JP3033826B1 - シールドパネル組立体 - Google Patents

シールドパネル組立体

Info

Publication number
JP3033826B1
JP3033826B1 JP11031875A JP3187599A JP3033826B1 JP 3033826 B1 JP3033826 B1 JP 3033826B1 JP 11031875 A JP11031875 A JP 11031875A JP 3187599 A JP3187599 A JP 3187599A JP 3033826 B1 JP3033826 B1 JP 3033826B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shield
panel
magnetic
radio wave
plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP11031875A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000232298A (ja
Inventor
行宏 中村
隆成 寺川
Original Assignee
共栄テクノ株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 共栄テクノ株式会社 filed Critical 共栄テクノ株式会社
Priority to JP11031875A priority Critical patent/JP3033826B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3033826B1 publication Critical patent/JP3033826B1/ja
Publication of JP2000232298A publication Critical patent/JP2000232298A/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Magnetic Resonance Imaging Apparatus (AREA)
  • Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)

Abstract

【要約】 【課題】 工事が簡単で且つ磁気シールドと電波シール
ドとを同時に且つ有効に成し得るシールドルーム用シー
ルドパネル及びその組立体を提供すること。 【解決手段】 軽量部材からなるハニカム構造で且つ厚
板状のパネル本体11を設け、このパネル本体11の両
面に磁気シールドプレート12と電波シールドプレート
13とをそれぞれ積層して成るシールドルーム用シール
ドパネル。及び、このシールドルーム用シールドパネル
4を同一面上に配置し且つ連結部材2,3で連結して成
るシールドルーム用パネル組立体1であって、連結部材
4を、導電性を備えた磁性部材で形成し且つ平板状部材
で形成すると共に、各シールドパネルの当接部分を覆う
ようにして当該各シールドパネルの当接部分に沿って配
設して成るシールドルーム用パネル組立体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シールドパネル組
立体に係り、特に磁気シールドと電波シールドの両方を
対象としたシールドルーム用のシールドパネル組立体に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電波用のシールドルームは、
電波の実験設備用として又各種電子機器の試作に際して
周辺機器へ及ぼす電波障害を抑制するため、従来より比
較的多く使用されている。
【0003】一方、磁気共鳴画像診断装置(MRI装
置)にみられるように強力磁石を利用した各種電子機器
が、近時における社会的要求に相伴って製品化されてい
る。このMRI装置は人体の断面映像を撮影するための
ものであり、撮影時には被撮影物は、例えば0.2(2
000ガウス)乃至2テスラという強力磁界中に所定時
間晒されており、同時に、外部周囲の空間も、このMR
I装置からの強力磁場に晒される。
【0004】このため、これを放置しておくと、例えば
周囲への磁気漏れによって10ガウス程度の磁界が生じ
ても周辺の精密電子機器が誤動作し、特に、ペースメー
カ等を体内に内蔵した人が作動中の当該MRI装置の近
傍を歩くとペースメーカが誤動作し易いという大きな危
険を伴うこととなる。
【0005】又、上記MRI装置では、磁気共鳴によっ
て人体内から発生する微弱な電磁波を精密測定してこれ
を映像するようになっているため、周波数が近い僅かな
ノイズ電波をもこれを回避しなければならず、このた
め、外部電波を厳格に遮蔽するための電波シールド室が
装置全体(或いは一部)を対象として施設される。
【0006】図15に、従来より一般に知られているシ
ールドルーム500の例(概略横断面図)を示す。この
図15に示す従来例では、MRI装置100を取り巻い
て、まず磁気シールド板101が配設されている。この
磁気シールド板101は、例えば四本の支柱201に保
持されている。更に、この磁気シールド板101の外周
囲には、当該磁気シールド板101に重ねられて(又は
所定間隙を隔てて)電波シールド板が装備されている。
【0007】ここで、符号103は内装用クロス部を示
し、符号104は開閉ドアを示す。この開閉ドア104
にも、磁気シールドおよび電波シールドが施されてい
る。また、床面および天井面にも、同様の磁気シールド
および電波シールドが施されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来例では、磁気シールドおよび電波シールドを設備
するためには支柱を必要とし、且つ磁気シールド板と電
波シールド板とを別々に工事しなければならず、その作
業が煩雑となるという不都合があった。又、支柱201
を立てるための所定の占有面積も確保しなければなら
ず、全体的には、シールドルームの占有面積が必要以上
に大きく成るという不都合が生じていた。
【0009】一方、昨今にあっては、磁気シールド板と
電波シールド板とを一体化したものもみられる。しかし
ながら、これらのものは、多くは磁気シールド板と電波
シールド板とを単に重ね合わせたものであり、このた
め、これを装備するため、前述した従来例の場合と同様
の支柱201を常に必要としていた。又、パネル化して
該支柱201を使用しない場合には、電波シールドを優
先する必要性より、通常は、磁気シールド性能を犠牲に
してまでも磁性体板に間隙を設けなければならない構造
となっていた。
【0010】
【発明の目的】本発明は、かかる従来例の有する不都合
を改善し、特に、工事が簡単で且つ磁気シールドと電波
シールドとを同時に且つ有効に成し得る磁気および磁気
・電波シールドルーム用シールドパネル及びその組立体
を提供することを、その目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1乃至記載の各発明では、同一面上に配設
された複数のシールドパネルを備え、当該隣接する各シ
ールドパネルを連結部材によって連結して成るシールド
パネル組立体において、前述した各シールドパネルを、
軽量部材からなるハニカム構造で且つ厚板状に形成され
たパネル本体と、このパネル本体の両面にそれぞれ装備
された磁気シールドプレート及び電波シールドプレート
から成る積層構造のシールドプレートとを備えた構成と
する。
【0012】 又、前述したパネル本体の両面にそれぞれ
装備された積層構造のシールドプレートを、パネル本体
に当接する側に磁気シールドプレートを配置すると共に
当該磁気シールドプレートの外側に電波シールドプレー
トを配設した構造とした。
【0013】 更に、各シールドパネルの突き合わせ部分
の相互間に組み立て誤差吸収用の所定の隙間Sを設ける
と共に、この隙間Sを覆うようにして断面U字状の一対
の連結部材を前述した各シールドパネルの突き合わせ部
分に配設する。
【0014】 そして、この一対の連結部材を,導電性を
備えた磁性部材で形成すると共に、この一対の各連結部
材と前述した各シールドパネルの端部とをボルト止めに
よって個別に貫通し一体化する、という構成をその共通
の基本的構成として備えている。
【0015】 このため、この請求項1乃至4記載の各発
明では、図1に示すうように、磁気シールドプレートお
よび電波シールドプレートがパネル本体を挟んで当該パ
ネル本体の両面にそれぞれ装備され全体では二重構造と
なっていることから、これを使用してシールドルームを
形成すると、磁気シールドと電波シールドの効果を倍増
させることが可能となる。
【0016】 又、シールドパネル自体が軽量化されたパ
ネル本体を中に挟んでその両面に前述した如く磁気シー
ルドプレートおよび電波シールドプレートが積層されて
厚板状に形成されていることから、それ自身での自立が
可能であり、これがため、シールドルームの形成に際し
ては、支柱が不要となり、施設するための工事を能率良
く行うことができる。
【0017】 更に、各シールドパネルの連結に際して
は、図1に示すように、当該連結部に組み立て誤差吸収
用の隙間Sを設けて当該隙間Sを覆うようにして前述し
た連結部材を装備し且つ一対の各連結部材と前述した各
シールドパネルの端部とをボルト止めによって個別に貫
通し一体化するようにしたので、例えば連結部のシール
ドパネル相互間の位置の調節が可能となり、従って、現
場での組み立て調整を円滑に実行することができ、これ
がため、シールドルームの組み立て工事を能率良く行う
ことができ、又、磁気シールドと電波シールドの工事を
一度に成し得ることから、工事を迅速且つ確実に成し得
る。
【0018】 ここで、前述したパネル本体を、紙を素材
として形成してもよい。このようにすると、軽量で且つ
安価にして強度の大きいパネル本体を得る事ができる。
【0019】 更に、前述した連結部材を、亜鉛をコーテ
ィングした鉄板で形成してもよい。この場合、亜鉛は電
気的に良導体であり、連結する場合の接触抵抗を小さく
することができ、結果的にはシールドルーム用パネル組
立体全体におけるパネル相互間の電気抵抗が少なくな
り、組み立てられたパネルの全体を対象として電気抵抗
が少なくなり、かかる点において全体的に電波シールド
の性能向上を図ることができる。
【0020】 また、前述したシールドパネルの外面部を
構成する電波シールドプレートの両端部を、パネル本体
の端面に沿って曲折してもよい。
【0021】
【発明の実施の形態】〔第1の実施の形態〕 以下、本発明の第1の実施形態を図1乃至図4に基づい
て説明する。まず、図1乃至図3において、符号1はシ
ールドルーム用のパネル組立体を示す。このシールドル
ーム用のパネル組立体1は、図1に示すように、同一面
上に配設され連結部材2,3によって連結された同一構
造の複数のシールドパネル4,4・・・を備えている。
図2は、図1の矢印K方向からみた正面図の一部を示す
ものである。
【0022】また、図4にシールドルーム用パネル組立
体1を使用して形成されたシールドルーム10を示す。
このシールドルーム10内には、医療用のMRI装置1
00が配置されている。また、符号10Aは、後述する
ように、電波シールドおよび磁気シールドの各シールド
機能を備えたシールドドアーを示す。
【0023】この場合、シールドルーム10用のパネル
組立体1を構成する前述した各シールドパネル4の突き
合わせ部分には、図1に示すように所定の隙間Sが設け
られている。この隙間Sは、任意の大きさに設定されて
いる。そして、シールドルームの組み立て時に生じる組
み立て誤差を、この隙間Sで吸収し得るようになってい
る。このため、当該シールドルームの組み立てに際して
は、とくに熟練を要することがなくなり、その作業能率
の向上一段と向上させることができるようになってい
る。
【0024】前述した各シールドパネル4は、例えば、
紙等を素材としたハニカム構造の軽量部材で且つ厚板状
に形成されたパネル本体11と、このパネル本体11の
両面に積層された所定厚さの磁気シールドプレート12
及び電波シールドプレート13とを備えている。
【0025】ここで、磁気シールドプレート12として
は、例えば厚さ0.35〔mm〕の珪素鋼板を積層した
ものが使用されている。又、電波シールドプレート13
としては、一方又は他方の面,或いは両面に電気的に良
導体である亜鉛がコーティングされた厚さ0.8〔m
m〕の鉄板が使用されている。更に、この電波シールド
プレート13は、前述した磁気シールドプレート12の
外側に積層されている。
【0026】即ち、各シールドパネル4は、上記パネル
本体11の両面に、内側に磁気シールドプレート12
を,外側に電波シールドプレート13を,それぞれ積層
した状態にて構成されている。ここで、電波シールドプ
レート13については、銅又はアルミニュウムを素材と
して形成したものであってもよい。又、この磁気シール
ドプレート12および電波シールドプレート13の厚さ
については、上記したもの以外の厚さのものを素材とし
て使用してもよい。又、この電波シールドプレート13
は、シールドパネル4の端部を図1に示すようにパネル
本体11に端面側に曲折してもよい。
【0027】このように、上記シールドパネル4にあっ
ては、磁気シールドプレート12および電波シールドプ
レート13が、パネル本体11を挟んでそれぞれ重合さ
れ全体では両面でそれぞれ二重構造となっており、加え
て、磁気シールドプレート12は一方の側および他方の
側とも多重(複数枚枚重ね)に積層されているため、こ
れを使用してシールドルームを形成すると、磁気シール
ドおよび電波シールドを同時に且つ極めて有効且つ確実
に実行し得るという利点がある。
【0028】また、シールドパネル4自体が厚板状に形
成されていることから、それ自身での自立が可能であ
り、これがため、シールドルーム10の形成に際して
は、支柱が不要となり、施設するための工事を能率良く
行うことができるばかりでなく、その分、シールドルー
ム10の外壁部分の占める面積が少なくなることから、
当該シールドルーム10の有効面積を広くすることがで
き、施設するための工事も能率良く行うことができ、更
に、磁気シールドと電波シールドの工事も一度に成し得
ることから、工事を迅速に且つ確実に成し得るという利
点がある。
【0029】前述した連結部材2,3は、本実施形態で
は、断面U字状で且つ長尺状の平板状部材によって形成
されている。この連結部材2,3は、図1に示すよう
に、同一面上に配設された各シールドパネル4の突き合
わせ部分(隙間Sの部分)をその両側から(内側と外側
から)覆うようにして、当該各シールドパネル4の突き
合わせ部分の両側に連結装備されている。
【0030】符号2A,3Aは、それぞれ外側連結部材
2と内側連結部材3の各両端部に設けられた外側突出部
を示す。この外側突出部2A,3Aは、各連結部材2,
3の強度を強化するためのもので、各両側端部が曲折さ
れることによって形成されている。
【0031】この連結部材2,3は、鋼板等の導電性を
備えた磁性部材で形成されている。具体的には、鋼板の
両面に亜鉛(Zn)をコーティングしたものが使用され
ている。このため、シールドルームの内部側からみる
と、シールドパネル4の突き合わせ部分においては連結
部材2,3によって連続した磁気回路が形成され、且つ
連結部材2,3が導電性部材でもあることから電波シー
ルドも二重になされていることとなり、かかる点におい
て当該連結部分での磁気シールドおよび電波シールドは
二重壁面を形成し、当該性能を確実に保つこととなる。
【0032】又、この連結部材2,3による各シールド
パネル4の連結は、ボルト5A,5Bによって行われ
る。図1乃至図2に示すように、この実施形態では、内
側に位置する他方の連結部材3には、このボルト5A,
5B用のネジ穴3a,3bが設けられいる。このネジ穴
3a,3bは、前述した連結部材3の一部に絞り加工さ
れて成る絞り加工孔部分に形成されている。ここで、ネ
ジ穴3a,3bは、これに代えてナットを溶接したもの
であってもよい。
【0033】連結部材2,3は、その両端の各突条部2
A,3Aが外部に向けて突出した状態(即ち、各平坦部
が各シールドパネル4の端部外面に当接した状態)に配
設されて当該各シールドパネル4の端部を連結するよう
になっている。そして、このネジ穴3a,3bに向け
て、前述したボルト5A,5B、パネル本体11および
その両面に積層された磁気シールド12,電波シールド
13を貫通して装備され、これによって一方の他方の連
結部材2,3が連結されるようになっている。
【0034】このように、本実施形態では、前述したシ
ールドパネル4の突き合わせ部相互間に所定の隙間Sを
設けると共に、この隙間Sの両側に、外側に突出部2A
(又は3A)を有する断面U字状の連結部材2,3で隙
間Sを覆うように配置し、この一方と他方の連結部材
2,3をパネル本体11をはさんでボルト止めによって
連結するようになっている。
【0035】このため、かかる連結作業は、ボルト5
A,5Bによる各シールドパネル4相互の連結であるこ
とから、シールドルームの組み立ては現場で容易に且つ
迅速に成し得るという利点がある。
【0036】 ここで、上記実施形態では、連結部材2を
断面U字状で且つ長尺状の平板状部材によって形成した
場合を例示したが、断面逆U字状で且つ両端部に外側に
延設された固定用取付部を備えた形状であってもよい。
【0037】 また、符号15は内装用のボードおよび内
装用のクロス部を示す。この内装用のボードおよびクロ
ス部は、電波シールド板13に取付けられた内装用取付
け金具によって固定されている(図示せず)。更に、図
2において符号16は床側シールド部材を示す。
【0038】図3は、シールドルームのコーナ領域の構
造を示す部分横断面図である。この図3に示すコーナ領
域は、直角に当接するパネル組み立て体1の相互間を連
結する構造を示もので、符号21は外側連結部材を示
し、符号22は内側連結部材を示す。
【0039】この場合、図3では、当該図中の上側に位
置するシールドパネル4の端部側面に図1内の下側に位
置するシールドパネル4の端部端面が当接し、これによ
って、一方と他方の各パネル組立体1の端部が、相互に
直角に接した状態を示す。
【0040】前述した外側連結部材21と内側連結部材
22は、このコーナ領域の一部を成し、この各連結部材
21,22に挟持されて、当該一方と他方の各パネル組
立体1の連結部(シールドルームのコーナ領域)が構成
されている。
【0041】ここで、図3内の上側に位置するシールド
パネル4は、外側連結部材21と内側連結部材22とに
よって挟持された部分が、内側連結部材22からパネル
本体2部分を貫通して装備された外側連結部材21に形
成されたネジ穴21aに螺合されるボルト5Aによっ
て、まず、当該内側連結部材22と外側連結部材21に
一体的に連結される。
【0042】これに対し、図3内の下側に位置するシー
ルドパネル4は、外側連結部材21と内側連結部材22
とによって挟持された部分が、外側連結部材21からパ
ネル本体2部分および内側連結部材22を貫通して装備
されボルト5Bによって、当該外側連結部材21と内側
連結部材22に一体的に連結される。
【0043】これにより、前述した一方と他方の各パネ
ル組立体1の連結部(シールドルームのコーナ領域)が
形成されるようになっている。ここで、上記外側連結部
材21と内側連結部材22は、いずれも前述した連結部
材2と同一の素材で且つ同一に処理されたもの(表面に
亜鉛がコーティングされたもの)が使用されている。
又、符号21A,22Aは、それぞれ外側連結部材21
と内側連結部材22の各両端部に設けられた外側突出部
(突状部)を示す。この外側突出部21A,22Aは、
各連結部材21,22の強度を強化するためのもので、
各側端部が曲折されることによって形成されている。
【0044】このため、この一方と他方の各パネル組立
体1の連結部(シールドルーム10のコーナ領域)も、
当該各パネル組立体1におけるシールドパネル4相互間
の連結と全く同一の磁気的,電気的条件で連結されるこ
ととなり、かかる点において、当該連結部(シールドル
ーム10のコーナ領域)においても、良好な磁気シール
ド及び電波シールドを実現することができる。
【0045】ここで、前述した図4において、符号15
は内装用クロスを示し、符号10Aは開閉ドアを示す。
この開閉ドア10Aにも、前述した図1におけるシール
ドパネル4とほぼ同様の磁気シールドおよび電波シール
ドが施されている。
【0046】次に、上記第1の実施形態の作用について
説明する。
【0047】まず、図4において、MRI装置100を
作動させると、当該MRI装置100の周囲には強烈な
磁界が発生する。これに対し、シールドルーム1を構成
する各パネル4は、磁気シールドプレート12がシール
ドルーム1の内側と外側に装備されていることから、
部に発生する強烈な磁気が外部に漏洩するのを二段階に
て遮蔽し、外部へ漏れる漏洩磁界強度を外部に悪影響を
与えない程度に低減する。このため、ペースメーカ等を
備えた患者がシールドルーム1の側を歩行しても、当該
ペースメーカの動作には何らの不都合をも与えないよう
になっている。
【0048】一方、MRI装置100は、人体内から派
生して外部に出力される微弱な磁気共鳴信号を捕捉する
ためのものであり、前述したように、外部から雑音電波
が到来すると、その影響を受けてMR画像の形成に支障
を来す。これに対し、上述したようにシールドルーム1
を構成する各パネル4は、電波シールドプレート13が
シールドルーム1の内側と外側に装備されていることか
ら、磁気シールドの場合と同様に二段階にわたってこれ
を遮蔽し、外部から到来する電波の殆どを完全に遮蔽す
る。このため、内部のMRI装置100の画像形成には
何ら悪影響を与えないこととなる。
【0049】このように、磁気シールドと電波シールド
の二つのシールド機能を備えたシールドルーム1の形成
に際して、上述したシールドパネル4又はパネル組立体
1を使用することにより、MRI撮影室の占有面積を従
来のものよりも幾分広めに形成することができ、同時に
シールド効果が高められ且つ組立作業を迅速に成し得る
シールドルーム1を得ることが可能となる。
【0050】〔第2の実施の形態〕 次に、第2の実施形態を、図5乃至図6に基づいて説明
する。この図5乃至図6に示す第2の実施形態は、前述
した図1における第1の実施形態で装備した断面U字状
の連結部材2,3と同等の連結部材32,33を、図1
の場合とは異なり、図5に示す如く逆向きに装備した点
に特徴を備えている。図6は、図5の矢印K方向からみ
た正面図の一部を示す。
【0051】ここで、連結部材32,33の内、一方の
連結部材32は、図5に示すように、断面U字状の長尺
部材本体32Aと、この長尺部材本体32Aの両側に設
けられた突条部32aと、長尺部材本体32Aの所定箇
所に設けられたボルト止め用の貫通孔32Aaと、この
貫通孔32Aaを挟んで前述した長尺部材本体32Aの
内面側を適度に仕切ると共に当該長尺部材本体32Aの
強度を補強する複数の仕切り板32Abとを備えた構成
となっている。
【0052】又、他方の連結部材33は、図6(B)に
示すように、断面U字状の長尺部材本体33Aと、この
長尺部材本体33Aの両側に設けられた突条部33a
と、長尺部材本体33Aの所定箇所に設けられたボルト
用のねじ穴33Aaと、このねじ穴32Aaを挟んで前
述した長尺部材本体32Aの内面側を適度に仕切ると共
に当該長尺部材本体32Aの強度を補強する複数の仕切
り板33Abとを備えた構成となっている。ここで、他
方の連結部材33のねじ穴32Aaは、絞り加工穴に形
成されている。
【0053】更に、各仕切り板32Ab,33Abは、
いずれも長尺部材本体32A,33Aに対して内側で当
該長尺部材本体32A,33Aを横切るようにして一体
的に固着されている。このため、この連結部材32,3
3を図5に示すように装備しても、一方と他方のシール
ドパネル4,4を図1の場合と同様に有効に連結するこ
とができる。その他の構成は前述した図1の実施形態と
同一となっている。
【0054】そして、この場合、連結部材32,33が
ボルト5A,5Bによってシールドパネル4,4に連結
されると、当該ボルト5A,5Bの締め付け力によって
長尺部材本体32A,33Aの両側に設けられた突条部
32a,33aの先端部がシールドパネル4,4の表面
側の電波シールドプレート13,13に強力に押し付け
られる。これによって、当該箇所の接触抵抗が小さくな
り、かかる点において各シールドパネル4,4の表面側
に積層された一方と他方の電波シールドプレート13,
13の相互間の電気抵抗を低減することができ、各電波
シールドプレート13による電波シールドの効果をより
強化することができる。その他の作用効果は、前述した
図1に実施形態と同一となっている。
【0055】次に、上記各実施形態に共通する磁気シー
ルド及び電波シールドの夫々の機能について詳述する。
【0056】〔磁気シールドについて〕 磁気シールド(即ち、磁気遮蔽)を行うための必要条件
としては、少なくとも遮蔽を必要とする空間が所要の厚
さをもつ磁性体によって閉じられていなければならな
い。かかる条件は、内部に磁極を持つ磁界発生源が存在
する場合、該磁界発生源の磁界の拡がりを可能な限り、
所要空間内に留めたい時であっても、又外部に磁界発生
源があって、その磁界の影響を所要空間内において可能
な限り小さくしたい時であっても、必要な条件である。
【0057】この必要条件は、所要空間を所定の厚さを
持つ三次元閉空間磁路を形成することと等価である。従
って、遮蔽性能は、当該閉空間を形成する壁面磁気回路
の磁気抵抗(リラクタンス)の大小によって左右される
こととなる。
【0058】ここで、図7(a)に示すごとき長方体状
の筐体を想定し、これを厚さtなる磁性体板12’で作
り、この筐体の内部に磁極を持つ磁界発生源を置いた場
合を考える。この場合、当該磁界発生源による磁場の拡
がりを出来る限り小さく抑えための理論的背景を検討す
る。今、図7(b)に示すように、壁面磁性材の厚さを
t〔m〕,透磁率をμ〔H/m〕とし、壁面磁性材の単
位長当りの断面積をAとする。また、磁路の長さをL0
〔m〕とすると、 R0 =L0 /(μ・A)=1/(μ・t)〔H〕-1 ………… となる。ここで、Hはヘンリー(単位)と示す。このR
0 は、透磁率μが大なれば大なる程小さく、かつ板厚t
が大きい程小さくなる。つまり壁面の磁性体材料の透磁
率が大きく、かつ板厚tが厚い程遮蔽性能が高いという
ことになる。
【0059】ところが、一般に磁気シールド室を形成す
る場合、連続した一定の厚さを有する均質磁性壁面体で
空間を閉じることは不可能である。つまり磁性体板1
2’には継ぎ目を派生することが必要となる。
【0060】この継ぎ目は、磁気抵抗を増大せしめるこ
ととなり、従って、当該継ぎ目においては磁束が漏洩
し、遮蔽性能が低下する。このため、従来技術による磁
気遮蔽室においては、図8(a)に示すように、磁性体
板12’を重ね合わせて磁路の磁気抵抗の増大を防ぐ措
置が採られていた。しかしながら、このような措置は、
電波シールドと磁気シールドを別個に施行する場合には
比較的に容易であるが、両者を一体化した厚みのある自
立壁面パネルによる電波及び磁気シールドを行う場合に
は容易ではない。
【0061】そのため、この厚みのある自立壁面パネル
によって電波及び磁気シールドを行う場合には、電波シ
ールド機能がパネル間の接合時における接触抵抗の低さ
に依存することから先ず電波シールド性能を優先せねば
ならない。このため、前述した図1に示した如く、電波
シールドプレート13の接合時の接触抵抗を優先した連
結法を採用せねばならない。この結果、磁性体板1
2’,12’間には図8(b)に示すように必然的に
Sを生じせしめることとなる。この隙間Sは、先に述
べたごとく空間を所定寸法に構成せしめるための寸法調
整用として必要不可欠である。
【0062】一方、この隙間Sは、磁気回路においては
壁面の磁気抵抗を増大させ、漏洩磁束を派生し、磁気遮
蔽性能を劣化せしむる。ここで、図8(b)における磁
気回路において、壁面パネル間にSなる長さの隙間を設
けると当該隙間S部分における単位長当りの磁気抵抗R
1 は、記号Aを磁性体板13の単位長さ当りの断面積と
すると、 R1 =S/(μ0 ・A)=S/(μ0 ・t) ………………… となり、式との比は、 (R1 /R0 )=(μ/μ0 )・S=μr ・S ……………… となる。ここで、μ0 =4π×10-7〔H/m〕,μr
は比透磁率を示す。
【0063】そして、今、ここで、例えば、S=1〔c
m〕=10-2〔m〕としても、比透磁率μr が102
上であれば、R1 >R0 となるため、磁束の漏洩は免が
れない。更に、良好な磁気シールドを期待して磁気抵抗
の低い、即ちμr の大きな磁性材料を選択すると、式
よりR1 ≫R0 となって、漏洩磁束はさらに増大する結
果をとなり、シールド性能が劣化してしまう。
【0064】これに対し、前述した実施形態によって成
るパネル接合形式の電波/磁気シールド室においては、
図1に示すごとくパネル間の連結部材2として接触面に
おいて、例えば亜鉛,銅等の良好な導電性金属でコーテ
ィングされた鉄等の磁性材料を用い、かつ、電波シール
ドプレート13を介して磁性体材料による磁気シールド
プレートとかなりの面積をもって対向した状態で配設さ
れている。
【0065】従って、この場合の等価的な磁気回路は図
9のごとくなり、前述した隙間Sによる回路抵抗の低下
が阻止され、良好な電波/磁気シールド機能を実現出来
るという効果をもたらす。
【0066】尚、図9の等価回路で、R0 は、図1にお
ける隙間Sの場における左側磁気シールドプレートの磁
気回路抵抗を表わす。又、R0 ’は、連結部材2によっ
て接合された右側磁気シールドプレートの磁気回路抵抗
を表わす。パネル寸法,形状が左右で同一ならば、R0
=R0 ’である。
【0067】更に、R2 は連結部材2(図1参照)の磁
気回路抵抗を表わし、R3 は電波シールドプレートを介
して対向配設された連結部材2と磁気シールドプレート
12との間に生ずる磁気回路抵抗を表わしている。
【0068】図1における連結部材2の幅をLw ,厚さ
dとすると、該部材の隙間Sに沿った単位長当りの磁気
抵抗R3 は、電波シールドプレートが厚さδなる非磁性
体である場合、 R3 =δ/〔μo ・〔(Lw −S)/2〕〕〔H〕-1 ……… となり、連結部材2の透磁率μ’とすれば、R2 は、 R2 =Lw /μ’・d 〔H〕-1 ……………………………… となる。
【0069】ここで、前述した式と式とを比べてみ
ると、「S≫δ」より、「(Lw −S)/2≫A」と成
る。又、前述した式と式とを比べたとき、「μ’≫
μ0 , d>t」とすると、R1 ≫R2 となることも明
らかであり、従って、R1 は無視できることとなり、
Sの影響を受けない良好な磁気シールド空間を実現で
きることになる。
【0070】これを具体的な数値によって更に詳述する
と、図1において、磁気シールドプレート21としてμ
r =3,000なる磁性体板を用い、その厚さtを1
〔mm〕とする。そして、電波シールドプレート13
に、δ=1〔mm〕の例えば銅板(非磁性体)を採用し
たとする。また、連結部材2として、厚さd=3.2
〔mm〕,μr =900なる磁性体材料を用い、電波シ
ールドプレートとの電気的接触面に数10ミクロン程度
の厚さを有する銅箔を敷設したとする。更に、S=10
〔mm〕,Lw =80〔mm〕に設定すると、
【0071】式は、 R0 =1/(4π×10-7×3×103 ×10-3) =1/(1.2π×10-6) ≒2.7×105 〔H〕-1 ………………………… となる。式は、 式は、 R3 =10-3/(4π×10-7×35×10-3) =1/(140π×10-7) ≒2.3×104 〔H〕-1 となるが、ここでは薄い銅箔の厚さを無視している。
【0072】式は、 R2 =8×10-2/(4π×10-7×9×102 ×3.2×10-3) =8×10-2/(1.15π×10-6) ≒2.2×104 〔H〕-1 となる。
【0073】即ち、R0 ,R1 ,R2 は、それぞれ、R
0 =2.7×105 〔H〕-1,R1 =8×106 〔H〕
-1 ; R2 =2.2×104 〔H〕-1,R3 =2.3×
104 〔H〕-1となり、又、図9の等価回路では、2R
3 +R2 =6.8×104 〔H〕となり、更に、2R3
+R2 ≪R1 であるから、R1 を無視できることができ
る。
【0074】一方、図5における連結部材32は、電波
シールド性能を重視したため、面接触の接触面積を減ら
し、接合ネジ5A,5Bによる締め付け圧力が接触面で
強くかかる構造を採っている。そのため、磁気回路的に
は接触面における磁気抵抗が大きくなり、d=3.2
〔mm〕のとき、 R3 =10-3/(4π×10-7×3.2×10-3) =1/(1.3π×10-6) =2.4×105 となるが、それでも、R1 よりは1ケタ小さいので、R
1 を無視することができる。このように、上記各実施形
態によると、パネル形成による電波/磁気のシールド室
を容易に且つ高性能に実現できることになる。
【0075】更に付言すれば、上記実施形態である図1
及び図5においては、壁面パネルのパネル本体11の両
面に、磁気シールド・プレート12が配設されている。
この二重構造は磁気回路としては並列であるから、主ラ
インの特性磁気抵抗R0 が「R0 /2」となるため、シ
ールド性能が大幅に向上することが示される。
【0076】〔電波シールド〕 電波シールド(即ち、電磁波遮蔽)を行うためには、遮
蔽を必要とする空間が導電度の優れた金属部材によって
閉じられることを必要としている。しかしながら、この
場合にも磁気シールドと同様に連続した金属部材で空間
を閉じることは不可能であり、継ぎ目を必要とする。こ
の継ぎ目のことはハンダ付け処理または溶接などを用い
る方法が最も確実な遮蔽効果を期待できるものの、施工
法としては大変時間がかかり、また熱を伴うため出火等
の危険をも伴う。
【0077】一方、パネル工法はこれらの難点を回避で
きる特徴があるが、ボルト等にてパネル同志を結合する
ため、相隣る接合部間の接触抵抗が大きくなったり、細
隙が生じることとなり、高い周波数の電磁波に対する遮
蔽効果が劣化する。図10は、相隣る2枚のパネルを表
裏2枚を平板により接合した場合の断面図を示してい
る。この図10においては、一般に連結部材2’が薄い
ほど、また接合用ボルトあるいはネジの間隔が広いほ
ど、遮蔽効果は悪くなることが知られている。ここで、
符号13’は電波シールドプレートを示し、符号11は
図1の場合と同様のパネル本体を示す。
【0078】そこで、上記実施形態においては、図1に
示すごとく連結部材2に折返し部2Aを設け、接合用ネ
ジ5A,5Bの締め付け時に生ずる細隙を防ぐと共に締
め付けの力が接触抵抗を少なくするように有効に働くよ
うになっている。更に又、前述した図5,図6に示す実
施形態では、図1の連結部材2を表裏逆に使用し、折返
し部32aにより、接合ネジ5A,5Bの締め付け力が
小さな面積に懸るようになし、接合部の抵触抵抗を著し
く小さくするようにしてある。
【0079】ここで、このパネル間接合部材におけるネ
ジ締め付け時に派生するパネルを接合部材間の接触抵抗
と図11に示したごとき連結部材2’の口空け等の遮蔽
効果に対する影響を詳述する。図11は、図10におけ
る矢印M方向から見た部分断面図を示す。
【0080】今、遮蔽室において、接合部を境として室
外自由空間の特性アドミッタンスをY0 ,室内側をY0
’とし、接合部における部材のネジによる締め付けに
より派生するコンダクタンス及びサセプタンスを夫々
G,Bとすると、接合部の電磁波に対する等価回路は、
ほぼ図12のごとく表わすことができる。コンダクタン
スGは接触抵抗Rの逆数であり、サセプタンスBは図1
1に示した連結部材2’のたわみによる口空けで生ずる
口の長さaに依存するサセプタンスである。
【0081】そして、ここでは、上述した実施形態の有
効性を簡単に説明するため、Y0 ’=Y0 とし、コンダ
クタンスG,サセプタンスBをY0 で規格化した値とす
ると、遮蔽効果を示す電力透過係数1T12 は、 1T12 =4(1+G)/〔(2+G)2 +B2 〕…………… で示される。ここで、「1T1」はTの絶対値を示す
(以下、同じ)。
【0082】尚、この式におけるコンダクタンスGと
サセプタンスBは接合用ネジのネジとネジの間に生ずる
アドミッタンスを考えているため、サセプタンスBが存
在するときはコンダクタンスGは最早接触コンダクタン
スではなく、スリットの入力コンダクタンス分と考える
べきであり、サセプタンスBが存在しないときはコンダ
クタンスGを接触コンダクタンスと考えることとする。
【0083】今、サセプタンスB=0 とおくと、 1T12 =〔4(1+G)/(2+G)2 〕/〔4/(12+G)〕 (G→大) ……………………… となるから、遮蔽効果は1T12 が小さい程大きいこと
になる。これはコンダクタンスGが大きい程1T12
小さくなることが示す。コンダクタンスGは、接触抵抗
Rの逆数であるから、「R→小」となれば「G→大」と
なる。
【0084】即ち、本実施形態における図1の連結部材
2に設けられた折返し部2Aは、ネジの締め付けに伴う
サセプタンスBの発生を防止するために効果を発揮し、
また図5においては、締め付けの力が端部に設けられた
突条部32a部分に集中するため、コンダクタンスGを
更に大きく採れ、「1T12 →0」に近づけるため、シ
ールド性能が向上する。また、図6における連結部材3
3の仕切り板(横方向リブ)33Abは、ボルト5Aに
よるネジ締め付けで発生しやすいサセプタンスBを0に
保つために設けられたものである。
【0085】
【発明の効果】本発明は以上のように構成され機能する
ので、これによると、磁気シールドプレートおよび電波
シールドプレートがパネル本体を挟んでそれぞれ装備さ
れ全体では二重構造となっており、このため、これを使
用してシールドルームを形成すると、当該シールドルー
ムの内と外とと極めて有効に磁気シールドおよび電波シ
ールドをすることが可能となる。
【0086】又、シールドパネル自体が軽量化されたパ
ネル本体を挟んで厚板状に形成されていることから、そ
れ自身での自立が可能であり、これがため、シールドル
ームの形成に際しては、支柱が不要となり、施設するた
めの工事を能率良く行うことができるばかりでなく、そ
の分、シールドルームの外壁部分の占める面積が少なく
なることから、当該シールドルーム全体を小型化するこ
とができる。
【0087】更に、連結部材を用いてシールドパネルの
連結に際しては当該連結部を覆うようにして連結部材を
装備したので、例えば連結部のシールドパネル相互間に
隙間を設けての調節が可能となり、従って、現場での組
み立て調整を円滑に実行することができる。このため、
シールドルームの組み立て工事を能率良く行うことがで
き、又、磁気シールドと電波シールドの工事を一度に成
し得ることから、工事を迅速且つ確実に成し得るという
従来にない優れたシールドパネル組立体を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す部分断面図であ
る。
【図2】図1中の矢印K側から見た一部省略した正面図
である。
【図3】図2に開示したシールドパネル組立体の連結用
角部(シールドルームのコーナ領域の構造)を示す部分
横断面図である。
【図4】図1に開示したシールドパネル組立体に基づい
て形成したシールドルームの例を示す概略説明図であ
る。本発明の第1の実施形態を示す部分断面図である。
【図5】本発明の第2の実施形態を示す部分断面図であ
る。
【図6】図5中の矢印K側から見た一部省略した正面図
である。
【図7】磁気シールドの原理を説明するための説明図
で、図7(a)は磁気シールドの閉空間を示す説明図、
図7(b)は図7(a)における壁面磁性材料の例を示
す説明図である。
【図8】磁気シールドの原理説明用の壁面の連結状態を
示す説明図で、図8(a)は磁気シールドプレートを重
ねて連結した場合を示す説明図、図8(b)は磁気シー
ルドプレートの端部を幾分空隙を隔てて突き合わせた場
合に生じる漏洩磁束の状態を示す説明図ある。
【図9】図1に開示した磁気回路を電気的に表示した場
合の等価回路を示す説明図である。
【図10】図1に開示した磁気回路の原理的説明をする
ための説明図である。
【図11】図10における連結部材にたわみが生じた場
合の例を示す説明図である。
【図12】図10に示す構造の遮蔽室における接合部の
電磁波に対する概略等価回路を示す説明図である。
【図13】従来技術におけるシールドルームの例を示す
説明図である。
【符号の説明】
1 シールドパネル組立体 2,3,32,33 連結部材 4 シールドパネル 5A,5B ボルト 11 パネル本体 12 磁気シールドプレート 13 電波シールドプレート 32Ab,33Ab 仕切り板S 隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−254639(JP,A) 特開 平4−83396(JP,A) 特開 昭62−172799(JP,A) 特開 昭63−98198(JP,A) 特開 昭63−268298(JP,A) 特開 昭64−76800(JP,A) 特開 平2−258244(JP,A) 特開 平7−256659(JP,A) 特開 平8−296287(JP,A) 特開 平9−270593(JP,A) 特開 平10−17081(JP,A) 特開 平10−51176(JP,A) 特開 平10−209667(JP,A) 実開 平6−13197(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05K 9/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一面上に配設された複数のシールドパ
    ネルを備え、当該隣接する各シールドパネルを連結部材
    によって連結して成るシールドパネル組立体において、 前記シールドパネルを、軽量部材からなるハニカム構
    造で且つ厚板状に形成されたパネル本体と、このパネル
    本体の両面にそれぞれ装備された磁気シールドプレート
    及び電波シールドプレートから成る積層構造のシールド
    プレートとを備えた構成とすると共に、 前記パネル本体の両面にそれぞれ装備された積層構造の
    シールドプレートを、前記パネル本体に当接する側に磁
    気シールドプレートを配置すると共に当該磁気シールド
    プレートの外側に電波シールドプレートを配設した構造
    とし、 前記各シールドパネルの突き合わせ部分の相互間に組み
    立て誤差吸収用の所定の隙間Sを設けると共に、当該隙
    間Sを覆うようにして断面U字状の一対の連結部材を前
    記各シールドパネルの突き合わせ部分に配設し、 この一対の連結部材を導電性を備えた磁性部材で形成す
    ると共に、この一対の各連結部材と前記各シールドパネ
    ルの端部とをボルト止めによって個別に貫通し一体化し
    たことを特徴とするシールドパネル組立体。
  2. 【請求項2】 前記ハニカム構造で厚板状のパネル本体
    を、紙を素材として形成したことを特徴とする請求項1
    記載のシールドパネル組立体。
  3. 【請求項3】 前記パネル本体の両面に装備されたシー
    ルドパネルを構成する電波シールドプレートの両端部
    を、前記パネル本体の端部に沿って曲折したことを特徴
    とする請求項1又は2記載のシールドパネル組立体。
  4. 【請求項4】 前記連結部材を、亜鉛をコーティングし
    た鉄板で形成したことを特徴とする請求項1又は2記載
    のシールドパネル組立体。
JP11031875A 1999-02-09 1999-02-09 シールドパネル組立体 Expired - Fee Related JP3033826B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11031875A JP3033826B1 (ja) 1999-02-09 1999-02-09 シールドパネル組立体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11031875A JP3033826B1 (ja) 1999-02-09 1999-02-09 シールドパネル組立体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP3033826B1 true JP3033826B1 (ja) 2000-04-17
JP2000232298A JP2000232298A (ja) 2000-08-22

Family

ID=12343223

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11031875A Expired - Fee Related JP3033826B1 (ja) 1999-02-09 1999-02-09 シールドパネル組立体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3033826B1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113143245A (zh) * 2020-04-30 2021-07-23 佛山瑞加图医疗科技有限公司 一种移动式磁共振系统

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005192857A (ja) * 2004-01-08 2005-07-21 Toshiba Corp 核磁気共鳴装置
JP5234977B2 (ja) * 2009-03-13 2013-07-10 株式会社熊谷組 電磁シールド構造
JP5404272B2 (ja) * 2009-09-13 2014-01-29 鹿島建設株式会社 磁気シールド工法及び構造
JP5601962B2 (ja) * 2010-10-18 2014-10-08 吉之 黒田 電磁遮蔽室
JP7079481B2 (ja) * 2018-05-29 2022-06-02 石田鉄工株式会社 磁気シールドルーム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113143245A (zh) * 2020-04-30 2021-07-23 佛山瑞加图医疗科技有限公司 一种移动式磁共振系统
CN113143245B (zh) * 2020-04-30 2023-12-05 佛山瑞加图医疗科技有限公司 一种移动式磁共振系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000232298A (ja) 2000-08-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3654919B2 (ja) 電磁遮蔽出入口構造、電磁遮蔽構造及び電磁遮蔽室
JP4347847B2 (ja) 開放型磁気シールド構造及びその磁性体フレーム
EP1470746B1 (en) Wall element for magnetically shielded room and magnetically shielded room
EP0467179A2 (en) Construction of shielded rooms using sealant that prevent electromagnetic and magnetic field leakage
JP3033826B1 (ja) シールドパネル組立体
JP6381295B2 (ja) 撮影装置
CN105386630A (zh) 一种微波暗室及其屏蔽壳拼装结构
JP2902069B2 (ja) シールドルーム
JP3781814B2 (ja) 変動磁場シールド工法
JPH01145049A (ja) Mri装置用電磁波シールド室
JP5404272B2 (ja) 磁気シールド工法及び構造
CN205276984U (zh) 一种微波暗室及其屏蔽壳拼装结构
JPH08222883A (ja) 電磁波遮蔽構造体
JPH07109950B2 (ja) 電磁シールドルームと、その扉枠と窓枠
JPH01102999A (ja) 核磁気共鳴イメージング装置用電磁波シールド室
CN110972427A (zh) 一款适用于复杂环境下的机箱
JP2804848B2 (ja) シールドルームおよび電波暗室の製造方法
JPH03121048A (ja) Mri用シールドルーム
JP2583512Y2 (ja) シールドパネルの連結構造
JP2015005535A (ja) 広周波数対応型磁気シールドパネル及び構造
JPH0625040Y2 (ja) 電磁シールドパネルの接合装置
JP2000183580A (ja) 磁気シールドルーム
JPH03199546A (ja) 電波シールドパネル構造体
JP2012074457A (ja) 磁気シールド補助装置及び磁気シールドシステム
JP2009046857A (ja) シールドパネル及びシールドパネル連結構造並びにこれらを用いたシールド壁体、シールドルーム及びその構築方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20000201

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees