JP3033074B2 - 開口径規制装置付カメラ - Google Patents

開口径規制装置付カメラ

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JP3033074B2
JP3033074B2 JP1077811A JP7781189A JP3033074B2 JP 3033074 B2 JP3033074 B2 JP 3033074B2 JP 1077811 A JP1077811 A JP 1077811A JP 7781189 A JP7781189 A JP 7781189A JP 3033074 B2 JP3033074 B2 JP 3033074B2
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清 當摩
隆 島村
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は自動焦点合わせ機能(以下AFという)、自動
的にシャッタの露光開口及び露光時間を制御する機構
(以下AEという)及び被写体距離に応じてズーミングが
できる機能(以下ズームという)等を備えたコンパクト
カメラに関し、特にそのシャッタの開口径規制に関す
る。
〔従来の技術〕
上述したタイプのコンパクトカメラにおいては従来か
らシャッタ羽根の連続的開閉駆動を行なう為に順逆双方
向に駆動トルクを発生できる駆動装置例えばムービング
マグネット型電磁アクチュエータやステッピングモータ
を用い、この駆動トルクを作動機構を介して羽根に伝達
しAEを行なっていた。又AE機構とは別にズームを行なう
為のズーミング機構を具備していた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら従来のレンズシャッタを有したズームレ
ンズ系を具備するカメラにおいてはレンズ系の絞り径が
ズーミングによる焦点距離の変化にかかわりなく一定で
ある方式が採用されており、複雑な絞り径規制の必要を
なくしている。しかし一方絞り値(F値)はF=開口径
/焦点距離で決定されるため、ズーム比の大きなレンズ
の場合にあっては一定の開口径であれば短焦点側と長焦
点側とでF値が変わってしまうものである。このため市
場の最近の傾向として要望される長焦点側でも明るいつ
まりF値の小さなレンズを得るためには短焦点側ではか
なりの所謂大口径となり画質の点で逆に劣る傾向があら
われるようになってしまった。このためにレンズ設計に
おける自由度が減り、性能を確保するためにはレンズ枚
数を増やしたり、量産に適さない形状や寸法精度が要求
され、カメラの小型化低コスト化に悪影響を及ぼしてい
る。又仮にかかる高性能のレンズ系を用い無い場合に
は、焦点距離の変化に応じて絞り径を調節できない為ま
た、前述の理由もあって一定品質以上の写真画像が得ら
れ難いという問題点が有った。
本発明はかかる従来例の問題点を解決する為に簡単な
機構で焦点距離の変化に応じて絞り径を調節する事ので
きるコンパクトカメラを提供する事を目的とする。
〔問題点を解決する為の手段〕
本発明の適用されるカメラ装置は露出開口と露出時間
を決める為にレンズ系の開放及び遮閉を行なう可動羽根
部材と、該羽根部材に係合し所定の軌跡に沿って順逆双
方向に変位する事により順方向変位時該羽根部材の開放
作動を行ない逆方向変位時該羽根部材の遮閉作動を行な
う為の作動機構を有している。該作動機構にはこれを順
逆双方向に変位させる為に双方向トルクを切り換え可能
に発生する駆動機構が係合している。羽根部材及び作動
機構は開口を有する基板に載置されている。又該基板の
周辺にはレンズ系の少くとも一部と連動しておりズーミ
ングによる焦点距離の変化にともなって可動する筒部材
が配置されている。本願発明にかかるカメラ装置はさら
にその特徴部分として該筒部材に固定されその移動とと
もに該作動機構の変位軌跡内に進入しその順方向変位量
を規制する事により該羽根部材の最大到達開放作動量を
決定する為の規制部材を含んでいる。
〔作用〕
本発明によれば、まず露光に先だって被写体距離に応
じてズーミング操作が行なわれ可動筒部材が設定位置に
移動される。この移動と一体となって規制部材も移動
し、所定量分だけ作動機構の変位軌跡内に進入する。
次に露光操作の為に駆動機構が始動され、これに連動
して作動機構は所定の変位軌跡に沿って休止位置から順
方向に変位するがやがて規制部材に当接し順方向変位量
が規制される。この結果羽根部材の開放作動も停止し最
大到達開放作動量が決定される。この一連の作用により
ズーミングにともなう焦点距離の変化に応じてレンズ系
の絞り径が制御できる。一般には焦点距離が小さくなる
程最大到達開放作動量を小さくする様に制御し、その量
はレンズ系の性能により決められる。
〔実 施 例〕
以下図面に従って本発明の好適な実施例を詳細に説明
する。第1図は本発明にかかるカメラ装置の構成要素の
うちAEを行なうシャッタ部回りの分解斜視図である。図
示する様に駆動機構に例えば電磁アクチュエータ1から
構成されており、その下面部には矢印で示す様に順逆双
方向に所定のトルクで所定の軌跡に沿って変位する駆動
ピン2が装着されている。作動機構は作動レバー3から
構成されており、軸穴4及び駆動ピン2と係合する長穴
5を有する。又作動レバー3の下面には軸穴4から離間
して作動ピン6及び7が植立されている。作動レバー3
は駆動ピン2の変位に応じて軸穴4を中心としてやはり
順逆双方向に所定の軌跡に沿って揺動変位する。
基板8は中央にレンズ系の為の開口9及び作動ピン6
及び7を下面側に逃がす為の逃げ穴10及び11を有する。
又基板8の上面には作動レバー3の軸穴4と係合し軸支
する軸ピン12が設けられている。基板8の下面側には一
対の羽根14と羽根15(図示せず)が配置されている。羽
根14には軸穴16及び長穴17が設けられている。羽根14は
軸穴16を介して基板8に回動自在に載置され且つ長穴17
を介して作動ピン7に係合している。作動レバー3の揺
動により羽根14は開口9に関して開閉双方向に移動しシ
ャッタリングを行なう。
さて作動レバー3の変位規制を行なう規制部材は、基
板8の周囲に配置された規制カム22により構成されてお
り、規制カム22は作動レバー3の当接点21に当接可能な
傾斜カム面23を有する。規制カム22は図示しない可動筒
部材の内面軸方向に沿って固定されており可動筒部材の
軸方向移動と一体となって矢印で示す様に移動する。こ
の結果規制カム22のカム面23はその移動量に応じ作動レ
バー3の当接点21が描く変位軌跡内に進入する。
第2図は第1図に示す各部品を組み立てた後、基板下
面方向から見たシャッタ部回りの平面図であり、開口全
閉状態を示し、第3図は同じく開口全開状態を示す。第
2図に示す様に基板8を設けられた共通の軸ピン24に回
動自在に軸支された一対の羽根14及び15は作動レバー3
に固着された作動ピン7及び6によって各々基板中央部
に重なった状態で休止位置に保持され開口9を全閉して
いる。又軸ピン12の回りを揺動自在に軸支されている作
動レバー3もアクチュエータ1の駆動ピン2により図面
で時計方向極限の休止位置に保持されている。さらにア
クチュエータ1の駆動ピン2も図面で時計方向極限の休
止位置に置かれている。
この状態において、基板8の周辺部に配置された可動
筒部材25に固着された規制カム22はズーミングにともな
う可動筒部材25の軸方向移動に従って所定位置に置か
れ、そのカム面23が基板8の周端部に設けられた切り欠
き部20に入ってきて作動レバー3の当接点21と相対す
る。この結果カム面23は当接点21の変位軌跡中に進入す
る事となり、カム面23と休止位置にある作動レバー3の
当接点21の離間距離が作動レバー3の順方向変位量を規
定する事となる。なおカム面23の進入量は当然ズーミン
グによる焦点距離変化に応じて設定される事となる。
第3図は一対の羽根14及び15を第2図に示す休止位置
から開口全開位置に移動した状態の平面図である。図示
する様に、作動レバー3をその休止位置から反時計方向
すなわち順方向に作動させる事により、一対の羽根14及
び15は共通の軸ピン24を支点として互いに反対方向且つ
開口9から退避する方向に移動し開口9を全開する。羽
根14及び15の作動はこれらの羽根に設けられた長穴に挿
入された作動ピン7及び6を介して行なわれる。一方作
動レバー3は軸ピン12を中心としてアクチュエータ1の
駆動ピン2により所定の軌跡に沿って反時計方向すなわ
ち順方向に揺動される。この際駆動ピン2もその休止位
置から所定の軌跡に沿って反時計方向すなわち順方向に
変位する。
ところで第3図に示す場合では、規制カム22のカム面
23は、頂度羽根14及び15が開口全開位置に到った時作動
レバー3の当接点21と当接しこれを規制する様に設定さ
れている。従ってこの場合にはズーミングによる焦点距
離の変化に応じてレンズ系の絞り径をシャッタの全開口
径となる様に制御している。
しかしながら焦点距離の変化に応じてレンズ系の絞り
径をさらに小さくする場合には、可動筒部材25はさらに
軸方向に移動され、これと一体となって規制カム22の傾
斜カム面23はさらに深く作動レバー3の当接点21の変位
軌跡中に進入する。この結果カム面23は休止位置にある
作動レバー3の当接点21に接近し、作動レバー3の順方
向変位量は減少する。この結果、羽根14及び15は全開位
置に到る前に作動レバー3の当接点21と規制カム22のカ
ム面23との当接により停止され、所望の開放作動量並び
に所望のシャッタ最大到達開口径を得る事ができる。
第4図は本発明にかかるカメラ装置の主要部を示す展
開断面図であり、AF機構、AE機構及びズーム機構の一部
を示す。レンズ系は被写体側の第1レンズ群26(一部の
み図示)、中間の第2レンズ群27及びフィルム側の第3
レンズ群28(一部のみ図示)よりなる。前枠29及び後枠
30が互いに離間して配置されたズームガイド31で案内さ
れている。前枠29及び後枠30の間には第2レンズ群27を
保持する前レンズ筒32及び後レンズ筒33が配置され、前
後の枠29及び30に対して光軸方向に移動可能となってい
る。
AF機構は、前枠29に固定されたAF用ステッピングモー
タ34、後枠30に配置されピニオンギヤ35及び伝達ギヤ36
を介してステッピングモータ34により駆動されるAFカム
37、前後レンズ筒32と33を貫通して前レンズ筒32に固定
され且つAFカム37に当接しているAFピン38、前後の枠29
及び30の間に軸方向に沿って固定され前後レンズ筒32及
び33の軸方向移動を案内するAFガイド39、及び前後レン
ズ筒32及び33を後枠30に向って付勢するバネ部材40によ
り構成されている。
次にズーム機構は、手動又は自動のズーミング操作に
より第1レンズ群26及び/又は第3レンズ群28を軸方向
に沿って移動させレンズ系の焦点距離を変化させる為の
部材(図示せず)及び該部材の作動に応じて軸方向に直
線移動する前述の可動筒部材すなわちズーム環25と、該
ズーム環25に固着若しくは一体化された前述の規制カム
22から構成される。
最後にAE機構は後枠30に載置された前述の電磁式ムー
ビングアクチュエータ1、及び各々基板8に配置された
前述の作動レバー3と一対の羽根14,15とから構成され
ている。
次に第4図を参照して本発明にかかるカメラ装置の動
作をAF、ズーム及びAEの順に説明する。
AF動作はまずカメラ本体の測距手段(図示せず)によ
り被写体距離を測定しその距離に適する所定の段数に応
じた信号パルスを駆動制御回路からAF用ステッピングモ
ータ34に供給する。AF用ステッピングモータ34が回転
し、トルクを出力してピニオン35及び伝達ギヤ36を介し
てAFカム37を回動させる。なおAFカム37の初期休止位置
はカメラの仕様に合わせ上死点又は下死点に設定され
る。AFカム37の回動に従ってAFピン38は押し上げられ、
AFピン38のネジ部を介してこれと一体の動きをする前レ
ンズ筒32はAFガイド39に沿って前方へ移動する。この時
後レンズ筒33も同時に移動する。ただし前枠29及び後枠
30は軸方向に移動しない。移動するのは前後のレンズ筒
32及び33と羽根14及び15等である。又前後のレンズ筒3
2,33の軸方向前方への移動量を正確に制御する為にレン
ズ筒32,33は常にバネ部材40によって後方に付勢されて
いる。上述したAFの為の第2レンズ群27の最大移動量は
コンパクトカメラの場合、2mmから3mm程度であり、この
最大移動量を数十段階で分割し微細な焦点調節を行な
う。
次にズーム動作であるが、まず外部のズーム操作部材
(図示せず)を被写体距離に応じて操作し第1レンズ群
26又は第3レンズ群28を軸に沿って移動し所望の焦点距
離を設定する。この操作に応じてズーム環25が軸方向に
移動し、これと固着した調節カム22のカム面23が作動レ
バー3の当接点21の変位軌跡内に所定の量分進入する。
最後にAE動作が行なわれる。露出制御回路(図示せ
ず)から送られる所望の露光量情報及び露光時間情報に
応じて電磁アクチュエータ1は始動し駆動ピン2はその
休止位置から順方向に移動する。これに従って作動レバ
ー3も連動しその休止位置から所定の軌跡に沿って順方
向に変位する。その結果羽根14,15が作動し露光が開始
される。やがて作動レバー3の当接点21は規制カム22の
カム面23に当接しその順方向移動が規制され、羽根14,1
5は最大到達開口位置に保持される。露光終了後アクチ
ュエータ1の出力トルクは逆方向に切り換えられ、駆動
ピン2は逆方向に移動し、これと連動して作動レバー3
も休止位置にもどりカメラ操作が終了する。なお露光量
によっては作動レバー3の移動量が最大口径に至らず、
従って規制カム22に当接せずに休止位置にもどる場合も
あることは言うまでもない。
〔発明の効果〕
上述の様に本発明によれば電磁アクチュエータによっ
て駆動される作動レバーの変位量を焦点距離変化に応じ
て規制カムにより簡単に制御できるのでレンズ系の絞り
径を常に適切に設定でき、従って従来の様に複雑且つ高
性能なレンズ系を用いる必要が無い。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明にかかるカメラ装置のレンズシャッタ部
の分解斜視図、第2図は第1図に示すレンズシャッタ部
の全閉状態を示す平面図、第3図は同じく全開状態を示
す図、及び第4図は本発明にかかるカメラ装置の要部の
光軸に沿った展開断面図である。 1……アクチュエータ、2……駆動ピン、3……作動レ
バー、6,7……作動ピン、8……基板、9……開口、14,
15……羽根、22……規制カム、24……共通の軸ピン、25
……ズーム環。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】露出開口と露出時間を決める為にレンズ系
    の開放および遮閉を行う羽根部材と、 該羽根部材と係合しこれを作動する為であって、所定の
    軌跡に沿って順逆方向に揺動変位する作動部材と、 該作動部材と係合しこれを順逆双方向に揺動変位させる
    為であって、所定の軌跡に沿って双方向トルクを切り換
    え発生する電磁アクチュエータからなる駆動部材と、 羽根部材および作動機構を保持する為の基板部材と、 該基板部材の周辺に配置されレンズ系の少なくとも一部
    と連動するようレンズの軸方向に直線移動するズーム環
    からなり、焦点距離の調節に応じて可動する筒部材と、 該筒部材の内面軸方向に沿って延在するカム面部材から
    なり、その移動とともに該作動部材の変位軌跡内に進入
    するとともに直接作用しその順方向変位量を規制する事
    により該羽根部材の最大到達開放作動量を決定する規制
    部材と を含む事を特徴とする開口径規制装置付カメラ。
JP1077811A 1989-03-29 1989-03-29 開口径規制装置付カメラ Expired - Lifetime JP3033074B2 (ja)

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