JP2002307459A - 発泡成形型 - Google Patents

発泡成形型

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JP2002307459A
JP2002307459A JP2001110228A JP2001110228A JP2002307459A JP 2002307459 A JP2002307459 A JP 2002307459A JP 2001110228 A JP2001110228 A JP 2001110228A JP 2001110228 A JP2001110228 A JP 2001110228A JP 2002307459 A JP2002307459 A JP 2002307459A
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JP
Japan
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mold
upper mold
foaming
sealing surface
cavity
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Application number
JP2001110228A
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Inventor
Shigenori Kawanoue
茂徳 川ノ上
Takafumi Yamane
孝文 山根
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Daikyo Nishikawa Corp
Original Assignee
Nishikawa Kasei Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C44/00Shaping by internal pressure generated in the material, e.g. swelling or foaming ; Producing porous or cellular expanded plastics articles
    • B29C44/34Auxiliary operations
    • B29C44/58Moulds
    • B29C44/582Moulds for making undercut articles
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C44/00Shaping by internal pressure generated in the material, e.g. swelling or foaming ; Producing porous or cellular expanded plastics articles
    • B29C44/34Auxiliary operations
    • B29C44/58Moulds
    • B29C44/588Moulds with means for venting, e.g. releasing foaming gas

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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Molding Of Porous Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 発泡原料の発泡過程で発生するガスを型外に
確実に排出するとともに、上型のシール面と中型のシー
ル面との間のシール性を確保して発泡原料の型外への漏
出を確実に防止する。 【解決手段】 中型21を上型7に上型7との間にアン
ダーカット23を有するようにかつ上型7に対して開閉
自在にエアシリンダ15により支持する。上型7及び中
型21に互いに当接する山形状に傾斜したシール面11
b,21bをそれぞれ形成する。中型21のシール面2
1bにキャビティ3内のガスを型外に排出するベント溝
25を形成する。キャビティ3内の発泡原料の発泡圧に
よって中型21のシール面21bが上型7のシール面1
1bを押圧可能なように中型21をエアシリンダ15に
より支持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、アンダーカット
部を有する軟質の発泡成形品を成形する発泡成形型の改
良に関し、特にシール対策に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、発泡成形品は、下型と上型とか
らなる発泡成形型のキャビティに発泡原料を注入して成
形されるが、発泡成形品が軟質でかつアンダーカット部
を有する場合には、例えば特許第3087607号公報
に開示されているような発泡成形型が用いられる。この
発泡成形型は、下型、中型及び上型を備え、上記上型に
は中型が上型との間にアンダーカットを有するようにか
つ上型に対して開閉自在にエアシリンダにより支持さ
れ、上記下型と上型との型閉じ状態で上記中型がキャビ
ティ内に配置されるように構成されている。
【0003】そして、発泡成形工程時、キャビティ内で
発生するガスを上型のシール面と中型のシール面との間
から型外に排出するが、発泡原料は上記シール面間から
型外に漏出しないようにして、アンダーカット部を有す
る軟質の発泡成形品を成形するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述の如く
上型のシール面と中型のシール面との間からガスだけを
排出するには、成形前にエアシリンダのストロークを調
整して上記シール面間のクリアランスを適正に設定しな
ければならず、その設定は高精度を要するため非常に難
しくて多くの労力と時間が掛かるとともに、エアシリン
ダの制御系が複雑になってコストが嵩む。
【0005】しかも、折角このようにしても、実際に
は、ガスだけを排出するようにするのは事実上難しく、
シール面間に発泡原料が浸入してバリが生成する。
【0006】このバリはシール面に付着したままである
とその後の成形に支障を来すことから除去することにな
るが、シール面間の非常に狭いクリアランスで生成され
るバリは非常に薄く、しかも、シール面全周に亘ってバ
リを除去しなければならないため除去し辛い。
【0007】そして、バリが除去されずにシール面間に
残っている状態で次の成形を行うと、上記残存している
バリがガスの排出を阻害して成形された発泡成形品に欠
肉が生ずることになる。
【0008】この発明はかかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、発泡原料の発泡過程
で発生するガスを型外に確実に排出するとともに、上型
のシール面と中型のシール面との間のシール性を確保し
て発泡原料の型外への漏出を確実に防止することであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明は、ガス排出用のベント溝を設けるととも
に、ベント溝以外のシール面間を気密にしたことを特徴
とする。
【0010】具体的には、この発明は、下型、中型及び
上型を備え、上記上型には中型が上型との間にアンダー
カットを有するようにかつ上型に対して開閉自在に支持
装置により支持され、上記下型と上型との型閉じ状態で
上記中型がキャビティ内に配置され、該キャビティ内で
発泡原料が発泡することによってアンダーカット部を有
する軟質の発泡成形品が成形される発泡成形型を対象と
し、次のような解決手段を講じた。
【0011】すなわち、請求項1に記載の発明は、上記
上型及び中型には互いに当接する山形状に傾斜したシー
ル面がそれぞれ形成され、上記上型のシール面及び中型
のシール面の少なくともいずれか一方には上記キャビテ
ィ内のガスを型外に排出するベント溝が形成され、上記
中型は上記キャビティ内の発泡原料の発泡圧によってそ
のシール面が上記上型のシール面を押圧可能なように上
記支持装置により支持されていることを特徴とする。
【0012】上記の構成により、請求項1に記載の発明
では、キャビティに注入された発泡原料は発泡膨張して
上型のシール面及び中型のシール面に達しようとする
が、中型のシール面が上記発泡原料の発泡圧で上型のシ
ール面に圧着されることにより、上記シール面間のシー
ル性が確保され、発泡原料がシール面間に浸入しない。
したがって、シール面間にバリが生成せず、その後の成
形時にバリがあることによるガス排出阻害がなく、欠肉
のない発泡成形品が得られる。
【0013】また、発泡原料が発泡する過程で発生する
ガスは、ベント溝から型外に確実に排出される。この
際、上記発泡原料がガスと共にベント溝に浸入してバリ
が生成するが、このバリは発泡成形品に付着した状態で
発泡成形品と共に脱型されるため、シール面間に残らな
い。仮に、発泡成形品を脱型した後にバリがベント溝に
残っても、ベント溝内のバリは比較的厚肉であり、しか
も、シール面全体ではなく部分的に生成されるため、簡
単に除去できる。
【0014】さらに、上述の如く上型のシール面と中型
のシール面との間を発泡圧で確実にシールした状態で、
シール面間のベント溝からガスの排出を行っているた
め、従来例の如き非常に困難を伴うシール面間のクリア
ランス調整を成形に先立って行う必要がなく、また、そ
のための複雑な制御系もいらず、発泡成形品が安価にし
かも効率良く成形できる。
【0015】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、支持装置は流体圧により中型を上型に
対して型開きするとともに、発泡成形工程時には発泡原
料の発泡圧によって上記中型のシール面が上記上型のシ
ール面を押圧するように上記流体圧が解除される流体圧
シリンダにより構成されていることを特徴とする。
【0016】上記の構成により、請求項2に記載の発明
では、中型の上型に対する型開き動作が流体圧シリンダ
の流体圧により行われること、及び発泡成形工程時にお
ける流体圧シリンダの流体圧解除により中型のシール面
が発泡原料の発泡圧で上型のシール面に圧着されること
が明示される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面に基づいて説明する。
【0018】図1はこの発明の実施の形態に係る発泡成
形型1を示し、この発泡成形型1を用いて、図10に示
すようなアンダーカット部a1を発泡成形品本体a2の
片面に有する軟質の略直方体形状の発泡成形品A(例え
ば自動車のシートクッション等)を成形するようになっ
ている。
【0019】上記発泡成形型1は、キャビティ3を有す
る下型5を備え、この下型5には上型7がヒンジ9によ
り上下方向に回動自動に取り付けられ、上記上型7は、
図示しない開閉駆動装置により下型5に対して回動して
発泡成形型1を型開き・型閉じするようになっている。
【0020】上記上型7のほぼ中央には、矩形の貫通口
11aを有する凸部11が上方に突設され、この凸部1
1の内周面には山形状に傾斜したシール面11bが形成
されている。
【0021】上記上型7の上面には支持フレーム13が
橋絡され、この支持フレーム13のほぼ中央には、支持
装置としての流体圧シリンダであるエアシリンダ15の
シリンダ本体17が設置され、そのピストンロッド19
が上記支持フレーム13の挿入孔13a(図4(a)及
び(b)参照)を貫通して下方に延びている。なお、支
持装置(流体圧シリンダ)はエアシリンダ15に限ら
ず、油圧シリンダであってもよい。
【0022】上記エアシリンダ15のピストンロッド1
9先端(下端)には、矩形の中型21が上型7との間に
アンダーカット23を有するように連結支持され、上記
ピストンロッド19の伸縮作動により上記中型21が上
型7に対して開閉自在になっている。そして、上記下型
5と上型7との型閉じ状態で、上記中型21が上型7に
対して型閉じ状態で上記キャビティ3内に配置され、該
キャビティ3内で発泡ウレタン樹脂等の発泡原料A′
(図5参照)が発泡することによってアンダーカット部
a1を有する軟質の発泡成形品Aを成形するようになっ
ている。
【0023】上記中型21の下端には、全周に亘って外
側方に張り出したフランジ部21aが形成され、このフ
ランジ部21a上方の外周には山形状に傾斜したシール
面21bが形成されている。この中型21のシール面2
1bと上記上型7のシール面11bとは、中型21を上
型7に対して型閉じした状態で互いに当接するようにな
っている。これにより、上記中型21は、上記キャビテ
ィ3内の発泡原料A′の発泡によってそのシール面21
bが上記上型7のシール面11bを押圧可能なように上
記エアシリンダ15により支持されている。
【0024】上記中型21のシール面21bには、上記
キャビティ3と型外とを連通するベント溝25が複数形
成されている。これらベント溝25は、発泡原料A′が
キャビティ3内で発泡する過程で発生するガスを型外に
排出するためのものである。なお、本例では、ベント溝
25を中型21のシール面21bに形成したが、上型7
のシール面11bに形成してもよく、あるいは中型21
のシール面21b及び上型7のシール面11bの両方に
形成してもよい。
【0025】上記各ベント溝25は、図2及び図3に拡
大して示すように、短辺側に1箇所、長辺側に2箇所そ
れぞれ形成され、各々キャビティ3側の3つに分岐した
分岐溝部25aと、これら分岐溝部25aが1つに合流
した型外側の合流溝部25bとからなっている。また、
上記分岐溝部25aのキャビティ3側の端部には溝深さ
を浅くすることで、発泡原料A′のベント溝25に対す
る流出量を適正に規制する絞り部25cが形成されてい
る。上記ベント溝25の深さは絞り部25cを除いて
0.1〜0.3mm程度が望ましい。
【0026】上記エアシリンダ15は、図4(a)及び
(b)に示すように、ピストンロッド19がばね27で
付勢されたばね付シリンダであり、上記ピストンロッド
19のピストン29で仕切られたシリンダ本体17の上
死点側の作動室31が配管33でエアポンプ35に接続
され、上記配管33の途中には方向切換弁37が介設さ
れている。
【0027】上記方向切換弁37は、大気開放ポート3
9aが形成された円筒形の弁ケース39内に回転スプー
ル41が回転自在に収容されて構成され、この回転スプ
ール41には第1通路43aと該第1通路43aの中程
から分岐した第2通路43bとからなる略T字形の切換
通路43が径方向に貫通形成されている。
【0028】そして、上記第1通路43aの両端が大気
開放ポート39aに連通するとともに、上記第2通路4
3bが配管33のエアシリンダ側配管部33aに連通し
た図4(a)の状態では、作動室31内のエアがエアシ
リンダ側配管部33a、第2通路43b、第1通路43
a及び大気開放ポート39aを経て大気に排出されて作
動室31内のエア圧が解除されて、作動室31が大気に
開放されていて、ピストン29がばね27の付勢力で上
死点側に移動する。これにより、中型21が上型7に対
して型閉じされ、中型21のシール面21bが上型7の
シール面11bに当接する。このような状態は、発泡成
形品Aの脱型工程(図8参照)を除く発泡成形工程時
(図5〜7参照)に行われるものであり、そのうち、図
6の発泡工程では、中型21のシール面21bがキャビ
ティ3内の発泡原料A′の発泡圧によって上型7のシー
ル面11bを押圧している。
【0029】一方、上記第1通路43aの両端が配管3
3のエアシリンダ側配管部33a及びエアポンプ側配管
部33bに連通し、大気開放ポート39aが回転スプー
ル41で閉鎖された図4(b)の状態では、エアポンプ
35からエアがエアポンプ側配管部33b、第1通路4
3a及びエアシリンダ側配管部33aを経て作動室31
に供給され、ピストン29がエア圧によりばね27の付
勢力に抗して下死点側に移動する。これにより、中型2
1が上型7に対して型開きされ、中型21のシール面2
1bが上型7のシール面11bから離れる。このような
状態は、発泡成形品Aの脱型工程(図8参照)で行われ
るものである。
【0030】次に、上述の如く構成された発泡成形型1
を用いてアンダーカット部a1を有する発泡成形品Aを
成形する要領について説明する。
【0031】(1) 図5に示すように、発泡成形型1
を型開きした状態で、発泡原料A′を下型5のキャビテ
ィ3に注入する。この段階では、図4(a)に示すよう
に、エアポンプ35とエアシリンダ15の作動室31と
は連通しておらず、作動室31は方向切換弁37の切換
通路43によって大気に開放されている。したがって、
ピストン29はばね27で付勢されて上死点側に移動し
ており、中型21のシール面21bが上型7のシール面
11bに当接して中型21が上型7に対して型閉じした
状態になっている。
【0032】(2) 図6に示すように、上型7をヒン
ジ9を支点にして下方に回動させて発泡成形型1を型閉
じする。発泡成形型1が加熱され、時間の経過に伴って
発泡原料A′がキャビティ3内で発泡膨張し、発泡成形
品Aが成形される。この間、発泡原料A′から発生した
ガスがベント溝25を経て型外に排出される。また、エ
アシリンダ15の作動室31が大気に開放されているた
め、中型21は上型7側へ移動することが可能であり、
中型21のシール面21bが発泡膨張する発泡原料A′
の発泡圧で上型7のシール面11bに圧接される。これ
により、上記シール面11b,21b間のシール性を確
保して、発泡原料A′のシール面11b,21b間への
浸入を防止することができる。
【0033】したがって、シール面11b,21b間へ
のバリ生成をなくして、その後の成形時にバリがあるこ
とによるガス排出阻害をなくして欠肉のない発泡成形品
Aを得ることができる。
【0034】また、上記ガスの型外への排出に伴って発
泡原料A′がベント溝25に浸入してバリa3が生成す
るが、このバリa3は発泡成形品Aに付着した状態で発
泡成形品Aと共に脱型されるため、シール面11b,2
1b間に残らない。仮に、発泡成形品Aを脱型した後に
バリa3がベント溝25に残っても、ベント溝25内の
バリa3は比較的厚肉であり、しかも、シール面21b
に全体ではなく部分的に生成されるため、簡単に除去す
ることができる。
【0035】さらに、上述の如く上型7のシール面11
bと中型21のシール面21bとの間を発泡圧で確実に
シールした状態で、シール面11b,21b間のベント
溝25からガスの排出を行っていることから、従来例の
如き非常に困難を伴うシール面11b,21b間のクリ
アランス調整を成形に先立って行う必要がなく、また、
そのための複雑な制御系もいらず、発泡成形品Aを安価
にしかも効率良く成形することができる。
【0036】さらにまた、シール面11b,21bを山
形状に傾斜させて形成したため、シール性が効果的であ
る。
【0037】(3) 図7に示すように、上型7をヒン
ジ9を支点にして上方に回動させて発泡成形型1を型開
きする。成形された発泡成形品Aは中型21にくっつい
た状態で下型5のキャビティ3から取り出される。
【0038】(4) 図4(b)に示すように、方向切
換弁37を開作動させる。つまり、回転スプール41を
回転させて切換通路43の第1通路43aを配管33の
エアシリンダ側配管部33a及びエアポンプ側配管部3
3bと連通させるとともに、大気開放ポート39aから
遮断する。これにより、エアポンプ35からエア圧がエ
アポンプ側配管部33b、第1通路43a及びエアシリ
ンダ側配管部33aを経てエアシリンダ15の作動室3
1に供給され、ピストン29がエア圧でばね27の付勢
力に抗して下死点側に移動し、図8のように中型21の
シール面21bが上型7のシール面11bから離れて中
型21が上型7に対して型開きされる。この状態から作
業者が発泡成形品Aのアンダーカット部a1を仮想線で
示すように中型21のフランジ部21aからめくって発
泡成形品Aを脱型する。脱型された発泡成形品Aには、
図9に示すように、アンダーカット部a1の周縁部にベ
ント溝25形状に対応した3本の脚部a4を有するバリ
a3が内側に向かって斜め上方に突設されている。その
後、このバリa3を除去して図10に示すような完成品
としての発泡成形品Aとする。この場合、バリa3の脚
部a4はベント溝25の絞り部25cにより発泡成形品
Aのアンダーカット部a1と薄肉で形成されているた
め、バリa3の除去が極めて容易である。
【0039】図11(a)及び(b)はエアシリンダ1
5の変形例を示す。この変形例のエアシリンダ15は、
ピストン29の両側に第1作動室31aと第2作動室3
1bとが形成されたシリンダであり、上記の実施の形態
のようなばね27はない。また、エアシリンダ15の2
つの第1及び第2作動室31a,31bは、配管33を
構成する2本のエアシリンダ側配管部33a及びエアポ
ンプ側配管部33bによってエアポンプ35に接続され
ている。さらに、方向切換弁37の回転スプール41に
は略くの字形の切換通路43が2つ形成され、一方の切
換通路43は弁ケース39の大気開放ポート39aに接
続されるとともに、他方の切換通路43はエアポンプ3
5に接続されている。そして、この変形例のエアシリン
ダ15では、ピストン29の上死点側への移動を第2作
動室31bにエアを供給するとともに、第1作動室31
aからエアを排出することで行っている一方、ピストン
29の下死点側への移動を第1作動室31aにエアを供
給するとともに、第2作動室31bからエアを排出する
ことで行っている。その他は上記の実施の形態と同様で
あるので、同一の箇所に同一の符号を付してその詳細な
説明を省略する。したがって、この変形例のエアシリン
ダ15でおいても、上記の実施の形態のエアシリンダ1
5と同様の作用効果を奏することができるものである。
【0040】なお、発泡原料A′の発泡圧が中型21に
作用する前の上型7に対する中型21の型閉じを、エア
シリンダ15により中型21のシール面21bを上型7
のシール面11bに当接させることで行うように構成し
たが、これら両シール面11b,21bは必ずしも当接
させる必要はなく、両シール面11b,21b間に若干
の隙間を有するようにし、発泡原料A′の発泡圧により
発泡ガスを上記隙間から型外に排出しつつ中型21が上
型7側へ上昇して両シール面11b,21bを互いに当
接させ、上記隙間をなくするように構成してもよい。こ
の場合、発泡倍率の大きい発泡成形品Aを形成する場合
(高圧発泡成形の場合)に発泡成形型1のシールを高精
度にする必要がなくなるため、発泡成形型1の製作費が
増大せず、特に効果的である。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、上型及び中型に互いに当接する山形状に傾斜したシ
ール面をそれぞれ形成し、上記上型のシール面及び中型
のシール面の少なくともいずれか一方にはキャビティ内
のガスを型外に排出するベント溝を形成し、上記中型を
上記キャビティ内の発泡原料の発泡圧によってそのシー
ル面が上記上型のシール面を押圧可能なように支持装置
により支持した。したがって、上記シール面間のシール
性を確保してシール面間へのバリ生成をなくし、欠肉の
ない発泡成形品を得ることができる。また、脱型時にバ
リがベント溝内に残っても、このバリは比較的厚肉でか
つ部分的に形成されているため、簡単に除去することが
できる。さらに、上述の如く上型のシール面と中型のシ
ール面との間を発泡圧で確実にシールした状態で、シー
ル面間のベント溝からガスの排出を行っているので、従
来例の如き非常に困難を伴うシール面間のクリアランス
調整やそのための複雑な制御系が不要で、発泡成形品を
安価にしかも効率良く成形することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発泡成形型の型開き状態の断面図である。
【図2】中型の斜視図である。
【図3】図2のIII −III 線における断面図である。
【図4】エアシリンダの作動状態図を示し、(a)は中
型を上型に対して型閉じした作動状態図であり、(b)
は中型を上型に対して型開きした作動状態図である。
【図5】発泡原料をキャビティに注入した状態を示す工
程図である。
【図6】発泡原料がキャビティ内で発泡した状態を示す
工程図である。
【図7】発泡成形品を成形した後に発泡成形型を型開き
した状態を示す工程図である。
【図8】発泡成形品を脱型するために中型を上型に対し
て型開き状態を示す工程図である。
【図9】バリが付着している状態の発泡成形品の斜視図
である。
【図10】バリを除去した状態の発泡成形品の斜視図で
ある。
【図11】変形例のエアシリンダの作動状態図を示し、
(a)は中型を上型に対して型閉じした作動状態図であ
り、(b)は中型を上型に対して型開きした作動状態図
である。
【符号の説明】
1 発泡成形型 3 キャビティ 5 下型 7 上型 11b,21b シール面 15 エアシリンダ(支持装置) 21 中型 23 アンダーカット 25 ベント溝 A 発泡成形品 A′ 発泡原料 a1 アンダーカット部
フロントページの続き Fターム(参考) 4F202 AG20 AM33 CA01 CB01 CK32 CK43 CK52 CP04 4F204 AG20 AM33 EA01 EB01 EK19 EK21 EK24

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下型、中型及び上型を備え、上記上型に
    は中型が上型との間にアンダーカットを有するようにか
    つ上型に対して開閉自在に支持装置により支持され、上
    記下型と上型との型閉じ状態で上記中型がキャビティ内
    に配置され、該キャビティ内で発泡原料が発泡すること
    によってアンダーカット部を有する軟質の発泡成形品が
    成形される発泡成形型であって、 上記上型及び中型には互いに当接する山形状に傾斜した
    シール面がそれぞれ形成され、 上記上型のシール面及び中型のシール面の少なくともい
    ずれか一方には上記キャビティ内のガスを型外に排出す
    るベント溝が形成され、 上記中型は上記キャビティ内の発泡原料の発泡圧によっ
    てそのシール面が上記上型のシール面を押圧可能なよう
    に上記支持装置により支持されていることを特徴とする
    発泡成形型。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の発泡成形型において、 支持装置は流体圧により中型を上型に対して型開きする
    とともに、発泡成形工程時には発泡原料の発泡圧によっ
    て上記中型のシール面が上記上型のシール面を押圧する
    ように上記流体圧が解除される流体圧シリンダにより構
    成されていることを特徴とする発泡成形型。
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