないし中粒部分は耐火原料自体の性質
に左右されることが多く、従来のマトリックス構成部の
改善方法では、耐割れ性を現在以上に向上させることは
困難であった。
グネシア−スピネル系、アルミナ−スピネル系、アルミ
ナ−マグネシア系等の耐火物をより高性能化するため
に、アルミナ原料と比較して格段に高い耐食性を保有し
つつ、従来の高純度スピネル原料に比べて高い耐熱衝撃
性並びに熱間での応力緩和性を有する電融スピネル原料
並びに該電融スピネル原料を用いた耐火物を提供するこ
とにある。
ネル原料は、MgOとAl2O3の合量:90質量%以
上、MgO:5〜25質量%、TiO2:1〜5質量
%、SiO2:0.4〜3質量%、ただし、TiO2/
SiO2の含有比率:1.2〜4、及びその他の成分が
3質量%以下(ゼロを含む)の組成を有し、且つ主要鉱
物相がスピネル結晶及びコランダム結晶から構成される
ことを特徴とすることを特徴とする。
OとAl2O3の合量:90質量%以上、MgO:5〜
25質量%、TiO2:1〜5質量%、SiO2:0.
4〜3質量%、ただし、TiO2/SiO2の含有比
率:1.2〜4、CaO:0.05〜1質量%、及びそ
の他の不可避成分が2質量%以下(ゼロを含む)の組成
を有し、且つ主要鉱物相がスピネル結晶及びコランダム
結晶から構成されることを特徴とすることを特徴とす
る。
ル原料を10質量%以上含有してなることを特徴とす
る。
純度電融スピネル原料固有の溶融金属やスラグに対する
耐食性を保持させるために、マグネシア(MgO)とア
ルミナ(Al 2O3)の合量を90質量%以上とする。
MgOとAl2O3の合量が90質量%未満であると、
本発明の電融スピネル原料では、その他の必須成分の含
有量が多くなり過ぎるため、電融スピネル原料自体の耐
熱性が低下し、更に、耐食性も著しく低下することがあ
るために好ましくない。
は、MgOとAl2O3の合量が90質量%以上でなけ
ればならないが、そのうち、MgOが5〜25質量%で
あることが良い。MgOが5質量%未満であると、スピ
ネル結晶の生成が少なく、耐食性が高純度アルミナ原料
より劣ってしまうことがあるので好ましくない。より好
ましいMgO含有量は6質量%以上である。一方、Mg
Oが25質量%を超えて含有されていると、フリーのペ
リクレーズ結晶が析出する場合があり、ペリクレーズ結
晶が析出した電融スピネル原料を耐火物に用いると、ペ
リクレーズ結晶が消化することによる崩壊を生じること
があるので好ましくない。なお、MgOが20質量%以
下であると、Al2O3成分過剰のスピネル結晶が生成
するのでより好ましいといえる。
り、MgOとAl2O3の合量が90質量%以上であれ
ば、本発明の電融スピネル原料の主要鉱物相は、スピネ
ル結晶またはスピネル結晶とコランダム結晶とから構成
されるものとなる。
たスピネル結晶のみから構成される場合には、該電融ス
ピネル原料を用いた耐火物を形成する時に、いわゆる焼
結性が低い傾向になる。これとは異なり、Al2O3成
分過剰なスピネル結晶、あるいはスピネル結晶とコラン
ダム結晶とが共存する場合、該電融スピネル原料は、耐
火物に使用されるアルミナ原料やマグネシア原料等のよ
うな他の原料との反応が生じ易く、焼結し易い。それ
故、Al2O3成分過剰なスピネル結晶あるいはスピネ
ル結晶とコランダム結晶とが共存している方がより好ま
しいといえる。
溶融され、均質に溶解されたものが冷却される過程でス
ピネル結晶またはスピネル結晶とコランダム結晶を析出
し、これらスピネル結晶とコランダム結晶を主体とする
結晶からなる電融品である。なお、電融スピネル原料中
にペリクレーズ結晶が析出すると、原料として保管中、
あるいは耐火物として使用した時に、ペリクレーズの水
和反応が生じ、これにより原料粒子の強度が低下した
り、耐火物成形体が崩壊したりする場合があるので好ま
しくない。
晶、コランダム結晶を形成するMgOとAl2O3以外
に、TiO2、SiO2を含有していなければならな
い。電融スピネル原料中に、TiO2とSiO2とが適
正な比率で存在すると、1550℃付近で少量の液相を
生成する。一般に、スピネル原料を用いて製造される耐
火物は、1400℃以上で使用されることが多く、丁度
使用される温度域において、液相が生成されれば、原料
粒のフレキシビリティー(変形能)が向上する。ここ
で、耐火物には熱膨張に起因する熱応力や窯炉の傾動等
による機械的応力が発生し、亀裂や割れを生じるが、本
発明の電融スピネル原料を用いた耐火物では、電融スピ
ネル原料粒のもつ応力緩和効果により応力を吸収し、耐
火物に発生する亀裂や割れを抑制できる。
O2含有量は、SiO2との反応でフレキシビリティー
を確保するために必要な液相量を生成させるために1.
2質量%以上必要である。TiO2含有量が1.2質量
%未満であると、液相の生成量が不足して効果に乏し
い。しかし、5質量%を超えると電融スピネル原料自体
には大きな問題はないものの、耐火物の原料として使用
した時、TiO2成分が加熱中に周囲に拡散し、過焼結
を招くことがあり、耐火物が過焼結すると収縮を生じた
り、耐火物全体の弾性率が上昇し、かえって機械的応力
に対して割れ易くなることがあるので好ましくない。従
って、TiO2含有量は、1.2〜5質量%、より好ま
しくは1.5〜4質量%である。
て、SiO2含有量は、TiO2と共に液相を生成させ
るために、少なくとも0.4質量%必要である。SiO
2含有量が0.4質量%未満であると、液相の生成量が
不足し、満足な応力緩和効果が得られない。一方、Si
O2含有量が3質量%を超えると、液相の生成量が過多
となり、耐火性やスラグなどの外来成分に対する耐食性
が低下するので好ましくない。従って、SiO2含有量
は0.4〜3質量%、好ましくは0.5〜2質量%であ
る。
り、各々上記含有量の範囲内でなければならないが、更
に両者の含有比率が異なると、液相組成が変化し、生成
する液相の粘性が変化する。このため、電融スピネル原
料粒が、充分なフレキシビリティーを有し、且つ熱間で
の強度を著しく低下させることのない範囲として、Ti
O2/SiO2の含有比率を1.2〜4.0の範囲とす
る必要がある。ここで、TiO2/SiO2の含有比率
が1.2より低いと、液相の生成量が減少すると共に粘
性が増し、フレキシビリティー性が低下する。また。T
iO2/SiO2の含有比率が4より高いと、液相の粘
性が低下し、熱間での強度低下が大きくなり好ましくな
い。TiO2/SiO2の含有比率のより好ましい範囲
は、1.4〜3.5である。
む)である。その他の成分が3質量%を超えると液相の
生成量や液相粘度に影響を及ぼし、適度な応力緩和効果
が得られなくなるために好ましくない。
Oを0.05〜1質量%含有することができる。TiO
2とSiO2成分に極少量のCaO成分が加わることに
よって、1365℃で少量の液相を生成し、更に温度が
上昇すると1535℃でもう1つの液相を生成して2液
相となる。耐火物が使用される温度域付近において、効
率的に2段階で極少量の液相を生成することにより、電
融スピネル原料粒のフレキシビリティー(変形能)、即
ち、応力緩和能力が格段に上昇する。耐火物には。熱膨
張に起因する熱応力や、窯炉の傾動等による機械的応力
が発生し、亀裂や割れが生じるが、本発明の電融スピネ
ル原料を用いた耐火物では、原料粒のもつ応力緩和効果
により応力を吸収して耐火物に発生する亀裂や割れを抑
制することができる。
電融スピネル原料は、ある一定温度で液相を生成するの
ではなく、2段階に異なる組成の液相生成が生じるとこ
ろに特徴があり、しかも、この2段階の温度は、スピネ
ル原料を用いる耐火物の使用温度域の直前及び使用温度
域の中に当たるため、効果的に耐火物の割れを抑制する
ことができるものと考えられる。
が少量含まれることにより、高温でTiO2、SiO2
及びCaO成分の液相を容易に生成するようになる。即
ち、液相生成は成分反応によって生じるので、反応速度
によってある温度での液相生成量が左右されるが、少量
のCaOが存在すると、安定して液相生成が得られるの
である。しかし、TiO2、SiO2含有量及びTiO
2/SiO2の含有比率が前記した範囲であっても、C
aO含有量が1質量%を超えていると、液相の生成量が
過剰になり、熱間強度の低下が著しくなるために好まし
くない。
l2O3、MgO、TiO2、SiO2、CaO以外の
成分は不在であることが好ましく、存在する場合であっ
ても2質量%以下とすべきである。不可避成分の量が2
質量%を超えると、意図した液相を生成せず、不可避成
分の影響を受けて液組成が変わったり、液相生成温度が
変わってしまうので好ましくない。より好ましくは1.
5質量%以下であり、更に好ましくは1質量%以下であ
る。
は、焼結させて緻密化したものも用いられるが、本発明
のようなAl2O3及びMgO以外の成分をある程度多
く含む組成のスピネル原料の場合、耐火物用原料として
の粒子強度や溶融スラグに対する耐食性の面から電融品
として製造される。
種の出発原料を用いて化学成分を所定の範囲内となるよ
うに調整し、アーク式電気炉等炉で2000℃以上、好
ましくは2100℃以上の温度で加熱溶解した後、冷
却、固化してインゴットとする。得られたインゴットを
粉砕し、不純物の少ない部分を選別して耐火物原料とす
ることが好ましい。
の出発原料は特に限定されるものではないが、アルミ
ナ、マグネシア、チタニア、シリカ、カルシア等の各成
分を出発原料として組み合わせても良いし、例えばバン
土頁岩やボーキサイトのように主としてAl2O3から
なり、適当量のTiO2、SiO2を含有するものを出
発原料としても良い。後者の方がコストの面でも効率的
である。また、MgO成分も同様に高純度ペリクレーズ
を用いることはできるが、仮焼あるいは軽焼マグネサイ
トなどを用いることができる。更に、本発明の電融スピ
ネル原料において、CaO含有量は少量であり、マグネ
サイト中の混入成分としてのCaOを利用しCaO含有
量を調整することもできる。必要に応じて、最終的な成
分調整のために少量の高純度原料を使用することがコス
ト的に有利である。
原料を10質量%以上含有した耐火物であり、本発明の
電融スピネル原料のもつフレキシビリティー、即ち、応
力に対する変形能を利用し、耐火物に発生する亀裂や割
れを抑制するものである。本発明の電融スピネル原料の
使用効果は、焼成れんが、不焼成れんが、不定形耐火物
のいずれかでも得られるが、本発明の電融スピネル原料
のもつフレキシビリティーを遺憾なく発揮するために
は、焼成工程を経ない不焼成れんがまたは不定形耐火物
に使用することが好ましい。
質量%未満であると、フレキシビリティー性能を充分に
発揮することができず、応力に対する割れ抑制の効果に
乏しい。本発明の耐火物において、より好ましい電融ス
ピネル原料の含有量は20質量%以上、更に好ましくは
30質量%以上であり、30質量%以上含有していれ
ば、本発明の電融スピネル原料の特徴を遺憾なく発揮さ
せることができる。電融スピネル原料の含有量は多くて
も特に問題はないが、通常、耐火れんがでも、不定形耐
火物でも、成形性を改善するための添加剤や結合剤が添
加使用されるので、自ずと上限は95質量%程度とな
る。
粒自体がフレキシビリティーを有することにより、耐火
物の割れ性を改善する効果があるので、どちらかといえ
ば、微粉域で使用するよりも、およそ0.3mm以上の
粗粒、中粒域で使用する方が効果的である。
ル原料以外に、公知である種々の耐火性原料を組み合わ
せて使用することが可能である。電融アルミナ、焼結ア
ルミナ、仮焼アルミナ、ボーキサイト、バン土頁岩、カ
イヤナイト、シリマナイト、アンダルサイト、ムライ
ト、シャモット、溶融シリカ、高純度電融スピネル、焼
結スピネル、電融マグネシア、焼結マグネシア、ジルコ
ン、ジルコニア、クロム鉱、電融マグクロ、炭化珪素、
窒化珪素、無定形シリカ(シリカフラワー)、ベントナ
イト、粘土、黒鉛、コークス、カーボンブラックなどの
各種耐火骨材及び耐火微粉が挙げられ、これらを単独ま
たは2種以上組み合わせて使用することができる。
く、糖蜜、リグニンスルフォン酸ソーダ、フェノール樹
脂、アルミナセメント等の公知の結合剤を使用すること
が可能である。なお、結合剤の配合量は特に限定される
ものではなく、慣用の配合量の範囲内である。
物の分散剤、凝集剤、硬化調整剤等の公知慣用のものが
使用できる。
原料並びに耐火物を更に説明する。 実施例1 表1に原料配合にて、原料を配合し、得られた配合物を
アーク式電気炉で2500℃で0.5時間にわたり加熱
して溶解した後、冷却、固化して電融スピネル原料のイ
ンゴットを得た。得られた電融スピネル原料の化学組成
を表1に併記する。次に、得られたインゴットから4m
m□×50mmの角柱を切り出し、1650℃で溶融し
たスラグ中に浸漬し、損耗量を測定することにより耐食
性を測定した。なお、耐食性は、高純度電融スピネル原
料である比較品1を指数10として表示する。数値の大
きいもの程損耗量が大きいことを示す。更に、電融スピ
ネル原料のインゴットを粉砕して分級し、11〜5.6
mmの粒を取り出し、1200℃加熱−水冷を10回反
復した後、5.6mmの篩を用いて篩通過分を粉化量と
して測定することにより耐熱衝撃性を測定した。粉化率
は質量%として示す。数値の大きいもの程熱衝撃による
破損量が大きいことを示す。
ネルを、「cor.」はコランダムをそれぞれ示す。
得られた配合物に外掛で7.5質量%の水を加えて混練
した後、60mm×60mm×200mmの型枠に流し
込み施工し、24時間養生することにより硬化体を得
た。次に、得られた硬化体を型枠から外し、110℃で
24時間乾燥することにより供試体を得た。得られた供
試体を通常の回転ドラム侵食試験法で試験した。なお、
侵食材として取鍋スラグを用いた。侵食深さを測定し、
表2中の比較品1を10として指数で示した。数値の小
さい方が耐食性が良好であることを示す。また、100
0℃加熱−水冷を反復する方法で熱衝撃試験を行なっ
た。亀裂による割れによって剥落が生じるまでの反復回
数を表2に記載する。数字が大きい程剥落が生じ難く、
耐熱衝撃性に優れることを示す。
原料と比較して格段に高い耐食性を保有し、且つ熱間で
の応力緩和性を有することにより、高い耐熱衝撃性を有
するものである。また、本発明の電融スピネル原料を耐
火物に使用することにより、耐割れ性に優れた耐火物を
提供することができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 MgOとAl2O3の合量:90質量%
以上、MgO:5〜25質量%、TiO2:1〜5質量
%、SiO2:0.4〜3質量%、ただし、TiO2/
SiO2の含有比率:1.2〜4、及びその他の成分が
3質量%以下(ゼロを含む)の組成を有し、且つ主要鉱
物相がスピネル結晶及びコランダム結晶から構成される
ことを特徴とすることを特徴とする電融スピネル原料。 - 【請求項2】 MgOとAl2O3の合量:90質量%
以上、MgO:5〜25質量%、TiO2:1〜5質量
%、SiO2:0.4〜3質量%、ただし、TiO2/
SiO2の含有比率:1.2〜4、CaO:0.05〜
1質量%、及びその他の不可避成分が2質量%以下(ゼ
ロを含む)の組成を有し、且つ主要鉱物相がスピネル結
晶及びコランダム結晶から構成されることを特徴とする
ことを特徴とする電融スピネル原料。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の電融スピネル原
料を10質量%以上含有してなることを特徴とする耐火
物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002110763A JP2003306388A (ja) | 2002-04-12 | 2002-04-12 | 電融スピネル原料及びこれを用いた耐火物 |
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---|---|
JP (1) | JP2003306388A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011057536A (ja) * | 2009-09-04 | 2011-03-24 | Shinagawa Refractories Co Ltd | スピネル質耐火物 |
JP2017512738A (ja) * | 2014-03-18 | 2017-05-25 | サン−ゴバン サントル ドゥ ルシェルシェ エ デトゥードゥ ユーロペン | マグネシウムに富むアルミン酸マグネシウムの融合粒子 |
CN109608174A (zh) * | 2019-01-09 | 2019-04-12 | 武汉科技大学 | 可水合氧化铝结合刚玉-尖晶石浇注料及其制备方法 |
-
2002
- 2002-04-12 JP JP2002110763A patent/JP2003306388A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011057536A (ja) * | 2009-09-04 | 2011-03-24 | Shinagawa Refractories Co Ltd | スピネル質耐火物 |
JP2017512738A (ja) * | 2014-03-18 | 2017-05-25 | サン−ゴバン サントル ドゥ ルシェルシェ エ デトゥードゥ ユーロペン | マグネシウムに富むアルミン酸マグネシウムの融合粒子 |
CN109608174A (zh) * | 2019-01-09 | 2019-04-12 | 武汉科技大学 | 可水合氧化铝结合刚玉-尖晶石浇注料及其制备方法 |
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