JP2000235209A - 開放開口規制装置 - Google Patents

開放開口規制装置

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JP2000235209A
JP2000235209A JP11037031A JP3703199A JP2000235209A JP 2000235209 A JP2000235209 A JP 2000235209A JP 11037031 A JP11037031 A JP 11037031A JP 3703199 A JP3703199 A JP 3703199A JP 2000235209 A JP2000235209 A JP 2000235209A
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barrel
cam
cylinder
optical axis
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03BAPPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
    • G03B9/00Exposure-making shutters; Diaphragms
    • G03B9/08Shutters
    • G03B9/10Blade or disc rotating or pivoting about axis normal to its plane
    • G03B9/14Two separate members moving in opposite directions

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鏡筒自体の小型化を図り、且つシャッタ羽根
の最大開口径の規制を精密に行う。 【解決手段】 ズームレンズ鏡筒は、変倍時に駆動筒が
回転され、この回転より前群レンズとシャッタブロック
22を持った移動筒を光軸方向に移動させる。駆動筒の
内部には、移動筒の回転止めを行う直進ガイド筒が回動
自在に支持され、また、直進ガイド筒の内部には、カム
筒18が回動自在に支持されている。カム筒18は、駆
動筒の回転が伝達されて回転することで直進ガイド筒と
の作用により内部にもった後群レンズ枠を光軸方向に移
動させる。変倍時に移動筒は、シャッタブロック22が
カム筒の内面に入り込む位置とそれから脱する位置との
間で移動する。シャッタブロック22には、シャッタ羽
根56,57の最大開口径の規制位置を可変する突出部
材75が設けられている。カム筒18の内面には、シャ
ッタブロック22が入り込んだときに突出部材75に係
合し、撮影レンズの焦点距離に応じてシャッタ羽根5
6,57の最大開口径を規制するカム72が光軸を中心
とする回転方向に傾斜して形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、撮影レンズの焦点
距離に応じてシャッタ羽根の最大開口径を変更する開放
開口規制装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】安価な絞り兼用のシャッタ機構(プログ
ラムシャッタ)には、ムービングマグネット型モータを
用いたものが知られている。このモータは、コイルへの
通電方向によって永久磁石の回転子を所定角度範囲で往
復動させることでシャッタ羽根を開閉させる。ムービン
グマグネット型モータは、パルスモータと比較してロー
コストであるが、露出値に応じたシャッタ羽根の開口径
を精密に制御できない。このため、シャッタ羽根の回動
範囲をシャッタ開口の全部を露呈する開放口径に規制す
る規制手段を設け、シャッタ羽根の開閉時間を制御して
露光量を制御する。
【0003】露出値に応じてシャッタ羽根の開閉時間を
制御する方式では、例えば撮影レンズがズームレンズの
場合、ワイド側とテレ側とでは撮影レンズの明るさが変
わるため、テレ側に比べてワイド側ではシャッタ羽根の
開放口径を小さくする必要がある。また、レンズの球面
収差による周辺ボケを少なくするためにも、ワイド側で
は小絞りにするのが望ましい。そこで、撮影レンズの焦
点距離に応じて絞り兼用のシャッタ羽根の最大開口径を
変更するズームレンズの絞り開口規制装置が特開平3−
107132号公報に提案されている。
【0004】上記公報記載の装置では、鏡筒内を光軸方
向に移動するレンズ群の中に組み込んだ絞り兼用のプロ
グラムシャッタから、そのシャッタ羽根を駆動する駆動
レバーの一部を外周に向けて突出させておき、ワイド側
の特定範囲でズーミングするときにその駆動レバーの一
部を、鏡筒の内面に光軸方向に傾斜して設けたカムに係
合させて、駆動レバーの回動範囲を規制することで、前
記特定範囲での撮影レンズの焦点距離に応じたシャッタ
羽根の最大開口径を規制している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記公
報記載の装置では、光軸方向に傾斜したカムを鏡筒の内
面に設けているから、ワイド側の特定範囲でのレンズ群
の光軸方向への移動量に応じた長さがカムに必要にな
る。このレンズ群の移動量が長いと、カムも長くなり、
鏡筒自体が大型化する欠点がある。逆に、レンズ群の光
軸方向に沿った移動量が少ないと、カムを急傾斜にする
必要があるため、シャッタ羽根の最大開口径を精密に規
制することが困難となる。
【0006】本発明は、上記問題点を解決するためのも
ので、鏡筒自体の小型化を達成でき、しかも、撮影レン
ズの焦点距離に応じたシャッタ羽根の最大開口径を精度
よく規制することができる開放開口規制装置を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1記載の開放開口規制装置では、シャッタ
羽根を開閉するシャッタ機構を内蔵したシャッタブロッ
クから外周に向けて突出しており、外部からの押圧量に
応じてシャッタ羽根の最大開口径を規制する突出部材
と;変倍時に撮影光軸を中心として回転することで内部
に持ったレンズ群を撮影光軸方向に移動させるカム筒
と;前記カム筒の内周に光軸を中心とする回転方向に傾
斜して形成され、前記シャッタブロックがカム筒の内部
に入り込んだときに前記突出部材に係合する最大開口規
制用のカムと;を備えたものである。
【0008】また、請求項2記載の開放開口規制装置で
は、変倍時に回動される駆動筒と;第1のレンズ群と、
その背後に配置され、シャッタ羽根を開閉するシャッタ
機構と前記シャッタ羽根の最大開口径を規制する規制部
材とを内蔵したシャッタブロックと、前記シャッタブロ
ックから外周に向けて突出しており、外部からの押圧量
に応じて前記規制部材の規制位置を可変する突出部材
と、をもっており、変倍時に前記駆動筒の回転駆動によ
って駆動筒に対して撮影光軸方向に移動する移動筒と;
前記駆動筒の内部で回動自在に支持され、変倍時に前記
移動筒の回転止めを行う直進ガイド部材と;前記直進ガ
イド部材の内部で回動自在に支持され、変倍時に前記駆
動筒の回転駆動により撮影光軸を中心として回転するこ
とで内部に持った第2のレンズ群を撮影光軸方向に移動
させるカム筒と;前記カム筒の内周に撮影光軸を中心と
する回転方向に傾斜して形成され、前記移動筒のシャッ
タブロックがカム筒の内部に入り込んだときに前記突出
部材に係合する最大開口規制用のカムと;を備えたもの
である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明を実施したズームレンズ鏡
筒10は、図2に示すように、撮影レンズを構成する前
群及び後群レンズ11,12を、それぞれの間隔が変更
されるようにそれぞれ光軸13の方向に移動させること
で焦点距離を連続的に変更する。フォーカスは、前群レ
ンズ11を光軸13の方向に移動させて行う。
【0010】ズームレンズ鏡筒10は、カメラの電源が
OFF時に、図3に示すように、2つのレンズ群11、
12をカメラボディ10aの内部に収納した沈胴位置の
状態となる。2つのレンズ群11、12は、カメラの電
源がONに操作されると、図4に示すワイド位置の状態
に移動され、変倍時にはそのワイド位置と図5に示すテ
レ位置と間で移動される。
【0011】ズームレンズ鏡筒10は、移動筒15、駆
動筒16、固定筒17、カム筒18、後群レンズ枠1
9、直進ガイド筒20、及び直進ガイド枠21から構成
されている。移動筒15の内部には、前群レンズ11と
シャッタブロック22とが内蔵されている。前群レンズ
11は、フォーカス時に図示していないフォーカスモー
タの駆動によって移動筒15に対して光軸13の方向に
移動される。フォーカスモータは、移動筒15の内部に
固定されている。シャッタブロック22は、前群レンズ
11と後群レンズ12との間に固定されており、これに
は絞り兼用のシャッタ機構が内蔵されている。移動筒1
5は、内面との間に隙間が形成されるようにシャッタブ
ロック22を保持している。
【0012】固定筒17の内部には駆動筒16が組み込
まれ、駆動筒16の内部には移動筒15が組み込まれ
る。また、直進ガイド筒20は、駆動筒16の内部に回
動自在に固定されている。直進ガイド筒20の後端は、
駆動筒16の後端よりもフイルム面24の側に向けて僅
かに突出している。その直進ガイド筒20の後端には、
直進ガイド枠21が固定される。直進ガイド枠21に
は、固定筒17に設けた3つの直進ガイド開口25に係
合する3つのガイド部26が突出して形成されている。
【0013】3つのガイド部26のうちの1つのガイド
部26には、第1ギヤ27が設けられている。第1ギヤ
27は、変倍モータの駆動が入力される棒状ギヤ28と
駆動筒16の後端外周に形成されたギヤ部29とに噛合
しており、変倍モータの回転駆動を駆動筒16に伝達し
て光軸13を中心に駆動筒16を回転させる。また、前
記ガイド部26には、第1ギヤ26の下側に、二段ギヤ
30が設けられている。二段ギヤ30は、駆動筒16の
内周後端に形成されたギヤ部31とカム筒18の外周後
端に形成されたギヤ部32とに噛合して、駆動筒16の
回転をカム筒18に伝達する。
【0014】固定筒17は、カメラボディに固定されて
いる。駆動筒16は、その外周と固定筒17の内面とに
設けたヘリコイド34、35により固定筒17との間で
ヘリコイド係合されており、変倍モータからの回転駆動
が伝達されることで、固定筒17に対して回転しながら
ヘリコイド34、35のリードに従って光軸13の方向
に進退する。直進ガイド筒20は、直進ガイド枠21に
より回転止めされた状態で駆動筒16と一緒に進退し、
移動筒15の内面とシャッタブロック22の外周との間
に入り込む位置とこれから脱する位置との間で移動す
る。
【0015】移動筒15は、その外周と駆動筒16の内
面とに設けたヘリコイド37、38により駆動筒16と
間でヘリコイド係合されている。また移動筒15の内周
には、3つの直進ガイド溝40が形成されている。これ
ら直進ガイド溝40には、直進ガイド筒20の外周に設
けた3つの直進ガイドキー41がそれぞれ係合してい
る。移動筒15は、駆動筒16が回転することで、直進
ガイド筒20により回転止めされた状態でヘリコイド3
7、38のリードにしたがって駆動筒16に対して光軸
13の方向に進退する。
【0016】直進ガイド筒20は、内面でカム筒18を
回動自在に支持している。カム筒18は、回転しながら
直進ガイド筒20、及び駆動筒16と一緒に光軸13の
方向に進退し、移動筒15の内面とシャッタブロック2
2の外周との間に入り込む位置とこれから脱する位置と
の間で移動する。そのカム筒18には、内部に後群レン
ズ枠19をもっており、また外周に3つの変倍カム42
が開口として形成されている。変倍カム42には、後群
レンズ枠19に突出して設けた3つのカムピン43がそ
れぞれ係合する。3つのカムピン43は、変倍カム42
を介してその外周に向けて突出しており、各先端が直進
ガイド筒20の内周に設けた3つの直進ガイド溝44に
それぞれ係合している。後群レンズ枠19は、二段ギヤ
30から得られる回転駆動によりカム筒18が回転する
ことで、直進ガイド溝44と変倍カム42と作用により
回転止めされた状態で駆動筒16に対して光軸13の方
向に進退する。
【0017】ズームレンズ10には、変倍位置検出機構
50が設けられている。変倍位置検出機構50は、ガイ
ド部26に設けた摺動子51と、カメラボディに固定さ
れたコード板52とで構成されており、駆動筒16と一
緒に移動する摺動子51がコード板52の上を摺動する
ことで、コード板52からズームレンズ10の変倍位置
に応じたコードを得、このコードから撮影レンズ11、
12の焦点距離を特定する。
【0018】図6及び図7に示すように、シャッタブロ
ック22に内蔵されたシャッタ機構は、2枚のシャッタ
羽根55、56、ムービングマグネット型モータ57、
及び開放開口規制機構58等から構成され、これらはシ
ャッタ開口59が形成されたシャッタ地板60に取り付
けられている。ムービングマグネット型モータ57は、
シャッタ地板60の一方側の面に固定されており、コイ
ルに通電すると、その通電方向に応じて所定の角度だけ
正・逆方向へ回転する。シャッタ地板60の他方側の面
には、シャッタ羽根55、56を回動自在に支持する回
動軸61、62が設けられている。
【0019】モータ57の出力軸には、駆動レバー63
の一端が固定されている。駆動レバー63の他端には、
駆動ピン64が形成されている。駆動ピン64は、シャ
ッタ地板60の長孔65を介して各シャッタ羽根55、
56に設けた係合孔66、67に係合する。シャッタ羽
根55、56は、駆動ピン64の移動により、シャッタ
開口59の前面で交叉し、図6に示すようにシャッタ開
口59を閉鎖した閉じ位置と、図7に示すようにシャッ
タ開口59を全部露呈した開放位置との間で回動する。
駆動レバー63には、バネ68が取り付けられている。
バネ68は、シャッタ羽根55、56がシャッタ開口5
9を露呈する方向に向けて駆動レバー63を付勢する。
シャッタ羽根55、56の閉じ位置は、駆動ピン64を
シャッタ地板60の長孔65の一端に押し当てることで
規制している。
【0020】開放開口規制機構58は、シャッタ羽根5
5、56の最大開口径を規制する機構であり、図1に示
すように、シャッタ羽根55の輪郭の一部70、その一
部70に当接する規制部材71、及びカム筒18の内面
に形成した最大開口規制用カム72とで構成されてい
る。規制部材71は、一方のシャッタ羽根55の回動軌
跡上に配置されており、一端がシャッタ地板60に設け
た軸73に回転自在に取り付けられている。その規制部
材71には、他端に規制ピン74が、また、一端と他端
との間に突出部材75がそれぞれ一体に形成されてい
る。
【0021】規制ピン74は、シャッタ羽根55の一部
70に当接してシャッタ羽根55、56の開放口径を規
制する。突出部材75は、シャッタブロック22の外周
から外に向けて突出している。規制部材71は、通常は
バネ76の付勢によりストッパー77に当接した位置に
規制されている。この位置では、シャッタ羽根55、5
6を開き位置(シャッタ開口59を全部露呈する位置)
に規制する。
【0022】移動筒15に組み込まれたシャッタブロッ
ク22は、図3及び図4に示すように、ズームレンズ1
0の沈胴位置から特定のワイド位置までの間でカム筒1
8の内部に位置し、図5に示すように特定のワイド位置
からテレ位置までの間ではカム筒18の内部から抜け出
る。カム筒18の内面に設けた開放規制用のカム72
は、ズームレンズ10の沈胴位置と特定のワイド位置と
の間で突出部材75に係合する。
【0023】最大開口規制用のカム72は、図8に示す
ように、3つの変倍カム42のうちの2つのカム42の
間に一段凹んで形成されており、一端がカム筒18の先
端に繋がっている。そのカム72は、カム筒18の回転
量、カム筒18の光軸13への方向の移動量、及び移動
筒15の光軸13への方向に移動量を考慮した傾斜でカ
ム筒18の内面に形成されている。
【0024】図1に示したように、カム72の断面形状
は、光軸13を中心とする回転方向に沿って傾斜してい
る。傾斜は、ワイド位置からテレ位置に向けた変倍のと
きにカム筒18が回転する方向に沿って徐々に深くなる
斜面となっている。したがって、カム72は、ワイド端
からテレ端に向けたカム筒18の回転により突出部材7
5の押圧量を徐々に少なくし、規制部材58は、シャッ
タ羽根55、56の開き位置までの範囲内でシャッタ羽
根55、56の最大開口径を徐々に大きくする。これに
より、ズームレンズ10のワイド端から特定ワイド位置
までの特定ワイド域では、図9に示すように、変倍位置
に応じてシャッタ羽根55、56の最大開口径が変化す
る。
【0025】一方のシャッタ羽根56には、遮蔽板80
が設けられている。遮蔽板80は、光電センサ(フォト
リフレクタ)81とともに、シャッタ開閉時間を検出す
る機構を構成している。光電センサ81は、シャッタ羽
根55、56がシャッタ開口59の前面で開口口径を形
成する直前に遮蔽板80が光路を横切る位置に配置され
ている。
【0026】カメラの制御部85には、図10に示すよ
うに、操作部86、光電センサ81、変倍位置検出機構
50、測距機構87、測光機構88、カウンタ89、R
AM90、及びROM90が接続されているとともに、
ドライバー92、93、94を介してそれぞれシャッタ
用のモータ57、変倍モータ95、及びフォーカスモー
タ96も接続されている。カウンタ89は、光電センサ
81から得られる信号に基づいてシャッヤ羽根55、5
6の開閉時間をカウントする。ROM91には、変倍位
置と被写体輝度との組み合わせに応じたシャッタ羽根5
5,56の開閉時間と、変倍位置と被写体距離との組み
合わせに応じた前群レンズ11の移動量とが記憶されて
いる。RAM90は、測距機構87から得た被写体距離
や測光値から得た被写体輝度、及びROM91から読み
出したシャッタ羽根55,56の開閉時間等の値を一時
的に記憶するためにものである。操作部86は、電源ボ
タン、シャッタボタン、及びズーム操作部材等からな
る。
【0027】次に、上記構成の作用を説明する。ズーム
レンズ10は、初期状態が図3に示すように沈胴位置の
状態となっている。このとき、カム筒18は、移動筒1
5の内面とシャッタブロック22の外周との間に入り込
んでいる。シャッタブロック22から突出した突出部材
75は、最大開口規制用のカム72に係合している。沈
胴位置からワイド位置までの範囲では、撮影に用いられ
ない。このため、その範囲に対応したカム72は、沈胴
位置からワイド位置までの範囲に対応した範囲でカム筒
の回転に負荷をかけない深さで、且つ半径方向に変位の
ない形状となっている。
【0028】カメラの電源スイッチをONにすると、制
御部85はこれに応答して変倍モータ95を駆動させ
る。この駆動は、駆動筒16に伝達され、駆動筒16が
固定筒17に対して回転しながら光軸13の方向の物体
側に向けて移動するとともに、駆動筒16の光軸13の
方向への移動と一緒に直進ガイド枠21、直進ガイド筒
20、及びカム筒18も移動する。駆動筒16が回転す
ると、その回転力により移動筒15が直進ガイド筒20
により回転止めされた状態で光軸13の方向の物体側に
向けて移動する。また、駆動筒16の回転は、二段ギヤ
30を介してカム筒18に伝達される。カム筒18は、
直進ガイド筒20の内部で回転し、変倍用カム42と直
進ガイド溝44との作用により後群レンズ枠19を回転
止めした状態で駆動筒16に対して光軸13の方向に移
動させる。これにより、2群レンズ11、12は、それ
ぞれの間隔が変更されながらそれぞれ光軸13の方向に
移動する。
【0029】制御部85は、変倍モータ95の駆動開始
後に、変倍位置検出機構50から得られるコード信号を
監視する。そして、変倍位置検出機構50からワイド端
に応じたコード信号を受け取ることで変倍モータ95の
駆動を停止する。これにより、ズームレンズ10は、図
4に示すように、ワイド端の状態となる。この状態で
は、突出部材75と最大開口規制用のカム72との係合
が継続されている。
【0030】撮影時には、シャッタボタンの半押し操作
に応答して制御部85が測距機構87と測光機構88と
を作動し、変倍位置と被写体距離との組み合わせから前
群レンズ11の移動量をROM91から読み出し、この
移動量に応じたモータパルス分だけフォーカスモータ9
6を駆動する。これにより、前群レンズ11が移動筒1
5に対して光軸13の方向に移動される。
【0031】その後、制御部85は、シャッタボタンを
全部押す操作に応答してシャッタ機構を作動して露光を
行う。制御部85のシャッタ機構の作動は、変倍位置と
被写体輝度とに応じたシャッタ羽根55、56の開閉時
間をROM91から読み出し、RAM90に記憶する。
そして、シャッタ用のモータ57への通電を開始する。
その後、制御部85は、光電センサ81を監視して、光
電センサ81からシャッタ羽根55、56が横切った旨
の信号を受け取ることで、その時点からカウンタ89で
時間をカウントする。
【0032】図11に示すように、ワイド端で規制され
る最大開口径をR1,変倍位置と被写体輝度とに応じた
シャッタ羽根の開閉時間をT1とすると、時間T2のと
きにシャッタ羽根55、56が最大開口径R1となる。
このとき、図1に示すようにシャッタ羽根55の一部7
0が規制部材71の規制ピン74に当接し、シャッタ羽
根55、56が最大開口径R1となる。
【0033】制御部85は、カウンタ89でのカウント
時間が変倍位置と被写体輝度とに応じたシャッタ羽根の
開閉時間T1と一致した時点でモータ57に前述したの
と逆向きに通電を行う。これにより、モータ57は逆転
駆動してシャッタ羽根55、56が閉じられる。これに
より、図11に示すように時間T3となった時点でシャ
ッタ羽根55、56が閉じ位置となり、時間T2,T
1,T3を通る直線に囲まれた面積が露光量となる。
【0034】なお、被写体輝度が高輝度の場合には、図
11に示すように、ワイド端で規制する最大開口径R1
まで到達しない時間T4でシャッタ羽根55,56を閉
じる場合もある。
【0035】図9に示すように、開放口径規制機構58
が規制するシャッタ羽根55、56の最大開口径は、変
倍がワイド端からテレ端方向に向けて行われることに応
答して徐々に大きくなる。
【0036】変倍が特定ワイド位置を超えると、シャッ
タブロック22がカム筒18の内から物体側に脱し、突
出部材72と最大開口規制用のカム72との係合が解除
される。これにより規制部材71は、図7に示すよう
に、バネ76の付勢によりストッパー77に当接した状
態となる。そして、変倍位置検出機構50からテレ端で
ある旨のコード信号を得ることで制御部85は変倍モー
タ95の駆動を停止する。これにより、図5に示すよう
に、ズームレンズ10がテレ端の状態となる。
【0037】特定ワイド位置からテレ端までの範囲で
は、図7に示すように規制部材71がバネ76の付勢に
よりストッパー77に当接した状態であるから、シャッ
タ羽根55、56が規制される最大開口径が、シャッタ
開口59を全部露呈するシャッタ羽根55、56の全開
位置となる。したがって、テレ端で規制される最大開口
径をR2、変倍位置と被写体輝度とに応じたシャッタ羽
根55、56の開閉時間をT6とすると、図11に示す
ように、時間T7のときにシャッタ羽根55、56が規
制部材71に当接し、シャッタ開口59が全部露呈され
る。そして、カウンタ89でのカウント時間がT6とな
った時点でシャッタ羽根55、56が閉じ方向に回転さ
れ、時間T8となった時点でシャッタ羽根55、56が
閉じ位置となる。
【0038】このように、テレ端よりもワイド端の方の
シャッタ羽根55、56の最大開口径が小さくなるた
め、ワイド端側で生じ易い撮影レンズ11、12の球面
収差による周辺ボケを確実に防止することができる。
【0039】上記実施例では、移動筒15と駆動筒16
とを光軸13の方向に移動させる2段筒タイプのズーム
レンズとしているが、本発明ではこれに限らず、駆動筒
16を固定筒として移動筒15だけを移動させる1段筒
タイプのズームレンズとしてもよい。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の開放開口
規制装置では、変倍時にシャッタブロックがカム筒の内
部に入り込んで突出部材が係合するカムを、カム筒の内
面に、撮影光軸を中心とする回転方向に傾斜して形成し
たから、カム筒を光軸方向に沿って短い長さにすること
ができ、これに伴い鏡筒自体のコンパクト化を図ること
ができる。しかも、最大開口規制用のカムの長さを長く
形成することができるので、変倍に応じて可変するシャ
ッタ羽根の最大開口径を精密に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシャッタ機構とカム筒との断面を示し
た説明図であり、撮影レンズのワイド端のときに規制部
材がシャッタ羽根を最大開口径に規制した状態を示して
いる。
【図2】ズームレンズ鏡筒の概略を示す分解斜視図であ
る。
【図3】ズームレンズ鏡筒の沈胴位置の状態を示す断面
図である。
【図4】ズームレンズ鏡筒のワイド端の状態を示す断面
図である。
【図5】ズームレンズ鏡筒のテレ端の状態を示す断面図
である。
【図6】閉じ状態の状態のシャッタ機構を示す説明図で
ある。
【図7】開き位置の状態のシャッタ機構を示す説明図で
ある。
【図8】カム筒を示す展開図である。
【図9】撮影レンズの焦点距離とシャッタ羽根の最大開
口径との関係を示すグラフである。
【図10】ズームレンズ鏡筒をもったカメラの電気的概
略を示すブロック図である。
【図11】プログラムシャッタの開閉を時間で示したグ
ラフである。
【符号の説明】
11 前群レンズ 15 移動筒 16 駆動筒 17 固定筒 18 カム筒 19 後群レンズ枠 20 直進ガイド筒 21 直進ガイド枠 22 シャッタブロック 24 フイルム面 42 変倍カム 72 最大開口規制用のカム 75 突出部材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シャッタ羽根を開閉するシャッタ機構を
    内蔵したシャッタブロックから外周に向けて突出してお
    り、外部からの押圧量に応じてシャッタ羽根の最大開口
    径を規制する突出部材と、 変倍時に撮影光軸を中心として回転することで内部に持
    ったレンズ群を撮影光軸方向に移動させるカム筒と、 前記カム筒の内周に光軸を中心とする回転方向に傾斜し
    て形成され、前記シャッタブロックがカム筒の内部に入
    り込んだときに前記突出部材に係合する最大開口規制用
    のカムと、 を備えたことを特徴とする開放開口規制装置。
  2. 【請求項2】 変倍時に回動される駆動筒と、 第1のレンズ群と、その背後に配置され、シャッタ羽根
    を開閉するシャッタ機構と前記シャッタ羽根の最大開口
    を規制する規制部材とを内蔵したシャッタブロックと、
    前記シャッタブロックから外周に向けて突出しており、
    外部からの押圧量に応じて前記規制部材の規制位置を可
    変する突出部材と、をもっており、変倍時に前記駆動筒
    の回転駆動によって駆動筒に対して撮影光軸方向に移動
    する移動筒と、 前記駆動筒の内部で回動自在に支持され、変倍時に前記
    移動筒の回転止めを行う直進ガイド部材と、 前記直進ガイド部材の内部で回動自在に支持され、変倍
    時に前記駆動筒の回転駆動により撮影光軸を中心として
    回転することで内部に持った第2のレンズ群を撮影光軸
    方向に移動させるカム筒と、 前記カム筒の内周に撮影光軸を中心とする回転方向に傾
    斜して形成され、前記移動筒のシャッタブロックがカム
    筒の内部に入り込んだときに前記突出部材に係合する最
    大開口規制用のカムと、 を備えたことを特徴とする開放開口規制装置。
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