JP3042768B2 - 真空成形方法および真空成形金型装置 - Google Patents

真空成形方法および真空成形金型装置

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JP3042768B2
JP3042768B2 JP8239553A JP23955396A JP3042768B2 JP 3042768 B2 JP3042768 B2 JP 3042768B2 JP 8239553 A JP8239553 A JP 8239553A JP 23955396 A JP23955396 A JP 23955396A JP 3042768 B2 JP3042768 B2 JP 3042768B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バキュームを利用
してキャビティの内部の空気,ガス等からなるスキン層
を除去する超精密部品等の成形に係る技術分野に属す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、バキュームを利用してスキン層を
除去する成形技術としては、例えば、特公平2−393
70号公報に示すものが知られている。
【0003】この従来のバキュームを利用してスキン層
を除去する成形技術は、真空成形方法と称せられるもの
で、型閉めの際にキャビティの周囲の装置のほぼ全体を
囲む広い範囲に真空機構に接続した真空チャンバを形成
する。型閉め当初には、真空機構により真空チャンバを
通じてキャビティの内部を真空排気し、型閉め完了後に
は、真空機構による排気を継続しつつ溶融樹脂をキャビ
テイに充填してキャビティの内部と真空チャンバとに差
圧を形成しキャビティのパーティング面,エジェクタピ
ンの微小間隙からキャビティの内部の排気を継続するも
のである。なお、この排気の継続は、スキン層の除去に
加えて射出に伴うガスのベントをも兼ねてなるもので、
成形品の製品精度,成形速度を高めるのに寄与する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述の従来の真空成形
方法では、キャビテイの内部を高真空に維持するために
排気量がかなり大量になり、しかも型閉め完了後にも真
空機構による排気を継続しなければならないため、非常
に大型の真空機構設備が必要になるという問題点があ
る。また、高真空に到達するために長時間を必要とする
ために、所定の成形サイクル内で行えないという問題点
があった。また、実公昭60ー23135号公報に示す
金型装置では、キャビテイの背後空間を全体としてシー
ル構造としなければならず、構造が複雑とならざるを得
ないものであった。
【0005】本発明は、このような問題点を考慮してな
されたもので、真空機構の小型化,短時間制御を可能に
する真空成形方法と、この真空成形方法を実施するに好
適な真空成形金型装置とを提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
め、本発明に係る真空成形方法は、請求項1に記載のよ
うに、型閉めの際にキャビティの周囲と金型背後空間と
に真空機構に接続した真空チャンバを形成し、型閉め当
初に真空機構によりキャビティの内部と金型背後空間と
を真空排気し、型閉め完了後に溶融樹脂を充填したキャ
ビティの内部と金型背後空間との差圧によりキャビティ
の内部の排気を継続する真空成形方法において、真空機
構に開閉弁を備えるとともに、真空チャンバの容積をキ
ャビティの容積よりも大きくして真空チャンバをキャビ
ティのパーティング面に近接した位置に限定して形成さ
せ、型閉め完了後に真空機構による真空排気を停止して
真空機構の開閉弁を閉鎖し、溶融樹脂を充填したキャビ
ティの内部と真空チャンバとの差圧によりキャビティの
パーティング面のみからキャビティの内部の排気を継続
することを特徴とする手段を採用する。
【0007】この手段では、真空チャンバの形成位置の
限定による容積の削減と、型閉め完了後の真空機構によ
る排気の停止とにより、真空機構の小型化,短時間排気
を可能にする。真空機構による排気の停止後には、キャ
ビティのパーティング面のみから排気が継続される。
【0008】さらに、前述の課題を解決するため、本発
明に係る真空成形金型装置は、次のような手段を採用す
る。
【0009】即ち、請求項2では、キャビティの周囲に
型閉めにより互いに嵌合しキャビティを囲んで真空チャ
ンバを形成するシール壁を設け、真空チャンバに真空機
構を接続してなる真空成形金型装置において、真空機構
に型閉め完了後に閉鎖する開閉弁を備えるとともに、キ
ャビティの容積よりも真空チャンバの容積を大きく形成
し、真空チャンバをキャビティのパーティング面に近接
した位置に限定して設けたことを特徴とする。
【0010】この手段では、真空チャンバの容積はキャ
ビテイの容積よりも大きいときに達成される。
【0011】また、請求項3では、請求項2の真空成形
金型装置において、キャビティを形成するキャビティブ
ロックが型板の取付面に突出して取付けられ、型閉めの
際にキャビティブロックのみが当接して型板の間に間隙
が形成される金型装置に構成されるものであって、シー
ル壁が型板の取付面のキャビティブロックの周囲にキャ
ビティブロックよりも突出長を長くして設けられている
ことを特徴とする。
【0012】この手段では、型閉めによるシール壁の嵌
合によって形成される真空チャンバが型板の間の間隙と
いう限定された空間に位置する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る真空成形方法
および真空成形金型装置の実施の形態を図面に基いて説
明する。
【0014】この実施の形態では、合成樹脂材によるデ
ィスク射出成形に係るものを示してある。
【0015】まず、本発明に係る真空成形金型装置の実
施の形態の構成を説明する。
【0016】この実施の形態は、図1に示すように、可
動取付板1にスペーサブロック2を介して可動型板3が
支持され、固定取付板4に固定型板5が支持されてなる
もので、射出成形金型装置の一般構造を基本構成にして
いる。
【0017】可動型板3の固定型板5に対面する取付面
3’には、鏡面仕上されたキャビティブロック6が突出
して取付けられている。このキャビティブロック6と可
動型板3とには、成形製品を突出すためのエジェクタピ
ン7が貫通している。
【0018】固定型板5の可動型板3に対面する取付面
5’には、鏡面仕上され可動型板3の取付面3’に取付
けられたキャビティブロック6に当接してキャビティC
を形成するキャビティブロック8が突出して取付けられ
ている。このキャビティブロック8と固定型板5,固定
取付板4とには、射出機のノズル(図示せず)が当接す
るスプル9が貫通して配設されている。
【0019】そして、可動型板3の取付面3’の周縁に
は、キャビティブロック6よりも突出長を長くしたシー
ル壁10が固定されている。また、固定型板5の取付面
5’の周縁寄りには、キャビティブロック8よりも突出
長を長くして型閉めにより可動型板3の取付面3’に固
定されているシール壁10に嵌合するシール壁11が固
定されている。なお、固定型板5の取付面5’に固定さ
れたシール壁11には、動型板3の取付面3’に固定さ
れているシール壁10との嵌合をシールするためのシー
ル材12が設けられている。
【0020】これ等のシール壁10,11は、図2,図
3に示すように、型閉めによる嵌合によってキャビティ
ブロック6,8を囲んで真空チャンバ13を形成するよ
うになっている。なお、この真空チャンバ13の容積
は、キャビティCの容積よりも大きくなるように設定さ
れている。真空チャンバ13の容積は、キャビティCの
容積よりも約5倍以上、好ましくは約30〜100倍大
きく設定される。
【0021】これ等のシール壁10,11によって形成
される真空チャンバ13には、排気を行う真空機構14
が接続されている。
【0022】真空機構14は、固定型板5の取付面5’
から内部を通って側面まで掘抜き形成されたバキューム
路14aと、バキューム路14aに接続されたバキュー
ムパイプ14bと、バキュームパイプ14bの配管途中
に接続された開閉弁14c,バキュームポンプ14dと
からなる。上記バキューム路14aは短時間で高真空に
排気できるような太径に穿設される。
【0023】次に、本発明に係る真空成形金型装置の実
施の形態の制御,動作の説明に基づいて、本発明に係る
真空成形方法の実施の形態を説明する。
【0024】この実施の形態では、通常の射出成形金型
装置と同様に型開閉,射出,製品取出等が行われる。
【0025】そして、この実施の形態の型閉めの当初の
段階では、図2に示すように、キャビティブロック6,
8の当接の前にシール壁10,11の嵌合により真空チ
ャンバ13が区画形成される。
【0026】このとき、真空機構14のバキュームポン
プ14dを駆動して、真空チャンバ13から排気を行
う。この排気は、真空チャンバ13を通じてキャビティ
Cを形成することになるキャビティブロック6,8の内
側からも行われ、キャビティブロック6,8の内壁等に
生成されているスキン層が除去される。
【0027】なお、真空チャンバ13が可動型板3,固
定型板5の間の限定された小さな間隙に形成されて容積
が削減され、前述の従来例のような装置のほぼ全体をカ
バー部材で囲んで真空チャンバ13を形成する構成を避
けているため、バキュームポンプ14dを始め真空機構
14の全体を小型化することができる。
【0028】また、続く型閉めの完了の段階では、図3
に示すように、真空チャンバ13が圧縮されてキャビテ
ィブロック6,8が当接しキャビティCが区画形成され
る。
【0029】このとき、真空機構14のバキュームポン
プ14dの駆動を停止し、真空機構14の開閉弁14c
を閉鎖する。この結果、前述の従来例よりも真空機構1
4のバキュームポンプ14dの駆動時間が短縮されるた
め、真空機構14をさらに小型化することができる。ま
た、前述の従来例のような真空機構14の排気量の面倒
な調整を行わないため、真空機構14の制御が容易にな
る。
【0030】なお、先の排気によって形成された真空チ
ャンバ13の高真空状態は、真空機構14のバキューム
ポンプ14dの駆動の停止によっても維持される。即
ち、真空機構14の開閉弁14cの閉鎖で真空チャンバ
13,真空機構14の接続が遮断されていること、真空
チャンバ13が可動型板3,固定型板5の間の間隙に位
置して外気等の流入する部分がほとんど存在しないこと
(最近の射出成形金型装置では、エジェクタピン7周り
のシール性が高くなっている。)、真空チャンバ13を
形成するシール壁10,11の嵌合がシール材12によ
ってシールされていること等による。従って、キャビテ
ィCの内部と真空チャンバ13との差圧,容積差によ
り、キャビティCのパーティング面Pから真空チャンバ
13の排気が継続されることになる。なお、前述のよう
にエジェクタピン7周りのシール性が高くなっているた
めに、エジェクタピン7周りからのキャビティCの内部
への外気等の流入はほとんど起こり得ない。
【0031】以上、図示した実施の形態の外に、合成樹
脂材によるディスク射出成形以外の各種分野の成形技術
において実施が可能である。
【0032】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る真空成形方
法および真空成形金型装置は、真空チャンバの形成位置
の限定による容積の削減によって真空機構による排気量
が削減され、型閉め完了後の真空機構の停止により真空
機構の駆動時間が短縮されるため、真空機構を小型化す
ることができる効果がある。
【0033】さらに、型閉め完了後に真空機構を停止さ
せるだけでよく、排気量の面倒な調整を行わないため、
真空機構の制御が容易になる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る真空成形金型装置の実施の形態を
示す断面図である。
【図2】図1の動作および本発明に係る真空成形方法の
実施の形態の一工程を示す図である。
【図3】図1の他の動作および本発明に係る真空成形方
法の実施の形態の他の工程を示す図である。
【符号の説明】
3 型板(可動型板) 3’ 取付面 5 型板(固定型板) 5’ 取付面 6,8 キャビティブロック 10,11 シール壁 13 真空チャンバ 14 真空機構 14c 開閉弁 C キャビティ P バーティング面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−256708(JP,A) 特開 昭60−112414(JP,A) 特開 昭57−129728(JP,A) 特開 平7−88901(JP,A) 特開 平2−62217(JP,A) 特開 平2−62216(JP,A) 特開 平7−164447(JP,A) 特開 昭60−46222(JP,A) 実開 昭59−75021(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/26 - 45/44 B29C 33/00 - 33/76

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 型閉めの際にキャビティの周囲と金型背
    後空間とに真空機構に接続した真空チャンバを形成し、
    型閉め当初に真空機構によりキャビティの内部と金型背
    後空間とを真空排気し、型閉め完了後に溶融樹脂を充填
    したキャビティの内部と金型背後空間との差圧によりキ
    ャビティの内部の排気を継続する真空成形方法におい
    て、真空機構に開閉弁を備えるとともに、真空チャンバ
    の容積をキャビティの容積よりも大きくして真空チャン
    バをキャビティのパーティング面に近接した位置に限定
    して形成させ、型閉め完了後に真空機構による真空排気
    を停止して真空機構の開閉弁を閉鎖し、溶融樹脂を充填
    したキャビティの内部と真空チャンバとの差圧によりキ
    ャビティのパーティング面のみからキャビティの内部の
    排気を継続することを特徴とする真空成形方法。
  2. 【請求項2】 キャビティの周囲に型閉めにより互いに
    嵌合しキャビティを囲んで真空チャンバを形成するシー
    ル壁を設け、真空チャンバに真空機構を接続してなる真
    空成形金型装置において、真空機構には型閉め完了後に
    閉鎖する開閉弁を備えるとともに、キャビティの容積よ
    りも真空チャンバの容積を大きく形成し、真空チャンバ
    をキャビティのパーティング面に近接した位置に限定し
    て設けたことを特徴とする真空成形金型装置。
  3. 【請求項3】 請求項2の真空成形金型装置において、
    キャビティを形成するキャビティブロックが型板の取付
    面に突出して取付けられ、型閉めの際にキャビティブロ
    ックのみが当接して型板の間に間隙が形成される金型装
    置に構成されるものであって、シール壁が型板の取付面
    のキャビティブロックの周囲にキャビティブロックより
    も突出長を長くして設けられていることを特徴とする真
    空成形金型装置。
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