JP3042909B2 - 湿式複写機 - Google Patents

湿式複写機

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JP3042909B2
JP3042909B2 JP3107419A JP10741991A JP3042909B2 JP 3042909 B2 JP3042909 B2 JP 3042909B2 JP 3107419 A JP3107419 A JP 3107419A JP 10741991 A JP10741991 A JP 10741991A JP 3042909 B2 JP3042909 B2 JP 3042909B2
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勝博 越後
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、湿式現像転写方式の
湿式複写機に関する。
【0002】
【従来の技術】図1において、湿式現像転写方式の複写
機の一例を説明する。時計方向に回転する感光体ドラム
1の周囲には、回転方向に沿って、感光体を一様に帯電
させる帯電チャージャ2,帯電した感光体ドラム1にコ
ンタクトガラス上の原稿画像を照射して静電潜像を形成
する露光部3,余分の電荷を除去するイレーサ4,上記
静電潜像を可視像(トナー像)化する湿式現像装置5,
給紙装置6から給送された転写紙Pにトナー像を転写さ
せるための転写チャージャ7,トナー像転写後の転写紙
を感光体ドラム表面から分離させる分離ローラ8,トナ
ー像転写後のドラム表面をクリーニングするクリーニン
グ装置9,感光体の残留電荷を除去する除電ランプ10
がそれぞれこの順で配設されている。
【0003】帯電チャージャ2により帯電された感光体
ドラム1には、露光部3で静電潜像が形成され、この静
電潜像は、湿式現像装置5の溶剤とこれに懸濁させた所
定のトナーからなる現像液を供給されてトナー像に顕像
化される。給紙装置6から給送された転写紙は、レジス
トローラ11で一旦停止させられて待機し、感光体ドラ
ムのトナー像とタイミングを合わせて再給送され、感光
体ドラム1周面に密着させられてトナー像を転写される
ようになっている。
【0004】トナー像を転写されて感光体ドラム1から
分離された転写紙は、定着前処理手段12の一部を成す
溶剤除去手段12A(図11参照)でトナー像担持面の
余剰の溶剤Dを除去されて未定着トナー像の溶剤残存率
を低減されてから、加熱手段13に送り込まれ、この手
段でトナー像を加熱されて定着されたのち、搬送ローラ
対14で機外に送り出される。
【0005】図10において、定着前処理手段12に含
まれる溶剤除去手段12Aの一例を説明すると、分離ロ
ーラ8で感光体ドラム1から分離された転写紙Pは、ガ
イド板8a,15で案内されて溶剤除去手段12Aに送
り込まれる。溶剤除去手段12Aは、転写紙Pのトナー
像担持面に接触するブロッタローラ12aと、このロー
ラに転写紙を押し付けるバックアップローラ12bとか
らなっている。ブロッタローラ12aは、吸湿性を有す
る不織布等の材料で形成されている。この溶剤除去手段
12Aは、次に述べる加熱手段13におけるトナー像の
定着を良好ならしめるために、余剰の溶剤を除去する。
【0006】図10において、 トナー像を転写紙に定
着する加熱手段13の一例を説明する。未定着トナー像
を担持した転写紙Pの通路を挾んで加熱ローラ13aと
加圧ローラ13bが互いに圧接させて配置されている。
加熱ローラ13aは、転写紙のトナー像担持面に直接接
触していて、ヒータを内蔵している。加熱ローラ13a
は、シリコンゴムローラやテフロンローラからなってい
る。加圧ローラ13bは、図示されないばねによる弾力
で加熱ローラ13aに所定の圧力で圧接されている。ユ
ニットケーシング13c,13dで囲繞された加熱ロー
ラ13aの周囲には、図示されない制御装置に接続され
たサーミスタや温度ヒューズ等が配置されていて、 該
手段13の温度を制御するようになっている。また、加
熱ローラ13a周面には、離型剤塗布用フェルト13a
bと、分離爪13acが当接されている。加熱手段13
は、溶剤除去手段12Aで余剰の溶剤を除去された後の
トナー像を加熱定着する。
【0007】ここで、感光体ドラム1から分離されて加
熱手段13で定着されるまでの、トナー像の形態を図7
で見てみる。転写直後であって溶剤除去手段12Aを通
過する前の未定着トナー像T1(図11参照)は、図7
(a)に示すように、転写紙Pのトナー像担持面上の溶
剤D中で転写紙Pに密着、又は転写紙に密着しているト
ナーに重なるように存在している。この段階における未
定着トナー像T1が溶剤除去手段12Aを通過して、転
写紙P上の余分な溶剤を除去される(図11参照)と、
理想的には図7(c)に示す未定着トナー像T3とな
る。この未定着トナー像T3が加熱手段13に送り込ま
れると、図7(d)に示すトナー像T4のような理想的
な画像として定着される筈である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、転写紙に転
写された未定着トナー像は、転写紙表面に対して電気的
結合力により付着していて、トナー層中でも転写紙表面
に近いトナーは強い結合力で付着しているが、転写紙表
面から離れるに連れてトナーと転写紙表面との電気的結
合力は弱くなってしまう。図10に示す従来技術におい
ては、転写紙上への溶剤付着量やトナー付着量が、環境
やその他の要因により増えた場合、残存溶剤の量が多く
なったり、トナー層中のトナーと転写紙表面との電気的
結合力が弱くなると、溶剤除去手段12Aのローラ12
a,12bで転写紙が挾まれたとき、図7(b)に示す
トナー像T2のように像が潰れてしまい、これが加熱手
段13で定着されると、図7(e)に示すトナー像T5
のように規格を外れた品質の画像になってしまう、とい
う問題がある。このトナー像の潰れは、コピー上におい
て、画像ずれ、ベタむら、細線のつぶれ、画数の多い文
字の潰れとして現われる。
【0009】未定着トナー像T1を形成しているトナー
が、現像液の経時的劣化や環境変動による電荷量の低下
で凝集力が弱くなっていると、トナー同士及び転写紙P
との結合力が小さいために、部分的には浮遊したトナー
も存在する。かかる状態の未定着トナー像が加熱手段1
3に送り込まれると、図7(e)に示すように流れたト
ナー像T5となってしまい品質の悪い画像となるのであ
る。特に、第2原図やOHPシート等のように、溶剤が
滲み込み難い転写紙では、図7(e)に符号T5で示す
定着後のトナー像のように、加熱ローラ13aと加圧ロ
ーラ13b間でトナーが溶剤と共に押し流されてしま
い、著しく像を乱してしまうという現象が発生する。こ
れを回避するために、トナーの転写紙への密着を強くす
べく、転写チャージャ7(図1参照)の印加電圧を高く
することが考えられるが、画像上、搬送上の副作用があ
って転写電位をあまり高く設定することができない、と
いう問題がある。
【0010】そこで、本発明の目的はトナー像定着時の
像流れを防止して品質の良い画像を得られる湿式複写機
の提供にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、所定の
トナーを用いて湿式現像を行ない、得られたトナー像を
転写紙に転写して、その未定着トナー像を担持した転写
紙上の溶剤を溶剤除去手段により除去したのち、転写紙
のトナー像担持面に接触させた加熱手段により未定着ト
ナー像を加熱してトナー像の定着を行なう湿式現像転写
方式の複写機において、溶剤除去手段より上流側の転写
紙搬送路や溶剤除去手段より上流側の転写紙搬送路のト
ナー像担持面側に、転写紙に担持された未定着トナー像
のトナーを転写紙に密着させる向きに作用する電界発生
手段や電荷発生手段を設けたり、溶剤除去手段より上流
側の転写紙搬送路の非トナー像担持面側に転写紙の非ト
ナー像担持面に接触する除電ブラシを設けつつ、溶剤除
去手段より上流側の転写紙搬送路のトナー像担持面側に
電荷発生手段を設けることによって達成される。
【0012】
【作用】本発明によると、転写紙に担持された未定着ト
ナー像のトナーは、溶剤除去手段に送り込まれる前に、
電界発生手段の発生する電界に従って溶剤中において転
写紙側に密着される。本発明によると、転写紙に担持さ
れた未定着トナー像のトナーは、溶剤除去手段に送り込
まれる前に、電荷発生手段の発生する電荷とトナーの相
対関係によって溶剤中において転写紙側に密着される。
本発明によると、転写紙に担持された未定着トナー像の
トナーは、溶剤除去手段に送り込まれる前に、電荷発生
手段と除電ブラシにより発生する溶剤表面と非トナー担
持面との間に生じる電位差によって溶剤中において転写
紙側に密着される。
【0013】
【実施例】以下、本発明にかかる実施例を図面を用いて
詳細に説明する。以下の説明において、図10に示した
従来技術と同等の構成部材については同一符号を付すに
とどめ、その詳細な説明は割愛する。
【0014】図1において、感光体ドラム1から分離ロ
ーラ8で分離され、未転写トナー像を担持した転写紙P
の転写紙搬送通路Oには、定着前処理手段12が設けら
れている。この定着前処理手段12は、転写紙Pに担持
された未定着トナー像のトナーに対して、外部から電気
的な処理を施して該トナーを転写紙に密着する向きに作
用させるトナー密着手段を主な構成としている。
【0015】感光体1から分離された転写紙が担持して
いる未定着トナー像は、図7(a)に符号T1で示すよ
うに、トナー同士或は転写紙に対して弱い結合力で凝集
した状態にある。かかる未定着トナー像T1を担持した
転写紙に対して、トナー密着手段が転写紙を貫く電界を
かけるか又は電荷を印加すると、この未定着トナー像T
1は、これを構成しているトナーが転写紙Pに密着する
向きに溶剤D中で移動して、図7(bb)に示すトナー
像T2のように、互いの凝集力を強められ且つ転写紙P
に密着させられる。転写紙Pに密着させられた未定着ト
ナー像T2が加熱手段13に送り込まれて加熱定着され
ると、このトナー像は、図7(d)に示すトナー像T4
のように像流れのない画像として転写紙上に定着され
る。
【0016】定着前処理手段12に溶剤除去手段12A
が含まれていて、トナー密着手段が作用したのち溶剤D
が除去されると、加熱手段13に送り込まれるときの未
定着トナー像は図11(c)に示すように、余剰の溶剤
Dを除去された形態になり、これが加熱されると同
(d)に示すトナー像T4として定着される図2,図3
は、本発明の別な実施例を示している。この実施例にお
ける定着前処理手段12は、溶剤除去手段12Aとトナ
ー像密着手段としての電界発生手段120を含んでい
る。先ず、溶剤除去手段12Aは、転写紙のトナー像担
持面に接触するブロッタローラ12aと、ブロッタロー
ラ12aに接触させられているバックアップローラ12
bとからなっている。ブロッタローラ12aは、芯金の
周りに、厚みがあって吸液性を有する溶剤吸収体を層状
に形成されたものである。
【0017】転写紙搬送路Oにおいて、溶剤除去手段1
2Aの上流側であって、ローラ対12a,12bとガイ
ド板15との間の搬送路には、電界発生手段120の電
極121とその対向電極122が搬送路を挾んで配設さ
れている。電極121は転写紙Pの裏面に対面させられ
ていて、スイッチSを介して高圧電源Vに選択的に接続
される。この場合、電極121には、負に帯電されてい
るトナーの極性と逆極性の電圧が印加される。対向電極
122は接地されている。スイッチSは、転写紙Pが電
極間を通過するときオンにされるよう制御される。
【0018】そして、図3に拡大して示すように、未定
着トナー像T1を担持した転写紙Pが電極121と対向
電極122の間を搬送されるとき、スイッチSがオンと
なっていて、両電極間に電界を形成する。この場合、電
極122には、トナーと逆極性の正の電圧が印加される
ので、溶剤D中のトナーは、図7(a)に示すように凝
集力が弱い状態であっても、図7(bb)に示すトナー
像T2のように、転写紙P側に引き付けられてトナー同
士及び転写紙Pとの結合力を強められる。転写紙Pに密
着されたトナー像T2は、こののち、ブロッタローラ1
2aで溶剤Dを吸引除去されて、図7(c)に示すよう
に、余剰の溶剤Dを除去された像流れのない未定着トナ
ー像T3となる。像流れのない未転写トナー像T3を担
持した転写紙Pが加熱手段13に送り込まれて、加熱ロ
ーラ13aと加圧ローラ13bで加熱されると、この未
定着トナー像T3は、図7(d)に示すトナー像T4の
ように像流れのない高い品質の画像として定着される。
【0019】図4は、本発明の別な実施例を示してい
る。この実施例は、転写紙搬送路Oにおいて、ガイド板
8aと、溶剤除去手段12Aとの間に位置する搬送路を
構成している転写紙ガイド板15A,16Aを電界発生
手段の電極として兼ねさせたものである。
【0020】転写紙Pの裏面に対面するガイド板15A
には、電極として作用させるためにスイッチSを介して
高圧電源Vが接続される。転写紙Pのトナー担持面に対
面するガイド板16Aは対向電極として接地されてい
る。
【0021】そして、未定着トナー像T1を担持した転
写紙Pが、電極を兼ねるガイド板15Aと対向電極を兼
ねるガイド板16Aの間を搬送されるとき、スイッチS
がオンとなっていて、両ガイド板間に電界を形成する。
この場合、ガイド板15Aには、トナーと逆極性の正の
バイアス電圧が印加されるので、溶剤D中のトナーは、
図7(a)に示すように凝集力が弱い状態であっても、
図7(bb)に示すトナー像T2のように、転写紙P側
に引き付けられてトナー同士及び転写紙Pとの結合力を
強められる。転写紙Pに密着されたトナー像T2は、こ
ののち、ブロッタローラ12aで溶剤Dを吸引除去され
て、図7(c)に示すように、余剰の溶剤Dを除去され
た像流れのない未定着トナー像T3となる。未転写トナ
ー像T3を担持した転写紙Pが加熱手段13に送り込ま
れて、加熱ローラ13aと加圧ローラ13bで加熱され
ると、この未定着トナー像T3は、図7(d)に示すト
ナー像T4のように像流れのない高い品質の画像として
定着される。
【0022】図5,図6は、本発明の別な実施例を示し
ている。この実施例は、像流れがなくしかも乾いた状態
の転写紙を得られる特徴を有するものである。転写紙搬
送路Oにおいて、加熱手段13の上流側であって、溶剤
除去手段12Aの更に上流側には、第1の電荷発生手段
130と第2の電荷発生手段140が配設されている。
第1の電荷発生手段130は、分離ローラ8と加熱手段
13との間の転写紙搬送路Oの、ガイド板15とガイド
板17との間に配設されている。この電荷発生手段13
0は、ケーシング開口を転写紙Pの背面の非トナー担持
面Pbに向けて配置されたチャージャ131と、スイッ
チSを介してチャージャ131のチャージワイヤ132
にトナーと逆極性の正の高電圧を供給する高圧電源Vと
からなっている。
【0023】第2の電荷発生手段140は、第1の電荷
発生手段130の上位に配置されていて、その開口部を
転写紙Pのトナー像担持面に向けた第2のチャージャ1
41と、これに高電圧を供給する第2高圧電源V2とか
ら構成されている。第2の電荷発生手段140は、転写
紙が両チャージャ131,141間を搬送されるときオ
ンにされるスイッチS2によって、トナーと同極性の電
荷を転写紙表面のトナー担持面Paに発生させるように
なっている。
【0024】そして、図6に拡大して示すように、未定
着トナー像T1を担持した転写紙Pが、両チャージャ1
31,141間を搬送されるとき、スイッチS,S2が
オンとなっていて、チャージワイヤ132に正の高電圧
が印加されて転写紙裏面側に正の電荷が、チャージワイ
ヤ142に負の高電圧が印加されて転写紙の像担持面側
に負の電荷がそれぞれ発生させられている。すなわち、
転写紙に担持されている未定着トナー像T1には、第1
のチャージャ131が発生している正の電荷によってト
ナーを転写紙に引き付ける力と、第2のチャージャ14
1が発生しているトナーと同極性の負の電荷によって溶
剤D中でトナーを転写紙に押し付ける力とが作用して、
トナーを効率良く転写紙に密着させる。
【0025】転写紙に密着させられた状態の未定着トナ
ー像の状態を図7(bb)に示してある。すなわち、溶
剤D中のトナーは、図7(a)に示すように凝集力が弱
い状態であっても、図7(bb)に示すトナー像T2の
ように、正の電荷によって転写紙P側に引き付けられ、
また、負の電荷によって転写紙側に押し付けられること
によって、トナー同士及び転写紙Pとの結合力を強めら
れる。転写紙Pに密着されたトナー像T2は、このの
ち、ブロッタローラ12aで溶剤Dを吸引除去されて、
図7(c)に示すように、余剰の溶剤Dを除去された未
定着トナー像T3となる。図7(bb)に示すように、
凝集された未定着トナー像T2は、ブロッタローラ12
aとバックアップローラ12bで挾持されても、像流れ
を起こさない。この未転写トナー像T3を担持した転写
紙Pが加熱手段13に送り込まれて、加熱ローラ13a
と加圧ローラ13bで加熱されると、この未定着トナー
像T3は、図7(d)に示すトナー像T4のように像流
れのない画像として定着される。
【0026】図8は、本発明の別な実施例を示してい
る。図8において、加熱手段13より上流の転写紙搬送
路Oには、電荷発生手段140が配設されている。この
電荷発生手段140は、ケーシング開口を転写紙Pのト
ナー像担持面Paに向けて配置されたチャージャ141
と、スイッチS2を介してチャージャ141のチャージ
ワイヤ142にトナーと逆極性の正の高電圧を供給する
高圧電源V2とからなっている。
【0027】電荷発生手段140は、転写紙Pのトナー
像担持面Pa側に配設されているが、これのチャージャ
に対向する位置には、接地された除電ブラシ150が配
設されている。この除電ブラシ150は、例えば炭素繊
維を金属板に挾持させて構成されていて、該ブラシの先
端は、搬送される転写紙の非トナー担持面Pbに接触す
るように位置させられていて、この面を略接地電圧に保
つようになっている。
【0028】そして、未転写トナー像T1を担持した転
写紙Pが、チャージャ141と除電ブラシ150の間を
搬送されるとき、スイッチS2がオンとなっていて、転
写紙のトナー像担持面Paには、チャージワイヤ142
に負の高電圧が印加され、非トナー像担持面Pb側に溜
った電荷を除電ブラシ150で逃している。
【0029】このときの未定着トナー像の状態を図7
(bb)に示してある。すなわち、溶剤D中のトナー
は、図7(a)に示すように凝集力が弱い状態であって
も、図7(bb)に示すトナー像T2のように、正の電
荷によって転写紙P側に引き付けられてトナー同士及び
転写紙Pとの結合力を強められる。転写紙Pに密着され
たトナー像T2は、こののち加熱手段13に送り込まれ
て、加熱ローラ13aと加圧ローラ13bで加熱され、
図7(d)に示すトナー像T4のように像流れのない高
品質の画像として定着される。
【0030】すなわち、チャージャ141から転写紙P
のトナー像担持面Pa側に与えられた負の電荷のうちの
幾つかは、溶剤Dと転写紙Pを通って転写紙の非トナー
担持面Pbまで達するが、この電荷は除電ブラシ150
を介して放出される。従って、除電ブラシ150で接地
電圧に保たれている転写紙Pの非トナー担持面Pbと、
溶剤Dの表面との間には大きな電位差が生じる。この電
位差は、非トナー像担持面Pbの方が高くなり、負に帯
電しているトナーは、転写紙Pの方に引き寄せられ、ト
ナーと転写紙との密着力が強まり、過熱手段13に送り
込まれても像流れのないトナー像として定着されるので
ある。電荷の発生は、転写紙Pが当該手段140と除電
ブラシ150の間隙を通過する間、スイッチS2をオン
にすることで制御される。
【0031】図9は、本発明の別な実施例を示してい
る。この例の場合、除電ブラシ150は、スイッチS3
を介して高圧電源V3に接続されている。高圧電源V3
は、転写紙Pのトナー像の電荷(負)と逆極性の正の電
荷をブラシに印加するものである。スイッチS3は、電
荷発生手段140のスイッチS2と同時にオンオフ制御
される。そして、未定着トナー像T1を担持した転写紙
Pが、チャージャ141と除電ブラシ150との間を搬
送されるとき、スイッチS2,S3がオンとなってい
て、転写紙裏面(Pb)側には除電ブラシ150による
正の高電圧が印加されて正の電荷が、転写紙の像担持面
Pa側にはチャージャ141による負の高電圧が印加さ
れて負の電荷がそれぞれ発生させられている。この場
合、転写紙Pの非トナー像担持面Pbは、高圧電源V3
の出力電圧分だけ高くなっている。従って、非トナー像
担持面Paと溶剤Dの表面との電位差が大きくなり、未
定着トナーはより効率良く転写紙に密着させられる。
【0032】転写紙に密着させられた状態の未定着トナ
ー像の状態を図7(bb)に示してある。すなわち、溶
剤D中のトナーは、図7(a)に示すように凝集力が弱
い状態であっても、図7(bb)に示すトナー像T2の
ように、高圧電源V3の正の電荷によって転写紙P側に
引き付けられ、また、電荷発生手段140の負の電荷に
よって転写紙側に押し付けられることによって、トナー
同士及び転写紙Pとの結合力を強められる。転写紙Pに
密着されたトナー像T2は、こののち、ブロッタローラ
12aで溶剤Dを吸引除去されて、図7(c)に示すよ
うに、余剰の溶剤Dを除去された未定着トナー像T3と
なる。図7(bb)に示すように、凝集された未定着ト
ナー像T2は、ブロッタローラ12aとバックアップロ
ーラ12bで挾持されても、像流れを起こさない。この
未転写トナー像T3を担持した転写紙Pが加熱手段13
に送り込まれて、加熱ローラ13aと加圧ローラ13b
で加熱されると、この未定着トナー像T3は、図7
(d)に示すトナー像T4のように像流れのない高い品
質の画像として定着される。
【0033】この実施例は、経時変化により転写紙に転
写された現像液中の溶剤Dの量が増加しても、換言する
と転写紙への溶剤付着量が増加しても、これに対する余
裕度が大きくなり、より信頼性の高い複写機となる。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、転写紙に転写された未
定着トナー像を電界発生手段により溶剤中で転写紙に押
し付けることにより、転写紙とトナー像の距離を小さく
できて、両者の密着力を強めることができるので、溶剤
除去手段で転写紙上の溶剤を除去する際の像流れを防止
しながら、加熱手段での像流れをも防止して位置ずれや
トナー像の潰れのない高い品質の画像を安定して得るこ
とができる。本発明によれば、転写紙ガイド板に電極を
兼ねさせることにより、電界発生手段の構成を簡素化で
きると共に転写紙搬送路の短縮化が実現できる。本発明
によれば、転写紙に転写された未定着トナー像を電荷発
生手段により溶剤中で転写紙に押し付けることにより、
トナー像の転写紙に対する密着力を強めることができる
ので、溶剤除去手段で転写紙上の溶剤を除去する際の像
流れを防止しながら、加熱手段での像流れをも防止して
位置ずれや潰れのない高い品質の画像を安定して得るこ
とができる。本発明によれば、転写紙に転写された未定
着トナー像を電荷発生手段により溶剤中で転写紙に押し
付けると共に、除電ブラシと溶剤間の電位差によってト
ナー像の転写紙に対する密着力を強めることができるの
で、溶剤除去手段で転写紙上の溶剤を除去する際の像流
れを防止しながら、加熱手段での像流れをも防止して位
置ずれや潰れのない高い品質の画像を安定して得ること
ができる。本発明によれば、除電ブラシにトナーの極性
とは逆極性の電圧を印加することで電位差を更に大きく
でき、未定着トナーと転写紙との密着力を更に大きくし
て高い品質の画像を安定して得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の適用された湿式複写機の概略正面図で
ある。
【図2】本発明の一実施例を示す要部拡大図である。
【図3】図2の要部拡大正面図である。
【図4】本発明の他の実施例を示す要部拡大図である。
【図5】本発明の他の実施例を示す要部拡大正面図であ
る。
【図6】図5の要部拡大正面図である。
【図7】像流れ、像潰れの詳細な説明図である。
【図8】本発明の他の実施例を示す要部拡大正面図であ
る。
【図9】本発明の他の実施例を示す要部拡大正面図であ
る。
【図10】従来の湿式複写機の説明図である。
【図11】図10の要部拡大正面図である。
【符号の説明】
1・・・感光体ドラム 7・・・転写チャージャ 8・・・分離ローラ 8a・・・ガイド板 12A・・・溶剤除去手段 12a・・・ブロッタローラ 12b・・・バックアップローラ 13・・・加熱装置 13a・・・加熱ローラ 13b・・・加圧ローラ 15A・・・電極を兼ねたガイド板 16A・・・対向電極を兼ねたガイド板 120・・・電界発生手段 121・・・電極 122・・・対向電極 V・・・高圧電源 S,S2,S3・・・スイッチ 130・・・電荷発生手段 131・・・チャージャ 132・・・チャージワイヤ 140・・・電荷発生手段 141・・・チャージャ 142・・・チャージワイヤ 150・・・除電ブラシ V2,V3・・・高圧電源 P・・・転写紙 O・・・転写紙搬送路 D・・・溶剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 越後 勝博 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株 式会社リコー内 (72)発明者 小川 和夫 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 平2−71286(JP,A) 特開 平2−212149(JP,A) 特開 平1−147574(JP,A) 実開 昭60−107966(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/20

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定のトナーを用いて湿式現像を行ない、
    得られたトナー像を転写紙に転写して、その未定着トナ
    ー像を担持した転写紙上の溶剤を溶剤除去手段により除
    去したのち、転写紙のトナー像担持面に接触させた加熱
    手段により上記未定着トナー像を加熱してトナー像の定
    着を行なう湿式複写機において、 上記溶剤除去手段より上流側の転写紙搬送路に、転写紙
    に担持された上記未定着トナー像のトナーを転写紙に密
    着させる向きに作用する電界発生手段を設けたことを特
    徴とする湿式複写機。
  2. 【請求項2】上記電界発生手段が転写紙搬送路を挾んで
    対峙する電極と対向電極とからなっていて、この電極と
    対向電極が、転写紙搬送路を構成する転写紙ガイド板を
    兼ねていることを特徴とする請求項1記載の湿式複写
    機。
  3. 【請求項3】所定のトナーを用いて湿式現像を行ない、
    得られたトナー像を転写紙に転写して、その未定着トナ
    ー像を担持した転写紙上の溶剤を溶剤除去手段により除
    去したのち、転写紙のトナー像担持面に接触させた加熱
    手段により上記未定着トナー像を加熱してトナー像の定
    着を行なう湿式複写機において、 上記溶剤除去手段より上流側の転写紙搬送路のトナー像
    担持面側に、転写紙に担持された上記未定着トナー像の
    トナーを転写紙に密着させる向きに作用する電荷発生手
    段を設けたことを特徴とする湿式複写機。
  4. 【請求項4】所定のトナーを用いて湿式現像を行ない、
    得られたトナー像を転写紙に転写して、その未定着トナ
    ー像を担持した転写紙上の溶剤を溶剤除去手段により除
    去したのち、転写紙のトナー像担持面に接触させた加熱
    手段により上記未定着トナー像を加熱してトナー像の定
    着を行なう湿式複写機において、 上記溶剤除去手段より上流側の転写紙搬送路のトナー像
    担持面側に、転写紙に担持された上記未定着トナー像の
    トナーを転写紙に密着させる向きに作用する電荷発生手
    段を設け、上記溶剤除去手段より上流側の転写紙搬送路
    の非トナー像担持面側に、転写紙の非トナー像担持面に
    接触する除電ブラシを設けたことを特徴とする湿式複写
    機。
  5. 【請求項5】上記除電ブラシに、転写紙に転写されたト
    ナー像の電荷の極性と逆の極性の電圧を印加することを
    特徴とする請求項4記載の湿式複写機。
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