JP3036844B2 - C反応性タンパク断片の部分修飾及び逆転置テトラペプチド類似体 - Google Patents

C反応性タンパク断片の部分修飾及び逆転置テトラペプチド類似体

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、C反応性タンパク(以降、CRPとする)断
片の逆転置(retro−inverted)テトラペプチド類似体
に関する。
CRPは、その血中濃度が一般的には非常に低いが、炎
症過程の後には2,000倍にも上昇するタンパク質である
[J.J.Morley及びI.Kushner,Am.N.Y.Acad.Sci.,389,406
−418(1989)]。F.A.Robey等によるJ.Biol.Chem.,26
2,No.15,7053−7057(1987)は、3種類のCRPテトラペ
プチド配列が、タフトシンのそれと非常に類似している
ことを開示している。化学的に合成されたテトラペプチ
ドは、質的、量的にもタフトシンと同様の方法で、食作
用を有する白血球を刺激し、超酸化物(スーパーオキシ
ド)を産生し、単核細胞によるインターロイキン1の産
生を誘導することが示されている。これら3種のCRPテ
トラペプチドは、タフトシンと同様に、in vivoにおい
てプロテアーゼにより速やかに代謝されて、親ペプチド
の生物学的活性を競合的に阻害するペプチド代謝物を産
生するはずである。現在では驚くべきことに、該CRPテ
トラペプチド断片の、部分修飾され、N末端が逆転置さ
れた類似体が、タフトシンで既に認められているような
免疫調整活性を維持しながらも、酵素による分解に対し
てかなりの安定性を示すばかりでなく(EP−A−0 253
190を参照)、特に、敗血症性ショックの治療において
特異的に、その構造及び使用量に応じて異なる生物学的
効果を呈しうることが認められた。従って、本発明は、
一般式(I): [式中、Rは水素原子又はスレオニンの側鎖;R1はアル
ギニン、ロイシン又はグルタミンの側鎖;及びR2は水素
原子又は代謝により脱離されるアシル基;但し、R1がア
ルギニンの側鎖である場合、Rはスレオニンの側鎖では
ない] で示される逆転置テトラペプチド及びそのジアステレオ
異性体、ならびに薬理学的に許容される塩、エステル及
びアミドに関する。
特に、本発明は、逆転置テトラペプチドであるgGly−
(R,S)mLys−Pro−Arg、gThr−(R,S)mLys−Pro−Le
u、gThr−(R,S)mLys−Pro−Gln[式中、接頭辞g及び
mは、アミノ酸がそれぞれgem−ジアミン及びマロニル
残基であることを意味する]、及びそれらのジアステレ
オ異性体に関する。
本発明の逆転置テトラペプチドは、当業界の技術者
が、逆転置させるアミノ酸の種類に応じて選択すること
ができる公知の方法により合成される。
例えば、gem−ジアミン残基が1,1−ジアミノメタン基
(gGly)である場合、逆転置テトラペプチドは、まず、
N,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド(TSMA
c)、トリメチルシリルクロリド(TMS−C1)又はトリメ
チルシリルシアニド(TMSCN)などのシラン化剤の存在
下で、メルドラムの酸誘導体、c−mLys(Z)(つま
り、5−[4−ベンジルオキシカルボニル]−2,2−ジ
メチル−1,3−ジオキサン−4,6−ジオン)を、H−Gly
−NH2と反応させることによって調製してもよい(M.J.
O.Anteunis & Chr.Becu,Bull.Soc.Chim.Belg.,96119−
139,1986)。このようにして得られたプソイドペプチ
ド、OH−(R,S)mLys(Z)−Gly−NH2(Zはベンジル
オキシカルボニル)のマロニル残基上の第2の基を、ジ
シクロヘキシルカルボジイミド(DCC)及び1−ヒドロ
キシベンゾトリアゾール(HOBT)の存在下でt−ブチル
プロリネートと縮合させて、プソイドトリペプチド
[(R,S)mLys(Z)−Gly−NH2]−Pro−Hが得られ
る。そのプロリンのカルボキシル基は、DCC及びN−ヒ
ドロキシサクシンイミド(HOSu)により活性化させ、保
護基を有していないアルギニンと反応させて[Gottlie
b,P.et al.,Ann.N.Y.Acad.Sci.,419,12(1983)]、逆
転置テトラペプチド[(R,S)mLys(Z)−Gly−NH2
−Pro−Arg−OHが得られる。次いでその精製を、RP−DC
置換クロマトグラフィによって行い、この方法によっ
て、所望であれば、ジアステレオ異性体の分離を行うこ
とも可能である。精製物は、残存する保護基を除去する
ために、パラジウムの存在下でHCOOHにより接触水素添
加し、次いでグリシンカルボキサミドをgGlyのN末端残
基に変換するために、[I,I−ビス(トリフルオロアセ
トキシ)−ヨード]ベンゼン(TIB)により処理する。
イオン交換クロマトグラフィによる最終的精製により、
最終生成物を酢酸塩として得ることができる。
別の例としては、スレオニンがgem−ジアミン残基で
ある例が挙げられる。逆転置テトラペプチドの合成は、
Z−Pro−OH及びH−Y−OtBuの縮合(ここでYは、式
Iの定義における記載に従って、所望であれば適宜保護
されていてもよいアミノ酸Leu又はGlnを表わす)と、続
いて接触水素添加によるベンジルオキシカルボニル基の
除去とによって得られる、C末端ジペプチドから始ま
る。このようなジペプチドは、例えばイタリア国特許出
願明細書第21349 A/90号に記載されたように調製された
N末端逆転置ジペプチドと反応させる。
適当なカルボキシ活性化剤の存在下で、予めシラン化
されたH−Thr(tBu)−OHをMNP−COOHによりアシル化
することによって得られたMNP−Thr(tBu)−OHを、ビ
フェニルフォスフォラジド(DPPA)で処理することによ
って対応するアジドが得られ、これを加熱することによ
ってイソシアネートが得られる。これを、触媒量のアミ
ン、好ましくはトリエチルアミンもしくはジイソプロピ
ルアミン等の3級アミンの存在下で、チオフェノールで
処理することによって、フェニルチオカルボニル誘導
体、MNP−gThr(tBu)−PTCが得られる。その後、例え
ば希釈水酸化ナトリウムで処理することによってアミン
残基から保護基を除去して、MNP−gThr(tBu)−Hを得
る。後者の物質とc−mLys(Boc)との縮合により、N
−末端プソイドジペプチド、MNP−gThr(tBu)−(R,
S)mLys(Boc)を得、次にこれをDCC/HOBTの存在下でH
−Pro−Y−OtBu(ここでYは上記で定義したとおりで
ある)と縮合させて、保護基を有する式Iの逆転置テト
ラペプチド(ここでRは1−ヒドロキシエチルである)
を得る。酸で処理することにより、gem−ジアミン残基
の保護基以外のすべての保護基が除去される。RP−DCに
よる精製と同時に、所望であれば2種類のジアステレオ
異性体を分離することが可能である。MNP基は、例えば
スポンジ状パラジウムにギ酸アンモニウムを用いること
によって、接触水素添加により除去してもよい。逆転置
テトラペプチドは、適当なクロマトグラフ法による最終
精製に供せられる。
特許請求されているクラスを代表しているいくつかの
逆転置テトラペプチドの調製例をここに述べるが、これ
は如何なる方法においても本発明を制限することを意図
するものではない。
保護された断片及び逆転置テトラペプチドのアミノ酸
誘導体のHPLCによる分析は、以下の実験条件で行う: カラム:リクロソルブ(Lichrosorb)RP−18; 流速:1.5ml/分; 検出器:メルク(Merck)L−4200 UV−VIS(230又は25
4nm); 溶離剤A:水90%、MeCN 10%、トリフルオロ酢酸(TFA)
0.1%; 溶離剤B:MeCN、TFA 0.1%; 溶離剤C:水、TFA 0.1%; グラジエント:(I):A中0〜40%のB(20′)、A中
80%までのB(10′)、 (II):A中37〜80%のB(20′)、 (III):C中0〜50%のA(20′)、100%までのA
(3′)、A中4040%までのB(20′)、 (IV):C中10〜40%のA(8′)、100%までのA
(2′)、A中40%までのB(20′)。
イオン交換精製においては、226nmのフィルターを有
するLKB UVICORD S II検出器、ファルマシア記録計(Ph
armacia recorder)(チャートスピード=0.1cm/分)及
びファルマシアFRAC200フラクションコレクター(Pharm
acia FRAC 200 fraction collector)を装備したファル
マシアFPLCシステム(FPLC System of Pharmacia)を採
用する。
各種逆転置ペプチドのアミノ酸及びNH3組成及び比率
(gem−ジアミノ残基の特異的データとして)を、110℃
で22時間の6MHClによる加水分解後に、ベックマンシス
テムゴールド自動アミノ酸分析器(Beckman SYSTEM GOL
D automatic aminoacid analyzer)により測定する。
化合物の名称の後ろの括弧内の英数字コードは内部の
同定コードである。
実施例1 H−gGly−(R,S)mLys−Pro−Arg−OH・2AcOH(ITF 11
27) A)H−Gly−NH2・HCl(3.32g、30mmol)をTHF200mlに
懸濁した懸濁液に、TMSAc(19.6ml、80mmol)及びTMS−
C1(2.54ml、20mmol)を連続して加えた。30分後、c−
mLys(Z)(6.98g、20mmol)を加え、反応混合物を室
温で更に3時間撹拌した。溶媒を真空中で蒸発させ、0.
1N HClでpHを3に調整しながら、残渣を水(200ml)に
取った。室温で1時間撹拌した後、生成した固体をろ過
し、水洗し、熱エタノールに溶解した。冷却後得られた
固体をろ過し、エチルエーテルで洗浄し、乾燥した。3.
8gの(R,S)mLys(Z)−Gly−NH2が得られた(収率:51
%)。
HPLC[グラジエント(I)(254nm)]:r.t.13.5分;純
度98%;融点:161℃(分解)。1 H−NMRにより、生成物の構造が確認された。
B)A)で得られた生成物(3.65g、10mmol)をDMF(15
ml)に溶解した溶液に、氷浴で冷却しながら、HOBT(1.
43g、10.5mmol)及びDCC(1.96g、9.5mmol)を連続して
加えた。30分撹拌した後、混合物をろ過し、HCl・H−P
ro−OtBu(2.49g、12mmol)及びTEA(1.67ml、12mmol)
のDMF(10ml)溶液にろ液を加えた。混合物を3時間撹
拌した後、溶媒を真空中で蒸発させ、残渣を酢酸エチル
(50ml)に取り、有機相を、2%重硫酸カリウム及び5
%炭酸水素ナトリウムにより洗浄し、水で中和し、次い
で硫酸ナトリウムにより無水化した。得られた軽油状物
質4.2g(収率:82%)をDMC及びTFAの混合物(容積比で
1:1、16ml)に溶解し、1時間撹拌した。溶媒を真空中
で蒸発させ、残渣を酢酸エチル及びエチルエーテルと共
に粉砕し、3.6gの[(R.S)mLys(Z)−Gly−NH2]−P
ro−OHを白色固体として得た(収率:79%)。
HPLC[グラジエント(I)(254nm)]:r.t.14.6及び1
5.7分(2種類のジアステレオ異性体);純度97%。1 H−NMRにより、生成物の構造が確認された。
C)B)で得られた生成物(3.36g、7.5mmol)のTHF(5
0ml)溶液に、HOSu(0.95g、8.25mmol)を加え、−10℃
に冷却後にDCC(1.54g、7.5mmol)を加えた。室温で4
時間撹拌後、反応混合物をろ過し、H−Arg−OH(1.74
g、10mmol)及びKCl(0.74g、10mmol)を含むDMF/水
((容積比で7:3、125ml)溶液にろ液を加えた。反応混
合物を室温で90分間撹拌し続け、次いで溶媒を真空中で
蒸発させ、残渣をエチルエーテルで数回洗浄し、乾燥し
た。得られた固体をTFA水溶液(容積比で0.16、30ml)
に溶解し、3回に分けてRP−DCにより精製した。各精製
において、TFAを含む水(容積比で0.1%)により予め平
衡化したダイナマックス300ÅC18(Dynamax 300Å
C18)カラム(21.4×300mm)に、溶液10mlを流速2.7ml/
分で充填した。充填の終了時にカラムを、2.7ml/分の流
速のままで、50mMベンジルジメチルヘキサデシルアンモ
ニウムクロリド(BDHA−Cl)のTFA含有水溶液(容積比
で0.1%)で溶離した。約1時間の溶離後、2.7mlずつの
フラクションを集めた。これらのフラクションを、HPLC
[グラジエント(I)]により分析して、不純物を含有
するフラクションを除去しながら、他のフラクション
は、それぞれ化合物[mLys(Z)−Gly−NH2]−Pro−A
rg−OHのアイソマーA、2種類のアイソマーの混合物、
及びアイソマーBを含有する3群として採取した。3回
のクロマトグラフィの後に、3群のフラクションを凍結
乾燥して、アイソマーAを1.9g、アイソマーの混合物を
0.45g、アイソマーBを1.8g得た(合計収率:89%)。
HPLC[グラジエント(I)(220nm)]:r.t.13.6分(ア
イソマーA)、純度:96%;r.t.14.7分(アイソマー
B);純度93%+4%のアイソマーA。
FAB−MS: m/z=619 amu[M+H]+;m/z=485 amu[M-Z+H]+
(2種類のアイソマーについて同一のスペクトル)。
D)新しいスポンジ状パラジウム(約0.1g)を、C)で
得られたアイソマー混合物(0.31g、0.5mmol)のギ酸溶
液(85%、5ml)に加え、混合物を室温で90分間緩やか
に撹拌した。触媒をろ去した後、溶媒を真空中で蒸発さ
せ、残渣を水に取り、凍結乾燥した。得られた固形分
を、DMF/水の混合物(容積比で3:1、5ml)に溶解し、TI
B(0.43g、1mmol)を加えた。反応混合物を、遮光しな
がら室温で16時間撹拌した。溶媒を真空中で蒸発させ、
残渣を水に溶解し、エチルエーテルで洗浄し、凍結乾燥
した。得られた固形分をpH6で水に溶解し、CM−52カル
ボキシメチルセルロースを充填してpH6の15mM酢酸アン
モニウム溶液で予め平衡化したカラム(6×200mm)に
充填した(流速=1ml/分)。充填後、カラムを、pHを6
に維持しながら、6時間以内で0.15mMから150mMへ酢酸
アンモニウム濃度を変化させる直線状グラジエントによ
り、流速1ml分で溶離した。3mlのフラクションを集め、
HPLC[グラジエント(III)]による解析を行った。標
記の生成物(ITF 1127)を含有するフラクションを集
め、数回凍結乾燥を行った。得られた固形分を無水エタ
ノールに溶解し、エチルエーテルを加えることによって
沈殿生成物0.085gを得た(収率:30%)。
HPLC:[グラジエント(III)]:r.t.8.8分(アイソマー
A)及び10.2分(アイソマーB);純度99%。
FAB−MS: m/z=457 amu[M+H]+ 同様の操作により、0.425gのアイソマーA(ITF1357)
を得た(収率:30%)。1 H−NMR(200MHz;DMSO) t(1H;NHG)8.25;d(1H;NH−R)7.20;m(1H;CαP)
4.30;m(4H;αG;αR;δAP)3.93÷3.64;m(3H;δBP;δ
K)3.61÷3.37;t(2H;δR)3.04;t(2H;εK)2.74;m
(6H;βP;γP;βK)2.09÷1.79;s(6H CH3COOH)1.75;
m(8H;δK;γK;βR;γR)1.70÷1.18. アイソマーAに関する操作により、アイソマーB(IT
F1358)として0.45gの生成物(収率:32%)、及び0.1g
の混合物(ITF 1127)を得た。
HPLC:[グラジエント(III)]:10.2分;純度96%+ア
イソマーA。
FAB−MS: m/z=457 amu[M+H]1 H−NMR(200MHz;DMSO) t(1H;NGH)8.30;d(0.4H;NHR)7.57;d(0.6H;NHR7.4
7;m(1H,CαP)4.43;m(3H;αG;αR)3.97÷3.82;m
(4H;δP;δK)3.63÷3.33;m(2H;δR)3.06;m(2H;
εK)2.72;s(6H CH3COO-)1.76;m(14H;β,γP;β,
γ,δK;β,γR)1.21÷1.15. 実施例2 H−gThy−(R,S)mLys−Pro−Leu−OHAcOH(ITF 119
2) A)ビス(トリクロロメチル)カーボネート(3.71g、1
2.5mmole)のメチレンクロリド(125ml)溶液に、メチ
レンクロリド(80ml)中の1−メチルイミダゾール(5.
96ml、75mmole)を0℃で加えた。5分後、メチレンク
ロリド(80ml)に溶解したMNP−OH(5.63g、25mmole)
を加え、更に5分後、TMSCN(11.3ml、90mmole)により
予めシラン化したH−Thr(tBu)−OH(5.26g、30mmol
e)を加え、更にメチレンクロリド200mlを加えた。10分
後、反応混合物を、pH3.5に酸性化した水性緩衝液で洗
浄し、無水化し、蒸発乾固させた。残渣を5%炭酸ナト
リウム(300ml)に取り、メチレンクロリドで洗浄し
た。水相に更に酢酸エチル200mlを加え、pHを5.7に調節
した。有機相を分離・無水化し、溶媒を蒸発させ、MNP
−Thr(tBu)−OHを油として得た(6.5g、収率:68
%)。
HPLC[グラジエント(I)(254nm)]:r.t.25.1分;純
度:88%。
B)A)で得られた化合物(5.2g、13.6mmole)の無水
トルエン(50ml)溶液に、DPPA(3.22ml、14.9mmole)
及びTEA(2.09ml、14.9mmole)を0℃で加えた。4時間
後、反応混合物を、いずれも予め0℃に冷却しておいた
炭酸水素ナトリウムの飽和溶液で3回及び塩化ナトリウ
ム飽和溶液で洗浄し、次いで無水化した。アジドを含む
本溶液を80℃まで加熱し、その温度で40分間保持した。
生成するイソシアネートにチオフェノール(1.39ml、1
3.6mmole)及び触媒量のTEA(191μl、1.36mmole)を
室温で添加した。一夜の後、混合物を酢酸エチル及び水
で処理し、有機相を、2%重硫酸カリウム、5%炭酸水
素ナトリウムで洗浄し、水で中和し、次いで硫酸ナトリ
ウムで無水化し、蒸発乾固して、得られた油を石油エー
テルと共に粉砕した。4.7gのMNP−gThr(tBu)−PCTが
得られた(収率:71.2%)。
HPLC[グラジエント(II)(254nm)]:r.t.14.9分;純
度:95%。
C)0℃に保持した水酸化ナトリウム(1M、26ml)及び
水(877ml)の混合物に、B)で得られた化合物(4.7
g、9.6mmole)のTHF(64ml)溶液を徐々に加えた。添加
終了5分後に、反応混合物をHCl(1M、26ml)で中和し
た。THFを蒸発させ、クロロホルム(80ml)を加え、こ
の2相性混合物のpHを、1M水酸化ナトリウムで9.0に調
節した。有機相を分離し、水相をクロロホルムで3回、
毎回pHを9.0に調節しながら処理し、有機相を集め、蒸
発乾固させた。残渣をエチルエーテルで再懸濁させて水
(50ml)を加え、混合物を、1M HClでpH3.5になるよう
に一定のpHとなるまで滴定した。水相を分離し、処理を
2回繰り返した。水相を集め、凍結乾燥して、2.8gのMN
P−gThr(tBu)−H・HClを得た(収率:85%)。
HPLC[グラジエント(I)(254nm)]:r.t.16.43分;
純度:99.9%。
D)C)で得られた化合物(2.6g、6.6mmole)及びc−
mLys(Boc)(2.4g、8mmole)のTHF(120ml)溶液に、T
MSAc(4.6ml、20mmole)を徐々に加えた。20時間後、反
応混合物を蒸発させ、残渣を水に取り、酢酸エチルの存
在下で1M HClによりpHを3.5に調節した。水相を酢酸エ
チルで3回抽出し、集めた有機相を無水化し、容積を減
らし、ジイソプロピルエーテルを加えて、3.4gのMNP−g
Thr(tBu)−(R,S)mLys(Boc)−OHを得た(収率:85
%)。
HPLC[グラジエント(II)(230nm)]:r.t.9.9分及び1
0.2分(2種類のジアステレオ異性体);純度93%。
E)Z−Pro−OH(2.4g、10mmole)及びH−Leu−OtBu
・HCl(2.7g、12mmole)のメチレンクロリド(50ml)溶
液に、TEA(3ml、22mmole)を加え、続いてBOP(4.4g、
10mmole)及びHOBT(1.35g、10mmoleを加えた。5時間
後、反応混合物を塩化ナトリウム飽和溶液で1回処理
し、ついで蒸発乾固させた。残渣を酢酸エチル及び水に
分け、有機相を2%重硫酸カリウム、5%炭酸水素ナト
リウムで洗浄し、水で中和し、硫酸ナトリウムで無水化
し、次いで乾燥し、残渣をジイソプロピルエーテルに溶
解して、石油エーテルの添加により、3.8gのZ−Pro−L
eu−OtBuを得た(収率:92.7%)。
HPLC[グラジエント(I)(230nm)]:r.t.28.6分;純
度100%。
F)E)で得られたジペプチド(1.5g、3.5mmole)をメ
タノール(70ml)に溶解し、窒素下で本溶液にPd/C触媒
(100mg)を加え、次いで非常に緩徐にトリエチルシラ
ン(2.9ml、18mmole)を加えた。3時間後、反応混合物
をろ過し、溶媒を蒸発させ、1gのH−Pro−Leu−OtBuを
得た(収率:100%)。
HPLC[グラジエント(I)(230nm)]r.t.15.9分;純
度93%。
G)D)で得られたプソイドジペプチド(1.1g、1.9mmo
le)のメチレンクロリド(15ml)溶液に、DMF(200ml)
に溶解したHOBT(320mg、2.3mmole)を加えた。温度を
0℃にし、DCCI(392mg、1.9mmole)を加えた。15分
後、混合物を、E)で得られたC末端ジペプチド(540m
g、1.9mmole)を含むフラスコ中でろ過し、一夜反応さ
せた。溶媒を蒸発させた後、残渣を酢酸エチル及び水に
分け、有機相を2%重硫酸カリウム、5%炭酸水素ナト
リウムで洗浄し、水で中和し、次いで硫酸ナトリウムで
無水化した。残渣をジイソプロピルエーテルと共に粉砕
することによって、乾燥した有機相から、12.3gのMNP−
gThr(tBu)−(R,S)mLys(Boc)−Pro−Leu−OtBを得
た(収率:77%)。
HPLC:65%のB(230及び254nm)と同様:r.t.8.2分及び
8.6分;純度:100%。
H)G)で得られた化合物の一部(1.4g、1.3mmole)
を、氷浴中、濃HCl(5ml)で8分間処理した。反応混合
物を蒸発乾固させ、次いで水に取り、凍結乾燥した。91
0mgの粗生成物を得、これを。ディスプレーサーとして
臭化ベンジルジメチルドデシルアンモニウム(90%水、
10%アセトニトリル、及び0.1%TFA中に溶解した50mMの
BDDA−Br)を用い、流速2.7ml/分で、ダイナマックスカ
ラム(Dynamax column)(300Å C18、12μm、21×250
mm)によるRP−DCにより精製した。このようにして、MN
P−gThr−mLys−Pro−Leu−OHの3分画、つまり320mgの
アイソマーA,320mgのアイソマーB、及び160mgのジアス
テレオ異性体混合物を回収した。
HPLC[グラジエント(I)(230nm)]r.t.16.1分及び1
8分;純度99.9%。
I)H)で得られたアイソマーA(315mg、0.4mmole)
をメタノール(15ml)に溶解し、ギ酸で活性化されたス
ポンジ状Pd及びギ酸アンモニウム(120ml)のギ酸(5m
l)溶液を加えた。2時間後、触媒をろ去し、溶媒を蒸
発させた後、残渣を水に取った。水相をエチルエーテル
で洗浄し、凍結乾燥して、200mgの粗生成物を得、これ
を、pH6.0の0.015M酢酸アンモニウム(A)及びpH6.0の
0.3M酢酸アンモニウム(B)を溶離液として、A中Bを
0〜25%に変化させる直線状グラジエント(30′)によ
り、S−セファロースファストフロー(S−Sepharose
Fast Flow)のファルマシア(Pharmacia)XK16カラム
(16×200mm)によるイオン交換により精製し、次いで
流速3ml/分で40分間同様に精製した。2分ごとに採取し
たフラクションをHPLCにより分析し、標記の生成物を含
有するフラクションを凍結乾燥した。
HPLC[グラジエント(III)(230nm)]r.t.12.8分;純
度97%。
アミノ酸組成:Pro(1)1.0;Leu(1)1.0;NH3(2)1.
9;ペプチド含有率:77μmole(40mg;収率:20%)。1 H−NMR(200MHz;1H−DMSO;30℃)(アイソマーA−ITF
1432):d(1H;NH−gT)7.79;d(1H;NH−L)6.93;m(2
H;Cα−P,Cα−gT)4.31÷4.21;q(1H;Cα−L)3.84;m
(1H;Cδ−P)3.74;m(3H;Cδ2P;Cβ−gT;Cα−mK)3.
63÷3.37;m(2H;Cε−mK)2.75;m(4H;Cβ,Cγ−P)2.
19÷1.74;m(9H;Cβ,Cγ,Cδ−mK;Cβ,Cγ−L)1.73÷
1.13;d(3H;Cγ−gT)1.06;d(3H;Cδ1L)0.88;d(3H;C
δ2L)0.87。
アイソマーについて行ったのと同様の操作を行い、ア
イソマーB(ITF 1443)を得た。1 H−NMR(200MHz;1H−DMSO;30℃) d(0.9H;NAH-gT)8.13;d(0.1H;NBH-gT)8.03;d(0.1
H;NBH-L)7.45;d(0.9H;NAH-L)7.36;m(2H;Cα−P,Cα
gT4.37÷4.24;m(1H;Cα−L)3.86;m(3H;Cδ−P;C
β−gT)3.56÷3.38;m(1H;Cα−mK)3.16;m(2H;Cε−
mK)2.76;m(13H;Cβ,Cγ−P;Cβ,Cγ,Cδ−mK;Cβ,Cγ
−L)2.23÷1.15;d(3H;Cγ−gT)1.03;d(6H;Cδ−
L)0.88。
実施例3 H−gThr−(R,S)mLys−Pro−Gln−OH・AcOH(ITF119
3) A)Z−Gln−OH(5.6g、20mmole)を氷酢酸(60ml)に
溶解し、Trt−OH(Trtはトリチル)(10.4g,40mmol
e)、Ac2O(3.77ml、40mmole)及び硫酸を加えた。反応
混合物を50℃に加熱し、この温度に90分間保持し、次い
で室温に冷却し、水で処理した。得られた沈殿物をろ過
し、水に懸濁し、酢酸エチルで3回抽出した。有機相を
集め、無水化した後、濃縮及びn−ヘキサンの添加によ
り、8.12gのZ−Gln(Trt)−OH沈殿物を得た(収率:77
%)。
HPLC[グラジエント(II)(230nm)]r.t.11.3分;純
度100%。
B)A)で得られた生成物(4g、7.6mmole)のメチレン
クロリド(50ml)溶液に、ボロントリフルオロエーテラ
ート(153μl)及びt−ブチル−2,2,2−トリクロロア
セトイミデート(TBTA;4.2g、15.3mmole)を加えた。10
分後、反応混合物を、炭酸水素ナトリウムの飽和溶液で
1回、更に水で洗浄し、次いで無水化して、蒸発乾固さ
せた。得られた残渣をメタノール(60ml)に溶解し、水
の添加により、3.5gのZ−Gln(Trt)−OtBuの沈殿物を
得た(収率:81%)。
HPLC[グラジエント(II)(230nm)]r.t.17.7分;純
度100%。
C)B)で得られた化合物(2.5g、4.3mmole)をメタノ
ール200mlに溶解した溶液を窒素で飽和し、ギ酸で活性
化されたスポンジ状Pd、及びギ酸アンモニウム溶液(5m
l中200mg)を添加した。3時間後、触媒をろ去し、メタ
ノール溶液を蒸発乾固させた。残渣を酢酸エチルに取
り、5%炭酸水素ナトリウムで1回洗浄し、次いで水で
中和した。有機溶液を無水化し、少量に濃縮し、次いで
0℃に冷却し、酢酸エチル中1等量のHClで処理した(4
M、1.08ml)。次いで石油エーテルを添加することによ
って、2gのHCl・Gln(Trt)−OtBuの沈殿物を得た(収
率:100%)。
HPLC[グラジエント(II)(230nm)]:r.t.7.4分;純
度:100%。
D)Z−Pro−OH(1.15g、4.6mmole)をメチレンクロリ
ド(15ml)に溶解し、DMF(250μl)に溶解したHOBT
(0.7g、5.5mmole)を加えた。氷浴中で本溶液にDCCI
(0.95g、4.6mmole)を加えた。15分後、反応混合物
を、C)で得られた化合物(2g、4.1mmole)を含むフラ
スコ中でろ過し、TEA(587μl、4.1mmole)で中和し
た。18時間後、溶媒を蒸発させ、残渣を酢酸エチル及び
水に分け、有機相を2%重硫酸カリウム、5%炭酸水素
ナトリウムで洗浄し、水で中和し、次いで硫酸ナトリウ
ムにより無水化した。少量に濃縮した有機溶液から、n
−ヘキサンの添加により2.6gのZ−Pro−Gln(Trt)−O
tBuを得た(収率:93%)。
HPLC[グラジエント(II)(230nm)]:r.t.16.8分;純
度100%。
E)D)で得られた保護基を有するジペプチド(2.4g、
3.5mmole)を、C)におけるのと同様に、スポンジ状Pd
及びギ酸によりメタノール100ml中で水素添加した。触
媒をろ去し、メタノールを蒸発させた後、残渣を酢酸エ
チルに取り、5%炭酸水素ナトリウムで1回洗浄し、無
水化した。濃縮した有機相を、0℃で酢酸エチル中HCl
で処理し(4M、875μl)、石油エーテルを添加するこ
とによって2gのHCl・H−Pro−Gln(Trt)−OtBuを得た
(収率:100%)。
HPLC[グラジエント(II)(230nm)]:r.t.7.8分;純
度100%。
F)実施例2、D)で得られたプソイドジペプチド(1.
38g、2.26mmole)のメチレンクロリド(15ml)溶液に、
200μlのDMFに溶解したHOBT(382mg、2.82mmole)を加
えた。温度を0℃にし、DCCI(466mg、2.26mmole)を添
加した。15分後、混合物を直接、E)で得られたジペプ
チド(1.31g、2.26mmole)を含むフラスコ中でろ過し、
TEA(318μl、2.26mmole)で中和し、一夜反応させ
た。溶媒を蒸発させた後、残渣を酢酸エチル及び水に分
け、有機相を2%重硫酸カリウム、5%炭酸水素ナトリ
ウムで洗浄し、水で中和し、次いで硫酸ナトリウムによ
り無水化した。有機相を蒸発乾固させ、次いで酢酸エチ
ル/n−ヘキサン(容積比1:1、15ml)に取り、n−ヘキ
サンの添加により2.3gのMPN−gThr(tBu)−(R,S)mLy
s(Boc)−Pro−Gln(Trt)−OtBuを得た(収率:92
%)。
HPLC[グラジエント(II)(230nm)]:r.t.21.5分及び
22.0分(2種類のジアステレオ異性体)純度:92.5%。
G)F)で得られた逆転置テトラペプチド(2.13g、1.8
7mmole)を、室温でメチレンクロリド/TFA(容積比1:
1、40ml)に溶解した。90分後、溶媒を蒸発させ、エチ
ルエーテルの添加により粗沈殿物を得た。このようにし
て1.416gのMPN−gThr−(R,S)mLys−Pro−Gln−OHを得
た(収率:95%)。
HPLC[グラジエント(I)(230nm)]:r.t.12.4分;純
度91.5%。
アミノ酸組成:Pro(1)1.0;Gly(1)1.0;NH3(3)2.
9;ペプチド含有率:92.7%。保護された逆転置テトラペ
プチドを、ディスプレーサーとしてBDDA−Br(水中50m
M、0.1%TFA)を用いたダイナマックス(Dynamax)(30
0Å C18、12μm、21.4×300mm)カラムによるRP−DCに
より流速2.7ml/分で精製した。このようにして1.04gの
生成物を回収した(収率:81%)。
HPLC[グラジエント(I)(230nm)]:r.t.12.4分;純
度100%。A中0〜20%のグラジエント(20分):r.t.1
7.5分及び17.8分(2種類のジアステレオ異性体);純
度:100%。
H)G)で得られた保護基を有する逆転置テトラペプチ
ド(875mg、1.1mmole)をギ酸アンモニウム水溶液(0.2
5M、pH3.0)15mlに溶解し、ギ酸アンモニウム(0.5M、p
H3.0)により活性化されたスポンジ状Pdに添加し、60℃
で15分間反応させた。HPLCにより出発化合物の消失が認
められるまで、反応温度を70℃に引き上げてこの処理を
4回繰り返した。触媒をろ去し、水相をエチルエーテル
で洗浄し、凍結乾燥した。粗生成物を、pH6.0の0.015M
酢酸アンモニウム(A)及びpH6.0の0.3M酢酸アンモニ
ウム(B)を溶離液として、Bを0〜100%へと変化さ
せる直線状グラジエントにより、CM−セファデックス
(CM−Sephadex)C−25のファルマシア(Pharmacia)X
K26カラム(26×300mm)によるイオン交換により精製し
た(360分、流速4ml/分)。3.7mlのフラクションを集
め、標記の生成物を含むことが認められたフラクション
を凍結乾燥した。
HPLC[グラジエント(IV)(230nm)]:r.t.6.5分及び
7.7分(1:1の比率の2種類のジアステレオ異性体);純
度:99%。
アミノ酸組成:Pro(1)1.0;Gln(1)1.0;NH3(3)2.
9;ペプチド含有率:966μmole(515mg);収率88%。1H
−NMR(200MHz;DMSO) d(0.5H;NHT)8.26;d(0.5H;NHT)7.99;d(0.5H;NHQ)
7.49;s(1H;N Q)7.31;d(0.5H;NαQ)7.04;s(1H;Nα
Q)6.67;m(1H;CαT)4.31;m(1H;CαP)4.22;m(2
H;CαQ;CδP)3.83÷3.70;m(3H;CβT;CαK;Cδ′P)
3.64÷3.34;m(2H;CεK)2.74;m(8H;CβP;CβK;Cβ e
CγQ)2.17÷1.66;s(6H CH3COOH)1.85;m(6H;CγP;C
γe CδK)1.64÷1.12;t(3H;CγT)1.04。
本発明の代表的な化合物に関し、その生物学的活性の
試験を行った。
マウス脾細胞によるin vitroにおけるIFN−γ産生の刺
激 BALB/Cマウスの脾臓より脾細胞を採取し、単細胞懸濁
液とした。このようにして得られた脾細胞を、ウシ胎児
血清(FCS)(HyClone,ST,Utah,USA)を5%含むRPMI 1
640培地(Flow Lab.,Hertz,UK)に最終濃度が107細胞/m
lとなるように再懸濁し、96ウェルのプレート中で、表
示した濃度の試験化合物の存在下で37℃で24時間インキ
ュベートした。インキュベーション終了時に上清を採取
し、22μmのフィルターでろ過し、ELISAの市販キット
(Genzyme,Boston,MA,USA)により試験を行うまで−80
℃で凍結保存した。
結果を表1に示す。
U/ml及び対照(非処理細胞)に関する刺激指標(IS)
として得られた結果は、本発明の化合物が、マウスの脾
細胞によるIFN−γの産生を投与量に依存して刺激する
能力を有することを示した。特に実施例1の化合物は、
本クラス中最も強力な化合物であることが示された。本
化合物は実際、既に1.0μg/mlの用量で問題のサイトカ
インを倍増させた。
マウス腹腔内マクロファージによるIL−1産生の刺激 加水分解デンプン(BDH Chemicals,Poole,Dorset,U
K)溶液をBALB/Cマウスの腹腔に接種し、3日後に屠殺
することによって、マウス腹腔マクロファージを得た。
FCSを10%含むRPMI 1640溶液で腹腔内を洗浄することに
よって腹腔細胞を集め、96ウェルのプレート中、同溶液
中106細胞/mlの濃度に再懸濁した。本願化合物の存在
下、37℃で96時間、インキュベーションを行った。処理
の終了時に上清を集め、適当なELISA市販キット(Genzy
me,Boston,MA,USA)によるサイトカインの測定に上清を
用いた。
結果を、表2に示す。
U/ml及び対照に関するISとして得られた結果は、被験
化合物が顕著な刺激効果を示すことを明らかにしてい
る。特に実施例3の化合物は、用いたいずれの用量にお
いてもIL−1の産生を約10倍増加させた(9.3<IS<10.
7)。
マウス腹腔細胞による酸化窒素の刺激 前記試験に記載したのと同様に腹腔細胞を得、本願化
合物及び30μg/mlの濃度のリポ多糖の存在下で、37℃で
96時間インキュベートした。処理終了時に上清を集め、
酸化窒素含有量を、Palmer R.M.J.らによりNature,327,
524,1987に記載されている化学発光試験により測定し
た。
結果を表3に示す。
nmol/ml及び対照に関する刺激指標として得られた結
果は、本発明の化合物が、使用したいずれの用量におい
ても、酸化窒素の産生を刺激することを示している。特
に実施例2の化合物は、既に0.01μg/mlの濃度で刺激ピ
ークを示した(IS=4.3)。
マウス腹腔マクロファージの殺リーシュマニア活性に対
する効果 上述したように得た腹腔細胞を、96ウェルの平底プレ
ート(Nunc,Roskiled,DK)に105/100μlの濃度で蒔
き、37℃で24時間インキュベートした。処理終了時にウ
ェルに接着していない細胞を分離して捨て、接着してい
た細胞は、培地で3回洗浄し、本願化合物と共に24時間
インキュベートした。次いで細胞を、リーシュマニア・
メジャー(Leishmania major、Dr.Neal R.A.,London Sc
hool of Hygiene and Tropical Medicine,London,UKよ
り供与されたPVL49株)のプロマスディゴートと共に24
時間インキュベートして感染させた。感染処理終了時
に、各ウェルに0.01%ドデシル硫酸ナトリウムを含むRP
MI 1640溶液を100μlずつ添加し、プレートを37℃で30
分間インキュベートした。FCSを30%含むシュナイダー
培地(Schneider Drosophila medium,Gibco Lab.,Grand
island,New Yorko,USA)を添加し、各ウェルに、1μC
iの3H−チミジンを添加し、37℃で72時間インキュベー
トした。腹腔細胞内に生存している寄生虫による放射活
性の取り込みは、感染の程度と相関しており、したがっ
て細胞の殺リーシュマニア活性と相関している。この取
り込みを、細胞採取器(cell−harvester)を用いて細
胞を採取し、液体シンチレーションβ−カウンターによ
り放射活性を測定することによって測定した。
結果を表4に示す。
得られた結果により、本発明の化合物は、感染程度を
低下させる能力があることが示された。特に実施例1の
化合物は、非常に強力であることが示され、事実、本化
合物は試験で用いた最少用量で既に70%以上もの感染の
低下をもたらした。
敗血症性ショックに対するin vivoでの保護効果の評価 体重20〜25gのBALB/Cマウス(1群6匹)の腹腔に、5
0mg/kgのLPS(リポ多糖、Sigma)を接種した。対照以外
の群には、最終容量が0.5mlになるように生理食塩水に
溶解した本発明の化合物のいずれかを、LSP接種後0分
(つまりLPSと同時)又は30分後に、用量を増量しなが
ら接種した。マウスは8日間観察し、生存率を求めた。
実施例1の化合物は、6.2μg/マウス及び0.62μg/マウ
スの用量で約65%の生存率を示し、そのアイソマーBに
よる生存率は、6.25μg/マウスの用量で約80%、62.5μ
g/マウスの用量で75%であった。
上述したことを考慮すると、本発明の化合物は、あら
ゆる病理学的及び非病理学的状況において、治療及び予
防の両方における免疫反応を増強又は回復させるのに有
用である。したがって、本発明の化合物の使用例として
は、細菌感染症、主に敗血症性ショックの場合、ウイル
ス感染症(ヘルペス)、寄生虫症、後天性免疫不全症候
群に起因する感染症、若年者及び老人における疾患の予
防、重度の火傷、透析、腫瘍及び移植などが挙げられ
る。更に、本発明の化合物は、ワクチンのアジュバント
として用いてもよい。
本発明の別の目的は、本発明化合物を含む医薬組成物
など、上記使用と関連したあらゆる産業的局面での新規
化合物の使用の他、免疫刺激剤としての新規化合物の使
用である。治療を目的とした用途としては、式Iの化合
物は、例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences
Handbook,Mack Pub.Co.,XVII Ed.,N.Y.,USAに記載され
ているように、医薬組成物に配合して好適に投与しても
よい。投与量は、治療すべき症例の種類及び重度、及び
患者の状態(体重、年齢、性別など)など幾つかの要素
次第であるのは明らかである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ピノリ,マッシーモ イタリア国、20099 セスト・エッセ・ ジオヴァンニ(ミラノ)、ヴィア・ジ・ カルドゥッシ、125 (72)発明者 カペレッティ,シルヴァーナ イタリア国、20099 セスト・エッセ・ ジオヴァンニ(ミラノ)、ヴィア・ジ・ カルドゥッシ、125 (72)発明者 ガゼーロ,ラウラ イタリア国、20099 セスト・エッセ・ ジオヴァンニ(ミラノ)、ヴィア・ジ・ カルドゥッシ、125 (72)発明者 レオーニ,フラビオ イタリア国、20099 セスト・エッセ・ ジオヴァンニ(ミラノ)、ヴィア・ジ・ カルドゥッシ、125 (56)参考文献 特開 平2−215797(JP,A) 特開 昭63−23897(JP,A) J.Biol.Chem.,Vol. 262(15),p7053−7057(1987) J.Hed.Chem.,Vol.34 (12),p3372−3379(1991) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07K 5/00 A61K 37/02 CA(STN) REGISTRY(STN) BIOSIS(DIALOG) WPIDS(STN)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I): [式中、Rは水素原子又はスレオニンの側鎖;R1はアル
    ギニン、ロイシン又はグルタミンの側鎖;及びR2は水素
    原子又は代謝により脱離されるアシル基;但し、R1がア
    ルギニンの側鎖である場合、Rはスレオニンの側鎖では
    ない] で示される逆転置テトラペプチド、そのジアステレオ異
    性体、又はそれらの薬理学的に許容される塩。
  2. 【請求項2】gGly−(R,S)mLys−Pro−Argであり、単
    一のジアステレオ異性体である、請求項1記載のテトラ
    ペプチド。
  3. 【請求項3】gThr−(R,S)mLys−Pro−Leuであり、単
    一のジアステレオ異性体である、請求項1記載のテトラ
    ペプチド。
  4. 【請求項4】gThr−(R,S)mLys−Pro−Glnであり、単
    一のジアステレオ異性体である、請求項1記載のテトラ
    ペプチド。
  5. 【請求項5】請求項1記載の逆転置テトラペプチドを含
    有する、敗血症性ショックの予防及び治療剤。
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