JP3034966B2 - 熱可塑性エラストマーの製造方法 - Google Patents
熱可塑性エラストマーの製造方法Info
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Description
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、熱可塑性エラストマーの
製造方法に関し、さらに詳しくは、少ないゴム含量であ
っても優れた弾性を有し、かつ高強度を有する熱可塑性
エラストマーを効率よく得ることができるような熱可塑
性エラストマーの製造方法に関する。また本発明は、耐
熱性、引張強度、耐候性、柔軟性、弾性、低温での耐衝
撃性に優れるとともに、表面平滑性、塗装性および異種
材料に対する熱接着性に優れた熱可塑性エラストマーの
製造方法に関する。
製造方法に関し、さらに詳しくは、少ないゴム含量であ
っても優れた弾性を有し、かつ高強度を有する熱可塑性
エラストマーを効率よく得ることができるような熱可塑
性エラストマーの製造方法に関する。また本発明は、耐
熱性、引張強度、耐候性、柔軟性、弾性、低温での耐衝
撃性に優れるとともに、表面平滑性、塗装性および異種
材料に対する熱接着性に優れた熱可塑性エラストマーの
製造方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】バンパー部品などの自動車用部品
として、従来から熱可塑性エラストマーが広く用いられ
ている。この熱可塑性エラストマーは、熱可塑性と弾性
との両者の特性を有しており、射出成形、押出成形など
によって、耐熱性、引張特性、耐候性、柔軟性、弾性に
優れた成形品に成形することができる。
として、従来から熱可塑性エラストマーが広く用いられ
ている。この熱可塑性エラストマーは、熱可塑性と弾性
との両者の特性を有しており、射出成形、押出成形など
によって、耐熱性、引張特性、耐候性、柔軟性、弾性に
優れた成形品に成形することができる。
【0003】たとえば特公昭53-34210号公報には、60
〜80重量部のモノオレフィン共重合体ゴムと、40〜
20重量部のポリオレフィンプラスチックとを、動的に
部分硬化させた熱可塑性エラストマーが開示されてい
る。また特公昭53-21021号公報には、(a) エチレン- プ
ロピレン- 非共役ポリエン共重合体ゴムからなり、ゲル
含量が30〜90重量%である部分架橋共重合体ゴム
と、(b) ポリオレフィン樹脂とからなる熱可塑性エラス
トマーが開示されている。さらに、特公昭55-18448号公
報には、エチレン- プロピレン共重合体ゴムと、ポリオ
レフィン樹脂とを動的に部分的または完全に架橋させた
熱可塑性エラストマーが開示されている。
〜80重量部のモノオレフィン共重合体ゴムと、40〜
20重量部のポリオレフィンプラスチックとを、動的に
部分硬化させた熱可塑性エラストマーが開示されてい
る。また特公昭53-21021号公報には、(a) エチレン- プ
ロピレン- 非共役ポリエン共重合体ゴムからなり、ゲル
含量が30〜90重量%である部分架橋共重合体ゴム
と、(b) ポリオレフィン樹脂とからなる熱可塑性エラス
トマーが開示されている。さらに、特公昭55-18448号公
報には、エチレン- プロピレン共重合体ゴムと、ポリオ
レフィン樹脂とを動的に部分的または完全に架橋させた
熱可塑性エラストマーが開示されている。
【0004】ところで、特開昭58-187412 号公報には、
プロピレン単独重合体ブロック、およびプロピレンとエ
チレンまたはC4 〜C12のα- オレフィンとの二元ラン
ダム共重合体ブロックより選ばれるプロピレン含量10
0〜60重量%のブロック[A]の一つまたは二つ以上
を50〜70重量部と、エチレン含量が30〜85重量
%のエチレンとプロピレンとの二元ランダム共重合体ブ
ロック[B]の一つまたは二つ以上を30〜50重量部
含むオレフィン系ブロック共重合体より誘導され、特定
の熱キシレン不溶性成分の含有量と特定の流動性とを有
することを特徴とする架橋されたブロック共重合体が開
示されている。
プロピレン単独重合体ブロック、およびプロピレンとエ
チレンまたはC4 〜C12のα- オレフィンとの二元ラン
ダム共重合体ブロックより選ばれるプロピレン含量10
0〜60重量%のブロック[A]の一つまたは二つ以上
を50〜70重量部と、エチレン含量が30〜85重量
%のエチレンとプロピレンとの二元ランダム共重合体ブ
ロック[B]の一つまたは二つ以上を30〜50重量部
含むオレフィン系ブロック共重合体より誘導され、特定
の熱キシレン不溶性成分の含有量と特定の流動性とを有
することを特徴とする架橋されたブロック共重合体が開
示されている。
【0005】また特開昭63-165414 号公報、特開昭63-1
65115 号公報、特開昭63-161516 号公報および米国特許
第4,454,306 号明細書には、特定のチーグラー触媒を用
いて製造されたプロピレン単独重合体ブロック[A]
と、プロピレン・エチレン二元ランダム共重合体ブロッ
ク[B]と、プロピレン・エチレン二元ランダム共重合
体ブロック[C]とからなるオレフィン系ブロック共重
合体を、有機過酸化物、ジビニル化合物および抗酸化剤
とともに230℃以下の温度で混練架橋することを特徴
とする架橋されたオレフィン系ブロック共重合体の製造
方法が開示されている。
65115 号公報、特開昭63-161516 号公報および米国特許
第4,454,306 号明細書には、特定のチーグラー触媒を用
いて製造されたプロピレン単独重合体ブロック[A]
と、プロピレン・エチレン二元ランダム共重合体ブロッ
ク[B]と、プロピレン・エチレン二元ランダム共重合
体ブロック[C]とからなるオレフィン系ブロック共重
合体を、有機過酸化物、ジビニル化合物および抗酸化剤
とともに230℃以下の温度で混練架橋することを特徴
とする架橋されたオレフィン系ブロック共重合体の製造
方法が開示されている。
【0006】さらにまた特開昭48-21731号公報には、エ
チレンを主体として他のα- オレフィン70重量%以下
を含む共重合体部分3〜30重量%と、主としてプロピ
レンからなる重合体部分97〜70重量%とからなるブ
ロック共重合体に有機過酸化物を混合し、180〜27
0℃で熱処理することを特徴とするブロック共重合体の
加工性改良方法が開示されている。
チレンを主体として他のα- オレフィン70重量%以下
を含む共重合体部分3〜30重量%と、主としてプロピ
レンからなる重合体部分97〜70重量%とからなるブ
ロック共重合体に有機過酸化物を混合し、180〜27
0℃で熱処理することを特徴とするブロック共重合体の
加工性改良方法が開示されている。
【0007】また特開昭57-90007号公報には、ポリプロ
ピレン部分およびエチレン単位含有量が20〜80重量
%のエチレンプロピレン共重合体部分を含み、ポリプロ
ピレン部分の極限粘度が1.4〜3dl/gであって該
部分の含有量が70重量%以上であり、エチレンプロピ
レン共重合体部分の極限粘度が4dl/g以上であって
該部分の含有量が2重量%以上であり、総エチレン単位
含有量が5重量%以上であるブロック共重合体または共
重合体組成物100重量部に対し、α,β不飽和カルボ
ン酸またはその誘導体0.03〜10重量部、ラジカル
反応開始剤0.005〜1重量部および水0.03重量部
以上を混合し溶融混練することを特徴とする、メルトフ
ローインデックスが0.2〜50g/10分であり、グ
ラフトされたα,β不飽和カルボン酸またはその誘導体
の量が0.03〜5重量%であり、かつ実質的にゲル成
分を含まない変性ポリプロピレン樹脂成形材料の製造法
が開示されている。この変性ポリプロピレン樹脂成形材
料は、実質的にゲル成分を含まず、沸騰キシレン不溶解
ゲル成分のゲル分率が2重量%以下とされている。すな
わち、同公報に開示されている変性ポリプロピレン樹脂
成形材料の製造法は、グラフト変性のみを目的とするも
のであって、同時に架橋することをも目的とするもので
はない。
ピレン部分およびエチレン単位含有量が20〜80重量
%のエチレンプロピレン共重合体部分を含み、ポリプロ
ピレン部分の極限粘度が1.4〜3dl/gであって該
部分の含有量が70重量%以上であり、エチレンプロピ
レン共重合体部分の極限粘度が4dl/g以上であって
該部分の含有量が2重量%以上であり、総エチレン単位
含有量が5重量%以上であるブロック共重合体または共
重合体組成物100重量部に対し、α,β不飽和カルボ
ン酸またはその誘導体0.03〜10重量部、ラジカル
反応開始剤0.005〜1重量部および水0.03重量部
以上を混合し溶融混練することを特徴とする、メルトフ
ローインデックスが0.2〜50g/10分であり、グ
ラフトされたα,β不飽和カルボン酸またはその誘導体
の量が0.03〜5重量%であり、かつ実質的にゲル成
分を含まない変性ポリプロピレン樹脂成形材料の製造法
が開示されている。この変性ポリプロピレン樹脂成形材
料は、実質的にゲル成分を含まず、沸騰キシレン不溶解
ゲル成分のゲル分率が2重量%以下とされている。すな
わち、同公報に開示されている変性ポリプロピレン樹脂
成形材料の製造法は、グラフト変性のみを目的とするも
のであって、同時に架橋することをも目的とするもので
はない。
【0008】本発明者らは、経済的なプロセスとして重
合体粒子を直接動的に熱処理して熱可塑性エラストマー
を製造すべく検討したところ、重合体粒子として特定の
形態を有するものを用いると、極めて均一であり、少な
いゴム含量であっても優れた弾性を有し、しかも強度に
優れ、その上成形品に成形した場合に外観、特に塗装し
た後の外観に優れた成形品が得られることを見出して、
本発明を完成するに至った。
合体粒子を直接動的に熱処理して熱可塑性エラストマー
を製造すべく検討したところ、重合体粒子として特定の
形態を有するものを用いると、極めて均一であり、少な
いゴム含量であっても優れた弾性を有し、しかも強度に
優れ、その上成形品に成形した場合に外観、特に塗装し
た後の外観に優れた成形品が得られることを見出して、
本発明を完成するに至った。
【0009】
【発明の目的】本発明は、少ないゴム含量であっても優
れた弾性を有し、かつ強度に優れ、しかも均一であって
引張強度などの強度物性、耐熱性、耐候性、柔軟性、弾
性、表面平滑性、塗装性、異種材料に対する熱接着性お
よび経済性などに優れた成形品を与えうるような熱可塑
性エラストマーの製造方法を提供することを目的として
いる。
れた弾性を有し、かつ強度に優れ、しかも均一であって
引張強度などの強度物性、耐熱性、耐候性、柔軟性、弾
性、表面平滑性、塗装性、異種材料に対する熱接着性お
よび経済性などに優れた成形品を与えうるような熱可塑
性エラストマーの製造方法を提供することを目的として
いる。
【0010】
【発明の概要】本発明に係る第1の熱可塑性エラストマ
ーの製造方法は、結晶性オレフィン重合体部と非晶性オ
レフィン重合体部とからなる平均粒子径が10〜500
0μmの範囲内にある重合体粒子であって、前記非晶性
オレフィン重合体部を20〜80重量%の範囲内で含有
し、かつ前記結晶性オレフィン重合体部と前記非晶性オ
レフィン重合体部とが海島構造をとり、しかも島部の平
均粒子径が0.5μm以下である重合体粒子と、不飽和
カルボン酸またはその誘導体と、ラジカル開始剤とを、
動的に熱処理してグラフト変性および架橋された熱可塑
性エラストマーを得ることを特徴としている。
ーの製造方法は、結晶性オレフィン重合体部と非晶性オ
レフィン重合体部とからなる平均粒子径が10〜500
0μmの範囲内にある重合体粒子であって、前記非晶性
オレフィン重合体部を20〜80重量%の範囲内で含有
し、かつ前記結晶性オレフィン重合体部と前記非晶性オ
レフィン重合体部とが海島構造をとり、しかも島部の平
均粒子径が0.5μm以下である重合体粒子と、不飽和
カルボン酸またはその誘導体と、ラジカル開始剤とを、
動的に熱処理してグラフト変性および架橋された熱可塑
性エラストマーを得ることを特徴としている。
【0011】本発明に係る第2の熱可塑性エラストマー
の製造方法は、結晶性オレフィン重合体部と非晶性オレ
フィン重合体部とからなる平均粒子径が10〜5000
μmの範囲内にある重合体粒子であって、前記非晶性オ
レフィン重合体部を20〜80重量%の範囲内で含有
し、かつ前記結晶性オレフィン重合体部と前記非晶性オ
レフィン重合体部とが海島構造をとり、しかも島部の平
均粒子径が0.5μm以下である重合体粒子と、不飽和
カルボン酸またはその誘導体と、ラジカル開始剤と、架
橋助剤とを、動的に熱処理してグラフト変性および架橋
された熱可塑性エラストマーを得ることを特徴としてい
る。
の製造方法は、結晶性オレフィン重合体部と非晶性オレ
フィン重合体部とからなる平均粒子径が10〜5000
μmの範囲内にある重合体粒子であって、前記非晶性オ
レフィン重合体部を20〜80重量%の範囲内で含有
し、かつ前記結晶性オレフィン重合体部と前記非晶性オ
レフィン重合体部とが海島構造をとり、しかも島部の平
均粒子径が0.5μm以下である重合体粒子と、不飽和
カルボン酸またはその誘導体と、ラジカル開始剤と、架
橋助剤とを、動的に熱処理してグラフト変性および架橋
された熱可塑性エラストマーを得ることを特徴としてい
る。
【0012】本発明に係る第3の熱可塑性エラストマー
の製造方法は、結晶性オレフィン重合体部と非晶性オレ
フィン重合体部とからなる平均粒子径が10〜5000
μmの範囲内にある重合体粒子であって、前記非晶性オ
レフィン重合体部を20〜80重量%の範囲内で含有
し、かつ前記結晶性オレフィン重合体部と前記非晶性オ
レフィン重合体部とが海島構造をとり、しかも島部の平
均粒子径が0.5μm以下である重合体粒子と、不飽和
カルボン酸またはその誘導体と、ラジカル開始剤と、鉱
物油系軟化剤とを、動的に熱処理してグラフト変性およ
び架橋された熱可塑性エラストマーを得ることを特徴と
している。
の製造方法は、結晶性オレフィン重合体部と非晶性オレ
フィン重合体部とからなる平均粒子径が10〜5000
μmの範囲内にある重合体粒子であって、前記非晶性オ
レフィン重合体部を20〜80重量%の範囲内で含有
し、かつ前記結晶性オレフィン重合体部と前記非晶性オ
レフィン重合体部とが海島構造をとり、しかも島部の平
均粒子径が0.5μm以下である重合体粒子と、不飽和
カルボン酸またはその誘導体と、ラジカル開始剤と、鉱
物油系軟化剤とを、動的に熱処理してグラフト変性およ
び架橋された熱可塑性エラストマーを得ることを特徴と
している。
【0013】本発明に係る第4の熱可塑性エラストマー
の製造方法は、結晶性オレフィン重合体部と非晶性オレ
フィン重合体部とからなる平均粒子径が10〜5000
μmの範囲内にある重合体粒子であって、前記非晶性オ
レフィン重合体部を20〜80重量%の範囲内で含有
し、かつ前記結晶性オレフィン重合体部と前記非晶性オ
レフィン重合体部とが海島構造をとり、しかも島部の平
均粒子径が0.5μm以下である重合体粒子と、不飽和
カルボン酸またはその誘導体と、ラジカル開始剤と、架
橋助剤と、鉱物油系軟化剤とを、動的に熱処理してグラ
フト変性および架橋された熱可塑性エラストマーを得る
ことを特徴としている。
の製造方法は、結晶性オレフィン重合体部と非晶性オレ
フィン重合体部とからなる平均粒子径が10〜5000
μmの範囲内にある重合体粒子であって、前記非晶性オ
レフィン重合体部を20〜80重量%の範囲内で含有
し、かつ前記結晶性オレフィン重合体部と前記非晶性オ
レフィン重合体部とが海島構造をとり、しかも島部の平
均粒子径が0.5μm以下である重合体粒子と、不飽和
カルボン酸またはその誘導体と、ラジカル開始剤と、架
橋助剤と、鉱物油系軟化剤とを、動的に熱処理してグラ
フト変性および架橋された熱可塑性エラストマーを得る
ことを特徴としている。
【0014】本発明に係る第5の熱可塑性エラストマー
の製造方法は、結晶性オレフィン重合体部と非晶性オレ
フィン重合体部とからなる平均粒子径が10〜5000
μmの範囲内にある重合体粒子であって、前記非晶性オ
レフィン重合体部を20〜80重量%の範囲内で含有
し、かつ前記結晶性オレフィン重合体部と前記非晶性オ
レフィン重合体部とが海島構造をとり、しかも島部の平
均粒子径が0.5μm以下である重合体粒子と、不飽和
カルボン酸またはその誘導体と、ラジカル開始剤と、ラ
ジカル開始剤以外の架橋剤とを、動的に熱処理してグラ
フト変性および架橋された熱可塑性エラストマーを得る
ことを特徴としている。
の製造方法は、結晶性オレフィン重合体部と非晶性オレ
フィン重合体部とからなる平均粒子径が10〜5000
μmの範囲内にある重合体粒子であって、前記非晶性オ
レフィン重合体部を20〜80重量%の範囲内で含有
し、かつ前記結晶性オレフィン重合体部と前記非晶性オ
レフィン重合体部とが海島構造をとり、しかも島部の平
均粒子径が0.5μm以下である重合体粒子と、不飽和
カルボン酸またはその誘導体と、ラジカル開始剤と、ラ
ジカル開始剤以外の架橋剤とを、動的に熱処理してグラ
フト変性および架橋された熱可塑性エラストマーを得る
ことを特徴としている。
【0015】本発明に係る第6の熱可塑性エラストマー
の製造方法は、結晶性オレフィン重合体部と非晶性オレ
フィン重合体部とからなる平均粒子径が10〜5000
μmの範囲内にある重合体粒子であって、前記非晶性オ
レフィン重合体部を20〜80重量%の範囲内で含有
し、かつ前記結晶性オレフィン重合体部と前記非晶性オ
レフィン重合体部とが海島構造をとり、しかも島部の平
均粒子径が0.5μm以下である重合体粒子と、不飽和
カルボン酸またはその誘導体と、ラジカル開始剤と、ラ
ジカル開始剤以外の架橋剤と、架橋助剤とを、動的に熱
処理してグラフト変性および架橋された熱可塑性エラス
トマーを得ることを特徴としている。
の製造方法は、結晶性オレフィン重合体部と非晶性オレ
フィン重合体部とからなる平均粒子径が10〜5000
μmの範囲内にある重合体粒子であって、前記非晶性オ
レフィン重合体部を20〜80重量%の範囲内で含有
し、かつ前記結晶性オレフィン重合体部と前記非晶性オ
レフィン重合体部とが海島構造をとり、しかも島部の平
均粒子径が0.5μm以下である重合体粒子と、不飽和
カルボン酸またはその誘導体と、ラジカル開始剤と、ラ
ジカル開始剤以外の架橋剤と、架橋助剤とを、動的に熱
処理してグラフト変性および架橋された熱可塑性エラス
トマーを得ることを特徴としている。
【0016】本発明に係る第7の熱可塑性エラストマー
の製造方法は、結晶性オレフィン重合体部と非晶性オレ
フィン重合体部とからなる平均粒子径が10〜5000
μmの範囲内にある重合体粒子であって、前記非晶性オ
レフィン重合体部を20〜80重量%の範囲内で含有
し、かつ前記結晶性オレフィン重合体部と前記非晶性オ
レフィン重合体部とが海島構造をとり、しかも島部の平
均粒子径が0.5μm以下である重合体粒子と、不飽和
カルボン酸またはその誘導体と、ラジカル開始剤と、ラ
ジカル開始剤以外の架橋剤と、鉱物油系軟化剤とを、動
的に熱処理してグラフト変性および架橋された熱可塑性
エラストマーを得ることを特徴としている。
の製造方法は、結晶性オレフィン重合体部と非晶性オレ
フィン重合体部とからなる平均粒子径が10〜5000
μmの範囲内にある重合体粒子であって、前記非晶性オ
レフィン重合体部を20〜80重量%の範囲内で含有
し、かつ前記結晶性オレフィン重合体部と前記非晶性オ
レフィン重合体部とが海島構造をとり、しかも島部の平
均粒子径が0.5μm以下である重合体粒子と、不飽和
カルボン酸またはその誘導体と、ラジカル開始剤と、ラ
ジカル開始剤以外の架橋剤と、鉱物油系軟化剤とを、動
的に熱処理してグラフト変性および架橋された熱可塑性
エラストマーを得ることを特徴としている。
【0017】本発明に係る第8の熱可塑性エラストマー
の製造方法は、結晶性オレフィン重合体部と非晶性オレ
フィン重合体部とからなる平均粒子径が10〜5000
μmの範囲内にある重合体粒子であって、前記非晶性オ
レフィン重合体部を20〜80重量%の範囲内で含有
し、かつ前記結晶性オレフィン重合体部と前記非晶性オ
レフィン重合体部とが海島構造をとり、しかも島部の平
均粒子径が0.5μm以下である重合体粒子と、不飽和
カルボン酸またはその誘導体と、ラジカル開始剤と、ラ
ジカル開始剤以外の架橋剤と、架橋助剤と、鉱物油系軟
化剤とを、動的に熱処理してグラフト変性および架橋さ
れた熱可塑性エラストマーを得ることを特徴としてい
る。
の製造方法は、結晶性オレフィン重合体部と非晶性オレ
フィン重合体部とからなる平均粒子径が10〜5000
μmの範囲内にある重合体粒子であって、前記非晶性オ
レフィン重合体部を20〜80重量%の範囲内で含有
し、かつ前記結晶性オレフィン重合体部と前記非晶性オ
レフィン重合体部とが海島構造をとり、しかも島部の平
均粒子径が0.5μm以下である重合体粒子と、不飽和
カルボン酸またはその誘導体と、ラジカル開始剤と、ラ
ジカル開始剤以外の架橋剤と、架橋助剤と、鉱物油系軟
化剤とを、動的に熱処理してグラフト変性および架橋さ
れた熱可塑性エラストマーを得ることを特徴としてい
る。
【0018】このような熱可塑性エラストマーは沸騰p
-キシレン不溶解分を40%以上含有していることが好
ましい。
-キシレン不溶解分を40%以上含有していることが好
ましい。
【0019】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る熱可塑性エラ
ストマーの製造方法について具体的に説明する。
ストマーの製造方法について具体的に説明する。
【0020】本発明では、結晶性オレフィン重合体部と
非晶性オレフィン重合体部とからなる重合体粒子を用い
る。本発明で用いられる重合体粒子の平均粒子径は、通
常10μm以上、好ましくは10〜5000μm、より
好ましくは100〜4000μm、特に好ましくは30
0〜3000μmの範囲内にある。また、本発明で用い
られる重合体粒子の粒度分布を表示する幾何標準偏差
は、通常1.0〜3.0、好ましくは1.0〜2.0、より
好ましくは1.0〜1.5、特に好ましくは1.0〜1.3
の範囲内にある。また、本発明で使用される重合体粒子
の自然落下による見掛け嵩密度は、通常0.2g/ml
以上、好ましくは0.2〜0.7g/ml、より好ましく
は0.3〜0.7g/ml、特に好ましくは0.35〜0.
60g/mlの範囲内にある。
非晶性オレフィン重合体部とからなる重合体粒子を用い
る。本発明で用いられる重合体粒子の平均粒子径は、通
常10μm以上、好ましくは10〜5000μm、より
好ましくは100〜4000μm、特に好ましくは30
0〜3000μmの範囲内にある。また、本発明で用い
られる重合体粒子の粒度分布を表示する幾何標準偏差
は、通常1.0〜3.0、好ましくは1.0〜2.0、より
好ましくは1.0〜1.5、特に好ましくは1.0〜1.3
の範囲内にある。また、本発明で使用される重合体粒子
の自然落下による見掛け嵩密度は、通常0.2g/ml
以上、好ましくは0.2〜0.7g/ml、より好ましく
は0.3〜0.7g/ml、特に好ましくは0.35〜0.
60g/mlの範囲内にある。
【0021】さらに、本発明で用いられる重合体粒子
は、150メッシュを通過する粒子が30重量%以下、
好ましくは10重量%以下、より好ましくは2重量%以
下である。またこのような重合体粒子は、下記のように
して定義される落下秒数が5〜25秒、好ましくは5〜
20秒、より好ましくは5〜15秒である。
は、150メッシュを通過する粒子が30重量%以下、
好ましくは10重量%以下、より好ましくは2重量%以
下である。またこのような重合体粒子は、下記のように
して定義される落下秒数が5〜25秒、好ましくは5〜
20秒、より好ましくは5〜15秒である。
【0022】なお、上記のような重合体粒子の平均粒子
径、見掛け嵩密度、落下秒数は、下記のようにして測定
される。 [平均粒子径]重合体粒子300gを直径200mm、
深さ45mmの日本理化学器械製ステンレスフルイ(目
開きが7、10、14、20、42、80、150メッ
シュの7種のフルイをこの順に上から重ね最下段に受け
皿をさらに重ねたもの)の最上段に加え、ふたをした
後、IIDA SIEVE SHAKER (イイダ製作所)にセットし、
20分間振とうさせた。20分間振とうさせた後、各フ
ルイ上のポリマー重量を測定し、測定値を対数確率紙に
プロットした。該プロットを曲線で結び、この曲線をベ
ースに積算重量50重量%における粒子径(D50)を求
め、この値を平均粒子径とした。
径、見掛け嵩密度、落下秒数は、下記のようにして測定
される。 [平均粒子径]重合体粒子300gを直径200mm、
深さ45mmの日本理化学器械製ステンレスフルイ(目
開きが7、10、14、20、42、80、150メッ
シュの7種のフルイをこの順に上から重ね最下段に受け
皿をさらに重ねたもの)の最上段に加え、ふたをした
後、IIDA SIEVE SHAKER (イイダ製作所)にセットし、
20分間振とうさせた。20分間振とうさせた後、各フ
ルイ上のポリマー重量を測定し、測定値を対数確率紙に
プロットした。該プロットを曲線で結び、この曲線をベ
ースに積算重量50重量%における粒子径(D50)を求
め、この値を平均粒子径とした。
【0023】一方幾何標準偏差についても、同様に、小
さな粒径から積算して16重量%の粒子径(D16)と上
記D50の値から求めた。 (幾何標準偏差=D50/D16) [見掛け嵩密度]JIS K 6721−1977に準
拠して測定した。(ただし使用した漏斗の入口内径は9
2.9mmφであり、出口内径は9.5mmφであった。) [落下秒数]嵩密度を測定する装置をそのまま用い、試
料を受器に落とし、受器から盛り上がった試料をガラス
棒ですり落とすことによって100mlの容器に収った
試料を再度ダンパーを差し込んだ漏斗に移した後、ダン
パーを引き、試料が漏斗下部より全量落下するのに要す
る時間(秒)を落下秒数とした。
さな粒径から積算して16重量%の粒子径(D16)と上
記D50の値から求めた。 (幾何標準偏差=D50/D16) [見掛け嵩密度]JIS K 6721−1977に準
拠して測定した。(ただし使用した漏斗の入口内径は9
2.9mmφであり、出口内径は9.5mmφであった。) [落下秒数]嵩密度を測定する装置をそのまま用い、試
料を受器に落とし、受器から盛り上がった試料をガラス
棒ですり落とすことによって100mlの容器に収った
試料を再度ダンパーを差し込んだ漏斗に移した後、ダン
パーを引き、試料が漏斗下部より全量落下するのに要す
る時間(秒)を落下秒数とした。
【0024】ただし、落下秒数の測定に際しては、その
試料の平均粒子径の1.5〜1.6倍以上の粒子をふるい
によって除去した重合体粒子を用いた。また落下秒数の
測定に際しては、受器をパウダーテスタ(ホソカワミク
ロン製Type PT-D,SER. No71190 )の振動台にセット
し、振動板の振巾が1mmになるようにレオスタットの
電圧を調整し、振動させながら上記重合体粒子を落下さ
せた。
試料の平均粒子径の1.5〜1.6倍以上の粒子をふるい
によって除去した重合体粒子を用いた。また落下秒数の
測定に際しては、受器をパウダーテスタ(ホソカワミク
ロン製Type PT-D,SER. No71190 )の振動台にセット
し、振動板の振巾が1mmになるようにレオスタットの
電圧を調整し、振動させながら上記重合体粒子を落下さ
せた。
【0025】本発明で用いられる重合体粒子は、上記の
ように結晶性オレフィン重合体部と、非晶性オレフィン
重合体部とからなり、いわゆる海島構造をとっている
が、非晶性オレフィン重合体部は、重合体粒子において
島部を形成している。そして、この非晶性オレフィン重
合体部(場合によって一部の結晶性オレフィン重合体部
を含む)からなる島部の平均粒径は0.5μm以下、好
ましくは0.1μm以下、より好ましくは0.00001
〜0.05μmであることが望ましい。
ように結晶性オレフィン重合体部と、非晶性オレフィン
重合体部とからなり、いわゆる海島構造をとっている
が、非晶性オレフィン重合体部は、重合体粒子において
島部を形成している。そして、この非晶性オレフィン重
合体部(場合によって一部の結晶性オレフィン重合体部
を含む)からなる島部の平均粒径は0.5μm以下、好
ましくは0.1μm以下、より好ましくは0.00001
〜0.05μmであることが望ましい。
【0026】なお、重合体粒子における非晶性オレフィ
ン重合体部からなる島部の平均粒径は、下記のようにし
て測定される。重合体粒子をウルトラミクロトームを用
い、500〜1000Åの厚みに−140℃で薄切す
る。次いで0.5%のRuO4 の水溶液200mlを入
れた約1リットルの密閉容器内の気相部に、該薄切試料
を30分間置き、試料中の非晶性オレフィン重合体部を
染色する。次いで、該染色試料をカーボンで補強した
後、透過型顕微鏡によって観察し、少なくとも50個の
粒子について島部の粒径を求め、その平均値を島部の平
均粒子径とする。
ン重合体部からなる島部の平均粒径は、下記のようにし
て測定される。重合体粒子をウルトラミクロトームを用
い、500〜1000Åの厚みに−140℃で薄切す
る。次いで0.5%のRuO4 の水溶液200mlを入
れた約1リットルの密閉容器内の気相部に、該薄切試料
を30分間置き、試料中の非晶性オレフィン重合体部を
染色する。次いで、該染色試料をカーボンで補強した
後、透過型顕微鏡によって観察し、少なくとも50個の
粒子について島部の粒径を求め、その平均値を島部の平
均粒子径とする。
【0027】本発明で用いられる重合体粒子は、上記の
ような特性を有する粒子を使用することが好ましく、こ
のような特性を有する粒子の製造法については特に限定
はないが、以下に記載するような方法を採用して製造す
ることが好ましく、この方法を採用することにより得ら
れる重合体粒子は、その灰分中に遷移金属分が通常10
0ppm以下、好ましくは10ppm以下、より好まし
くは5ppm以下の割合で、ハロゲン分が通常300p
pm以下、好ましくは100ppm以下、より好ましく
は50ppm以下の割合で含有されている。
ような特性を有する粒子を使用することが好ましく、こ
のような特性を有する粒子の製造法については特に限定
はないが、以下に記載するような方法を採用して製造す
ることが好ましく、この方法を採用することにより得ら
れる重合体粒子は、その灰分中に遷移金属分が通常10
0ppm以下、好ましくは10ppm以下、より好まし
くは5ppm以下の割合で、ハロゲン分が通常300p
pm以下、好ましくは100ppm以下、より好ましく
は50ppm以下の割合で含有されている。
【0028】なお、本発明において重合体という場合に
は、単独重合体および共重合体の両者を含む概念で用い
られる。上記のような特性を有する重合体粒子は、例え
ば炭素数が2〜20のα-オレフィンを重合あるいは共
重合することにより得られる。
は、単独重合体および共重合体の両者を含む概念で用い
られる。上記のような特性を有する重合体粒子は、例え
ば炭素数が2〜20のα-オレフィンを重合あるいは共
重合することにより得られる。
【0029】このようなα-オレフィンの例としては、
エチレン、プロピレン、ブテン-1、ペンテン-1、2-メチ
ルブテン-1、3-メチルブテン-1、ヘキセン-1、3-メチル
ペンテン-1、4-メチルペンテン-1、3,3-ジメチルブテン
-1、ヘプテン-1、メチルヘキセン-1、ジメチルペンテン
-1、トリメチルブテン-1、エチルペンテン-1、オクテン
-1、メチルペンテン-1、ジメチルヘキセン-1、トリメチ
ルペンテン-1、エチルヘキセン-1、メチルエチルペンテ
ン-1、ジエチルブテン-1、プロピルペンテン-1、デセン
-1、メチルノネン-1、ジメチルオクテン-1、トリメチル
ヘプテン-1、エチルオクテン-1、メチルエチルヘプテン
-1、ジエチルヘキセン-1、ドデセン-1およびヘキサドデ
セン-1等のα-オレフィンを挙げることができる。
エチレン、プロピレン、ブテン-1、ペンテン-1、2-メチ
ルブテン-1、3-メチルブテン-1、ヘキセン-1、3-メチル
ペンテン-1、4-メチルペンテン-1、3,3-ジメチルブテン
-1、ヘプテン-1、メチルヘキセン-1、ジメチルペンテン
-1、トリメチルブテン-1、エチルペンテン-1、オクテン
-1、メチルペンテン-1、ジメチルヘキセン-1、トリメチ
ルペンテン-1、エチルヘキセン-1、メチルエチルペンテ
ン-1、ジエチルブテン-1、プロピルペンテン-1、デセン
-1、メチルノネン-1、ジメチルオクテン-1、トリメチル
ヘプテン-1、エチルオクテン-1、メチルエチルヘプテン
-1、ジエチルヘキセン-1、ドデセン-1およびヘキサドデ
セン-1等のα-オレフィンを挙げることができる。
【0030】これらの中でも炭素数が2〜8のα-オレ
フィンを単独であるいは組み合わせて使用することが好
ましい。本発明においては、上記のα-オレフィンから
誘導される繰返し単位を通常50モル%以上、好ましく
は80モル%以上、より好ましくは90モル%以上、特
に好ましくは100モル%含む重合体粒子が用いられ
る。
フィンを単独であるいは組み合わせて使用することが好
ましい。本発明においては、上記のα-オレフィンから
誘導される繰返し単位を通常50モル%以上、好ましく
は80モル%以上、より好ましくは90モル%以上、特
に好ましくは100モル%含む重合体粒子が用いられ
る。
【0031】本発明において、上記のα-オレフィン以
外に使用することができる他の化合物としては、例えば
鎖状ポリエン化合物および環状ポリエン化合物が挙げら
れる。本発明において、ポリエン化合物としては、共役
若しくは非共役のオレフィン性二重結合を2個以上有す
るポリエンが用いられ、このような鎖状ポリエン化合物
としては、具体的には、1,4-ヘキサジエン、1,5-ヘキサ
ジエン、1,7-オクタジエン、1,9-デカジエン、2,4,6-オ
クタトリエン、1,3,7-オクタトリエン、1,5,9-デカトリ
エン、ジビニルベンゼンなどが用いられる。
外に使用することができる他の化合物としては、例えば
鎖状ポリエン化合物および環状ポリエン化合物が挙げら
れる。本発明において、ポリエン化合物としては、共役
若しくは非共役のオレフィン性二重結合を2個以上有す
るポリエンが用いられ、このような鎖状ポリエン化合物
としては、具体的には、1,4-ヘキサジエン、1,5-ヘキサ
ジエン、1,7-オクタジエン、1,9-デカジエン、2,4,6-オ
クタトリエン、1,3,7-オクタトリエン、1,5,9-デカトリ
エン、ジビニルベンゼンなどが用いられる。
【0032】また環状ポリエン化合物としては、具体的
には、1,3-シクロペンタジエン、1,3-シクロヘキサジエ
ン、5-エチル-1,3- シクロヘキサジエン、1,3-シクロヘ
プタジエン、ジシクロペンタジエン、ジシクロヘキサジ
エン、5-エチリデン-2-ノルボルネン、5-メチレン-2-ノ
ルボルネン、5-ビニル-2-ノルボルネン、5-イソプロピ
リデン-2-ノルボルネン、メチルヒドロインデン、2,3-
ジイソプロピリデン-5-ノルボルネン、2-エチリデン-3-
イソプロピリデン-5-ノルボルネン、2-プロペニル-2,5
-ノルボルナジエンなどが用いられる。
には、1,3-シクロペンタジエン、1,3-シクロヘキサジエ
ン、5-エチル-1,3- シクロヘキサジエン、1,3-シクロヘ
プタジエン、ジシクロペンタジエン、ジシクロヘキサジ
エン、5-エチリデン-2-ノルボルネン、5-メチレン-2-ノ
ルボルネン、5-ビニル-2-ノルボルネン、5-イソプロピ
リデン-2-ノルボルネン、メチルヒドロインデン、2,3-
ジイソプロピリデン-5-ノルボルネン、2-エチリデン-3-
イソプロピリデン-5-ノルボルネン、2-プロペニル-2,5
-ノルボルナジエンなどが用いられる。
【0033】また、本発明においては、シクロペンタジ
エンなどのシクロペンタジエン類とエチレン、プロピレ
ン、ブテン-1などのα-オレフィンとをディールス・ア
ルダー反応を利用して縮合させることにより得られるポ
リエン化合物を用いることもできる。
エンなどのシクロペンタジエン類とエチレン、プロピレ
ン、ブテン-1などのα-オレフィンとをディールス・ア
ルダー反応を利用して縮合させることにより得られるポ
リエン化合物を用いることもできる。
【0034】さらに、本発明においては、環状モノエン
を使用することもでき、このような環状モノエンとして
は、具体的には、シクロプロペン、シクロブテン、シク
ロペンテン、シクロヘキセン、3-メチルシクロヘキセ
ン、シクロヘプテン、シクロオクテン、シクロデセン、
シクロドデセン、テトラシクロデセン、オクタシクロデ
セン、シクロエイコセン等のモノシクロアルケン;ノル
ボルネン、5-メチル-2-ノルボルネン、5-エチル-2-ノル
ボルネン、5-イソブチル-2-ノルボルネン、5,6-ジメチ
ル-2-ノルボルネン、5,5,6-トリメチル-2-ノルボルネ
ン、2-ボルネン等のビシクロアルケン;2,3,3a,7a-テト
ラヒドロ-4,7- メタノ-1H-インデン、3a,5,6,7a-テトラ
ヒドロ-4,7- メタノ-1H-インデン等のトリシクロアルケ
ン;1,4,5,8-ジメタノ-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒド
ロナフタレン、およびこれらの化合物の他に、2-メチル
-1,4,5,8-ジメタノ-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒドロナ
フタレン、2-エチル-1,4,5,8-ジメタノ-1,2,3,4, 4a,5,
8,8a-オクタヒドロナフタレン、2-プロピル-1,4,5,8-ジ
メタノ-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒドロナフタレン、2
-ヘキシル- 1,4, 5,8-ジメタノ-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オ
クタヒドロナフタレン、2-ステアリル-1,4,5,8-ジメタ
ノ-1,2,3,4, 4a,5,8,8a-オクタヒドロナフタレン、2,3-
ジメチル-1,4,5,8-ジメタノ-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタ
ヒドロナフタレン、2-メチル-3- エチル-1,4,5,8-ジメ
タノ-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒドロナフタレン、2-
クロロ-1,4,5,8-ジメタノ-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒ
ドロナフタレン、2-ブロモ-1,4,5,8-ジメタノ-1,2,3,4,
4a,5,8,8a-オクタヒドロナフタレン、2-フルオロ-1,4,
5,8-ジメタノ-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒドロナフタ
レン、2,3-ジクロロ-1,4,5,8-ジメタノ-1,2,3,4, 4a,5,
8,8a-オクタヒドロナフタレン等のテトラシクロアルケ
ン;ヘキサシクロ[6,6,1,13,6,110,13,02,7,09,14]ヘ
プタデセン-4、ペンタシクロ[8,8,12,9,14,7,111,18,
0,03,8,012,17]ヘンイコセン-5、オクタシクロ[8,8,1
2,9,14,7,111,18,113,16,0,03,8,012,17]ドコセン-5等
のポリシクロアルケンなどの環状モノエン化合物を挙げ
ることができる。
を使用することもでき、このような環状モノエンとして
は、具体的には、シクロプロペン、シクロブテン、シク
ロペンテン、シクロヘキセン、3-メチルシクロヘキセ
ン、シクロヘプテン、シクロオクテン、シクロデセン、
シクロドデセン、テトラシクロデセン、オクタシクロデ
セン、シクロエイコセン等のモノシクロアルケン;ノル
ボルネン、5-メチル-2-ノルボルネン、5-エチル-2-ノル
ボルネン、5-イソブチル-2-ノルボルネン、5,6-ジメチ
ル-2-ノルボルネン、5,5,6-トリメチル-2-ノルボルネ
ン、2-ボルネン等のビシクロアルケン;2,3,3a,7a-テト
ラヒドロ-4,7- メタノ-1H-インデン、3a,5,6,7a-テトラ
ヒドロ-4,7- メタノ-1H-インデン等のトリシクロアルケ
ン;1,4,5,8-ジメタノ-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒド
ロナフタレン、およびこれらの化合物の他に、2-メチル
-1,4,5,8-ジメタノ-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒドロナ
フタレン、2-エチル-1,4,5,8-ジメタノ-1,2,3,4, 4a,5,
8,8a-オクタヒドロナフタレン、2-プロピル-1,4,5,8-ジ
メタノ-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒドロナフタレン、2
-ヘキシル- 1,4, 5,8-ジメタノ-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オ
クタヒドロナフタレン、2-ステアリル-1,4,5,8-ジメタ
ノ-1,2,3,4, 4a,5,8,8a-オクタヒドロナフタレン、2,3-
ジメチル-1,4,5,8-ジメタノ-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタ
ヒドロナフタレン、2-メチル-3- エチル-1,4,5,8-ジメ
タノ-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒドロナフタレン、2-
クロロ-1,4,5,8-ジメタノ-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒ
ドロナフタレン、2-ブロモ-1,4,5,8-ジメタノ-1,2,3,4,
4a,5,8,8a-オクタヒドロナフタレン、2-フルオロ-1,4,
5,8-ジメタノ-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒドロナフタ
レン、2,3-ジクロロ-1,4,5,8-ジメタノ-1,2,3,4, 4a,5,
8,8a-オクタヒドロナフタレン等のテトラシクロアルケ
ン;ヘキサシクロ[6,6,1,13,6,110,13,02,7,09,14]ヘ
プタデセン-4、ペンタシクロ[8,8,12,9,14,7,111,18,
0,03,8,012,17]ヘンイコセン-5、オクタシクロ[8,8,1
2,9,14,7,111,18,113,16,0,03,8,012,17]ドコセン-5等
のポリシクロアルケンなどの環状モノエン化合物を挙げ
ることができる。
【0035】さらにまた、本発明においては、スチレ
ン、置換スチレンも用いることができる。本発明で用い
られる重合体粒子は、少なくとも上記のようなα-オレ
フィンを、下記のような触媒の存在下で重合あるいは共
重合することにより得られるが、上記の重合反応あるい
は共重合反応は、気相で行なうこともできるし(気相
法)、また液相で行なうこともできる(液相法)。
ン、置換スチレンも用いることができる。本発明で用い
られる重合体粒子は、少なくとも上記のようなα-オレ
フィンを、下記のような触媒の存在下で重合あるいは共
重合することにより得られるが、上記の重合反応あるい
は共重合反応は、気相で行なうこともできるし(気相
法)、また液相で行なうこともできる(液相法)。
【0036】液相法による重合反応あるいは共重合反応
は、生成する重合体粒子が固体状態で得られるように懸
濁状態で行なわれることが好ましい。この重合反応ある
いは共重合反応の際には、不活性炭化水素を使用するこ
とができる。また原料であるα-オレフィンを反応溶媒
として用いてもよい。なお、上記の重合あるいは共重合
は、液相法と気相法とを組み合わせて行なってもよい。
本発明で用いられる重合体粒子の製造においては、上記
の重合あるいは共重合は、気相法、あるいはα-オレフ
ィンを溶媒として反応を行なった後に、気相法を組み合
わせる方法を採用することが好ましい。
は、生成する重合体粒子が固体状態で得られるように懸
濁状態で行なわれることが好ましい。この重合反応ある
いは共重合反応の際には、不活性炭化水素を使用するこ
とができる。また原料であるα-オレフィンを反応溶媒
として用いてもよい。なお、上記の重合あるいは共重合
は、液相法と気相法とを組み合わせて行なってもよい。
本発明で用いられる重合体粒子の製造においては、上記
の重合あるいは共重合は、気相法、あるいはα-オレフ
ィンを溶媒として反応を行なった後に、気相法を組み合
わせる方法を採用することが好ましい。
【0037】本発明において、原料として用いられる重
合体粒子を製造するに際して、二種類以上のモノマーを
重合釜に供給することによって結晶性オレフィン重合体
部と非晶性オレフィン重合体部を同時に生成させる方
法、あるいは、少なくとも二基以上の重合釜を用いて結
晶性オレフィン重合体部の合成と非晶性オレフィン重合
体部の合成とを別個に、かつ直列に行なわせ得る方法が
挙げられる。この場合、非晶性オレフィン重合体部の分
子量、組成、量を自由に変えられ得るという観点から後
者の方法が好ましい。
合体粒子を製造するに際して、二種類以上のモノマーを
重合釜に供給することによって結晶性オレフィン重合体
部と非晶性オレフィン重合体部を同時に生成させる方
法、あるいは、少なくとも二基以上の重合釜を用いて結
晶性オレフィン重合体部の合成と非晶性オレフィン重合
体部の合成とを別個に、かつ直列に行なわせ得る方法が
挙げられる。この場合、非晶性オレフィン重合体部の分
子量、組成、量を自由に変えられ得るという観点から後
者の方法が好ましい。
【0038】最も好ましい方法としては、気相重合によ
り結晶性オレフィン重合体部を合成した後、気相重合に
より非晶性オレフィン重合体部を合成する方法、あるい
は、モノマーを溶媒として結晶性オレフィン重合体部を
合成した後、気相重合により、非晶性オレフィン重合部
を合成する方法が挙げられる。
り結晶性オレフィン重合体部を合成した後、気相重合に
より非晶性オレフィン重合体部を合成する方法、あるい
は、モノマーを溶媒として結晶性オレフィン重合体部を
合成した後、気相重合により、非晶性オレフィン重合部
を合成する方法が挙げられる。
【0039】本発明において、上記の重合反応あるいは
共重合反応を行なうに際しては、通常、遷移金属を含有
する触媒成分[A]と、元素周期律I族、II族およびII
I族の有機金属化合物触媒成分[B]とからなる触媒を
使用する。
共重合反応を行なうに際しては、通常、遷移金属を含有
する触媒成分[A]と、元素周期律I族、II族およびII
I族の有機金属化合物触媒成分[B]とからなる触媒を
使用する。
【0040】上記の触媒成分[A]としては、元素周期
律表IVB族、VB族の遷移金属原子を含有する触媒が好
ましく、これらの内でもチタン、ジルコニウム、ハフニ
ウム、バナジウムよりなる群から選択される少なくとも
一種類の原子を含有する触媒成分がより好ましい。
律表IVB族、VB族の遷移金属原子を含有する触媒が好
ましく、これらの内でもチタン、ジルコニウム、ハフニ
ウム、バナジウムよりなる群から選択される少なくとも
一種類の原子を含有する触媒成分がより好ましい。
【0041】また、他の好ましい触媒成分[A]として
は、上記の遷移金属原子以外にハロゲン原子およびマグ
ネシウム原子を含有する触媒成分、周期律表IVB族、V
B族の遷移金属原子に、共役π電子を有する基が配位し
た化合物を含有する触媒成分が挙げられる。
は、上記の遷移金属原子以外にハロゲン原子およびマグ
ネシウム原子を含有する触媒成分、周期律表IVB族、V
B族の遷移金属原子に、共役π電子を有する基が配位し
た化合物を含有する触媒成分が挙げられる。
【0042】本発明において触媒成分[A]としては、
上記のような重合反応時あるいは共重合反応時に、固体
状態で反応系内に存在するか、または、担体等に担持す
ることにより固体状態で存在することができるように調
製された触媒を使用することが好ましい。
上記のような重合反応時あるいは共重合反応時に、固体
状態で反応系内に存在するか、または、担体等に担持す
ることにより固体状態で存在することができるように調
製された触媒を使用することが好ましい。
【0043】以下、上記のような遷移金属原子、ハロゲ
ン原子およびマグネシウム原子を含有する固体状の触媒
成分[A]を例にしてさらに詳しく説明する。上記のよ
うな固体状の触媒成分[A]の平均粒子径は、好ましく
は1〜200μm、より好ましくは5〜100μm、特
に好ましくは10〜80μmの範囲内にある。また固体
状の触媒[A]の粒度分布をみる尺度としての幾何標準
偏差(σg)は、好ましくは1.0〜3.0、より好まし
くは1.0〜2.1、特に好ましくは1.0〜1.7の範囲
内にある。
ン原子およびマグネシウム原子を含有する固体状の触媒
成分[A]を例にしてさらに詳しく説明する。上記のよ
うな固体状の触媒成分[A]の平均粒子径は、好ましく
は1〜200μm、より好ましくは5〜100μm、特
に好ましくは10〜80μmの範囲内にある。また固体
状の触媒[A]の粒度分布をみる尺度としての幾何標準
偏差(σg)は、好ましくは1.0〜3.0、より好まし
くは1.0〜2.1、特に好ましくは1.0〜1.7の範囲
内にある。
【0044】ここで、触媒成分[A]の平均粒子径およ
び粒度分布は、光透過法により測定することができる。
具体的には、デカリン溶媒に濃度が0.1重量%になる
ように触媒成分[A]を投入して調製した分散液を測定
用セルに取り、このセルに細光を当て、粒子が該細光を
通過する光の強度の変化を連続的に測定して粒度分布を
測定する。この粒度分布を基にして標準偏差(σg)を
対数正規分布 関数から求める。より具体的には、平均
粒子径(θ50)と、小さな粒径からみて16重量%とな
る粒子径(θ16)との比率(θ50/θ16)として標準偏
差(σg)が求められる。なお触媒の平均粒子径は重量
平均粒子径である。
び粒度分布は、光透過法により測定することができる。
具体的には、デカリン溶媒に濃度が0.1重量%になる
ように触媒成分[A]を投入して調製した分散液を測定
用セルに取り、このセルに細光を当て、粒子が該細光を
通過する光の強度の変化を連続的に測定して粒度分布を
測定する。この粒度分布を基にして標準偏差(σg)を
対数正規分布 関数から求める。より具体的には、平均
粒子径(θ50)と、小さな粒径からみて16重量%とな
る粒子径(θ16)との比率(θ50/θ16)として標準偏
差(σg)が求められる。なお触媒の平均粒子径は重量
平均粒子径である。
【0045】また、触媒成分[A]は、好ましくは真球
状、楕円球状、顆粒状等の形状を有しており、粒子のア
スペクト比が、好ましくは3以下、より好ましくは2以
下、特に好ましくは1.5以下である。
状、楕円球状、顆粒状等の形状を有しており、粒子のア
スペクト比が、好ましくは3以下、より好ましくは2以
下、特に好ましくは1.5以下である。
【0046】該アスペクト比は、触媒粒子群を光学顕微
鏡で観察し、その際任意に選んだ50個の触媒粒子につ
いて長軸と短軸を測定することにより求められる。また
この触媒成分[A]がマグネシウム原子、チタン原子、
ハロゲン原子および電子供与体を有する場合、マグネシ
ウム/チタン(原子比)は1より大きいことが好まし
く、この値は通常は2〜50、好ましくは6〜30の範
囲内にあり、ハロゲン/チタン(原子比)は、通常4〜
100、好ましくは6〜40の範囲内にあり、電子供与
体/チタン(モル比)は、通常0.1〜10、好ましく
は0.2〜6の範囲内にあることが望ましい。またこの
触媒成分[A]の比表面積は、通常3m2/g以上、好
ましくは40m2/g以上、より好ましくは100〜8
00m2/gの範囲内にある。
鏡で観察し、その際任意に選んだ50個の触媒粒子につ
いて長軸と短軸を測定することにより求められる。また
この触媒成分[A]がマグネシウム原子、チタン原子、
ハロゲン原子および電子供与体を有する場合、マグネシ
ウム/チタン(原子比)は1より大きいことが好まし
く、この値は通常は2〜50、好ましくは6〜30の範
囲内にあり、ハロゲン/チタン(原子比)は、通常4〜
100、好ましくは6〜40の範囲内にあり、電子供与
体/チタン(モル比)は、通常0.1〜10、好ましく
は0.2〜6の範囲内にあることが望ましい。またこの
触媒成分[A]の比表面積は、通常3m2/g以上、好
ましくは40m2/g以上、より好ましくは100〜8
00m2/gの範囲内にある。
【0047】このような触媒成分[A]は、一般に常温
におけるヘキサン洗浄のような簡単な操作では、触媒成
分中のチタン化合物が脱離することはない。なお、本発
明で使用される触媒成分[A]は、上記のような成分の
他に、他の原子、金属を含んでいてもよく、さらにこの
触媒成分[A]には官能基などが導入されていてもよ
く、さらに有機または無機の希釈剤で希釈されていても
よい。
におけるヘキサン洗浄のような簡単な操作では、触媒成
分中のチタン化合物が脱離することはない。なお、本発
明で使用される触媒成分[A]は、上記のような成分の
他に、他の原子、金属を含んでいてもよく、さらにこの
触媒成分[A]には官能基などが導入されていてもよ
く、さらに有機または無機の希釈剤で希釈されていても
よい。
【0048】上記のような触媒成分[A]は、例えば平
均粒子径、粒度分布が上述した範囲内にあり、しかも形
状が上記のようなマグネシウム化合物を形成した後、触
媒調製を行なう方法、あるいは液状のマグネシウム化合
物と液状のチタン化合物とを接触させて上記のような粒
子性状を有するように固体触媒を形成する方法等の方法
を採用して製造することができる。
均粒子径、粒度分布が上述した範囲内にあり、しかも形
状が上記のようなマグネシウム化合物を形成した後、触
媒調製を行なう方法、あるいは液状のマグネシウム化合
物と液状のチタン化合物とを接触させて上記のような粒
子性状を有するように固体触媒を形成する方法等の方法
を採用して製造することができる。
【0049】このような触媒成分[A]は、そのまま使
用することもできるし、さらに形状の揃った担体にマグ
ネシウム化合物、チタン化合物および、必要により電子
供与体を担持させた後、使用することもでき、また予め
微粉末状触媒を調製し、次いでこの微粉末状触媒を上述
した好ましい形状に造粒することもできる。
用することもできるし、さらに形状の揃った担体にマグ
ネシウム化合物、チタン化合物および、必要により電子
供与体を担持させた後、使用することもでき、また予め
微粉末状触媒を調製し、次いでこの微粉末状触媒を上述
した好ましい形状に造粒することもできる。
【0050】このような触媒成分[A]については、特
開昭55-135102 号、同55-135103 号、同56-811号、同56
-67311号公報および特願昭56-181019 号、同61-21109号
明細書に記載されている。
開昭55-135102 号、同55-135103 号、同56-811号、同56
-67311号公報および特願昭56-181019 号、同61-21109号
明細書に記載されている。
【0051】これらの公報あるいは明細書に記載されて
いる触媒成分[A]の調製方法の一例を示す。 (1)平均粒子径が1〜200μm、粒度分布の幾何標
準偏差(σg)が3.0以下である固体状マグネシウム化
合物・電子供与体錯体を、電子供与体および/または有
機アルミニウム化合物あるいはハロゲン含有ケイ素化合
物のような反応助剤で予備処理し、若しくは予備処理せ
ずに、反応条件下で液状のハロゲン化チタン化合物、好
ましくは四塩化チタンと反応させる。
いる触媒成分[A]の調製方法の一例を示す。 (1)平均粒子径が1〜200μm、粒度分布の幾何標
準偏差(σg)が3.0以下である固体状マグネシウム化
合物・電子供与体錯体を、電子供与体および/または有
機アルミニウム化合物あるいはハロゲン含有ケイ素化合
物のような反応助剤で予備処理し、若しくは予備処理せ
ずに、反応条件下で液状のハロゲン化チタン化合物、好
ましくは四塩化チタンと反応させる。
【0052】(2)液状であって還元能力を有しないマ
グネシウム化合物と、液状のチタン化合物とを、好まし
くは電子供与体の存在下に反応させて、平均粒子径が1
〜200μm、粒度分布の幾何標準偏差(σg)が3.0
以下の固体成分を折出させる。さらに必要に応じ、液状
のチタン化合物、好ましくは四塩化チタンと、または液
状のチタン化合物および電子供与体と反応させる。
グネシウム化合物と、液状のチタン化合物とを、好まし
くは電子供与体の存在下に反応させて、平均粒子径が1
〜200μm、粒度分布の幾何標準偏差(σg)が3.0
以下の固体成分を折出させる。さらに必要に応じ、液状
のチタン化合物、好ましくは四塩化チタンと、または液
状のチタン化合物および電子供与体と反応させる。
【0053】(3)液状であって還元能力を有するマグ
ネシウム化合物と、ポリシロキサンあるいはハロゲン含
有ケイ素化合物などのマグネシウム化合物の還元能力を
消失させることができる反応助剤とを予備接触させるこ
とにより、平均粒子径が1〜200μm、粒度分布の幾
何標準偏差(σg)が3.0以下の固体成分を折出させた
後、この固体成分を液状のチタン化合物、好ましくは四
塩化チタン、若しくは、チタン化合物および電子供与体
と反応させる。
ネシウム化合物と、ポリシロキサンあるいはハロゲン含
有ケイ素化合物などのマグネシウム化合物の還元能力を
消失させることができる反応助剤とを予備接触させるこ
とにより、平均粒子径が1〜200μm、粒度分布の幾
何標準偏差(σg)が3.0以下の固体成分を折出させた
後、この固体成分を液状のチタン化合物、好ましくは四
塩化チタン、若しくは、チタン化合物および電子供与体
と反応させる。
【0054】(4)還元能力を有するマグネシウム化合
物をシリカなどの無機担体あるいは有機担体と接触させ
た後、次いでこの担体をハロゲン含有化合物と接触さ
せ、あるいは接触させることなく、液状のチタン化合
物、好ましくは四塩化チタン、あるいはチタン化合物お
よび電子供与体と接触させて担体に担持されたマグネシ
ウム化合物とチタン化合物等とを反応させる。
物をシリカなどの無機担体あるいは有機担体と接触させ
た後、次いでこの担体をハロゲン含有化合物と接触さ
せ、あるいは接触させることなく、液状のチタン化合
物、好ましくは四塩化チタン、あるいはチタン化合物お
よび電子供与体と接触させて担体に担持されたマグネシ
ウム化合物とチタン化合物等とを反応させる。
【0055】(5)(2)ないし(3)の方法におい
て、シリカやアルミナ等の無機担体をあるいはポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリスチレン等の有機担体を共
存させることにより、これら担体上にMg化合物を担持
させる。
て、シリカやアルミナ等の無機担体をあるいはポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリスチレン等の有機担体を共
存させることにより、これら担体上にMg化合物を担持
させる。
【0056】このような固体状の触媒成分[A]は、高
い立体規則性を有する重合体を高い触媒効率で製造する
ことができるという性能を有している。例えばこの固体
状触媒成分[A]を用いてプロピレンの単独重合を行な
った場合には、アイソタクティシティーインデックス
(沸騰n-ヘプタン不溶分)が92%以上、特に96%以
上のポリプロピレンをチタン1ミリモル当り通常300
0g以上、好ましくは5000g以上、特に好ましくは
10000g以上製造することができる。
い立体規則性を有する重合体を高い触媒効率で製造する
ことができるという性能を有している。例えばこの固体
状触媒成分[A]を用いてプロピレンの単独重合を行な
った場合には、アイソタクティシティーインデックス
(沸騰n-ヘプタン不溶分)が92%以上、特に96%以
上のポリプロピレンをチタン1ミリモル当り通常300
0g以上、好ましくは5000g以上、特に好ましくは
10000g以上製造することができる。
【0057】上記のような触媒成分[A]の調製の際に
用いることができるマグネシウム化合物、ハロゲン含有
ケイ素化合物、チタン化合物、電子供与体の例を以下に
示す。また、この触媒成分[A]の調製の際に使用され
るアルミニウム成分は、後述の有機金属化合物触媒成分
[B]の際に例示する化合物である。
用いることができるマグネシウム化合物、ハロゲン含有
ケイ素化合物、チタン化合物、電子供与体の例を以下に
示す。また、この触媒成分[A]の調製の際に使用され
るアルミニウム成分は、後述の有機金属化合物触媒成分
[B]の際に例示する化合物である。
【0058】マグネシウム化合物としては、具体的に
は、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、ハイドロ
タルサイト等の無機マグネシウム化合物、マグネシウム
のカルボン酸塩、アルコキシマグネシウム、アリロキシ
マグネシウム、アルコキシマグネシウムハライド、アリ
ロキシマグネシウムハライド、マグネシウムジハライド
の他、ジアルキルマグネシウム、グリニャール試薬、ジ
アリールマグネシウム等の有機マグネシウム化合物など
が用いられる。
は、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、ハイドロ
タルサイト等の無機マグネシウム化合物、マグネシウム
のカルボン酸塩、アルコキシマグネシウム、アリロキシ
マグネシウム、アルコキシマグネシウムハライド、アリ
ロキシマグネシウムハライド、マグネシウムジハライド
の他、ジアルキルマグネシウム、グリニャール試薬、ジ
アリールマグネシウム等の有機マグネシウム化合物など
が用いられる。
【0059】チタン化合物としては、具体的には、四塩
化チタン、三塩化チタン等のハロゲン化チタン、アルコ
キシチタンハライド、アリロキシチタンハライド、アル
コキシチタン、アリロキシチタンなどが用いられる。こ
れらの中でもテトラハロゲン化チタンが好ましく、さら
に四塩化チタンが特に好ましい。
化チタン、三塩化チタン等のハロゲン化チタン、アルコ
キシチタンハライド、アリロキシチタンハライド、アル
コキシチタン、アリロキシチタンなどが用いられる。こ
れらの中でもテトラハロゲン化チタンが好ましく、さら
に四塩化チタンが特に好ましい。
【0060】電子供与体としては、具体的には、アルコ
ール、フェノール類、ケトン、アルデヒド、カルボン
酸、有機酸または無機酸のエステル、エーテル、酸アミ
ド、酸無水物およびアルコキシシランなどの含酸素電子
供与体;アンモニア、アミン、ニトリルおよびイソシア
ネートなどの含窒素電子供与体が用いられる。
ール、フェノール類、ケトン、アルデヒド、カルボン
酸、有機酸または無機酸のエステル、エーテル、酸アミ
ド、酸無水物およびアルコキシシランなどの含酸素電子
供与体;アンモニア、アミン、ニトリルおよびイソシア
ネートなどの含窒素電子供与体が用いられる。
【0061】このような電子供与体として用いることが
できる化合物としては、具体的には、メタノール、エタ
ノール、プロパノール、ペンタノール、ヘキサノール、
オクタノール、ドデカノール、オクタデシルアルコー
ル、オレイルアルコール、ベンジルアルコール、フェニ
ルエチルアルコール、イソプロピルアルコール、クミル
アルコールおよびイソプロピルベンジルアルコールなど
の炭素数1〜18のアルコール類;フェノール、クレゾ
ール、キシレノール、エチルフェノール、プロピルフェ
ノール、ノニルフェノール、クミルフェノールおよびナ
フトールなどの炭素数6〜20のフェノール類(これら
のフェノール類は、低級アルキル基を有してよい);ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、アセトフェノン、ベンゾフェノンおよびベンゾキノ
ンなどの炭素数3〜15のケトン類;アセトアルデヒ
ド、プロピオンアルデヒド、オクチルアルデヒド、ベン
ズアルデヒド、トリルアルデヒドおよびナフトアルデヒ
ドなどの炭素数2〜15のアルデヒド類;ギ酸メチル、
酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ビニル、酢酸プロピル、
酢酸オクチル、酢酸シクロヘキシル、プロピオン酸エチ
ル、酪酸メチル、吉草酸エチル、クロル酢酸メチル、ジ
クロル酢酸エチル、メタクリル酸メチル、ジクロル酢酸
エチル、メタクリル酸メチル、クロトン酸エチル、シク
ロヘキサンカルボン酸エチル、安息香酸メチル、安息香
酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香
酸オクチル、安息香酸シクロヘキシル、安息香酸フェニ
ル、安息香酸ベンジル、トルイル酸メチル、トルイル酸
エチル、トルイル酸アミル、エチル安息香酸エチル、ア
ニス酸メチル、マレイン酸n-ブチル、メチルマロン酸ジ
イソブチル、シクロヘキセンカルボン酸ジn-ヘキシル、
ナジック酸ジエチル、テトラヒドロフタル酸ジイソプロ
ピル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジイソブチル、フタ
ル酸ジn-ブチル、フタル酸ジn-ペンチル、フタル酸ジイ
ソペンチル、フタル酸ジn-ヘキシル、フタル酸ジイソヘ
キシル、フタル酸ジn-ヘプチル、フタル酸ジイソヘプチ
ル、フタル酸ジn-オクチル、フタル酸ジイソオクチル、
フタル酸ジ2-エチルヘキシル、γ-ブチロラクトン、δ-
バレロラクトン、クマリン、フタリドおよび炭酸エチレ
ンなどの炭素数2〜30の有機酸エステル類;アセチル
クロリド、ベンゾイルクロリド、トルイル酸クロリドお
よびアニス酸クロリドなどの炭素数2〜15の酸ハライ
ド類;メチルエーテル、エチルエーテル、イソプロピル
エーテル、ブチルエーテル、アミルエーテル、テトラヒ
ドロフランおよびアニソールおよびジフェニルエーテル
などの炭素数2〜20のエーテル類、好ましくはジエー
テル類;酢酸アミド、安息香酸アミドおよびトルイル酸
アミドなどの酸アミド類;メチルアミン、エチルアミ
ン、ジエチルアミン、トリブチルアミン、ピペリジン、
トリベンジルアミン、アニリン、ピリジン、ピコリンお
よびテトラメチレンジアミンなどのアミン類;アセトニ
トリル、ベンゾニトリルおよびトルニトリルなどのニト
リル類;亜リン酸トリメチル、亜リン酸トリエチルなど
のP−O−C結合を有する有機リン化合物;ケイ酸エチ
ルおよびジフェニルジメトキシシランなどのアルコキシ
シラン類などが用いられる。これらの電子供与体は、単
独で、あるいは組合わせて使用することができる。
できる化合物としては、具体的には、メタノール、エタ
ノール、プロパノール、ペンタノール、ヘキサノール、
オクタノール、ドデカノール、オクタデシルアルコー
ル、オレイルアルコール、ベンジルアルコール、フェニ
ルエチルアルコール、イソプロピルアルコール、クミル
アルコールおよびイソプロピルベンジルアルコールなど
の炭素数1〜18のアルコール類;フェノール、クレゾ
ール、キシレノール、エチルフェノール、プロピルフェ
ノール、ノニルフェノール、クミルフェノールおよびナ
フトールなどの炭素数6〜20のフェノール類(これら
のフェノール類は、低級アルキル基を有してよい);ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、アセトフェノン、ベンゾフェノンおよびベンゾキノ
ンなどの炭素数3〜15のケトン類;アセトアルデヒ
ド、プロピオンアルデヒド、オクチルアルデヒド、ベン
ズアルデヒド、トリルアルデヒドおよびナフトアルデヒ
ドなどの炭素数2〜15のアルデヒド類;ギ酸メチル、
酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ビニル、酢酸プロピル、
酢酸オクチル、酢酸シクロヘキシル、プロピオン酸エチ
ル、酪酸メチル、吉草酸エチル、クロル酢酸メチル、ジ
クロル酢酸エチル、メタクリル酸メチル、ジクロル酢酸
エチル、メタクリル酸メチル、クロトン酸エチル、シク
ロヘキサンカルボン酸エチル、安息香酸メチル、安息香
酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香
酸オクチル、安息香酸シクロヘキシル、安息香酸フェニ
ル、安息香酸ベンジル、トルイル酸メチル、トルイル酸
エチル、トルイル酸アミル、エチル安息香酸エチル、ア
ニス酸メチル、マレイン酸n-ブチル、メチルマロン酸ジ
イソブチル、シクロヘキセンカルボン酸ジn-ヘキシル、
ナジック酸ジエチル、テトラヒドロフタル酸ジイソプロ
ピル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジイソブチル、フタ
ル酸ジn-ブチル、フタル酸ジn-ペンチル、フタル酸ジイ
ソペンチル、フタル酸ジn-ヘキシル、フタル酸ジイソヘ
キシル、フタル酸ジn-ヘプチル、フタル酸ジイソヘプチ
ル、フタル酸ジn-オクチル、フタル酸ジイソオクチル、
フタル酸ジ2-エチルヘキシル、γ-ブチロラクトン、δ-
バレロラクトン、クマリン、フタリドおよび炭酸エチレ
ンなどの炭素数2〜30の有機酸エステル類;アセチル
クロリド、ベンゾイルクロリド、トルイル酸クロリドお
よびアニス酸クロリドなどの炭素数2〜15の酸ハライ
ド類;メチルエーテル、エチルエーテル、イソプロピル
エーテル、ブチルエーテル、アミルエーテル、テトラヒ
ドロフランおよびアニソールおよびジフェニルエーテル
などの炭素数2〜20のエーテル類、好ましくはジエー
テル類;酢酸アミド、安息香酸アミドおよびトルイル酸
アミドなどの酸アミド類;メチルアミン、エチルアミ
ン、ジエチルアミン、トリブチルアミン、ピペリジン、
トリベンジルアミン、アニリン、ピリジン、ピコリンお
よびテトラメチレンジアミンなどのアミン類;アセトニ
トリル、ベンゾニトリルおよびトルニトリルなどのニト
リル類;亜リン酸トリメチル、亜リン酸トリエチルなど
のP−O−C結合を有する有機リン化合物;ケイ酸エチ
ルおよびジフェニルジメトキシシランなどのアルコキシ
シラン類などが用いられる。これらの電子供与体は、単
独で、あるいは組合わせて使用することができる。
【0062】このような電子供与体のうちで好ましい電
子供与体は、有機酸または無機酸のエステル、アルコキ
シ(アリーロキシ)シラン化合物、エーテル、ケトン、
第三アミン、酸ハライド、酸無水物のような活性水素を
有しない化合物であり、特に有機酸エステルおよびアル
コキシ(アリーロキシ)シラン化合物が好ましく、中で
も芳香族モノカルボン酸と炭素数1〜8のアルコールと
のエステル、マロン酸、置換マロン酸、置換コハク酸、
マレイン酸、置換マレイン酸、1,2-シクロヘキサンジカ
ルボン酸、フタル酸等のジカルボン酸と炭素数2以上の
アルコールとのエステルおよびジエーテル等が特に好ま
しい。勿論、これらの電子供与体は触媒成分[A]の調
製時に反応系に加えられる必要はなく、例えば、反応系
にこれらの電子供与体に変換し得る化合物を配合し、触
媒調製過程でこの化合物を上記電子供与体に変換させる
こともできる。
子供与体は、有機酸または無機酸のエステル、アルコキ
シ(アリーロキシ)シラン化合物、エーテル、ケトン、
第三アミン、酸ハライド、酸無水物のような活性水素を
有しない化合物であり、特に有機酸エステルおよびアル
コキシ(アリーロキシ)シラン化合物が好ましく、中で
も芳香族モノカルボン酸と炭素数1〜8のアルコールと
のエステル、マロン酸、置換マロン酸、置換コハク酸、
マレイン酸、置換マレイン酸、1,2-シクロヘキサンジカ
ルボン酸、フタル酸等のジカルボン酸と炭素数2以上の
アルコールとのエステルおよびジエーテル等が特に好ま
しい。勿論、これらの電子供与体は触媒成分[A]の調
製時に反応系に加えられる必要はなく、例えば、反応系
にこれらの電子供与体に変換し得る化合物を配合し、触
媒調製過程でこの化合物を上記電子供与体に変換させる
こともできる。
【0063】上記のようにして得られた触媒成分[A]
は、調製後に液状の不活性な炭化水素化合物で充分洗浄
することにより、精製することができる。この洗浄の際
に使用することができる炭化水素としては、具体的に
は、n-ペンタン、イソペンタン、n-ヘキサン、イソヘキ
サン、n-ヘプタン、n-オクタン、イソオクタン、n-デカ
ン、n-ドデカン、灯油、流動パラフィンなどの脂肪族炭
化水素化合物;シクロペンタン、メチルシクロペンタ
ン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環
族炭化水素化合物;ベンゼン、トルエン、キシレン、サ
イメンなどの芳香族炭化水素化合物;クロルベンゼン、
ジクロルエタンなどのハロゲン化炭化水素化合物を挙げ
ることができる。
は、調製後に液状の不活性な炭化水素化合物で充分洗浄
することにより、精製することができる。この洗浄の際
に使用することができる炭化水素としては、具体的に
は、n-ペンタン、イソペンタン、n-ヘキサン、イソヘキ
サン、n-ヘプタン、n-オクタン、イソオクタン、n-デカ
ン、n-ドデカン、灯油、流動パラフィンなどの脂肪族炭
化水素化合物;シクロペンタン、メチルシクロペンタ
ン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環
族炭化水素化合物;ベンゼン、トルエン、キシレン、サ
イメンなどの芳香族炭化水素化合物;クロルベンゼン、
ジクロルエタンなどのハロゲン化炭化水素化合物を挙げ
ることができる。
【0064】このような化合物は、単独で、あるいは組
み合わせて使用することができる。本発明では、有機金
属化合物触媒成分[B]としては、分子内に少なくとも
1個のAl- 炭素結合を有する有機アルミニウム化合物
を使用することが好ましい。
み合わせて使用することができる。本発明では、有機金
属化合物触媒成分[B]としては、分子内に少なくとも
1個のAl- 炭素結合を有する有機アルミニウム化合物
を使用することが好ましい。
【0065】このような有機アルミニウム化合物の例と
しては、 (i)式 R1 mAl(OR2)nHpXq (ここでR1およびR2は、炭素原子数が通常1〜15
個、好ましくは1〜4個である炭化水素基で互いに同一
でも異なっていてもよい。Xはハロゲン原子であり、m
は0≦m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<3、qは
0≦q<3の数であって、しかもm+n+p+q=3で
ある)で表わされる有機アルミニウム化合物、および、 (ii)式 M1AlR1 4 (ここでM1はLi、Na 、Kであり、R1は前記と同じ
意味である)で表わされる周期律表第I族の金属とアル
ミニウムとの錯アルキル化物などを挙げることができ
る。
しては、 (i)式 R1 mAl(OR2)nHpXq (ここでR1およびR2は、炭素原子数が通常1〜15
個、好ましくは1〜4個である炭化水素基で互いに同一
でも異なっていてもよい。Xはハロゲン原子であり、m
は0≦m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<3、qは
0≦q<3の数であって、しかもm+n+p+q=3で
ある)で表わされる有機アルミニウム化合物、および、 (ii)式 M1AlR1 4 (ここでM1はLi、Na 、Kであり、R1は前記と同じ
意味である)で表わされる周期律表第I族の金属とアル
ミニウムとの錯アルキル化物などを挙げることができ
る。
【0066】前記の式(i)で表わされる有機アルミニ
ウム化合物としては、具体的には以下に記載する化合物
を挙げることができる。式 R1 m Al(OR2)3-m で
表わされる化合物(ここでR1 およびR2 は前記と同じ
意味であり、mは好ましくは1.5≦m≦3の数であ
る)。
ウム化合物としては、具体的には以下に記載する化合物
を挙げることができる。式 R1 m Al(OR2)3-m で
表わされる化合物(ここでR1 およびR2 は前記と同じ
意味であり、mは好ましくは1.5≦m≦3の数であ
る)。
【0067】式 R1 m AlX3-m で表わされる化合物
(ここでR1 は前記と同じ意味であり、Xはハロゲン、
mは好ましくは0<m<3である)。式 R1 m AlH
3-m で表わされる化合物(ここでR1 は前記と同じ意味
であり、mは好ましくは2≦m<3である)。
(ここでR1 は前記と同じ意味であり、Xはハロゲン、
mは好ましくは0<m<3である)。式 R1 m AlH
3-m で表わされる化合物(ここでR1 は前記と同じ意味
であり、mは好ましくは2≦m<3である)。
【0068】式 R1 m Al(OR2)nXq で表わされ
る化合物(ここでR1 およびR2 は前記と同じ。Xはハ
ロゲン、0<m≦3、0≦n<3、0≦q<3で、m+
n+q=3である)。
る化合物(ここでR1 およびR2 は前記と同じ。Xはハ
ロゲン、0<m≦3、0≦n<3、0≦q<3で、m+
n+q=3である)。
【0069】上記式(i)で表わされる有機アルミニウ
ム化合物としては、具体的には、トリエチルアミニウ
ム、トリブチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミ
ニウムなどのトリアルキルアルミニウム類、トリイソプ
レニルアルミニウムなどのトリアルケニルアルミニウム
類、ジエチルアルミニウムエトキシド、ジブチルアルミ
ニウムブトキシドなどのジアルキルアルミニウムアルコ
キシド類、エチルアルミニウムセスキエトキシド、ブチ
ルアルミニウムセスキブトキシドなどのアルキルアルミ
ニウムセスキアルコキシド類、式 R1 2.5Al(O
R2)0.5 などで表わされる平均組成を有する部分的に
アルコキシ化されたアルキルアルミニウム類、ジエチル
アルミニウムクロリド、ジブチルアルミニウムクロリ
ド、ジエチルアルミニウムブロミドなどのジアルキルア
ルミニウムハライド類、エチルアルミニウムセスキクロ
リド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアル
ミニウムセスキブロミドなどのアルキルアルミニウムセ
スキハライド類、エチルアルミニウムジクロリド、プロ
ピルアルミニウムジクロリド、ブチルアルミニウムジブ
ロミドなどのアルキルアルミニウムジハライドなどの部
分的にハロゲン化されたアルキルアルミニウム類、ジエ
チルアルミニウムヒドリド、ジブチルアルミニウムヒド
リドなどのジアルキルアルミニウムヒドリド類、エチル
アルミニウムジヒドリド、プロピルアルミニウムジヒド
リドなどのようにアルキルアルミニウムジヒドリドなど
が部分的に水素化されたアルキルアルミニウム類、エチ
ルアルミニウムエトキシクロリド、ブチルアルミニウム
ブトキシクロリド、エチルアルミニウムエトキシブロミ
ドなどのように部分的にアルコキシ化およびハロゲン化
されたアルキルアルミニウム類が用いられる。
ム化合物としては、具体的には、トリエチルアミニウ
ム、トリブチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミ
ニウムなどのトリアルキルアルミニウム類、トリイソプ
レニルアルミニウムなどのトリアルケニルアルミニウム
類、ジエチルアルミニウムエトキシド、ジブチルアルミ
ニウムブトキシドなどのジアルキルアルミニウムアルコ
キシド類、エチルアルミニウムセスキエトキシド、ブチ
ルアルミニウムセスキブトキシドなどのアルキルアルミ
ニウムセスキアルコキシド類、式 R1 2.5Al(O
R2)0.5 などで表わされる平均組成を有する部分的に
アルコキシ化されたアルキルアルミニウム類、ジエチル
アルミニウムクロリド、ジブチルアルミニウムクロリ
ド、ジエチルアルミニウムブロミドなどのジアルキルア
ルミニウムハライド類、エチルアルミニウムセスキクロ
リド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアル
ミニウムセスキブロミドなどのアルキルアルミニウムセ
スキハライド類、エチルアルミニウムジクロリド、プロ
ピルアルミニウムジクロリド、ブチルアルミニウムジブ
ロミドなどのアルキルアルミニウムジハライドなどの部
分的にハロゲン化されたアルキルアルミニウム類、ジエ
チルアルミニウムヒドリド、ジブチルアルミニウムヒド
リドなどのジアルキルアルミニウムヒドリド類、エチル
アルミニウムジヒドリド、プロピルアルミニウムジヒド
リドなどのようにアルキルアルミニウムジヒドリドなど
が部分的に水素化されたアルキルアルミニウム類、エチ
ルアルミニウムエトキシクロリド、ブチルアルミニウム
ブトキシクロリド、エチルアルミニウムエトキシブロミ
ドなどのように部分的にアルコキシ化およびハロゲン化
されたアルキルアルミニウム類が用いられる。
【0070】また、本発明で用いられる有機アルミニウ
ム化合物は、たとえば酸素原子あるいは窒素原子を介し
て、2以上のアルミニウム原子が結合した有機アルミニ
ウム化合物のように式(i)で表わされる化合物に類似
する化合物であってもよい。このような化合物の具体的
な例としては、
ム化合物は、たとえば酸素原子あるいは窒素原子を介し
て、2以上のアルミニウム原子が結合した有機アルミニ
ウム化合物のように式(i)で表わされる化合物に類似
する化合物であってもよい。このような化合物の具体的
な例としては、
【0071】
【化1】
【0072】などを挙げることができる。また、前記の
式(ii)で表わされる有機アルミニウム化合物として
は、具体的には、LiAl(C2H5)4 および LiA
l(C7H15)4 などを挙げることができる。
式(ii)で表わされる有機アルミニウム化合物として
は、具体的には、LiAl(C2H5)4 および LiA
l(C7H15)4 などを挙げることができる。
【0073】これらの有機アルミニウム化合物の中で
は、特にトリアルキルアルミニウム、トリアルキルアル
ミニウムとアルキルアルミニウムハライドとの混合物、
トリアルキルアルミニウムとアルミニウムハライドとの
混合物を用いることが好ましい。
は、特にトリアルキルアルミニウム、トリアルキルアル
ミニウムとアルキルアルミニウムハライドとの混合物、
トリアルキルアルミニウムとアルミニウムハライドとの
混合物を用いることが好ましい。
【0074】また重合反応を行なうに際しては、触媒成
分[A]および有機金属化合物触媒成分[B]の他に電
子供与体[C]を併用することが好ましい。このような
電子供与体[C]としては、具体的には、アミン類、ア
ミド類、エーテル類、ケトン類、ニトリル類、ホスフィ
ン類、スチビン類、アルシン類、ホスホアミド類、エス
テル類、チオエーテル類、チオエステル類、酸無水物
類、酸ハライド類、アルデヒド類、アルコレート類、ア
ルコキシ(アリーロキシ)シラン類、有機酸類、周期律
表の第I族、第II族、第III族および第IV族に属する金
属のアミド類、これらの許容され得る塩を挙げることが
できる。なお、塩類は、有機酸と、触媒成分[B]とし
て用いられる有機金属化合物との反応により、反応系内
で形成させることもできる。
分[A]および有機金属化合物触媒成分[B]の他に電
子供与体[C]を併用することが好ましい。このような
電子供与体[C]としては、具体的には、アミン類、ア
ミド類、エーテル類、ケトン類、ニトリル類、ホスフィ
ン類、スチビン類、アルシン類、ホスホアミド類、エス
テル類、チオエーテル類、チオエステル類、酸無水物
類、酸ハライド類、アルデヒド類、アルコレート類、ア
ルコキシ(アリーロキシ)シラン類、有機酸類、周期律
表の第I族、第II族、第III族および第IV族に属する金
属のアミド類、これらの許容され得る塩を挙げることが
できる。なお、塩類は、有機酸と、触媒成分[B]とし
て用いられる有機金属化合物との反応により、反応系内
で形成させることもできる。
【0075】これらの電子供与体としては、具体的に
は、先に触媒成分[A]で例示した化合物を挙げること
ができる。このような電子供与体のうちで特に好ましい
電子供与体は、有機酸エステル、アルコキシ(アリーロ
キシ)シラン化合物、エーテル、ケトン、酸無水物、ア
ミド等である。特に触媒成分[A]中の電子供与体がモ
ノカルボン酸エステルである場合には、電子供与体とし
ては、芳香族カルボン酸のアルキルエステルが好まし
い。
は、先に触媒成分[A]で例示した化合物を挙げること
ができる。このような電子供与体のうちで特に好ましい
電子供与体は、有機酸エステル、アルコキシ(アリーロ
キシ)シラン化合物、エーテル、ケトン、酸無水物、ア
ミド等である。特に触媒成分[A]中の電子供与体がモ
ノカルボン酸エステルである場合には、電子供与体とし
ては、芳香族カルボン酸のアルキルエステルが好まし
い。
【0076】また、触媒成分[A]中の電子供与体がジ
カルボン酸と炭素数2以上のアルコールとのエステルで
ある場合には、電子供与体[C]としては、 式 RnSi(OR1)4-n (ただし、上記式において、RおよびR1は炭化水素基
を表し、0≦n<4である)で示されるアルコキシ(ア
リーロキシ)シラン化合物あるいは立体障害の大きいア
ミンを使用することが好ましい。
カルボン酸と炭素数2以上のアルコールとのエステルで
ある場合には、電子供与体[C]としては、 式 RnSi(OR1)4-n (ただし、上記式において、RおよびR1は炭化水素基
を表し、0≦n<4である)で示されるアルコキシ(ア
リーロキシ)シラン化合物あるいは立体障害の大きいア
ミンを使用することが好ましい。
【0077】このようなアルコキシ(アリーロキシ)シ
ラン化合物としては、具体的には、トリメチルメトキシ
シラン、トリメトキシエトキシシラン、ジメチルジメト
キシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジイソプロピ
ルジメトキシシラン、t-ブチルメチルジメトキシシラ
ン、t-ブチルメチルジエトキシシラン、t-アミルメチル
ジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、フェ
ニルメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシ
ラン、ビス-o-トリルジメトキシシラン、ビス-m-トリル
ジメトキシシラン、ビス-p-トリルメトキシシラン、ビ
ス-p-トリルジエトキシシラン、p-トリルメチルジメト
キシシラン、ビスエチルフェニルジメトキシシラン、ジ
シクロヘキシルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチ
ルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジエトキシ
シラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキ
シシラン、ビニルトリメトキシシラン、n-プロピルトリ
エトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルト
リエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、γ-
クロルプロピルトリメトキシシラン、メチルトリエトキ
シシラン、ビニルトリエトキシシラン、t-ブチルトリエ
トキシシラン、n-ブチルトリエトキシシラン、iso-ブチ
ルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、
γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、クロルトリエ
トキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、ビニ
ルトリブトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシ
ラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン、2-ノルボル
ナントリメトキシシラン、2-ノルボルナントリエトキシ
シラン、2-ノルボルナンメチルジメトキシシラン、ケイ
酸エチル、ケイ酸ブチル、トリメチルフェノキシシラ
ン、メチルトリアリロキシ(allyloxy)シラン、ビニルト
リス(β-メトキシエトキシシラン)、ジメチルテトラ
エトキシジシロキサンなどが用いられる。
ラン化合物としては、具体的には、トリメチルメトキシ
シラン、トリメトキシエトキシシラン、ジメチルジメト
キシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジイソプロピ
ルジメトキシシラン、t-ブチルメチルジメトキシシラ
ン、t-ブチルメチルジエトキシシラン、t-アミルメチル
ジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、フェ
ニルメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシ
ラン、ビス-o-トリルジメトキシシラン、ビス-m-トリル
ジメトキシシラン、ビス-p-トリルメトキシシラン、ビ
ス-p-トリルジエトキシシラン、p-トリルメチルジメト
キシシラン、ビスエチルフェニルジメトキシシラン、ジ
シクロヘキシルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチ
ルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジエトキシ
シラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキ
シシラン、ビニルトリメトキシシラン、n-プロピルトリ
エトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルト
リエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、γ-
クロルプロピルトリメトキシシラン、メチルトリエトキ
シシラン、ビニルトリエトキシシラン、t-ブチルトリエ
トキシシラン、n-ブチルトリエトキシシラン、iso-ブチ
ルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、
γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、クロルトリエ
トキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、ビニ
ルトリブトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシ
ラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン、2-ノルボル
ナントリメトキシシラン、2-ノルボルナントリエトキシ
シラン、2-ノルボルナンメチルジメトキシシラン、ケイ
酸エチル、ケイ酸ブチル、トリメチルフェノキシシラ
ン、メチルトリアリロキシ(allyloxy)シラン、ビニルト
リス(β-メトキシエトキシシラン)、ジメチルテトラ
エトキシジシロキサンなどが用いられる。
【0078】このうち特にエチルトリエトキシシラン、
n-プロピルトリエトキシシラン、t-ブチルトリエトキシ
シラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリエト
キシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ジフェニルジ
メトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ビ
ス-p-トリルメトキシシラン、p-トリルメチルジメトキ
シシラン、ジシクロヘキシルジメトキシシラン、シクロ
ヘキシルメチルジメトキシシラン、2-ノルボルナントリ
エトキシシラン、2-ノルボルナンメチルジメトキシシラ
ン、ジフェニルジエトキシシラン、ケイ酸エチル等が好
ましい。
n-プロピルトリエトキシシラン、t-ブチルトリエトキシ
シラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリエト
キシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ジフェニルジ
メトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ビ
ス-p-トリルメトキシシラン、p-トリルメチルジメトキ
シシラン、ジシクロヘキシルジメトキシシラン、シクロ
ヘキシルメチルジメトキシシラン、2-ノルボルナントリ
エトキシシラン、2-ノルボルナンメチルジメトキシシラ
ン、ジフェニルジエトキシシラン、ケイ酸エチル等が好
ましい。
【0079】また前記立体障害の大きいアミンとして
は、2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、2,2,5,5-テトラ
メチルピロリジン、あるいはこれらの誘導体、テトラメ
チルメチレンジアミン等が特に好適である。これらの化
合物の内で触媒成分として使用される電子供与体として
は、アルコキシ(アリーロキシ)シラン化合物およびジ
エーテル類が特に好ましい。
は、2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、2,2,5,5-テトラ
メチルピロリジン、あるいはこれらの誘導体、テトラメ
チルメチレンジアミン等が特に好適である。これらの化
合物の内で触媒成分として使用される電子供与体として
は、アルコキシ(アリーロキシ)シラン化合物およびジ
エーテル類が特に好ましい。
【0080】また本発明においては、共役π電子を有す
る基を配位子として有する元素周期律表IVB族、VB族
の遷移金属原子化合物を含有する触媒成分[A']と、
有機金属化合物触媒成分[B']とからなる触媒を好ま
しく使用することができる。
る基を配位子として有する元素周期律表IVB族、VB族
の遷移金属原子化合物を含有する触媒成分[A']と、
有機金属化合物触媒成分[B']とからなる触媒を好ま
しく使用することができる。
【0081】ここで、元素周期律表IVB族、VB族の遷
移金属としては、ジルコニウム、チタン、ハフニウム、
クロム、およびバナジウム等の金属を挙げることができ
る。また、共役π電子を有する基としては、例えばシク
ロペンタジエニル基、メチルシクロペンタジエニル基、
エチルシクロペンタジエニル基、t-ブチルシクロペンタ
ジエニル基、ジメチルシクロペンタジエニル基、ペンタ
メチルシクロペンタジエニル基などのアルキル置換シク
ロペンタジエニル基、インデニル基、フルオレニル基等
を例示することができる。
移金属としては、ジルコニウム、チタン、ハフニウム、
クロム、およびバナジウム等の金属を挙げることができ
る。また、共役π電子を有する基としては、例えばシク
ロペンタジエニル基、メチルシクロペンタジエニル基、
エチルシクロペンタジエニル基、t-ブチルシクロペンタ
ジエニル基、ジメチルシクロペンタジエニル基、ペンタ
メチルシクロペンタジエニル基などのアルキル置換シク
ロペンタジエニル基、インデニル基、フルオレニル基等
を例示することができる。
【0082】また、これらシクロアルカジエニル骨格を
有する配位子が少なくとも2個低級アルキレン基あるい
はケイ素、リン、酸素、窒素を含む基を介して結合され
た基が好適な例として挙げられる。
有する配位子が少なくとも2個低級アルキレン基あるい
はケイ素、リン、酸素、窒素を含む基を介して結合され
た基が好適な例として挙げられる。
【0083】このような基としては、例えば、エチレン
ビスインデニル基、イソプロピル(シクロペンタジエニ
ル-1- フルオレニル)基等の基を例示することができ
る。このようなシクロアルカジエニル骨格を有する配位
子は、遷移金属に、1つ以上配位しており、好ましくは
2つ配位している。
ビスインデニル基、イソプロピル(シクロペンタジエニ
ル-1- フルオレニル)基等の基を例示することができ
る。このようなシクロアルカジエニル骨格を有する配位
子は、遷移金属に、1つ以上配位しており、好ましくは
2つ配位している。
【0084】シクロアルカジエニル骨格を有する配位子
以外の配位子は、炭素数1〜12の炭化水素基、アルコ
キシ基、アリーロキシ基、ハロゲンまたは水素である。
炭素数1〜12の炭化水素基としては、アルキル基、シ
クロアルキル基、アリール基、アラルキル基などを例示
することができ、具体的には、アルキル基としては、メ
チル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチ
ル基など、シクロアルキル基としては、シクロペンチル
基、シクロヘキシル基など、アリール基としては、フェ
ニル基、トリル基など、アラルキル基としては、ベンジ
ル基、ネオフィル基など、アルコキシ基としては、メト
キシ基、エトキシ基、ブトキシ基など、アリーロキシ基
としては、フェノキシ基など、ハロゲンとしては、フッ
素、塩素、臭素、ヨウ素などが例示される。
以外の配位子は、炭素数1〜12の炭化水素基、アルコ
キシ基、アリーロキシ基、ハロゲンまたは水素である。
炭素数1〜12の炭化水素基としては、アルキル基、シ
クロアルキル基、アリール基、アラルキル基などを例示
することができ、具体的には、アルキル基としては、メ
チル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチ
ル基など、シクロアルキル基としては、シクロペンチル
基、シクロヘキシル基など、アリール基としては、フェ
ニル基、トリル基など、アラルキル基としては、ベンジ
ル基、ネオフィル基など、アルコキシ基としては、メト
キシ基、エトキシ基、ブトキシ基など、アリーロキシ基
としては、フェノキシ基など、ハロゲンとしては、フッ
素、塩素、臭素、ヨウ素などが例示される。
【0085】このような本発明で用いられるシクロアル
カジエニル骨格を有する配位子を含む遷移金属化合物
は、たとえば遷移金属の原子価が4である場合、より具
体的には、 式 R2 kR3 lR4 mR5 nM (式中、Mはジルコニウム、チタン、ハフニウム、また
はバナジウムなどであり、R2 はシクロアルカジエニル
骨格を有する基であり、R3 、R4 およびR5 はシクロ
アルカジエニル骨格を有する基、アルキル基、シクロア
ルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、
アリーロキシ基、ハロゲン原子または水素であり、kは
1以上の整数であり、k+l+m+n=4である)で示
される。
カジエニル骨格を有する配位子を含む遷移金属化合物
は、たとえば遷移金属の原子価が4である場合、より具
体的には、 式 R2 kR3 lR4 mR5 nM (式中、Mはジルコニウム、チタン、ハフニウム、また
はバナジウムなどであり、R2 はシクロアルカジエニル
骨格を有する基であり、R3 、R4 およびR5 はシクロ
アルカジエニル骨格を有する基、アルキル基、シクロア
ルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、
アリーロキシ基、ハロゲン原子または水素であり、kは
1以上の整数であり、k+l+m+n=4である)で示
される。
【0086】特に好ましくは上記式中R2 およびR3 が
シクロアルカジエニル基骨格を有する基であり、この2
個のシクロアルカジエニル骨格を有する基が、低級アル
キル基あるいは、ケイ素、リン、酸素、窒素を含む基を
介して結合されてなる化合物である。
シクロアルカジエニル基骨格を有する基であり、この2
個のシクロアルカジエニル骨格を有する基が、低級アル
キル基あるいは、ケイ素、リン、酸素、窒素を含む基を
介して結合されてなる化合物である。
【0087】以下、Mがジルコニウムであるシクロアル
カジエニル骨格を有する配位子を含む遷移金属化合物に
ついて、具体的な化合物を例示する。ビス(シクロペン
タジエニル)ジルコニウムモノクロリドモノハイドライ
ド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムモノブ
ロミドモノハイドライド、ビス(シクロペンタジエニ
ル)メチルジルコニウムハイドライド、ビス(シクロペ
ンタジエニル)エチルジルコニウムハイドライド、ビス
(シクロペンタジエニル)フェニルジルコニウムハイド
ライド、ビス(シクロペンタジエニル)ベンジルジルコ
ニウムハイドライド、ビス(シクロペンタジエニル)ネ
オペンチルジルコニウムハイドライド、ビス(メチルシ
クロペンタジエニル)ジルコニウムモノクロリドハイド
ライド、ビス(インデニル)ジルコニウムモノクロリド
モノハイドライド、ビス(シクロペンタジエニル)ジル
コニウムジクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジブロミド、ビス(シクロペンタジエニル)
メチルジルコニウムモノクロリド、ビス(シクロペンタ
ジエニル)エチルジルコニウムモノクロリド、ビス(シ
クロペンタジエニル)シクロヘキシルジルコニウムモノ
クロリド、ビス(シクロペンタジエニル)フェニルジル
コニウムモノクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)
ベンジルジルコニウムモノクロリド、ビス(メチルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(t-
ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ビス
(インデニル)ジルコニウムジブロミド、ビス(シクロ
ペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス(シクロ
ペンタジエニル)ジルコニウムジフェニル、ビス(シク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジベンジル、ビス(シ
クロペンタジエニル)ジルコニウムメトキシクロリド、
ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムエトキシク
ロリド、ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムエトキシクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)
ジルコニウムフェノキシクロリド、ビス(フルオレニ
ル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(インデニ
ル)ジエチルジルコニウム、エチレンビス(インデニ
ル)ジフェニルジルコニウム、エチレンビス(インデニ
ル)メチルジルコニウム、エチレンビス(インデニル)
エチルジルコニウムモノクロリド、エチレンビス(イン
デニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピルビスイ
ンデニルジルコニウムジクロリド、イソプロピル(シク
ロペンタジエニル)-1-フルオレニルジルコニウムクロ
リド、エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジブロ
ミド、エチレンビス(インデニル)ジルコニウムメトキ
シモノクロリド、エチレンビス(インデニル)ジルコニ
ウムエトキシモノクロリド、エチレンビス(インデニ
ル)ジルコニウムフェノキシモノクロリド、エチレンビ
ス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
プロピレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジクロリド、エチレンビス(t-ブチルシクロペンタジエ
ニル)ジルコニウジクロリド、エチレンビス(4,5,6,7-
テトラヒドロ-1-インデニル)ジメチルジルコニウム、
エチレンビス(4,5,6,7-テトラヒドロ-1-インデニル)
メチルジルコニウムモノクロリド、エチレンビス(4,5,
6,7-テトラヒドロ-1-インデニル)ジルコニウムジクロ
リド、エチレンビス(4,5,6,7-テトラヒドロ-1-インデ
ニル)ジルコニウムジブロミド、エチレンビス(4-メチ
ル-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン
ビス(5-メチル-1-インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、エチレンビス(6-メチル-1-インデニル)ジルコニ
ウムジクロリド、エチレンビス(7-メチル-1-インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(5-メトキ
シ-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン
ビス(2,3-ジメチル-1-インデニル)ジルコニウムジク
ロリド、エチレンビス(4,7-ジメチル-1-インデニル)
ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(4,7-ジメトキ
シ-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド。
カジエニル骨格を有する配位子を含む遷移金属化合物に
ついて、具体的な化合物を例示する。ビス(シクロペン
タジエニル)ジルコニウムモノクロリドモノハイドライ
ド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムモノブ
ロミドモノハイドライド、ビス(シクロペンタジエニ
ル)メチルジルコニウムハイドライド、ビス(シクロペ
ンタジエニル)エチルジルコニウムハイドライド、ビス
(シクロペンタジエニル)フェニルジルコニウムハイド
ライド、ビス(シクロペンタジエニル)ベンジルジルコ
ニウムハイドライド、ビス(シクロペンタジエニル)ネ
オペンチルジルコニウムハイドライド、ビス(メチルシ
クロペンタジエニル)ジルコニウムモノクロリドハイド
ライド、ビス(インデニル)ジルコニウムモノクロリド
モノハイドライド、ビス(シクロペンタジエニル)ジル
コニウムジクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジブロミド、ビス(シクロペンタジエニル)
メチルジルコニウムモノクロリド、ビス(シクロペンタ
ジエニル)エチルジルコニウムモノクロリド、ビス(シ
クロペンタジエニル)シクロヘキシルジルコニウムモノ
クロリド、ビス(シクロペンタジエニル)フェニルジル
コニウムモノクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)
ベンジルジルコニウムモノクロリド、ビス(メチルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(t-
ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ビス
(インデニル)ジルコニウムジブロミド、ビス(シクロ
ペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス(シクロ
ペンタジエニル)ジルコニウムジフェニル、ビス(シク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジベンジル、ビス(シ
クロペンタジエニル)ジルコニウムメトキシクロリド、
ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムエトキシク
ロリド、ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムエトキシクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)
ジルコニウムフェノキシクロリド、ビス(フルオレニ
ル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(インデニ
ル)ジエチルジルコニウム、エチレンビス(インデニ
ル)ジフェニルジルコニウム、エチレンビス(インデニ
ル)メチルジルコニウム、エチレンビス(インデニル)
エチルジルコニウムモノクロリド、エチレンビス(イン
デニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピルビスイ
ンデニルジルコニウムジクロリド、イソプロピル(シク
ロペンタジエニル)-1-フルオレニルジルコニウムクロ
リド、エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジブロ
ミド、エチレンビス(インデニル)ジルコニウムメトキ
シモノクロリド、エチレンビス(インデニル)ジルコニ
ウムエトキシモノクロリド、エチレンビス(インデニ
ル)ジルコニウムフェノキシモノクロリド、エチレンビ
ス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
プロピレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジクロリド、エチレンビス(t-ブチルシクロペンタジエ
ニル)ジルコニウジクロリド、エチレンビス(4,5,6,7-
テトラヒドロ-1-インデニル)ジメチルジルコニウム、
エチレンビス(4,5,6,7-テトラヒドロ-1-インデニル)
メチルジルコニウムモノクロリド、エチレンビス(4,5,
6,7-テトラヒドロ-1-インデニル)ジルコニウムジクロ
リド、エチレンビス(4,5,6,7-テトラヒドロ-1-インデ
ニル)ジルコニウムジブロミド、エチレンビス(4-メチ
ル-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン
ビス(5-メチル-1-インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、エチレンビス(6-メチル-1-インデニル)ジルコニ
ウムジクロリド、エチレンビス(7-メチル-1-インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(5-メトキ
シ-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン
ビス(2,3-ジメチル-1-インデニル)ジルコニウムジク
ロリド、エチレンビス(4,7-ジメチル-1-インデニル)
ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(4,7-ジメトキ
シ-1-インデニル)ジルコニウムジクロリド。
【0088】上記のようなジルコニウム化合物におい
て、ジルコニウム金属を、チタン金属、ハフニウム金
属、クロム金属またはバナジウム金属などに置換えた遷
移金属化合物を用いることもできる。
て、ジルコニウム金属を、チタン金属、ハフニウム金
属、クロム金属またはバナジウム金属などに置換えた遷
移金属化合物を用いることもできる。
【0089】また、この場合における有機金属化合物触
媒成分[B']としては、従来公知のアルミノオキサン
あるいは有機アルミニウムオキシ化合物が用いられる。
この有機アルミニウムオキシ化合物は、たとえば有機ア
ルミニウム化合物と水との反応、あるいは炭化水素溶液
に溶解されたアルミノオキサンと水または活性水素含有
化合物との反応によって得られる。
媒成分[B']としては、従来公知のアルミノオキサン
あるいは有機アルミニウムオキシ化合物が用いられる。
この有機アルミニウムオキシ化合物は、たとえば有機ア
ルミニウム化合物と水との反応、あるいは炭化水素溶液
に溶解されたアルミノオキサンと水または活性水素含有
化合物との反応によって得られる。
【0090】このような有機アルミニウムオキシ化合物
は60℃のベンゼンに対して不溶もしくは難溶である。
本発明において、触媒の使用量は、使用する触媒の種類
等によって異なるが、例えば上記のような触媒成分
[A]、有機金属化合物触媒成分[B]および電子供与
体[C]を使用する場合あるいは触媒成分[A']およ
び[B']を使用する場合には、触媒成分[A]または
触媒成分[A']は、例えば重合容積1当り、遷移金属
に換算して通常0.001〜0.5ミリモル、好ましくは
0.005〜0.5ミリモルの量で用いられ、また有機金
属化合物触媒成分[B]は、重合系内にある触媒成分
[A]の遷移金属原子1モルに対して、有機金属化合物
触媒成分[B]の金属原子が通常1〜10000モル、
好ましくは5〜500モルの量で用いられる。さらに、
電子供与体[C]を用いる場合、電子供与体[C]は、
重合系内にある触媒成分[A]の遷移金属原子1モルに
対して、100モル以下、好ましくは1〜50モル、特
に好ましくは3〜20モルの量で用いられる。
は60℃のベンゼンに対して不溶もしくは難溶である。
本発明において、触媒の使用量は、使用する触媒の種類
等によって異なるが、例えば上記のような触媒成分
[A]、有機金属化合物触媒成分[B]および電子供与
体[C]を使用する場合あるいは触媒成分[A']およ
び[B']を使用する場合には、触媒成分[A]または
触媒成分[A']は、例えば重合容積1当り、遷移金属
に換算して通常0.001〜0.5ミリモル、好ましくは
0.005〜0.5ミリモルの量で用いられ、また有機金
属化合物触媒成分[B]は、重合系内にある触媒成分
[A]の遷移金属原子1モルに対して、有機金属化合物
触媒成分[B]の金属原子が通常1〜10000モル、
好ましくは5〜500モルの量で用いられる。さらに、
電子供与体[C]を用いる場合、電子供与体[C]は、
重合系内にある触媒成分[A]の遷移金属原子1モルに
対して、100モル以下、好ましくは1〜50モル、特
に好ましくは3〜20モルの量で用いられる。
【0091】上記のような触媒を用いて重合を行なう際
の重合温度は、通常20〜200℃、好ましくは50〜
100℃であり、圧力は常圧〜100kg/cm2、好
ましくは2〜50kg/cm2である。
の重合温度は、通常20〜200℃、好ましくは50〜
100℃であり、圧力は常圧〜100kg/cm2、好
ましくは2〜50kg/cm2である。
【0092】また、本発明においては、本重合に先立ち
予備重合を行なうことが好ましい。予備重合を行なうに
際しては、触媒として、少なくとも触媒成分[A]およ
び有機金属化合物触媒成分[B]を組み合わせて使用す
るか、あるいは触媒成分[A’]および触媒成分
[B’]を組み合わせて使用する。
予備重合を行なうことが好ましい。予備重合を行なうに
際しては、触媒として、少なくとも触媒成分[A]およ
び有機金属化合物触媒成分[B]を組み合わせて使用す
るか、あるいは触媒成分[A’]および触媒成分
[B’]を組み合わせて使用する。
【0093】予備重合における重合量は、遷移金属とし
て、チタンを使用する場合には、チタン触媒成分1当
り、通常1〜2000g、好ましくは3〜1000g、
特に好ましくは10〜500gである。
て、チタンを使用する場合には、チタン触媒成分1当
り、通常1〜2000g、好ましくは3〜1000g、
特に好ましくは10〜500gである。
【0094】予備重合は、不活性炭化水素溶媒を使用し
て行なうことが好ましく、このような不活性炭化水素溶
媒としては、具体的には、プロパン、ブタン、n-ペンタ
ン、i-ペンタン、n-ヘキサン、i-ヘキサン、n-ヘプタ
ン、n-オクタン、i-オクタン、n-デカン、n-ドデカン、
灯油等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、メチルシク
ロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンの
ような脂環族炭化水素、べンゼン、トルエン、キシレン
のような芳香族炭化水素、メチレンクロリド、エチルク
ロリド、エチレンクロリド、クロルベンゼンのようなハ
ロゲン化炭化水素化合物が用いられる。このうち脂肪族
炭化水素が好ましく、炭素数4〜10の脂肪族炭化水素
が特に好ましい。また、反応に使用する単量体を溶媒と
して利用することもできる。
て行なうことが好ましく、このような不活性炭化水素溶
媒としては、具体的には、プロパン、ブタン、n-ペンタ
ン、i-ペンタン、n-ヘキサン、i-ヘキサン、n-ヘプタ
ン、n-オクタン、i-オクタン、n-デカン、n-ドデカン、
灯油等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、メチルシク
ロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンの
ような脂環族炭化水素、べンゼン、トルエン、キシレン
のような芳香族炭化水素、メチレンクロリド、エチルク
ロリド、エチレンクロリド、クロルベンゼンのようなハ
ロゲン化炭化水素化合物が用いられる。このうち脂肪族
炭化水素が好ましく、炭素数4〜10の脂肪族炭化水素
が特に好ましい。また、反応に使用する単量体を溶媒と
して利用することもできる。
【0095】この予備重合に使用されるα-オレフィン
としては、具体的には、エチレン、プロピレン、1-ブテ
ン、1-ペンテン、4-メチル-1- ペンテン、3-メチル-1-
ペンテン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-デセン等の炭素
数10以下のα-オレフィンが用いられ、このうち炭素
数3〜6のα-オレフィンが好ましく、プロピレンが特
に好ましい。これらのα-オレフィンは単独で使用する
こともできるし、また結晶性重合体を製造する限りにお
いては、2種類以上を組み合わせて使用することもでき
る。
としては、具体的には、エチレン、プロピレン、1-ブテ
ン、1-ペンテン、4-メチル-1- ペンテン、3-メチル-1-
ペンテン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-デセン等の炭素
数10以下のα-オレフィンが用いられ、このうち炭素
数3〜6のα-オレフィンが好ましく、プロピレンが特
に好ましい。これらのα-オレフィンは単独で使用する
こともできるし、また結晶性重合体を製造する限りにお
いては、2種類以上を組み合わせて使用することもでき
る。
【0096】特に非晶性オレフィン重合体部を多量に含
み、かつ粒子性状の良好な重合体粒子、たとえば非晶性
オレフィン重合体部を30重量%以上の量で含み、かつ
粒子性状の良好な重合体粒子を得るには、予備重合を、
たとえば70〜98モル%のプロピレンと30〜2モル
%のエチレンからなる混合ガスを用いてプロピレンとエ
チレンとを共重合して行なう方法が提案される。
み、かつ粒子性状の良好な重合体粒子、たとえば非晶性
オレフィン重合体部を30重量%以上の量で含み、かつ
粒子性状の良好な重合体粒子を得るには、予備重合を、
たとえば70〜98モル%のプロピレンと30〜2モル
%のエチレンからなる混合ガスを用いてプロピレンとエ
チレンとを共重合して行なう方法が提案される。
【0097】予備重合における重合温度は、使用するα
-オレフィンおよび不活性溶媒の使用によっても異な
り、一概に規定できないが、一般には−40〜80℃、
好ましくは−20〜40℃、特に好ましくは−10〜3
0℃である。例えばα-オレフィンとしてプロピレンを
使用する場合には、−40〜70℃、1-ブテンを使用す
る場合には、−40〜40℃、4-メチル-1- ペンテンお
よび/または3-メチル-1- ペンテンを使用する場合には
−40〜70℃の範囲内である。なお、この予備重合の
反系には、水素ガスを共存させることもできる。
-オレフィンおよび不活性溶媒の使用によっても異な
り、一概に規定できないが、一般には−40〜80℃、
好ましくは−20〜40℃、特に好ましくは−10〜3
0℃である。例えばα-オレフィンとしてプロピレンを
使用する場合には、−40〜70℃、1-ブテンを使用す
る場合には、−40〜40℃、4-メチル-1- ペンテンお
よび/または3-メチル-1- ペンテンを使用する場合には
−40〜70℃の範囲内である。なお、この予備重合の
反系には、水素ガスを共存させることもできる。
【0098】上記のようにして予備重合を行なった後、
あるいは予備重合を行なうことなく、次いで上述の単量
体を反応系に導入して重合反応(本重合)を行なうこと
により重合体粒子を製造することができる。
あるいは予備重合を行なうことなく、次いで上述の単量
体を反応系に導入して重合反応(本重合)を行なうこと
により重合体粒子を製造することができる。
【0099】なお、本重合の際に使用する単量体は、予
備重合の際に使用した単量体と同一であっても異なって
いてもよい。このようなオレフィンの本重合の重合温度
は、通常、−50〜200℃、好ましくは0〜150℃
である。重合圧力は、通常、常圧〜100kg/c
m2、好ましくは常圧〜50kg/cm2であり、重合反
応は、回分式、半連続式、連続式のいずれの方法におい
ても行なうことができる。
備重合の際に使用した単量体と同一であっても異なって
いてもよい。このようなオレフィンの本重合の重合温度
は、通常、−50〜200℃、好ましくは0〜150℃
である。重合圧力は、通常、常圧〜100kg/c
m2、好ましくは常圧〜50kg/cm2であり、重合反
応は、回分式、半連続式、連続式のいずれの方法におい
ても行なうことができる。
【0100】得られるオレフィン重合体の分子量は、水
素および/または重合温度によって調節することができ
る。このようにして得られた重合体粒子は、結晶性オレ
フィン重合体部と非晶性オレフィン重合体部とを含んで
いる。そして、本発明においては、重合体粒子中におい
て非晶性オレフィン重合体部は、通常は、20〜80重
量%、好ましくは25〜70重量%、より好ましくは3
0〜60重量%、特に好ましくは33〜55重量%の範
囲内で含有されていることが望ましい。このような非晶
性オレフィン重合体の含有率は、本発明においては、2
3℃のn-デカンに可溶な成分の量を測定することにより
求めることができる。
素および/または重合温度によって調節することができ
る。このようにして得られた重合体粒子は、結晶性オレ
フィン重合体部と非晶性オレフィン重合体部とを含んで
いる。そして、本発明においては、重合体粒子中におい
て非晶性オレフィン重合体部は、通常は、20〜80重
量%、好ましくは25〜70重量%、より好ましくは3
0〜60重量%、特に好ましくは33〜55重量%の範
囲内で含有されていることが望ましい。このような非晶
性オレフィン重合体の含有率は、本発明においては、2
3℃のn-デカンに可溶な成分の量を測定することにより
求めることができる。
【0101】さらに、本発明で用いられる重合体粒子
は、重合体粒子を構成する重合体のうち、結晶性オレフ
ィン重合体部の融点または非晶性オレフィン重合体部の
ガラス転移点のいずれか高い方の温度以上に実質的に加
熱されたことのない重合体粒子であることが好ましい。
は、重合体粒子を構成する重合体のうち、結晶性オレフ
ィン重合体部の融点または非晶性オレフィン重合体部の
ガラス転移点のいずれか高い方の温度以上に実質的に加
熱されたことのない重合体粒子であることが好ましい。
【0102】このように結晶性オレフィン重合体部の融
点または非晶性オレフィン重合体部のガラス転移点のい
ずれか高い方の温度以上の温度に実質的に加熱されたこ
とのない重合体粒子では、非晶性オレフィン重合体部か
らなる島部の平均粒径は0.5μm以下、好ましくは0.
1μm以下、より好ましくは0.00001〜0.05μ
mである。
点または非晶性オレフィン重合体部のガラス転移点のい
ずれか高い方の温度以上の温度に実質的に加熱されたこ
とのない重合体粒子では、非晶性オレフィン重合体部か
らなる島部の平均粒径は0.5μm以下、好ましくは0.
1μm以下、より好ましくは0.00001〜0.05μ
mである。
【0103】ここで言う「非晶性オレフィン重合体部」
は、23℃のn-デカンに溶解する重合体を意味し、具体
的には、次のような方法により溶媒分別された重合体部
分をさす。すなわち、本明細書では、重合体粒子(3
g)を加えたn-デカン(500ml)溶液を攪拌しなが
ら140〜145℃で溶解反応を行なった後、攪拌を止
め、3時間で80℃、5時間で23℃に冷却し、さらに
23℃に5時間保った後にG−4ガラスフィルターを用
いて濾過分離し、得られた濾液からn-デカンを除去する
ことにより得られる重合体を「非晶性オレフィン重合体
部」という。
は、23℃のn-デカンに溶解する重合体を意味し、具体
的には、次のような方法により溶媒分別された重合体部
分をさす。すなわち、本明細書では、重合体粒子(3
g)を加えたn-デカン(500ml)溶液を攪拌しなが
ら140〜145℃で溶解反応を行なった後、攪拌を止
め、3時間で80℃、5時間で23℃に冷却し、さらに
23℃に5時間保った後にG−4ガラスフィルターを用
いて濾過分離し、得られた濾液からn-デカンを除去する
ことにより得られる重合体を「非晶性オレフィン重合体
部」という。
【0104】本発明においては、通常は、上記のように
して得られた重合体粒子を粉砕あるいは造粒工程を経ず
にそのままグラフト反応および架橋反応に用いる。本発
明において熱可塑性エラストマーを調製するには、上記
のような重合体粒子100重量部に対し、通常0.01
〜50重量部、好ましくは0.1〜40重量部のグラフ
ト変性剤と、通常0.02重量部以上、好ましくは0.0
5〜10重量部、より好ましくは0.1〜5重量部のラ
ジカル開始剤を配合して動的に熱処理し、グラフト変性
を行なうとともに、部分的にまたは完全に架橋を行なえ
ばよい。
して得られた重合体粒子を粉砕あるいは造粒工程を経ず
にそのままグラフト反応および架橋反応に用いる。本発
明において熱可塑性エラストマーを調製するには、上記
のような重合体粒子100重量部に対し、通常0.01
〜50重量部、好ましくは0.1〜40重量部のグラフ
ト変性剤と、通常0.02重量部以上、好ましくは0.0
5〜10重量部、より好ましくは0.1〜5重量部のラ
ジカル開始剤を配合して動的に熱処理し、グラフト変性
を行なうとともに、部分的にまたは完全に架橋を行なえ
ばよい。
【0105】ここで動的に熱処理するとは、融解状態で
混練することをいう。この際、混練装置としては、ミキ
シングロールのような開放型の装置、あるいはバンバリ
ーミキサー、押出機、ニーダーまたは連続型ミキサーの
ような非開放型の装置が用いられ得る。このような混練
装置のうち、特に押出機が好ましく用いられる。
混練することをいう。この際、混練装置としては、ミキ
シングロールのような開放型の装置、あるいはバンバリ
ーミキサー、押出機、ニーダーまたは連続型ミキサーの
ような非開放型の装置が用いられ得る。このような混練
装置のうち、特に押出機が好ましく用いられる。
【0106】混練は、非解放型の装置中で行なうことが
好ましく、窒素または炭酸ガス等の不活性ガス雰囲気下
で行なうことが好ましい。その温度は通常150〜28
0℃、好ましくは170〜240℃であり、混練時間は
通常1〜20分間、好ましくは1〜10分間である。
好ましく、窒素または炭酸ガス等の不活性ガス雰囲気下
で行なうことが好ましい。その温度は通常150〜28
0℃、好ましくは170〜240℃であり、混練時間は
通常1〜20分間、好ましくは1〜10分間である。
【0107】本発明で用いられるグラフト変性剤として
は、通常、不飽和カルボン酸またはその誘導体、不飽和
エポキシ単量体、不飽和ヒドロキシ単量体が用いられ
る。不飽和カルボン酸またはその誘導体として、具体的
には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマー
ル酸、イタコン酸、シトラコン酸、テトラヒドロフタル
酸等のα,β-不飽和カルボン酸;ビシクロ[2,2,1]ヘ
プト-2-エン-5,6-ジカルボン酸等の不飽和カルボン酸、
無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、
テトラヒドロ無水フタル酸等のα,β−不飽和カルボン
酸の無水物、ビシクロ[2,2,1]ヘプト-2-エン-5,6-ジ
カルボン酸無水物等の不飽和カルボン酸の無水物;アク
リル酸メチル、メタクリル酸メチル、マレイン酸ジメチ
ル、マレイン酸モノメチル、フマール酸ジエチル、イタ
コン酸ジメチル、シトラコン酸ジエチル、テトラヒドロ
無水フタル酸ジメチル、ビシクロ[2,2,1]ヘプト-2-エ
ン-5,6-ジカルボン酸ジメチル等の不飽和カルボン酸の
エステルなどが挙げられる。中でも、マレイン酸、ビシ
クロ[2,2,1]ヘプト-2-エン-5,6-ジカルボン酸または
これらの無水物が好ましく用いられる。
は、通常、不飽和カルボン酸またはその誘導体、不飽和
エポキシ単量体、不飽和ヒドロキシ単量体が用いられ
る。不飽和カルボン酸またはその誘導体として、具体的
には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマー
ル酸、イタコン酸、シトラコン酸、テトラヒドロフタル
酸等のα,β-不飽和カルボン酸;ビシクロ[2,2,1]ヘ
プト-2-エン-5,6-ジカルボン酸等の不飽和カルボン酸、
無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、
テトラヒドロ無水フタル酸等のα,β−不飽和カルボン
酸の無水物、ビシクロ[2,2,1]ヘプト-2-エン-5,6-ジ
カルボン酸無水物等の不飽和カルボン酸の無水物;アク
リル酸メチル、メタクリル酸メチル、マレイン酸ジメチ
ル、マレイン酸モノメチル、フマール酸ジエチル、イタ
コン酸ジメチル、シトラコン酸ジエチル、テトラヒドロ
無水フタル酸ジメチル、ビシクロ[2,2,1]ヘプト-2-エ
ン-5,6-ジカルボン酸ジメチル等の不飽和カルボン酸の
エステルなどが挙げられる。中でも、マレイン酸、ビシ
クロ[2,2,1]ヘプト-2-エン-5,6-ジカルボン酸または
これらの無水物が好ましく用いられる。
【0108】また、不飽和エポキシ単量体としては、具
体的には、グリシジルアクリレート、グリシジルメタク
リレート、p-スチリルカルボン酸グリシジル等の不飽和
モノカルボン酸のグリシジルエステル;マレイン酸、イ
タコン酸、シトラコン酸、ブテントリカルボン酸、エン
ド-シス-ビシクロ[2,2,1]ヘプト-5-エン-2,3-ジカル
ボン酸、エンド-シス-ビシクロ[2,2,1]ヘプト-5-エン
-2-メチル-2,3-ジカルボン酸等の不飽和ポリカルボン酸
のモノグリシジルエステルあるいはポリグリシジルエス
テル;アルリルグリシジルエーテル、2-メチルアルリル
グリシジルエーテル、o-アルリルフェノールのグリシジ
ルエーテル、m-アルリルフェノールのグリシジルエーテ
ル、p-アルリルフェノールのグリシジルエーテル、イソ
プロペニルフェノールのグリシジルエーテル、o-ビニル
フェノールのグリシジルエーテル、m-ビニルフェノール
のグリシジルエーテル、p-ビニルフェノールのグリシジ
ルエーテル等の不飽和グリシジルエーテル;2-(o-ビニ
ルフェニル)エチレンオキシド、2-(p-ビニルフェニ
ル)エチレンオキシド、2-(o-ビニルフェニル)プロピ
レンオキシド、2-(p-ビニルフェニル)プロピレンオキ
シド、2-(o-アルリルフェニル)エチレンオキシド、2-
(p-アルリルフェニル)エチレンオキシド、2-(o-アル
リルフェニル)プロピレンオキシド、2-(p-アルリルフ
ェニル)プロピレンオキシド、p-グリシジルスチレン、
3,4-エポキシ-1-ブテン、3,4-エポキシ-3-メチル-1-ブ
テン、3,4-エポキシ-1-ペンテン、3,4-エポキシ-3-メチ
ル-1-ペンテン、5,6-エポキシ-1-ヘキセン、ビニルシク
ロヘキセンモノオキシド、アルリル-2,3-エポキシシク
ロペンチルエーテルなどが好ましく用いられる。
体的には、グリシジルアクリレート、グリシジルメタク
リレート、p-スチリルカルボン酸グリシジル等の不飽和
モノカルボン酸のグリシジルエステル;マレイン酸、イ
タコン酸、シトラコン酸、ブテントリカルボン酸、エン
ド-シス-ビシクロ[2,2,1]ヘプト-5-エン-2,3-ジカル
ボン酸、エンド-シス-ビシクロ[2,2,1]ヘプト-5-エン
-2-メチル-2,3-ジカルボン酸等の不飽和ポリカルボン酸
のモノグリシジルエステルあるいはポリグリシジルエス
テル;アルリルグリシジルエーテル、2-メチルアルリル
グリシジルエーテル、o-アルリルフェノールのグリシジ
ルエーテル、m-アルリルフェノールのグリシジルエーテ
ル、p-アルリルフェノールのグリシジルエーテル、イソ
プロペニルフェノールのグリシジルエーテル、o-ビニル
フェノールのグリシジルエーテル、m-ビニルフェノール
のグリシジルエーテル、p-ビニルフェノールのグリシジ
ルエーテル等の不飽和グリシジルエーテル;2-(o-ビニ
ルフェニル)エチレンオキシド、2-(p-ビニルフェニ
ル)エチレンオキシド、2-(o-ビニルフェニル)プロピ
レンオキシド、2-(p-ビニルフェニル)プロピレンオキ
シド、2-(o-アルリルフェニル)エチレンオキシド、2-
(p-アルリルフェニル)エチレンオキシド、2-(o-アル
リルフェニル)プロピレンオキシド、2-(p-アルリルフ
ェニル)プロピレンオキシド、p-グリシジルスチレン、
3,4-エポキシ-1-ブテン、3,4-エポキシ-3-メチル-1-ブ
テン、3,4-エポキシ-1-ペンテン、3,4-エポキシ-3-メチ
ル-1-ペンテン、5,6-エポキシ-1-ヘキセン、ビニルシク
ロヘキセンモノオキシド、アルリル-2,3-エポキシシク
ロペンチルエーテルなどが好ましく用いられる。
【0109】さらに、不飽和ヒドロキシ単量体は、エチ
レン性不飽和結合およびヒドロキシル基を各1個以上有
する単量体であり、具体的には、ヒドロキシエチルアク
リレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキ
シエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリ
レート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、
ポリプロピレングリコールモノメタクリレートなどが挙
げられ、特に、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート
およびヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートが好ま
しい。
レン性不飽和結合およびヒドロキシル基を各1個以上有
する単量体であり、具体的には、ヒドロキシエチルアク
リレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキ
シエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリ
レート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、
ポリプロピレングリコールモノメタクリレートなどが挙
げられ、特に、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート
およびヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートが好ま
しい。
【0110】上記のようなグラフト変性剤は、単独で使
用することもできるし、また2種類以上を組合わせて使
用することもできる。本発明においては、上記のよう
に、グラフト反応と架橋反応とを同時に行なうため、ラ
ジカル開始剤の使用量の下限が、グラフト反応のみ行な
う際に用いられるラジカル開始剤の使用量の下限よりも
高くなっている。
用することもできるし、また2種類以上を組合わせて使
用することもできる。本発明においては、上記のよう
に、グラフト反応と架橋反応とを同時に行なうため、ラ
ジカル開始剤の使用量の下限が、グラフト反応のみ行な
う際に用いられるラジカル開始剤の使用量の下限よりも
高くなっている。
【0111】ラジカル開始剤としては、具体的には、ジ
クミルペルオキシド、ジ-tert-ブチルペルオキシド、2,
5-ジメチル-2,5-ビス(tert-ブチルペルオキシ)ヘキサ
ン、2,5-ジメチル-2,5-ビス(tert-ブチルペルオキシ)
ヘキシン-3、1,3-ビス(tert-ブチルペルオキシイソプロ
ピル)ベンゼン、1,1-ビス(tert-ブチルペルオキシ)-
3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、n-ブチル-4,4-ビス
(tert-ブチルペルオキシ)バレラート、ジベンゾイルペ
ルオキシド、tert-ブチルペルオキシベンゾアートなど
の有機ペルオキシドが用いられる。このうち、架橋反応
時間、臭気、スコーチ安定性の観点からジベンゾイルペ
ルオキシド、1,3-ビス(tert- ブチルペルオキシイソプ
ロピル)ベンゼンが好ましい。なお、このようなラジカ
ル開始剤は、単独で、あるいは組合わせて用いることが
できる。
クミルペルオキシド、ジ-tert-ブチルペルオキシド、2,
5-ジメチル-2,5-ビス(tert-ブチルペルオキシ)ヘキサ
ン、2,5-ジメチル-2,5-ビス(tert-ブチルペルオキシ)
ヘキシン-3、1,3-ビス(tert-ブチルペルオキシイソプロ
ピル)ベンゼン、1,1-ビス(tert-ブチルペルオキシ)-
3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、n-ブチル-4,4-ビス
(tert-ブチルペルオキシ)バレラート、ジベンゾイルペ
ルオキシド、tert-ブチルペルオキシベンゾアートなど
の有機ペルオキシドが用いられる。このうち、架橋反応
時間、臭気、スコーチ安定性の観点からジベンゾイルペ
ルオキシド、1,3-ビス(tert- ブチルペルオキシイソプ
ロピル)ベンゼンが好ましい。なお、このようなラジカ
ル開始剤は、単独で、あるいは組合わせて用いることが
できる。
【0112】また、架橋反応を均一かつ緩和に実現する
ため、架橋助剤を配合することが好ましい。架橋助剤と
しては、具体的には、硫黄、p-キノンジオキシム、p,p'
-ジベンゾイルキノンジオキシム、N-メチル-N,4-ジニト
ロソアニリン、ニトロベンゼン、ジフェニルグアニジ
ン、トリメチロールプロパン- N,N'-m-フェニレンジマ
レイミドなどのペルオキシ架橋助剤あるいは、ジビニル
ベンセン、トリアリルシアヌレート、エチレングリコー
ルジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリ
レート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ト
リメチロールプロパントリメタクリレート、アリルメタ
クリレートなどの多官能性メタクリレートモノマー、ビ
ニルブチラートまたはビニルステアレートなどの多官能
性ビニルモノマーなどが用いられる。このような化合物
を用いることにより、均一かつ緩和な架橋反応が期待で
きる。特にジビニルベンゼンは、取扱いやすく、しかも
重合体粒子への相溶性が良好であり、かつ有機ペルオキ
シド可溶化作用を有し、ペルオキシドの分散助剤として
も働くため、架橋反応が均質に行なわれ、流動性と物性
のバランスのとれた熱可塑性エラストマーが得られるた
め最も好ましい。
ため、架橋助剤を配合することが好ましい。架橋助剤と
しては、具体的には、硫黄、p-キノンジオキシム、p,p'
-ジベンゾイルキノンジオキシム、N-メチル-N,4-ジニト
ロソアニリン、ニトロベンゼン、ジフェニルグアニジ
ン、トリメチロールプロパン- N,N'-m-フェニレンジマ
レイミドなどのペルオキシ架橋助剤あるいは、ジビニル
ベンセン、トリアリルシアヌレート、エチレングリコー
ルジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリ
レート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ト
リメチロールプロパントリメタクリレート、アリルメタ
クリレートなどの多官能性メタクリレートモノマー、ビ
ニルブチラートまたはビニルステアレートなどの多官能
性ビニルモノマーなどが用いられる。このような化合物
を用いることにより、均一かつ緩和な架橋反応が期待で
きる。特にジビニルベンゼンは、取扱いやすく、しかも
重合体粒子への相溶性が良好であり、かつ有機ペルオキ
シド可溶化作用を有し、ペルオキシドの分散助剤として
も働くため、架橋反応が均質に行なわれ、流動性と物性
のバランスのとれた熱可塑性エラストマーが得られるた
め最も好ましい。
【0113】本発明においては、このような架橋助剤
は、重合体粒子100重量部に対し、0.1〜2重量
部、特に0.3〜1重量部の量で用いられ、この範囲で
配合することにより、流動性に優れ、かつ、熱可塑性エ
ラストマーを加工成形する際の熱履歴により物性の変化
が生じない熱可塑性エラストマーが得られる。
は、重合体粒子100重量部に対し、0.1〜2重量
部、特に0.3〜1重量部の量で用いられ、この範囲で
配合することにより、流動性に優れ、かつ、熱可塑性エ
ラストマーを加工成形する際の熱履歴により物性の変化
が生じない熱可塑性エラストマーが得られる。
【0114】また、本発明では、重合体粒子と、グラフ
ト変性剤と、ラジカル開始剤と、ラジカル開始剤以外の
架橋剤とを動的に熱処理することによって、グラフト反
応と架橋反応を同時に行なうこともできる。
ト変性剤と、ラジカル開始剤と、ラジカル開始剤以外の
架橋剤とを動的に熱処理することによって、グラフト反
応と架橋反応を同時に行なうこともできる。
【0115】このような架橋剤としては、硫黄、フェノ
ール系加硫剤、オキシム類、ポリアミンなどが用いられ
るが、これらのうちでは、得られる熱可塑性エラストマ
ーの物性の面から、フェノール系加硫剤が好ましい。
ール系加硫剤、オキシム類、ポリアミンなどが用いられ
るが、これらのうちでは、得られる熱可塑性エラストマ
ーの物性の面から、フェノール系加硫剤が好ましい。
【0116】フェノール系加硫剤としては、具体的に
は、アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂、トリア
ジン- ホルムアルデヒド樹脂、メラミン- ホルムアルデ
ヒド樹脂などが用いられる。
は、アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂、トリア
ジン- ホルムアルデヒド樹脂、メラミン- ホルムアルデ
ヒド樹脂などが用いられる。
【0117】本発明においては、ラジカル開始剤以外の
架橋剤は、通常、重合体粒子100重量部に対し、0.
05〜20重量部、好ましくは0.1〜10重量部の量
で用いられる。この場合、ラジカル開始剤の使用量の下
限を0.02重量部未満にすることができる。
架橋剤は、通常、重合体粒子100重量部に対し、0.
05〜20重量部、好ましくは0.1〜10重量部の量
で用いられる。この場合、ラジカル開始剤の使用量の下
限を0.02重量部未満にすることができる。
【0118】また本発明では、熱可塑性エラストマーを
製造するに際して、重合体粒子のグラフト反応および架
橋反応を鉱物油系軟化剤の存在下に行なうこともでき
る。鉱物油系軟化剤は、通常、ゴムをロール加工する際
にゴムの分子間作用力を弱め、加工を容易にするととも
に、カーボンブラック、ホワイトカーボン等の分散を助
けたり、あるいは加硫ゴムの硬さを低下せしめて、柔軟
性あるいは弾性を増す目的で使用されている高沸点の石
油留分であって、具体的には、パラフィン系、ナフテン
系、あるいは芳香族系鉱物油などが用いられる。
製造するに際して、重合体粒子のグラフト反応および架
橋反応を鉱物油系軟化剤の存在下に行なうこともでき
る。鉱物油系軟化剤は、通常、ゴムをロール加工する際
にゴムの分子間作用力を弱め、加工を容易にするととも
に、カーボンブラック、ホワイトカーボン等の分散を助
けたり、あるいは加硫ゴムの硬さを低下せしめて、柔軟
性あるいは弾性を増す目的で使用されている高沸点の石
油留分であって、具体的には、パラフィン系、ナフテン
系、あるいは芳香族系鉱物油などが用いられる。
【0119】このような鉱物油系軟化剤は、熱可塑性エ
ラストマーの流れ特性すなわち成形加工性を一層向上さ
せるため、重合体粒子100重量部に対し、1〜100
重量部、好ましくは3〜90重量部、より好ましくは5
〜80重量部となるような量で配合される。
ラストマーの流れ特性すなわち成形加工性を一層向上さ
せるため、重合体粒子100重量部に対し、1〜100
重量部、好ましくは3〜90重量部、より好ましくは5
〜80重量部となるような量で配合される。
【0120】また、本発明で用いられる重合体粒子ある
いは本発明で製造される熱可塑性エラストマーには、安
定剤を配合しておくこともできる。このような安定剤と
しては、具体的には、フェノール系安定剤、リン系安定
剤、イオウ系安定剤、ヒンダードアミン系安定剤、高級
脂肪酸系安定剤などが用いられる。
いは本発明で製造される熱可塑性エラストマーには、安
定剤を配合しておくこともできる。このような安定剤と
しては、具体的には、フェノール系安定剤、リン系安定
剤、イオウ系安定剤、ヒンダードアミン系安定剤、高級
脂肪酸系安定剤などが用いられる。
【0121】上記のような安定剤は、重合体粒子100
重量部に対して、0.01〜10重量部、好ましくは0.
05〜5重量部の量で用いられることが望ましい。ま
た、本発明で製造される熱可塑性エラストマーには、充
填剤、たとえば炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、ク
レー、カオリン、タルク、シリカ、ケイソウ土、雲母
粉、アスベスト、アルミナ、硫酸バリウム、硫酸アルミ
ニウム、硫酸カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、二
硫化モリブデン、グラファイト、ガラス繊維、ガラス
球、シラスバルーン、カーボン繊維、あるいは着色剤、
たとえばカーボンブラック、酸化チタン、亜鉛華、ベン
ガラ、群青、紺青、アゾ染料、ニトロソ染料、レーキ顔
料、フタロシアニン顔料などを配合することもできる。
重量部に対して、0.01〜10重量部、好ましくは0.
05〜5重量部の量で用いられることが望ましい。ま
た、本発明で製造される熱可塑性エラストマーには、充
填剤、たとえば炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、ク
レー、カオリン、タルク、シリカ、ケイソウ土、雲母
粉、アスベスト、アルミナ、硫酸バリウム、硫酸アルミ
ニウム、硫酸カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、二
硫化モリブデン、グラファイト、ガラス繊維、ガラス
球、シラスバルーン、カーボン繊維、あるいは着色剤、
たとえばカーボンブラック、酸化チタン、亜鉛華、ベン
ガラ、群青、紺青、アゾ染料、ニトロソ染料、レーキ顔
料、フタロシアニン顔料などを配合することもできる。
【0122】このようにして得られる熱可塑性エラスト
マーは、下記のようにして測定されるシクロヘキサンに
抽出されない不溶解ゲル分が10重量%以上、好ましく
は40〜100重量%、より好ましくは60〜99重量
%、特に好ましくは80〜98重量%であることが望ま
しい。
マーは、下記のようにして測定されるシクロヘキサンに
抽出されない不溶解ゲル分が10重量%以上、好ましく
は40〜100重量%、より好ましくは60〜99重量
%、特に好ましくは80〜98重量%であることが望ま
しい。
【0123】なお、上記のゲル分100重量%は、得ら
れた熱可塑性エラストマーが完全架橋していることを示
す。ここで、シクロヘキサン不溶解ゲル分の測定は、次
のようにして行なわれる。熱可塑性エラストマーの試料
ペレット(各ペレットの大きさ:1mm×1mm×0.
5mm)約100mgを秤量し、これを密閉容器中にて
30ccのシクロヘキサンに、23℃で48時間浸漬し
たのち、試料を取り出して乾燥する。熱可塑性エラスト
マー中にシクロヘキサン不溶性の充填剤、顔料などが含
まれている場合には、この乾燥残渣の重量からポリマー
成分以外のシクロヘキサン不溶性の充填剤、顔料、その
他の重量を減じたものを乾燥後の補正された最終重量
(Y)とする。一方試料ペレットの重量からエチレン・
α-オレフィン共重合体以外のシクロヘキサン可溶性成
分、たとえば可塑剤およびシクロヘキサン可溶のゴム成
分および熱可塑性エラストマー中にシクロヘキサン不溶
性の充填剤、顔料などが含まれている場合には、ポリオ
レフィン樹脂以外のこれらのシクロヘキサン不溶性の充
填剤、顔料等の成分の重量を減じたものを、補正された
初期重量(X)とする。
れた熱可塑性エラストマーが完全架橋していることを示
す。ここで、シクロヘキサン不溶解ゲル分の測定は、次
のようにして行なわれる。熱可塑性エラストマーの試料
ペレット(各ペレットの大きさ:1mm×1mm×0.
5mm)約100mgを秤量し、これを密閉容器中にて
30ccのシクロヘキサンに、23℃で48時間浸漬し
たのち、試料を取り出して乾燥する。熱可塑性エラスト
マー中にシクロヘキサン不溶性の充填剤、顔料などが含
まれている場合には、この乾燥残渣の重量からポリマー
成分以外のシクロヘキサン不溶性の充填剤、顔料、その
他の重量を減じたものを乾燥後の補正された最終重量
(Y)とする。一方試料ペレットの重量からエチレン・
α-オレフィン共重合体以外のシクロヘキサン可溶性成
分、たとえば可塑剤およびシクロヘキサン可溶のゴム成
分および熱可塑性エラストマー中にシクロヘキサン不溶
性の充填剤、顔料などが含まれている場合には、ポリオ
レフィン樹脂以外のこれらのシクロヘキサン不溶性の充
填剤、顔料等の成分の重量を減じたものを、補正された
初期重量(X)とする。
【0124】これらの値から、下記式によってシクロヘ
キサン不溶解ゲル分が決定される。
キサン不溶解ゲル分が決定される。
【0125】
【数1】
【0126】本発明により得られる熱可塑性エラストマ
ーは、グラフト変性剤のグラフト量が重合体粒子の全重
量に対して0.01〜50重量%、好ましくは0.1〜4
0重量%、より好ましくは0.1〜20重量%である。
ーは、グラフト変性剤のグラフト量が重合体粒子の全重
量に対して0.01〜50重量%、好ましくは0.1〜4
0重量%、より好ましくは0.1〜20重量%である。
【0127】また、本発明により得られる架橋された熱
可塑性エラストマーは、下記のようにして測定される沸
騰p-キシレン不溶解分が少なくとも40重量%、好まし
くは60〜99重量%、より好ましくは80〜98重量
%であることが望ましい。
可塑性エラストマーは、下記のようにして測定される沸
騰p-キシレン不溶解分が少なくとも40重量%、好まし
くは60〜99重量%、より好ましくは80〜98重量
%であることが望ましい。
【0128】ここで、沸騰p-キシレン不溶解分の測定
は、次のようにして行なわれる。熱可塑性エラストマー
の試料ペレット(各ペレットの大きさ:1mm×1mm
×0.5mm)約0.5gを正確に秤量し、400メッシ
ュのステンレス製金網(90mm×60mm秤量済)に
包み込み、試料が金網から出ないようにする。その試料
が入った金網を沸騰したp-キシレン中に入れ6時間放置
し、その間攪拌を続ける。抽出後、金網に包み込んだ状
態で充分乾燥し、秤量する。
は、次のようにして行なわれる。熱可塑性エラストマー
の試料ペレット(各ペレットの大きさ:1mm×1mm
×0.5mm)約0.5gを正確に秤量し、400メッシ
ュのステンレス製金網(90mm×60mm秤量済)に
包み込み、試料が金網から出ないようにする。その試料
が入った金網を沸騰したp-キシレン中に入れ6時間放置
し、その間攪拌を続ける。抽出後、金網に包み込んだ状
態で充分乾燥し、秤量する。
【0129】抽出後の重量について上記シクロヘキサン
不溶分と同様の補正を行い、同様に計算して沸騰p-キシ
レン不溶解分を求める。
不溶分と同様の補正を行い、同様に計算して沸騰p-キシ
レン不溶解分を求める。
【0130】
【発明の効果】本発明によれば、少ないゴム含量でも優
れた弾性を有するとともに高強度を有し、しかも均一で
あって、衝撃強度、引張強度などの強度物性、靭性、耐
熱性、低温での柔軟性、表面平滑性および塗装性などに
優れた成形品を与え得るような熱可塑性エラストマーが
低い製造コストで得られる。
れた弾性を有するとともに高強度を有し、しかも均一で
あって、衝撃強度、引張強度などの強度物性、靭性、耐
熱性、低温での柔軟性、表面平滑性および塗装性などに
優れた成形品を与え得るような熱可塑性エラストマーが
低い製造コストで得られる。
【0131】また、本発明により得られる熱可塑性エラ
ストマーは、上記のような特性に優れるだけでなく、各
種樹脂および金属等の異種材料に対する熱接着性に顕著
に優れているため、各種樹脂との積層体、金属被覆など
の用途に好適に使用することができる。具体的には、イ
ンストルメントパネル、ドアトリム等の自動車用内装
材、サイドプロテクトモール、バンパー、ソフトフェイ
シア、マッド ガード等の自動車用外装材、グラスラン
チャネル、ウィンドシールドガスケット等の自動車用ガ
スケット、建材用ガスケット、土木または建築用防水シ
ート、工業用ホースもしくはチューブ類、家電用ハウジ
ング、鞄、スポーツ用品、事務用品などの用途に広く利
用することができる。
ストマーは、上記のような特性に優れるだけでなく、各
種樹脂および金属等の異種材料に対する熱接着性に顕著
に優れているため、各種樹脂との積層体、金属被覆など
の用途に好適に使用することができる。具体的には、イ
ンストルメントパネル、ドアトリム等の自動車用内装
材、サイドプロテクトモール、バンパー、ソフトフェイ
シア、マッド ガード等の自動車用外装材、グラスラン
チャネル、ウィンドシールドガスケット等の自動車用ガ
スケット、建材用ガスケット、土木または建築用防水シ
ート、工業用ホースもしくはチューブ類、家電用ハウジ
ング、鞄、スポーツ用品、事務用品などの用途に広く利
用することができる。
【0132】本発明に係る製造方法により得られる熱可
塑性エラストマーは、通常の熱可塑性重合体で用いられ
ている成形用装置を用いて成形することができ、押出成
形、カレンダー成形や、特に射出成形に適している。
塑性エラストマーは、通常の熱可塑性重合体で用いられ
ている成形用装置を用いて成形することができ、押出成
形、カレンダー成形や、特に射出成形に適している。
【0133】以下、本発明を実施例により説明するが、
本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
【0134】
[触媒成分[A]の調整]内容積2リットルの高速攪拌
装置(特殊機化工業製)を充分N2 置換したのち、精製
灯油700ml、市販MgCl2 10g、エタノール2
4.2gよび商品名エマゾール320花王アトラス
(株)製、ソルビタンジステアレート)3gを入れ、系
を攪拌下に昇温し、120℃にて800rpmで30分
攪拌した。高速攪拌下、内径5mmのテフロン製チュー
ブを用いて、あらかじめ−10℃に冷却された精製灯油
1リットルを張り込んである2リットルのガラスフラス
コ(攪拌機付)に移液した。生成固体を濾過により採取
し、ヘキサンで充分洗浄したのち担体を得た。
装置(特殊機化工業製)を充分N2 置換したのち、精製
灯油700ml、市販MgCl2 10g、エタノール2
4.2gよび商品名エマゾール320花王アトラス
(株)製、ソルビタンジステアレート)3gを入れ、系
を攪拌下に昇温し、120℃にて800rpmで30分
攪拌した。高速攪拌下、内径5mmのテフロン製チュー
ブを用いて、あらかじめ−10℃に冷却された精製灯油
1リットルを張り込んである2リットルのガラスフラス
コ(攪拌機付)に移液した。生成固体を濾過により採取
し、ヘキサンで充分洗浄したのち担体を得た。
【0135】該担体7.5gを室温で150mlの四塩
化チタン中に懸濁させた後フタル酸ジイソブチル1.3
mlを添加し、該系を120℃に昇温した。120℃で
2時間の攪拌混合した後、固体部を濾過により採取し、
再び150mlの四塩化チタンに懸濁させ、再度130
℃で2時間の攪拌混合を行った。更に該反応物より反応
固体物を濾過にて採取し、充分量の精製ヘキサンにて洗
浄することにより固体触媒成分[A]を得た。該成分は
原子換算でチタン2.2重量%、塩素63重量%、マグ
ネシウム20重量%、フタル酸ジイソブチル5.5重量
%であった。平均粒度は64μmで粒度分布の幾何標準
偏差(σg)が1.5の真球状触媒が得られた。 [予備重合]触媒成分[A]に以下の予備重合を施し
た。
化チタン中に懸濁させた後フタル酸ジイソブチル1.3
mlを添加し、該系を120℃に昇温した。120℃で
2時間の攪拌混合した後、固体部を濾過により採取し、
再び150mlの四塩化チタンに懸濁させ、再度130
℃で2時間の攪拌混合を行った。更に該反応物より反応
固体物を濾過にて採取し、充分量の精製ヘキサンにて洗
浄することにより固体触媒成分[A]を得た。該成分は
原子換算でチタン2.2重量%、塩素63重量%、マグ
ネシウム20重量%、フタル酸ジイソブチル5.5重量
%であった。平均粒度は64μmで粒度分布の幾何標準
偏差(σg)が1.5の真球状触媒が得られた。 [予備重合]触媒成分[A]に以下の予備重合を施し
た。
【0136】窒素置換された400mlのガラス製反応
器に精製ヘキサン200mlを装入後、トリエチルアル
ミニウム20ミリモル、ジフェニルジメトキシシラン4
ミリモルおよび前記Ti触媒成分[A]をチタン原子換
算で2ミリモル装入した後、5.9Nリットル/時間の
速度でプロピレンを1時間かけて供給し、Ti 触媒成分
[A]1g当り、2.8gのプロピレンを重合した。重
合中温度は20±2℃に保った。該予備重合後、濾過に
て液部を除去し、分離した固体部をデカンに再び懸濁さ
せた。 [重 合]共重合体(1)の製造 20リットルの重合器に室温で2.0kgのプロピレン
および水素19Nリットルを加えた後昇温し、50℃で
トリエチルアルミニウム15ミリモル、ジシクロヘキシ
ルジメトキシシラン1.5ミリモル、触媒成分[A]の
予備重合処理物をチタン原子換算で0.05ミリモルを
加え、重合器内の温度を70℃に保った。70℃に到達
後30分してベントバルブを開け、プロピレンを重合器
内が常圧になる迄パージしてプロピレンのホモ重合を行
なった。パージ後、共重合をひき続いて実施した。すな
わちエチレンを480Nリットル/時、プロピレンを7
20Nリットル/時、水素を12Nリットル/時の速度
で重合器に供給した。重合器内の圧力が10kg/cm
2・Gになるように重合器のベント開度を調節した。共
重合中の温度は70℃に保った。共重合時間は150分
間として共重合を行なった。
器に精製ヘキサン200mlを装入後、トリエチルアル
ミニウム20ミリモル、ジフェニルジメトキシシラン4
ミリモルおよび前記Ti触媒成分[A]をチタン原子換
算で2ミリモル装入した後、5.9Nリットル/時間の
速度でプロピレンを1時間かけて供給し、Ti 触媒成分
[A]1g当り、2.8gのプロピレンを重合した。重
合中温度は20±2℃に保った。該予備重合後、濾過に
て液部を除去し、分離した固体部をデカンに再び懸濁さ
せた。 [重 合]共重合体(1)の製造 20リットルの重合器に室温で2.0kgのプロピレン
および水素19Nリットルを加えた後昇温し、50℃で
トリエチルアルミニウム15ミリモル、ジシクロヘキシ
ルジメトキシシラン1.5ミリモル、触媒成分[A]の
予備重合処理物をチタン原子換算で0.05ミリモルを
加え、重合器内の温度を70℃に保った。70℃に到達
後30分してベントバルブを開け、プロピレンを重合器
内が常圧になる迄パージしてプロピレンのホモ重合を行
なった。パージ後、共重合をひき続いて実施した。すな
わちエチレンを480Nリットル/時、プロピレンを7
20Nリットル/時、水素を12Nリットル/時の速度
で重合器に供給した。重合器内の圧力が10kg/cm
2・Gになるように重合器のベント開度を調節した。共
重合中の温度は70℃に保った。共重合時間は150分
間として共重合を行なった。
【0137】得られた共重合体(1)の物性を表1に示
す。
す。
【0138】
【表1】
【0139】
【実施例1】上記のようにして得られた共重合体(1)
の粉末100重量部と、1,3-ビス(tert-ブチルペルオ
キシイソプロピル)ベンゼン(以下、ペルオキシドAと
略す)0.2重量部と、無水マレイン酸1重量部とを、
タンブラーブレンダーにより混合した後、押出機で窒素
雰囲気下で210℃で押出すことによって熱可塑性エラ
ストマーのペレットを得た。
の粉末100重量部と、1,3-ビス(tert-ブチルペルオ
キシイソプロピル)ベンゼン(以下、ペルオキシドAと
略す)0.2重量部と、無水マレイン酸1重量部とを、
タンブラーブレンダーにより混合した後、押出機で窒素
雰囲気下で210℃で押出すことによって熱可塑性エラ
ストマーのペレットを得た。
【0140】なお、上記の共重合体(1)の粉末は、平
均粒子径が2200μmであり、見掛け嵩密度が0.4
5g/mlであり、150メッシュを通過する粒子は
0.1重量%であり、落下秒数は8.3秒であった。また
この重合体粒子の幾何標準偏差は1.5であった。
均粒子径が2200μmであり、見掛け嵩密度が0.4
5g/mlであり、150メッシュを通過する粒子は
0.1重量%であり、落下秒数は8.3秒であった。また
この重合体粒子の幾何標準偏差は1.5であった。
【0141】上記のようにして得られたペレットの物性
の評価を下記のようにして行なった。まずペレットを下
記のような装置および条件で射出成形して、厚さ3mm
の角板を製造し、この角板から試験片を採取し、引張特
性、スプリング硬さ、曲げ初期弾性率、アイゾット衝撃
強度を測定した。 [射出成形] 成形機 :ダイナメルター(名機製作所) 成形温度:220℃ 射出圧力:一次圧 100kg/cm2 二次圧 700kg/cm2 射出圧力:最大 成形速度:90sec/サイクル ゲート :ダイレクトゲート (ランド長さ10mm、巾10mm、深さ3mm) 成形品 :長さ150mm、幅120mm、厚さ3mm [基本物性]上記の方法で射出成形によって得た厚さ3
mmの角板から試験片を打抜き、次の方法により測定し
た。
の評価を下記のようにして行なった。まずペレットを下
記のような装置および条件で射出成形して、厚さ3mm
の角板を製造し、この角板から試験片を採取し、引張特
性、スプリング硬さ、曲げ初期弾性率、アイゾット衝撃
強度を測定した。 [射出成形] 成形機 :ダイナメルター(名機製作所) 成形温度:220℃ 射出圧力:一次圧 100kg/cm2 二次圧 700kg/cm2 射出圧力:最大 成形速度:90sec/サイクル ゲート :ダイレクトゲート (ランド長さ10mm、巾10mm、深さ3mm) 成形品 :長さ150mm、幅120mm、厚さ3mm [基本物性]上記の方法で射出成形によって得た厚さ3
mmの角板から試験片を打抜き、次の方法により測定し
た。
【0142】引張特性:JIS K 6301の方法で
測定した。 引張破断点抗張力(TB,kg/cm2) 引張破断点伸び (EB,%) スプリング硬さ(HS):ASTM D 2240記載
のショアーDタイプ法で測定した。
測定した。 引張破断点抗張力(TB,kg/cm2) 引張破断点伸び (EB,%) スプリング硬さ(HS):ASTM D 2240記載
のショアーDタイプ法で測定した。
【0143】曲げ初期弾性率(FM):ASTM D
790の方法で測定した。 アイゾット衝撃強度(Izod):ASTM D 256の
方法で測定した。 また、上記熱可塑性エラストマーのペレットを下記のよ
うな装置および条件で押出成形して得られた押出シート
について、異種材料に対する熱接着性の評価を下記のよ
うにして行なった。 [押出成形]下記条件でTダイシートを押出成形する。
790の方法で測定した。 アイゾット衝撃強度(Izod):ASTM D 256の
方法で測定した。 また、上記熱可塑性エラストマーのペレットを下記のよ
うな装置および条件で押出成形して得られた押出シート
について、異種材料に対する熱接着性の評価を下記のよ
うにして行なった。 [押出成形]下記条件でTダイシートを押出成形する。
【0144】成形機:40mmφ押出機(東芝機械製) スクリュー:フルフライトタイプ、L/D=28、CR
=3.5 スクリーンパック:80メッシュ×2枚 成形温度:ホッパー側 160℃、ダイ側 210℃ ダイス:コートハンガータイプ ダイリップ:1.5mm 引取速度:5/分[接着強度] A.試験片の作製 上記の条件で成形した熱可塑性エラストマーの押出シー
ト(厚み1.0mm)と、厚み0.5mmの被着体とをプ
レス成形(型締圧50ton)して150mm×150
mmの試験片を作製した。
=3.5 スクリーンパック:80メッシュ×2枚 成形温度:ホッパー側 160℃、ダイ側 210℃ ダイス:コートハンガータイプ ダイリップ:1.5mm 引取速度:5/分[接着強度] A.試験片の作製 上記の条件で成形した熱可塑性エラストマーの押出シー
ト(厚み1.0mm)と、厚み0.5mmの被着体とをプ
レス成形(型締圧50ton)して150mm×150
mmの試験片を作製した。
【0145】被着体としては次のものを使用した。 ナイロン:東レ、ナイロン6(アミランCM1021) ポリウレタン:日本ポリウレタンP26 SRNAT 鋼 板 :日本テストパネル社 SS−41 (表面粗さ30ミクロンのサンドブラスト処理) B.剥離試験 試験片 :巾25mm、長さ100mmの短冊状に打抜
いたもの。
いたもの。
【0146】試験方法:180度剥離 引張速度:25mm/分 接着強度:剥離荷重を試験片の巾で除した値(単位kg
/cm)で示した。
/cm)で示した。
【0147】なお、基材が破壊した場合は「材破」と記
した。上記の評価結果を表2に示す。
した。上記の評価結果を表2に示す。
【0148】
【参考例1】実施例1において、無水マレイン酸の代わ
りに、グリシジルメタクリレートを用いた以外は、実施
例1と同様にして、熱可塑性エラストマーのペレットを
得、そのペレットの物性評価を行なった。
りに、グリシジルメタクリレートを用いた以外は、実施
例1と同様にして、熱可塑性エラストマーのペレットを
得、そのペレットの物性評価を行なった。
【0149】評価結果を表2に示す。
【0150】
【参考例2】実施例1において、無水マレイン酸の代わ
りに、ヒドロキシプロピルメタクリレートを用いた以外
は、実施例1と同様にして、熱可塑性エラストマーのペ
レットを得、そのペレットの物性評価を行なった。
りに、ヒドロキシプロピルメタクリレートを用いた以外
は、実施例1と同様にして、熱可塑性エラストマーのペ
レットを得、そのペレットの物性評価を行なった。
【0151】評価結果を表2に示す。
【0152】
【実施例2】実施例1において、ペルオキシドAの配合
量を0.02重量部とし、架橋剤としてアルキルフェノ
ール樹脂(Schenectady 社製SP 1056)を10重量部用い
た以外は、実施例1と同様にして、熱可塑性エラストマ
ーのペレットを得、そのペレットの物性評価を行った。
量を0.02重量部とし、架橋剤としてアルキルフェノ
ール樹脂(Schenectady 社製SP 1056)を10重量部用い
た以外は、実施例1と同様にして、熱可塑性エラストマ
ーのペレットを得、そのペレットの物性評価を行った。
【0153】評価結果を表2に示す。
【0154】
【比較例1】実施例1において、無水マレイン酸1重量
部の代わりに、ジビニルベンゼン0.3重量部を用いた
以外は、実施例1と同様にして、熱可塑性エラストマー
のペレットを得、そのペレットの物性評価を行なった。
部の代わりに、ジビニルベンゼン0.3重量部を用いた
以外は、実施例1と同様にして、熱可塑性エラストマー
のペレットを得、そのペレットの物性評価を行なった。
【0155】評価結果を表2に示す。
【0156】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上 田 孝 山口県玖珂郡和木町和木六丁目1番2号 三井石油化学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭56−100813(JP,A) 特開 昭61−127714(JP,A) 特開 昭61−98714(JP,A) 特開 昭62−11715(JP,A) 特開 昭60−55012(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 287/00
Claims (9)
- 【請求項1】 結晶性オレフィン重合体部と非晶性オレ
フィン重合体部とからなる平均粒子径が10〜5000
μmの範囲内にある重合体粒子であって、前記非晶性オ
レフィン重合体部を20〜80重量%の範囲内で含有
し、かつ前記結晶性オレフィン重合体部と前記非晶性オ
レフィン重合体部とが海島構造をとり、しかも島部の平
均粒子径が0.5μm以下である重合体粒子と、不飽和カルボン酸またはその誘導体 と、 ラジカル開始剤とを、 動的に熱処理してグラフト変性および架橋された熱可塑
性エラストマーを得ることを特徴とする熱可塑性エラス
トマーの製造方法。 - 【請求項2】 結晶性オレフィン重合体部と非晶性オレ
フィン重合体部とからなる平均粒子径が10〜5000
μmの範囲内にある重合体粒子であって、前記非晶性オ
レフィン重合体部を20〜80重量%の範囲内で含有
し、かつ前記結晶性オレフィン重合体部と前記非晶性オ
レフィン重合体部とが海島構造をとり、しかも島部の平
均粒子径が0.5μm以下である重合体粒子と、不飽和カルボン酸またはその誘導体 と、 ラジカル開始剤と、 架橋助剤とを、 動的に熱処理してグラフト変性および架橋された熱可塑
性エラストマーを得ることを特徴とする熱可塑性エラス
トマーの製造方法。 - 【請求項3】 結晶性オレフィン重合体部と非晶性オレ
フィン重合体部とからなる平均粒子径が10〜5000
μmの範囲内にある重合体粒子であって、前記非晶性オ
レフィン重合体部を20〜80重量%の範囲内で含有
し、かつ前記結晶性オレフィン重合体部と前記非晶性オ
レフィン重合体部とが海島構造をとり、しかも島部の平
均粒子径が0.5μm以下である重合体粒子と、不飽和カルボン酸またはその誘導体 と、 ラジカル開始剤と、 鉱物油系軟化剤とを、 動的に熱処理してグラフト変性および架橋された熱可塑
性エラストマーを得ることを特徴とする熱可塑性エラス
トマーの製造方法。 - 【請求項4】 結晶性オレフィン重合体部と非晶性オレ
フィン重合体部とからなる平均粒子径が10〜5000
μmの範囲内にある重合体粒子であって、前記非晶性オ
レフィン重合体部を20〜80重量%の範囲内で含有
し、かつ前記結晶性オレフィン重合体部と前記非晶性オ
レフィン重合体部とが海島構造をとり、しかも島部の平
均粒子径が0.5μm以下である重合体粒子と、不飽和カルボン酸またはその誘導体 と、 ラジカル開始剤と、 架橋助剤と、 鉱物油系軟化剤とを、 動的に熱処理してグラフト変性および架橋された熱可塑
性エラストマーを得ることを特徴とする熱可塑性エラス
トマーの製造方法。 - 【請求項5】 結晶性オレフィン重合体部と非晶性オレ
フィン重合体部とからなる平均粒子径が10〜5000
μmの範囲内にある重合体粒子であって、前記非晶性オ
レフィン重合体部を20〜80重量%の範囲内で含有
し、かつ前記結晶性オレフィン重合体部と前記非晶性オ
レフィン重合体部とが海島構造をとり、しかも島部の平
均粒子径が0.5μm以下である重合体粒子と、不飽和カルボン酸またはその誘導体 と、 ラジカル開始剤と、 ラジカル開始剤以外の架橋剤とを、 動的に熱処理してグラフト変性および架橋された熱可塑
性エラストマーを得ることを特徴とする熱可塑性エラス
トマーの製造方法。 - 【請求項6】 結晶性オレフィン重合体部と非晶性オレ
フィン重合体部とからなる平均粒子径が10〜5000
μmの範囲内にある重合体粒子であって、前記非晶性オ
レフィン重合体部を20〜80重量%の範囲内で含有
し、かつ前記結晶性オレフィン重合体部と前記非晶性オ
レフィン重合体部とが海島構造をとり、しかも島部の平
均粒子径が0.5μm以下である重合体粒子と、不飽和カルボン酸またはその誘導体 と、 ラジカル開始剤と、 ラジカル開始剤以外の架橋剤と、 架橋助剤とを、 動的に熱処理してグラフト変性および架橋された熱可塑
性エラストマーを得ることを特徴とする熱可塑性エラス
トマーの製造方法。 - 【請求項7】 結晶性オレフィン重合体部と非晶性オレ
フィン重合体部とからなる平均粒子径が10〜5000
μmの範囲内にある重合体粒子であって、前記非晶性オ
レフィン重合体部を20〜80重量%の範囲内で含有
し、かつ前記結晶性オレフィン重合体部と前記非晶性オ
レフィン重合体部とが海島構造をとり、しかも島部の平
均粒子径が0.5μm以下である重合体粒子と、不飽和カルボン酸またはその誘導体 と、 ラジカル開始剤と、 ラジカル開始剤以外の架橋剤と、 鉱物油系軟化剤とを、 動的に熱処理してグラフト変性および架橋された熱可塑
性エラストマーを得ることを特徴とする熱可塑性エラス
トマーの製造方法。 - 【請求項8】 結晶性オレフィン重合体部と非晶性オレ
フィン重合体部とからなる平均粒子径が10〜5000
μmの範囲内にある重合体粒子であって、前記非晶性オ
レフィン重合体部を20〜80重量%の範囲内で含有
し、かつ前記結晶性オレフィン重合体部と前記非晶性オ
レフィン重合体部とが海島構造をとり、しかも島部の平
均粒子径が0.5μm以下である重合体粒子と、不飽和カルボン酸またはその誘導体 と、 ラジカル開始剤と、 ラジカル開始剤以外の架橋剤と、 架橋助剤と、 鉱物油系軟化剤とを、 動的に熱処理してグラフト変性および架橋された熱可塑
性エラストマーを得ることを特徴とする熱可塑性エラス
トマーの製造方法。 - 【請求項9】 上記熱可塑性エラストマーが、沸騰p-
キシレン不溶解分を40%以上含有する請求項1ないし
8に記載の熱可塑性エラストマーの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3024651A JP3034966B2 (ja) | 1990-02-19 | 1991-02-19 | 熱可塑性エラストマーの製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3803790 | 1990-02-19 | ||
JP2-38037 | 1990-02-19 | ||
JP3024651A JP3034966B2 (ja) | 1990-02-19 | 1991-02-19 | 熱可塑性エラストマーの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0616743A JPH0616743A (ja) | 1994-01-25 |
JP3034966B2 true JP3034966B2 (ja) | 2000-04-17 |
Family
ID=12514339
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3024651A Expired - Fee Related JP3034966B2 (ja) | 1990-02-19 | 1991-02-19 | 熱可塑性エラストマーの製造方法 |
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---|---|
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EP (1) | EP0469153B1 (ja) |
JP (1) | JP3034966B2 (ja) |
KR (1) | KR940003783B1 (ja) |
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CA (1) | CA2053304A1 (ja) |
DE (1) | DE69118605T2 (ja) |
DK (1) | DK0469153T3 (ja) |
ES (1) | ES2088485T3 (ja) |
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US6051681A (en) * | 1995-11-17 | 2000-04-18 | Dsm N.V. | Process for the preparation of a thermoplastic elastomer |
US5861463A (en) * | 1996-10-31 | 1999-01-19 | The Dow Chemical Company | Impact-modified thermoplastic polyolefins and articles fabricated therefrom |
IT1305321B1 (it) * | 1998-04-21 | 2001-05-04 | Atochem Elf Italia | Composizioni perossidiche con migliorata resistenza allo scorch per lareticolazione di elastomeri e poliolefine |
IT1305324B1 (it) * | 1998-04-21 | 2001-05-04 | Atochem Elf Italia | Composizioni perossidiche con migliorata resistenza allo scorch per lareticolazione di elastomeri e poliolefine. |
US7601285B2 (en) * | 2003-12-31 | 2009-10-13 | Boston Scientific Scimed, Inc. | Medical device with varying physical properties and method for forming same |
JP4496829B2 (ja) * | 2004-04-13 | 2010-07-07 | 凸版印刷株式会社 | 化粧シート |
US20060069209A1 (en) * | 2004-09-29 | 2006-03-30 | Klosiewicz Daniel W | Heat stable functionalized polyolefin emulsions |
US8759446B2 (en) * | 2008-06-30 | 2014-06-24 | Fina Technology, Inc. | Compatibilized polypropylene and polylactic acid blends and methods of making and using same |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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