JP3024250U - 封筒等の袋体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本考案は、封筒等の袋体の一部を切取り可能
にして受領書等の書面として使用でき、しかも、一般的
に使用されている印字装置にて直接印刷することができ
る封筒等の袋体を提供することを課題とする。 【解決手段】 収納部2 を形成すべく少なくとも表面1a
及び裏面1bにて袋状に形成された封筒等の袋体に於い
て、前記表面1a又は裏面1bの少なくとも何れか一方の面
には、該面の一部を所定形状の切取片7 として切り取る
べくミシン目6 が刻設されていることを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、書面、紙幣等を収納する封筒、被服、その他の物品を収納する包装 袋等の袋体に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、例えば、書面等を収納する封筒は、表面及び裏面が貼着されて袋状に形 成され、且つ開口部を封緘すべく封緘片が前記表面から延設されているものが一 般的である。 かかる封筒は、郵便物として使用される場合のみならず、現金等の貴重品を受 け渡しする際などに使用される。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、封書を書留等で郵送する際や現金等の重要なものを授受する際など には、別途に受領書、預かり書等の綴りに所定事項を書き込んで、その綴りから 受領書等を剥ぎ取り相手方に渡すのが通例である。 このように封筒と受領書が別々に必要であると不都合な場合も多い。

【０００４】 例えば、書留等の場合、郵便局員は、差出人が封筒に記載した内容を受領書に 所定内容を再度転記して差出人に渡し、しかも、郵便局内に於ける整理等のため 、同一内容が記載された書留郵便配達証を差し出された封筒に貼着する作業をす るのであるが、一度差出人が封筒に記載した内容を再度転記することは無駄な労 力であり、しかも、前記配達証を封筒に貼着する作業も煩雑である。 また、外回りの営業をする者は、予期せぬ時に顧客から証券等を預かることも あり、この場合、預かり書を携帯していなければ急場の措置として名刺を仮の預 かり書とするから顧客に不信感を与える。

【０００５】 一方、袋体の外側に予め受領書等の書面を貼着する手段を取れば、それを貼着 した状態で袋体に所定事項を印刷しようにも一般の事務所等で用いられている印 刷装置では貼着された書面が引っ掛かりうまく印刷できず、又、袋体の保管・携 帯時等に何かに引掛かったりしてその書面が折れたりする等の問題点が新たに生 ずる。

【０００６】 本考案は、上記の如き従来の問題点に鑑みてなされたもので、封筒等の袋体の 一部を切取り可能にして受領書等の書面として使用でき、しかも直接印刷するこ とができる封筒等の袋体を提供することを課題とする。

【０００７】

【問題を解決するための手段】

本考案は、このような課題を解決するためになされたもので、その課題を解決 するための手段は、収納部2 を形成すべく少なくとも表面1a及び裏面1bにて袋状 に形成された封筒等の袋体に於いて、前記表面1a又は裏面1bの少なくとも何れか 一方の面には、該面の一部を所定形状の切取片7 として切り取るべくミシン目6 が刻設されていることにある。 かかる手段によれば、ミシン目6 に沿って切取片7 を切り取り、その切取片7 を受領書等として用いることができる。 加えて、切取片7 は袋体の表面1a又は裏面1bの一部からなる、即ち、その表面 1a又は裏面1bには何も貼着されておらず平坦であるから、一般の印刷装置でも袋 体の外側に所定事項を印字することができることとなる。

【０００８】 また、請求項２記載の手段は、前記ミシン目6 は、その切込部6aが長く、且つ 非切込部6bが該切込部6aに比して非常に短く刻設されていることにある。 かかる手段によれば、ミシン目6 の切込部6aが長いので、切取片7 の切取りも 容易に行なえる。

【０００９】 さらに、請求項３記載の手段は、前記切取片7 が切り取られた際に生ずる窓部 を閉塞すべく、前記ミシン目6 が設けられた面の収納部2 側の窓部周縁近傍には 、封止片8 が貼着されていることにある。 このように封止片8 が窓部を閉塞すべく設けられていれば、表面1a又は裏面1b の一部を構成する切取片7 を切取った後でも、袋体の密封性は担保される。

【００１０】 また、請求項４記載の手段は、前記切取片7 に文字等の所定事項を記載した際 に、該文字等と同一内容が前記封止片8 に写し取られることにある。 かかる手段によれば、切取片7 を切り取らずに、その切取片7 の上からサイン 等の所定事項を記入した際にその内容が封止片8 に写し取られるので、袋体が切 取片7 に記載した内容の控えとなる。

【００１１】 さらに、請求項５記載の手段は、前記切取片7 が、複数から構成されているこ とにある。 このように切取片7 が、複数であれば、一の切取片7 を受領書として、他の切 取片7 をその控え等として利用することができる。

【００１２】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の封筒等の袋体の一実施形態を図面に従って説明する。 図１及び図２に於いて、1 は、内部に収納部2 を設けるべく紙製の表面1aと裏 面1bとから袋状に形成された袋本体を示し、該袋本体1 の上方側には開口部3 が 設けられ、且つ表面1aの上方側には封緘片5 が延設されている。

【００１３】 さらに、前記袋本体1 の表面1aには、略長方形状のミシン目6 が刻設されてい る。 かかるミシン目6 は、非常に長い切込部6aとその切込部6aに比して非常に短い 非切込部6bとから構成されており、該ミシン目6 に囲まれた部分が切取片7 とな る。 かかる切取片7 には、所定の文字、例えば、図１に示すように受領書、日付、 等が印字されている。

【００１４】 また、袋本体1 の表面1aの収納部2 側には、前記切取片7 よりも大きな透明合 成樹脂フィルム製の封止片8 が、接着剤10によってミシン目6 の外周縁近傍に貼 着されている。 かかる封止片8 によって切取片7 が切り取られた際に表面1aに生ずる窓部は、 閉塞されることとなる。

【００１５】 上記構成からなる封筒等の袋体は、その切取片7 を袋本体1 からミシン目6 に 沿って切り取ることができる。 従って、例えば、金銭の授受があった際に、受取人がその場で切取片7 にサイ ンし、切取片7 を袋本体1 から切り取れば受領書となるので、従来のように、別 途受領書を準備する必要がない。

【００１６】 さらに、前記切取片7 は、袋本体1 の表面1aの一部であるから、袋を製造する 際、切取片7 に所定事項を印刷できるので製造も容易である。 加えて、袋体の外側には何も貼着されず、通常の袋体と同様に外側は平坦であ るが故に、袋が製造された後に、表面1aに所定事項を印字することもできる。 勿論、切取片7 は表面1aの一部であり、且つミシン目6 の非切込部6bにて接続 されているので、通常の取扱では切取片7 は不用意に脱落することもない。

【００１７】 尚、上記実施形態に於いて、袋本体1 の表面1aの収納部2 側には、封止片8 が 貼着されているが、必ずしも封止片8 が設けられていなければならないわけでは ない。 かかる封止片8 は、切取片7 を切り取った後の袋体の密封性を保つためのもの であり、密封性を保つ必要のないものに使用される場合は、必ずしも封止片8 は 必要ではないからである。

【００１８】 また、上記実施形態に於いて、ミシン目6 は表面1aにのみ刻設されているが、 必ずしも表面1aに限定されず、裏面1bでもよく、又両面に刻設して切取片7 を形 成してもよい。

【００１９】 さらに、上記実施形態に於いて、ミシン目6 の形状は略長方形状であったが、 必ずしもかかる形状に限定されず、ミシン目6 は任意形状に刻設してもよい。 従って、図３に示すように、略格子状に刻設することも可能であり、この場合 、切取片7 を複数に切取ることができる。即ち、ミシン目6 によって切取片7 も 複数形成されることとなる。

【００２０】 また、上記実施形態に於いて、切取片7 の収納部2 の面にカーボンを塗布する 或いは発色剤が具備されたノンカーボン複写紙を貼着する等の写し取り手段を設 けてもよい。 このようにカーボンを塗布する等の写し取り手段が設けられることにより、切 取片7 に所定事項を記入した際に、封止片8 にその内容が写し取られる、つまり 、袋体にその記入事項が残ることとなる。

【００２１】 さらに、上記実施形態に於いて、ミシン目6 が刻設された位置は、１ケ所であ ったが、必ずしも１ケ所に限定されず、図４に示すように２ケ所にミシン目6,6' を刻設してもよく、又３ケ所以上でもよい。 また、上記実施形態に於いて、ミシン目6 は、非常に長い切込部6aとその切込 部6aに比して非常に短い非切込部6bとからなるが、必ずしもミシン目6 はかかる 切込部6aと非切込部6bとから形成されるわけではなく、図４に示すように通常の ミシン目6'の切込部6a' 及び非切込部6b' とから形成されていてもよい。

【００２２】 さらに、上記実施形態に於いて、袋本体1 は封筒の形状のものを例示したが、 必ずしも袋本体1 は封筒に限定されず、図４に示すようにガゼット1c,1d が形成 されたものでもよい。 要は、袋本体1 は、物品を収納できるものであればよいのである。

【００２３】 また、図４に示すように、ミシン目6'全体の形状を大きくすれば、その部分、 即ち切取片7'に送り先や送り人等を記載することができるので、例えば切取片7' を郵便の受領書として使用する際にも再度転記する必要がない。

【００２４】 尚、上記各実施形態に於いて、袋本体は紙製からなるが、必ずしも袋本体1 は 紙製に限定されず、合成樹脂フィルムであってもよい。 このように袋本体が合成樹脂フィルムからなる場合、切取片を形成する手段は ミシン目に限定されず、例えば、ミシン目に相当する部分を熱によるフィルム自 体の脆弱化という手段を用いてもよい。

【００２５】

【考案の効果】

叙上のように、本考案に係る封筒等の袋体は、表面又は裏面の少なくとも何れ か一方の切取片をミシン目に沿って切り取ることができるので、かかる切取片を 受領書等として用いることができる。 特に、切取片は袋体の表面又は裏面の一部からなる、即ち、その表面又は裏面 には何も貼着されておらず平坦であるから、一般の印刷装置でも袋体の外側に所 定事項を印字することができる。 従って、袋体の使用者は切取片に自己の会社名等を印字して、受領書、預かり 書等の種々の目的に切取片を利用することができる。

【００２６】 また、請求項２記載の手段によれば、前記ミシン目の切込部の長さが非切込部 に比して非常に長いので、切取片の切取りも容易に行なえる。

【００２７】 さらに、請求項３記載の手段によれば、前記切取片が切り取られた際に生ずる 窓部が封止片によって閉塞されるので、切取片を切り取ることによって袋体は開 封状態とならず袋体の密封性が保たれる。

【００２８】 また、請求項４記載の手段によれば、切取片を切り取らずに、その切取片の上 からサイン等の所定事項を記入した際にその内容が封止片に写し取られるので、 切取片に記載した内容の控えとすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に於ける封筒等の袋体の一実施形態を示
す正面図。

【図２】同Ａ−Ａ線断面図。

【図３】他のミシン目の実施形態を示す一部省略正面
図。

【図４】本考案に於ける封筒等の袋体の他実施形態を示
す斜視図。

【符号の説明】

1a…表面、1b…裏面、2 …収納部、6 …ミシン目、6a…
切込部、6b…非切込部、7 …切取片、8 …封止片

フロントページの続き (72)考案者 龍田 宗久 大阪市中央区本町２丁目１番13号 株式会 社イムラ封筒内

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 収納部(2) を形成すべく少なくとも表面
   (1a)及び裏面(1b)にて袋状に形成された封筒等の袋体に
   於いて、前記表面(1a)又は裏面(1b)の少なくとも何れか
   一方の面には、該面の一部を所定形状の切取片(7) とし
   て切り取るべくミシン目(6) が刻設されていることを特
   徴とする封筒等の袋体。
2. 【請求項２】 前記ミシン目(6) は、その切込部(6a)が
   長く、且つ非切込部(6b)が該切込部(6a)に比して非常に
   短く刻設されている請求項１記載の封筒等の袋体。
3. 【請求項３】 前記切取片(7) が切り取られた際に生ず
   る窓部を閉塞すべく、前記ミシン目(6) が設けられた面
   の収納部(2) 側の窓部周縁近傍には、封止片(8) が貼着
   されている請求項１又は２記載の封筒等の袋体。
4. 【請求項４】 前記切取片(7) に文字等の所定事項を記
   載した際に、該文字等と同一内容が前記封止片(8) に写
   し取られる請求項３記載の封筒等の袋体。
5. 【請求項５】 前記切取片(7) が、複数からなる請求項
   １〜４の何れかに記載の封筒等の袋体。