JP3044259B2 - ポリプロピレンの製造方法 - Google Patents
ポリプロピレンの製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、プロピレンの重合方法に関する。詳しく
は、重合系に特定の造核剤を用いることによる高結晶性
ポリプロピレンの製造方法である。
は、重合系に特定の造核剤を用いることによる高結晶性
ポリプロピレンの製造方法である。
[発明が解決しようとする課題] 結晶性ポリプロピレンは、優れた物理的性質のため、
近年著しく需要が伸びている。
近年著しく需要が伸びている。
この需要の伸びと相俟ってポリプロピレンの製造技術
の進歩も著しく、重合用触媒に関しては従来の三塩化チ
タン型触媒に対し、マグネシウム化合物にチタン化合物
を担持した高活性触媒が開発されたり、プロセスに関し
ても、より合理化された塊状重合法や気相重合法が採用
されつつある。
の進歩も著しく、重合用触媒に関しては従来の三塩化チ
タン型触媒に対し、マグネシウム化合物にチタン化合物
を担持した高活性触媒が開発されたり、プロセスに関し
ても、より合理化された塊状重合法や気相重合法が採用
されつつある。
しかしながら、用途によっては、公知の技術による製
品は、十分満足できるものではない。製品の剛性を上げ
る方法として造核剤を添加する方法は広く用いられてい
る。造核剤の重合体への配合方法は、一般に使用される
ヘンシェルミキサー、Vブレンダー、リボンブレンダ
ー、バンバリーミキサー、ニーダーブレンダー等で所用
時間混合し通常の押出機にて造粒されている。しかし、
これらの方法では、造核剤の分散不良による製品物性の
ばらつきといった問題が生じる上に、配合工程で消費さ
れるエネルギーコストも少なからぬものである。
品は、十分満足できるものではない。製品の剛性を上げ
る方法として造核剤を添加する方法は広く用いられてい
る。造核剤の重合体への配合方法は、一般に使用される
ヘンシェルミキサー、Vブレンダー、リボンブレンダ
ー、バンバリーミキサー、ニーダーブレンダー等で所用
時間混合し通常の押出機にて造粒されている。しかし、
これらの方法では、造核剤の分散不良による製品物性の
ばらつきといった問題が生じる上に、配合工程で消費さ
れるエネルギーコストも少なからぬものである。
また、重合的に工夫して、いわゆる多段重合法で高剛
性なポリプロピレンを製造する方法も提案されている。
例えば、特開昭58−201806号、特開昭58−219207号など
において高分子量部分と低分子量部分の2段階で重合体
を製造する方法や、特開昭60−49008号、特開昭60−490
09号、特開昭62−124108号、特開昭62−195007号におい
ては、3段階で重合体を製造する方法が提案されてい
る。
性なポリプロピレンを製造する方法も提案されている。
例えば、特開昭58−201806号、特開昭58−219207号など
において高分子量部分と低分子量部分の2段階で重合体
を製造する方法や、特開昭60−49008号、特開昭60−490
09号、特開昭62−124108号、特開昭62−195007号におい
ては、3段階で重合体を製造する方法が提案されてい
る。
しかしながら、これらの提案では、具体的に開示され
ている触媒は古くから使用されている三塩化チタン型触
媒であり、重合活性が低いため、いわゆる脱灰工程を設
けて、製品の着色などの問題を避ける必要がある。
ている触媒は古くから使用されている三塩化チタン型触
媒であり、重合活性が低いため、いわゆる脱灰工程を設
けて、製品の着色などの問題を避ける必要がある。
以上述べたいずれの方法においても、より一層の高剛
性をはるかには造核剤を必要としている。そのため、先
に述べた造核剤の均一分散が問題になる。
性をはるかには造核剤を必要としている。そのため、先
に述べた造核剤の均一分散が問題になる。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、かかる従来技術の問題点を解決するべ
く鋭意検討を行った結果、マグネシウム化合物にチタン
化合物を担持してなる高活性かつ高立体規則性触媒を用
い、プロピレンを重合する際に、エチレンおよび/また
はα−オレフィンを重合した後に造核剤を添加すること
により、剛性の高い製品が得られることを見出し、本発
明を完成させるに至った。
く鋭意検討を行った結果、マグネシウム化合物にチタン
化合物を担持してなる高活性かつ高立体規則性触媒を用
い、プロピレンを重合する際に、エチレンおよび/また
はα−オレフィンを重合した後に造核剤を添加すること
により、剛性の高い製品が得られることを見出し、本発
明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は (A)マグネシウム化合物にチタン化合物を担持してな
る触媒成分 (B)成分としてリチウム、マグネシウム、アルミニウ
ムの有機金属化合物から選んだ少なくとも1種と、 (C)成分として電子供与性化合物とから成る触媒の存
在下、プロピレンを重合するにあたって、触媒成分
(A)1g当たり少なくとも0.1gのエチレンおよび/また
はα−オレフィンを重合した後、該重合系に吉草酸、ス
テアリン酸、パルミチン酸、コハク酸、グルタル酸、ア
ジピン酸、安息香酸、アントラニル酸、ケイ皮酸、アセ
チルサリチル酸、フタル酸のアルカリ金属塩、アルカリ
土金属塩、アルミニウム塩、チタン塩、クロム塩から選
んだ少なくとも1種の造核剤を、得られる最終重合体10
0重量部に対し0.001〜1重量部となるように添加してか
ら、プロピレンの重合を継続することを特徴とする高結
晶性ポリプロピレンの製造方法に関する。
る触媒成分 (B)成分としてリチウム、マグネシウム、アルミニウ
ムの有機金属化合物から選んだ少なくとも1種と、 (C)成分として電子供与性化合物とから成る触媒の存
在下、プロピレンを重合するにあたって、触媒成分
(A)1g当たり少なくとも0.1gのエチレンおよび/また
はα−オレフィンを重合した後、該重合系に吉草酸、ス
テアリン酸、パルミチン酸、コハク酸、グルタル酸、ア
ジピン酸、安息香酸、アントラニル酸、ケイ皮酸、アセ
チルサリチル酸、フタル酸のアルカリ金属塩、アルカリ
土金属塩、アルミニウム塩、チタン塩、クロム塩から選
んだ少なくとも1種の造核剤を、得られる最終重合体10
0重量部に対し0.001〜1重量部となるように添加してか
ら、プロピレンの重合を継続することを特徴とする高結
晶性ポリプロピレンの製造方法に関する。
高結晶性ポリプロピレンを製造するには高立体規則性
触媒を使用する必要があり、本発明で使用される触媒成
分(A)の一例として、特開昭63−3007号,特開昭63−
314210号,特開昭63−317502号,特開昭64−105号,特
平昭1−165608号を例示することができる。具体例とし
ては、以下のような触媒を挙げることができる。
触媒を使用する必要があり、本発明で使用される触媒成
分(A)の一例として、特開昭63−3007号,特開昭63−
314210号,特開昭63−317502号,特開昭64−105号,特
平昭1−165608号を例示することができる。具体例とし
ては、以下のような触媒を挙げることができる。
(A)(i)金属マグネシウムと水酸化有機化合物、マ
グネシウムの酸素含有有機化合物からなる群より選んだ
少なくとも1員と、 (ii)電子供与性化合物と、 (iii)チタンの酸素含有有機化合物とを含有する均一
溶液に、 (iv)少なくとも1種のハロゲン化アルミニウム化合物
を反応させ、得られた固体生成物に、さらに (v)電子供与性化合物と、 (vi)ハロゲン化チタン化合物を反応させて得られる触
媒成分(A)を挙げることができる。
グネシウムの酸素含有有機化合物からなる群より選んだ
少なくとも1員と、 (ii)電子供与性化合物と、 (iii)チタンの酸素含有有機化合物とを含有する均一
溶液に、 (iv)少なくとも1種のハロゲン化アルミニウム化合物
を反応させ、得られた固体生成物に、さらに (v)電子供与性化合物と、 (vi)ハロゲン化チタン化合物を反応させて得られる触
媒成分(A)を挙げることができる。
マグネシウム含有化合物としては、例えば、金属マグ
ネシウムとエタノール、n−ブタノールなどのアルコー
ル類、または有機シラノール類とからなる反応剤、マグ
ネシウムアルコキシド類などのマグネシウムの酸素含有
機化合物が挙げられる。電子供与性化合物としては酢酸
エチル、フタル酸エチル、フタル酸ジイソブチル等のエ
ステル、エーテル、ケトン、アミド等が挙げられる。チ
タンの酸素含有有機化合物としてはチタンテトラエトキ
シド、チタンテトラ−n−ブトキシド等が挙げられる。
ハロゲン化アルミニウム化合物としては、エチルアルミ
ニウムジクロライド、イソブチルアルミニウムジクロラ
イド等が挙げられる。ハロゲン化チタンとしては四塩化
チタン等が挙げられる。
ネシウムとエタノール、n−ブタノールなどのアルコー
ル類、または有機シラノール類とからなる反応剤、マグ
ネシウムアルコキシド類などのマグネシウムの酸素含有
機化合物が挙げられる。電子供与性化合物としては酢酸
エチル、フタル酸エチル、フタル酸ジイソブチル等のエ
ステル、エーテル、ケトン、アミド等が挙げられる。チ
タンの酸素含有有機化合物としてはチタンテトラエトキ
シド、チタンテトラ−n−ブトキシド等が挙げられる。
ハロゲン化アルミニウム化合物としては、エチルアルミ
ニウムジクロライド、イソブチルアルミニウムジクロラ
イド等が挙げられる。ハロゲン化チタンとしては四塩化
チタン等が挙げられる。
重合の際、触媒成分(A)の使用量は、反応器1L当た
り、チタン原子0.001〜2.5ミリモル(mmol)に相当する
量で使用することが好ましい。
り、チタン原子0.001〜2.5ミリモル(mmol)に相当する
量で使用することが好ましい。
(B)成分の有機金属化合物としては、リチウム、マ
グネシウム、アルミニウムの有機金属化合物から選んだ
少なくとも1種のもので、例えば、n−ブチルリチウ
ム、ジエチルマグネシウム、トリエチルアルミニウム、
トリ−i−ブチルアルミニウム、ジエチルアルミニウム
クロライド、ジイソブチルアルミニウムクロライド等が
使用できる。
グネシウム、アルミニウムの有機金属化合物から選んだ
少なくとも1種のもので、例えば、n−ブチルリチウ
ム、ジエチルマグネシウム、トリエチルアルミニウム、
トリ−i−ブチルアルミニウム、ジエチルアルミニウム
クロライド、ジイソブチルアルミニウムクロライド等が
使用できる。
(C)成分としては、電子供与性化合物で、例えば、
酢酸エチル、プロピオン酸ブチル、安息香酸エチル、ト
ルイル酸メチル、トリメチルメトキシシラン、ジフェニ
ルジメトキシシラン、ジ−i−ブチルジメトキシシラン
が使用できる。
酢酸エチル、プロピオン酸ブチル、安息香酸エチル、ト
ルイル酸メチル、トリメチルメトキシシラン、ジフェニ
ルジメトキシシラン、ジ−i−ブチルジメトキシシラン
が使用できる。
(B)成分の有機金属化合物は、反応器1L当たり、0.
02〜50mmol、好ましくは0.2〜5mmolの濃度で使用する。
02〜50mmol、好ましくは0.2〜5mmolの濃度で使用する。
(C)成分の電子供与性化合物は、反応器1L当たり、
0.001〜50mmol、好ましくは0.01〜5mmolの濃度で使用す
る。
0.001〜50mmol、好ましくは0.01〜5mmolの濃度で使用す
る。
本発明における3成分の重合器内への送入態様は、特
に限定されるものではなく、例えば触媒成分(A),成
分(B),成分(C)を各々別個に重合器へ送入する方
法、あるいは触媒成分(A)と成分(C)を接触させた
後に成分(B)と接触させて重合する方法、成分(B)
と成分(C)を接触させた後に触媒成分(A)と接触さ
せて重合する方法、予め触媒成分(A)と成分(B)と
成分(C)とを接触させて重合する方法などを採用する
ことができる。
に限定されるものではなく、例えば触媒成分(A),成
分(B),成分(C)を各々別個に重合器へ送入する方
法、あるいは触媒成分(A)と成分(C)を接触させた
後に成分(B)と接触させて重合する方法、成分(B)
と成分(C)を接触させた後に触媒成分(A)と接触さ
せて重合する方法、予め触媒成分(A)と成分(B)と
成分(C)とを接触させて重合する方法などを採用する
ことができる。
プロピレンの重合は、重合体の融点未満の反応温度
で、気相重合,塊状重合,スラリー重合のいづれも採用
できる。さらには2段階以上の多段重合でも実施でき
る。
で、気相重合,塊状重合,スラリー重合のいづれも採用
できる。さらには2段階以上の多段重合でも実施でき
る。
重合を液相中で行う場合は、プロピレンそれ自身を反
応媒体としてもよいが、不活性溶媒を反応媒体として用
いることもできる。この不活性溶媒は、当該技術分野で
通常用いられるものであればどれでも使用することがで
きるが、特に4〜20個の炭素原子を有するアルカン,シ
ルロアルカン,例えばイソブタン,ペンタン,ヘキサ
ン,シクロヘキサンなどが適当である。
応媒体としてもよいが、不活性溶媒を反応媒体として用
いることもできる。この不活性溶媒は、当該技術分野で
通常用いられるものであればどれでも使用することがで
きるが、特に4〜20個の炭素原子を有するアルカン,シ
ルロアルカン,例えばイソブタン,ペンタン,ヘキサ
ン,シクロヘキサンなどが適当である。
重合反応条件は、重合体の融点未満の反応温度で行わ
れる限り特に限定されないが、通常反応温度20〜110
℃,圧力2〜50kg/cm2・Gに選ばれる。
れる限り特に限定されないが、通常反応温度20〜110
℃,圧力2〜50kg/cm2・Gに選ばれる。
重合工程において使用する反応器は、当該技術分野で
通常用いられるものであれば適宜使用することができ
る。例えば、撹拌槽型反応器,流動床型反応器または循
環式反応器を用いて、重合操作を連続方式,半回分方式
および回分方式のいずれかの方式で行うことができる。
通常用いられるものであれば適宜使用することができ
る。例えば、撹拌槽型反応器,流動床型反応器または循
環式反応器を用いて、重合操作を連続方式,半回分方式
および回分方式のいずれかの方式で行うことができる。
本発明で使用される造核剤は、吉草酸、ステアリン
酸、パルミチン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン
酸、安息香酸、アントラニル酸、ケイ皮酸、アセチルサ
リチル酸、フタル酸のアルカリ金属塩、アルカリ土金属
塩、アルミニウム塩、チタン塩、クロム塩から選ばれる
ものである。具体的には、p−t−ブチル安息香酸のナ
トリウム塩、カルシウム塩、アルミニウム塩、アルミニ
ウム−ビス(p−t−ブチル安息香酸)ヒドロキシ、ア
ルミニウム−ビス(p−トルイル酸)ヒドロキシ、アル
ミニウム−ビス(アニス酸)ヒドロキシ、シクロペンタ
ンカルボン酸ナトリウム、グルタル酸ナトリウム、ケイ
皮酸ナトリウム等が挙げられる。
酸、パルミチン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン
酸、安息香酸、アントラニル酸、ケイ皮酸、アセチルサ
リチル酸、フタル酸のアルカリ金属塩、アルカリ土金属
塩、アルミニウム塩、チタン塩、クロム塩から選ばれる
ものである。具体的には、p−t−ブチル安息香酸のナ
トリウム塩、カルシウム塩、アルミニウム塩、アルミニ
ウム−ビス(p−t−ブチル安息香酸)ヒドロキシ、ア
ルミニウム−ビス(p−トルイル酸)ヒドロキシ、アル
ミニウム−ビス(アニス酸)ヒドロキシ、シクロペンタ
ンカルボン酸ナトリウム、グルタル酸ナトリウム、ケイ
皮酸ナトリウム等が挙げられる。
これらの造核剤は単独でまたは2種以上混合して使用
することができる。造核剤の添加量は、得られる重合体
100重量部に対し0.001〜1重量部となる範囲である。0.
001重量部未満であると得られる重合体の剛性向上効果
が少なく、1重量部を越えても造核剤の有効改良効果が
少い。好ましい添加量は0.005〜0.5重量部である。
することができる。造核剤の添加量は、得られる重合体
100重量部に対し0.001〜1重量部となる範囲である。0.
001重量部未満であると得られる重合体の剛性向上効果
が少なく、1重量部を越えても造核剤の有効改良効果が
少い。好ましい添加量は0.005〜0.5重量部である。
造核剤の添加方法としては、造核剤を重合系にそのま
ま添加しても良いし、または、不活性有機溶媒に造核剤
を懸濁、または、溶解させてから添加しても良い。
ま添加しても良いし、または、不活性有機溶媒に造核剤
を懸濁、または、溶解させてから添加しても良い。
造核剤の添加時期としては、触媒成分(A)1g当たり
0.1gの重合体が生成していれば、いつでも添加できる
が、最終重合体の80%が生成するまでに添加するのが好
ましい。従って、触媒成分(A)1g当たり0.1g〜100gの
重合体を予備重合した以降、多段重合における最終重合
段階が始まる前までの適当な段階で添加することが好ま
しい。また、触媒成分(A)1g当たり0.1g〜100gの重合
体を生成する場合は、当業界で周知の予備重合を採用す
ることができる。この場合、触媒成分(A)を調整する
際、(i)〜(vi)の各成分に加え、界面活性剤を使用
することが好ましい。使用する界面活性剤としては、陰
イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、非イオン
性界面活性剤、両性界面活性剤およびフッ素系界面活性
剤があげられる。なかでも非イオン性界面活性剤が最も
好ましい。例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテ
ル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ソルビタンモ
ノラウレート、ソルビタンジステアレート等があげられ
る。
0.1gの重合体が生成していれば、いつでも添加できる
が、最終重合体の80%が生成するまでに添加するのが好
ましい。従って、触媒成分(A)1g当たり0.1g〜100gの
重合体を予備重合した以降、多段重合における最終重合
段階が始まる前までの適当な段階で添加することが好ま
しい。また、触媒成分(A)1g当たり0.1g〜100gの重合
体を生成する場合は、当業界で周知の予備重合を採用す
ることができる。この場合、触媒成分(A)を調整する
際、(i)〜(vi)の各成分に加え、界面活性剤を使用
することが好ましい。使用する界面活性剤としては、陰
イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、非イオン
性界面活性剤、両性界面活性剤およびフッ素系界面活性
剤があげられる。なかでも非イオン性界面活性剤が最も
好ましい。例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテ
ル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ソルビタンモ
ノラウレート、ソルビタンジステアレート等があげられ
る。
予備重合に用いられるはモノマーは、エチレン、一般
式R−CH=CH2で示される(式中、Rは1〜10個、特に
1〜8個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖の置換・
非置換アルキル基を表わす)α−オレフィンがあげら
れ、具体的にはプロピレン、ブテン−1、4−メチルペ
ンテン−1、オクテン−1などがあげられる。これらの
モノマーを2種類以上使用してもよい。
式R−CH=CH2で示される(式中、Rは1〜10個、特に
1〜8個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖の置換・
非置換アルキル基を表わす)α−オレフィンがあげら
れ、具体的にはプロピレン、ブテン−1、4−メチルペ
ンテン−1、オクテン−1などがあげられる。これらの
モノマーを2種類以上使用してもよい。
多段重合の方法としては、特願平1−145285号、特願
平1−196552号をあげることができる。例えば、高分子
量成分を重合する工程に於いては、極限粘度[η]Hが
1.5〜5.5、好ましくは2.0以上、5.0以下のポリプロピレ
ンの製造割合RHを20〜80重量%、好ましくは30〜70重量
%とし、低分子量成分を重合する工程に置いては、極限
粘度[η]Lが0.4〜2.5、好ましくは0.6〜2.0のポリプ
ロピレンの製造割合RLを20〜80重量%、好ましくは30〜
70重量%とする。最終重合体の極限粘度[η]Wは、上
述の範囲から選ばれた2工程の各成分の極限粘度と重合
割合との間に ([η]H×RH+[η]L×RL)/100=[η]W(1) の関係を満たし、さらに、 1≦([η]H−[η]L)/RH≦10 (2) の関係を満足し、2つ各工程で得られるポリプロピレン
のキシレン可溶分XYと極限粘度[η]が XY≦−0.3×[η]+3.0 …(3) を満足する多段重合法である。この際、2工程で製造す
る各ポリプロピレンの製造順序は任意であるが、直列に
並んだ2基以上の重合器を用いて重合するのが好まし
い。
平1−196552号をあげることができる。例えば、高分子
量成分を重合する工程に於いては、極限粘度[η]Hが
1.5〜5.5、好ましくは2.0以上、5.0以下のポリプロピレ
ンの製造割合RHを20〜80重量%、好ましくは30〜70重量
%とし、低分子量成分を重合する工程に置いては、極限
粘度[η]Lが0.4〜2.5、好ましくは0.6〜2.0のポリプ
ロピレンの製造割合RLを20〜80重量%、好ましくは30〜
70重量%とする。最終重合体の極限粘度[η]Wは、上
述の範囲から選ばれた2工程の各成分の極限粘度と重合
割合との間に ([η]H×RH+[η]L×RL)/100=[η]W(1) の関係を満たし、さらに、 1≦([η]H−[η]L)/RH≦10 (2) の関係を満足し、2つ各工程で得られるポリプロピレン
のキシレン可溶分XYと極限粘度[η]が XY≦−0.3×[η]+3.0 …(3) を満足する多段重合法である。この際、2工程で製造す
る各ポリプロピレンの製造順序は任意であるが、直列に
並んだ2基以上の重合器を用いて重合するのが好まし
い。
または、高分子量成分を重合する工程に於いては、極
限粘度[η]3が3以上、好ましくは3.5以上、8以下
のポリプロピレンの製造割合R3を10〜50重量%、好まし
くは15〜40重量%とし、中間分子量成分を重合する工程
に於いては、極限粘度[η]2が1〜3、好ましくは1.
3〜2.7のポリプロピレンの製造割合R2を10〜70重量%、
好ましくは15〜50重量%とし、低分子量成分を重合する
工程に於いては、極限粘度[η]1が0.2〜1.0、好まし
くは0.4〜0.9のポリプロピレンの製造割合R1を10〜80重
量%、好ましくは20〜60重量%とする。最終重合体の極
限粘度[η]Wは、上述の範囲から選ばれた3工程の各
成分の極限粘度と重合割合との間に ([η]1×R1+[η]2×R2+[η]3×R3)/100=[η]W (4) の関係を満たし、その極限粘度[η]Wは、1〜4とな
り、3つの各工程で得られるポリプロピレンのキシレン
可溶分XYと極限粘度[η]が XY≦−0.3×[η]+3.0 …(5) を満足する多段重合法である。この際、3工程で製造す
る各ポリプロピレンの製造順序は任意であるが、直列に
並んだ3基以上の重合器を用いて重合するのが好まし
い。
限粘度[η]3が3以上、好ましくは3.5以上、8以下
のポリプロピレンの製造割合R3を10〜50重量%、好まし
くは15〜40重量%とし、中間分子量成分を重合する工程
に於いては、極限粘度[η]2が1〜3、好ましくは1.
3〜2.7のポリプロピレンの製造割合R2を10〜70重量%、
好ましくは15〜50重量%とし、低分子量成分を重合する
工程に於いては、極限粘度[η]1が0.2〜1.0、好まし
くは0.4〜0.9のポリプロピレンの製造割合R1を10〜80重
量%、好ましくは20〜60重量%とする。最終重合体の極
限粘度[η]Wは、上述の範囲から選ばれた3工程の各
成分の極限粘度と重合割合との間に ([η]1×R1+[η]2×R2+[η]3×R3)/100=[η]W (4) の関係を満たし、その極限粘度[η]Wは、1〜4とな
り、3つの各工程で得られるポリプロピレンのキシレン
可溶分XYと極限粘度[η]が XY≦−0.3×[η]+3.0 …(5) を満足する多段重合法である。この際、3工程で製造す
る各ポリプロピレンの製造順序は任意であるが、直列に
並んだ3基以上の重合器を用いて重合するのが好まし
い。
[発明の効果] 本発明の方法を用いれば、剛性に優れ、加工性の良好
なポリプロピレンが得られる。すなわち、マグネシウム
化合物にチタン化合物を担持してなる触媒成分を用い、
触媒成分1g当たり少なくとも0.1gのエチレンおよび/ま
たはα−オレフィンを重合した後に特定の造核剤を添加
することにより、造核剤の分散剤が改良され高剛性ポリ
プロピレンが容易に得られる。また、従来の方法に比べ
て配合工程を省略することも可能である。
なポリプロピレンが得られる。すなわち、マグネシウム
化合物にチタン化合物を担持してなる触媒成分を用い、
触媒成分1g当たり少なくとも0.1gのエチレンおよび/ま
たはα−オレフィンを重合した後に特定の造核剤を添加
することにより、造核剤の分散剤が改良され高剛性ポリ
プロピレンが容易に得られる。また、従来の方法に比べ
て配合工程を省略することも可能である。
[実施例] 以下に本発明を実施例により示すが、本発明はこれら
の実施例によってなんら限定されるものではない。
の実施例によってなんら限定されるものではない。
実施例,参考例および比較例における重合体の性質は
下記の方法によって測定した。
下記の方法によって測定した。
MI:ASTMD−1238条件Eによるメルトインデックス 極限粘度[η]:140℃のオルトジクロロベンゼン中で測
定しているが、極限粘度[η]を粘度平均分子量Mvの間
には以下の式がある。
定しているが、極限粘度[η]を粘度平均分子量Mvの間
には以下の式がある。
[η]=1.88×10-4×Mv0.725 曲げ弾性率:JISK7203による曲げ弾性率。
キシレン可溶分(XY):試料4gをキシレン200mlに溶解
させた後、25℃の恒温槽に1時間放置する。析出したポ
リプロピレンをろ過し、ろ液を回収する。ろ液のキシレ
ンをほとんど蒸発させた後、更に真空乾燥してキシレン
可溶分を回収し、元の試料の重量に対する百分率で求め
る。
させた後、25℃の恒温槽に1時間放置する。析出したポ
リプロピレンをろ過し、ろ液を回収する。ろ液のキシレ
ンをほとんど蒸発させた後、更に真空乾燥してキシレン
可溶分を回収し、元の試料の重量に対する百分率で求め
る。
参考例1 (イ)[触媒成分(A)の調製] 撹拌装置を備えた2Lのオートクレーブに、金属マグネ
シウム粉末12g(0.49mol)を入れ、これにヨウ素0.6g,2
−エチルヘキサノール334.3g(2.6mol)およびチタンテ
トラブトキシド168.0g(0.49mol),フタル酸ジイソブ
チル27.6g(0.099mol)を加え、さらにデカン1Lを加え
た後90℃まで昇温し、発生する水素ガスを排除しながら
窒素シール下で1時間撹拌した。引き続き140℃まで昇
温して1時間反応を行い、マグネシウムとチタンを含む
均一溶液(Mg−Ti溶液)を得た。
シウム粉末12g(0.49mol)を入れ、これにヨウ素0.6g,2
−エチルヘキサノール334.3g(2.6mol)およびチタンテ
トラブトキシド168.0g(0.49mol),フタル酸ジイソブ
チル27.6g(0.099mol)を加え、さらにデカン1Lを加え
た後90℃まで昇温し、発生する水素ガスを排除しながら
窒素シール下で1時間撹拌した。引き続き140℃まで昇
温して1時間反応を行い、マグネシウムとチタンを含む
均一溶液(Mg−Ti溶液)を得た。
内容積500mlのフラスコにMg−Ti溶液のMg換算0.048mo
lを加え−20℃に急冷後、i−ブチルアルミニウムジク
ロライド14.9gをデカンにて50%に希釈した溶液を2時
間かけて加えた。すべてを加えたのち、室温まで昇温し
たところ、白色の固体生成物を含むスラリーを得た。か
くして得られた白色固体生成物を含むスラリーを60℃に
昇温した後、ソルビタンジステアレートを1000ppm添加
した。ついでフタル酸ジイソブチル3.3g(0.012mol)を
加えた後、四塩化チタン47mlを1,2−ジクロロエタン47m
lで希釈した溶液を全量加え、4時間反応させた。この
際、固体生成物の凝集は見られなかった。さらに70℃で
1時間撹拌を行った。生成物をろ過することにより、固
体部を採取し、再度、四塩化チタン47mlと1,2−ジクロ
ロエタン47mlに懸濁し、70℃で1時間撹拌した。生成物
にヘキサンを加え遊離するチタン化合物が検出されなく
なるまで、充分に洗浄操作を行った。かくして、ヘキサ
ンに懸濁した触媒成分(A)のスラリーを得た。上澄液
を除去して窒素雰囲気下で乾燥し、元素分析したとこ
ろ、Tiは3.0重量%であった。
lを加え−20℃に急冷後、i−ブチルアルミニウムジク
ロライド14.9gをデカンにて50%に希釈した溶液を2時
間かけて加えた。すべてを加えたのち、室温まで昇温し
たところ、白色の固体生成物を含むスラリーを得た。か
くして得られた白色固体生成物を含むスラリーを60℃に
昇温した後、ソルビタンジステアレートを1000ppm添加
した。ついでフタル酸ジイソブチル3.3g(0.012mol)を
加えた後、四塩化チタン47mlを1,2−ジクロロエタン47m
lで希釈した溶液を全量加え、4時間反応させた。この
際、固体生成物の凝集は見られなかった。さらに70℃で
1時間撹拌を行った。生成物をろ過することにより、固
体部を採取し、再度、四塩化チタン47mlと1,2−ジクロ
ロエタン47mlに懸濁し、70℃で1時間撹拌した。生成物
にヘキサンを加え遊離するチタン化合物が検出されなく
なるまで、充分に洗浄操作を行った。かくして、ヘキサ
ンに懸濁した触媒成分(A)のスラリーを得た。上澄液
を除去して窒素雰囲気下で乾燥し、元素分析したとこ
ろ、Tiは3.0重量%であった。
参考例2 (イ)触媒成分(A)の予備重合 内容積5Lのステンレススチール製電磁撹拌式オートク
レーブ内を充分窒素で置換し、前記の参考例1の方法に
より得た触媒成分(A)52g,有機金属化合物(B)とし
てトリエチルアルミニウム326mmol,電子供与性化合物
(C)としてジフェニルジメトキシシラン81.4mmolを順
次添加し、ヘキサン3Lを加えた。その後ソルビタンジス
テアレートを全内容物に対し1400ppmとなるように添加
した。オートクレーブ内圧を0.1kg/cm2Gに内温を20℃に
調節した後、撹拌を開始し、20℃に保ったままプロピレ
ン52gを20分間で供給し、30分間撹拌した。続いて固体
分をろ別分離し、ヘキサンで充分洗浄操作を行い、ヘキ
サンに懸濁した予備重合触媒成分のスラリーを得た。上
澄液を除去して、窒素雰囲気下乾燥した後の収量は104g
であった。従って、触媒成分(A)1g当たり1gのプロピ
レンを重合したことになる。
レーブ内を充分窒素で置換し、前記の参考例1の方法に
より得た触媒成分(A)52g,有機金属化合物(B)とし
てトリエチルアルミニウム326mmol,電子供与性化合物
(C)としてジフェニルジメトキシシラン81.4mmolを順
次添加し、ヘキサン3Lを加えた。その後ソルビタンジス
テアレートを全内容物に対し1400ppmとなるように添加
した。オートクレーブ内圧を0.1kg/cm2Gに内温を20℃に
調節した後、撹拌を開始し、20℃に保ったままプロピレ
ン52gを20分間で供給し、30分間撹拌した。続いて固体
分をろ別分離し、ヘキサンで充分洗浄操作を行い、ヘキ
サンに懸濁した予備重合触媒成分のスラリーを得た。上
澄液を除去して、窒素雰囲気下乾燥した後の収量は104g
であった。従って、触媒成分(A)1g当たり1gのプロピ
レンを重合したことになる。
実施例1 内容積5Lのステンレススチール製電磁撹拌式オートク
レーブ内を充分窒素で置換し、成分(B)としてトリエ
チルアルミニウム0.878mmol,成分(C)としてジフェニ
ルジメトキシシラン0.438mmol及び触媒成分(A)とし
て参考例2で得られた予備重合触媒成分をTi換算で0.01
2mmolで順次添加し、更にヘキサンに懸濁させたアルミ
ニウム−ビス(p−t−ブチル安息香酸)ヒドロキシ
(以下、ABBH)を0.53g加えた。オートクレーブ内圧を
0.1kg/cm2Gに調節し、水素を0.1kg/cm2加え、撹拌(600
rpm)を開始した後、80℃としプロピレンを2.5L加え
た。同温度で90分間プロピレンを重合させた。重合反応
終了後、撹拌を止めると同時に系内の未反応プロピレン
を放出し、生成重合体を回収した。その結果、生成重合
体は1110gであった。触媒成分(A)当たりの活性は555
00g/gに相当する。重合体にイルガノクスB−220(チバ
ガイギー社製)を700ppm添加し、25mm押出機で造粒した
ところ、MFR2.6g/10分であった。また、重合体のキシレ
ン可溶分は1.3%であった。
レーブ内を充分窒素で置換し、成分(B)としてトリエ
チルアルミニウム0.878mmol,成分(C)としてジフェニ
ルジメトキシシラン0.438mmol及び触媒成分(A)とし
て参考例2で得られた予備重合触媒成分をTi換算で0.01
2mmolで順次添加し、更にヘキサンに懸濁させたアルミ
ニウム−ビス(p−t−ブチル安息香酸)ヒドロキシ
(以下、ABBH)を0.53g加えた。オートクレーブ内圧を
0.1kg/cm2Gに調節し、水素を0.1kg/cm2加え、撹拌(600
rpm)を開始した後、80℃としプロピレンを2.5L加え
た。同温度で90分間プロピレンを重合させた。重合反応
終了後、撹拌を止めると同時に系内の未反応プロピレン
を放出し、生成重合体を回収した。その結果、生成重合
体は1110gであった。触媒成分(A)当たりの活性は555
00g/gに相当する。重合体にイルガノクスB−220(チバ
ガイギー社製)を700ppm添加し、25mm押出機で造粒した
ところ、MFR2.6g/10分であった。また、重合体のキシレ
ン可溶分は1.3%であった。
実施例2〜3、比較例1,2 参考例2で得られた予備重合触媒成分を用いて、ヘキ
サンに懸濁させたABBHの添加量を表−1のように変更し
た以外は実施例1と同様に重合した比較例1では、予備
重合触媒成分を参考例1で得られた触媒成分(A)に変
更した以外は実施例1と同様に重合した。比較例2で
は、ABBHを添加しなかった以外は実施例1と同様に重合
した。結果は表−1に示した。
サンに懸濁させたABBHの添加量を表−1のように変更し
た以外は実施例1と同様に重合した比較例1では、予備
重合触媒成分を参考例1で得られた触媒成分(A)に変
更した以外は実施例1と同様に重合した。比較例2で
は、ABBHを添加しなかった以外は実施例1と同様に重合
した。結果は表−1に示した。
実施例4 内容積5Lのステンレススチール製電磁撹拌式オートク
レーブ内を充分窒素で置換し、触媒成分(B)としてト
リエチルアルミニウム1.82mmol,成分(C)としてジフ
ェニルジメトキシシラン0.91mmol及び参考例1で得られ
た触媒成分(A)をTi換算で0.026mmolで順次添加し
た。オートクレーブ内圧を0.1kg/cm2Gに調節し、撹拌
(600rpm)を開始した後、水素を0.03kg/cm2加え、80℃
としプロピレンを2.5L加えた。同温度で30分間プロピレ
ンを重合させた。脱圧後、ヘキサンに懸濁させたABBHを
0.53g加え、オートクレーブ内圧を0.1kg/cm2Gに調節
し、水素を4.0kg/cm2加え、80℃としプロピレンを2.5L
加え、同温度で11分間プロピレンを重合させた。重合反
応終了後、撹拌を止めると同時に系内の未反応プロピレ
ンを放出し、生成重合体を回収した。その結果、生成重
合体は1110gであった。触媒成分(A)当たりの活性は2
6400g/gに相当し、重合体のキシレン可溶分は1.5%であ
った。実施例1と同様に重合体を25mm押出機で造粒した
ところ、MFR1.99g/10分、極限粘度[η]は1.84であっ
た。また、重合条件から推定すると、1段目で得られた
重合体の極限粘度[η]は3、2段目で得られた重合体
の極限粘度[η]は0.7であり、最終重合体の極限粘度
[η]は1.84であることから、1段目と2段目の生成比
率は50/50と推定される。結果は表−1に示した。
レーブ内を充分窒素で置換し、触媒成分(B)としてト
リエチルアルミニウム1.82mmol,成分(C)としてジフ
ェニルジメトキシシラン0.91mmol及び参考例1で得られ
た触媒成分(A)をTi換算で0.026mmolで順次添加し
た。オートクレーブ内圧を0.1kg/cm2Gに調節し、撹拌
(600rpm)を開始した後、水素を0.03kg/cm2加え、80℃
としプロピレンを2.5L加えた。同温度で30分間プロピレ
ンを重合させた。脱圧後、ヘキサンに懸濁させたABBHを
0.53g加え、オートクレーブ内圧を0.1kg/cm2Gに調節
し、水素を4.0kg/cm2加え、80℃としプロピレンを2.5L
加え、同温度で11分間プロピレンを重合させた。重合反
応終了後、撹拌を止めると同時に系内の未反応プロピレ
ンを放出し、生成重合体を回収した。その結果、生成重
合体は1110gであった。触媒成分(A)当たりの活性は2
6400g/gに相当し、重合体のキシレン可溶分は1.5%であ
った。実施例1と同様に重合体を25mm押出機で造粒した
ところ、MFR1.99g/10分、極限粘度[η]は1.84であっ
た。また、重合条件から推定すると、1段目で得られた
重合体の極限粘度[η]は3、2段目で得られた重合体
の極限粘度[η]は0.7であり、最終重合体の極限粘度
[η]は1.84であることから、1段目と2段目の生成比
率は50/50と推定される。結果は表−1に示した。
実施例5 実施例4と同様にプロピレンの2段重合を実施した。
ただし、ABBHの添加量を2.12gに変更した。その結果、
2段目の重合時間は35分、生成重合体は1160gであり、
重合体のキシレン可溶分は1.5%であった。触媒成分
(A)当たりの活性は29700g/gに相当する。実施例1と
同様に重合体を25mm押出機で造粒したところ、MFR1.4g/
10分、極限粘度[η]は1.96であった。1段目と2段目
の生成比率は55/45の推定される。結果は表−1に示し
た。
ただし、ABBHの添加量を2.12gに変更した。その結果、
2段目の重合時間は35分、生成重合体は1160gであり、
重合体のキシレン可溶分は1.5%であった。触媒成分
(A)当たりの活性は29700g/gに相当する。実施例1と
同様に重合体を25mm押出機で造粒したところ、MFR1.4g/
10分、極限粘度[η]は1.96であった。1段目と2段目
の生成比率は55/45の推定される。結果は表−1に示し
た。
実施例6 実施例4と同様にプロピレンの2段重合を実施した。
ただし、ABBHの代わりにナトリウムベンゾエート(NAB
A)を0.53g添加した。その結果、2段目の重合時間は35
分、生成重合体は1090gであり、、重合体のキシレン可
溶分は1.5%であった。触媒成分(A)当たりの活性は2
6700g/gに相当する。実施例1と同様に重合体を25mm押
出機で造粒したところ、MFR3.2g/10分、極限粘度[η]
は1.96であった。1段目と2段目の生成比率は55/45と
推定される。結果は表−1に示した。
ただし、ABBHの代わりにナトリウムベンゾエート(NAB
A)を0.53g添加した。その結果、2段目の重合時間は35
分、生成重合体は1090gであり、、重合体のキシレン可
溶分は1.5%であった。触媒成分(A)当たりの活性は2
6700g/gに相当する。実施例1と同様に重合体を25mm押
出機で造粒したところ、MFR3.2g/10分、極限粘度[η]
は1.96であった。1段目と2段目の生成比率は55/45と
推定される。結果は表−1に示した。
実施例7 実施例4と同様にして、オートクレーブにトリエチル
アルミニウム1.32mmol,ジフェニルジメトキシシラン0.6
57mmol及び参考例1で得られた触媒成分(A)をTi換算
で0.0188mmolで順次添加して重合を開始した。1段目は
80℃で20分間プロピレンを重合させた。脱圧後ヘキサン
に懸濁させたABBHを0.53g加え、オートクレーブ内圧を
0.1kg/cm2Gに調節し、水素を0.5kg/cm2加え、80℃とし
プロピレンを2.5L加え、同温度で18分間プロピレンを重
合させた。脱圧後オートクレーブ内圧を0.1kg/cm2Gに調
節し、水素を4.0kg/cm2加え、80℃としプロピレンを2.5
L加え、同温度で11分間プロピレンを重合させた。重合
反応終了後、撹拌を止めると同時に系内の未反応プロピ
レンを放出し、生成重合体を回収した。その結果、生成
重合体は1180gであり、重合体のキシレン可溶分は1.6%
であった。触媒成分(A)当たりの活性は28200g/gに相
当する。実施例1と同様に重合体を25mm押出機で造粒し
たところ、MFR3.5g/10分、極限粘度[η]は1.79であっ
た。また、重合条件から推定すると、1段目で得られた
重合体の極限粘度[η]は4、2段目で得られた重合体
の極限粘度[η]は2.5、3段目で得られた重合体の極
限粘度[η]は0.7であり、1段目、2段目、3段目の
生成比率は15/45/40と推定される。結果は表−1に示し
た。
アルミニウム1.32mmol,ジフェニルジメトキシシラン0.6
57mmol及び参考例1で得られた触媒成分(A)をTi換算
で0.0188mmolで順次添加して重合を開始した。1段目は
80℃で20分間プロピレンを重合させた。脱圧後ヘキサン
に懸濁させたABBHを0.53g加え、オートクレーブ内圧を
0.1kg/cm2Gに調節し、水素を0.5kg/cm2加え、80℃とし
プロピレンを2.5L加え、同温度で18分間プロピレンを重
合させた。脱圧後オートクレーブ内圧を0.1kg/cm2Gに調
節し、水素を4.0kg/cm2加え、80℃としプロピレンを2.5
L加え、同温度で11分間プロピレンを重合させた。重合
反応終了後、撹拌を止めると同時に系内の未反応プロピ
レンを放出し、生成重合体を回収した。その結果、生成
重合体は1180gであり、重合体のキシレン可溶分は1.6%
であった。触媒成分(A)当たりの活性は28200g/gに相
当する。実施例1と同様に重合体を25mm押出機で造粒し
たところ、MFR3.5g/10分、極限粘度[η]は1.79であっ
た。また、重合条件から推定すると、1段目で得られた
重合体の極限粘度[η]は4、2段目で得られた重合体
の極限粘度[η]は2.5、3段目で得られた重合体の極
限粘度[η]は0.7であり、1段目、2段目、3段目の
生成比率は15/45/40と推定される。結果は表−1に示し
た。
実施例8 実施例4と同様にプロピレンの3段重合を実施した。
ただし、ABBHを2段目の重合終了後に添加した。その結
果、生成重合体は1070gであり、重合体のキシレン可溶
分は1.5%であった。実施例1と同様に重合体を25mm押
出機で造粒したところ、MFR3.1g/10分、極限粘度[η]
は1.82であり、1段目、2段目、3段目の生成比率は15
/45/40と推定される。結果は表−1に示した。
ただし、ABBHを2段目の重合終了後に添加した。その結
果、生成重合体は1070gであり、重合体のキシレン可溶
分は1.5%であった。実施例1と同様に重合体を25mm押
出機で造粒したところ、MFR3.1g/10分、極限粘度[η]
は1.82であり、1段目、2段目、3段目の生成比率は15
/45/40と推定される。結果は表−1に示した。
比較例2、3 比較例2では、ABBHを添加しなかった以外は実施例1
と同様に重合した。比較例3では、実施例4と同様にし
てプロピレンの2段重合を実施したが、2段目の重合開
始前にABBHを添加しなかった。比較例2、3で得られた
重合体にイルガノクスB−220を700ppm,ABBHを500ppm添
加して、実施例1と同様に重合体を25mm押出機で造粒し
たところ、比較例2では、MFR1.5g/10分、比較例3で
は、MFR1.4g/10分、極限粘度[η]は1.97であった。比
較例3の1段目と2段目の生成比率は55/45と推定され
る。結果は表−1に示したが、各々、実施例1,4より低
い曲げ弾性率になっている。
と同様に重合した。比較例3では、実施例4と同様にし
てプロピレンの2段重合を実施したが、2段目の重合開
始前にABBHを添加しなかった。比較例2、3で得られた
重合体にイルガノクスB−220を700ppm,ABBHを500ppm添
加して、実施例1と同様に重合体を25mm押出機で造粒し
たところ、比較例2では、MFR1.5g/10分、比較例3で
は、MFR1.4g/10分、極限粘度[η]は1.97であった。比
較例3の1段目と2段目の生成比率は55/45と推定され
る。結果は表−1に示したが、各々、実施例1,4より低
い曲げ弾性率になっている。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 4/60 - 4/70 C08F 2/44
Claims (1)
- 【請求項1】(A)マグネシウム化合物にチタン化合物
を担持してなる触媒成分 (B)成分としてリチウム、マグネシウム、アルミニウ
ムの有機金属化合物から選んだ少なくとも1種と、 (C)成分として電子供与性化合物とから成る触媒の存
在下、プロピレンを重合するにあたって、触媒成分
(A)1g当たり少なくとも0.1gのエチレンおよび/また
はα−オレフィンを重合した後、該重合系に吉草酸、ス
テアリン酸、パルミチン酸、コハク酸、グルタル酸、ア
ジピン酸、安息香酸、アントラニル酸、ケイ皮酸、アセ
チルサリチル酸、フタル酸のアルカリ金属塩、アルカリ
土金属塩、アルミニウム塩、チタン塩、クロム塩から選
んだ少なくとも1種の造核剤を、得られた最終重合体10
0重量部に対し0.001〜1重量部となるように添加してか
ら、プロピレンの重合を継続することを特徴とする高結
晶性ポリプロピレンの製造方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1-284697 | 1989-11-02 | ||
JP28469789 | 1989-11-02 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03220208A JPH03220208A (ja) | 1991-09-27 |
JP3044259B2 true JP3044259B2 (ja) | 2000-05-22 |
Family
ID=17681806
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP02293706A Expired - Fee Related JP3044259B2 (ja) | 1989-11-02 | 1990-11-01 | ポリプロピレンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3044259B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013187240A1 (ja) | 2012-06-14 | 2013-12-19 | 株式会社Adeka | 造核剤マスターバッチの製造方法 |
US11339231B2 (en) | 2017-11-13 | 2022-05-24 | Adeka Corporation | Olefin-based resin composition, manufacturing method therefor, and molded article thereof |
Families Citing this family (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100254936B1 (ko) | 1995-10-18 | 2000-05-01 | 고토 기치 | 올레핀(공)중합체 조성물과 그 제조방법 및 올레핀(공)중합용 촉매와 그 제조방법 |
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