JP3040539B2 - 自動車用モール - Google Patents
自動車用モールInfo
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- JP3040539B2 JP3040539B2 JP3177708A JP17770891A JP3040539B2 JP 3040539 B2 JP3040539 B2 JP 3040539B2 JP 3177708 A JP3177708 A JP 3177708A JP 17770891 A JP17770891 A JP 17770891A JP 3040539 B2 JP3040539 B2 JP 3040539B2
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、耐傷性、耐ワックスリ
ムーバー性、接着性、光沢性、耐候性、柔軟性に優れた
自動車用モールに関する。
ムーバー性、接着性、光沢性、耐候性、柔軟性に優れた
自動車用モールに関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、自動車用ウィンドモール材料とし
ては、ポリ塩化ビニルやエチレンプロピレン共重合ゴム
が用いられてきた。しかしながら近年の燃費改良やゴミ
処理量削減の要請から軽量でリサイクル可能な材料が求
められている。このような材料としてポリオレフィン系
熱可塑性エラストマーが有力な候補となっているが、傷
がつき易くまた表面光沢が充分でないという問題点があ
った。また、接着剤による自動車本体への接着が困難で
あること、あるいは自動車の防錆ワックスを除去する場
合に用いられるワックスリムーバー（灯油／温水の混合
液）によって外観が損なわれる点、すなわち耐ワックス
リムーバー性が不良であることも問題であった。
ては、ポリ塩化ビニルやエチレンプロピレン共重合ゴム
が用いられてきた。しかしながら近年の燃費改良やゴミ
処理量削減の要請から軽量でリサイクル可能な材料が求
められている。このような材料としてポリオレフィン系
熱可塑性エラストマーが有力な候補となっているが、傷
がつき易くまた表面光沢が充分でないという問題点があ
った。また、接着剤による自動車本体への接着が困難で
あること、あるいは自動車の防錆ワックスを除去する場
合に用いられるワックスリムーバー（灯油／温水の混合
液）によって外観が損なわれる点、すなわち耐ワックス
リムーバー性が不良であることも問題であった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは、
ポリ塩化ビニルのように燃焼時に有毒ガスを発生せず、
軽量でリサイクル使用が可能なオレフィン系重合体につ
いて、前記エラストマーの有する欠点を改善しつつ、モ
ールに好適な材料を見出すべく検討を行った。その結
果、以下の処方よりなる樹脂組成物を用いることにより
その目的が達成されることを見出すに至った。
ポリ塩化ビニルのように燃焼時に有毒ガスを発生せず、
軽量でリサイクル使用が可能なオレフィン系重合体につ
いて、前記エラストマーの有する欠点を改善しつつ、モ
ールに好適な材料を見出すべく検討を行った。その結
果、以下の処方よりなる樹脂組成物を用いることにより
その目的が達成されることを見出すに至った。
【０００４】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明によれ
ば、（メタ）アクリル酸含有量が５〜１８重量％のエチ
レン・（メタ）アクリル酸共重合体５０〜９０重量部と
オレフィン系熱可塑性エラストマー５０〜１０重量部か
らなる樹脂成分１００重量部に対し、カーボンブラック
１〜５重量部を配合した樹脂組成物よりなる自動車用モ
ールが提供される（ここに（メタ）アクリル酸とはアク
リル酸又はメタクリル酸をいう）。
ば、（メタ）アクリル酸含有量が５〜１８重量％のエチ
レン・（メタ）アクリル酸共重合体５０〜９０重量部と
オレフィン系熱可塑性エラストマー５０〜１０重量部か
らなる樹脂成分１００重量部に対し、カーボンブラック
１〜５重量部を配合した樹脂組成物よりなる自動車用モ
ールが提供される（ここに（メタ）アクリル酸とはアク
リル酸又はメタクリル酸をいう）。
【０００５】本発明において用いられるエチレン・（メ
タ）アクリル酸共重合体は（メタ）アクリル酸含有量が
５〜１８重量％、好ましくは８〜１５重量％のものであ
る。またこの他に少量であれば、（メタ）アクリル酸エ
ステルが共重合されていてもよいが、あまり多量に共重
合されたものを用いると、耐熱性、耐ワックスリムーバ
ー性、耐傷性が損なわれるので、該共重合体中における
エチレン含有量が８０〜９５重量％、とくに８３〜９３
重量％となるような範囲となるような割合に抑えるのが
好ましい。（メタ）アクリル酸の含有量が前記範囲より
少ないものを用いると、スチールやウレタンシーラント
に対する接着性が損なわれるので、モールの自動車本体
への固着が難かしくなる。また（メタ）アクリル酸の含
有量が前記範囲より多いものを用いると柔軟性、耐熱
性、耐ワックスリムーバー性が損なわれるので好ましく
ない。該共重合体としてはまた成形性、機械的特性を考
慮すると、１９０℃、２１６０ｇ荷重におけるメルトフ
ローレートが０．１〜５０ｇ／１０分、とくに０．５〜
３０ｇ／１０分のものを用いるのが好ましい。
タ）アクリル酸共重合体は（メタ）アクリル酸含有量が
５〜１８重量％、好ましくは８〜１５重量％のものであ
る。またこの他に少量であれば、（メタ）アクリル酸エ
ステルが共重合されていてもよいが、あまり多量に共重
合されたものを用いると、耐熱性、耐ワックスリムーバ
ー性、耐傷性が損なわれるので、該共重合体中における
エチレン含有量が８０〜９５重量％、とくに８３〜９３
重量％となるような範囲となるような割合に抑えるのが
好ましい。（メタ）アクリル酸の含有量が前記範囲より
少ないものを用いると、スチールやウレタンシーラント
に対する接着性が損なわれるので、モールの自動車本体
への固着が難かしくなる。また（メタ）アクリル酸の含
有量が前記範囲より多いものを用いると柔軟性、耐熱
性、耐ワックスリムーバー性が損なわれるので好ましく
ない。該共重合体としてはまた成形性、機械的特性を考
慮すると、１９０℃、２１６０ｇ荷重におけるメルトフ
ローレートが０．１〜５０ｇ／１０分、とくに０．５〜
３０ｇ／１０分のものを用いるのが好ましい。
【０００６】本発明で用いられるオレフィン系熱可塑性
エラストマーは、ソフトセグメントとしてエチレン・プ
ロピレンゴムのようなオレフィン系ゴムと、ハードセグ
メントとしてポリプロピレン、ポリエチレンのようなオ
レフィン系樹脂を含んでおり、通常オレフィン系ゴムは
部分的に又は高度に架橋されている。そして任意にポリ
イソブチレンのような非架橋ゴムやオイルなどが配合さ
れている。また無水マレイン酸のようなものでグラフト
変性されたものであってもよい。耐熱性、機械的特性を
考慮すると、ハードセグメントがポリプロピレンを主体
とするものを用いるのが好ましい。また２３０℃、１０
ｋｇ荷重におけるメルトフローレートが１〜１００ｇ／
１０分、とくに、１０〜７０ｇ／１０分のものを用いる
のが好ましい。その硬度は組成により広く変えることが
できるが、本発明においては２３℃におけるショアＡ硬
度が５０〜９０、とくに６０〜８５のものを用いるのが
好ましい。このような熱可塑性エラストマーは、例えば
ミラストマー、サーモラン、住友ＴＰＥ、サントプレ
ン、グドマーなどの商品名で市販されており、市場から
容易に入手することができる。
エラストマーは、ソフトセグメントとしてエチレン・プ
ロピレンゴムのようなオレフィン系ゴムと、ハードセグ
メントとしてポリプロピレン、ポリエチレンのようなオ
レフィン系樹脂を含んでおり、通常オレフィン系ゴムは
部分的に又は高度に架橋されている。そして任意にポリ
イソブチレンのような非架橋ゴムやオイルなどが配合さ
れている。また無水マレイン酸のようなものでグラフト
変性されたものであってもよい。耐熱性、機械的特性を
考慮すると、ハードセグメントがポリプロピレンを主体
とするものを用いるのが好ましい。また２３０℃、１０
ｋｇ荷重におけるメルトフローレートが１〜１００ｇ／
１０分、とくに、１０〜７０ｇ／１０分のものを用いる
のが好ましい。その硬度は組成により広く変えることが
できるが、本発明においては２３℃におけるショアＡ硬
度が５０〜９０、とくに６０〜８５のものを用いるのが
好ましい。このような熱可塑性エラストマーは、例えば
ミラストマー、サーモラン、住友ＴＰＥ、サントプレ
ン、グドマーなどの商品名で市販されており、市場から
容易に入手することができる。
【０００７】エチレン・（メタ）アクリル酸共重合体と
オレフィン系熱可塑性エラストマーの配合比は、前者５
０〜９０重量部、好ましくは５０〜８０重量部に対し、
後者５０〜１０重量部、好ましくは５０〜２０重量部で
ある。前者の配合割合が前記範囲より少なくなると、光
沢、耐傷性、接着性などが損なわれるので好ましくな
く、また前記範囲より多くなると耐熱性、柔軟性が劣る
ようになるので好ましくない。
オレフィン系熱可塑性エラストマーの配合比は、前者５
０〜９０重量部、好ましくは５０〜８０重量部に対し、
後者５０〜１０重量部、好ましくは５０〜２０重量部で
ある。前者の配合割合が前記範囲より少なくなると、光
沢、耐傷性、接着性などが損なわれるので好ましくな
く、また前記範囲より多くなると耐熱性、柔軟性が劣る
ようになるので好ましくない。
【０００８】本発明においては、上記エチレン・（メ
タ）アクリル酸共重合体とオレフィン系熱可塑性エラス
トマーからなる樹脂成分１００重量部に対し、カーボン
ブラックを１〜５重量部、好ましくは１．５〜４重量部
を配合することにより耐候性の優れたモールが得られ
る。カーボンブラックの配合はマスターバッチを用いる
方法が最適である。希釈用に用いる樹脂として上記の樹
脂成分の一部を充当することができるが、他の樹脂、例
えば他のエチレン共重合体を用いてもよい。
タ）アクリル酸共重合体とオレフィン系熱可塑性エラス
トマーからなる樹脂成分１００重量部に対し、カーボン
ブラックを１〜５重量部、好ましくは１．５〜４重量部
を配合することにより耐候性の優れたモールが得られ
る。カーボンブラックの配合はマスターバッチを用いる
方法が最適である。希釈用に用いる樹脂として上記の樹
脂成分の一部を充当することができるが、他の樹脂、例
えば他のエチレン共重合体を用いてもよい。
【０００９】本発明の自動車用モールは、上記の樹脂組
成物のみにより一体のモールとして使用することができ
るが、この樹脂組成物をモール本体材料とし、リップ部
分にはより適した別のリップ材料を使用した複合材構造
とすることにより、更に優れたモールを製造することが
できる。
成物のみにより一体のモールとして使用することができ
るが、この樹脂組成物をモール本体材料とし、リップ部
分にはより適した別のリップ材料を使用した複合材構造
とすることにより、更に優れたモールを製造することが
できる。
【００１０】すなわちモールのリップ部としては、塗装
面等に傷をつけないためにも、柔軟性、とくに低温柔軟
性を有するものが求められている。従ってモール本体と
は別に、リップ部分にはこのような要求を満足する材料
を使用し、全体を複合材構造とすれば、塗装面に傷がつ
きにくく、自動車用モールとして一層有利である。この
ようなリップ材料としては上記の要求を満足する物性の
ほかに、従来使用されている軟質ＰＶＣにおいて時々問
題となる走行時の異音を軽減させるためにも、低温時に
おける摩擦係数を軟質ＰＶＣ以上のものとすることが望
まれている。また本発明のモール本体に使用されるオレ
フィン系重合体と共押出することによって両者が強固に
接着したモールを形成できることも勿論必要である。更
に製品の精度を高めるためにも加熱収縮が小さいことが
望まれている。
面等に傷をつけないためにも、柔軟性、とくに低温柔軟
性を有するものが求められている。従ってモール本体と
は別に、リップ部分にはこのような要求を満足する材料
を使用し、全体を複合材構造とすれば、塗装面に傷がつ
きにくく、自動車用モールとして一層有利である。この
ようなリップ材料としては上記の要求を満足する物性の
ほかに、従来使用されている軟質ＰＶＣにおいて時々問
題となる走行時の異音を軽減させるためにも、低温時に
おける摩擦係数を軟質ＰＶＣ以上のものとすることが望
まれている。また本発明のモール本体に使用されるオレ
フィン系重合体と共押出することによって両者が強固に
接着したモールを形成できることも勿論必要である。更
に製品の精度を高めるためにも加熱収縮が小さいことが
望まれている。
【００１１】本発明者らは、このようなリップ材料とし
て好適なものを見出すための検討も同時に行った結果、
上述の要請をすべて満足し、本発明のモールのリップ部
分に使用することのできる材料を見出し、これらを組み
合わせた複合材料構造の自動車用モールを得ることがで
きた。
て好適なものを見出すための検討も同時に行った結果、
上述の要請をすべて満足し、本発明のモールのリップ部
分に使用することのできる材料を見出し、これらを組み
合わせた複合材料構造の自動車用モールを得ることがで
きた。
【００１２】すなわち本発明の第２の発明は、（メタ）
アクリル酸含有量が５〜１８重量％のエチレン・（メ
タ）アクリル酸共重合体５０〜９０重量部とオレフィン
系熱可塑性エラストマー５０〜１０重量部からなる樹脂
成分１００重量部に対し、カーボンブラック１〜５重量
部を配合した樹脂組成物よりなるモール本体と、オレフ
ィン系熱可塑性エラストマー５５〜９０重量部と（メ
タ）アクリル酸含有量が５〜１５重量％、（メタ）アク
リル酸エステル含有量が５〜３５重量％のエチレン・
（メタ）アクリル酸・（メタ）アクリル酸エステル共重
合体４５〜１０重量部からなる樹脂成分１００重量部に
対し、カーボンブラック１〜５重量部を配合した樹脂組
成物よりなるなるリップ部分からなる自動車用モールに
関する。
アクリル酸含有量が５〜１８重量％のエチレン・（メ
タ）アクリル酸共重合体５０〜９０重量部とオレフィン
系熱可塑性エラストマー５０〜１０重量部からなる樹脂
成分１００重量部に対し、カーボンブラック１〜５重量
部を配合した樹脂組成物よりなるモール本体と、オレフ
ィン系熱可塑性エラストマー５５〜９０重量部と（メ
タ）アクリル酸含有量が５〜１５重量％、（メタ）アク
リル酸エステル含有量が５〜３５重量％のエチレン・
（メタ）アクリル酸・（メタ）アクリル酸エステル共重
合体４５〜１０重量部からなる樹脂成分１００重量部に
対し、カーボンブラック１〜５重量部を配合した樹脂組
成物よりなるなるリップ部分からなる自動車用モールに
関する。
【００１３】リップ材料の樹脂組成物に用いられるエチ
レン・（メタ）アクリル酸・（メタ）アクリル酸エステ
ル共重合体は、（メタ）アクリル酸含有量が５〜１５重
量％、好ましくは８〜１２重量％、（メタ）アクリル酸
エステル含有量が５〜３５重量％、好ましくは１０〜２
５重量％のものである。該共重合体における（メタ）ア
クリル酸含有量が前記範囲より少ないとモール本体との
接着性が低下し、また前記範囲より多いと耐熱性が低下
するためいずれも好ましくない。また該共重合体におけ
る（メタ）アクリル酸エステル含有量が前記範囲より少
ないものを用いると柔軟性が劣り、また前記範囲より多
いものを用いると耐薬品性、耐熱性が充分でないので、
好ましくない。（メタ）アクリル酸エステルとしてはと
くにアクリル酸の炭素数１〜８のアルキルエステルが好
適である。
レン・（メタ）アクリル酸・（メタ）アクリル酸エステ
ル共重合体は、（メタ）アクリル酸含有量が５〜１５重
量％、好ましくは８〜１２重量％、（メタ）アクリル酸
エステル含有量が５〜３５重量％、好ましくは１０〜２
５重量％のものである。該共重合体における（メタ）ア
クリル酸含有量が前記範囲より少ないとモール本体との
接着性が低下し、また前記範囲より多いと耐熱性が低下
するためいずれも好ましくない。また該共重合体におけ
る（メタ）アクリル酸エステル含有量が前記範囲より少
ないものを用いると柔軟性が劣り、また前記範囲より多
いものを用いると耐薬品性、耐熱性が充分でないので、
好ましくない。（メタ）アクリル酸エステルとしてはと
くにアクリル酸の炭素数１〜８のアルキルエステルが好
適である。
【００１４】該共重合体としてはまた、成形性、機械的
強度等を考慮すると１９０℃、２１６０ｇ荷重における
メルトフローレートが０．１〜５０ｇ／１０分、とくに
０．５〜３０ｇ／１０分のものを用いるのがよい。
強度等を考慮すると１９０℃、２１６０ｇ荷重における
メルトフローレートが０．１〜５０ｇ／１０分、とくに
０．５〜３０ｇ／１０分のものを用いるのがよい。
【００１５】上記エチレン共重合体と配合されるオレフ
ィン系熱可塑性エラストマーは、本発明のモール本体に
使用される樹脂組成物を構成するオレフィン系熱可塑性
エラストマーと同様のものを用いることができる。
ィン系熱可塑性エラストマーは、本発明のモール本体に
使用される樹脂組成物を構成するオレフィン系熱可塑性
エラストマーと同様のものを用いることができる。
【００１６】該組成物中における、オレフィン系熱可塑
性エラストマーとエチレン・（メタ）アクリル酸・（メ
タ）アクリル酸エステル共重合体の配合比率は、前者５
５〜９０重量部、好ましくは６０〜８０重量部に対し、
後者４５〜１０重量部、好ましくは４０〜２０重量部で
ある。オレフィン系熱可塑性エラストマーの使用量が前
記範囲より少ないと、耐熱性が充分でなく、またその使
用量が前記範囲を越えると、異形押出性、光沢、耐傷性
が悪化し、摩擦係数も低下するためリップとして用いた
場合、異音発生の原因となるので好ましくない。
性エラストマーとエチレン・（メタ）アクリル酸・（メ
タ）アクリル酸エステル共重合体の配合比率は、前者５
５〜９０重量部、好ましくは６０〜８０重量部に対し、
後者４５〜１０重量部、好ましくは４０〜２０重量部で
ある。オレフィン系熱可塑性エラストマーの使用量が前
記範囲より少ないと、耐熱性が充分でなく、またその使
用量が前記範囲を越えると、異形押出性、光沢、耐傷性
が悪化し、摩擦係数も低下するためリップとして用いた
場合、異音発生の原因となるので好ましくない。
【００１７】また上記オレフィン系熱可塑性エラストマ
ーとエチレン・（メタ）アクリル酸・（メタ）アクリル
酸エステル共重合体からなる樹脂成分１００重量部に対
し、カーボンブラックを１〜５重量部、好ましくは１．
５〜４重量部を配合することにより、黒色に着色され、
耐候性、寸法安定性の優れたリップ材料が得られる。カ
ーボンブラックの配合方法はモール本体に使用される樹
脂組成物の場合と同様に行なうことができる。
ーとエチレン・（メタ）アクリル酸・（メタ）アクリル
酸エステル共重合体からなる樹脂成分１００重量部に対
し、カーボンブラックを１〜５重量部、好ましくは１．
５〜４重量部を配合することにより、黒色に着色され、
耐候性、寸法安定性の優れたリップ材料が得られる。カ
ーボンブラックの配合方法はモール本体に使用される樹
脂組成物の場合と同様に行なうことができる。
【００１８】本発明の自動車用モールはモール本体、リ
ップ部分とも前記した必須成分に加え、酸化防止剤、耐
候安定剤などの添加剤が任意に配合されていてもよい。
ップ部分とも前記した必須成分に加え、酸化防止剤、耐
候安定剤などの添加剤が任意に配合されていてもよい。
【００１９】自動車用モールとしては、ウィンドシール
ドモール、ボディサイドモール、バンパーモール、ルー
フモールなどがあるが、とくに本発明はウィンドシール
ドモールに有用である。
ドモール、ボディサイドモール、バンパーモール、ルー
フモールなどがあるが、とくに本発明はウィンドシール
ドモールに有用である。
【００２０】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明す
る。
る。
【００２１】実施例における物性測定方法は次の通りで
ある。 １．ＭＦＲ ＪＩＳ Ｋ７２１０に準拠、試験温度１９０℃、荷重２
１６０ｇで測定。 ２．硬度（ショアＡ） ＡＳＴＭ Ｄ２２４０に準拠、試験温度２３℃で測定。 ３．曲げ剛性率 ＪＩＳ Ｋ７１０６に準拠、試験温度２３℃で測定。 ４．耐ワックスリムーバー性 防錆ワックス除去作業用洗車装置を用いて、本発明に係
る自動車用モールに液温８０℃のワックスリムーバー
（灯油／温水の混合液）を１０ｃｍの距離から１０秒間
噴射して洗浄した後、風乾してモール表面の状態を目視
にて観察した。 ５．光沢 本発明に係る自動車用モールサンプルの押出肌の光沢お
よび２色モールリップ部表面の光沢を目視にて評価し
た。 ６．加熱収縮率 長さ約１０ｃｍに切断した２色モールを８０℃のオーブ
ン中に２時間放置し、加熱前と加熱後のリップ部長さか
ら収縮率を求めた。 ７．リップ部の耐薬品性 ガードワックス、ワックスリムーバー、ガソリン及びウ
ィンド洗浄液を脱脂綿を用いて２色モールリップ部に夫
々塗布し、８０℃のオーブン中に６時間放置した後のリ
ップ部表面の状態を目視にて観察した。
ある。 １．ＭＦＲ ＪＩＳ Ｋ７２１０に準拠、試験温度１９０℃、荷重２
１６０ｇで測定。 ２．硬度（ショアＡ） ＡＳＴＭ Ｄ２２４０に準拠、試験温度２３℃で測定。 ３．曲げ剛性率 ＪＩＳ Ｋ７１０６に準拠、試験温度２３℃で測定。 ４．耐ワックスリムーバー性 防錆ワックス除去作業用洗車装置を用いて、本発明に係
る自動車用モールに液温８０℃のワックスリムーバー
（灯油／温水の混合液）を１０ｃｍの距離から１０秒間
噴射して洗浄した後、風乾してモール表面の状態を目視
にて観察した。 ５．光沢 本発明に係る自動車用モールサンプルの押出肌の光沢お
よび２色モールリップ部表面の光沢を目視にて評価し
た。 ６．加熱収縮率 長さ約１０ｃｍに切断した２色モールを８０℃のオーブ
ン中に２時間放置し、加熱前と加熱後のリップ部長さか
ら収縮率を求めた。 ７．リップ部の耐薬品性 ガードワックス、ワックスリムーバー、ガソリン及びウ
ィンド洗浄液を脱脂綿を用いて２色モールリップ部に夫
々塗布し、８０℃のオーブン中に６時間放置した後のリ
ップ部表面の状態を目視にて観察した。
【００２２】実施例１ エチレン・メタクリル酸共重合体（メタクリル酸９ｗｔ
％、ＭＦＲ３ｄｇ／ｍｉｎ、以下EMAA-1と略す。）、オ
レフィン系熱可塑性エラストマー（ミラストマー８０３
２Ｎ、三井石油化学（株）製、以下TPO-1 と略す。）及
びカーボンマスターバッチ（カーボンブラック量３０ｗ
ｔ％、エチレン酢酸ビニル共重合体ベース、以下CMB-1
と略す。）を８０：２０：１０の重量比で混合してスク
リュー式単軸押出機（スクリュー径４０ｍｍ、Ｌ／Ｄ＝
２８）に供給し、樹脂温度１８０℃で溶融混練した後押
出機から出るストランドを切断してペレット化した。得
られたペレットを異形押出用ダイスを取付けたスクリュ
ー式単軸押出機（スクリュー径４０ｍｍ、Ｌ／Ｄ＝２
６）に供給し、ダイス温度２００℃で自動車用モールに
押出成形したところ、軟質ＰＶＣ並の良好な表面光沢を
有していた。また、このモールについて耐ワックスリム
ーバー性を調べたところ、ワックスリムーバー処理によ
っても外観に変化は見られなかった。プレスシート物性
の測定結果と併せて表１に示す。
％、ＭＦＲ３ｄｇ／ｍｉｎ、以下EMAA-1と略す。）、オ
レフィン系熱可塑性エラストマー（ミラストマー８０３
２Ｎ、三井石油化学（株）製、以下TPO-1 と略す。）及
びカーボンマスターバッチ（カーボンブラック量３０ｗ
ｔ％、エチレン酢酸ビニル共重合体ベース、以下CMB-1
と略す。）を８０：２０：１０の重量比で混合してスク
リュー式単軸押出機（スクリュー径４０ｍｍ、Ｌ／Ｄ＝
２８）に供給し、樹脂温度１８０℃で溶融混練した後押
出機から出るストランドを切断してペレット化した。得
られたペレットを異形押出用ダイスを取付けたスクリュ
ー式単軸押出機（スクリュー径４０ｍｍ、Ｌ／Ｄ＝２
６）に供給し、ダイス温度２００℃で自動車用モールに
押出成形したところ、軟質ＰＶＣ並の良好な表面光沢を
有していた。また、このモールについて耐ワックスリム
ーバー性を調べたところ、ワックスリムーバー処理によ
っても外観に変化は見られなかった。プレスシート物性
の測定結果と併せて表１に示す。
【００２３】比較例１ 実施例１で用いたEMAA-1、TPO-1 及びCMB-1 を９５：
５：１０の重量比で混合して、実施例１と同様のペレッ
ト化、モール成形及び物性測定を行ったところ、実施例
１に比べて硬度、曲げ剛性率が大きく、耐ワックスリム
ーバーテストではモール表面に肌荒れが見られた。結果
を表１に併せて示す。
５：１０の重量比で混合して、実施例１と同様のペレッ
ト化、モール成形及び物性測定を行ったところ、実施例
１に比べて硬度、曲げ剛性率が大きく、耐ワックスリム
ーバーテストではモール表面に肌荒れが見られた。結果
を表１に併せて示す。
【００２４】比較例２ 実施例１で用いたEMAA-1、TPO-1 及びCMB-1 を４０：６
０：１０の重量比で混合して実施例１と同様のペレット
化、モール成形及び物性測定を行ったところ、実施例１
に比べてモールの表面光沢が明らかに劣っていた。結果
を表１に併せて示す。
０：１０の重量比で混合して実施例１と同様のペレット
化、モール成形及び物性測定を行ったところ、実施例１
に比べてモールの表面光沢が明らかに劣っていた。結果
を表１に併せて示す。
【００２５】
【表１】
【００２６】実施例２ 以下の方法によりリップ材料となる樹脂組成物を調製し
た。オレフィン系熱可塑性エラストマー（ミラストマー
５０３０Ｂ、三井石油化学工業（株）製、以下TPO-2 と
略す。）、エチレン・メタクリル酸、アクリル酸ｎ−ブ
チル共重合体（メタクリル酸８ｗｔ％，アクリル酸ｎ−
ブチル２０ｗｔ％、以下E・MAA・nBA-1 と略す。）及び実
施例１で用いたカーボンマスターバッチCMB-1 （カーボ
ンブラック量３６ｗｔ％、エチレン・酢酸ビニル共重合
体ベース）とを７０：３０：１０の重量比で混合してス
クリュー式単軸押出機（スクリュー径４０ｍｍ、Ｌ／Ｄ
＝２８）に供給し、樹脂温度１８０℃で溶融混練した後
押出機から出るストランドを切断してペレット化した。
得られたペレットをプレスシートに成形して、硬度、曲
げ剛性率、摩擦係数を測定した。この結果を表２に示
す。リップ部は低温柔軟性があり、摩擦係数も充分大き
い値となっている。
た。オレフィン系熱可塑性エラストマー（ミラストマー
５０３０Ｂ、三井石油化学工業（株）製、以下TPO-2 と
略す。）、エチレン・メタクリル酸、アクリル酸ｎ−ブ
チル共重合体（メタクリル酸８ｗｔ％，アクリル酸ｎ−
ブチル２０ｗｔ％、以下E・MAA・nBA-1 と略す。）及び実
施例１で用いたカーボンマスターバッチCMB-1 （カーボ
ンブラック量３６ｗｔ％、エチレン・酢酸ビニル共重合
体ベース）とを７０：３０：１０の重量比で混合してス
クリュー式単軸押出機（スクリュー径４０ｍｍ、Ｌ／Ｄ
＝２８）に供給し、樹脂温度１８０℃で溶融混練した後
押出機から出るストランドを切断してペレット化した。
得られたペレットをプレスシートに成形して、硬度、曲
げ剛性率、摩擦係数を測定した。この結果を表２に示
す。リップ部は低温柔軟性があり、摩擦係数も充分大き
い値となっている。
【００２７】次に２色モール成形用異形押出機を用い
て、上記の組成物をリップ部とし、実施例１で得られた
組成物をモール本体部とする２色モールを成形し、加熱
収縮率、耐薬品性及び光沢を評価した。この結果を表２
に示す。
て、上記の組成物をリップ部とし、実施例１で得られた
組成物をモール本体部とする２色モールを成形し、加熱
収縮率、耐薬品性及び光沢を評価した。この結果を表２
に示す。
【００２８】
【表２】
【００２９】
【発明の効果】本発明によれば、耐傷性、耐ワックスリ
ムーバー性、接着性、光沢、耐候性、柔軟性に優れた自
動車用モールが提供できる。このようなモールは軽量で
かつリサイクル使用が可能である外、廃棄燃焼時に有毒
ガスを発生することもなく、環境問題の解決に有効であ
る。またモール本体とリップ部とを複合材構造とするこ
とにより、塗装面に傷がつきにくいモールが得られる。
ムーバー性、接着性、光沢、耐候性、柔軟性に優れた自
動車用モールが提供できる。このようなモールは軽量で
かつリサイクル使用が可能である外、廃棄燃焼時に有毒
ガスを発生することもなく、環境問題の解決に有効であ
る。またモール本体とリップ部とを複合材構造とするこ
とにより、塗装面に傷がつきにくいモールが得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−73738（ＪＰ，Ａ) 特開 昭51−145553（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−227973（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−202937（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−1182（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−88656（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) C08L 23/08 C08K 3/04 C08L 23/00 B60R 13/04 ＷＰＩ（ＤＩＡＬＯＧ)
Claims (2)
- 【請求項１】 （メタ）アクリル酸含有量が５〜１８重
量％のエチレン・（メタ）アクリル酸共重合体５０〜９
０重量部とオレフィン系熱可塑性エラストマー５０〜１
０重量部からなる樹脂成分１００重量部に対し、カーボ
ンブラック１〜５重量部を配合した樹脂組成物よりなる
自動車用モール。 - 【請求項２】 請求項１記載の樹脂組成物よりなるモー
ル本体と、オレフィン系熱可塑性エラストマー５５〜９
０重量部と（メタ）アクリル酸含有量が５〜１５重量
％、（メタ）アクリル酸エステル含有量が５〜３５重量
％のエチレン・（メタ）アクリル酸・（メタ）アクリル
酸エステル共重合体４５〜１０重量部からなる樹脂成分
１００重量部に対し、カーボンブラック１〜５重量部を
配合した樹脂組成物よりなるなるリップ部分からなる自
動車用モール。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3177708A JP3040539B2 (ja) | 1991-06-24 | 1991-06-24 | 自動車用モール |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3177708A JP3040539B2 (ja) | 1991-06-24 | 1991-06-24 | 自動車用モール |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH051181A JPH051181A (ja) | 1993-01-08 |
| JP3040539B2 true JP3040539B2 (ja) | 2000-05-15 |
Family
ID=16035721
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3177708A Expired - Fee Related JP3040539B2 (ja) | 1991-06-24 | 1991-06-24 | 自動車用モール |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3040539B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4734764B2 (ja) * | 2001-05-29 | 2011-07-27 | アイシン精機株式会社 | 自動車用モール及びその製造方法 |
| CN102414962B (zh) | 2009-04-23 | 2015-04-01 | 法雷奥日本株式会社 | 驱动电机 |
-
1991
- 1991-06-24 JP JP3177708A patent/JP3040539B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH051181A (ja) | 1993-01-08 |
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