JP2000352657A - ズームレンズ - Google Patents

ズームレンズ

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JP2000352657A
JP2000352657A JP11162519A JP16251999A JP2000352657A JP 2000352657 A JP2000352657 A JP 2000352657A JP 11162519 A JP11162519 A JP 11162519A JP 16251999 A JP16251999 A JP 16251999A JP 2000352657 A JP2000352657 A JP 2000352657A
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shutter
signal
lens
cylinder
barrel
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JP11162519A
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English (en)
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Hiroyuki Iwasaki
博之 岩崎
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ズームレンズの鏡筒径をコンパクトにする。 【解決手段】 シャッタブロック28の外周の一部に切
り欠き部92が設けられている。切り欠き部92の内部
には、シャッタ羽根71,72の最大開口径を規制する
第1の規制部材である規制レバー87の被作用部91が
露呈されている。切り欠き部92の内部には、カム部材
70が入り込む。カム部材70は、直進ガイド筒12に
設けられている。直進ガイド筒12は、変倍時にシャッ
タブロック28を保持した前群支持筒に対して光軸20
の方向に移動する。カム部材70には、被作用部91を
光軸20を中心とする略円周方向に押圧するカム面が形
成されている。カム面は、前群支持筒と直進ガイド筒1
2との光軸20の方向に沿った相対的な変位を利用して
被作用部91を押圧することで変倍に応じてシャッタ羽
根71,72の最大開口径を規制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、撮影レンズの焦点
距離に応じてシャッタ羽根の最大開口径を変更する開放
開口規制を備えるズームレンズに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ズームレンズの明るさは、最大口径を定
量化した値において、ワイド端においてはより明るく、
またテレ端においてはより暗く、さらにこれらの間では
ワイド端からテレ端に向けて徐々に暗くなるように、焦
点距離に応じて変化する。一方、最大口径は、各焦点距
離に対してレンズの明るさが変化するため、ワイド端に
向けて開口径を小さくする必要がある。そこで、ズーム
レンズ鏡筒の進退に連係してシャッター側の開放時の絞
り開口を変化させるようにしたズームレンズの絞り開口
規制装置が特開平3−107132号公報等に提案され
ている。
【0003】上記公報記載の装置では、変倍時に絞り兼
用のプログラムシャッタをもった第1の鏡筒に対して変
位する第2の鏡筒に、絞り値の開放値を規制するための
カム面を設け、このカム面に絞り兼用のプログラムシャ
ッタのシャッタ羽根を駆動する駆動レバーを係合させ、
変倍時に第1の鏡筒に対する第2の鏡筒の変位により、
前記駆動レバーの回動範囲を規制することで、焦点距離
に応じたシャッタ羽根の最大開口径を規制している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記公
報記載の装置のカム面は、シャッタブロックと干渉しな
い位置に設ける必要があり、したがって、シャッタブロ
ックの外側に配置される。したがって、駆動レバーもシ
ャッタブロックの外周から外方向(光軸から離れる方
向)に向けて突出させる必要がある。このため、駆動レ
バー及びカム面の配置スペースの分だけ鏡筒自体の大き
さが光軸を中心とする径方向で大型化し、ひいてはズー
ムレンズ自体が大型化するという欠点があった。
【0005】本発明は、上記問題点を解決するためのも
ので、鏡筒自体を小型にすることができる開放開口規制
を備えたズームレンズを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のズームレンズでは、シャッター機構を内蔵し
たシャッタブロックの外周に形成した切り欠き部に露呈
されており、前記シャッタブロック側に設けたシャッタ
羽根の最大開口径を規制する第1の規制部材と、レンズ
の変倍動作に応じて変位する変倍筒と、該変倍筒側に設
けられ、該変倍筒の変倍に応じて前記第1の規制部材に
作用する第2の規制部材とを備え、該第2の規制部材が
前記切り欠き部に入り込むようにしたものである。
【0007】また、請求項2記載のズームレンズ装置で
は、第1のレンズ群及び第2のレンズ群の2群で構成さ
れるズームレンズであって、シャッター機構を内蔵した
シャッタブロックを、前記第1のレンズ群もしくは第2
のレンズ群のいずれかに固定したものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の開放開口規制を備えるズ
ームレンズ10は、図1ないし図4に示すように、前群
レンズ支持筒11、直進ガイド筒12、後群用カム筒1
3、後群支持筒14、回転筒15、及び固定筒16等で
構成された2群ズームレンズであり、単一のモータ17
の回転を利用して回転筒15を回転させることで、前群
レンズ18と後群レンズ19とを互いのレンズ群間の距
離を変化させながら光軸20の方向に移動させて変倍を
行い、その後にその変倍状態で前群レンズ18と後群レ
ンズ19とを前記変倍時の変化とは異なるレンズ群間と
なるように光軸20の方向に移動して合焦を行う。
【0009】回転筒15には、外周に雄ヘリコイドネジ
21とその雄ヘリコイドネジの山間に突出して形成され
たギヤ部22とが設けられている。ギヤ部22には、モ
ータ17の駆動が円筒ギヤ23を介して伝達される。雄
ヘリコイドネジ21には、固定筒16の内周に設けた雌
ヘリコイドネジ25が螺合する。回転筒15は、雄ヘリ
コイドネジ21と雌ヘリコイドネジ25とのリードに従
って固定筒16に対して回転しながら光軸20の方向に
移動する。回転筒15の内面には、雌ヘリコイドネジ2
6が形成されている。雌ヘリコイドネジ26には、前群
支持筒11の外周に設けた雄ヘリコイドネジ27が螺合
する。
【0010】前群支持筒11には、前群レンズ18とシ
ャッタ機構28とが物体側から順に固定されてる。前群
支持筒11の内周には、光軸20と平行な直進ガイド溝
29が形成されている。直進ガイド溝29には、直進ガ
イド筒12の外周前端側に設けた第1ガイド突起部30
が係合する。前群支持筒11は、回転筒15の回転によ
り直進ガイド筒12の回転止めの作用によりヘリコイド
ネジ26,27のリードに従って回転筒15に対して光
軸20の方向に直進移動する。
【0011】直進ガイド筒12には、外周後端側に第2
ガイド突起32が設けられている。第2ガイド突起32
は、回転筒15の内周に、光軸20を中心とする回転方
向に沿って設けられた環状溝33に回転自在に係合す
る。直進ガイド筒12は、回転筒15の内部で回転止め
された状態で回転筒15と一緒に光軸20の方向に移動
する。
【0012】後群用カム筒13には、外周後端にフラン
ジ部35が設けられている。フランジ部35は、直進ガ
イド筒12の内周に光軸20を中心とする回転方向に沿
って環状に設けた溝36に回転自在に係合する。後群用
カム筒13は、直進ガイド筒12に回転自在に支持され
る。後群用カム筒13には、カム面を持ったカム開口3
8が形成されている。カム開口38には、後群支持筒1
4に設けたカムフォロワー39が係合する。これらカム
フォロワー39は、カム開口38を通って直進ガイド筒
12に光軸20と平行に設けた直進ガイド開口40に係
合する。これらカム開口38、カムフォロアー39、及
び直進ガイド開口40は、光軸20を中心とする回転方
向の3分割位置にそれぞれ設けられている。なお、図2
ないし図4の符号41はフイルム面、符号42は前カバ
ーである。
【0013】回転筒15の後端面43には、光軸20を
中心とする回転方向の一部に切り欠き部44が形成され
ている。切り欠き部44には、詳しくは図5に示すよう
に、後群用カム筒13の後端面45に設けたL字状のア
ーム46の折り曲げ先端が係合している。アーム46
は、切り欠き部44の内部で光軸20を中心とする周方
向に遊びを持って係合している。切り欠き部44とアー
ム46との遊びが後群用カム筒13の空転域であり、ま
た、切り欠き部44とアーム46とが空転域をもった連
係部を構成している。変倍時には、モータ17が回転筒
15を回転させ、さらに空転域を超えて後群用カム筒1
3を回転させる。合焦時には、モータ17が回転筒15
を空転域内で回転させる。図5に示した矢印方向は、テ
レ端方向にモータ17を駆動したときに回転筒15が回
転する方向を示している。
【0014】後群用カム筒13は、切り欠き部44のう
ち光軸20を中心とする回転方向に沿った2つの壁44
a,44bの何れか一方でアーム46が押されること
で、回転筒15の回転力が伝達されて直進ガイド筒12
に対して回転される。図5では、回転筒15のテレ端方
向への回転を後群用カム筒13に伝達する壁44aがテ
レ方向回転伝達壁、逆側がワイド方向回転伝達壁44b
となっている。後群支持筒14には、後群レンズ19が
支持されている。
【0015】変倍時には、回転筒15とともに後群用カ
ム筒13が回転筒15と同じ方向に回転するため、前群
レンズ18が回転筒15の変位と前群支持筒11の変位
との合成により光軸20の方向に移動し、且つ、後群レ
ンズ19は回転筒15の変位とカム開口38のカムの変
位との合成により光軸20の方向に移動する。合焦時に
は、後群用カム筒13が回転しないため、前群レンズ1
8が回転筒15の変位と前群支持筒11の変位との合成
により光軸20の方向に移動し、且つ後群レンズ19は
回転筒15の変位により光軸20の方向に移動する。
【0016】直進ガイド筒12には、第2の規制部材で
あるカム部材70が内面に取り付けられている。この直
進ガイド筒12は、変倍時に回転筒15と一緒に光軸1
3の方向に進退する。カム部材70は、直進ガイド筒1
2の進退によってシャッタブロック28の外周に形成し
た切り欠き部92の中で移動する。
【0017】図6に示すように、シャッタブロック28
に内蔵されたシャッタ機構は、2枚のシャッタ羽根7
1,72、ムービングマグネット型モータ73、及び開
放開口規制機構74等から構成され、これらはシャッタ
開口75が形成されたシャッタ地板76に取り付けられ
ている。ムービングマグネット型モータ73は、シャッ
タ地板76の一方側の面に固定されており、コイルに通
電すると、その通電方向に応じて所定の角度だけ正・逆
方向へ回転する。シャッタ地板76の他方側の面には、
シャッタ羽根71,72を回動自在に支持する回動軸7
7,78が設けられている。
【0018】モータ73の出力軸には、駆動レバー79
の一端が固定されている。駆動レバー79の他端には、
駆動ピン80が形成されている。駆動ピン80は、シャ
ッタ地板76の長孔81を介して各シャッタ羽根71,
72に設けた係合孔82,83に係合する。シャッタ羽
根71,72は、駆動ピン80の移動により、シャッタ
開口75の前面で交叉し、シャッタ開口75を閉鎖した
閉じ位置とシャッタ開口75を全部露呈した開放位置と
の間で回動する。駆動レバー79には、バネ84が取り
付けられている。バネ84は、シャッタ羽根71,72
がシャッタ開口75を露呈する方向に向けて駆動レバー
79を付勢する。シャッタ羽根71,72の閉じ位置
は、駆動ピン80をシャッタ地板76の長孔81の一端
に押し当てることで規制している。
【0019】開放開口規制機構74は、シャッタ羽根7
1,72の最大開口径を規制する機構であり、シャッタ
羽根72の輪郭の一部86、その一部86に当接する第
1の規制部材である規制レバー87、及び第2の規制部
材である前記カム部材70に設けたカム面88とで構成
されている。規制レバー87は、一方のシャッタ羽根7
2の回動軌跡上に配置されており、シャッタ地板76に
設けた軸89に回動自在に取り付けられている。その規
制レバー87には、一端に規制ピン90が、また、他端
に被作用部91がそれぞれ一体に形成されている。カム
面88は、カム部材70に設けたカム開口70aの一方
側の縁に形成されている。
【0020】規制ピン90は、シャッタ羽根72の輪郭
外形の一部86に当接してシャッタ羽根71,72の開
放口径を規制する。被作用部91は、シャッタブロック
28の外周の一部を切り欠いた切り欠き部92に露呈し
ている。規制レバー87は、バネ93により被作用部9
1がカム面88に当接する方向に向けて付勢されてい
る。
【0021】カム部材70は、光軸20の方向に沿った
物体側及び結像面側で後群カム筒13の内側で、且つ、
切り欠き部92の内部に入り込むように直進ガイド筒1
2に支持されている。被作用部91は、ズームレンズ1
0の沈胴位置からテレ位置までの間でカム面88との係
合が継続される。
【0022】カム面88は、図7に示すように、カム開
口70aの光軸20の方向に沿った一方側の縁に形成さ
れており、光軸20を中心とする回転方向に変位をもっ
ている。この変位は、ワイド端からテレ端に向けた直進
ガイド筒12と前群支持筒11との光軸20の方向に沿
った相対的な変位により被作用部91へ押圧量を徐々に
少なくする変位となっている。これにより、規制レバー
87は、ワイド端からテレ端に向けた変倍によりシャッ
タ羽根71,72の最大開口径を徐々に大きくする。本
実施形態では、図8に示すように、ズームレンズ10の
ワイド端から特定変倍位置位置までの域で、変倍位置に
応じてシャッタ羽根71,72の最大開口径を変化させ
るカム面88としている。
【0023】一方のシャッタ羽根71には、遮蔽板95
(図6参照)が設けられている。遮蔽板95は、光電セ
ンサ(フォトリフレクタ)96とともに、シャッタ開閉
時間を検出する機構を構成している。光電センサ96
は、シャッタ羽根71,72がシャッタ開口75の前面
で開口口径を形成する直前に遮蔽板95がセンサ自身の
光路を横切る位置に配置されている。
【0024】また、図6にも示したように、直進ガイド
筒12の後端面には、導体パターン部材48が取り付け
られている。後群用カム筒13には、後端面45に摺動
子49が取り付けられている。摺動子49は、導体パタ
ーン部材48に摺動する2つのブラシ49a,49bを
もっている。図9に示すように、導体パターン部材48
には、アース用パターン50、第1パターン51、第2
パターン52、及び沈胴位置用パターン53が設けられ
ている。ブラシ49a,49bは、電気的に接続されて
いる。アース用パターン50は、アースに接続されてお
り、沈胴位置とテレ端との間での変倍に応じて後群用カ
ム筒13が回転したときにブラシ49bが摺動する軌跡
上に沿って帯状に形成されている。
【0025】第1パターン51と第2パターン52とに
は、信号検出部55から所定の電圧が掛けられており、
ワイド端とテレ端との間での変倍に応じて後群用カム筒
13が回転したときにブラシ49aが摺動する軌跡上
に、複数の変倍停止位置用の信号部56が変倍位置に応
じた後群用カム筒13の回転位置Z1〜Z8ごとに配列
されている。これらの信号部56は、ワイド端Z1の時
の後群用カム筒13の回転位置に設けた信号部56を1
番としたときに偶数番目の信号部56が第1パターン5
1に、また奇数番目の信号部56が第2パターン52に
設けられている。本実施形態では、図9に示したZ8の
位置がテレ端時の後群用カム筒13の回転位置となる。
【0026】沈胴位置用パターン53は、それ自身が信
号部をなしており、ワイド端Z1の時の後群用カム筒1
3の回転位置に設けた信号部56よりもワイド端に向け
ての後群用カム筒13の回転方向に寄った側で、且つブ
ラシ49aの摺動軌跡上に配置され、信号検出部55か
らの定電圧のプルアップにより、後群用カム筒13の回
転位置が沈胴位置に応じた位置となった時点でブラシ4
9aが接触して信号検出部55に低レベルの信号を出力
する。
【0027】信号検出部55は、第1パターン51、第
2パターン52、及び沈胴位置用パターン53の信号部
53,56の有無に対応した二値信号をコントローラ6
0に入力する。二値信号は、信号部無し、すなわちブラ
シ49aが信号部53,56に接触していないときに入
力される「1」(高レベル)の信号と、信号部有り、す
なわちブラシ49aが信号部53,56に接触したとき
に得られる「0」(低レベル)の信号とである。以下、
第1パターン51から得られる信号を出力信号A、また
第2パターン52から得られる信号を出力信号B、さら
に、沈胴位置用信号部53から得られる信号を出力信号
Hpとし、高レベル信号から低レベル信号に変化する信
号を立ち下がり信号、また逆を立ち上がり信号として説
明する。
【0028】コントローラ60には、ドライバ61を介
して変倍用のモータ17が接続されている。モータ17
の出力軸には、ロータリーエンコーダ62が設けられて
いる。ロータリーエンコーダ62は、モータ17の回転
角を検出してコントローラ60にフィードバックする。
コントローラ60は、モータ17の回転角を読み取って
合焦駆動等でのモータの駆動停止を制御する。
【0029】コントローラ60は、変倍操作部63に設
けられたズームボタンの操作に応答してモータ17を駆
動させる。ズームボタンは、焦点距離をテレ端に向けて
連続的に可変するためのテレ側ズームボタンとワイド側
に向けて可変するためのワイド側ズームボタンとで構成
されている。
【0030】コントローラ60には、カウンタ97、R
OM64、及びRAM65等が接続されている。カウン
タ97は、光電センサ96から得られる信号に基づいて
シャッヤ羽根71,72の開閉時間をカウントする。R
OM64には、変倍位置と被写体輝度との組み合わせに
応じたシャッタ羽根71,72の開閉時間、変倍位置と
被写体距離との組み合わせに応じた前群レンズ18の移
動量、及びカメラを制御するためのプログラム等が記憶
されている。RAM65は、測距機構69から得た被写
体距離や測光機構68から得た被写体輝度、及びROM
64から読み出したシャッタ羽根71,72の開閉時間
等の値を一時的に記憶するためにものである。
【0031】プログラムには、変倍操作に応じて変倍用
のモータ17の駆動を制御するテレ端方向駆動、及びワ
イド端方向駆動用のプログラム、シャッタレリーズ後に
ズームレンズ装置10を変倍位置から被写体距離に応じ
た合焦位置に駆動する合焦駆動用プログラム、露光完了
後にズームレンズ装置10を合焦位置から変倍位置に戻
す待機駆動用プログラム、後群用カム筒13の回転位置
がズレたか否かを検出し、ズレたときに元の変倍位置に
戻すエラー処理用プログラム等がある。
【0032】コントローラ60は、変倍時に得られる出
力信号A及び出力信号Bの立ち下がり信号を順番に検出
するごとに、その時点の変倍位置を例えば「Z1(ワイ
ド位置),Z2,Z3,Z4・・・Z8(テレ位置)」
のうちの何れであるかを特定する。テレ端からワイド端
に向けての変倍時には、モータ17の回転方向の違いで
変倍位置を特定することができる。特定した変倍位置
は、その都度RAM65に書き換えて記憶する。
【0033】テレ端方向駆動、及びワイド端方向駆動用
のプログラムは、変倍操作完了後にその直前の変倍位置
に対応した信号部56が偶数番目か奇数番目か、すなわ
ちその直前の変倍位置に対応した信号部から得られた出
力信号が出力信号Aか否かを判断することによってモー
タ17の駆動制御が異なる2つのフローで構成されてい
る。
【0034】合焦駆動用プログラムも、その時点の変倍
位置に対応した信号部56が偶数番目か奇数番目か、す
なわち信号部から出力信号Aが得られるか否かを判断す
ることによってモータ17の駆動制御が異なる2つのフ
ローで構成されている。
【0035】待機駆動用プログラムでは、合焦後にブラ
シ49aが第1パターン51、又は第2パターン52の
信号部56から外れた状態となるため、これをその時点
の変倍位置に対応した信号部56にまで戻す制御であ
り、元の変倍位置に対応した信号部56が偶数番目か奇
数番目か、すなわちその信号部56から得られる出力信
号が出力信号Aか否かを判断することによってモータ1
7の駆動制御が異なる2つのフローで構成されている。
【0036】エラー処理用プログラムは、変倍、合焦、
露光及びフイルム給送等の作動が行われていない待機状
態中に一定時間毎に実行される。待機中には、ブラシ4
9aが信号部56のうちの何れかに接触した状態とな
る。しかしながら、空転域を介して駆動伝達される後群
用カム筒13は鏡筒に加わる外乱力により回転位置がず
れる恐れがある。
【0037】エラー処理用プログラムでは、その時点に
入力される出力信号A又は出力信号Bの二値信号を読み
取ることで、後群用カム筒13の回転位置がずれている
か否かを判断し、ずれている場合には元の変倍位置に対
応した回転位置まで後群用カム筒13を戻すようにモー
タ17の駆動を制御する。この制御は、元の変倍位置に
対応した信号部56が偶数番目か奇数番目か、すなわち
その信号部56から得られる出力信号が出力信号Aか否
かによってモータ17の駆動制御が異なる2つのフロー
で構成されている。
【0038】コントローラ60は、電源スイッチ66の
ONに応答してズームレンズ装置10が沈胴位置からワ
イド端に変倍するようにモータ17の駆動を制御する。
この制御は、テレ端方向にモータ17を駆動した後に、
出力信号Aを監視し、出力信号Aの立ち下がり信号を得
ることでモータ17の駆動を停止する。これにより、ブ
ラシ49aが第2パターン52の1番目の信号部56に
接触し、且つ、回転筒15の切り欠き部44ではテレ方
向回転伝達壁44aにアーム46が当接した状態とな
る。
【0039】本実施形態のカメラでは、任意の変倍位置
に変倍したときのレンズ停止位置がワイド端側から変倍
したときとテレ端側から変倍したときとで空転域の分で
異なるため、前述した待機状態ではブラシ49aが第1
パターン51,又は第2パターン52の信号部56に接
触したときに、必ず切り欠き部44のテレ方向回転伝達
壁44aにアーム46が当接した状態となるように前述
したプログラムが組まれている。
【0040】また、本実施形態では、合焦時に同じ被写
体距離でも変倍位置ごとで前群及び後群レンズ18,1
9の移動量が異なるため、被写体距離ごとのレンズ移動
量に対応したモータ駆動パルスを変倍位置ごとに複数用
意してROM64に記憶している。これらのモータ駆動
パルスは、全て空転域内の回転量となっている。
【0041】上記構成の作用を参照しながら説明する。
ズームレンズ装置の初期状態は、図2に示した沈胴位置
の状態となっており、ブラシ49aが沈胴位置のときの
後群用カム筒13の回転位置にある信号部56に位置し
ている。被作用部91は、シャッタブロック28の切り
欠き部92の内部に露呈し、最大開口規制用のカム面8
8に係合している。ズームレンズ10が沈胴位置からワ
イド位置まで移動する期間では、撮影が行われない。こ
のため、その期間に対応したカム面88は、光軸20を
中心とする回転方向に変位のない形状となっている。
【0042】コントローラ60は、電源スイッチ66の
ONに応答してテレ端方向に空転域を超える回転分でモ
ータ17を駆動する。この駆動は、回転筒15に伝達さ
れ、回転筒17は、回転駆動が伝達されることで、ヘリ
コイドネジ21,25のリードに従って固定筒16に対
して光軸20の方向に移動する。また、回転筒15が回
転することで前群支持筒11は、直進ガイド筒12の直
進ガイドの作用により、ヘリコイドネジ26,27のリ
ードに従って回転筒15に対して光軸20の方向に移動
する。これにより、前群レンズ18は、回転筒15の変
位と前群支持筒11の変位との合成変位分で光軸20の
方向に移動する。
【0043】直進ガイド筒12、後群用カム筒13、及
び後群支持筒14は、回転筒15と一緒に光軸20の方
向に移動する。そして、回転筒15の回転駆動は、テレ
方向回転伝達壁44aがアーム46を光軸20を中心と
する回転方向に押すことで後群用カム筒13に伝達され
る。後群用カム筒13は、回転筒15の内部で回転する
ことでカム開口38のカムの変位分だけ回転筒15に対
して後群支持筒14を光軸20の方向に移動させる。こ
れにより後群レンズ19は、回転筒15の変位に加えて
カム開口38のカムの変位により光軸20の方向に移動
して前群レンズ18と間の間隔が変更される。
【0044】後群用カム筒13が回転すると、直進ガイ
ド筒12に設けた信号部56の列とアース用パターン5
0とに沿って摺動子49が摺動する。この間、コントロ
ーラ60は、出力信号Bを監視し、最初に得られる出力
信号Bの立ち下がり信号を得た時点でモータ17の駆動
を停止する。これにより、後群用カム筒13は、ブラシ
49aが第2パターン52の1番目の信号部56に接触
した回転位置となる。コントローラ60は、最初に得た
出力信号Bの立ち下がり信号を得た時点で変倍位置がワ
イド端であることを特定し、この情報をRAM65に記
憶する。これにより、コントローラ60は、次にワイド
端に向けての変倍操作を検出しても現時点の変倍位置が
ワイド端であるため、この操作を無効にすることができ
る。
【0045】ワイド位置に向けて変倍中に開放開口規制
機構74を構成する被作用部91は、前群支持筒11と
直進ガイド筒12との光軸20の方向に沿った相対的な
変位によりカム面88に沿って摺動する。そして、ズー
ムレンズ装置10がワイド位置に変倍されたときには、
被作用部91と最大開口規制用のカム面88との係合が
図7(A)に示した状態となる。なお、同図(B)はワ
イド端とテレ端との間の特定変倍位置での状態、同図
(C)はテレ端での状態を示している。
【0046】電源ON後に、テレ端に向けての変倍操作
が行われると、コントローラ60は、テレ方向駆動用プ
ログラムを実行する。これにより、空転域を超えた回転
量でテレ端方向にモータ17を駆動し、この駆動中に出
力信号を監視する。
【0047】ブラシ49aが「Z2,Z3,Z4・・
・」の回転位置にある信号部56を通過するごとにコン
トローラ60には、出力信号A、出力信号Bの順で立ち
下がり信号と立ち上がり信号とが順番に入力される。こ
のうち一方の信号を得るごとに、コントローラ60はR
AM65に記憶した変倍位置の情報を書き換えていく。
したがって、RAM65には、変倍操作が完了する直前
の変倍位置の情報が常に書き込まれている。したがっ
て、変倍操作部63での変倍操作完了に応答してコント
ローラ60は、RAM65に書き込まれた変倍位置の情
報を読み出し、読み出した変倍位置に応じた信号部56
が偶数番目か奇数番目かによってモータ17の駆動を停
止するタイミングとなる出力信号A,Bのうちの何れを
監視するかを判断する。
【0048】例えば偶数番目の「Z2」である場合に
は、コントローラ60は、出力信号Bの立ち下がり信号
を監視し、その信号を検出した時点でモータ17の駆動
を停止する。これにより、ブラシ49aが第2パターン
の「Z3」の信号部に接触した状態となる。このとき、
アーム46が切り欠き部44のテレ方向回転伝達壁44
aに当接した状態となっている。
【0049】ワイド端方向に変倍操作を行った場合に
は、ワイド方向駆動プログラムが実行される。このプロ
グラムは、単にモータ17を逆転したのでは、テレ方向
回転伝達壁44aとは逆側のワイド方向回転伝達壁44
bにアーム46が当接した状態となってしまい、テレ端
方向に変倍操作を行ったときと比べてレンズ停止位置に
空転域の分だけズレが生じる。したがって、このワイド
端方向駆動プログラムでは、変倍操作が完了した時点
で、ワイド端方向に向けてのモータ17の駆動を継続
し、後群用カム筒13の回転位置がブラシ49aが次に
変倍位置に対応した信号部56を通過した位置となった
時点でモータ17の駆動をいったん停止する。その後、
今度は逆にテレ端方向に向けてブラシ49aが先の信号
部56に接触する位置までモータ17を空転域を超える
回転量で駆動する。これにより、ワイド端・テレ端のど
ちらの方向で変倍を行っても、連係部の形態がテレ方向
回転伝達壁49aにアーム46が当接した一定な形態と
なり、したがってレンズ停止位置を同じにすることがで
きる。
【0050】図10は、モータ17の回転量に対する前
群及び後群レンズ18,19の光軸20の方向への変位
量を示している。変倍駆動により前群レンズ18は同図
に示す直線Aに沿って移動し、また、後群レンズ19
は、曲線Bに沿って移動する。そして、これらのレンズ
群18,19は、各変倍位置(Z1〜Z8)のうちの何
れかの位置で停止する。なお、変倍位置は、これらの変
倍軌跡上の任意の位置に制限なく設定することができ
る。
【0051】シャッタボタン67の半押し操作を行う
と、コントローラ60は測光機構68と測距機構69と
を作動する。測光機構68と測距機構69とから得られ
た被写体輝度及び被写体距離の情報は、RAM65に記
憶される。そのままシャッタボタン67の全押し操作を
行うことで、コントローラ60は合焦駆動プログラムを
実行する。合焦駆動プログラムは、現時点の出力信号を
読み取り、低レベルの信号が出力信号A又はBのうちの
何れかから得られるかを識別する。
【0052】識別後、その出力信号A又はBの立ち上が
り信号を検出する位置まで、空転域を超える回転分でテ
レ端方向にモータ17を駆動し、立ち上がり信号を検出
した時点で所定パルス分だけ同方向にモータ17を駆動
してから停止する。変倍位置での待機状態では、テレ方
向回転伝達壁44aにアーム46が当接しているから、
合焦駆動でテレ端方向にモータ17が駆動すると、回転
筒15の駆動が直ぐに後群用カム筒13に伝達され、後
群用カム筒13の回転と一緒にブラシ49aが回転し
て、ブラシ49aが信号部56から外れる。ブラシ49
aが外れた時点でコントローラ60に立ち上がりの信号
が入力され、これを受けてから一定パルス分だけモータ
17を同方向に駆動した後に駆動を停止する。これによ
り、ブラシ49aはその時点の変倍位置に対応した信号
部56から図9に示す矢印方向に所定角度分だけ回転し
た位置に移動する。このとき、アーム46には、テレ方
向回転伝達壁44aが当接した状態となる。
【0053】その後、コントローラ60は、被写体距離
を読み出し、その時点の変倍位置と被写体距離とに基づ
いたモータ駆動パルスをRAM65から読み出す。その
後、空転域内の回転量でワイド端方向にモータ17を駆
動し、この駆動中にロータリーエンコーダ62から得ら
れるパルスをカウントして、カウント値が読み出したモ
ータ駆動パルスの値に一致した時点でモータ17の駆動
を停止する。合焦時のモータ17の駆動パルスは、空転
域内の回転量であるため、合焦動作後にはアーム46が
切り欠き部のテレ方向回転伝達壁44aから離れた状態
となる。勿論アーム46はワイド方向方向回転伝達壁4
4bにも当接してなく、また、ブラシ49aは、空転域
内の回転であるため新語初56からテレ端方向にずれた
状態のままとなっている。
【0054】合焦時のズームレンズ装置10の動きは、
最初にモータ17が空転域を超える回転量でテレ端方向
へ駆動され、その後空転域内の回転量でワイド方向に駆
動されるから、図11に示すように、最初にテレ端方向
へ駆動した時点で前群及び後群レンズ18,19は変倍
位置Znから各変倍軌跡A,Bを通って点線Cで示した
位置に移動し、その後空転域内の回転量でワイド端方向
に回転するから、前群レンズ18は、変倍軌跡Aを通っ
てG1に移動するのに対し、後群レンズ19は、回転筒
15の変位分だけの移動となるため、回転筒15とカム
開口38のカムとの合成変位となった変倍軌跡Bとは異
なり、回転筒15の変位軌跡Dを通って点G2に移動す
る。これにより、前群及び後群レンズ18,19が変倍
時とは異なる間隔で移動してその時点の被写体距離に合
焦する。ここで、合焦は、至近から無限大に向けてピン
トが合う方向で行われる。なお、制御の仕方によって
は、無限大から至近に向けたピントを合わせる動作とす
ることもできる。
【0055】合焦駆動プログラムの実行後には、露出制
御プログラムが実行される。このプログラムにより、コ
ントローラ60は、被写体輝度と写真フイルムの感度と
に応じてシャッタ機構を作動させる。
【0056】コントローラ60のシャッタ機構の作動
は、変倍位置と被写体輝度とに応じたシャッタ羽根7
1,72の開閉時間をROM64から読み出し、RAM
65に記憶する。そして、シャッタ用のモータ73への
通電を開始する。その後、コントローラ60は、光電セ
ンサ96を監視して、光電センサ96からシャッタ羽根
71,72が横切った旨の信号を受け取ることで、その
時点からカウンタ97で時間をカウントする。
【0057】図12に示すように、ワイド端で規制され
る最大開口径をR1、変倍位置と被写体輝度とに応じた
シャッタ羽根71,72の開閉時間をT1とすると、時
間T2のときにシャッタ羽根71,72が最大開口径R
1となる。このとき、シャッタ羽根72の一部86が規
制レバー87の規制ピン90に当接し、シャッタ羽根7
1,72が最大開口径R1に規制される。
【0058】コントローラ60は、カウンタ97でのカ
ウント値(時間)が変倍位置と被写体輝度とに応じたシ
ャッタ羽根の開閉時間T1と一致した時点でモータ73
に前述したのと逆向きに通電を行う。これにより、モー
タ73は逆転駆動してシャッタ羽根71、72が閉じら
れる。これにより、図12に示す時間T3となった時点
でシャッタ羽根71、72が閉じ位置となり、時間T
2,T1のそれぞれとR1との各交点を通ってT3に向
かう直線に囲まれた面積が露光量となる。
【0059】なお、被写体輝度が高輝度の場合には、図
12に示すように、ワイド端で規制する最大開口径R1
まで到達しない時間T4でシャッタ羽根71、72を閉
じる場合もある。
【0060】図8にも示したように、開放口径規制機構
74が規制するシャッタ羽根71,72の最大開口径
は、変倍がワイド端からテレ端方向に向けて行われるこ
とに応答して徐々に大きくなる。そして、変倍が特定変
倍位置を超えた時点で、カム面88は、被作用部91を
最大開口径に応じた開き位置に規制する。
【0061】特定変倍位置からテレ端までの範囲では、
シャッタ羽根71,72が規制される最大開口径が、シ
ャッタ開口75を全部露呈するシャッタ羽根71,72
の全開位置となる。したがって、テレ端で規制される最
大開口径を開き位置、変倍位置と被写体輝度とに応じた
シャッタ羽根71,72の開閉時間をT6とすると、図
12に示すように、時間T7のときにシャッタ羽根7
1,72が規制レバー87に当接し、シャッタ開口75
が全部露呈される。そして、カウンタ97でのカウント
時間がT6となった時点でシャッタ羽根71,72が閉
じ方向に回転され、時間T8となった時点でシャッタ羽
根71、72が閉じ位置となる。
【0062】このように、テレ端よりもワイド端の方の
シャッタ羽根71、72の最大開口径が小さくなるた
め、ワイド端側で生じ易い撮影レンズ18、19の球面
収差による周辺ボケを確実に防止することができる。
【0063】露光完了後、コントローラ60は、待機駆
動プログラムを実行する。露光完了後には、前群及び後
群レンズ18,19がその時点の被写体距離に応じた合
焦位置に移動したままとなっている。したがって、ブラ
シ49aがその時点の変倍位置に応じた信号部56から
離れ、且つアーム46がテレ方向回転伝達壁44aから
離れた状態となっているため、待機駆動プログラムで
は、元の変倍位置に戻す制御を行う。
【0064】このプログラムが実行されると、元の変倍
位置に対応した信号部56が偶数番目か奇数番目か、す
なわち元の変倍位置に対応した信号部56から出力信号
Aが得られるか否かを判断する。この判断結果に基づい
てモータ17の駆動制御が異なる2つのフローのうちの
一方が選択され、選択したフローに基づいてコントロー
ラ60が処理する。
【0065】コントローラ60は、まず空転域を超える
回転分でワイド端方向にモータ17を駆動する。この駆
動は、元の変倍位置に対応した信号部56の立ち上がり
信号及び立ち下がり信号を順に検知した後に一定パルス
分だけ駆動してから停止される。したがって、この駆動
により、ブラシ49aが元の変倍位置に対応した信号部
56を通過した回転位置に後群用カム筒13が回転す
る。その後コントローラ60は、元の変倍位置に対応し
た信号部56からの立ち下がり信号を検知するまで空転
域を超える回転量でテレ端方向にモータ17を駆動す
る。これにより、ブラシ49aが元の変倍位置に対応し
た信号部56に接触し、また、テレ方向回転伝達壁44
aがアーム46に当接した状態となる。
【0066】待機駆動プログラムの実行が終了すると、
フイルム給送が行われ、新たな撮影コマがカメラのアパ
ーチャーにセットされる。これにより、次回の撮影の準
備が整う。
【0067】前述したプログラムの実行が行われていな
い待機中には、一定時間毎に、待機駆動プログラムが実
行される。これが実行されると、まず、コントローラ6
0は、実行時点で得られている出力信号A又は出力信号
Bの信号レベルを読み取り、低レベルの信号であるか否
かを判断する。変倍操作後、及び待機駆動プログラム実
行後には、必ずブラシ49aが信号部56に接触した状
態であるため、出力信号A又は出力信号Bから低レベル
の信号が得られるはずである。しかしながら、外力や振
動等が鏡筒に加わった場合、後群用カム筒13が空転域
内で空転する恐れがある。この場合、ブラシ49aが信
号部56から外れない程度の空転であれば問題ないのに
対し、外れる程に空転すると、そのまま合焦駆動プログ
ラムを実行した場合ピントボケになる恐れがある。後群
用カム筒13の空転方向は、回転筒15が回転しないた
め、アーム46がワイド方向回転伝達壁44aに向けて
回転する方向となる。したがって、ブラシ49aは、信
号部56から後群用カム筒13のテレ方向への回転方向
に沿ってずれる。
【0068】このため、出力信号A又は出力信号Bから
低レベルの信号が得られない場合には、元の変倍位置に
対応した信号部56を通過するまでワイド端方向に空転
域を超える回転量でモータ17を駆動し、元の変倍位置
に対応した信号部56を通過してから所定パルス分だけ
駆動後にモータ17の駆動を停止する。その後にテレ端
方向に空転域を超える回転量でモータ17を駆動して元
の信号部56の立ち下がり信号を得た時点でモータ17
の駆動を停止する。これにより、テレ方向回転伝達壁4
4aにアーム46が当接し、且つ元の変倍位置に対応し
た信号部56にブラシ49aが接触した回転位置に後群
用カム筒13を戻すことができる。
【0069】電源スイッチ66をOFFすると、コント
ローラ60は、空転域を超える回転量でワイド端方向に
モータ17を駆動する。この間、コントローラ60は、
出力信号Hpを監視する。ズームレンズ装置10が沈胴
位置に後退すると、ブラシ49aが沈胴位置用パターン
53に接触する。このとき信号検出部55を介してコン
トローラ60に出力信号Hpが入力され、これを受けた
時点でコントローラ60はモータ17の駆動を停止す
る。
【0070】上記実施例では、2群ズームレンズとして
るが、本発明ではこれに限らず、2群以上のズームレン
ズにも適用できる。また、前群支持筒と回転筒とを撮影
光軸20の方向に移動させる2段突出タイプのズームレ
ンズとしているが、本発明ではこれに限らず、回転筒を
撮影光軸20の方向に進退しない筒として前群支持筒だ
けを移動させる1段突出タイプのズームレンズとしても
よい。
【0071】上記実施形態では、第1の規制部材を撮影
光軸を中心とする円周方向に押圧するカム面としている
が、撮影光軸に向かい径方向に押圧するカム面としても
よい。この場合には光軸方向に傾斜したカム面にすれば
よい。また、前群支持筒に対して撮影光軸方向だけに変
位する直進ガイド筒(本発明の変位筒に相当)にカム部
材を設けているが、本発明ではこれに限らず、前群支持
筒に対して撮影光軸を中心とする塩周方向に変位する
筒、又は撮影光軸方向に変位しつつ撮影光軸を中心とす
る円周方向にも変位する筒に設けてもよい。この場合に
は、筒の変位に応じてカム部材が切り欠き部の内で回転
するように切り欠き部を光軸を中心とする円周方向に長
く伸ばして形成すればよい。この場合、第1の規制部材
が切り欠き部の内部での回転位置に応じてシャッタ羽根
の最大開口径を変化させる周知の機構を備えることとな
る。
【0072】
【発明の効果】以上のように、本発明の開放口径規制を
備えたズームレンズでは、シャッタブロックの外周に形
成した切り欠き部に第1の規制部材を露呈させ、且つ、
カム面で第1の規制部材を押圧するようにカム部材を切
り欠き部の内部に入り込ませるようにしたから、シャッ
タブロックとその外周に配置される変位筒との間のスペ
ースを最小とすることが可能であり、レンズ鏡胴径をコ
ンパクトにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ズームレンズ装置の概略を示す分解斜視図であ
る。
【図2】ズームレンズ装置の沈胴位置の状態を示した断
面図である。
【図3】ズームレンズ装置のワイド端の状態を示す断面
図である。
【図4】ズームレンズ装置のテレ端の状態を示した断面
図である。
【図5】切り欠き部とアームとの関係及び導体パターン
部材と摺動子との関係を示した説明図であり、結像面側
から見ている。
【図6】本発明の開放開口規制を備えるズームレンズの
概略を示した説明図であり、結像面側から見ている。
【図7】第2の規制部材であるカム部材と第1の規制部
材である規制レバーとの位置関係を変倍位置ごとに示し
た説明図であり、(A)はワイド端での状態、(B)は
ワイド端とテレ端との間の特定変倍位置での状態、
(C)はテレ端での状態を示している。
【図8】変倍位置に対して開放開口規制装置がシャッタ
機構を規制する最大開口径の変化を示したグラフであ
る。
【図9】摺動子と導体パターン部材との関係を概略的に
示した説明図である。
【図10】変倍時のモータ回転量に対する前群及び後群
レンズの光軸方向への移動を示したグラフである。
【図11】合焦時のレンズの動きを示したグラフであ
る。
【図12】シャッタ羽根の開閉時間を示したグラフであ
る。
【符号の説明】
11 前群支持筒 12 直進ガイド筒 13 後群用カム筒 14 後群支持筒 15 回転筒 16 固定筒 17,73 モータ 28 シャッタブロック 70 カム部材 88 カム面 91 被作用部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シャッター機構を内蔵したシャッタブロ
    ックの外周に形成した切り欠き部に露呈されており、前
    記シャッタブロック側に設けたシャッタ羽根の最大開口
    径を規制する第1の規制部材と、レンズの変倍動作に応
    じて変位する変倍筒と、該変倍筒側に設けられ、該変倍
    筒の変倍に応じて前記第1の規制部材に作用する第2の
    規制部材とを備え、該第2の規制部材が前記切り欠き部
    に入り込むようにしたことを特徴とする開放開口規制を
    備えるズームレンズ。
  2. 【請求項2】 第1のレンズ群及び第2のレンズ群の2
    群で構成されるズームレンズであって、シャッター機構
    を内蔵したシャッタブロックが、前記第1のレンズ群も
    しくは第2のレンズ群のいずれかに固定されていること
    を特徴とする請求項1記載の開放開口規制を備えるズー
    ムレンズ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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