JP2002220290A - キャスタブル耐火物 - Google Patents

キャスタブル耐火物

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JP2002220290A
JP2002220290A JP2001007619A JP2001007619A JP2002220290A JP 2002220290 A JP2002220290 A JP 2002220290A JP 2001007619 A JP2001007619 A JP 2001007619A JP 2001007619 A JP2001007619 A JP 2001007619A JP 2002220290 A JP2002220290 A JP 2002220290A
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alumina
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JP2001007619A
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Junichiro Mori
淳一郎 森
Masanori Saito
正宣 斉藤
Kenichi Tanmachi
健一 反町
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Kawasaki Refractories Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶融金属容器などの内張りに使用するのに適
した亀裂、剥離が少なく、耐用性を向上させることがで
きるキャスタブル耐火物を得ることにある。 【解決手段】 粒径1〜10mmのジルコニアムライト
原料、アルミナジルコニア原料、SiC原料の1種また
は2種以上の合量が1〜50重量%、粒径0.1mm以
下のマグネシア原料1〜10重量%、アルミナセメント
0.1〜10重量%、シリカ超微粉0.5〜10重量
%、残部をアルミナ系原料で構成したり、粒径1〜10
mm以下のジルコニアムライト原料、アルミナジルコニ
ア原料、SiC原料の1種または2種以上の合量が1〜
50重量%、粒径0.1mm以下のマグネシア系原料1
0重量%以下、アルミナセメント0.1〜10重量%、
粒径1mm以下のスピネル系原料1〜30重量%、残部
をアルミナ系原料で構成するキャスタブル耐火物であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、耐火物分野におけ
る溶融金属容器などの内張りに使用するのに適したキャ
スタブル耐火物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、溶鋼取鍋等の溶融金属容器の内張
りに使用される耐火物としては、アルミナ質原料とスピ
ネル質原料とアルミナセメントを配合したアルミナ・ス
ピネル質キャスタブル耐火物が使用されてきた。
【0003】上記したアルミナ・スピネル質キャスタブ
ル耐火物は、配合されたスピネル(MgAl2O4)が、稼働面
から浸透しようとする鉄酸化物をとらえるため、優れた
耐食性、耐スラグ浸透性を備えるものである。しかしな
がら、高温、長時間保持の条件下では、なお耐食性、耐
スラグ浸透性が不十分であることが指摘されている。
【0004】アルミナ・スピネル質キャスタブル耐火物
の耐食性、耐スラグ浸透性の向上を目的として、アルミ
ナ原料とマグネシア原料とアルミナセメントを使用した
アルミナ・マグネシア質キャスタブル耐火物が提案され
ている。
【0005】たとえば、特公平7−106946号公報
には、粒径0.1mm以下のマグネシア系原料3〜10
重量%、アルミナセメント3〜10重量%、残部をアル
ミナ系原料で構成される耐火物原料100重量%におい
て、MgO含有量が3〜10重量%の範囲にある取鍋内
張り用不定形耐火物を提案している。
【0006】これは、マグネシア系原料は稼働面付近に
おいて、侵入したスラグにより容易にアルミナ系原料
(特に粒系0.1mm以下のアルミナ微粉)と反応して
二次スピネルを生成し、FeO、MnO成分を効果的に
固溶する、としている。しかし、スラグ浸透の抑制には
ある程度効果が認められるが、繰り返して加熱、冷却を
受ける条件下では、亀裂、剥離が発生して損傷する問題
がある。
【0007】また、特公昭61−318号公報には、Al
2O3 質原料を主成分とし、しかもその成分量は90重量
%以上であり、残部はMgO1〜5重量%、およびアル
ミナセメント1〜10重量%を添加してなることを特徴
とする溶銑の脱珪樋用流し込み材を提案している。
【0008】これは、アルミナとマグネシアの反応によ
り生成したスピネルがスラグ中に含まれる酸化鉄を固溶
し、スラグの浸透を抑制することによって、耐用性の向
上をはかっている。しかしながら、同様に加熱冷却の繰
り返しに伴う亀裂、剥離が発生する問題があった。
【0009】また、特開昭59−137367号公報に
は、マグネシアの粗粒側とアルミナの微粉側を骨材と
し、粒子径10μm以下のシリカ超微粉を1〜10重量
%含有することを特徴とするマグネシア・アルミナ系キ
ャスタブル耐火物を提案している。
【0010】これは、マグネシアとアルミナを使用し、
シリカ超微粉を添加することにより、耐スラグ性と耐構
造的スポール性を向上させたとしている。しかし、微粉
にマグネシアを使用していないため、マトリックスにス
ピネルが生成せず、スラグ浸透が大きくなり、亀裂や剥
離発生の問題を生じた。
【0011】さらに、特開昭60−108374号公報
には、主成分としてAl2O3 とMgO とSiO2+CaO +その他
の3 成分系よりなり、Al2O3 含有量が、70〜85重量
%、MgO含有量が5〜20重量%、SiO2+CaO +その
他が5〜25重量%の領域にある組成分布であること特
徴とする溶融金属容器用高アルミナ質流し込み材を提案
している。
【0012】これは、Al2O3 、MgO 、SiO2+CaO + その他の成分組成を制限することにより、亀裂、剥離、
せり出しによる損傷を抑制したとしている。しかしなが
ら、マグネシアの粒径が0.3mm以上と粗い粒度域に
使用しているため、アルミナとの反応によるスピネル生
成が不十分で、耐スラグ浸透性に劣った。
【0013】またさらに、特開平6−80477号公報
には、耐火骨材が、粒径0.3mm以上のジルコンおよ
び/またはジルコニアムライト15〜75重量%と、残
部をアルミナ主材にしてなる取鍋敷用不定形耐火物を提
案している。これは、ジルコンやジルコニアムライト
は、熱膨張率が小さいために耐スポーリング性が向上し
たとしている。しかしながら、スピネルやマグネシアが
添加されておらず、スラグ浸透が大きく、耐食性にも劣
るといった問題があった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】このようにキャスタブ
ル耐火物に関する公知技術においては、スピネルの配合
あるいはアルミナとマグネシアの反応によりスピネルを
生成させ、そのスラグ浸透抑制を利用して耐用性の向上
を図る手段を利用しているが、亀裂、剥離を根本的に解
決する手段はいまだ得られていなかった。
【0015】アルミナ・マグネシア質キャスタブル耐火
物、アルミナ・スピネル質キャスタブルは、耐食性、耐
スラグ浸透性には優れるものの、焼結にともなう緻密化
によりスポールが発生しやすくなり、亀裂や剥離が発生
するという問題点があった。そのため、アルミナマグネ
シアキャスタブル、アルミナスピネル質キャスタブルの
亀裂や剥離をなくして、高耐用性を得ることが可能なキ
ャスタブル耐火物が要望されていた。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記のような
点に鑑みたもので、上記の課題を解決するために、粒径
1〜10mmのジルコニアムライト原料、アルミナジル
コニア原料、SiC原料の1種または2種以上の合量が
1〜50重量%、粒径0.1mm以下のマグネシア原料
1〜10重量%、アルミナセメント0.1〜10重量
%、シリカ超微粉0.5〜10重量%、残部をアルミナ
系原料で構成することを特徴とするキャスタブル耐火物
を提供するものである。
【0017】また、粒径1〜10mmのジルコニアムラ
イト原料、アルミナジルコニア原料、SiC原料の1種
または2種以上の合量が1〜50重量%、粒径0.1m
m以下のマグネシア系原料10重量%以下、アルミナセ
メント0.1〜10重量%、粒径1mm以下のスピネル
系原料1〜30重量%、残部をアルミナ系原料で構成す
ることを特徴とするキャスタブル耐火物を提供するもの
である。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明のキャスタブル耐火物は、
粒径1〜10mmのジルコニアムライト原料、アルミナ
ジルコニア原料、SiC原料の1種または2種以上の合
量が1〜50重量%、粒径0.1mm以下のマグネシア
原料1〜10重量%、アルミナセメント0.1〜10重
量%、シリカ超微粉0.5〜10重量%、残部をアルミ
ナ系原料で構成することを特徴としている。
【0019】またキャスタブル耐火物は、粒径1〜10
mmのジルコニアムライト原料、アルミナジルコニア原
料、SiC原料の1種または2種以上の合量が1〜50
重量%、粒径0.1mm以下のマグネシア系原料10重
量%以下、アルミナセメント0.1〜10重量%、粒径
1mm以下のスピネル系原料1〜30重量%、残部をア
ルミナ系原料で構成することを特徴としている。
【0020】ジルコニアムライト、アルミナジルコニ
ア、SiC原料は、アルミナ系マトリックスに対して相
対的に熱膨張率が小さく、高温加熱後にマトリックスと
骨材の間に微亀裂が生じ、弾性率が低下することで耐熱
スポーリング性を向上できる。
【0021】粒径1〜10mmのジルコニアムライト原
料としては、たとえばアルミナとジルコンを出発原料と
して電気炉で溶融して製造したものが市販品として入手
できる。ジルコニアムライト原料は、アルミナ原料など
と比較して、熱膨張率が小さい特性を示す。
【0022】代表的な化学組成としては、ZrO2=37重
量%、 Al2O3 =45重量%、SiO2=18重量%のもの
が挙げられるが、これに限定されるものではなく、適宜
に選択できる。不純物としては、Na2O、Fe2O3 などがあ
るが、それらの合量は0.5重量%未満であることが好
ましい。不純物の合量が0.5重量%以上では、耐食性
が低下するため好ましくない。
【0023】また、粒径1〜10mmのアルミナジルコ
ニア原料は、たとえばアルミナとジルコニアを電気炉で
溶融して製造されるアルミナジルコニアが挙げられる。
アルミナジルコニアは、アルミナ原料などと比較して熱
膨張率が小さい特性を示す。
【0024】代表的な化学組成としては、ZrO2=24重
量%、 Al2O3 =76重量%のものが挙げられるが、ZrO
2含有量が10重量%以上であることが好ましい。ZrO2
含有量が10重量%未満では、Al2O3 としての特性が強
くなり、低膨張の特性が失われるためである。
【0025】また、粒径1〜10mmのSiC原料は、
耐火物原料や研磨材用原料として市販されているものが
使用できる。SiC原料は、アルミナ原料などと比較し
て熱膨張率が小さい特性を示す。純度としては、SiC
含有量95重量%以上、好ましくは98重量%以上ある
ことが必要である。SiC含有量95重量%未満では、
耐食性、耐酸化性が低下するため好ましくない。
【0026】また、粒径0.1mm以下のマグネシア系
原料としては、たとえば海水マグネシア、電融マグネシ
ア、天然マグネシアなどが挙げられる。純度としては、
MgO 含有量95重量%以上、好ましくは99重量%以上
あることが必要である。MgO 含有量が95重量%未満で
は、耐食性が低下する。
【0027】粒径0.1mm以下のマグネシア系原料
は、キャスタブル全体に対して1〜10重量%使用する
ことが必要であり、より好ましくは、さらに細かい0.
045mm以下の粒径に使用すると良い。これは0.1
mm以下の粒径のマグネシアが、キャスタブル全体に対
して1〜10重量%入っていることが必要条件であるこ
とを示すもので、マグネシア原料選択によっては、必然
的に入ってくる0.1mmを超える粒径のマグネシアが
入ることを排除するものではない。
【0028】マグネシアの粒径を0.1mm以下に、キ
ャスタブル全体に対して1〜10重量%使用することに
よって、スピネル生成反応が促進され、スラグ浸透が抑
制される。0.1mm以下のマグネシアがキャスタブル
全体に対して1重量%未満であるとスピネル生成量が不
足し、スラグ浸透が大きくなって亀裂、剥離が発生して
好ましくない。0.1mm以下のマグネシアが、キャス
タブル全体に対して10重量%を超えると、スピネル生
成に伴う膨張が大きくなり、同様に亀裂、剥離が発生し
て好ましくない。
【0029】さらに、粒径1mm以下のスピネル系原料
としては、たとえば電融スピネル、焼結スピネルなどが
挙げられる。純度としては、 Al2O3とMgO の合計量が9
5重量%以上、好ましくは99重量%以上あることが必
要である。 Al2O3とMgO の合計量が95重量%未満で
は、耐食性が低下する。粒径1mm以下のスピネル系原
料は、キャスタブル全体に対して1〜30重量%使用す
ることが必要であり、より好ましくは、5〜25重量%
使用することが好ましい。
【0030】またさらに、アルミナセメントとしては、
CaO含有量30重量%以下、好ましくは25重量%以
下であることが必要である。CaO含有量30重量%を
超えるアルミナセメントを使用した場合、焼結が過多と
なって亀裂や剥離が発生する。
【0031】上記アルミナセメントの使用量は0.1〜
10重量%であることが必要であり、0.1〜5重量%
がより好ましい。0.1重量%未満では強度が発現せ
ず、10重量%を超えるとスピネル生成に必要なアルミ
ナ原料をアルミナセメントが消費するので、スピネル生
成量が少なくなり、スラグ浸透抑制に効果がなくなり、
耐食性も低下する。
【0032】またさらに、シリカ原料としては、フェロ
シリコン製造時に副生するフュームドシリカや、純度の
高いシリコンを含む塩を燃焼させて作られたフュームド
シリカなどが使用できる。添加量は0.5〜10重量%
であることが必要であり、1〜5重量%がより好まし
い。シリカ超微粉を使用することによって、スピネル生
成反応が促進される。シリカ超微粉の添加量が10重量
%を超えると、焼結が過多となって、熱スポールが発生
して好ましくない。
【0033】またさらに、残部のアルミナ原料として
は、たとえば焼結アルミナ、電融アルミナ、超微粉アル
ミナなどがあげられる。純度としては、 Al2O 3 含有量
は95重量%以上、好ましくは99重量%以上あること
が必要である。 Al2O3含有量が95重量%未満では、亀
裂が発生するとともに、耐食性も低下する。これは、不
純物の影響により、焼結過多になるためである。
【0034】さらにまた、上記キャスタブル耐火物組成
物には、その特性を低下させない範囲で、最大粒子径6
0mm程度の粗大粒を添加することもできる。また、そ
の特性を低下させない範囲で、従来公知の結合材、分散
剤等の使用も可能である。たとえば、塩基性乳酸アルミ
ニウム、縮合リン酸ソーダ、ポリカルボン酸ソーダ、ナ
フタレンスルホン酸ソーダホルマリン縮合物などがあげ
られる。
【0035】また、キャスタブル耐火物組成物には、そ
の特性を低下させない範囲で、従来公知の金属繊維、有
機繊維、棒状耐火性原料等の使用も可能である。たとえ
ば金属繊維としては、ステンレスファイバー、スチール
ファイバーなど、有機繊維としては、ビニロンファイバ
ー、ポリエチレンファイバー、ポリエステルファイバー
などがあげられる。棒状耐火性原料としては、棒状アル
ミナ、棒状シャモットなどがあげられる。また、その特
性を低下させない範囲で、従来公知の金属が添加でき
る。たとえば、アルミニウム、シリコン、マグネシウ
ム、これらの合金類があげられる。
【0036】なお、上記キャスタブル耐火物は、水など
の液体とともに混練して所定の型枠に流し込み、硬化後
脱枠することにより成形体を得ることができる。
【0037】
【実施例】次に、本発明の実施例を比較例とともに示
す。粒径1〜10mmのジルコニアムライト原料として
は、ZrO2含有量37重量%、 Al2O3含有量45重量%の
電融ジルコニアムライトを使用した。粒径1〜10mm
のアルミナジルコニア原料としては、ZrO2含有量24重
量%、 Al2O3含有量76重量%の電融アルミナジルコニ
アを使用した。粒径1〜10mmのSiC 原料としてはSi
C 含有量98重量%のものを使用した。
【0038】0.1mm以下のマグネシア原料はMgO
含有量99重量%以上の海水マグネシアを使用し、1m
m以下のスピネル原料としてはAl2O3+MgOの合計量
が99重量%以上の焼結スピネルを使用した。アルミナ
セメントとしては、電気化学工業株式会社製デンカハイ
アルミナセメントスーパーS−2を使用した。シリカ超
微粉としては、エルケム社製ミクロシリカ971Dを使
用した。アルミナ原料としては、Al2O3 含有量99重量
%以上の焼結アルミナを使用した。
【0039】表1に示すような割合になるように流し込
み不定形耐火物を配合した。配合物は、水で混練して型
枠に流し込んで試料を作成した。本発明の実施例1〜3
は、粒子径1〜10mmのジルコニアムライト原料を使
用したものである。実施例4〜6は、粒子径1〜10m
mのアルミナジルコニア原料を使用したものである。実
施例7〜9は、粒子径1〜10mmのSiC原料を使用
したものである。実施例10〜12は、粒子径1〜10
mmのジルコニアムライト原料、アルミナジルコニア原
料、SiC原料を組み合わせて使用したものである。
【0040】表1 本発明の実施例と比較例
【表1】
【0041】比較例1〜4は、粒子径1〜10mmのジ
ルコニアムライト原料、アルミナジルコニア原料、Si
C原料の使用量を本発明の特許請求の範囲を超えて変化
させたものである。
【0042】作成した試料について、JISR2554-197
6 に準じて焼成後の線変化率を測定した。また、JIS
R 2657-1995に準じて急熱−急冷によるスポーリング試
験行った。試料表面の1/2が剥落した時点の加熱−冷
却のサイクル数を測定した。その結果を表1に示してい
る。
【0043】本発明の実施例のキャスタブル耐火物は、
スポーリングに至るまでに要した加熱、冷却回数が、従
来のキャスタブル耐火物に比べてはるかに多く、スポー
リングに強いことが明らかである。
【0044】実施例1と比較例1について、A社B製鉄
所320t取鍋敷湯当り部で使用した結果を表2に示し
ている。実施例1は、比較例1に対して亀裂、剥離も少
なく、高耐用性を示した。
【0045】なお、この発明のキャスタブル耐火物は、
上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨の
範囲内において種々の応用、変形を加えることが可能で
ある。
【0046】表2 本発明の実施例1と比較例1
【表2】
【0047】
【発明の効果】以上のように本発明にあっては、マトリ
ックスに対して相対的に熱膨張率の小さいジルコニアム
ライト原料、アルミナジルコニア原料、SiC原料の1
〜10mmを所定量使用することで、高温加熱後にマト
リックスと骨材の間に微亀裂が生じ、弾性率が従来品よ
りも低下することで、耐熱スポーリング性が向上し、さ
らに粒径0.1mm以下のマグネシア原料1〜10重量
%、アルミナセメント0.1〜10重量%、シリカ超微
粉0.5〜10重量%、残部をアルミナ系原料で構成す
ることによって、スピネル生成反応を適正に促進できて
スラグ浸透を抑制し、従来のアルミナ・マグネシアキャ
スタブルを用いた場合よりも亀裂、剥離が少なく、耐用
性を向上させることができる。そのため、施工体の耐用
回数を増大させ、耐火物原単位、原単価の低減に寄与す
ることができる。
【0048】また、マトリックスに対して相対的に熱膨
張率の小さいジルコニアムライト原料、アルミナジルコ
ニア原料、SiC原料の1〜10mmを所定量使用する
ことで、高温加熱後にマトリックスと骨材の間に微亀裂
が生じ、弾性率が従来品よりも低下することで耐熱スポ
ーリング性が向上できるとともに、粒径0.1mm以下
のマグネシア系原料10重量%以下、アルミナセメント
0.1〜10重量%、粒径1mm以下のスピネル系原料
1〜30重量%を配合することによって、スラグ浸透を
効果的に抑制でき、従来のアルミナ・スピネルキャスタ
ブルを用いた場合よりも亀裂、剥離が少なく、耐用性を
向上させることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 反町 健一 兵庫県赤穂市中広字東沖1576番地の2 川 崎炉材株式会社内 Fターム(参考) 4G033 AA01 AA02 AB01 AB02 BA01 4K051 BE03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒径1〜10mmのジルコニアムライト
    原料、アルミナジルコニア原料、SiC原料の1種また
    は2種以上の合量が1〜50重量%、粒径0.1mm以
    下のマグネシア原料1〜10重量%、アルミナセメント
    0.1〜10重量%、シリカ超微粉0.5〜10重量
    %、残部をアルミナ系原料で構成することを特徴とする
    キャスタブル耐火物。
  2. 【請求項2】 粒径1〜10mmのジルコニアムライト
    原料、アルミナジルコニア原料、SiC原料の1種また
    は2種以上の合量が1〜50重量%、粒径0.1mm以
    下のマグネシア系原料10重量%以下、アルミナセメン
    ト0.1〜10重量%、粒径1mm以下のスピネル系原
    料1〜30重量%、残部をアルミナ系原料で構成するこ
    とを特徴とするキャスタブル耐火物。
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