JP3073553B2 - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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JP3073553B2 JP03177710A JP17771091A JP3073553B2 JP 3073553 B2 JP3073553 B2 JP 3073553B2 JP 03177710 A JP03177710 A JP 03177710A JP 17771091 A JP17771091 A JP 17771091A JP 3073553 B2 JP3073553 B2 JP 3073553B2
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芳正 山本
正喜 石丸
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Du Pont Mitsui Polychemicals Co Ltd
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  • Graft Or Block Polymers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用ウィンドシー
ルドモールの素材として好適に使用できる新規な樹脂組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、自動車用ウィンドシールドモール
には、ポリ塩化ビニルが使用されることが多い。しかし
ながら近年の燃費改善のための軽量化の動きや環境問題
からの材料のリサイクル化あるいは焼却時における腐食
性ガス発生の防止などの要望からポリ塩化ビニルからオ
レフィン系重合体への材料変換が求められるようになっ
てきている。このような状況に加え、ポリ塩化ビニルは
低温時の柔軟性に欠ける外、ウィンドモールに使用する
ときには、自動車走行時における異音発生の原因になる
などの欠点を有していた。
【0003】このような欠点がある一方で、ポリ塩化ビ
ニルには、いくつかの優れた特性を有しており、これを
オレフィン系重合体に全て保有させることは必ずしも容
易ではなかった。例えば適度の柔軟性と加工性を有する
オレフィン系熱可塑性エラストマーがポリ塩化ビニルの
代替物の一つとして知られているが、光沢、耐傷性、耐
薬品性、ステンレス等に対する接着性などが不充分であ
る外、モール材料としては、自動車走行時における異音
発生に関しポリ塩化ビニルと同等の水準であり、満足す
べきものとは言えなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは、
オレフィン系熱可塑性エラストマーの性能不足を補い、
モール材料として優れた特性を有する新規材料について
探索を行った。その結果、後述する新規な樹脂組成物を
見出すに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、(メタ)アク
リル酸エステル含有量が25〜45重量%のエチレン・
(メタ)アクリル酸エステル共重合体を不飽和カルボン
酸無水物でグラフト変性したグラフト変性物35〜70
重量部とオレフィン系熱可塑性エラストマー65〜30
とからなる樹脂組成物、特に自動車用ウィンドシールド
モール用として好適な樹脂組成物である。
【0006】本発明において、グラフト変性物の原料に
用いられるエチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重
合体は、(メタ)アクリル酸エステル含有量が25〜4
5重量%、好ましくは30〜40重量%のものである。
エステル含有量が前記範囲より少ない共重合体を用いた
場合には、得られる樹脂組成物の柔軟性が劣るため好ま
しくなく、またエステル含有量が前記範囲を越えるもの
を用いた場合には、得られる樹脂組成物の機械的強度、
耐熱性、耐薬品性などが劣るため好ましくない。
【0007】このような共重合体はまた190℃、21
60g荷重におけるメルトフローレートが1〜30g/
10分、とくに5〜25g/10分のものを用いるのが
好ましい。該共重合体における(メタ)アクリル酸エス
テルとしては、炭素数1〜10程度のアルキルエステル
が好ましく、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−ブチル、ア
クリル酸イソオクチル、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、メタクリル酸メチルなどである。これらの中ではと
くに、アクリル酸のC1 〜C4 のエステルの共重合体を
使用するのが好ましい。
【0008】本発明においてはこのようなエチレン共重
合体の不飽和カルボン酸無水物によるグラフト変性体が
用いられる。ここに不飽和カルボン酸無水物としては、
無水マレイン酸、無水イタコン酸、ノルボルネンジカル
ボン酸無水物などを例示することができるが、とくに無
水マレイン酸の使用が好ましい。このような酸無水物に
よるエチレン共重合体のグラフト変性は、過酸化物の存
在下、溶融条件下あるいは適当な溶媒中で行うことがで
きる。不飽和カルボン酸無水物のグラフト量は0.5〜
5重量%、とくに1〜3重量%のものを用いるが好まし
い。
【0009】本発明で用いられるオレフィン系熱可塑性
エラストマーはソフトセグメントとしてエチレン・プ
ロピレン共重合ゴム、エチレン・プロピレン・ジエン共
重合ゴムのような過酸化物架橋型エチレン共重合ゴム
と、ハードセグメントとしてポリプロピレン、ポリエチ
レンのような結晶性オレフィン系重合体を含み、前記
チレン共重合ゴム部分的又は高度に架橋されている
のである。そして、任意にポリイソブチレンのような過
酸化物非架橋型ゴムやオイルなどが配合されている。そ
の典型的な製法は、上記各成分に過酸化物を加え、動的
に架橋する方法であり、このようにして得られる部分架
橋物をそのままあるいはこれに結晶性オレフィン系重合
体をさらにブレンドして用いられる。
【0010】耐熱性や機械的特性を考慮すると、ハード
セグメントとして少なくともポリプロピレンを含有する
ものが好ましい。また230℃、10kg荷重における
メルトフローレートが1〜100g/10分、とくに1
0〜70g/10分のものを用いるのが好ましい。また
その用途によっても異なるが、例えば自動車ウィンドシ
ールドモールのリップのようにとくに柔軟性に富む組成
物を得る場合には、23℃におけるショアA硬度が45
〜70、とくに50〜65のものを用いるのが好まし
く、また自動車ウィンドシールドモールの骨材に使用す
る場合には、やや硬質のものを選択するのが好ましく、
23℃におけるショアA硬度として60〜90、とくに
65〜80程度のものを使用するのが好ましい。
【0011】このようなオレフィン系熱可塑性エラスト
マーは、例えばミラストマー、サーモラン、住友TP
E、サントプレン、グドマーなどの商品名で市販されて
おり、市場から容易に入手することができる。
【0012】エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共
重合体のグラフト変性物とオレフィン系熱可塑性エラス
トマーの配合比率は、前者35〜70重量部好ましくは
40〜65重量部に対し、後者65〜30重量部、好ま
しくは60〜35重量部である。グラフト変性物の使用
比率が前記範囲より少ないと、光沢、耐傷性、耐薬品
性、接着性等が充分でなく、また低温での摩擦係数が大
きくならないので、モールのリップ材のような用途にお
いては、走行時に異音が発生し易くなる。一方、その使
用比率が前記範囲より過多になると、耐熱性や機械的強
度が不足気味となるので好ましくない。
【0013】本発明においては、その目的を損なわない
範囲において、他の重合体や種々の添加剤を配合するこ
とができる。このような添加剤の例としては、酸化防止
剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、カーボンブラックその
他顔料、染料、無機充填剤、難燃剤などを例示すること
ができる。とくに自動車用モール材料に使用する場合、
カーボンブラックの添加は着色の他、耐候性、寸法安定
性の向上等の効果があり、有効な添加剤である。添加量
はグラフト変性物と熱可塑性エラストマーの総和100
重量部に対し0.5〜5重量部、とくに1〜4重量部程
度がよい。カーボンブラックの配合はマスターバッチを
用いる方法が最適である。希釈用に用いる樹脂として上
記の樹脂成分の一部を充当することができるが、他の樹
脂、例えば他のエチレン共重合体を用いてもよい。
【0014】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明す
る。
【0015】本発明における物性測定方法は次の通りで
ある。 1.MFR JIS K7210に準拠、試験温度190℃、荷重2
160gで測定。 2.硬度(ショアA) ASTM D2240に準拠、試験温度23℃、−20
℃で測定。 3.曲げ剛性率 JIS K7106に準拠、試験温度23℃で測定。 4.引張試験 JIS K6301に準拠、3号形試験片、引張速度5
00mm/minで測定。 5.摩擦係数 JIS K7125に準拠、試験温度23℃及び−20
℃、相手材料 塗装鋼板、荷重200g、試験速度15
0mm/minで測定。 6.加熱収縮率 長さ約10cmに切断したT字形モールを80℃のオー
ブン中に2時間放置し、加熱前と加熱後の長さから収縮
率を求めた。 7.耐薬品性 ガードワックス、ワックスリムーバー、ガソリン及びウ
ィンド洗浄液を脱脂綿を用いてT字形モールに夫々塗布
し、80℃のオーブン中に6時間放置した後のモール表
面の状態を目視にて観察した。 8.光沢 モール表面の光沢を目視にて評価した。
【0016】実施例1 不飽和カルボン酸変性エチレン・アクリル酸エチル共重
合体(三井デュポンポリケミカル(株)製、HPR A
R201、以下EEA−1と略す。)、オレフィン系熱
可塑性エラストマー(ミラストマー5030N、三井石
油化学工業(株)製、以下TPO−1と略す。)及びカ
ーボンマスターバッチ(カーボンブラック量36wt
%,エチレン酢酸ビニル共重合体ベース、以下CMB−
1と略す。)を60:40:10の重量比で混合して、
異形押出用ダイスを取付けたスクリュー式単軸押出機
(スクリュー径30mm、ダルメージスクリュー、L/
D=32)に供給し、ダイス温度200℃でT字形モー
ルに成形して、加熱収縮率、耐薬品性及び光沢を評価し
た。また、得られたモールをプレスシートに成形し直し
て硬度、曲げ剛性率、摩擦特性などの物性を測定した。
結果を表1に示す。
【0017】実施例2 実施例1で用いたEEA−1、TPO−1及びCMB−
1を60:40:4、4の重量比で混合して、実施例1
と同様の成形及び物性測定を行った。結果を表1に示
す。
【0018】得られた組成物は実施例1よりも更に高摩
擦特性が向上していた。比較例1 23℃における硬度(ショアA)65の軟質ポリ塩化ビ
ニル(以下PVC−1と略す。)について、摩擦係数を
測定したところ、表2に示すように、実施例1に比べて
極めて小さい値を示した。
【0019】比較例2 実施例1で用いたEEA−1、TPO−1及びCMB−
1を20:80:10の重量比で混合して、実施例1と
同様の成形及び物性測定を行った。結果を表2に示す。
【0020】得られた組成物は実施例1に比べて光沢、
高摩擦特性などが劣っていた。
【0021】比較例3 実施例1で用いたEEA−1、TPO−1及びCMB−
1を80:20:10の重量比で混合して実施例1と同
様の成形及び物性測定を行った。結果を表2に示す。
【0022】得られた組成物は実施例1に比べて耐熱性
や耐薬品性が劣っていた。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、光沢、耐傷性、耐薬品
性、接着性、柔軟性、高摩擦特性に優れた樹脂組成物を
提供できる。本発明組成物はこのような優れた物性を有
するので、ウィンドシールドモール、ボディサイドモー
ル、バンパーモール、サイドプロテクターなどの自動車
外装部品、とくにウィンドシールドモール用素材として
有用である。自動車外装部品として用いたときにはポリ
塩化ビニルに較べて軽量で、しかも材料のリサイクル化
が容易であり、また焼却時における腐食性ガスの発生も
ないので環境問題の解決に役立つ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 23/26 C08L 51/06 C08F 255/02 B60J 1/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (メタ)アクリル酸エステル含有量が2
    5〜45重量%のエチレン・(メタ)アクリル酸エステ
    ル共重合体を不飽和カルボン酸無水物でグラフト変性し
    たグラフト変性物35〜70重量部とオレフィン系熱可
    塑性エラストマー65〜30重量部とからなる樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】 自動車用ウィンドシールドモール用であ
    ることを特徴とする請求項1記載の樹脂組成物。
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