JPH07330450A - 流し込み耐火物 - Google Patents

流し込み耐火物

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JPH07330450A
JPH07330450A JP6142606A JP14260694A JPH07330450A JP H07330450 A JPH07330450 A JP H07330450A JP 6142606 A JP6142606 A JP 6142606A JP 14260694 A JP14260694 A JP 14260694A JP H07330450 A JPH07330450 A JP H07330450A
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JP
Japan
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refractory
fine particles
average particle
strength
particle size
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JP6142606A
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English (en)
Inventor
Chiharu Nishikawa
千春 西川
Jun Oba
遵 大場
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Taiko Refractories Co Ltd
Original Assignee
Taiko Refractories Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 耐蝕性に優れ、機械的スポーリング等に耐え
うるレベルまで強度を高めることができる流し込み耐火
物を提供する。 【構成】 強度を発現せしむる結合部が水に不活性な耐
火性微粒子とアルミナセメントと非晶質シリカ微粒子か
らなり、その他の耐火性骨材及び耐火性粒子も含めた1
00重量部のうち、水に不活性な耐火性微粒子は平均粒
径0.2〜0.6μmの微粒子と平均粒径1〜10μm
の微粒子との混合割合が1:2〜2:1となるように混
合したものを10〜30重量部とし、アルミナセメント
は平均粒径が3〜8μmであり、非晶質シリカ微粒子は
平均粒径が0.5μm以下のものが0.4〜3重量部と
し、その他が耐火性骨材及び耐火性粒子からなるもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主としてタンディッシ
ュ母材や溶鋼取鍋などの溶湯容器内張り用に使用される
流し込み耐火物に関する。
【0002】
【従来の技術】耐火物の主な損耗律速要因には溶損と剥
離があげられる。このうち、溶損については流し込み耐
火物も高純度原料を活用したり、超微粉の適用により組
織の緻密化を図るなどによって大幅な耐触性の向上がみ
られるようになった。これに対し、機械的スポーリング
等により発生する剥離に関しては未だ有効な解決手段は
見出されていない。この機械的スポーリング等とは例え
ば、タンディッシュは鋳造が終わると表面に付着したス
ラグや地金、あるいはコーチング材等を剥ぎとるために
機械的衝撃が加えられ、これにより亀裂の形成や剥離が
起こるものを言う。この他、稼働中は内張り耐火物は熱
膨張を起こすが鉄皮により拘束されているため内張り耐
火物中に応力が発生し剥離を起こしやすい。特に、溶湯
容器の内張り材には稼働面から背面までに温度勾配が存
在するが、材料に強度が低下する温度域があると、そこ
に応力が集中して剥離に至る場合が多い。
【0003】この剥離を防ぐための手段として材料の強
度を高めることが考えられるが、流し込み耐火物はれん
がのように事前焼成を行わないため、セラミック結合が
期待出来ない。また、高い強度発現を得るための手段と
してシリカフラワーやアルミナセメントを用いた例が特
開昭54−113617号公報に見られるが、この例で
はアルミナセメントとシリカフラワーが耐触性が損なわ
れるほど多量に添加されなければ低温域では十分な強度
発現が得られていない。また特開昭57−172181
号公報においてもシリカフラワーやアルミナセメントが
用いられていて、耐触性的には望ましい添加量域にある
が、十分な強度が得られていない。このように高い強度
発現を得るためにはアルミナセメント等が多く必要なの
は、アルミナセメントの特性の吟味や、結合部を構成す
る原料の粒度構成等の吟味が十分になされていなかった
ためである。この他、各種耐火性超微粉を適用し、その
充填性の向上によって物理的強度発現が得られるという
特許も多く見られる。(例えば特公昭58−33195
号公報)が、いずれも低温域での強度発現が不十分とな
っている。
【0004】なお、耐火物中に発生する応力に耐えるの
に必要な強度としては、110℃以上の温度において曲
げ強度が120kg/cm2以上、圧縮強度が700k
g/cm2以上であることが望ましい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐蝕
性に優れ、機械的スポーリング等に耐えうるレベルまで
強度を高めることができる流し込み耐火物を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の流し込み耐火物
は、強度を発現せしむる結合部が水に不活性な耐火性微
粒子とアルミナセメントと非晶質シリカ微粒子からな
り、その他の耐火性骨材及び耐火性粒子も含めた100
重量部のうち、水に不活性な耐火性微粒子は平均粒径
0.2〜0.6μmの微粒子と平均粒径1〜10μmの
微粒子との混合割合が1:2〜2:1となるように混合
したものを10〜30重量部とし、アルミナセメントは
平均粒径が3〜8μmであり、かつ、そのセメントクリ
ンカー鉱物はCaO・Al23及びCaO・2Al23
からなり、セメントクリンカー鉱物12CaO・7Al
23は、粉末X線回折装置で定量して12CaO・7A
23の格子面間隔d=2.68Åの回折強度指数がC
aO・Al23のd=2.96Åの回折強度指数100
に対して1以下のものが2〜7重量部とし、非晶質シリ
カ微粒子は平均粒径が0.5μm以下のものが0.4〜
3重量部とし、その他が耐火性骨材及び耐火性粒子から
なるものである。
【0007】本発明に係る流し込み耐火物によって築造
された構造体は、外部からの機械的衝撃や、熱間膨張歪
みによる応力を受けても十分に耐えうる強度が得られる
ようになる。以下にその詳細を説明する。
【0008】強度を高めるためには、結合部の主要な構
成原料となる水に不活性な耐火性微粒子はできるだけ緻
密な充填構造となることが要求される。そして、水に不
活性な耐火性微粒子の代表的な例としてはアルミナがあ
げられるが、この耐火性微粒子は製造工程に応じて段階
的に粒径が異なったものとなっている。従って、緻密な
充填構造とするためには、異なる粒径の耐火性微粒子を
適性な割合で、組み合わせる必要があり、各粒径の耐火
性微粒子単一では十分な充填構造は得られない。図1
は、粒径の異なるアルミナを組み合わせ、混合した物に
分散剤としてヘキサメタリン酸ソーダを外割り0.3%
と水を外割り25%添加し、よくかきまぜた後、粘度測
定を行なった結果を示している。Aは平均粒径4μm、
Bは平均粒径0.3μmである。両者の混合割合が1:
1を中心として2:1から1:2の領域で最も粘度が低
くなる。この領域の懸濁液は沈降容積も小さく、よく充
填された構造となっている。平均粒径が10μm以上に
なると強度発現にはほとんど寄与しない。また、平均粒
径が0.2μmより小さくなると微粒子相互の凝集力が
強くなり、十分な分散が得られなくなり、強度発現力も
低下する。水に不活性な耐火性微粒子の混合割合は10
重量部以下では十分な強度発現が得られず、30重量部
以上では微粒子過多となり、流し込み耐火物の気孔率の
増大が見られるようになり好ましくない。水に不活性な
耐火性微粒子としては、アルミナの他にクロミアやスピ
ネル、チタニヤ等があり、用途に応じて選択される。高
耐触性を要求されるタンディッシュの母材や溶鋼取鍋な
どの内張り材の場合はアルミナが使用される。
【0009】アルミナセメントは、良く分散された水に
不活性な耐火性微粒子の充填構造の間に均一に分散する
ことが要求される。また、分散した後は水に徐々に溶解
・拡散して先の充填構造の間隙を水和物析出により埋め
ていく事により、単に耐火性微粒子の充填性に依存した
物理的凝集力のみでは得られなかったレベルの強度が得
られるようになる。このアルミナセメントは、非常に水
に活性であるために、その平均粒径が3μm以下になる
と速やかに水に溶解して分散剤が短時間で消費されやす
くなるのみならず、非常に凝集力が強く分散させがた
い。一方、平均粒径が8μm以上になると十分な強度発
現に必要なアルミナセメントの添加量が増し、耐触性が
損なわれるため好ましくない。また、アルミナセメント
のクリンカー鉱物には、CaO・Al23、CaO・2
Al23、12CaO・7Al23があるが、12Ca
O・7Al23は水に活性なため上記と同様の理由によ
り、凝集力が強く、クリンカー鉱物の均一分散を妨げや
すい。このようにクリンカー鉱物の均一分散が十分でな
いアルミナセメントを使用すると、セメント粒子が二次
粒子を形成するため、強度発現には多量のアルミナセメ
ント添加が必要となり、かつ、この二次粒子は加熱・脱
水後は欠陥となるためセラミックボンドが発現する温度
よりも低い温度域では強度低下の原因となり、剥離を起
こしやすくなる。そのため、12CaO・7Al2Oを
含まないアルミナセメントであることが要求される。1
2CaO・7Al23の定量は粉末X線回折装置を用い
て行なわれ、12CaO・7Al23のメインピーク
(格子面間隔d=2.68Å)の回折強度指数が、Ca
O・Al23のメインピーク(d=2.96Å)の回折
強度指数100に対して1以下のものでなければならな
い。また、アルミナセメントはCaO含有量が25%以
下のものが望ましい。アルミナセメントの添加量は2重
量部以下では十分な強度発現が得られず、7重量部以上
では耐触性の劣化が見られるようになる。
【0010】非晶質シリカ微粒子は、平均粒径が0.5
μm以下のものであればアルミナセメントから水中に溶
出したCa2+イオンと反応してCaO−SiO2−H2
系ゲル状水和物などを生成して結合力が発現する効果が
大きい。このような化学反応により結合力を発現する微
粒子は非晶質シリカが最も顕著であり、結晶質シリカや
クロミアやアルミナでは見られない。更に、球形粒子で
あればベアリング効果により充填性を高める働きを示す
ため、より強度発現に有効となる。非晶質シリカ微粒子
は0.4重量部以下では十分な強度発現が得られず、3
重量部以上では耐触性の劣化が見られる他、1300℃
以上の高温では過度の焼結ならびにそれに伴う過度の収
縮によって耐熱スポーリング性が低下する。また、過度
の収縮は、実炉では収縮亀裂の拡大となって現われ、地
金差しなどによる寿命低下が見られるようになる。
【0011】結合部を構成する原料以外の耐火性骨材や
耐火性粒子にはアルミナ、マグネシア、スピネル、クロ
ミア、ボーキサイトなどを使用することができる。
【0012】
【実施例】以下、実施例にて本発明の効果を具体的に説
明する。各実施例と比較例はいずれも所定の水量を加え
て混練し、型枠内に振動鋳込み成型し養生して得られた
成形体について曲げ強度、圧縮強度、線変化率、耐触性
の測定を行なったものである。耐触性は回転侵触テスト
にて溶鋼取鍋スラグを使用して1700℃×5時間行な
い、溶損量を測定した。本発明の実施例と比較例で用い
たアルミナセメントの種類と特性を表1に、これらを用
いた流し込み耐火物の配合及び試験結果を表2に示す。
実施例1はアルミナセメントAを配合した物であり、高
い強度が得られるとともに、耐触性も優れる。これに対
し、セメントを過剰添加した比較例1は耐触性の劣化が
見られる。また、12CaO・7Al2Oを多く含むア
ルミナセメントBを配合した比較例2、3は十分な強度
が得られない。平均粒度が小さいアルミナセメントCや
大きいアルミナセメントDを配合した比較例4、5、6
は十分な強度が得られない。表3は、粒径の異なるアル
ミナ微粒子の配合割合を変えた例や非晶質シリカ微粒子
の配合割合を変えた例を示すものである。実施例2では
高い強度が得られるが、比較例7、8のようにアルミナ
微粒子A及びアルミナ微粒子Bを単体で配合すると添加
水量の増加が見られ、十分な強度が得られなくなる。比
較例9は非晶質シリカ微粒子を多く配合した例であり、
高温加熱後の収縮が大きく、収縮亀裂の形成や地金差し
が見られるようになる。
【0013】
【発明の効果】本発明の流し込み耐火物は以上のよう
に、110℃から高い強度発現が得られ、更に1300
℃のような高温にいたるまで中間強度の低下も見られな
いため、外部から加えられる機械的衝撃や熱膨張歪みに
より発生する応力に耐えることができるようになり、剥
離による損耗を著しく改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】粒径の異なるアルミナ微粒子の混合割合と流動
性を示したグラフである。
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】
【0016】
【表3】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強度を発現せしむる結合部が水に不活性
    な耐火性微粒子とアルミナセメントと非晶質シリカ微粒
    子からなり、その他の耐火性骨材及び耐火性微粒子も含
    めた100重量部のうち、水に不活性な耐火性微粒子は
    平均粒径0.2〜0.6μmの微粒子と平均粒径1〜1
    0μmの微粒子との混合割合が1:2〜2:1となるよ
    うに混合したものを10〜30重量部とし、アルミナセ
    メントは平均粒径が3〜8μmであり、かつ、そのセメ
    ントクリンカー鉱物はCaO・Al23及びCaO・2
    Al23からなり、セメントクリンカー鉱物12CaO
    ・7Al23は、粉末X線回折装置で定量して12Ca
    O・7Al23の格子面間隔d=2.68Åの回折強度
    指数がCaO・Al23のd=2.96Åの回折強度指
    数100に対して1以下のものを2〜7重量部とし、非
    晶質シリカ微粒子は平均粒径が0.5μm以下のものを
    0.4〜3重量部とし、その他が耐火性骨材及び耐火性
    粒子からなる流し込み耐火物。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011068505A (ja) * 2009-09-24 2011-04-07 Nichias Corp 金属鋳造用耐火成形体の製造方法及び金属鋳造用耐火焼成体の製造方法
JP2015166290A (ja) * 2014-03-03 2015-09-24 黒崎播磨株式会社 タンディッシュ内張り用不定形耐火物
JP2016124770A (ja) * 2015-01-06 2016-07-11 新日鐵住金株式会社 溶融金属容器蓋用キャスタブル耐火物
JP2016124768A (ja) * 2015-01-06 2016-07-11 新日鐵住金株式会社 溶融金属容器蓋用キャスタブル耐火物

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JP2011068505A (ja) * 2009-09-24 2011-04-07 Nichias Corp 金属鋳造用耐火成形体の製造方法及び金属鋳造用耐火焼成体の製造方法
JP2015166290A (ja) * 2014-03-03 2015-09-24 黒崎播磨株式会社 タンディッシュ内張り用不定形耐火物
JP2016124770A (ja) * 2015-01-06 2016-07-11 新日鐵住金株式会社 溶融金属容器蓋用キャスタブル耐火物
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