JP3032353U

JP3032353U - Ｃｄ用紙製トレイ

Info

Publication number: JP3032353U
Application number: JP1996005440U
Authority: JP
Inventors: 宏和清水; 弘隆金井
Original assignee: Tomoku KK
Current assignee: Tomoku KK
Priority date: 1996-06-12
Filing date: 1996-06-12
Publication date: 1996-12-17
Anticipated expiration: 2002-06-12

Abstract

(57)【要約】【課題】収容凹部４にＣＤ３を安定して確実に保持で
き、使用後の処理がしやすい、ＣＤ用紙製トレイを提供
する。【解決手段】紙パルプの型成形品からなるシート状の
トレイ主体２が、収容凹部４と、収容凹部４の底上に突
出させたボス７と、収容凹部４の周壁９からボス７側に
突出させた復数の突起１０とを備えているので、中心孔
３ａをボス７に嵌め、外周面３ｂを突起１０に支持さ
せ、ＣＤ３を収容凹部４内に、ボス７と突起１０とによ
って中心側とから安定して確実に保持でき、また、収容
凹部４の裏面を台紙１２に貼り付けて使用し、紙のみで
あるため、使用後にリサイクルや焼却がしやすい。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、連続するほぼ円形で同心円状の記録トラックにディジタル情報を記憶をさせたＣＤ、すなわちコンパクトディスクを着脱可能に保持する、ＣＤ用紙製トレイに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来のＣＤ用トレイは、塩化ビニルなどの合成樹脂シートを成形して、ＣＤの収容凹部を形成し、この収容凹部の底上に突出する筒状ボスを形成し、このボスに多数の細長い抜き孔を放射状に形成してボスを弾性変形可能にし、ＣＤの中心孔をボスに嵌合させ、中心孔の周面を着脱可能に保持させている。また、前記トレイは、裏面を板紙からなる台紙に貼り付け、この台紙に連なるカバーによってトレイの表面を覆うようにしている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前述した従来のＣＤ用トレイは、塩化ビニルなどの合成樹脂シートであるため、不用になった際に焼却すると、有害ガスが発生したり、高温になって焼却炉の損傷につながり、また、ＣＤ用トレイと、これを貼り付けた台紙やカバーとの材質が異なるため、通常の糊では接着ができず、さらに再生使用に際し、前記トレイを台紙から剥がし、これらを分けて収集し、再使用しなければならず、時間と費用がかかってしまう。そして、従来のＣＤ用トレイは、ボスにＣＤの中心孔を嵌合させて保持するのみであるため、保持を確実にすると、ボスに対するＣＤの着脱がしにくく、逆に着脱しやすくするとＣＤがボスから外れやすくなるという問題点があった。この考案は、前述した問題点を解決して、ＣＤ用トレイが不用になった際に焼却、リサイクルなどの処理がしやすく、前記トレイの収容凹部に対しＣＤを容易に着脱でき、しかもＣＤを収容凹部に安定した状態で確実に保持でき、さらにトレイ全体を通常の糊で台紙に貼り付けられるＣＤ用紙製トレイを提供することを目的としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

請求項１の考案に係るＣＤ用紙製トレイは、紙パルプまたは紙パルプを主材料とした型成形品からなるシート状のトレイ主体が、ＣＤの収容凹部と、この収容凹部上に突出しＣＤの中心孔の周面を嵌めて着脱可能に保持するボスと、前記収容凹部の周壁から前記ボスに向かって突出しＣＤの外周面を着脱可能に保持する複数の突起を備えたものである。

【０００５】請求項２の考案は、請求項１に記載したＣＤ用紙製トレイにおいて、収容凹部の周壁下縁に、各突起の内縁全体とこれらの内縁の両側に若干突出する部分とに連続した切り込みをそれぞれ形成したものである。

【０００６】請求項３の考案は、請求項１または２に記載したＣＤ用紙製トレイにおいて、ボスを、各角部を円弧状にしてＣＤの中心孔の周面を保持する保持部と、これらの保持部間の直線部とからなる多角形状の水平断面形状の筒状体とし、突起を、前記ボスの直線部とそれぞれ対向させて収容凹部の周壁からボス部に向かって突出させたものである。

【０００７】請求項４の考案は、請求項１ないし３のいずれかに記載したＣＤ用紙製トレイにおいて、平面形状を長方形にしたトレイ主体の中央部に収容凹部を形成し、トレイ主体の１対の長辺と対向させてＣＤの取り外し用凹部を収容凹部から対称形にそれぞれ長辺側に膨出させ、前記取り外し用凹部に紙帯の挿通孔を対向させてそれぞれ形成したものである。

【０００８】請求項５の考案は、請求項４に記載したＣＤ用紙製トレイにおいて、平面形状を長方形にしたトレイ主体の各隅部に取り付け用凹部をそれぞれ形成し、トレイ主体の収容凹部、取り付け用凹部、ＣＤ取り外し用凹部の裏面、およびトレイ主体の全周から裏面側に突出させた外周壁の突出縁部を同一平面上に位置させたものである。

【０００９】

【考案の実施の形態】

以下、この考案の一実施形態につき図を参照して説明する。図１，図２，図３に示すように、この考案の一実施形態に係るＣＤ用紙製トレイ１は回収牛乳紙パックなどの再生紙パルプの型成形品からなり、厚さが約１mm の比較的軟質でシート状の長方形状のトレイ主体２を備え、トレイ主体２の表面には、中央部にＣＤ３の収容凹部４を形成すると共に、各隅部には直角三角形状の取り付け用凹部５を形成してある。

【００１０】前記収容凹部４および各取り付け用凹部５は、深さをＣＤ３の厚さより若干深くし、裏面を同一平面上に位置させ、トレイ主体２の外周から裏面側に外周壁６を突出させ、これの突出縁部６ａを外側に曲げ、突出縁部６ａの裏面を収容凹部４、取り付け用凹部５の裏面と同一水平面上に位置させてある。

【００１１】前記収容凹部４の底の中心部上にはボス７をトレイ主体２の表面と水平またはこの表面より僅かに高く突出させてある。ボス７は、正方形の各隅部をなくして円弧状の保持部７ａとこれらの間に位置する直線部７ｄとからなる水平（横）断面形状の筒状体７ｂを備え、筒状体７ｂの突出部に端壁７ｃを一体に形成してあり、前記保持部７ａがトレイ主体２の各辺中央と対向し、保持部７ａ間の直線部７ｄがトレイ主体２の各隅部と対向させてある。そして、ボス７にＣＤ３の中心孔３ａを嵌め、ボス７の円弧状の保持部７ａに中心孔３ａの周面を着脱可能に保持するようにしてある。なお、ボス７の対向する保持部７ａを結ぶ外径を中心孔３ａの径と同じかこれより幾分長くしてある。

【００１２】前記収容凹部４には、トレイ主体２の１対の長辺と対向させて、ＣＤ３の取り外し用凹部８を収容凹部４から左，右対称形にそれぞれ前記長辺側に膨出させ、取り外し用凹部８の裏面を収容凹部４の裏面と同一平面上に位置させ、また、収容凹部４の周壁９からボス７の直線部７ｄと対向させて突起１０をそれぞれ突出させてある。そして、収容凹部４に入れたＣＤ３の外周面３ｂを前記突起１０の突出端面１０ａに着脱可能に保持するようにしてある。なお、突起１０に保持した部分以外のＣＤ３の外周面３ｂと収容凹部４の周壁９との間には若干の隙間ができるようにしてある。さらに、収容凹部４の底上にはボス７を囲む環状の突出部１１を僅かに突出させてある。

【００１３】前記収容凹部４の周壁９の下縁には、各突起１０の周縁全体にわたり、これらの両側に若干延びる切り込み１２を、トレイ主体２の厚さ方向に貫通させてそれぞれ形成してある。また、取り外し用凹部８には、紙帯１４の挿通孔１３を、トレイ主体２の厚さ方向に貫通させてそれぞれ形成してある。なお、挿通孔１３は、両端部を収容凹部４側に曲げてあり、ボス７の中心に中央が位置するように対向させてある。

【００１４】以上のように構成したＣＤ用トレイ１は、所望のディジタル情報を記憶をさせてあるＣＤ３をトレイ主体２の収容凹部４内に入れ、ＣＤ３の中心孔３ａをボス７に嵌め、ボス７の円弧状の保持部７ａに中心孔３ａの周面を保持させると共に、収容凹部４の周壁９から突出した突起１０の突出端面１０ａにＣＤ３の外周面を保持させる。

【００１５】この状態では、ＣＤ３を中心孔３ａの周面および外周面をボス７の円弧状の保持部７ａおよび周壁９から突出した突起１０によって、内，外それぞれ４箇所で、ＣＤ３を挟んで保持でき、これを安定した状態で確実に収容凹部４内に保持させることができる。さらに、収容凹部４の周壁９の下縁には、各突起１０の内縁全体と内縁の両側に若干突出する部分とが連続した切り込み１２がそれぞれ形成してあるので、突起１０の突出端面１０ａの突出長さを幾分長くして、ＣＤ３の外周面を弾性支持することができ、各突起１０によるＣＤ３の支持をより確実かつソフトにしている。

【００１６】そして、図３，図４に示すように、紙帯１４を一方の取り外し用凹部８に設けた挿通孔１３に表面側から挿通し、トレイ主体２の裏面を迂回させて他方の取り外し用凹部８に設けた挿通孔１３に裏面側から挿通し、紙帯１４によって、ボス７および突起１０で保持したＣＤ３の直径上を抑え、紙帯１４の両端部を重ね、重ねた部分上をシール紙１５で覆って貼り付け、ＣＤ３をトレイ主体２に保持する。この状態では、紙帯１４とシール紙１５との少なくとも一方を破ったり、剥がしたりしない限り、ＣＤ３をトレイ主体２から外せないので、ＣＤ３をトレイ主体２に確実に保持できると共に、ＣＤ３の盗難を防止できる。なお、シールを用いることなく、紙帯１５の両端部を重ねて貼り付けてもよい。

【００１７】前述のようにしてＣＤ３を保持させたトレイ主体２は、図４に示すように、収容凹部４、取り付け用凹部５および取り外し用凹部８の裏面を糊などの接着剤で板紙からなる台紙１６に貼り付けて固定し、トレイ主体２の全周の裏面側に突出させた外周壁６の突出縁部６ａを台紙１６に支持させ、外周壁６内の貼り付け部が外側から見えないようにしてある。

【００１８】次に、台紙１６の一側に予め折り曲げ可能に接続してあるカバー紙１７をトレイ主体２に折り曲げて支持し、これを覆っておく。なお、台紙１６とカバー１７とは連結している。ＣＤ３を使用するには、カバー紙１７を開き、紙帯１４を破って取り外し、トレイ主体２の収容凹部４両側に膨出した取り外し用凹部８に指先を入れ、これらによって収容凹部４からＣＤ３を容易に取り外すことができる。また、取り外したＣＤ３は、中心孔３ａをボス７に嵌めると共に、外周面３ｂを突起１０に支持させて、収容凹部４内に嵌める。

【００１９】この考案において、トイレ主体を型成形するために用いる紙パルプは、再生した紙パルプ、新しい紙パルプ、およびこれらを混合したもの、あるいは紙パルプを主材料としこれに木材チップなどを入れたものなどを使用できる。また、この考案は、ＣＤ３を収容凹部４に入れる際に、ＣＤ３の中心孔３ａの周面によってボス７の幾分大外径にした保持部７ａの外周部を若干削り取り、中心孔３ａの周面をボス７の保持部７ａで密着支持させるようにしてもよく、ボスの水平断面形状は多角形状であればよい。さらに、この考案のトレイ主体は、台紙に張り付けて、紙袋に入れたり、本の適所に装着したりして使用することもできる。

【００２０】

【考案の効果】

以上説明したように、この考案の請求項１の考案に係るＣＤ用紙製トレイは、紙パルプの型成形品または紙パルプを主材料とした型成形品からなるシート状のトレイ主体が、収容凹部と、この収容凹部上に突出したボスと、収容凹部の周壁からボス側に突出した複数の突起とを備えているので、収容凹部に収容したＣＤは、このＣＤ中心孔の周面をボスによって保持すると共に、ＣＤの外周面を複数の突起によって保持し、ＣＤを中心側、外周側の両方で保持することなく、ＣＤの安定した確実な保持ができ、トレイ主体が紙パルプの型成形品または紙パルブを主材料とした型成形品であるため、ＣＤをソフトに保持できることもあって、トレイ外からの衝撃などによりＣＤが収容凹部から外れにくく、またトレイ主体を台紙などの紙に適宜の糊で貼り付けることができる。さらに、トレイ主体が紙パルプの型成形品または紙パルプを主材料とした型成形品からなり、台紙に貼り付けて使用しても、紙のみであるため、使用後の焼却、リサイクルなどの処理がしやすい。

【００２１】請求項２の考案は、請求項１に記載したＣＤ用紙製トレイにおいて、収容凹部の下縁に、各突起の内縁全体とこれらの内縁の両側に若干突出する部分とが連続した切り込みを形成したので、各突起の突出長さを幾分長くして、ＣＤの外周面を弾性支持することができ、各突起によるＣＤ外周面の支持をより確実かつソフトにできる。

【００２２】請求項３の考案は、請求項１または２に記載したＣＤ用紙製トレイにおいて、ボスを、各角部を円弧状にした保持部と、これらの間の直線部とからなる多角形状の水平断面形状の筒状体とし、突起を、前記ボスの直線部とそれぞれ対向させて収容凹部の周壁から前記ボス部に向かって突出させたので、収容凹部に収容したＣＤを中心側と外周側との各多数箇所で、前記保持部と突起とによってバランスよく、より安定させて保持できる。

【００２３】請求項４の考案は、請求項１ないし３のいずれかに記載したＣＤ用製紙トレイにおいて、平面形状を長方形にしたトレイ主体の中央部に収容凹部を形成し、トレイ主体の１対の長辺と対向させてＣＤの取り外し用凹部を収容凹部から対称形にそれぞれ長辺側に膨出させ、前記取り外し用凹部に紙帯の挿通孔を対向させてそれぞれ形成したので、次の効果がある。すなわち、紙帯を挿通孔に挿通してトレイ主体の裏面を迂回させ、前記紙帯によって、ボスおよび突起で保持したＣＤの直径上を抑え、紙帯の両端部を重ね、重ねた部分を直接またはシール紙で覆って貼り付けることで、紙帯とシール紙との少なくとも一方を破ったり剥がしたりしない限り、ＣＤをトレイ主体から外せないので、ＣＤをトレイ主体に確実に保持できると共に、盗難を防止できる。

【００２４】請求項５の考案は、請求項４に記載したＣＤ用製紙トレイにおいて、平面形状を長方形にしたトレイ主体の各隅部に取り付け用凹部をそれぞれ形成し、トレイ主体の収容凹部、取り付け用凹部、ＣＤ取り外し用凹部の裏面、およびトレイ主体の全周から裏面側に突出させた外周壁の突出縁部を同一平面上に位置させたので、トレイ主体が撓曲しにくく、取り扱いやすい。また、収容凹部、取り付け用凹部、ＣＤ取り外し用凹部の裏面を台紙に貼り付けることで、トレイ主体を強固に台紙に固着でき、また前記各凹部をトレイ主体の全周から裏面側に突出させた外周壁で覆い、外形をよくすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施形態に係るＣＤ用トレイを示
した平面図。

【図２】図１のＡ−Ａ線に沿って断面した端面図。

【図３】図１のＢ−Ｂ線に沿う断面図。

【図４】図１に示したＣＤ用トレイを台紙に貼り付けた
状態の説明図。

【符号の説明】

１ＣＤ用トレイ２トレイ主体３ＣＤ３ａ中心孔３ｂ外周面４収容凹部５取り付け用凹部６外周壁７ボス７ａ保持部７ｂ直線部８取り外し用凹部９周壁１０突起１２切り込み１３挿通孔１４紙帯１５シール紙１６台紙１７カバー紙

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】紙パルプの型成形品または紙パルプを主
材料とした型成形品からなるシート状のトレイ主体が、
ＣＤの収容凹部と、この収容凹部上に突出しＣＤの中心
孔の周面を嵌めて着脱可能に保持するボスと、前記収容
凹部の周壁から前記ボスに向かって突出しＣＤの外周面
を着脱可能に保持する複数の突起を備えたことを特徴と
するＣＤ用紙製トレイ。
【請求項２】収容凹部の周壁下縁に、各突起の内縁全
体とこれらの内縁の両側に若干突出する部分とに連続し
た切り込みをそれぞれ形成したことを特徴とする請求項
１に記載のＣＤ用紙製トレイ。
【請求項３】ボスを、各角部を円弧状にしてＣＤの中
心孔の周面を保持する保持部と、これらの保持部間の直
線部とからなる多角形状の水平断面形状の筒状体とし、
突起を、前記ボスの直線部とそれぞれ対向させて収容凹
部の周壁から前記ボスに向かって突出させたことを特徴
とする請求項１または２に記載のＣＤ用紙製トレイ。
【請求項４】平面形状を長方形にしたトレイ主体の中
央部に収容凹部を形成し、トレイ主体の１対の長辺と対
向させてＣＤの取り外し用凹部を収容凹部から対称形に
それぞれ長辺側に膨出させ、前記取り外し用凹部に紙帯
の挿通孔を対向させてそれぞれ形成したことを特徴とす
る請求項１ないし３のいずれかに記載のＣＤ用紙製トレ
イ。
【請求項５】平面形状を長方形にしたトレイ主体の各
隅部に取り付け用凹部をそれぞれ形成し、トレイ主体の
収容凹部、取り付け用凹部、ＣＤ取り外し用凹部の裏
面、およびトレイ主体の全周から裏面側に突出させた外
周壁の突出縁部を同一平面上に位置させたことを特徴と
する請求項４に記載のＣＤ用紙製トレイ。