JP2926391B2 - 湿式合成皮革の製造方法およびその中間生成物 - Google Patents

湿式合成皮革の製造方法およびその中間生成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は湿式合成皮革の製造
方法に関するもので、特に基材を適当に前処理し、ポリ
ウレタン湿式樹脂溶液をコーティングした後、基材を剥
離して作られた湿式銀層製品へ基布地を接着することに
より改善された湿式合成皮革の製造方法およびその中間
生成物に関するものである。
【0002】ここに於て湿式銀層とは、水と容易に溶解
される溶媒を使用したポリウレタン湿式樹脂溶液へ公知
の界面活性剤、充填剤、DMF(Dimethyl f
ormamide)を入れた配合液のコーティングによ
り得られた微細の多孔構造層をいう。
【0003】
【従来の技術】合成皮革は天然皮革と対比される概念で
あり、その製造方法は乾式法と湿式法とがよく知られて
いる。
【0004】乾式法は合成皮革の被膜主体であるポリウ
レタン樹脂溶液を基布地へコーティングした後、熱乾燥
させることにより上記ポリウレタン樹脂溶液内の溶媒を
蒸発させることによって合成皮革を製造する方法であ
る。それは例示図図7の如く必要とする凹凸形状(模
様)が刻みつけられている離型紙1へポリウレタン一液
型樹脂をコーティングを施すことにより被膜層2を完成
した後、接着剤3であるポリウレタン二液型樹脂を塗布
した後、その上に織物4をローラ(roller)圧着
手段で接合し、上記の離型紙1を剥離することにより完
成される。
【0005】これに反し、湿式法はポリウレタン樹脂溶
液を基布地にコーティングした後、それを水中に入れ、
次いで上記ポリウレタン樹脂溶液内の溶媒を水中で抽出
させることによって合成皮革を製造する方法である。そ
れは例示図図8の如くポリウレタン湿式樹脂溶液を織物
4へ直接コーティングを施し、水中に入れた後、溶媒が
抽出されたらそれを取り出して、水洗、乾燥等の工程を
なさせることにより上記ポリウレタン樹脂は凝固して微
細気孔13が多量に形成された湿式銀層7を得られるこ
とにより完成できる。
【0006】このような湿式法は一般的に乾式法に比べ
て厚くコーティングさせることができるが、溶媒が抜き
除かれた微細気孔13は湿式銀層7内部で無数に形成さ
れ、通気性が良好なスポンジ状に成りきわめてやわらか
い触感を持たせる利点がある。
【0007】しかし、前述した乾式法による人造皮革の
触感は、やわらかでなく固い感じを与え、しかも離型紙
を使用しなければならないために繊細な実物模様(即
ち、離型紙による実物模様)の再現性は大きく低下する
欠点があり、湿式法で合成皮革を製造する場合には製造
工程において必然的に基布地を水中にて含浸させなけれ
ばならないため基布地によっては湿式法により合成皮革
の製造を行う自体が不可能になる場合もあり、又は基布
地としてスプリットレザー(split leathe
r)を使用する場合にはスプリットレザーにポリウレタ
ン湿式樹脂溶液を直接コーティングしたのち水中へ取り
入れられゆえにスプリットレザーに泡(bubble)
立つこともあり、泡立ちが生じないように撥水処理をし
たのちコーティングすれば、接着強度が低下するなど湿
式銀層の形成自体が難しいばかりでなく、かつスプリッ
トレザーは水に浸した後、乾燥させれば硬直されまた、
外形は変形し不恰好に成るためである。即ち、湿式加工
することによりかえって製品の価値は落ちる欠点があ
る。
【0008】また従来の乾式法および湿式法は特定な基
布地を選択した後、その基布地の上面に湿式銀層を形成
させるため、基布地を定められなければ製品を生産し得
ない欠点があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このような従来技術に
対し、本発明者は、既に例示図図3および図4に示した
如く、基材5を前処理8,8a,9させ適当な剥離強度
を持たせるよう加工し、その上面に通常の湿式法により
湿式銀層7を形成する第1工程と、上記第1工程より製
造された湿式銀層製品7aを順次的に移送させながら基
材5が付着していない反対側銀層面へ接着剤をコーター
19によりコーティングを施し、熱風乾燥室20におい
て半乾燥し、放出ローラ21から提供されるスプリット
レザーを上記の湿式銀層製品7aへ圧着させ、熟成室2
3において架橋結合したのち基材5を湿式銀層7から剥
離した後、後加工する方法を発明して(韓国特許公告第
90−7191号で開示)上記の問題点は一部解決され
た。
【0010】しかしながら、それでもこのような上記の
湿式合成皮革製造方法もやはり基材が接触されなかった
滑らかな湿式銀層面へスプリットレザーを接着させ、基
材が剥離なされた面を後加工処理することにより、次の
ような不都合があった。
【0011】(1)湿式銀層7の基材5が付着されてい
ない滑らかな面にスプリットレザー18を接着させるた
めに両者の接着は良好でなく、(2)接着剤がコーティ
ングされた湿式銀層面を後加工処理することにより後加
工は容易でなく、後加工を行えても模様および色相など
が美麗もしくは精巧していないことで製品の品質は劣
り、(3)基材5は最終工程において剥離させるため中
間製品の容積が大きくなり中間製品の移送などが難しい
ばかりでなく作業効率も低下して製造原価が高くなり、
(4)合成皮革の製造は連続的に進められるために、中
間製品である湿式銀層のみ分離され販売又は保管するの
に難しい不都合があった。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めの手段は以下の通りである。
【0013】(1)基材を前処理して10g/cm〜3
00g/cmの剥離強度を持たせ、その上面に通常の方
法で湿式銀層を形成し、後加工処理の後、上記基材を剥
離して湿式銀層製品を製造し、次いで上記の湿式銀層製
品の基材が剥離された面へ、接着剤でコーティングさせ
るか又は基布地へ接着剤をコーティングを施し、上記の
基布地を接合させたことを特徴とする湿式合成皮革の製
造方法。
【0014】(2)前項(1)において、上記基布地は
スプリットレザー、不織布、織物、編物、ポリエステル
フィルム、ナイロンフィルム、湿式合成皮革および乾式
合成皮革とから構成するグループ中で選択されるは1種
の物質で成ることを特徴とする湿式合成皮革の製造方
法。
【0015】(3)前項(1)において、上記基材はポ
リエチレンテレフタレートフィルム、ポリエステルオッ
クスポド、ナイロンフィルム、ナイロンタフタ、ポリエ
ステル織物、ナイロンオックスポド、T/Cおよび綿織
物で構成されるグループの内で選ばれた1種の物質であ
ることを特徴とする湿式合成皮革の製造方法。
【0016】(4)前項(1)において、上記前処理工
程は水分処理、離型剤処理、或はバインダー処理により
行えることを特徴とする湿式合成皮革の製造方法。
【0017】(5)前項(1)において、上記コーティ
ング工程はグラビアコーター又はナイフコーターもしく
は逆転ロールコーターにより行われることを特徴とする
湿式合成皮革の製造方法。
【0018】(6)基材を前処理させて10g/cm〜
300g/cmの剥離強度を持たせ、その上に通常の方
法で湿式銀層を形成させて、後加工処理した後、上記基
材を剥離して得られた湿式銀層製品より成る中間生成
物。
【0019】これにより、従来の方法では全く製造不可
能であった天然皮革に最も類似する湿式合成皮革を製造
できるようになった。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を例示の図面により
説明する。
【0021】本発明による湿式合成皮革の製造方法は湿
式銀層を作る第1段階および上記湿式銀層と基材とを剥
離して湿式銀層製品が得られる第2段階、上記湿式銀層
製品および基布地を用いて合成皮革を作る第3段階によ
り構成される。
【0022】湿式銀層を製造する第1段階は、例示図図
4の如く基材5を水槽8、コーター8a、乾燥室9にお
いて前処理を行い剥離強度は10〜300g/cmを持
たせ、その上に通常の方法で湿式銀層を形成させる工程
である。
【0023】本発明の第1段階で用いられる基材5は本
発明の全過程に於て機械の引張力に耐える程の力を持た
せなければならないものであり、作業中は銀層から剥離
されてはならないものであり、銀層を続けて支持しつつ
後加工作業が終れば取り除いた支持体(carrie
r)の役目を果すわけなので、ナイロンフィルム、21
0Tナイロンタフタ(Nylon Taffeta)、
190Tナイロンタフタ、152T/C、168T/
C、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレ
ンテレフタレート3〜5デニ−アフィラメントを80〜
450デニ−アで撚糸することにより、平織として製織
したポリエステルオックスポド(以下ポリエステルオッ
クスポド)、ポリエステル(polyester)織
物、ナイロンオックスポド、綿(cotton)織物等
を使用するほうが好ましい。
【0024】本発明において湿式銀層7を形成する前に
行われるもので上記の前処理工程には水分処理、離型剤
処理又は接着剤(Binder)処理などがあり、これ
らを選択的に結合して行うこともできる。
【0025】上記の水分処理は基材5としてナイロンタ
フタ又はオックスポドをそのまま使用すれば湿式コーテ
ィング液は基材の裏面まで浸透し、使用されたい湿式銀
層から基材を剥離することができない欠点があるため、
コーティング液は裏面にまで浸透される直前において、
その裏面を水槽8の水に浸し凝固させるか又はむしろ初
めから基材を少し湿らせておく方法である。
【0026】上記の離型剤処理はシリコン系撥水剤或は
フッ素系撥水剤を水へ溶解させて使用する方法であり、
基材との接着力が度ずれに低下されない範囲で撥水処理
を行うために0.1〜20%水溶液を作り、基材をその
溶液に含浸した後、乾燥室9で乾燥および硬化させる方
法である。
【0027】上記の接着剤処理はポリウレタン一液型樹
脂又はポリウレタン二液型樹脂へ架橋剤と溶剤を入れて
使用するものであり、塗布量5〜300g/m2 程度で
ナイフコーター(Knife coater)、グラビ
アコーター(Gravurecoater)或は逆転ロ
ール(reverse roll)コーター等のコータ
ー8aによりコーティングする。ナイロンタフタ、オッ
クスポド、T/Cなどの布地の場合はコーティング面の
均一性とコーティング液の浸透を防ぐために布地へつや
出し(calendering)をコーティング以前に
行うこともある。
【0028】かくの如く本発明において、通常の湿式銀
層製造方法では通用されていない前処理工程を行う理由
は湿式銀層製品のそれ自体は完成品(独立的に用いられ
る用品)ではなくとも基布地等へ付着し中間製品として
販売できるためであり、また他の理由は銀層を作る過程
或は表面の触感、視角的な点を考慮し、紙やすりでバッ
フィング(Buffing)等の後加工過程において剥
離されてはならないし、後加工の後には基材とはなるべ
く剥離がよく成らせるために適した剥離強度を持たすた
めである。
【0029】例示図図5は湿式銀層7と基材5とが構成
された第1段階工程製品の拡大断面図である。
【0030】例示図図6は湿式銀層7を後加工した製品
の拡大断面図である。
【0031】図6は湿式銀層を後加工した状態の拡大断
面図であり、前記で説明した乾式工程を再び行うか(図
6(a))、表面処理により模様と色相を入れ表面の物
性、外観と触感をうまくするか(図6(b))、加熱さ
れたエンボシンローラにより模様を刻み込むか(図6
(c))、もしくは紙やすりで練磨(Buffing)
しスエード(suede)を(図6(d))作ることも
可能であり、以上の方法は2種以上を用いられることも
できる。
【0032】例示図図7は第1段階において形成された
湿式銀層製品17から基材5を剥離する第2段階の工程
の拡大断面図である。
【0033】本発明に関し、合成皮革を製造する第3段
階は、上記第2段階において製造された湿式銀層製品1
7と基布地18とを接着させ例示図図9に示したような
湿式合成皮革を製造する工程である。
【0034】本発明の第3段階は、例示図図8のよう
に、上記の湿式銀層製品17を順次的に移送させながら
基材5が剥離された湿式銀層面へ接着剤を接着剤コータ
ー19によりコーティングを施し、熱風乾燥室20で半
乾燥させ、上記の湿式銀層製品17と放出ローラ21か
ら提供された基布地18をプレスローラ22により圧着
させ、熟成室23で架橋結合させることにより本発明の
湿式合成皮革製品を得た。一方、上記接着剤は基布地1
8へコーティングを施すこともできる。
【0035】この際上記の基布地18はスプリットレザ
ー、不織布、織物、編物、ポリエステルフィルム、ナイ
ロンフィルム等を用いることが可能であり、湿式合成皮
革或は乾式合成皮革を基布地として使用して銀層を二重
に形成することも可能である。しかも上記の接着剤はポ
リウレタン二液型樹脂、ポリウレタン架橋剤、架橋促進
剤、更にMEK(Methyl Ethyl Keto
ne)溶液から構成されてあり、コーター8aを利用し
て約80〜250g/m2 のコーティング量でコーティ
ングさせ、熟成室23では約60℃で24時間程度放置
すればポリウレタン接着剤は基布地18へ架橋結合され
る。
【0036】このような工程として構成された本発明
は、基布地へ直接湿式コーティングの際に発生する作業
上のあらゆる問題点例えば、あわの発生、接着強度の低
下などや品質の低下を防止するばかりでなく、優れた物
性を持つ湿式銀層と多様なる基布地を架橋結合させたこ
とにより、従来の湿式合成皮革又は基材がスプリットレ
ザーである乾式合成皮革よりも外観、触感、通気性、機
械的性質等が優れた湿式合成皮革製品を製造するに至っ
た。
【0037】更に、本発明の湿式合成皮革製造方法を使
用する場合に基材を最終工程に於て剥離させた従来の技
術に比べ、湿式銀層製品17の基材は接着されていない
滑らかな面を後加工処理を施すことができるため、後加
工は容易になり多様な表面処理の施しによって美麗で精
巧なる模様および色相が得られたばかりでなく、基材5
を工程中間に於て剥離されるために、中間製品の移送お
よび処理は容易であり、作業効率は上昇され、しかも中
間製品である湿式銀層自体を販売することもできる。ま
た基材5は剥離された湿式銀層製品17の接着面に基布
地18を接着することにより両者の接着は良好になると
の利点を得た。
【0038】以下本発明に関する実施例を、第1段階
(実施例1−5)、第2段階(実施例6)および第3段
階(実施例7−8)を各別に具体的に示せば次の如くで
ある。
【0039】(実施例1) 210Tナイロンタフタの上面へ点度10,000cp
s(20℃)のポリウレタン湿式樹脂(固形分100部
30%) 陰イオン 界面活性剤 1部 非イオン 界面活性剤 1部 DMF 50部 の溶液を直接ナイフコーターで1.0mmコーティング
し20秒後布地裏面を水で均一に湿らせる。更に40℃
水に10分間凝固させ、60℃水にて30分間水洗(完
全にDMFを抽出する)した後120℃に於て10分間
乾燥させて適当な剥離強度を持った湿式銀層を得た。
【0040】この際、コーターはナイフコーター外側に
グラビアコーター或は逆転ロールコーターを使用するこ
ともできる。
【0041】(実施例2)210Tナイロンタフタを水
に含浸した後、乾燥ローラに通し、水分を70%程度に
半乾燥させた後、実施例1の溶液を実施例1の如くコー
ティング、凝固、水洗、乾燥を行い適当な剥離強度を有
する湿式銀層を得た。
【0042】(実施例3)210Tナイロンタフタを1
%シリコン系撥水剤水溶液へ含浸した後120℃に於て
1分間乾燥させ180℃にて3分間熟成した後、実施例
1の溶液を実施例1の如くコーティング、凝固、水洗、
乾燥を行い適当な剥離強度を持つ湿式銀層を得た。
【0043】(実施例4)ポリエステルオックスポド
(ポリエチレンテレフタレート3〜5デニ−アフィラメ
ントを80〜450デニ−アで連糸し平織に製織するも
の)を1%フッ素系撥水剤水溶液で含浸した後150℃
の乾燥ローラに通し80%程度半乾燥させ、続いて実施
例1の溶液を実施例1と同様なコーティング、凝固、水
洗、乾燥して適当な剥離強度を持つ湿式銀層を得た。
【0044】(実施例5) 0.05〜0.20mm厚さのポリエチレンテレフタレートフィルムへポリウ レタン一液型樹脂 100部(固形分30%) トルエン(Toluene) 30部 MEK(Methyl Ethyl Ketone) 30部 の溶液をナイフコーター、グラビアコーター或は逆転ロ
ールコーターなどで20〜50g/m2 コーティング施
し1分間乾燥した後、実施例1の溶液を実施例1の如く
コーティング、凝固、水洗、乾燥して適当な剥離強度を
持った湿式銀層を得た。一方、上記基材はポリエチレン
テレフタレートフィルムの代わりにナイロンフィルム、
ポリエステル織物、ナイロンオックスポド、T/C又は
綿(cotton)織物等で置き換えても同じ効果を得
た。
【0045】(実施例6)以上の実施例1〜5に於て作
られた基材が固着している湿式銀層を後加工としてグラ
ビアコーティングロールによる表面処理を施し、加熱さ
せたエンボスローラで模様を刷り込むか或は表面を紙や
すりで練磨の後基材を剥離し湿式銀層製品を得た。
【0046】(実施例7) 実施例6に於て作られた湿式銀層の後加工された裏面へポリウレタン二液型樹 脂100部(固形分60%) ポリウレタン架橋剤(固形分75%) 10部 架橋促進剤 1部 MEK(Methyl Ethyl Ketone) 20部 の溶液をグラビアコーターで80〜250g/m2 コー
ティングし更に60℃熱風乾燥室に於て1分間半乾燥し
た後その上面へスプリットレザーをプレスローラより圧
着させた。それを24時間の間60℃熟成室において放
置した後引き出すことにより本発明の湿式合成皮革を得
た。
【0047】(実施例8)スプリットレザーの代わりに
不織布を使用したものを除けば実施例7と同じ方法で本
発明の湿式合成皮革を得た。
【0048】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、基
布地に湿式コーティングを直接行うことなく、基材を適
当に前処理したのち、湿式銀層を形成し、ついで所望の
後加工を施した後、基材を剥離し、湿式銀層製品の基材
が剥離された面へ基布地を接合することにより、従来で
は得られなかった天然皮革に酷似した湿式合成皮革が提
供できる。
【0049】また、基材は、その工程中間で剥離される
ため、中間製品の移送および処理は容易であり、作業効
率は上昇し、しかも中間製品である湿式銀層自体も販売
できるなどの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による基材面に湿式銀層を形成させる
工程の例示図
【図2】 本発明の第1段階による湿式銀層製品の拡大
断面図
【図3】 (a),(b),(c),(d)は本発明に
よる湿式銀層を後加工させた湿式銀層製品の拡大断面図
【図4】 本発明による湿式銀層製品と基材とを剥離す
る工程の拡大断面図
【図5】 本発明による湿式銀層製品と基布地とを結合
する工程の例示図
【図6】 本発明による湿式合成皮革の拡大断面図
【図7】 乾式法により織物を基布地とした従来の合成
皮革の拡大断面図
【図8】 湿式法により織物を基布地とした従来の合成
皮革の拡大断面図
【図9】 従来の湿式合成皮革の製造方法を示す工程図
【符号の説明】
1 離型紙 2 乾式被膜層 3 接着剤層 4 織物 5 基材(或は支持体) 6 前処理層 7 湿式銀層 7a 基材と結合された湿式銀層製品 8 水槽 8a コーター(coater) 9 乾燥室 10 湿式樹脂コーティング 11 凝固 12 水洗 13 微細気孔 14 表面処理面 15 エンボシン面 16 スエード革面(suede) 17 湿式銀層製品 18 基布地 19 接着剤コーター 20 熱風乾燥室 21 放出ローラ 22 プレスローラ 23 熟成室 24 湿式合成皮革

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材を前処理して10g/cm〜300
    g/cmの剥離強度を持たせ、その上面に通常の方法で
    湿式銀層を形成し、後加工処理の後、上記基材を剥離し
    て湿式銀層製品を製造し、次いで上記の湿式銀層製品の
    基材が剥離された面へ、接着剤でコーティングさせるか
    又は基布地へ接着剤をコーティングを施し、上記の基布
    地を接合させたことを特徴とする湿式合成皮革の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、上記基布地はスプリ
    ットレザー、不織布、織物、編物、ポリエステルフィル
    ム、ナイロンフィルム、湿式合成皮革および乾式合成皮
    革とから構成するグループ中で選択されるは1種の物質
    で成ることを特徴とする湿式合成皮革の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1において、上記基材はポリエチ
    レンテレフタレートフィルム、ポリエステルオックスポ
    ド、ナイロンフィルム、ナイロンタフタ、ポリエステル
    織物、ナイロンオックスポド、T/Cおよび綿織物で構
    成されるグループの内で選ばれた1種の物質であること
    を特徴とする湿式合成皮革の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1において、上記前処理工程は水
    分処理、離型剤処理、或はバインダー処理により行える
    ことを特徴とする湿式合成皮革の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1において、上記コーティング工
    程はグラビアコーター又はナイフコーターもしくは逆転
    ロールコーターにより行われることを特徴とする湿式合
    成皮革の製造方法。
  6. 【請求項6】 基材を前処理させて10g/cm〜30
    0g/cmの剥離強度を持たせ、その上に通常の方法で
    湿式銀層を形成させて、後加工処理した後、上記基材を
    剥離して得られた湿式銀層製品より成る中間生成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN100450566C (zh) * 2005-02-21 2009-01-14 三芳化学工业股份有限公司 球皮及制备球皮的方法
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