JP3035141U

JP3035141U - 封筒

Info

Publication number: JP3035141U
Application number: JP1996009332U
Authority: JP
Inventors: 博充星野
Original assignee: TOKYO CELLOLABEL LTD.
Current assignee: TOKYO CELLOLABEL LTD.
Priority date: 1996-08-27
Filing date: 1996-08-27
Publication date: 1997-03-11
Anticipated expiration: 2002-08-27

Abstract

(57)【要約】【課題】一度きりで使い捨してしまうという資源
の無駄を省き、また封筒に宣伝効果を化体させているよ
うな場合にその効果が長く持続するような封筒を提供す
る。【解決手段】プラスチックシートからなる封筒１であ
って、封筒１にはシートの厚みより浅い切離し用切込み
２が封筒の表面から裏面へとそして再び表面へと連続し
て閉ループを描いている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、封筒に関する。より詳しくは、本考案は、多種類の機能に用いることができる封筒に関する。

【０００２】

【従来の技術】

郵便物を送付したり、また書類などを収納し搬送するために封筒が広く用いられている。しかしながら、このような封筒は、郵便物の郵送が終ると、通常、内容物を取り出してその封筒はゴミ箱に捨てられてしまう。また、封筒に書類などを入れて搬送した場合も、その書類の搬送が終了すると内容物を取り出して、例えばファイルした後に、封筒はゴミ箱に捨てられてしまう。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上述のように従来の封筒は一度使うとそのまま捨てられてしまうことが多く、資源の無駄である。また、封筒の表面には従来から社名や会社のロゴなどを印刷して宣伝効果を出すことが行われているが、このように工夫された封筒にあっても、その内容物の搬送という用途が終了してしまうと捨てられてしまうために、その宣伝効果も失われてしまうという問題がある。

【０００４】

【考案の目的】

本考案は上述したような従来の封筒に付随している問題を解消できる封筒を提供することを目的とする。すなわち、本考案は、一度きりで使い捨してしまうという資源の無駄を省き、また封筒に宣伝効果を化体させているような場合にその効果が長く持続するような封筒を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案においては、上記の目的をプラスチックシートからなる封筒であって、該封筒にはシートの厚みより浅い切離し用切込み、すなわち、所謂ハーフカットが設けられていることを特徴とする封筒により達成する。

【０００６】本考案の切離し用切込みは、封筒の外表面となる側から入れてもよいし、または封筒の内側となる側から入れてもよい。特に後者の場合には、封筒状態の場合に切離し用切込みが外部に露出せず通常の封筒と同様な感触を与える。

【０００７】本考案に係るこのような封筒において、切離し用切込み（ハーフカット）が封筒の表面から裏面へとそして再び表面へと連続して閉ループを描いていることが好ましい。

【０００８】この場合に、切離し用切込み（ハーフカット）が封筒の表面および裏面においてほぼ直角をなす２辺を描いており、該切離し用切込みに沿ってプラスチックシートを切離すと紙挟みフォルダーが形成されていてもよい。または、切離し用切込み（ハーフカット）が封筒の表面および裏面において封筒の底とほぼ平行な線を描いており、該切離し用切込みに沿ってプラスチックシートを切離すとカードフォルダーが形成されるようにしてもよい。更にまた、切離し用切込み（ハーフカット）が封筒の表面または裏面において封筒の底とほぼ平行な線を描いており、封筒の反対側の面においては封筒の口側に凸状を描いており、該切離し用切込みに沿ってプラスチックシートを切離すとカードフォルダーが形成されるようにしてもよい。

【０００９】本考案の封筒はプラスチックシートを用いているので、切離し用切込みをハーフカットで入れても封筒は充分に実用に耐える強度を有している。更に、本考案の封筒はプラスチックシートを用いているので、雨などで封筒の内容物が濡れることを防止できる。

【００１０】本考案に用いるプラスチックシートはその厚みが２５μ〜２mmであることが好ましく、特に望ましくは５０μ〜１mmである。プラスチックシートとしてはポリプロピレン、塩ビ、ポリエチレンまたはポリエステル製のシートを用いることが好ましく、特にポリプロピレン（ＰＰ）が望ましい。このような封筒の切離し用切込みはトムソン刃により形成することが好ましい。

【００１１】トムソン刃を用いて切離し用切込みを設けると任意の形状とすることができ、切離した後の切断面が綺麗なので切断後のものを新たな形状を有するシート状物として有効に使用することができる。またトムソン刃を使うと射出成型により溝を設けた場合に比べて金型のイニシャルコストが格段に安くできる。またトムソン刃の場合は熱を必要としないので、特殊な機械を必要としない。

【００１２】

【実施例】

以下、添付図面を参照して、本考案の幾つかの実施例を詳細に説明する。

【００１３】図１は本考案の第１実施例を示すものであり、図１（ａ）に示すものが本考案に係る封筒の全体図である。この封筒１は厚さが５０μ〜１mmの、ポリプロピレン（ＰＰ）シートなどのプラスチックシートから作られた通常の封筒であり、本実施例では好ましくは定形封筒である。

【００１４】この封筒１の外形は従来の封筒と同様であるが、この封筒１において特徴的なことは封筒１の例えばほぼ下半分１／３程度のところに底辺と平行に封筒１を構成しているシートの厚みより浅い深さの切離し用切込み２が、例えばトムソン刃により所謂ハーフカット状態で形成されていることである。

【００１５】このトムソン刃で形成された切離し用切込み２は、封筒１の表面から裏面へそしてまた再び表面へと封筒１の周囲をぐるりと回って閉ループを描いている。

【００１６】従って、この実施例においては、この封筒１により例えば郵送物を郵送した後に、上述した切離し用切込み２に沿って封筒１の下半分を切取ることにより、図１（ｂ）に示すように、この下半分は別な小さな容器となり、カードケース３として用いることができる。

【００１７】このため、従来の封筒は郵便物の郵送を終るとそのまま廃棄されてしまうものであったが、カードケース３として新たな用途に用いられることにより資源の有効利用が図れる。またカードケース３となる部分に宣伝文やロゴなどを印刷しておくことにより、封筒として使用された後、更にカードケースとして使用される場合にも広告効果が十分に発揮される。

【００１８】別の実施例を図２に示す。本実施例の封筒１はその外形は通常の封筒と同様な形状であるが、この封筒のパッケージを開封した後に、そのパッケージをＣＤ、フロッピー、眼鏡拭等の保存ケースとして使えるようにしたものであり、用途に応じて定形または非定形封筒を用いることができる。

【００１９】図２（ａ）に示すように、この実施例においては、例えば、封筒１の表面部分１ａには、封筒１のほぼ中央部に、底辺に平行に切離し用の切込み２ａを、シートの厚みより浅く設けている。

【００２０】一方、この封筒１の例えば裏面１ｂには、図２（ｂ）に示すように、上記の表面の切離し用切込み２ａとほぼ対応する領域に、底辺に平行に折り罫４が形成されており、この折り罫４から上に向けて台形形状の凸状の図形を描くように、シートの厚さより浅い切込み線２ｂが入れられている。この凸状の切込み線２ｂの先端部は、この実施例においてはほぼ直方体状の舌片２ｃとしている。

【００２１】表側１ａには、前述した封筒１の中央の切離し用切込み２ａよりも下側の位置に、中央の切離し用切込み２ａよりも短い切離し用切込み２ｄが水平に形成されている。この短い切離し用切込み２ｄは切離されると、前述した裏面の凸状部を折り罫４に沿って折り曲げたときに、その舌片２ｃの先端を挿入するための差込み口を形成する。なお、短い切離し用切込み２ｄに代えて短い切込み２ｄを最初から封筒に設けてもよい。

【００２２】本実施例においては、封筒１を使用した後に、表側および裏側を切離し線２ａ、２ｂに沿って切裂くことにより、表側においては封筒の真中から、裏側においては凸状の切離し線に沿った形の部分ができる。そして折り罫４に沿って裏側を表に曲げことにより図２（ｃ）に示すような上部の開閉可能な蓋を有するＣＤ、フロッピー、眼鏡拭等のケース３が形成される。

【００２３】従って、この実施例においても内容物の搬送に用いた後、封筒をそのまま捨てることなくＣＤ、フロッピー、眼鏡拭等のケース３として用いることができ資源の有効利用が図れるとともに、この封筒表面または裏面に（例えば図２（ｂ）の富士山の絵柄のような）広告などが印刷されている場合には長く使用者に印象付けることができる。また、この封筒は切離した後に形成されるケース３が独特な形状をしているために、特に封筒の受取り手に極めて大きなインパクトを与えることができる。

【００２４】図３に本考案の更に別の実施例を示している。この実施例においては、封筒１は例えばＢ５版またはＡ４版程度の大きさの雑誌などを送付するために用いる郵便用の封筒１である。この封筒１は例えばポリプロピレン（ＰＰ）シートからできており、５０μ〜１mm程度の厚さのプラスチックシートであり、上述の郵便物が入るような大きさで、好ましくはＡ４（２１０ｍｍ×２９７ｍｍ）の大きさよりも僅かに大きくしている。

【００２５】この封筒の直交する２辺をそのまま用い、その対向する部分に図３（ａ）に示すように下辺に平行する部分２ｅと、その垂直辺の一方に連結する垂直辺２ｆからなる切離し用切込み２を表から裏に向けて連続して形成している。また、垂直辺２ｆには指掛け用凹部となる円弧状部２ｇを含めてもよい。

【００２６】従って、この封筒１により郵便物を受取った後、この切離し用切込み２ｅ、２ｆ、２ｇに沿って封筒をカットすることにより、図３（ｂ）に示すようなＰＰクリアフォルダーが形成される。なお、図３（ａ）に示すように、封筒１の底部をヒートシール６により融着させて形成することにより、図３（ｂ）に示すように市販のクリアフォルダーに類似のＰＰクリアフォルダーが得られ好ましい。

【００２７】このＰＰクリアフォルダーはプラスチックシートであるため汚れにくく、また材質として透明または半透明のものを用いることにより内容物もよく見ることができ、通常のクリアフォルダーと同等に用いることができる。

【００２８】図４には上述の図３に示した実施例の変態様を示している。図３の実施例においては切離し用切込みを１本のハーフカット線で形成していたが、図４においては図４（ａ）の展開図に示すように、この実施例においては２本のハーフカット線２、２を小間隙をなして平行に形成している。その折り曲げた封筒の側面となる部分から指の掛かる程度の長さにはハーフカットではなく完全に切離した切込み５を部分的に入れている。なお、図４（ａ）において、７は封筒の側部を貼るための糊代である。また、底部は図３の実施例と同様にヒートシール６により形成している。なお、８は封筒の蓋部である。

【００２９】従って、この完全に切離した部分５を手で引張ることにより、小間隙をなしたハーフカット２、２の間の帯に沿って封筒は切離されて（この切離し部を図４（ｂ）には１本の実線２′で示す）、図４（ｃ）のように普通のＰＰフォルダーが容易に形成される。

【００３０】なお、図４に示す実施例においては、図４（ａ）の左側に示す封筒１の裏面となる面に美人画が印刷されており、図４（ａ）の右側に示す封筒１の表面となる面は透明または半透明となっている。図４（ｂ）のように封筒に成形し内容物を収納した状態では裏面の美人画は、封筒の裏面側からは見えるが表面側からは見えず、内容物を取出し、図４（ｃ）のようにＰＰクリアフォルダーとすると透明または半透明の表面を通して裏面の美人画が封筒の表面側からも見えるようになる。

【００３１】また、封筒１の表面の適当な部分、例えば中央部分を、宛名が印刷し易いように処理したり、手書きで宛名が書けるように例えば白色のインクで処理を施してもよい。

【００３２】

【考案の効果】

本考案により、従来の封筒に付随している一度きりで使い捨してしまうという資源の無駄が省け、また封筒に宣伝効果を化体させているような場合にその効果が長く持続するような封筒が提供される。

【００３３】本考案の封筒はプラスチックシートを用いているので、切離し用切込みをハーフカットで入れても封筒は充分に実用に耐える強度を有している。更に、本考案の封筒はプラスチックシートを用いているので、雨などで封筒の内容物が濡れることを防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例を示し、（ａ）は全体図、
（ｂ）は切離した状態を示す。

【図２】本考案第２実施例を示し、（ａ）、（ｂ）は本
考案に係る封筒の表裏を示し、（ｃ）はその下半分を切
離してＣＤ、フロッピー、眼鏡拭等のケースとした状態
を示す。

【図３】本考案の第３実施例であり、（ａ）は封筒の状
態を示し、（ｂ）はこの封筒から切離したＰＰクリアフ
ォルダーを示す。

【図４】本考案の第３実施例の変態様を示し、（ａ）は
本考案に係る封筒の展開図であり、（ｂ）は封筒の表面
図を示し、（ｃ）は封筒を切離したＰＰフォルダーの状
態を示す。

【符号の説明】

１封筒１ａ封筒の表面１ｂ封筒の裏面２切離し用切込み２ａ底辺に平行な切離し用の切込み２ｂ台形形状の凸状の図形を描く切込み線２ｃ舌片２ｄ舌片の先端を挿入するための差込み口を形成する
切込み線３カードケース４折り罫５切離した切込み６ヒートシール７糊代８蓋部

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】プラスチックシートからなる封筒であっ
て、該封筒にはシートの厚みより浅い切離し用切込みが
設けられていることを特徴とする封筒。
【請求項２】プラスチックシートからなる封筒であっ
て、該封筒にはシートの厚みより浅い切離し用切込みが
設けられており、該切離し用切込みが封筒の表面から裏
面へとそして再び表面へと連続して閉ループを描いてい
ることを特徴とする封筒。
【請求項３】プラスチックシートからなる封筒であっ
て、該封筒にはシートの厚みより浅い切離し用切込みが
設けられており、該切離し用切込みが封筒の表面から裏
面へとそして再び表面へと連続して閉ループを描いてお
り、該切離し用切込みが封筒の表面および裏面において
ほぼ直角をなす２辺を描いており、該切離し用切込みに
沿ってプラスチックシートを切離すと紙挟みフォルダー
が形成されることを特徴とする封筒。
【請求項４】プラスチックシートからなる封筒であっ
て、該封筒にはシートの厚みより浅い切離し用切込みが
設けられており、該切離し用切込みが封筒の表面から裏
面へとそして再び表面へと連続して閉ループを描いてお
り、該切離し用切込みが封筒の表面および裏面において
封筒の底とほぼ平行な線を描いていることを特徴とする
請求項２記載の封筒。
【請求項５】プラスチックシートからなる封筒であっ
て、該封筒にはシートの厚みより浅い切離し用切込みが
設けられており、該切離し用切込みが封筒の表面から裏
面へとそして再び表面へと連続して閉ループを描いてお
り、該切離し用切込みが封筒の表面または裏面において
封筒の底とほぼ平行な線を描いており、封筒の反対側の
面においては封筒の口側に凸状を描いており、該切離し
用切込みに沿ってプラスチックシートを切離すとカード
フォルダーが形成されることを特徴とする請求項２記載
の封筒。
【請求項６】プラスチックシートの厚みが２５μ〜２
mmであることを特徴とする請求項１ないし５の何れか１
項に記載の封筒。
【請求項７】プラスチックシートがポリプロピレン、
塩ビ、ポリエチレンまたはポリエステル製のシートであ
ることを特徴とする請求項１ないし６の何れか１項に記
載の封筒。
【請求項８】切離し用切込みがトムソン刃により形成
されたものであることを特徴とする請求項１ないし７の
何れか１項に記載の封筒。