JP3036294B2 - 洗濯機 - Google Patents
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Description
より下部に向けて循環させて衣類を洗うパルセーター方
式の全自動洗濯機に関する。
なってきた。省資源もその中で重要なテーマであり、洗
濯機においては、節水・節洗剤が強く望まれている。
案されている。例えば、特開昭62−304816号公
報に示されているように、洗濯槽の内壁の一部に水路形
成用カバーを設けて洗濯槽との間に水路を成形し、パル
セーター下側の羽根によるポンプ作用で、洗濯槽の下側
の洗濯液を水路を通して洗濯槽の上部に導き、洗濯物の
上にふりそそぐ洗濯方法がある。この方法によれば、洗
濯物に常に洗濯液が注がれているので、洗濯時の水位が
少々低くても十分洗浄できるので、節水・節洗剤が可能
であり、極めて有用な方法である。
62−304816号の実施例では、水路が1つのた
め、パルセーターの下側の羽根によってつくられた水流
を効率よく水路に集めることは、構造的に無理があり、
大量の洗濯液を上から洗濯物に注ぐことは、困難であっ
た。また洗濯兼脱水槽の内側構造が回転に対して非対象
になり、脱水時のバランスを取ることが難しかった。ま
た洗濯液中のリントの捕捉も不十分であった。
液の循環水量の増大を図ることにより、洗浄力を向上
し、リントを効率よく捕捉し、脱水時のバランスをよく
するとともに、洗濯兼脱水槽の底部から上部にかけて配
設された水路の上部開口部から洗濯液を洗濯物に注ぐと
き、洗濯液の飛び跳ねがなく洗濯物全体に均一に注が
れ、かつ開口部がリントで詰まることが無いようにする
ことを第1の目的とする。
位で洗濯しても、上部から洗濯物に十分に洗濯液が注が
れるようにすることを第2の目的とする。
ても、効率よく脱水出来るようにすることを第3の目的
とする。
するために、洗濯兼脱水槽底面に回転自在に配設したパ
ルセーターの下側羽根外周のポンプ室から洗濯兼脱水槽
の上部まで独立した複数の水路を持ち、各水路の上部が
洗濯兼脱水槽の内部に向けて開口部を持ち、一部の開口
部に水平方向にスリット状であって循環流路カバーと流
体バランサーケースの2つの部品によって形成された開
口部を有する散水ノズルを備え、他の開口部にリントフ
ィルターを備えたことを第1の課題解決手段としてい
る。
部から上部に向けて配設した水路の途中に、上部開口部
の開口面積より狭い面積の開口部を設けたことを第2の
課題解決手段とする。
を洗濯兼脱水槽の内壁の一部に沿って設けたカバーで構
成し、洗濯兼脱水槽の中心に対し、カバーの左右端がカ
バーの中心より遠くなるように傾斜をもたせ、かつカバ
ーの表面に回転方向に対して平行または斜めの複数の溝
を設けたことを第3の課題解決手段とする。
洗濯槽上部より多量の洗濯液を循環させることにより、
洗剤の溶解を早め、かつ洗濯液と汚れとの接触機会が多
くなることにより、洗浄力の向上を図ることができ、複
数の水路を等間隔に設けたことにより脱水のバランスを
取るのが容易になり、また複数の水路の一部にリントフ
ィルターを設けたので、リント捕捉効率を高めることが
できる。また、ノズルから放出される洗濯液は、薄い膜
状になるため、洗濯物に衝突しても洗濯液の飛び散りを
起こすことがなく、またノズルのスリットが連続してい
るので、リント詰まりをおこすこともない。
で水位が低いときには、水路の最上部までは洗濯液が上
がらないが、水路の途中に開口部を設けたことにより、
この開口部より洗濯液を洗濯物にそそぎかけて洗濯する
ので、高水位の時と同様に高い洗浄効果を上げることが
出来る。
べて循環水路数が増え、脱水穴の数は減ったが、従来以
上の脱水率を得ることが出来る。
参照しながら説明する。
2により、水受け槽3を吊り下げている。4は洗濯兼脱
水槽(以下洗濯槽という)、5は循環水路カバーで、洗
濯槽4との間に、循環水路6a、6bを成形する。7は
洗濯槽4の底部に回転自在に配設したパルセーター、8
はパルセーター7と一体のパルセーター下側羽根、10
はモーターで、Vベルト11、および減速機構9を介し
て、パルセーター7を駆動する。12は排水弁、13は
水受け槽3内の水位、14は洗濯槽4内の水位、15は
洗濯物、16は給水弁、17は散水用ノズル、18はリ
ントフィルター、19は蓋、20は制御装置、21は脱
水時の振動を低減させるための流体バランサーである。
いて、図1を用いて動作を説明する。まず、図に示すよ
うに洗濯物15を洗濯槽4の中に投入し、スタートスイ
ッチ(図示していない)を押すと、制御装置20によ
り、給水弁16を制御して所定水位まで給水し、洗濯工
程に入る。洗濯工程に入ると、モーター10は洗濯水流
に応じて右回転・休止・左回転・休止と制御装置20に
よて制御される。この制御されたモーター回転はVベル
ト11、減速機構9を介して、パルセーター7に伝えら
れる。従って、モーターの回転に応じてパルセーター7
およびパルセーター下側羽根8が回転し、洗濯槽4の中
の洗濯物15と洗濯液が撹はんされ、洗濯物が洗浄され
る。一方、パルセーター下側羽根8と水受け槽3との間
の洗濯液は、下側羽根の回転により遠心力で外側に押し
出され、循環水路6a、6bを通って、リントフィルタ
ー18、散水ノズル17から洗濯槽4内に、モーターの
回転に応じて間欠的に注がれる。なお、パルセーター下
側羽根8によって、循環水路6a、6bに押し出された
洗濯液の跡には、パルセーター下側羽根8の中央部下か
ら、新しい洗濯液が供給される。すなわち、水受け槽3
と洗濯槽4の間の洗濯液が供給されることになり、水受
け槽3と洗濯槽4の間の液面は13の様に、洗濯槽4内
の洗濯液水位14より低くなる。ただし、洗濯槽4の脱
水用の穴(図示していない)および洗濯槽4とパルセー
ター7の間の隙間から、洗濯液が水受け槽3に流れるの
で、液面の差は、ある値でバランスし、一定となる。ま
た、循環水路を4本または6本設けることにより、パル
セーター下側羽根の遠心力によって押し出された洗濯液
は、効率的に循環水路に導かれ、総循環流量を増大させ
ることができる。
性と従来の特性を図2に比較して示している。図中1の
曲線が本実施例による洗剤溶解特性で、2の曲線が従来
の特性である。この様に洗濯液の循環流量が増大するこ
とにより、洗剤溶解特性を大幅に改善することが出来
る。
特性を図3に比較して示している。図中1の特性が本実
施例による洗浄率で、2が従来の洗浄率である。このよ
うに本実施例によると、前述の洗剤(界面活性剤)溶解
特性の向上と、洗濯液のシャワー効果、循環効果とで大
幅に洗浄性能を向上させることが出来る。
で、リント循環総流量に比例して、リント捕捉率も大幅
に上げることが出来る。
に配することにより、脱水時のバランスを従来より改善
することができる。
参照しながら説明する。
散水用ノズルを設けた本実施例の正面図、(B)はその
断面図、(C)および(D)は従来の散水用ノズルの例
である。図中31は本実施例による散水ノズル口で、循
環水路カバー32と、流体バランサーケース33とによ
って形成されている。34は流体バランサー、35は循
環水路で、循環水路カバー32と、洗濯兼脱水槽36と
によって形成されている。37、38、39は従来の散
水ノズル口の例である。
水用ノズルの機能について、従来例と比較して説明す
る。まず、従来例の(C)は散水用ノズル口として、多
数の小穴が設けられている。ここから散水される洗濯液
はジョロから散水される様にソフトに洗濯物に当り、水
はね等の問題を起こさない。しかし、循環水路の洗濯液
の中に浮遊している長いリントが、ノズル口37にやっ
てきた時、そのリントの他方の端がノズル口38側にく
ると、リントはノズル口37、38の両方から顔を出
し、二つの穴の間にまたがったまま外れなくなる。こう
したことが重なって、ついには穴が詰まってしまうとい
う問題がある。また、従来例の(D)はノズル口が一つ
で大きいので前述の様にリントが詰まるという問題はな
いが、ノズル口39からどっと流れ出た洗濯液が洗濯物
に当たったとき、洗濯液が飛び散るという問題がある。
連続したスリット状の開口部にすることにより、洗濯液
は薄い膜状になってソフトに洗濯物の上に注がれるの
で、洗濯液の飛び散りはなく、また従来例(C)のよう
に、リントの引っかかるところが無いので、リント詰ま
りを起こすこともない。
飛び散りやリント詰まりもなく、洗濯液を洗濯物に広く
散布することができる。また、構造的にも循環水路カバ
ー32と流体バランサーケース33の二つの部品を活用
して、容易に散水ノズル口31を形成することが出来
る。
参照しながら説明する。
2段ノズルの正面図、(B)はその断面図である。図中
の構成部品の説明については、前実施例の図4と同じも
のについては、同じ数字を付したので、説明を省略す
る。40は第2散水ノズル口である。第2散水ノズル口
40は、散水ノズル口31より下にあり、その開口部の
面積は散水ノズル口31より小さくしてある。
段ノズルについて、図5を用いてその機能を説明する。
この2段ノズルが機能を発揮するのは、少量の洗濯物を
洗濯するときである。少量の洗濯物を洗濯する時は洗濯
量に合わせて給水量も少なくするので、洗濯槽内の水位
は低くなり、洗濯槽の水位面から散水ノズル口31まで
の高低差が大きくなるので、パルセーター下側羽根によ
るポンプの能力では、水頭不足となり散水ノズル口31
からほとんど洗濯液が出なくなる。すなわち洗濯液の循
環流量アップによる洗浄率の向上が出来なくなる。しか
し、第2散水ノズル口40を設けることにより、散水ノ
ズル口31と第2散水ノズル口40の高低差だけポンプ
の水頭が不要となって、洗濯槽の水位面が低くても、第
2散水ノズル口から洗濯液を充分に散布することが出来
るようになる。
散水ノズル口は洗濯水や洗濯物に埋もれて、循環水路3
5の外側からの圧力を受けるので、ここからの洗濯液漏
れは少なく、上部の散水ノズル口31からの散水量にあ
まり影響を与えない。仮に第2散水ノズル口が洗濯液か
ら出ていても開口面積が散水ノズル口31より小さいの
で、散水ノズル口31からの散水は極端には少なくなら
ない。
水位が高くても低くても洗濯液の散布量を確保出来るの
で、洗濯量の如何にかかわらず高い洗浄率を確保でき
る。
参照しながら説明する。
図、(B)は循環水路カバーの正面図である。図中41
は洗濯兼脱水槽、42は循環水路カバー、43は循環水
路カバー42の表面に設けられた凸部、44は循環水
路、45は循環水路カバー42の表面にV字形に設けら
れた凹部である。また、循環水路カバー42の表面に設
けた凸部43・凹部45は、洗濯兼脱水槽41の中心部
からの距離が中央部が一番近く、左右に離れるに従い遠
くなるように傾斜をもたせてある。46は洗濯兼脱水槽
41に設けられた脱水穴、47は脱水時の洗濯物であ
る。
水について、図6を用いてその動作を説明する。まず、
洗濯工程またはすすぎ工程が終了して脱水工程に入る
と、洗濯物は図6の(A)の様に洗濯兼脱水槽に押し付
けられ、中の水分は回転中心から外に外にと押し出され
る。押し出された水分は、脱水穴46があればそこから
外に抜けるが、循環水路カバー42の所は穴が無いの
で、一般的には水が抜けにくいが、本実施例では、循環
水路カバー42の表面が、中央部から左右に離れるにし
たがい、回転中心よりだんだん遠くなるように傾斜をも
たせてあるので、遠心力によって水は脱水穴46に移動
することができる。また、循環水路カバー42の表面に
設けた凹部45で、水の移動をより容易にしている。
カバーの所の水は、極めて容易に脱水穴46に移動する
ので、循環水路数を多く設けても、従来以上の脱水率を
得ることができる。
底面に回転自在に配設したパルセーターの下側羽根外周
のポンプ室から洗濯兼脱水槽の上部まで独立した複数の
水路を持ち、各水路の上部が洗濯兼脱水槽の内部に向け
て開口部を持ち、一部の開口部に水平方向にスリット状
であって循環流路カバーと流体バランサーケースの2つ
の部品によって形成された開口部を有する散水ノズルを
備え、他の開口部にリントフィルターを備えたことによ
り、洗剤(界面活性剤)溶解特性の向上と、洗濯液のシ
ャワー効果、循環効果とで大幅に洗浄性能を向上させる
ことが出来、またリントフィルターを複数設けること
で、リント総循環流量に比例して、リント捕捉率も大幅
に上げることが出来、また、循環水路を複数設け、それ
を等間隔に配することにより、脱水時のバランスを従来
より改善することができる。
リット状開口部を有する散水ノズルを設けることによ
り、洗濯液は薄い膜状になってソフトに洗濯物の上に注
がれるので、洗濯液の飛び散りやリント詰まりもなく、
洗濯液を洗濯物に広く散布することができる。また、構
造的にも循環水路カバー32と流体バランサーケース3
3の二つの部品を活用して、容易に散水ノズル口31を
形成することが出来る。
た循環水路の途中に、上部開口部の開口面積より狭い面
積の開口部を設けることにより、洗濯槽の水位が高くて
も低くても洗濯液の散布量を確保出来るので、洗濯量の
如何にかかわらず高い洗浄率を確保できる。
部に沿って設けたカバーで構成し、洗濯兼脱水槽の中心
に対し、カバーの左右端がカバーの中心より遠くなるよ
うに傾斜をもたせ、かつカバーの表面に回転方向に対し
て平行または斜めの複数の溝を設けることにとり、循環
水路数を多く設けても、従来以上の脱水率を得ることが
できる。
断面図
ズルの正面図 (B)は本発明の第2の実施例における散水ノズルの断
面図 (C)は散水ノズルの従来例の図 (D)は散水ノズルの従来例の図
面図 (B)は本発明の第3の実施例における2段ノズルの断
面図
面図 (B)は本発明の第4の実施例における循環水路カバー
の正面図
Claims (3)
- 【請求項1】 洗濯兼脱水槽底面に回転自在に配設した
パルセーターの下側羽根外周のポンプ室から洗濯兼脱水
槽の上部まで独立した複数の水路を持ち、各水路の上部
が洗濯兼脱水槽の内部に向けて開口部を持ち、一部の開
口部に水平方向にスリット状であって循環流路カバーと
流体バランサーケースの2つの部品によって形成された
開口部を有する散水ノズルを備え、他の開口部にリント
フィルターを備えた全自動洗濯機。 - 【請求項2】 洗濯兼脱水槽の底部から上部に向けて配
設した水路の途中に、上部開口部の開口面積より狭い面
積の開口部を設けた特許請求の範囲第1項記載の全自動
洗濯機。 - 【請求項3】 水路を洗濯兼脱水槽の内壁の一部に沿っ
て設けたカバーで構成し、洗濯兼脱水槽の中心に対し、
カバーの左右端がカバーの中心より遠くなるように傾斜
をもたせ、かつカバーの表面に回転方向に対して平行ま
たは斜めの複数の溝を設けた特許請求の範囲第1項記載
の全自動洗濯機。
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