JP3043131B2 - 濃淡色に染色されるシート状物 - Google Patents

濃淡色に染色されるシート状物

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JP3043131B2
JP3043131B2 JP3233916A JP23391691A JP3043131B2 JP 3043131 B2 JP3043131 B2 JP 3043131B2 JP 3233916 A JP3233916 A JP 3233916A JP 23391691 A JP23391691 A JP 23391691A JP 3043131 B2 JP3043131 B2 JP 3043131B2
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康晴 酒井
實 杉田
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鐘紡株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は皮革様シート状物に係
り、更に詳しくは色の濃淡により文字,図柄等の意匠を
簡単に形成しうる、特に服飾材料,鞄,靴等の素材とし
て好適なシート状物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、人工皮革のようなシート状物に文
字,図柄等の意匠を形成させる方法として、(1)塗料
をスクリーンプリントする方法、(2)加熱モールドを
押圧する方法等があった。
【0003】(1)の方法では所望する色彩の意匠を形
成させることは出来るが、その表面は平坦で立体感がな
く、洗濯や摩擦をくり返し行った場合、剥離する等の問
題がある。更に、この方法で色の濃淡による意匠を形成
するには、捺染工程を厳密に制御する必要がある。
【0004】(2)の方法では、モールドが押圧された
部分が硬くなる等、風合上問題がある。また、凹凸が極
めて大きく、立体感は有するものの、限られた用途にし
か使用できない等の問題点もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、一度
の染色で色の濃淡を染め分けて文字,図柄等の意匠を簡
単に形成することができる皮革様をしたシート状物を提
供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、繊維構
造物に高分子弾性体を施与したシート基体の表面に易染
性ポリウレタン樹脂(A)層を形成した複合体の表面の
一部に、文字または図柄状の意匠を形成するように易染
性ポリウレタン樹脂(B)よりなる薄膜層を形成してな
るシート状物によって達成される。
【0007】本発明で言うシート基体とは、不織布,織
布,編布等からなる繊維質基材に高分子弾性体の有機溶
剤溶液又はエマルジョンを付与し、凝固させて繊維質基
材内に高分子弾性体を充填させたもの、あるいはこの表
面に同高分子弾性体の被覆層を形成させたものであり、
その製造は公知の適宜な方法によればよい。
【0008】上記高分子弾性体としては、例えばポリウ
レタン樹脂,塩化ビニル樹脂,アクリル酸エステル・ス
チレン共重合体,スチレン・ブタジエン共重合体,ウレ
タン・塩化ビニル共重合体等の重合体およびそれらの混
合物を挙げることができ、好ましくはポリウレタン樹脂
及びポリウレタン樹脂とウレタン・塩化ビニル共重合体
の混合物が挙げられる。
【0009】本発明に用いる易染性ポリウレタン樹脂と
は、染着基として例えば、3級または4級窒素,アニオ
ン基,PEG,アクリル,シッフ塩基,アミノ樹脂,ポ
リマーポリオール,アシルオキシ基,カルバモイル基等
を有し、染色性を向上せしめた重合体であって、フィル
ム状物とした場合の染料に対する平衡染着量が好ましく
は3×10-5当量/g以上あるいは30mg/g以上有
するものである。
【0010】本発明においては、前記シート基材の上に
易染性ポリウレタン樹脂(A)をフィルム状に形成し、
これを貼着一体化して複合体となす。その方法はあらか
じめフィルム状物としたものを接着剤により接着する方
法であってもよく、あるいは離型紙上に易染性ポリウレ
タン樹脂溶液を塗布し、乾燥硬化する前に前記シート基
材と重ね合わせ圧着した状態で乾燥硬化する方法であっ
てもよい。
【0011】次いで、上記複合体の易染性ポリウレタン
樹脂(A)のフィルム層の表面に文字または図柄状の意
匠を形成するように易染性ポリウレタン樹脂(B)層を
例えばグラビアプリントにより載置し形成する。即ち、
樹脂(B)の層は樹脂(A)のフィルム層の全面を均一
の厚さで積層するのではなく、樹脂(A)層の上に樹脂
(B)を部分的に載置し積層一体化したものである。か
かる易染性ポリウレタン樹脂(B)層は、樹脂(A)層
の上に易染性ポリウレタン樹脂溶液をローラー捺染機,
スクリーン捺染機等によってグラビアプリントした後、
乾燥することにより形成することが出来る。
【0012】本発明において樹脂(A)層の厚さは好ま
しくは10〜60μmであり、樹脂(B)層の厚さは好
ましくは0.5〜10μmである。また、易染性ポリウ
レタン樹脂(A)と(B)は同じものであっても異なる
ものであってもよいが、層間接着性の良い点で同系統の
樹脂が好ましく、更に色の濃淡が安定して出せる点で同
一のものが好適である。
【0013】本発明のシート状物を染色した場合、フィ
ルム状に形成されたポリウレタン樹脂(A)が淡色に染
色され、その表面の一部に形成されたポリウレタン樹脂
(B)の薄膜層が濃色に染色される。本発明の方法によ
れば、同一の易染性ポリウレタン樹脂によってそれぞれ
の層を形成したとしても、染色した場合、濃淡色に染め
分けることが出来るといった、予期しえない効果を奏す
るものである。かかる理由は定かではないが、恐らくは
フィルム層が染色面からではなくシート基体側の面から
溶媒が除去され乾燥させたのに対し、その表面に形成し
た薄膜層は染色面から溶媒が除去され乾燥したものであ
り、この違いが染色される面の表面微細構造に何らかの
影響を与えたものと推測される。
【0014】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
する。
【0015】実施例1 ナイロン6短繊維(繊度1.5デニール、長さ50m
m)よりなる不織布(目付244g/m2 、厚さ2.0
mm)にポリブチレンアジペートグリコールとジフェニ
ルメタン−4,4′−ジイソシアネートとエチレングリ
コールとから合成されたポリウレタンエラストマー22
%、酸化チタン1.5%、ジメチルホルムアミド76.
5%からなる溶液を含浸し、湿式凝固せしめた後、充分
水洗し乾燥して、厚さ1.5mm,見掛け密度0.34
g/cm3 のシート基体を得た。
【0016】次に易染性ポリウレタン溶液(固形分30
%)100部とジメチルホルムアミド(DMF)50部
とを混合した溶液を離型紙上に150g/m2 塗布した
後、乾燥し溶剤を除去し、その上にウレタン系接着剤1
00部、その架橋剤と促進剤を各10部、DMF50部
を混合した溶液を150g/m2 (溶液として)塗布
し、乾燥した後、これを上記シート基体の片方の面に重
ね合わせ熱処理して接着し、続いて離型紙を剥離し、厚
さ約30μmの易染性ポリウレタン樹脂(A)層を形成
したシート状物を得た。
【0017】引き続き、得られたシート状物の易染性ポ
リウレタン樹脂(A)層の上に、易染性ポリウレタン溶
液(固形分30%)100部、DMF80部、MEK8
0部を混合した溶液をアニリンロールを用いてグラビア
プリントしたのち乾燥し、厚さ約2μmの易染性ポリウ
レタン樹脂(B)層を図柄状に形成せしめ、皮革様シー
ト状物を得た。
【0018】得られた皮革様シート状物を、ブラウン系
の含金染料0.6wf wt%の染浴中に浸漬し80℃
で30分間染色した後、水洗し乾燥した。
【0019】かくして得られた皮革様シート状物は、樹
脂(B)層を形成した部分とそうでない部分とに色の濃
淡が生じ、その色差△Eを色差計(商品名:ミノルタ色
彩色差計CR−100)により測定して求めたところ、
△Eは13であって、濃淡の差が大きく図柄が鮮明で、
良好な色調であった。
【0020】実施例2 易染性ポリウレタン溶液(固形分30%)100部とD
MF30部とを混合した溶液を離型紙上に150g/m
2 塗布した後、これを実施例1と同様にして得たシート
基体の片方の面に重ね合わせ120℃で15分間乾燥し
接着させた後、離型紙を剥離し、厚さ約35μmの易染
性ポリウレタン樹脂(A)層を有するシート状物が得ら
れた。更にその上に易染性ポリウレタン溶液(固形分3
0%)100部、イソプロピルアルコール40部、トル
エン40部を混合した溶液をプリントロールを用いてグ
ラビアプリントしたのち乾燥し、厚さ約3μmの易染性
ポリウレタン樹脂(B)層を図柄状に形成せしめ、皮革
様シート状物を得た。
【0021】得られた皮革様シート状物を、ブラウン系
の含金染料0.7wf wt%の染浴中に浸漬し、80
℃で30分間染色した後、水洗し乾燥した。
【0022】かくして得られた皮革様シート状物は、色
差△Eが18の色の濃淡により鮮明で良好な色調の図柄
を有するものであった。
【0023】
【発明の効果】本発明のシート状物は、1回の染色工程
でその表面を濃色部と淡色部とに染め分けることが出来
る。かかるシート状物を用いれば、立体感を有し、色の
濃淡により文字や図柄等の意匠を形成した皮革様シート
状物を容易に得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明のシート状物の一実施例を説明す
る断面説明図である。
【符号の説明】
1 シート基体 2 易染性ポリウレタン樹脂(A)層 3 易染性ポリウレタン樹脂(B)層 4 接着剤層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維構造物に高分子弾性体を施与したシ
    ート基体の表面に易染性ポリウレタン樹脂(A)層を形
    成した複合体の表面の一部に、文字または図柄状の意匠
    を形成するように易染性ポリウレタン樹脂(B)よりな
    る薄膜層を形成してなるシート状物。
JP3233916A 1991-08-20 1991-08-20 濃淡色に染色されるシート状物 Expired - Lifetime JP3043131B2 (ja)

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