JP3044204U - サンルーム付き集合住宅 - Google Patents

サンルーム付き集合住宅

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JP3044204U JP1997004327U JP432797U JP3044204U JP 3044204 U JP3044204 U JP 3044204U JP 1997004327 U JP1997004327 U JP 1997004327U JP 432797 U JP432797 U JP 432797U JP 3044204 U JP3044204 U JP 3044204U
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浩 斎藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マンション等の集合住宅において、スペース
を有効利用できるサンルーム付き集合住宅を提供する。 【解決手段】 躯体外壁の内側に形成され、南側に大き
な開口部を有するサンルーム、及び、躯体外壁の内側に
形成され、前記サンルームの隣又はその近傍の位置に、
隣の住居との境界線に接するように形成されており、下
方の階に降りるための避難用設備が備えられている避難
用共用スペース、を備えたことを特徴とするものであ
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、マンション等の多層集合住宅に関する。
【0002】
【従来の技術】
図2は従来のマンション等の多層集合住宅の一例を示すための図である。図2 に示すように、従来のマンション等の多層集合住宅では、太陽光が差し込む方向 (南、南西、又は南東方向)に向かう側に、バルコニー(又はベランダ)7が形 成されている。このバルコニー7は、建物の構造体となる鉄骨柱などの躯体柱5 5及び56で支持された躯体外壁57から外側に張り出すように形成されている 。また、このバルコニー7の戸外に面した部分(太陽光が差し込む方向の部分) は開口部となっており、この開口部は、落下防止のために腰上の高さまで形成さ れた柵があるだけで、それ以外は、吹きさらしの状態となっている。なお、図2 において、1は共用通路、2は各住居のスチール製のドア、3は各住居の玄関、 4は共用通路1に面した部屋(図2の例では、エル・ディー・ケー(LDK)) 、4aは前記部屋4の共用通路に面した壁、5は腰上の高さの窓、6はこの窓5 と対向する位置に備えられ外部からの侵入を防止するためのフェンス(例えば、 鉄格子など)、8,9及び10はそれぞれ部屋である。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、図2に示すような従来の典型的な集合住宅のバルコニー7では、戸 外に面する部分(図示南側の部分)は、腰上の柵があるだけでそれ以外は吹きさ らしの状態になっているため、洗濯物干しの場所として使用する以外には特に有 効な用途がない、というのが実情となっている。つまり、前述のようにバルコニ ー7は吹きさらしの状態であるため、そこにサンチェアーやテーブルや運動器具 などを置いても直ぐに埃で汚れてしまうので使用できなくなってしまう(使用の 前にいちいち清掃するのは面倒なので結局使用しないままになってしまう)ので 、バルコニーで日光浴や食事や運動をすることは実際には困難で、洗濯物を干す という用途以外には用途がほとんどない、というのが実情となっている。
【0004】 また、従来のマンションのバルコニーは、火災などのときに階下へ降りるため の避難梯子又は避難階段が備えられ、隣の住人も火災時には避難のために使用で きる避難用の共用通路である、というのが建前となっている。つまり、火災など の災害時には、例えば、図2のAで示す住居の隣人は、自分の住居のバルコニー 7Aから、隣のバルコニー7との境界である柵58(この柵58は容易に壊せる ようになっている)を壊して、隣の住居のバルコニー7に入って、そこに備えら れている避難梯子や避難階段を使用して階下へ避難することが認められている。 そして、バルコニー7がこのような避難用共用スペースとして使用されることを 担保するため、日頃から、住民は、バルコニー7に避難の妨げになる物を置くこ とを禁止されており、住民は、バルコニー7を物置用としても使用することがで きない。このように、バルコニーは住民の専用スペースではなく、共用スペース となっているので、住民の使用は大幅に制限されており、ほとんどのケースで洗 濯物干しだけに使用されているのが現状である。
【0005】 以上のように、従来のマンション等では、バルコニーはかなりの広さのスペー スが与えられているのに拘わらず、この広いスペースを実際には洗濯物干しくら いしか使用されていないが、このことは貴重なスペースの大いなる無駄であると 言わざるを得ない。また、従来のマンション等では、バルコニーが共用の避難通 路として使用されることになっているため、隣の住人がこちらのバルコニーに入 ることが容易にできる構造となっているので、防犯上の問題があるとも指摘され ている。
【0006】 本考案はこのような従来技術の問題点に着目してなされたものであり、特に従 来のマンション等の集合住宅のバルコニーに当たる部分を有効に活用することが でき、さらに、防犯の要請にも十分に応えることができる集合住宅を提供するこ とを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
以上のような課題を解決するための本考案による集合住宅は、躯体外壁の内側 に形成されており、太陽光が差し込む方向に向かう大きな窓などの開口部を有す るサンルーム、及び、躯体外壁の内側に形成されており、前記サンルームの隣又 はその近傍の位置に、隣の住居との境界線に接するように形成されており、下方 の階に降りるための避難用設備が備えられている避難用共用スペース、を備えた ことを特徴としている。
【0008】 また、本考案によるサンルーム付き集合住宅では、前記避難用共用スペースは 、その戸外に面した部分が大きな開口部となっており、この開口部は吹きさらし の状態に構成されているのがよい。
【0009】 また、本考案によるサンルーム付き集合住宅では、前記サンルームは、防水処 理され且つタイル張りされた床と、水道設備を備えているのがよい。
【0010】 また、本考案によるサンルーム付き集合住宅では、前記サンルームの床及び天 井は、逆梁構造により構成され、前記サンルームの太陽光が差し込む方向に向か う開口部は、その上端が、前記サンルームの天井の近傍の位置まで届くように形 成されているのがよい。
【0011】 さらに、本考案によるサンルーム付き集合住宅では、前記避難用共用スペース とこれに隣接する部屋との間の壁に形成された窓には、開閉自在なシャッターが 備えられているのがよい。
【0012】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の実施形態を図1に基づいて説明する。図1において、11は共 同使用のエレベータ、12は共同使用の階段、13はマンション内の住民などが 自由に通過できる共用通路、である。また、14は各住宅の内部に入るための玄 関、15はスチールなどの金属製の玄関ドア、16は前記玄関14の図示南西側 に隣接するエル・ディー・ケー(LDK)、17は前記LDK16の図示北西側 に隣接する洋間、18は前記LDK16の図示南西側に隣接する和室である。
【0013】 また本実施形態では、前記LDK16の北側にサービスヤード19が形成され ている。このサービスヤード19は、例えば、図1の東西方向の寸法が2,70 0mm〜3,600mm(例えば3,100mm)で、南北方向の寸法が900 mm〜2,700mm(より望ましくは、1,800mm〜2,100mm)で ある。このサービスヤード19の北側の壁のほぼ中央部には、開口部が形成され 、そこに、窓20が設けられている。また、この窓20には、外部からの侵入を 防ぐための鉄格子などのフェンス21(又は、手動又は電動のシャッター)が、 この窓20と対向して設けられている。この窓20は開閉自在に設けられている ので、このマンションの居住者(以下「ユーザー」という)は、天気の良い日中 などはこの窓20を解放して外部の空気をサービスヤード19内に入れることが できる。また、このように窓20を解放しても、前記のように、フェンス21が 設けられているので、外部から人に侵入される恐れがない。
【0014】 また、本実施形態においては、前記サービスヤード19の図示南側の壁に、に 、前記LDK16との間での人の出入りを可能にする床上の大きな窓(ガラス・ サッシ)22が設けられている(なお、この窓22の代わりに、前記サービスヤ ード19とLDK16との間で人が出入りできるような窓付きのドアを設けても よい)。この窓22により、LDK16内に、共用通路13からの光が前記サー ビスヤード19を介して入り込むようになっている。また、この窓22は開閉自 在に設けられているので、ユーザーは、この窓22を解放することにより、共用 通路13からの空気を、前記サービスヤード19の窓21を介して、LDK16 内にも入れることができるようになっている。
【0015】 また、本実施形態においては、前記サービスヤード19の図示西側には、開閉 自在な窓23が備えられている(なお、この窓23の代わりに、前記サービスヤ ード19と洋間17との間で人が出入りできるような窓付きのドアを設けてもよ い)。この窓23から、共用通路13からの光が前記洋間17にも入り込むよう になっている。また、この窓23を解放しておくことにより、共用通路13にあ る外部の空気が、サービスヤード19を介して、洋間17にも入り込むようにな っている。以上により、サービスヤード19により、洋間17の採光及び通風が 向上されるようになっている。
【0016】 特に、本実施形態では、前記洋間17には、共用通路13に面した北側の壁に 設けられた高さが腰上の窓24と、サービスヤード19との間に形成された窓2 3との、計2つの窓が備えられているので、洋間17の採光が大幅に向上されて いる。さらに、前記窓23は解放できるので、前記洋間17は、図示北側の壁の 開口部(窓24)と北西側の壁の開口部(窓23)との2つの開口部から、通風 及び採光を得ることができ、十分な通風も得られるようになっている。
【0017】 また、本実施形態では、LDK16は共用通路13と直接に面することなく、 LDK16と共用通路13との間にサービスヤード19が介在するようになって いる。LDK16が共用通路13と直接に面する間取りでは、共用通路13から LDK16の内部を通行人が容易に覗き見る心配があるため、ユーザーの立場か らは、共用通路13側の窓を大きく開け放しておくことは躊躇されがちである。 これに対して、本実施形態では、LDK16と共用通路13との間にサービスヤ ード19が介在されているので、共用通路13の通行人がLDK16を覗き込む 心配がほとんど無い。よって、LDK16の共用通路13に近い側の窓22の寸 法を大きくし、且つ大きく解放しておくことが可能になるので、LDK16の採 光と通風を、従来よりも大幅に向上させることができるようになると共に、LD K16でくつろぐユーザーのプライバシーも十分に護られるようになる。
【0018】 また、本実施形態では、前記サービスヤード19の床は、タイル張りで防水処 理されている。また、このサービスヤード19内には、水道施設が設けられてい る。したがって、ユーザーは、このサービスヤード19内で、例えば、洗濯をし たり、鉢植えの観葉植物に水をやったり、ペットを飼育したりすることができる 。また、場合によっては、このサービスヤード19内に土又は人工土を敷設して 、植物を生育させることも可能である。
【0019】 次に、本実施形態では、図1に示すように、LDK16の南側に、且つ躯体外 壁の内側に、サンルーム30が設けられている。このサンルーム30は、その戸 外に面する図示南側に、広く大きなガラス窓31が備えられている。また、この サンルーム30においては、その西側は窓50を介して和室18と隣接し、その 北側は窓32を介してエル・ディー・ケー(LDK)16と隣接し、その東側は 洋間35と隣接している。また、図1において、44,45,46,47,48 及び49は、建物の構造体を構成する鉄骨柱などの躯体柱である。また、41は 、前記の躯体柱により支持される躯体外壁の内側に形成され、災害時に隣の住人 も使用できる避難用共用スペースである。また、42は押し入れ、51はこの押 し入れ42の開閉ドア、43は洋間35と避難用共用スペース41との間に開閉 可能に備えられた窓である。
【0020】 また、本実施形態では、前記サンルーム30の南側の床、天井及び壁の構造体 は、逆梁構造で構成されている。よって、前記の戸外に面する窓31は、サンル ーム30のほぼ天井に届く位置まで延ばされている。すなわち、一般に、窓が設 けられる壁の構成が逆梁構造によっている場合は、図2に示すように、通常の順 梁構造の場合(図2(a)参照)に比べて、窓のの上端をほぼ天井に届く位置ま で上げられるので、部屋内に太陽光の入り込む余地が大きくなり、採光がより良 好になり、部屋の解放感が増すようになる(図2(b)参照)。つまり、このサ ンルーム30(躯体外壁の内側の部屋)には南側から強い日差しが降り注ぐので 、従来の「バルコニー」(躯体外壁から張り出した吹きさらしの手摺り付きの台 )と同様に、洗濯もの干しなどに使用することが可能になっている。
【0021】 また、このサンルーム30の床は、タイル張りで防水処理が施してある。また 、このサンルーム30内には、独自の水道設備が備えられている(浴室から水道 をホースで引くようにすることもできる)。よって、ユーザーは、このサンルー ム30内で、鉢植えの植物に水をやったり、洗濯をすることも可能になる。また 、場合によっては、このサンルーム30の床に、土や人工土を敷設して植物を育 成することも可能である。
【0022】 また、このサンルーム30では、南側に窓31が備えられて、外部からの風雨 が入るのを防げるようになっているので、従来のバルコニー(従来のバルコニー は、洗濯もの干しくらいしか実際には利用方法がなかった)と比べて、より多く の利用が可能になる。例えば、このサンルーム30内には暖かい日差しが大量に 差し込むので、サンチェアーとテーブルを置いて日光浴をしたり多人数で食事し たりすることも、健康器具を設置して運動したりすることもできる。
【0023】 以上のように、このサンルーム30は、躯体外壁の内側に形成され、前記窓3 1により戸外と遮断されている(吹きさらしではない)ので、そこにサンチェア ーやテーブルや健康器具などを置いていても、従来のバルコニー(吹きさらしの 状態)のように直ちに埃で汚れてしまうような不都合はなく、日光浴や食事や運 動などの多様な用途に使用できるようになっている。また、このサンルーム30 は、躯体外壁の内側に形成された各住人の専用スペースとして位置づけられてい るので、従来のバルコニー(災害避難時にはマンション内の全ての住人のための 共用のスペースとして位置づけられている)のように日頃から避難の妨げになる 物を置いてはいけないという制約も無いので、サンルーム30内に様々な器具な どを置くことが可能になり、スペースの有効利用が可能になっている。
【0024】 また、本実施形態では、前記のサンルーム30は、その周囲の3方の壁に、窓 やドアなどから成る開閉自在な開口部が設けられている。すなわち、このサンル ーム30は、前述した図示南側の窓31に加えて、LDK16と接する北側の窓 32と、前記和室18と接する西側の窓50とにより、その周囲の3方に、窓な どから成る開閉自在な開口部が設けられている。よって、前記LDK16及び和 室18には、このサンルーム30を介して、南側からの太陽光による十分な採光 と戸外からの十分な通風が得られるようになっている。
【0025】 また、本実施形態では、前記サンルーム30の図示東側に、押し入れ42(図 示51はこの押し入れ42用の開閉ドアである)を介して避難用共用スペース4 1(図1では「ヒナンバルコニー」と記載している)が形成されている。この避 難用共用スペース41は、従来のバルコニー(躯体外壁から外側に張り出して形 成されている)と異なって、躯体柱44,45,46に支持された躯体外壁の内 側に、形成されている。また、この避難用共用スペース41は、従来のバルコニ ーと同様に、その戸外に面する図示南側の開口部が吹きさらしの状態に、形成さ れている。
【0026】 この避難用共用スペース41の床下には、図示していないが、階下への避難用 梯子又は避難用階段などの避難用設備が備えられている。例えば、図1のBで示 す住居の住人は、火災などの災害時には、自分の住居の避難用共用スペース41 Bから隣との境界の柵61(この柵61は容易に取り壊せるように形成されてい る)を壊して、隣の避難用共用スペース41に入り、そこから、前記避難用設備 を使用して階下へ避難することが認められている(したがって、この避難用共用 スペース41には、日頃から、避難の妨げになる物を置くことは、禁止されてい る)。
【0027】 なお、前記洋間35の前記避難用共用スペース41と接する南側の壁には、窓 43が形成されている。また、図示していないが、この窓43には、洋間35の 内部から開閉できる手動又は電動のシャッターが備えられている。前述のように 、前記避難用共用スペース41には、隣人等の第三者が比較的容易に侵入するこ とができるので、第三者がこの避難用共用スペース41から前記窓43を介して 室内に侵入する可能性がないとは言えない。そこで、この実施形態では、前記窓 43にシャッターを備えることにより、避難用共用スペース41からの他人の侵 入を防止できるようにしている。
【0028】 以上のように、この実施形態では、従来のバルコニーが果たしていた「避難用 設備が備えられ、災害時には隣人等も立ち入りができる避難用の共用の通路(し たがって、日頃から、この場所には避難の妨げになるような物を置いてはいけな い)」という機能を果たすための「避難用共用スペース41」を、躯体柱44, 45,46などにより支持される躯体外壁の内側に、必要最小限の面積でのみ形 成するようにしている(この避難用共用スペース41は、従来のマンションのバ ルコニーの数分の1の面積だけで形成されている)。したがって、本実施形態で は、従来のバルコニーのように避難用の共用通路として避難の妨げになる物を置 けないために結果的に洗濯物干し以外には用途がないという無駄が多いスペース を必要最小限に抑えられるようになっている。
【0029】 以上のように、本実施形態では、従来のバルコニー(躯体外壁から張り出すよ うに形成されたもの)のスペースを無くして、躯体外壁の内側に、外壁及び窓で 囲まれた(吹きさらしでない)サンルーム30を設けるようにしている。このよ うに、サンルーム30は吹きさらしではないため、サンチェアーやテーブルを置 いても汚れることがないので、そこで食事や日光浴をいつでも気軽に楽しめるよ うになる。また、サンルーム30に運動器具を置いて運動することもできる(従 来のバルコニーでは、サンチェアーや運動器具を置いても吹きさらしのため直ぐ に汚れてしまって使用できなくなり、また、避難の妨げになるような物は置くこ とはできなかった)。
【0030】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案によるサンルーム付き集合住宅では、躯体外壁の 内側に、四方が外壁又は窓で囲まれたサンルームを設けたので、従来のバルコニ ーのように、吹きさらしとなっているためにサンチェアーや運動用具を置いても 直ぐに埃で汚れてしまい使えなくなってしまうという不都合がなくなる。また、 このサンルームとは別に、躯体外壁の内側に、避難のための必要最小限の面積だ けを有する避難用共用スペースを設けたので、前記サンルームは避難用に使用す る必要がなくなる。よって、このサンルームは、従来のバルコニーのように避難 の妨げになる物を置いてはいけないという制約はなくなるので、居住者の自由に 使用できるようになる(つまり、このサンルームは、集合住宅の全ての住人の共 用スペースできなく、居住者の専用スペースとなる)。よって、このサンルーム は、従来のバルコニーと異なって、居住者が多様な用途のために有効に利用でき るスペースとなる。
【0031】 また、本考案の避難用共用スペースは、避難のための必要最小限の面積だけを 有するようにしているので、従来のバルコニーのように、せっかくの広いスペー スをバルコニーとして建造していながら、避難のための共用の通路として使用す る必要があるために災害時以外の通常時は洗濯物干しくらいしか使い道がない( 避難の妨げになる物を置くことが禁止されているので物置としても使用できない )という不都合をなくすことができる。
【0032】 また、本考案では、前記サンルームには、防水処理され且つタイル張りされた 床、及び、水道設備を備えるようにしている。よって、ユーザーは、このサンル ームを、いわば住居内の「中庭(坪庭)」として使用することが可能になる。す なわち、例えば、そこで植物を植えて水をやりながら育てる(プランターや鉢植 えを使用することが衛生面等からは望ましいが、床上にそのまま土又は人工土を 入れて植物を育てることも可能である)ことや、あるいは、そこでペットなどの 動物を飼うこと、なども可能になる。また、このサンルームで洗濯をしたり、洗 濯物を干すことなども可能である。
【0033】 また、本考案では、前記サンルームの床及び天井が逆梁構造により構成され、 前記サンルームの太陽光が差し込む方向に向かう開口部は、その上端が、前記サ ンルームの天井の近傍の位置まで届くように形成されているので、太陽光がより 多量に前記サンルームに差し込むようになっている。
【0034】 さらに、本考案によるサンルーム付き集合住宅では、前記避難用共用スペース と部屋との間の壁に形成された窓に、開閉自在なシャッターを備えるようにした ので、夜間などに、第三者の立ち入りが比較的容易な避難用共用スペースから第 三者が住所内に侵入することを有効に防止することができるようになる。すなわ ち、従来のバルコニーでは、避難用の共用の通路としての建前から、隣の住居な どから侵入することが比較的容易であるために、バルコニーが防犯上のネックに なっていると指摘されていた。これに対して、本考案では、避難用共用スペース と洗濯物干しや物置などの多様な用途に使用できるサンルームとを明確に別の空 間として区別するようにし(従来は、バルコニーという一つの空間が、避難用通 路としての用途と洗濯物干しの用途とを兼ねるようにしていた)、さらに、避難 用共用スペースと部屋との間の窓にシャッターを備えるようにしたので、避難用 共用スペースから第三者が住居内に侵入することを有効に防止できるようになる 。したがって、本考案によれば、従来のマンション等では不十分とされていた防 犯上の問題(バルコニーからの侵入の問題)も解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の実施形態を説明するための図であ
る。
【図2】 (a)はサンルームの順梁構造の床を示す
図、(b)はサンルームの逆梁構造の床を示す図であ
る。
【図3】 従来の集合住宅を説明するための図である。
【符号の説明】
11 エレベータ 12 階段 13 共用通路 14 玄関 15 玄関ドア 16 エル・ディー・ケー(LDK) 17,35 洋間 18 和室 19 サービスヤード 20,22,23,24,31,32,33,50 窓
(ガラス・サッシ) 21 フェンス 51 ドア 30 サンルーム 35 浴室 41 避難用共用スペース 42 押し入れ 44,45,46,47,48,49 躯体柱(構造体
としての鉄骨柱)

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多層構造の集合住宅において、 躯体外壁の内側に形成されており、太陽光が差し込む側
    には、戸外に面する開閉自在な開口部が形成されている
    サンルーム、及び、 躯体外壁の内側に形成されており、前記サンルームの隣
    又はその近傍の位置に、隣の住居との境界線に接するよ
    うに形成されており、下方の階に降りるための避難用設
    備が備えられている、避難用共用スペース、を備えたこ
    とを特徴とする、サンルーム付き集合住宅。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記避難用共用スペースは、その戸外に面した部分が開
    口部となっており、且つ、この開口部は吹きさらしの状
    態に構成されている、ことを特徴とするサンルーム付き
    集合住宅。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、前記サンルー
    ムは、 防水処理され且つタイル張りされた床、及び、 水道設備、を備えていることを特徴とするサンルーム付
    き集合住宅。
  4. 【請求項4】 請求項1から3までのいずれかにおい
    て、 前記サンルームの床及び天井は、逆梁構造によって構成
    されており、 前記サンルームの戸外に面する開口部は、その上端が前
    記サンルームの天井の近傍の位置まで届くように形成さ
    れている、ことを特徴とするサンルーム付き集合住宅。
  5. 【請求項5】 請求項1から4までのいずれかにおい
    て、前記避難用共用スペースとこれと隣接する部屋との
    間の壁に形成された窓には、開閉自在なシャッターが備
    えられている、ことを特徴とするサンルーム付き集合住
    宅。
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