JP3027721B2 - ポーラスプラグ耐火物及びその製造方法 - Google Patents
ポーラスプラグ耐火物及びその製造方法Info
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Description
介在物浮上を目的に取鍋、タンディッシュ、ランスパイ
プ等の溶融金属容器や精錬炉に使用されるガスバブリン
グ用ポーラスプラグ耐火物及びその製造方法に関する。
属の処理過程において、Arガス等を用いたガスバブリ
ングによる溶融金属の攪拌が行われている。ガスバブリ
ング用の耐火物として、耐火物組織内の気孔の分布や大
きさ、形状などを制御して通気性を持たせたポーラスプ
ラグが広く使用されている。ポーラスプラグは、溶融金
属及びスラグに対する耐食性と共に、ガス吹き時の冷却
効果によって生じる激しい温度変化に耐える耐熱衝撃抵
抗性を備えている必要がある。
究がなされており、多くの文献が見られる。古くからム
ライト質のポーラスプラグが用いられており、耐食性を
改良するために、コランダム質やマグネシア質のポーラ
スプラグも開発された。例えば、耐火物[22(7)2
06−209、1970]には、高アルミナ質骨材を用
い、粒子間をムライト結合とする耐スポーリング性と耐
食性を高めたポーラスプラグが記されている。
8、1981]には、マグネシア質、コランダム質及び
ムライト質の3材質を比較し、ムライト質が最も耐スポ
ーリング性に優れると報告されている。更に、耐火物
[37(1)50−56、1985]には、球状粒子を
用いたポーラスプラグの充填性、通気性の評価結果が論
じられている。
は、通気率を保ちながら耐食性に優れるポーラスプラグ
が開示されている。その他、ガスバブリング用耐火物に
ついての多くの発明があるが、大部分はポーラスプラグ
耐火物の材質や製法の発明ではなく、通常の緻密質耐火
物に貫通孔やスリットを設けたプラグや、プラグの構造
についてのものが多い。
の耐熱衝撃抵抗性、即ち、耐スポーリング性について
は、ムライト質あるいはムライト結合の材料より優れる
実用材料がなかった。少なくとも、最近の高級・高純度
金属の製造において、急激な温度変化に曝されるポーラ
スプラグ耐火物として、耐熱衝撃抵抗性の点で十分に満
足できるものがないという問題点があった。
プラグ耐火物の問題点である急激な温度変化に伴う割れ
による損傷を解消することができるポーラスプラグ耐火
物及びその製造方法を提供することにある。
耐火物は、Al2O370〜92重量%及びSiO28〜
30%の化学組成を有し、粗粒部がコランダムを主体と
する鉱物相からなり、且つ結合部がSiO2成分主体の
ガラス相からなることを特徴とする。
造方法は、2〜0.3mmのアルミナ質原料40〜90
重量%、1mm以下のシリカ質原料5〜25重量%及び
1mm以下のアルミナ−シリカ質原料5〜30重量%を
配合、混練、成形、焼成してなることを特徴とする。
においては、0.3mm未満のアルミナ質原料を20重
量%以下の量で配合することができる。
は、2〜0.3mmのアルミナ質原料が未粉砕原料であ
り、シリカ質原料の少なくとも一部が非晶質シリカであ
り、アルミナ−シリカ質原料の少なくとも一部がムライ
ト原料であることを特徴とする。
は、成形体の焼成最高温度が1590〜1780℃であ
ることを特徴とする。
は、粗粒部がAl2O3の結晶であるコランダムを主体と
し、結合部がSiO2成分主体のガラス相で構成される
ところに特徴がある。なお、ポーラスプラグ耐火物の焼
成の過程において、Al2O3とSiO2とが反応してム
ライトを生じるが、本発明のポーラスプラグ耐火物にお
いては、ムライトは、SiO2成分主体のガラス相より
なる結合部内に粗粒ないし微粒として取り込まれた状
態、またはコランダム粗粒の周囲の一部に存在する状態
で存在し、結合部は上述のように実質上SiO2成分主
体のガラス相によって形成されている。
やスラグに曝されるため、これらに対する耐食性を有す
る必要があり、本発明のポーラスプラグ耐火物において
も粗粒部は、主として耐食性に優れるAl2O3の結晶で
あるコランダムから構成される。
る優れた耐熱衝撃抵抗性を得るためには、粗粒部を結合
する部分を、SiO2成分主体のガラス相とする必要が
ある。SiO2成分主体のガラス相は、熱膨張率が低
く、コランダムの膨張並びに収縮を吸収することができ
る。なお、ムライトは、コランダムと比較するとかなり
低膨張であり、従来からコランダムをムライトで結合す
るポーラスプラグ耐火物が使用されているが、コランダ
ムとムライトは両者とも高融点の結晶であり、コランダ
ム結晶(固体)とムライト結晶(固体)が直接接合して
いる状態であるため、部分的に生ずる熱歪みに対して、
亀裂を生じやすい。
火物の結合部は、ガラス相であり、ガラス体と同様の構
造であるため柔軟性に富む。しかも、使用中溶融金属に
接触する高温下ではある程度ガラス相が軟化している状
態となるため、本発明のポーラスプラグ耐火物では急激
な温度変化によりポーラスプラグ耐火物に発生する歪み
を緩和することができるので、割れが顕著に生じにくい
という特徴を有する。
は、コランダムを主体とする粗粒部周囲のガラス相より
なる結合部に微亀裂が認められることが多い。これは、
耐火物が常温まで冷却される過程で、コランダムとガラ
ス相との膨張挙動の違いにより生ずるもの思われる。実
験的に十分確認されたわけではないが、結合部を構成す
るガラス相が軟化するより低温度域では、この微亀裂
は、歪みを吸収し割れを抑制する効果をもつものと推定
され、また、この微亀裂のために本発明のポーラスプラ
グ耐火物の常温での強度は高くないが、ガラス相が軟化
しはじめるより高い温度域では、この微亀裂が溶着され
た組織が形成され、熱間での強度が大きく向上するとい
う特徴もあり、全体強度が向上することに伴い、割れに
くくなることも耐熱衝撃抵抗性を向上させる一要因であ
ると考えられる。
SiO2成分主体のガラス相でなければならないが、粗
粒部を構成する主成分のAl2O3と、結合部を構成する
主成分のSiO2とが、高温で焼成する過程でムライト
を生成することが一般的である。しかしながら、本発明
者らが種々実験を行った結果、ポーラスプラグ耐火物中
のSiO2含有量が8重量%以上であるときには、生成
したムライトは全て、SiO2主体のガラス相の内部に
取り込まれた状態、もしくは、コランダム粒の周囲の一
部に存在する状態であり、結合はSiO2成分主体のガ
ラス相によって形成されている。従って、SiO2量が
8重量%未満ではガラス相が不足して結合部がムライト
となる場合があるために好ましくない。なお、SiO2
成分主体のガラス相による結合をより確実にするために
は、SiO2含有量を10重量%以上とすることがより
好ましい。
ム粒周囲に存在するムライトは、従来から着目されてい
るように、これ自身が比較的低膨張であるので、本発明
のポーラスプラグ耐火物の特徴である優れた耐熱衝撃抵
抗性を阻害するものではない。焼成過程で生成するムラ
イトの大きさは、焼成条件や冷却条件によって変化する
が、およそ1mm位の粗粒に相当する大きいものから、
0.3mm以下の微粒程度のものまである。
2量含有量が30重量%を超えると、耐熱衝撃抵抗性の
面では何ら問題はないが、ポーラスプラグ耐火物中のA
l2O3含有量が相対的に減少するので高温の溶融金属や
スラグに対する耐食性が低下するため好ましくない。よ
り好ましいSiO2含有量は25重量%以下である。
O3含有量はSiO2含有量の実質上残部である70〜9
2重量%の範囲内である。
とする鉱物相からなり、結合部がSiO2成分主体のガ
ラス相からなり、ムライトが主として結合部中に粗粒な
いし微粒して取り込まれた状態で存在することは、顕微
鏡写真により確認することができる。なお、ポーラスプ
ラグ耐火物中の鉱物相やガラス相の組成を求めるには、
X線マイクロアナライザー等を用いることができる。
造方法について説明する。本発明のポーラスプラグ耐火
物を製造するにあたっては、各用途に応じたポーラスプ
ラグ耐火物に求められる(1)通気性、(2)耐食性、
(3)耐熱衝撃性、(4)強度を確保しなければならな
い。(1)の通気性は、粗粒部の粒度や含有量と関連
し、(2)の耐食性はAl2O3含有量と関連する。
たように本発明の特徴であり、SiO2成分主体のガラ
ス相に依存し、(4)の強度は特に使用条件に近い熱間
での強度が重要で、ポーラスプラグ耐火物全体の組織や
結合状態に左右されるので、原料や粒度を含めた全体の
配合構成が重要で、焼成条件との関連が深い。従って、
各用途に求められる特性を全てバランスよく満足するた
めには、特定の原料配合と焼成条件が必要となる。
SiO2の2成分系の相平衡図を用いる。左端はAl2O
3100%であり、コランダム結晶は2000℃以上の
高融点を持ち、耐食性が高い。本発明のポーラスプラグ
耐火物において耐食性を与えるために、粗粒部には、コ
ランダムを主体とするアルミナ質原料を用いる。
相とするために、シリカ質原料を使用し、焼成加熱によ
り液相を生成させる必要がある。液相が結晶化せず、そ
のまま固化した状態がガラス相であるので、焼成加熱に
より液相が生成しなければガラス相による結合は得られ
ない。即ち、図1において、右端のSiO2100%か
ら3Al2O3・2SiO2で表されるムライト組成まで
の間では、1590℃以上で液相が生成するが、SiO
2100%では融点が1723℃であり、これ以上の温
度でなければ液相とならない。粗粒部のアルミナ質原料
とシリカ質原料を1590℃以上に加熱するとアルミナ
質原料とシリカ質原料との接触面で反応が生じて液相を
生成するが、接触面での反応速度あるいは液相の拡散速
度に律速されるため、非常に長い時間を要する。そこ
で、アルミナ−シリカ質の2成分系原料を加えてやる
と、もともとその原料自体が1590℃以上に加熱され
れば液相を生成するので、短時間の加熱で結合部のガラ
ス相を形成させることが可能となる。
粉としてアルミナ質原料を添加しても、微粉であれば比
較的シリカ質原料との反応が早いので、アルミナ−シリ
カ質原料と類似の効果を得ることができる。更に、図1
から判るように、SiO2がおよそ94%以上で多過ぎ
ると、液相とともにクリストバライトが存在することに
なる。しかし、本発明のポーラスプラグ耐火物では、前
述したようにムライトが存在していても耐熱衝撃抵抗性
には何の問題もないが、クリストバライトは結晶変態に
伴う異常膨張を示すので好ましくない。
うに微粉としてアルミナ質原料を加えて、液相とムライ
トの存在領域となるよう調整することも可能である。
粗粒部のアルミナ質原料は焼成加熱後もコランダムの粗
粒として存在していなければ、通気性を安定的に確保で
きなくなり、また、耐食性が低下するので、0.3mm
以上の粒度を用いるべきである。しかし、2mmを超え
る粒を多く含有すると周囲の結合部ガラス相との膨張挙
動の違いによって粒の抜け落ちが生じることがある。な
お、より好ましくは1〜0.3mmである。
ために使用するのであるから、焼成加熱により液相化し
てしまえば、出発原料の粒度は問題ではないが、より液
相化し易いように1mm以下の粒子を使用するのがよ
い。より好ましくは0.5mm以下である。
本質的には問題ではないが、液相化を促進するために使
用するのであるから、より液相化し易いように1mm以
下の粒子を使用することが好ましい。より好ましくは
0.5mm以下である。
ナ質原料は前述したように液相生成あるいは組成調整に
用いるのであるから0.3mm未満の微粉がよい。
した通気性と良好な耐食性を保つために40重量%以上
使用すべきである。一方、90重量%を超えると残部の
10重量%未満の範囲内でSiO2成分主体のガラス相
を形成させる必要があるが、加熱焼成中のムライト生成
なども考慮しなければならず、安定的にガラス相を形成
させるためには、アルミナ質原料は、90重量%以下と
すべきである。なお、より好ましくは、50〜85重量
%の範囲である。
形成のために、5重量%以上必要である。25重量%を
超えて使用すると、ガラス相の絶対量が多くなりすぎて
熱間強度が低下する等の問題が生じることがあるので好
ましくない。より好ましくは、8〜20重量%の範囲で
ある。
シリカ質原料との組み合わせで、容易にガラス相を生成
させるために5重量%以上必要である。しかし、30重
量%を超えるとシリカ不足状態となる場合があるので好
ましくない。より好ましくは、8〜25重量%の範囲で
ある。
しも使用する必要はないが、少量使用するほうが全体の
原料選択の自由度を増すことができる。使用する理由は
前述した通りである。20重量%を超えるとガラス相成
分中のAl2O3含有量が多くなり、SiO2成分主体の
ガラスの特徴である低膨張性が徐々に失われてしまうた
め好ましくない。より好ましくは15重量%以下であ
る。
いられる結合剤、例えばパルプ廃液、廃糖蜜の他、各種
糖類やでんぷん及びその変成品、セルロース類、フェノ
ール樹脂などの樹脂類等を加えて混合混練される。な
お、結合剤の添加量は、溶液換算で上記原料配合物に対
して外掛で1〜12重量%程度、好ましくはプレス成形
・振動成形で1.5〜4重量%程度、鋳込み成形では4
〜12重量%程度である。混練後、得られた練り土は、
通常のれんがを成形する方法、例えばプレス成形、振動
成形、鋳込み成形等で成形することができる。
で、原料構成と共に最重要な点は焼成の条件である。本
発明の特徴である結合部をSiO2成分主体のガラス相
とするためには、焼成時に液相が生成されなければなら
ない。このためには、図1から判るように、前記したよ
うな原料配合物を用いて、且つ焼成最高温度が1590
℃以上でなければならない。1590℃未満であると液
相が生じないかもしくは生じても非常に僅かであるため
本発明のガラス相を主体とする結合部を形成することが
できない。一方、焼成最高温度が1780℃を越える
と、液相中のAl2O3含有量が増加し低膨張性が損なわ
れることがあるので好ましくない。最も好ましくは16
20〜1750℃である。
常温まで保持するためには、最高温度を通過した後の降
温速度が多少早いほうがよい。最高温度から800℃ま
での降温速度が30℃/時間以上であることが好まし
い。30℃/時間未満の降温速度であると液相からの結
晶析出が多くなったり、粗粒部周囲の微亀裂が拡大した
りすることがあるので好ましくない。多少降温速度が早
いことは大きな問題ではないけれど、およそ100℃/
時間以下であるほうが安定な組織が得られる。
を詳述したが、ポーラスプラグ耐火物では通気特性が重
要であることは言うまでもない。本発明のポーラスプラ
グ耐火物においても、十分な通気性を確保するために
は、2〜0.3mmのアルミナ質原料は、未粉砕原料を
用いるのがよい。粉砕原料であると、粒子の形状が不均
一で偏平な粒子も含まれるため、粒子配列の仕方によっ
て通気性が変化してしまう。未粉砕原料は、粒子表面が
丸みを帯びており、多少の配列の変化があっても通気性
に与える影響が少ない。より好ましくは、未粉砕原料で
あって球に近い粒子形状を持つ原料を使用すると、通気
性の変化を最小に抑えることができる。一方、0.3m
m以下のアルミナ質原料は、シリカ質原料と反応するの
であるから粉砕原料でもよい。アルミナ質原料にはAl
2O3含有量の高い、焼結、電融のアルミナを用いるのが
よい。
生成させ、最終的にはガラス相による結合部を形成する
ために用いるのであるから、出発原料の結晶相の種類あ
るいは非晶質かどうかについては問題にはならないの
で、なんでもよい。SiO2純度の高いものであれば、
珪石質、クリストバライト質、非晶質のシリカフラワー
や溶融石英などを用いることができる。しかしながら、
シリカ質原料自体が最初から非晶質、即ち結晶ではなく
ガラス質の溶融シリカ原料、シリカフラワーなどの原料
を用いるほうが、焼成過程でたとえ一部に未溶融、即ち
液相になりきらない部分が生じても、もともとガラス質
の原料を用いれば結晶残留の危険性を回避することがで
きる。
進するために用いるのであるから、アルミナ−シリカを
主成分とする原料であれば特に限定はなく、ロー石、粘
土類、シャモット、合成ムライトや、これらを球状、中
空状にした原料等が使用できる。好ましくはAl2O3が
5重量%以上含有される原料であれば、液相生成時にク
リストバライトを造りにくいのでよい。Al2O3含有量
が72重量%を超えるとその原料自身が1590℃で液
相を生成し始めることはないが、アルミナ−シリカ質原
料は、同等の粒度域に使用されているシリカ質原料と、
極く僅か接触することによって液相生成が可能であり、
2〜0.3mmのアルミナ質原料とシリカ質原料との反
応よりは、格段に容易に液相を生成することができる。
従って、Al2O3含有量が72重量%を超えるものであ
っても特に問題とはならない。最も好ましいと考えられ
るアルミナ−シリカ質原料はムライト原料である。アル
ミナ−シリカ質原料として合成ムライト等のムライト原
料を用いると、たとえ全てが液相とならずに残留して
も、ポーラスプラグ耐火物全体の耐熱衝撃抵抗性にはほ
とんど影響を与えないので好都合である。
スラグ浸潤性を調整改善するために、酸化クロム、ジル
コニア、ジルコンなどを少量、例えば0.3〜5重量%
程度添加してもよく、また、ガラス生成調整のため硼素
化合物やリチウム化合物を少量、例えば0.1〜3重量
%程度添加してもよい。
してパルプ廃液を外掛で3重量%添加、混練し、所定の
形状に成形した後、表に記載する焼成最高温度にて焼成
することにより本発明品及び比較品のポーラスプラグ耐
火物を作製した。得られたポーラスプラグ耐火物につ
き、耐熱衝撃抵抗性、熱間強度、スラグ侵食試験を行
い、得られた結果を以下の表に併記する。なお、耐熱衝
撃抵抗性は、試料を1200℃に加熱した電気炉内に投
入し、15分保持した後取り出して直ちに水中に投入。
この操作を繰り返し、試料が割れるまでの繰り返し回数
をカウントした。従って、数値が大きい方が割れるまで
の回数が多く、割れにくいことを示す。また、熱間強度
は、1400℃での熱間曲げ強度を測定した。更に、ス
ラグ侵食試験は回転るつぼ法を用いて試験を行い、侵食
量と浸潤量を比較した。表中のそれぞれ左端の試料の値
を100として指数で表示した。侵食、浸潤とも数値の
小さい方が良好である。
れも耐熱衝撃抵抗性に優れ、熱間強度が高いことが上述
の表の結果から明らかである。侵食量は、ポーラスプラ
グ耐火物中のAl2O3含有量(化学成分値)と関係があ
るが、スラグ浸潤量は本発明品の方が少ないことが判
る。これは、恐らくSiO2成分を主体とするガラス相
結合の効果と推定される。
内の粒子構造を示す顕微鏡写真を図2に示す。図2にお
いて、Cはコランダム、Mはムライト、Gはガラス相、
Pは気孔をそれぞれ示す。図2から、本発明のポーラス
プラグ耐火物は、粗粒部がコランダムを主体とする鉱物
相からなり、結合部がSiO2成分主体のガラス相から
なり、ムライトは粗粒ないし微粒として結合部に取り込
まれた状態で存在していることが分かる。
衝撃抵抗性に優れ、熱間強度が高く、且つスラグ浸潤が
少ないという効果を奏するものである。
粒子構造を示す顕微鏡写真である。
Claims (5)
- 【請求項1】 Al2O370〜92重量%及びSiO2
8〜30重量%の化学組成を有し、粗粒部がコランダム
を主体とする鉱物相からなり、且つ結合部がSiO2成
分主体のガラス相からなることを特徴とするポーラスプ
ラグ耐火物。 - 【請求項2】 請求項1記載のポーラスプラグ耐火物の
製造方法において、2〜0.3mmのアルミナ質原料4
0〜90重量%、1mm以下のシリカ質原料5〜25重
量%及び1mm以下のアルミナ−シリカ質原料5〜30
重量%を配合、混練、成形、焼成してなることを特徴と
するポーラスプラグ耐火物の製造方法。 - 【請求項3】 0.3mm未満のアルミナ質原料を20
重量%以下の量で配合してなる、請求項2記載のポーラ
スプラグ耐火物の製造方法。 - 【請求項4】 2〜0.3mmのアルミナ質原料が未粉
砕原料であり、シリカ質原料の少なくとも一部が非晶質
シリカであり、アルミナ−シリカ質原料の少なくとも一
部がムライト原料である、請求項2または3記載のポー
ラスプラグ耐火物の製造方法。 - 【請求項5】 成形体の焼成最高温度が1590〜17
80℃である、請求項2ないし4のいずれか1項記載の
ポーラスプラグ耐火物の製造方法。
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JP8355863A JP3027721B2 (ja) | 1996-12-25 | 1996-12-25 | ポーラスプラグ耐火物及びその製造方法 |
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JP8355863A JP3027721B2 (ja) | 1996-12-25 | 1996-12-25 | ポーラスプラグ耐火物及びその製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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-
1996
- 1996-12-25 JP JP8355863A patent/JP3027721B2/ja not_active Expired - Lifetime
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