JP2005513253A - オレフィン重合用チグラー・ナッタ触媒 - Google Patents
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- C08F210/00—Copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond
- C08F210/16—Copolymers of ethene with alpha-alkenes, e.g. EP rubbers
Abstract
(I)Mg、Ti、ClとOR基(Rは任意に異原子を含有するC1〜C10アルキル基)(Ti/Mg重量比が2〜6.5、Cl/Ti重量比が1.5〜3.5、OR/Ti重量比が0.7〜2.5かつチタン原子の少なくとも50%が4より低い原子価状態である)からなる固形触媒成分と、(II)助触媒としてアルキルアルミニウムハライドとからなる、オレフィンCH2=CHR(式中、Rは水素または1〜12の炭素原子を有する炭化水素基)の(共)重合用触媒。前記触媒は、キシレン可溶区分の低含量を有するエチレンコポリマーの製造を与える。
Description
【0001】
この発明は、オレフィンCH2=CHR(式中、Rは水素または1〜12の炭素原子を有する炭化水素基)の重合用触媒に関する。
特に、この発明は、(I)Mg、Ti、ハロゲンとOR基をベースとする固形触媒成分と、(II)助触媒としてハロゲン化アルミニウムアルキルからなる触媒に関する。この触媒は、α−オレフィンをポリマー鎖にランダムに分布する性能のため、エチレンとα−オレフィンのコポリマーの製造に特に適する。
【0002】
従って、この発明の他の目的は、エチレン/α−オレフィンコポリマーの生産のため、オレフィンの共重合法への前記触媒の使用である。
直線状低密度ポリエチレン(LLDPE)は、ポリオレフィン分野で最も重要な製品の1つである。その特徴のため、多くの分野、特に品物のラッピングとパッキングの分野においての応用があり、例えば、LLDPEに基づく伸長性フィルムを使用することは有意に商業的な重要性のある応用である。LLDPEは、液相方法(溶液もしくはスラリー)またはより経済的な気相方法で商業上生産されている。両方法は、一般に、Mg含有支持体上に沈積されたチタン化合物からなる固形触媒成分とアルキルアルミニウム化合物との反応で形成されるチグラー・ナッタ触媒を広く使用している。
LLDPEの製造に関する限り、その触媒は、良好なコモノマー分布と適切に高収率が組合されることが必要とされる。
【0003】
良好なモノマー分布が、HDPEに対し十分に低い密度を有するエチレンコポリマーを達成することを保障し、一方同時に、そのコポリマーのある種の性質を悪化さす、特に例えばLLDPEフィルムのロールに観察されるブロッキング現象を増大する傾向となる、ヘキサンもしくはキシレンのような炭化水素溶剤への可溶な区分が非常に高い値によって影響されない。
【0004】
米国特許第4,218,339号は、Mg化合物、好ましくはMgハライドとTi、VまたはZrから選択される金属Mの酸素含有化合物とを反応させ、次いで得られた生成物を、それにハロゲン化作用と還元作用とを発揮さすため、ある化合物または化合物の混合物と接触さすことによって得られるオレフィン重合用触媒成分を開示している。その触媒成分は、アルミニウムトリアルキル、特にトリイソブチルアルミニウムとの反応によってオレフィン重合用活性型触媒に変換される。その触媒は、エチレンとα−オレフィンの共重合でも活性であると一般に述べられているが、このタイプの重合への使用と効果は、報告されていない。
【0005】
ヨーロッパ特許第155,682号は、LLDPEポリマーの製造における同種の触媒成分の使用を開示している。実施例11と比較例7の比較から、その触媒成分は、特定の窒素含有外部ドナーがアルミニウムトリアルキルと共に使用された時のみ、コモノマーを良好に分布する性能を有していることが明らかである。窒素含有外部ドナーが存在すると、2つのネガティブ効果がある。すなわち、触媒の活性が減少し、触媒のコストが増加する。助触媒としてハロゲン化アルミニウムアルキルを使用することの可能性については何もなされていない。
【0006】
この出願人は、(I)Mg、Ti、ClとOR基(Rは任意に異原子を含有するC1〜C10アルキル基)(Ti/Mg重量比が2〜6.5、Cl/Ti重量比が1.5〜3.5、OR/Ti重量比が0.7〜2.5かつチタン原子の少なくとも50%が4より低い原子価状態である)からなる固形触媒成分と、(II)助触媒としてアルキルアルミニウムハライドとからなる、LLDPEポリマーの製造用に特に適するオレフィン重合用触媒を見出した。
【0007】
アルミニウムハライドは、アルキルアルミニウムクロリド、特にジエチルアルミニウムクロリド、ジイソブチルアルミニウムクロリド、Al−セスキクロリドとジメチルアルミニウムクロリドから適宜選択される。ジメチルアルミニウムクロリドが特に好ましい。固形触媒成分(I)で、Ti/Mg重量比は、2.25〜6が好ましく、2.4〜5.5がより好ましく、Cl/Ti重量比は1.75〜3.25が好ましく、2〜3が好ましく、OR/Ti重量比は、0.8〜2.25が好ましく、1〜2がより好ましい。その上、チタン原子の少なくとも70%、より好ましくは80%は4より低い原子価状態であることが好ましい。
【0008】
固形触媒成分(I)は、米国特許第4,218,339号の一般開示に従って製造できる。特に、
(A)式XnMg(OR1)2-n[式中、Xはハロゲン原子、ヒドロキシ基または1〜20の炭素原子含有のアルキル、アリールあるいはシクロアルキル基;R'は1〜20の炭素原子含有のアルキル、アリールあるいはシクロアルキル基またはCOR'基(R'はRと同一意味);0≦n≦2]のマグネシウム化合物、またはその化合物と電子供与化合物との反応生成物、
(B)少なくとも2つのチタン−酸素結合Ti−OR2(R2は1〜20の炭素原子含有のアルキル、アリールあるいはシクロアルキル基)を含有するTiの化合物および
(C)アルミニウムハライド以外の、化合物(B)にハロゲン化と還元作用を奏しうる、すなわち、化合物(B)中、少なくとも1つの基−OR2−をハロゲン原子で置換でき、化合物(B)のチタンを低い原子価に還元できる化合物または化合物の混合物
を反応さすことにより得ることができる。上記のように、ハロゲン化化合物と還元能を有する化合物との混合物が使用できる。
【0009】
化合物(A)の例は、Mgジハライド、Mgモノおよびジアルコレート(その例は、Mg(OC2H5)2、Mg(O−n−C4H9)2、C2H5O−MgCl、n−C4H9O−MgCl)、MgアセテートのようなMgカルボキシレートである。Mgジハライドとして、次の化合物が使用できる。好ましいものであるMgCl2、MgBr2、MgI2、MgCl2・nR3OH(R3=アルキル基、n=1〜6)、例えばMgCl2・3C2H5OHまたはMgCl2・nH2O(0≦n≦6)、MgCl2と活性水素原子を含有しない電子供与化合物(例えばカルボン酸のエステル、エーテル、ケトンもしくはアミン)との付加物。
【0010】
成分(B)の例は、Ti(OC2H5)4、Ti(O-n-C4H9)4、Ti(O-i-C3H7)4、Ti(OC6H5)4、Ti-トリアセチルアセトネートTi(OCH3)2(OC2H5)2である。しかし、例えば(n-C4H9O)3TiClのようなハロアルコレートも使用できる。
【0011】
化合物または化合物の混合物(C)の例は、成分(B)中の少なくとも1つの基−OR2に対しハロゲン原子を置換できるハロゲン含有、好ましくはクロル含有の化合物からなる。このような化合物の特定の例には、有機酸ハライドR4COX(Xはハロゲン、好ましくはクロル、R4は脂肪族または芳香族基);ハロゲン化水素(例HCl)、SOCl2、COCl2、TiCl4、BCl3およびその他を含む。
【0012】
ハロゲン化剤として、ハロゲン含有珪素化合物またはハロゲンと水素含有珪素化合物を使用することにより、特に満足する結果が達せられる。後者は、還元剤とハロゲン剤の両方として作用する。このような珪素化合物の特別な例として次のものを含む。
−式SiX4-nYnを有するシリコンハライド(XとYはハロゲン、例えばClとBr、nは0〜3の数で、SiCl4を含む);
−式SinOn-1Cl2n+2(nは2〜7の数、例えばSi2OCl6を含む);
−式SinX2n+2のハロゲン化ポリシラン(Xはハロゲン、nは2〜6の数、例えばSi4Cl10を含む);
−式Si(OR)4-nXnのアルコキシハロゲンシラン(Xはハロゲン、Rは1〜20の炭素原子のアルキルまたはアリール、nは1〜3の数、例えばSi(OC2H5)Cl3を含む);
−式SiH4-nXnのハロゲンシラン(Xはハロゲン、nは1〜3の数、例えばSiHCl3を含む);
−式RnSiHxXyのアルキルハロゲンシラン(Rは脂肪族または芳香族基、Xはハロゲン、nは1〜3の数、xは0〜2の数、yは1〜3の数、例えばC2H5SiCl3、CH3SiCl2H、(CH3)2SiCl2を含む)。
【0013】
化合物(C)として使用される還元活性を有する剤の例には、Na-アルキル、Li-アルキル、Zn-アルキル、Mg-アルキルおよび対応するアリール誘導体、RMgXタイプのグリニャール化合物(Rは脂肪族または芳香属炭化水素基、Xはハロゲン)、Na+アルコール系、さらにNaHとLiHを含む。特に還元剤として有効なのは、ポリヒドロジロキサン(polyhydrodiloxanes)で、そのモノマー単位が、一般式:
【0014】
【化1】
【0015】
(式中、Rは、H、ハロゲン、1〜10の炭素原子を有するアルキル、アリール、アルコキシ、アリールオキシまたはカルボキシル、重合度は2〜1000の範囲で、好ましくは3〜100の範囲)を有する。
このようなポリヒドロシロキサン(polyhydrosyloxanes)の特別の例には、化合物:(CH3)3Si-O[(CH3)HSiO]n-Si(CH3)3、(CH3HSiO)4、(CH3HSiO)3、H3Si-O-SiH2-OSiH3、フェニルヒドロポリシロキサン(水素原子が部分的にメチル基で置換できる)を含む。
【0016】
この発明は実施する上で還元剤として有用な他の珪素化合物は次のものである。
−シランSinH2n+2(nは1に等しいか、それ以上の数で、好ましくは3に等しいか、それ以上の数、例えばSi3H8);
−基(SiH)x(x≧2)を含むポリシラン;
−アルキルまたはアリールシランRxSiH4-x(Rはアルキルまたはアリール、xは1〜3の数、例えば(C6H5)3SiH);
−アルコキシまたはアリールオキシシラン(RO)xSiH4-x(Rはアルキルまたはアリール、xは1〜3の数、例えば(C2H5O)3SiH)。
【0017】
この発明の新しい触媒形成成分は、脂肪族または芳香族炭化水素希釈剤中または希釈剤の非存在下で、(A)と(B)と(C)とを反応させて得ることができる。試剤の少なくとも1つが反応温度と圧下で液体のとき、溶媒の使用は省略できる。
(A)と(B)は、好ましくは均一な生成物が得られるまで反応させ、次いで成分(C)と反応させる。
しかし、(C)がハロゲン化化合物プラス還元化合物とからなるときは、添加の順序は差異がない、すなわち、ハロゲン化化合物または還元化合物の何れかを最初に反応させ得る。2つの化合物を同時に添加することも可能である。
【0018】
反応は、−10℃〜+250℃、好ましくは20℃〜200℃の範囲の温度で行われる。温度の選択は、成分(C)のタイプにもより、これは還元力が高ければ高い程、好ましい反応温度は低いからである。
(C)がハロゲン化剤と還元剤との両方であるか、(C)がハロゲン化化合物プラス還元化合物からなることから、最終触媒形成成分中のチタンは、還元剤が十分な量で使用されると3価状態が優勢である。
【0019】
成分(I)は、その製造法から直接得られたままをこの発明の触媒系を作るのに使用できる。代わりに、主重合方法で使用される前に予備重合できる。これは、主重合方法が気相で行われるとき特に好ましい。予備重合は、オレフィンCH2=CHR(式中、RはHまたはC1〜C10の炭化水素基)の何れかと行うことができる。特に、エチレンまたはエチレンと1以上のα−オレフィンとの混合物(混合物はα−オレフィンの20モル%までを含有)を予備重合し、固形触媒成分g当たり固形成分の約100gまでのg当たりポリマーの約0.1gからの量を形成するのが特に好ましい。予備重合工程は、液相または気相で、0〜80℃、好ましくは5〜50℃の温度で行うことができる。助触媒は、助触媒(II)と同じものまたは異なって使用できる。そのため、アルミニウムアルキルハライド、または対応する非ハロゲン化物、例えばアルミニウムトリエチル、アルミニウムトリイソブチル、アルミニウムトリ-n-オクチルなどが使用できる。
【0020】
この発明の特別の具体例で、予備重合工程に、ハロゲン化アルミニウムアルキル化合物も使用される。予備重合工程は、連続重合法の一部としてインラインで、または別にバッチ法で行うことができる。触媒成分のg当たり0.5〜200gのポリマー量を生産するため、この発明の触媒とエチレンとのバッチでの予備重合が特に好ましい。予備重合触媒成分は、主重合工程に使用される前にチタン化合物と更なる処理に付すこともできる。この場合に、TiCl4の使用が特に好ましい。Ti化合物との反応は、予備重合触媒成分を、任意に液状希釈剤との混合での液状Ti化合物に懸濁して行われる。混合物は60〜120℃に加熱され、この温度で0.5〜2時間保持される。
【0021】
この発明の触媒を作ることができる気相法の例は、WO92/21706号、米国特許第5,733,987号とWO93/03078号に記載されている。これらの方法は、一連の流動化または機械撹拌床の1以上の反応器中、触媒成分の予備接触工程、予備重合工程と気相重合工程からなる。
【0022】
この発明の触媒は、エチレンと3〜12の炭素原子を有する1以上のα−オレフィンとのコポリマーからなり、エチレンからの誘導単位の80%以上のモル含量を有する、直線状低密度ポリエチレン(0.940g/cm3以下の密度を有するLLDPE)、ごく低密度と超低密度ポリエチレン(0.920g/cm2以下0.880g/cm3の密度を有するVLDPEとULDPE)を作るのに特に適している。しかし、これらの触媒は、広い範囲のポリオレフィン製品を製造するのにも使用でき、その製品には、例えばエチレンホモポリマーとエチレンと3〜12の炭素原子を有するα−オレフィンとのコポリマーからなる高密度エチレンポリマー(0.940g/cm3以上の密度を有するHDPE);エチレンとプロピレンのエラストマーコポリマーとエチレン誘導単位の約30〜70%の重量での含量を有するエチレン、プロピレンおよび少量のジエンのエラストマータオポリマー;アイソタクチックポリプロピレンとプロピレン誘導単位の85重量%以上の含量を有するプロピレン、エチレンおよび/または他のα−オレフィンの結晶性コポリマー;プロピレン、およびエチレンを30重量%まで含有するプロピレンとエチレンの混合物の逐次重合で得られるプロピレンの耐衝撃性ポリマー;1-ブテン誘導単位の10〜40重量%の数を有するプロピレンと1-ブテンのコポリマーを含む。
【0023】
次の実施例は、この発明をさらに非限定的に記述するために与えられる。
【0024】
特徴付け
特性は次の方法によって測定される。
メルトインデックス:ASTM D−1238、条件“E”(2.16kgの負荷)と“F”(21.6kgの負荷)により、190℃で測定した。
キシレン可溶区分:25℃でのキシレン溶解性は、次の方法で測定した。約2.5gのポリマーと250mlのo-キシレンとを、冷却器と還流濃縮器を備え、窒素気流下に保った丸底フラスコに入れた。得られた混合物を135℃に加熱し、約60分間撹拌した。最終溶液を連続撹拌下で25℃に冷却し、次いで濾過した。濾液を140℃で窒素気流中で蒸発させ、定重量にした。キシレン可溶区分の含量を元の2.5gについてのパーセントとして表す。
コモノマー含量:1-ブテンは赤外分光測定で測定した。1-ブテンより高級なα−オレフィンは赤外分析で測定した。
有効密度:ASTM−D 1505。
【0025】
実施例
実施例1
固形成分の製造
溶液Aの製造
MgCl2(60g)と510mlのTi(OBu)4を140℃の温度、窒素下のフラスコ中で撹拌し、5時間後にMgCl2の完全な溶解を得る。
泡(blase)攪拌機を備えた2Lの反応器中に、660mlのヘプタンを導入し、60℃の温度で、撹拌下、上記で作った溶液Aの225mlを導入した。
その後、165mlのポリメチルヒドロシロキサン(PMHS)を添加した。10分後に、混合物を50℃に冷却した。この時点で、SiCl4の第1アリコート(20ml)を30分で添加し、一方、第2アリコート(155ml)を次の30分で添加した。温度を65℃とし、2時間撹拌した。この期間後に、固形物を沈降させ、上澄液をサイフォンで吸い出した。得られた固形物を60℃でヘプタンで3回洗浄し、室温でヘプタンで3回洗浄した。
【0026】
得られた固形物は、次の組成を有していた。
Ti(全) 15.3重量%、
Ti赤 13.6%、
Mg 5重量%、
Cl 36.3重量%、
Si 4.5重量%、
−OBu 22重量%
【0027】
プレポリマーの製造
上記で製造した触媒を、ヘキサンスラリー中、エチレンで、プレポリマー/触媒重量比が約1に達するに必要な時間、0℃の温度でジメチルアルミニウムクロリド(DMAC)の存在下で予備重合した。
【0028】
エチレン共重合
ガス循環系、サイクロン分離器、熱交換器、温度・圧力指示器、エチレン、プロパン、1-ブテンと水素の供給ラインを備えた15.0Lのステンレス鋼製流動化反応器を用いた。気相装置を、純窒素を40℃で12時間流して浄化し、次いでTEALの1.5gを含有するプロパン(10バール、分圧)混合物を80℃で30分間循環させた。次いで脱圧し、反応器を純プロパンで洗い、75℃に加熱し、最後にプロパン(2バール、分圧)、1-ブテン、エチレン(7.1バール、分圧)と水素(2.1バール、分圧)を装填した。
【0029】
上記で製造したプレポリマー、表1に示したアルミニウムアルキルハライドを、プロパン過圧(気相反応器中1バール増加)を用いることにより、気相反応器に注入した。流動化反応器中の最終圧は、10重量%1-ブテン/エチレン混合物を供給することにより、75℃での180分間の重合中一定に維持された。
終わりに、反応器を減圧し、温度を30℃に下げた。回収したポリマーを窒素気流下、70℃で乾燥し、秤量した。
ポリマーの特性を表1に集める
【0030】
実施例2〜3と比較例1
重合を実施例1と同じ方法に従って行った。但し、異なる助触媒を使用(実施例3と比較例1)または低ブテン-1含量のポリマーを作った(実施例2)。ポリマーの特性を表1に示す。
【0031】
【表1】
この発明は、オレフィンCH2=CHR(式中、Rは水素または1〜12の炭素原子を有する炭化水素基)の重合用触媒に関する。
特に、この発明は、(I)Mg、Ti、ハロゲンとOR基をベースとする固形触媒成分と、(II)助触媒としてハロゲン化アルミニウムアルキルからなる触媒に関する。この触媒は、α−オレフィンをポリマー鎖にランダムに分布する性能のため、エチレンとα−オレフィンのコポリマーの製造に特に適する。
【0002】
従って、この発明の他の目的は、エチレン/α−オレフィンコポリマーの生産のため、オレフィンの共重合法への前記触媒の使用である。
直線状低密度ポリエチレン(LLDPE)は、ポリオレフィン分野で最も重要な製品の1つである。その特徴のため、多くの分野、特に品物のラッピングとパッキングの分野においての応用があり、例えば、LLDPEに基づく伸長性フィルムを使用することは有意に商業的な重要性のある応用である。LLDPEは、液相方法(溶液もしくはスラリー)またはより経済的な気相方法で商業上生産されている。両方法は、一般に、Mg含有支持体上に沈積されたチタン化合物からなる固形触媒成分とアルキルアルミニウム化合物との反応で形成されるチグラー・ナッタ触媒を広く使用している。
LLDPEの製造に関する限り、その触媒は、良好なコモノマー分布と適切に高収率が組合されることが必要とされる。
【0003】
良好なモノマー分布が、HDPEに対し十分に低い密度を有するエチレンコポリマーを達成することを保障し、一方同時に、そのコポリマーのある種の性質を悪化さす、特に例えばLLDPEフィルムのロールに観察されるブロッキング現象を増大する傾向となる、ヘキサンもしくはキシレンのような炭化水素溶剤への可溶な区分が非常に高い値によって影響されない。
【0004】
米国特許第4,218,339号は、Mg化合物、好ましくはMgハライドとTi、VまたはZrから選択される金属Mの酸素含有化合物とを反応させ、次いで得られた生成物を、それにハロゲン化作用と還元作用とを発揮さすため、ある化合物または化合物の混合物と接触さすことによって得られるオレフィン重合用触媒成分を開示している。その触媒成分は、アルミニウムトリアルキル、特にトリイソブチルアルミニウムとの反応によってオレフィン重合用活性型触媒に変換される。その触媒は、エチレンとα−オレフィンの共重合でも活性であると一般に述べられているが、このタイプの重合への使用と効果は、報告されていない。
【0005】
ヨーロッパ特許第155,682号は、LLDPEポリマーの製造における同種の触媒成分の使用を開示している。実施例11と比較例7の比較から、その触媒成分は、特定の窒素含有外部ドナーがアルミニウムトリアルキルと共に使用された時のみ、コモノマーを良好に分布する性能を有していることが明らかである。窒素含有外部ドナーが存在すると、2つのネガティブ効果がある。すなわち、触媒の活性が減少し、触媒のコストが増加する。助触媒としてハロゲン化アルミニウムアルキルを使用することの可能性については何もなされていない。
【0006】
この出願人は、(I)Mg、Ti、ClとOR基(Rは任意に異原子を含有するC1〜C10アルキル基)(Ti/Mg重量比が2〜6.5、Cl/Ti重量比が1.5〜3.5、OR/Ti重量比が0.7〜2.5かつチタン原子の少なくとも50%が4より低い原子価状態である)からなる固形触媒成分と、(II)助触媒としてアルキルアルミニウムハライドとからなる、LLDPEポリマーの製造用に特に適するオレフィン重合用触媒を見出した。
【0007】
アルミニウムハライドは、アルキルアルミニウムクロリド、特にジエチルアルミニウムクロリド、ジイソブチルアルミニウムクロリド、Al−セスキクロリドとジメチルアルミニウムクロリドから適宜選択される。ジメチルアルミニウムクロリドが特に好ましい。固形触媒成分(I)で、Ti/Mg重量比は、2.25〜6が好ましく、2.4〜5.5がより好ましく、Cl/Ti重量比は1.75〜3.25が好ましく、2〜3が好ましく、OR/Ti重量比は、0.8〜2.25が好ましく、1〜2がより好ましい。その上、チタン原子の少なくとも70%、より好ましくは80%は4より低い原子価状態であることが好ましい。
【0008】
固形触媒成分(I)は、米国特許第4,218,339号の一般開示に従って製造できる。特に、
(A)式XnMg(OR1)2-n[式中、Xはハロゲン原子、ヒドロキシ基または1〜20の炭素原子含有のアルキル、アリールあるいはシクロアルキル基;R'は1〜20の炭素原子含有のアルキル、アリールあるいはシクロアルキル基またはCOR'基(R'はRと同一意味);0≦n≦2]のマグネシウム化合物、またはその化合物と電子供与化合物との反応生成物、
(B)少なくとも2つのチタン−酸素結合Ti−OR2(R2は1〜20の炭素原子含有のアルキル、アリールあるいはシクロアルキル基)を含有するTiの化合物および
(C)アルミニウムハライド以外の、化合物(B)にハロゲン化と還元作用を奏しうる、すなわち、化合物(B)中、少なくとも1つの基−OR2−をハロゲン原子で置換でき、化合物(B)のチタンを低い原子価に還元できる化合物または化合物の混合物
を反応さすことにより得ることができる。上記のように、ハロゲン化化合物と還元能を有する化合物との混合物が使用できる。
【0009】
化合物(A)の例は、Mgジハライド、Mgモノおよびジアルコレート(その例は、Mg(OC2H5)2、Mg(O−n−C4H9)2、C2H5O−MgCl、n−C4H9O−MgCl)、MgアセテートのようなMgカルボキシレートである。Mgジハライドとして、次の化合物が使用できる。好ましいものであるMgCl2、MgBr2、MgI2、MgCl2・nR3OH(R3=アルキル基、n=1〜6)、例えばMgCl2・3C2H5OHまたはMgCl2・nH2O(0≦n≦6)、MgCl2と活性水素原子を含有しない電子供与化合物(例えばカルボン酸のエステル、エーテル、ケトンもしくはアミン)との付加物。
【0010】
成分(B)の例は、Ti(OC2H5)4、Ti(O-n-C4H9)4、Ti(O-i-C3H7)4、Ti(OC6H5)4、Ti-トリアセチルアセトネートTi(OCH3)2(OC2H5)2である。しかし、例えば(n-C4H9O)3TiClのようなハロアルコレートも使用できる。
【0011】
化合物または化合物の混合物(C)の例は、成分(B)中の少なくとも1つの基−OR2に対しハロゲン原子を置換できるハロゲン含有、好ましくはクロル含有の化合物からなる。このような化合物の特定の例には、有機酸ハライドR4COX(Xはハロゲン、好ましくはクロル、R4は脂肪族または芳香族基);ハロゲン化水素(例HCl)、SOCl2、COCl2、TiCl4、BCl3およびその他を含む。
【0012】
ハロゲン化剤として、ハロゲン含有珪素化合物またはハロゲンと水素含有珪素化合物を使用することにより、特に満足する結果が達せられる。後者は、還元剤とハロゲン剤の両方として作用する。このような珪素化合物の特別な例として次のものを含む。
−式SiX4-nYnを有するシリコンハライド(XとYはハロゲン、例えばClとBr、nは0〜3の数で、SiCl4を含む);
−式SinOn-1Cl2n+2(nは2〜7の数、例えばSi2OCl6を含む);
−式SinX2n+2のハロゲン化ポリシラン(Xはハロゲン、nは2〜6の数、例えばSi4Cl10を含む);
−式Si(OR)4-nXnのアルコキシハロゲンシラン(Xはハロゲン、Rは1〜20の炭素原子のアルキルまたはアリール、nは1〜3の数、例えばSi(OC2H5)Cl3を含む);
−式SiH4-nXnのハロゲンシラン(Xはハロゲン、nは1〜3の数、例えばSiHCl3を含む);
−式RnSiHxXyのアルキルハロゲンシラン(Rは脂肪族または芳香族基、Xはハロゲン、nは1〜3の数、xは0〜2の数、yは1〜3の数、例えばC2H5SiCl3、CH3SiCl2H、(CH3)2SiCl2を含む)。
【0013】
化合物(C)として使用される還元活性を有する剤の例には、Na-アルキル、Li-アルキル、Zn-アルキル、Mg-アルキルおよび対応するアリール誘導体、RMgXタイプのグリニャール化合物(Rは脂肪族または芳香属炭化水素基、Xはハロゲン)、Na+アルコール系、さらにNaHとLiHを含む。特に還元剤として有効なのは、ポリヒドロジロキサン(polyhydrodiloxanes)で、そのモノマー単位が、一般式:
【0014】
【化1】
【0015】
(式中、Rは、H、ハロゲン、1〜10の炭素原子を有するアルキル、アリール、アルコキシ、アリールオキシまたはカルボキシル、重合度は2〜1000の範囲で、好ましくは3〜100の範囲)を有する。
このようなポリヒドロシロキサン(polyhydrosyloxanes)の特別の例には、化合物:(CH3)3Si-O[(CH3)HSiO]n-Si(CH3)3、(CH3HSiO)4、(CH3HSiO)3、H3Si-O-SiH2-OSiH3、フェニルヒドロポリシロキサン(水素原子が部分的にメチル基で置換できる)を含む。
【0016】
この発明は実施する上で還元剤として有用な他の珪素化合物は次のものである。
−シランSinH2n+2(nは1に等しいか、それ以上の数で、好ましくは3に等しいか、それ以上の数、例えばSi3H8);
−基(SiH)x(x≧2)を含むポリシラン;
−アルキルまたはアリールシランRxSiH4-x(Rはアルキルまたはアリール、xは1〜3の数、例えば(C6H5)3SiH);
−アルコキシまたはアリールオキシシラン(RO)xSiH4-x(Rはアルキルまたはアリール、xは1〜3の数、例えば(C2H5O)3SiH)。
【0017】
この発明の新しい触媒形成成分は、脂肪族または芳香族炭化水素希釈剤中または希釈剤の非存在下で、(A)と(B)と(C)とを反応させて得ることができる。試剤の少なくとも1つが反応温度と圧下で液体のとき、溶媒の使用は省略できる。
(A)と(B)は、好ましくは均一な生成物が得られるまで反応させ、次いで成分(C)と反応させる。
しかし、(C)がハロゲン化化合物プラス還元化合物とからなるときは、添加の順序は差異がない、すなわち、ハロゲン化化合物または還元化合物の何れかを最初に反応させ得る。2つの化合物を同時に添加することも可能である。
【0018】
反応は、−10℃〜+250℃、好ましくは20℃〜200℃の範囲の温度で行われる。温度の選択は、成分(C)のタイプにもより、これは還元力が高ければ高い程、好ましい反応温度は低いからである。
(C)がハロゲン化剤と還元剤との両方であるか、(C)がハロゲン化化合物プラス還元化合物からなることから、最終触媒形成成分中のチタンは、還元剤が十分な量で使用されると3価状態が優勢である。
【0019】
成分(I)は、その製造法から直接得られたままをこの発明の触媒系を作るのに使用できる。代わりに、主重合方法で使用される前に予備重合できる。これは、主重合方法が気相で行われるとき特に好ましい。予備重合は、オレフィンCH2=CHR(式中、RはHまたはC1〜C10の炭化水素基)の何れかと行うことができる。特に、エチレンまたはエチレンと1以上のα−オレフィンとの混合物(混合物はα−オレフィンの20モル%までを含有)を予備重合し、固形触媒成分g当たり固形成分の約100gまでのg当たりポリマーの約0.1gからの量を形成するのが特に好ましい。予備重合工程は、液相または気相で、0〜80℃、好ましくは5〜50℃の温度で行うことができる。助触媒は、助触媒(II)と同じものまたは異なって使用できる。そのため、アルミニウムアルキルハライド、または対応する非ハロゲン化物、例えばアルミニウムトリエチル、アルミニウムトリイソブチル、アルミニウムトリ-n-オクチルなどが使用できる。
【0020】
この発明の特別の具体例で、予備重合工程に、ハロゲン化アルミニウムアルキル化合物も使用される。予備重合工程は、連続重合法の一部としてインラインで、または別にバッチ法で行うことができる。触媒成分のg当たり0.5〜200gのポリマー量を生産するため、この発明の触媒とエチレンとのバッチでの予備重合が特に好ましい。予備重合触媒成分は、主重合工程に使用される前にチタン化合物と更なる処理に付すこともできる。この場合に、TiCl4の使用が特に好ましい。Ti化合物との反応は、予備重合触媒成分を、任意に液状希釈剤との混合での液状Ti化合物に懸濁して行われる。混合物は60〜120℃に加熱され、この温度で0.5〜2時間保持される。
【0021】
この発明の触媒を作ることができる気相法の例は、WO92/21706号、米国特許第5,733,987号とWO93/03078号に記載されている。これらの方法は、一連の流動化または機械撹拌床の1以上の反応器中、触媒成分の予備接触工程、予備重合工程と気相重合工程からなる。
【0022】
この発明の触媒は、エチレンと3〜12の炭素原子を有する1以上のα−オレフィンとのコポリマーからなり、エチレンからの誘導単位の80%以上のモル含量を有する、直線状低密度ポリエチレン(0.940g/cm3以下の密度を有するLLDPE)、ごく低密度と超低密度ポリエチレン(0.920g/cm2以下0.880g/cm3の密度を有するVLDPEとULDPE)を作るのに特に適している。しかし、これらの触媒は、広い範囲のポリオレフィン製品を製造するのにも使用でき、その製品には、例えばエチレンホモポリマーとエチレンと3〜12の炭素原子を有するα−オレフィンとのコポリマーからなる高密度エチレンポリマー(0.940g/cm3以上の密度を有するHDPE);エチレンとプロピレンのエラストマーコポリマーとエチレン誘導単位の約30〜70%の重量での含量を有するエチレン、プロピレンおよび少量のジエンのエラストマータオポリマー;アイソタクチックポリプロピレンとプロピレン誘導単位の85重量%以上の含量を有するプロピレン、エチレンおよび/または他のα−オレフィンの結晶性コポリマー;プロピレン、およびエチレンを30重量%まで含有するプロピレンとエチレンの混合物の逐次重合で得られるプロピレンの耐衝撃性ポリマー;1-ブテン誘導単位の10〜40重量%の数を有するプロピレンと1-ブテンのコポリマーを含む。
【0023】
次の実施例は、この発明をさらに非限定的に記述するために与えられる。
【0024】
特徴付け
特性は次の方法によって測定される。
メルトインデックス:ASTM D−1238、条件“E”(2.16kgの負荷)と“F”(21.6kgの負荷)により、190℃で測定した。
キシレン可溶区分:25℃でのキシレン溶解性は、次の方法で測定した。約2.5gのポリマーと250mlのo-キシレンとを、冷却器と還流濃縮器を備え、窒素気流下に保った丸底フラスコに入れた。得られた混合物を135℃に加熱し、約60分間撹拌した。最終溶液を連続撹拌下で25℃に冷却し、次いで濾過した。濾液を140℃で窒素気流中で蒸発させ、定重量にした。キシレン可溶区分の含量を元の2.5gについてのパーセントとして表す。
コモノマー含量:1-ブテンは赤外分光測定で測定した。1-ブテンより高級なα−オレフィンは赤外分析で測定した。
有効密度:ASTM−D 1505。
【0025】
実施例
実施例1
固形成分の製造
溶液Aの製造
MgCl2(60g)と510mlのTi(OBu)4を140℃の温度、窒素下のフラスコ中で撹拌し、5時間後にMgCl2の完全な溶解を得る。
泡(blase)攪拌機を備えた2Lの反応器中に、660mlのヘプタンを導入し、60℃の温度で、撹拌下、上記で作った溶液Aの225mlを導入した。
その後、165mlのポリメチルヒドロシロキサン(PMHS)を添加した。10分後に、混合物を50℃に冷却した。この時点で、SiCl4の第1アリコート(20ml)を30分で添加し、一方、第2アリコート(155ml)を次の30分で添加した。温度を65℃とし、2時間撹拌した。この期間後に、固形物を沈降させ、上澄液をサイフォンで吸い出した。得られた固形物を60℃でヘプタンで3回洗浄し、室温でヘプタンで3回洗浄した。
【0026】
得られた固形物は、次の組成を有していた。
Ti(全) 15.3重量%、
Ti赤 13.6%、
Mg 5重量%、
Cl 36.3重量%、
Si 4.5重量%、
−OBu 22重量%
【0027】
プレポリマーの製造
上記で製造した触媒を、ヘキサンスラリー中、エチレンで、プレポリマー/触媒重量比が約1に達するに必要な時間、0℃の温度でジメチルアルミニウムクロリド(DMAC)の存在下で予備重合した。
【0028】
エチレン共重合
ガス循環系、サイクロン分離器、熱交換器、温度・圧力指示器、エチレン、プロパン、1-ブテンと水素の供給ラインを備えた15.0Lのステンレス鋼製流動化反応器を用いた。気相装置を、純窒素を40℃で12時間流して浄化し、次いでTEALの1.5gを含有するプロパン(10バール、分圧)混合物を80℃で30分間循環させた。次いで脱圧し、反応器を純プロパンで洗い、75℃に加熱し、最後にプロパン(2バール、分圧)、1-ブテン、エチレン(7.1バール、分圧)と水素(2.1バール、分圧)を装填した。
【0029】
上記で製造したプレポリマー、表1に示したアルミニウムアルキルハライドを、プロパン過圧(気相反応器中1バール増加)を用いることにより、気相反応器に注入した。流動化反応器中の最終圧は、10重量%1-ブテン/エチレン混合物を供給することにより、75℃での180分間の重合中一定に維持された。
終わりに、反応器を減圧し、温度を30℃に下げた。回収したポリマーを窒素気流下、70℃で乾燥し、秤量した。
ポリマーの特性を表1に集める
【0030】
実施例2〜3と比較例1
重合を実施例1と同じ方法に従って行った。但し、異なる助触媒を使用(実施例3と比較例1)または低ブテン-1含量のポリマーを作った(実施例2)。ポリマーの特性を表1に示す。
【0031】
【表1】
Claims (10)
- (I)Mg、Ti、ClとOR基(Rは任意に異原子を含有するC1〜C10アルキル基)(Ti/Mg重量比が2〜6.5、Cl/Ti重量比が1.5〜3.5、OR/Ti重量比が0.7〜2.5かつチタン原子の少なくとも50%が4より低い原子価状態である)からなる固形触媒成分と、(II)助触媒としてアルキルアルミニウムハライドとからなる、オレフィンCH2=CHR(式中、Rは水素または1〜12の炭素原子を有する炭化水素基)の(共)重合用触媒。
- アルキルアルミニウムハライドが、アルキルアルミニウムクロリドである請求項1による触媒。
- アルキルアルミニウムハライドが、ジエチルアルミニウムクロリド、ジイソブチルアルミニウムクロリド、Al-セスキクロリドまたはジメチルアルミニウムクロリドである請求項2による触媒。
- Ti/Mg重量比が2.25〜6、Cl/Ti重量比が1.75〜3.25、OR/Ti重量比が0.8〜2.25である請求項1または3による触媒。
- チタン原子の少なくとも70%が4より低い原子価状態である請求項1による触媒。
- Ti/Mg重量比が2.4〜5.5、Cl/Ti重量比が2〜3、OR/Ti重量比が1〜2である請求項4による触媒。
- チタン原子の少なくとも80%が4より低い原子価状態である請求項5による触媒。
- 固形触媒成分(I)が、1以上のオレフィンCH2=CHR(式中、RはHまたはC1〜C12の炭化水素基)と予備重合されている請求項1による触媒。
- 固形触媒成分のg当たり約100gの固形成分のg当たり約0.1gのポリマー量を形成するまで1以上のオレフィンの予備重合された請求項8による触媒。
- 請求項1〜9のいずれか1つによる触媒の存在下で行われるオレフィンCH2=CHR(式中、RはHまたはC1〜C10の炭化水素基)の重合方法。
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