JP2001182921A - 廃棄物溶融炉流し込み施工用不定形耐火物およびそれを使用した廃棄物溶融炉 - Google Patents

廃棄物溶融炉流し込み施工用不定形耐火物およびそれを使用した廃棄物溶融炉

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龍一 鈴木
Toshihiro Isobe
利弘 礒部
Masahiro Shiomori
真宏 塩盛
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃棄物溶融炉の内張りに使用されるノンクロ
ム質の流し込み施工用不定形耐火物と、その耐火物を内
張りした廃棄物溶融炉を得る。 【解決手段】 マグネシア5〜20質量%、残部をアルミ
ナ主体とした耐火骨材100質量%に対し、オキシカルボ
ン酸アルミニウムを外掛け0.05〜3質量%添加した廃棄
物溶融炉流し込み施工用不定形耐火物と、この不定形耐
火物を内張りした廃棄物溶融炉である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、廃棄物溶融炉の内張り
に使用されるノンクロム質の流し込み施工用不定形耐火
物と、その耐火物を内張りした廃棄物溶融炉に関する。
【0002】
【従来の技術】廃棄物の溶融処理は、固形廃棄物を直接
溶融する方法と、焼却炉で廃棄物を一旦焼却後、その焼
却灰を溶融する方法がある。
【0003】溶融炉に使用される耐火物は、耐食性の面から
酸化クロムを含有したクロム含有質不定形耐火物が一般
的である。酸化クロムはアルミナ等の骨材との反応で固
溶体を生成し、耐火物の耐熱性を向上させる。さらに、
耐火物使用中にクロム成分の溶出でスラグの粘性を高
め、スラグの浸透を抑止する効果をもつ。
【0004】また、ノンクロム質として、耐スラグ性を目的
とした炭素含有材質あるいは炭化珪素含有材質(特開平
11-278939号公報)が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】クロム含有質は、酸化
クロムが耐火物使用中の高温で人体に有害な六価クロム
に変化し、スラグを汚染することで環境上の問題があ
る。一方、炭素含有材質あるいは炭化珪素含有材質は、
炭素成分の酸化で耐火物の組成強度が劣化し、耐食性に
おいて不十分である。
【0006】溶融炉で生成するスラグの成分は、都市ごみ等
の生活系廃棄物に見られるようにCaO/SiO2質量
比が0.1〜1.5である。例えば製鉄産業における溶融金属
処理で生成するスラグのCaO/SiO2質量比3〜5に
くらべ、小さい。
【0007】溶融炉の操業時のスラグ温度は1200〜1500℃で
ある。CaO/SiO2質量比が0.1〜1.5程度のスラグ
はこの温度域で粘性が特に低く、耐火物組織に対するス
ラグ浸透が生じ易く、このことが溶融炉耐火物の寿命低
下の大きな要因である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴とするとこ
ろは、マグネシア5〜20質量%、残部をアルミナ主体と
した耐火骨材100質量%に対し、オキシカルボン酸アル
ミニウムを外掛け0.05〜3質量%添加した廃棄物溶融炉
流し込み施工用不定形耐火物である。また、マグネシア
5〜20質量%、MgO・Al23系スピネル30質量%以
下、残部をアルミナ主体とした耐火骨材100質量%に対
し、オキシカルボン酸アルミニウムを外掛け0.05〜3質
量%添加し、且つ前記マグネシアおよびMgO・Al2
3系スピネルの合量がMgO換算で30質量%以下とし
た廃棄物溶融炉流し込み施工用不定形耐火物である。
【0009】本発明による耐火物はノンクロム質であり、環
境上の問題がない。しかも、耐食性について従来のクロ
ム含有質と同等もしくはそれ以上の成績が得られる。こ
の耐食性向上の機構は必ずしも明確ではないが、以下の
とおりと予想される。
【0010】耐火骨材として使用するアルミナとマグネシア
は、自身の耐火性に加え、両者の反応で生成されるAl
203・MgO系スピネル(以下、単にスピネルと称す
る)が耐スラグ侵食性に優れる。また、前記スピネル生
成時の体積膨張で耐火物組織を緻密化し、耐スラグ浸透
性を向上させる。
【0011】本発明で使用するオキシカルボン酸アルミニウ
ムは、結合剤としての役割を持つ。オキシカルボン酸ア
ルミニウムは、耐火物施工時の施工水分存在下でマグネ
シアのアルカリ成分と反応し、ゲル化して施工体強度を
付与する。
【0012】不定形耐火物において結合剤として一搬に使用
されるアルミナセメントは、アルミナセメント成分中の
CaOがCaO系低融物を生成し、耐食性低下の原因と
なる。オキシカルボン酸アルミニウムはCaOを含有し
ておらず、アルミナセメントに見られる前記原因による
耐食性の低下がない。
【0013】耐火骨材としてのアルミナとマグネシアは、前
記したようにスピネル生成に伴う体積膨張で耐火物組織
が緻密化し、耐スラグ浸透性を向上させる。しかし、こ
の耐火骨材間の反応によるスピネル生成では、粘性の低
い溶融炉スラグの浸透防止およびマトリックス部の耐食
性向上に十分なものではない。
【0014】製鉄産業における溶融金属容器の操業温度は、
1500℃以上である。これに対し溶融炉の操業温度は1500
℃以下、通常1200〜1350℃程度である。オキシカルボン
酸アルミニウムは耐火物使用中の熱分解でアルミナにな
るが、このアルミナは超微粒子でしかも非晶質のため
に、溶融炉操業時の比較的低い温度域においてもスピネ
ル生成が進む。また、アルミナ超微粒子のためにこのス
ピネル生成はマトリックスが中心となる。
【0015】その結果、本発明による不定形耐火物は、溶融
炉の操業温度条件下において、粘性の低いスラグに対
し、耐スラグ浸透性および耐スラグ侵食性に優れた効果
を発揮する。
【0016】また、本発明は耐火骨材のマグネシアを、粒径
75μm以下の超微粒子のマグネシアとして使用すると、
オキシカルボン酸アルミニウムからのアルミナ超微粒子
との反応によるスピネル生成がより顕著となり、耐スラ
グ浸透性および耐スラグ侵食性の効果がさらに優れたも
のとなる。
【0017】例えば溶融金属容器でのスラグは溶融金属湯面
上に浮遊する僅かな量である。これに対し、溶融炉は内
容物がすべてスラグのため、本発明による耐スラグ浸透
性および耐スラグ侵食性の効果は、溶融炉耐火物の寿命
延長に大きく貢献する。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の耐火物において、耐火骨
材はマグネシアおよびアルミナを主材とする。必要によ
っては、さらにスピネルを組合わせてもよい。
【0019】マグネシアは、例えばMgO純度90質量%以上
の焼結品あるいは電融品を使用する。耐火骨材中に占め
る割合は、5質量%未満では耐スラグ浸透性の効果に劣
り、20質量%を超える耐スポーリング性に劣る。さらに
好ましい割合は、5〜15質量%である。
【0020】マグネシアの粒径は、アルミナさらにはスピネ
ルとともに、耐火物の充填性を考慮して粗粒、中粒、微
粒に調整するが、本発明ではマグネシア5〜20質量%の
うち、粒径75μm以下のマグネシアが、耐火骨材100質
量%に占める割合で5〜15質量%にすると、耐スラグ浸
透性および耐スラグ侵食性ともに、さらに向上する。
【0021】粒径75μm以下のマグネシアが、耐火骨材100
質量%に占める割合で5質量%未満では超微粒子のマグ
ネシアを使用したことによる耐スラグ浸透性および耐ス
ラグ侵食性向上の効果が得られず、20質量%を超えると
スピネル生成過多が原因と思われる耐スポーリング性の
低下傾向が見られ、好ましくない。
【0022】なお、後述の実施例も含め、耐火骨材粒子の粒
径はJIS標準篩で特定することができる。
【0023】アルミナは、Al2O3純度90質量%以上の焼
結品あるいは電融品である。微粉部には、焼結品の中で
も微粒として入手しやすい仮焼アルミナの使用が好まし
い。
【0024】耐火骨材中に占めるアルミナの割合は、マグネ
シアあるいはマグネシアとスピネルとの合量の残部を占
めるが、多過ぎるとマグネシアとの反応によるスピネル
生成が不十分になるためか、耐スラグ浸透性に劣る。ま
た、少な過ぎてもスピネル生成過多が原因と思われる耐
スポーリング性の低下が見られ好ましくない。
【0025】スピネルを組合わせる場合、耐火骨材に占める
スピネルの割合は30質量%以下とする。30質量%を超え
ると、アルミナとマグネシアとの間に介在するこのスピ
ネルが、アルミナとマグネシアの反応によるスピネル生
成を阻害し、本発明の効果が不十分となる。
【0026】また、スピネルを組合わせる場合は、スピネル
とマグネシアとの合量がMgO換算で30質量%以下であ
ることが必要である。30質量%を超えると耐スポーリン
グ性に劣る。
【0027】スピネルは焼結品、電融品のいずれでもよい。
このスピネルを構成するMgOおよびAl2O3の割合
は、理論組成のものに限らず、MgOが例えば10質量%
前後のAl2O3リッチであってもよい。
【0028】オキシカルボン酸アルミニウムの具体例は、塩
基性乳酸アルミニウム、グリコール酸アルミニウム、リ
ンゴ酸アルミニウム、酒石酸アルミニウム、クエン酸ア
ルミニウム等である。Al2O3/オキシカルボン酸が
モル比で0.3〜2のものが好ましい。
【0029】オキシカルボン酸アルミニウムの添加割合は、
耐火骨材100質量%に対し外掛けで0.05質量%未満では
施工体の強度不足とともに、耐スラグ浸透性および耐ス
ラグ侵食性の効果が得られない。3質量%を超えると、
耐食性が低下する。さらに好ましくは、外掛け0.1〜2質
量%である。
【0030】他にも必要によっては、アルミナセメント、マ
グネシアセメント、ポルトランドセメント、揮発シリ
カ、分散剤、硬化促進剤、硬化遅延剤、消泡剤、耐火超
粗大粒子、有機質短繊維、金属短繊維(例えばステンレ
ス鋼繊維)、ガラス粉、ピッチ粉、セラミック繊維、炭
素繊維、発泡剤などを添加してもよい
【0031】アルミナセメントは耐食性の面から添加しない
方が好ましいが、施工体の強度をより大きくするため
に、例えば耐火骨材100質量%に対し、外掛け2質量%未
満といった僅かな量を添加することは差し支えない。
【0032】その点、マグネシアセメントは耐食性低下が少
ないので好ましい。分散剤は耐火物施工時の流動性付与
の効果をもつ。その添加量は、耐火骨材100質量%対し
外掛け0.05〜0.5質量%好ましい。
【0033】分散剤は解こう剤と称される場合もある。具体
例としては、ヘキサメタリン酸ソーダ、トリポリリン酸
ソーダ、ピロリン酸ソーダ、ウルトラポリリン酸ソー
ダ、酸性ヘキサメタリン酸ソーダ、ホウ酸ソーダ、炭酸
ソーダ、クエン酸ソーダ、酒石酸ソーダ、ポリアクリル
酸ソーダ、スルホン酸ソーダ、ポリカルボン酸塩等があ
る。
【0034】揮発シリカは、例えばシリコンまたは珪素合金
製造の際の副産物として得られるシリカ超微粒子であ
る。シリカフラワーまたはマイクロシリカなどの商品名
で市販されている。施工時における流動性付与の効果を
持つ。割合は耐火骨材100質量%に対し3質量%以下、さ
らに好ましくは0.5〜2質量%である。3質量%を超える
とそのSiO2成分がSiO2系の低融物を生成し、耐食
性の低下を招く。
【0035】有機質短繊維は、施工後の加熱乾燥時に熱消失
し、乾燥に伴なう水蒸気の逃路を形成することで、施工
体の膨れあるいは乾燥爆裂を防止する効果を持つ。有機
質短繊維の具体例は、1デニール、長さ約1〜10mmのP
VA,ビニロン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエス
テル等である。添加量は耐火骨材100質量%に対して0.0
5〜0.5質量%が好ましい。
【0036】耐火超粗大粒子は例えば粒径が10mm超え、最
大50mm程度のアルミナ、アルミナ−シリカ、スピネル
あるいはこれらを主材とした耐火原料、あるいは耐火物
廃材等である。耐火骨材100重量%に対する外掛けで、
例えば30重量%以下の範囲で添加する。耐スポーリング
性に効果がある。
【0037】施工は中子を用いた流し込みとする。配合組成
全体100質量%に対し、施工水を外掛けで3〜7質量%程
度の添加し、混合後、施工する。施工に際しては、バイ
ブレータ使用して密充填化を図ることが好ましい。
【0038】本発明による耐火物は、廃棄物溶融炉におい
て、炉底、側壁、羽口、樋、天井等の内張りに使用でき
る。内張り施工は、各部位に直接施工だけでなく、予め
一定の形状・寸法に施工して得たブロックを用いてもよ
い。
【0039】施工対象の廃棄物溶融炉の型式は特に限定され
るものではない。例えばガス、油等の燃料を使用するタ
イプ、あるいはアーク、プラズマ、発熱体、誘導加熱等
の電気によって加熱溶融するタイプ等が対象となる。
【0040】
【実施例】表1は本発明実施例、表2はその比較例であ
る。また、表3は試験で使用した都市ごみスラグの化学
成分である。各例は、配合組成全体に対して施工水を外
掛け5質量%の添加し、混合後、型枠内に振動を付与し
つつ流し込み施工し、さらに養生・110℃×24時間乾燥
して得た試験片について、以下の試験を行なった。
【0041】耐スポーリング性;1400℃×30分加熱後、空冷
し、これをくり返して亀裂発生の状況を観察し、◎…特
に良い、〇…良い、×…悪いの3段階で評価した。
【0042】耐スラグ侵食性;溶融炉の操業温度条件を想定
し、1400℃×10時間の回転侵食試験を行なった。試験結
果は、比較例1の溶損寸法を100とした指数で示し、数値
が小さいほど溶損が少ない。
【0043】耐スラグ浸透性;前記回転侵食試験の試験後の
試片から、スラグ浸透寸法を測定した。試験結果は、比
較例1の溶損寸法を100とした指数で示し、数値が小さい
ほど溶損が少ない。
【0044】実施例および比較例の耐火物の一部を実機試験
として、表面燃焼溶融炉の炉底に中子を用いて流し込み
施工した。施工にはバイブレーターにて充填を促進させ
た。養生・加熱乾燥後、使用した。炉を3ヶ月操業させ
た後、炉底の内張りの損耗量を測定した。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】本発明実施例は、ノンクロム質により環境面で
の問題がないという基本的効果に加え、都市ごみスラグ
に対する耐スラグ侵食性および耐スラグ浸透性に優れて
いる。また、耐スポーリング性においてもそん色がな
い。そして、これらの効果は実機試験からも確認でき
る。
【0049】本発明実施例の中で、粒径75μm以下のマグネ
シアを特定量使用したものは、耐スラグ侵食性および耐
スラグ浸透性について一段と優れている。これに対し比
較例1のアルミナ−クロム質は、各試験値とも優れてい
るが、クロム含有質であることで環境汚染の問題があ
る。
【0050】比較例2はアルミナ−炭化珪素質である。炭化
珪素の酸化が原因で耐スラグ侵食性性および耐スラグ浸
透性に劣る。比較例3は塩基性乳酸アルミニウムを使用
しているが、マグネシアを含まないために耐スラグ侵食
性および耐スラグ浸透性に劣る。
【0051】マグネシアの割合が多い比較例4とスピネルの
割合が多い比較例6は、耐スポーリング性および耐スラ
グ浸透性に劣る。結合剤にアルミナセメントを使用した
比較例5は、耐スラグ侵食性および耐スラグ浸透性に劣
る。また、塩基性乳酸アルミニウムの割合が多過ぎる比
較例7は、耐スラグ侵食性に劣る。
【0052】また、耐スラグ侵食性の試験では、一部の実施
例および比較例については製鋼転炉スラグ(CaO/S
iO2質量比4.2)を使用し、溶鋼容器の操業温度条件を
想定した1650℃×10時間での回転侵食試験を行った。試
験結果は、比較例1の溶損寸法を100とした指数で示し、
数値が小さいほど溶損が少ない。
【0053】結合剤にアルミナセメントを使用した比較例5
は、製鋼転炉スラグ使用の試験に比べ、都市ごみスラグ
使用での試験において耐スラグ侵食性の低下が著しい。
これに対し本発明実施例は、都市ごみスラグ使用の試験
においても耐スラグ侵食性に優れている。この結果から
も、本発明耐火物の効果は溶融炉の用途において発揮さ
れる特有の現象であることが判る。
【0054】
【発明の効果】本発明による耐火物は廃棄物溶融炉の内
張り材として、ノンクロム質であることで環境汚染の問
題を排除するとともに、耐用性においてもクロム含有材
質に比べてそん色のない材質を得ることができる。廃棄
物処理において溶融炉の必要性と環境問題の改善要求は
ますます高くなっている。この背景から、本発明の価値
はきわめて大きい。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F23M 5/00 C04B 35/10 F F27D 1/00 35/20 Fターム(参考) 3K061 AA24 AB03 BA01 BA09 BA10 3K065 AA24 AB03 BA01 BA09 BA10 FA12 FB13 4G030 AA07 AA36 BA23 BA25 CA01 4K051 BE03 GA01 LC01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マグネシア5〜20質量%、残部をアルミナ
    主体とした耐火骨材100質量%に対し、オキシカルボン
    酸アルミニウムを外掛け0.05〜3質量%添加した廃棄物
    溶融炉流し込み施工用不定形耐火物。
  2. 【請求項2】 マグネシア5〜20質量%、MgO・Al2
    3系スピネル30質量%以下、残部をアルミナ主体とし
    た耐火骨材100質量%に対し、オキシカルボン酸アルミ
    ニウムを外掛け0.05〜3質量%添加し、且つ前記マグネ
    シアおよびMgO・Al23系スピネルの合量がMgO
    換算で30質量%以下とした廃棄物溶融炉流し込み施工用
    不定形耐火物。
  3. 【請求項3】 マグネシア5〜20質量%のうち粒径75μm
    以下のマグネシアが、耐火骨材100質量%に占める割合
    で5〜15質量%である請求項1または2記載の廃棄物溶融
    炉流し込み施工用不定形耐火物。
  4. 【請求項4】 MgO・Al23系スピネルがAl23
    リッチスピネルである請求項1、2または3記載の廃棄物
    溶融炉流し込み施工用不定形耐火物。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の
    流し込み施工用不定形耐火物を内張りした廃棄物溶融
    炉。
JP36952299A 1999-12-27 1999-12-27 廃棄物溶融炉流し込み施工用不定形耐火物およびそれを使用した廃棄物溶融炉 Pending JP2001182921A (ja)

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JP2008088044A (ja) * 2006-10-03 2008-04-17 Yotai Refractories Co Ltd 不定形耐火物及び廃棄物溶融炉
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RU2574236C2 (ru) * 2014-05-06 2016-02-10 Общество с ограниченной ответственностью Научно-производственный центр "Цеолит" (ООО НПЦ "Цеолит") Плавленый огнеупорный материал

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