JP3062617U

JP3062617U - Ｃｄパッケ―ジ

Info

Publication number: JP3062617U
Application number: JP1999002022U
Authority: JP
Inventors: 宏和清水
Original assignee: 株式会社不二コーン製作所; 清水印刷紙工株式会社
Priority date: 1999-03-31
Filing date: 1999-03-31
Publication date: 1999-10-08
Anticipated expiration: 2005-03-31
Also published as: GB9928077D0; GB2348418B; CA2288591A1; US6168015B1; GB2348418A

Abstract

(57)【要約】【課題】ＣＤトレイ１や紙台紙３の分別および廃
棄コストを低くし、焼却処理をしても通常の紙等を焼却
処理した時と同等になるようなＣＤパッケージを提供す
る。【解決手段】ＣＤパッケージは、ケナフと竹の繊維を
主原料とした非木材紙の成形品によってＣＤ２を着脱可
能に保持するＣＤトレイ１と、このトレイ１を貼り付け
る紙台紙３とを備え、紙台紙３を、ケナフとバガスの少
なくとも一方の繊維を５〜３０％程度の重量比とし、残
りを木材パルプにしたことで、分別、廃棄処理コストを
低くし、焼却処理をしても通常の紙等を焼却処理したと
きと同等な処理をすることができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、連続するほぼ円形で同心円状の記録トラックにディジタル情報例えば音楽などを記憶させた記憶媒体であるＣＤ、すなわちコンパクト・ディスクを着脱可能に保持するＣＤパッケージに関するものである。

【０００２】

【考案が解決しようとする課題】

既存の市場で流通しているＣＤ用のケースは、ポリスチレンなどの合成樹脂を材料としており、これを廃棄処分する場合は産業廃棄物となり、また、ＣＤトレイのみを合成樹脂製とし、ＣＤトレイを紙台紙に貼り付け、これらを容器に収容したＣＤパッケージも使用されているが、前記パッケージを廃棄する際には、分別処理をコストをかけて行なうか、そのまま産業廃棄物扱いにして廃棄することになり、合成樹脂製のものを焼却処理すると有毒ガスが発生し、さらに、ＣＤトレイを紙台紙に貼り付ける際には、高価なホットメルト接着剤などを使用し、また、前記ケースは通常印刷しないため、別途印刷した紙をケース内にいれなければならないという問題点があった。この考案は、前述した問題点を解決して、ＣＤトレイおよびこれに貼り付ける紙台紙、またはＣＤトレイを収容する容器の廃棄処理コストを低減させることができ、また焼却処理にしても通常の紙を焼却処理した時と同等に処理することができ、さらにＣＤトレイを、ケナフと竹の繊維が主原料の非木材紙にするなどして、森林伐採問題の解決にも役立つＣＤパッケージを提供することを目的としている。

【０００３】

【課題を解決するための手段】

請求項１の考案によるＣＤパッケージは、非木材紙の成形品によってＣＤを着脱可能に保持するＣＤトレイと、このＣＤトレイを貼り付けた紙台紙または前記トレイを収容する容器とを備えたものである。

【０００４】請求項２の考案は、請求項１に記載したＣＤパッケージにおいて、前記ＣＤトレイを、重量比でケナフ７０〜９０％と、竹１０〜３０％、好ましくは、ケナフ８０％と竹２０％の繊維を主原料とした非木材紙を成形品にしたものである。

【０００５】請求項３の考案は、請求項１または２に記載したＣＤパッケージにおいて、前記紙台紙を、ケナフとバガスの少なくとも一方の繊維を５〜３０％程度の重量比とし、残りを木材パルプにしたものである。

【０００６】請求項４の考案は、請求項１または２に記載したＣＤパッケージにおいて、前記ＣＤトレイを、底面を長方形または正方形に形成し、ＣＤの中心孔に着脱可能に嵌合するボスを前記底面の中心部に突出させ、このボスの形状を４隅部が前後左右に向くようにしてそれぞれ面取りした形状にすると共に、先細のテーパを形成し、ボスの下端に環状の台部を前記底面上に突出させ、底面の左，右辺部上方に前後方向に延びる突起部を対向させ、これらの突起部のボス側に左，右支持部をそれぞれ突出させ、前記突起部の前，後両端から対向辺部をそれぞれ突出させ、前記ボス、突起部および対向辺部の高さをそれぞれ等しくし、前記台部と支持部との高さをそれぞれ等しくし、さらに対向辺部に前記ＣＤの外周面が当接または近接する内向き端部をそれぞれ形成したものである。

【０００７】請求項５の考案は、請求項４に記載のＣＤパッケージにおいて、前記ＣＤトレイに、対向辺部と突起部との間の４箇所にＣＤトレイの中心側に拡がる指掛け用の取出し凹部をそれぞれ底面上に形成したものである。

【０００８】請求項６の考案は、請求項４または５に記載のＣＤパッケージにおいて、水性コーティング剤を、ＣＤトレイの表面全体、またはボスおよび内向き端部の表面に塗布したものである。

【０００９】請求項７の考案は、請求項４，５，６のいずれか１つに記載のＣＤパッケージにおいて、ＣＤトレイに設けたボスに、弱粘シールの中心孔を嵌め、環状の台部の表面に前記シールを貼り付け、前記シールの表面にＣＤを取り外し可能に粘着保持させるようにしたものである。

【００１０】請求項８の考案は、請求項４，５，６，７のいずれか１つに記載のＣＤパッケージにおいて、前記ＣＤトレイに、紙台紙を貼り付けるための枠状の外周縁部を設けたものである。

【００１１】請求項９の考案は、請求項１に記載のＣＤパッケージにおいて、前記ＣＤトレイを収容する容器を、合成樹脂製の袋または紙箱としたものである。

【００１２】請求項１０は、請求項１に記載のＣＤパッケージにおいて、前記紙台紙を、左右方向に長い長方形とし、裏面側から長手方向と直交させて幅方向の全体にわたり４箇所に筋押し部を形成し、中央側の筋押し部を外側の筋押し部より狭くし、ＣＤトレイと同様または若干大きい４つの四辺形部を設け、外側の筋押し部から中央側裏面に折り曲げて２枚重ねにし、これらの対向面を貼り付け、２枚重ねにした面の一方または両方にＣＤトレイの枠状の外周縁部を貼り付け、前記中央側の筋押し部から１対の２枚重ねの四辺形部を折り曲げ、これらによって前記ＣＤトレイを挟んで覆うようにしたものである。

【００１３】請求項１１の考案は、請求項１０に記載のＣＤパッケージにおいて、２枚重ねの内側になる四辺形部の中央部にＣＤトレイのボスが遊び嵌めされる丸孔を形成し、この丸孔の左，右両側に突条部を形成したものである。

【００１４】請求項１２の考案は、請求項１０または１１に記載のＣＤパッケージにおいて、ケナフとバガスの少なくとも一方の繊維を５〜３０％の重量比とし、残りを木材パルプにした紙によって構成した外容器に、ＣＤトレイとこのＣＤトレイを貼り付けた紙台紙とを出し入れ可能に収容したものである。

【００１５】

【考案の実施の形態】以下、この考案の実施形態につき、図を参照して説明する。この考案の第１実施形態に係るＣＤパッケージは、図１，図２に示すようにし、非木材紙のＣＤトレイ１を備えている。前記ＣＤトレイ１は、重量比で、ケナフ７０〜９０％と、竹１０〜３０％、好ましくは、ケナフ８０％と竹２０％の繊維を主原料とした非木材紙の成形品である。

【００１６】ＣＤ２の中心孔２ａに着脱可能に嵌合するボス１ａをＣＤトレイ１の中心部に突出させ、ボス１ａは正方形状の部分が前後左右に向くように、４隅部１ｂを面取りし、ボス１ａの基端に環状の台部１ｃを設けて底面１ｄから突出させてあり、ボス１ａおよび台部１ｃを先端側それぞれ小径となるように傾斜させてある。

【００１７】また、ＣＤトレイ１は、左，右の辺近くに対向する突起部１ｅをそれぞれ突出させ、これらの前後方向中央部には対向する円弧状の左，右支持部１ｆをそれぞれボス１ａ側に突出させ、ボス１ａと突起部１ｅ、台部１ｃと支持部１ｆの高さをそれぞれ等しくしてある。前記突起部１ｅの前，後両端部から対向辺部１ｇをそれぞれ突出させ、対向辺部１ｇにはＣＤ２の４辺を支持する４箇所の内向き端部１ｈをそれぞれ形成し、対向辺部１ｇの高さを前記ボス１ａおよび突起部１ｅと等しくしてある。

【００１８】前記突起部１ｅと対向辺部１ｇとの間には、ＣＤ２を取り出すための取り出し用凹み部１ｉをそれぞれ形成してあり、これらの凹み部１ｉはほぼＵ字状にボス１ａに向って開き、底面１ｄと同じ高さに枠状に外周縁部１ｊを形成してある。

【００１９】なお、前記実施形態では、ＣＤ２が直径１２０mm、厚み１.２mmとし、中心孔２ａには０.０５mmまでの直径のばらつきがあり、前記外周縁部１ｊは突起部１ｅ、対向辺部１ｇの外側２mm程度の幅にしてある。また、ＣＤトレイ１は、平面長方形または正方形とし、各隅部を円弧状に切り欠いてある。

【００２０】図３，図４に示すように、前記ＣＤトレイ１を貼り付けた紙台紙３は、ケナフとバガスの少なくとも一方の繊維を５〜３０％程度の重量比とし、残部を木材パルプにした４００ｇ／m²の紙を用いる。

【００２１】前記紙台紙３は、左右方向に長い長方形であり、裏面側から長手方向と直交するように幅方向の全体にわたって４箇所に筋押し、長手方向に設けた中央筋押し部３ａの間隔を前記ＣＤトレイの厚さより若干広くし、中央筋押し部３ａと外端との中間に設けた外側筋押し部３ｂとによって、前記ＣＤトレイ１と相似で僅かに大きい４つの長方形部３ｃを形成し、さらに、一端部に位置する長方形部３ｃにＣＤトレイのボスより若干大きい丸孔３ｄを裏側から打ち抜くと共に、丸孔３ｄの左右両側に紙台紙３の表面側に突出する突条部３ｅを紙台紙３の幅方向中央部に形成する。

【００２２】次に、左右端部の長方形部３ｃを、外側筋押し部３ｂから折り曲げて外側筋押し部３ｂ寄りの長方形部３ｃの裏面に重ね、２枚重ねした長方形部３ｃの外周部を接着材によって貼り付け、丸孔３ｄを設けた部分を蓋３ｆとし、丸孔３ｄがない長方形部３ｃの内面にＣＤトレイ１の枠状の外周縁部１ｊの裏面を通常の糊によって貼り付け、図４に示す構成にする。

【００２３】そして、音楽などを記憶させたＣＤ２の中心孔２ａをＣＤトレイ１の４箇所に設けた内向き端部１ｈにそれぞれ支持させ、さらに、ＣＤ２の中心孔２ａに近い部分を前記トレイ１の台部１ｃに支持させ、ＣＤ２の外周部を前記トレイ１の支持部１ｆに支持させ、その後、丸孔３ｄがある長方形部３ｃとこれに貼り付けた長方形部３ａとからなる蓋３ｆを、折り曲げてＣＤ２を覆い、ＣＤトレイ１のボス１ａの先端部を前記丸孔３ｄに遊び嵌めし、図６に示すようにＣＤ２を収納状態とし、さらに、図７に示す外容器であるブックケース５に着脱可能に嵌めて保持させ、ＣＤパッケージ４とする。

【００２４】なお、外容器であるブックケース５は、紙台紙３と同様な、ケナフとバガスの少なくとも一方を含有させた紙を用いている。また、紙台紙３およびブックケース５の表面には、適時に印刷を施してある。

【００２５】前記ＣＤトレイ１は、重量比でケナフ７０〜９０％と竹１０〜３０％、好ましくはケナフ８０％と竹２０％の繊維を主原料とした非木材紙の成形品を用いているので、産業廃棄物になる素材を使用せず、また、前記紙台紙３および外容器であるブックケース５は、ケナフとバガスの少なくとも一方の繊維を３０％程度の重量比とし、残りを木材パルプとしているので、従来は部分的に合成樹脂をしようすると、分別処理コストおよび廃棄コストが高くなり、また焼却処理によって有毒ガスが発生するなどの問題点があったのを、大幅に改善でき、紙台紙３、ブックケース５は紙であるため、直接印刷、表面加工処理が可能であり、ＣＤトレイ１と紙台紙３との接着も低コストで容易にでき、しかも非木材紙やケナフとバガスとの少なくとも一方の繊維をパルプに加えた紙を用いていることで、森林伐採問題の解決にも役立つ。

【００２６】そして、ＣＤトレイ１の中心部に設けたボス１ａにＣＤ２の中心孔２ａを嵌め、ＣＤトレイ１の環状の台部１ｃにＣＤ２の中心孔２ａ近くを支持すると共に、対向する弧状の左，右支持部１ｆにＣＤ２の外周部を支持するようにしたので、ＣＤ２を安定して保持することができる。

【００２７】また、実願平８−５４４０号に示したのでは、トレイの４隅に設けた凹部を台紙に接着していたが、第１実施形態のＣＤトレイ１では、前記凹部をなくしたので外観がよくなり、ＣＤトレイ１に設けた枠状の外周縁部１ｊの裏面を、広い面積で紙台紙３に支持し、これらを安価な通常の糊を用いて確実に接着することができる。

【００２８】さらに、紙台紙３を打ち抜く際に、通常は表面側から打ち抜くのを、裏面側から打ち抜きながら折り返される筋が通常の抜きと同じ方向に出るような抜き方を行なうことで、前記紙台紙３を折り返して閉じた後に、ＣＤ２に向って中心部を抑える働きが可能になるので、ボス１ａ、紙台紙３の突条部３ｅなどによって確実にＣＤ２を保持できる。

【００２９】前記ボス１ａを中心にして８箇所だけでＣＤ２をＣＤトレイ１に保持しようとすると、ＣＤ２とＣＤトレイ１との接触面が強く擦られ、またＣＤ２の中心孔２ａには０.０５mm程度のばらつきがあるため、ＣＤ２がかなりきつく嵌められることがあり、紙粉が発生する主要因になってしまう。そこで、ボス１ａの対角線状の突起部では完全にＣＤ２を保持することなく、紙台紙３の蓋３ｆが閉じられてからＣＤ２を確実に保持するような設計にすることで、紙粉の発生を防止するようにした。また、ＣＤトレイ１の主原料である非木材紙のケナフと竹は繊維が長くしかも強いので，通常のパルプよりも紙粉が発生しにくい。さらに、水性ニスなどの水性コーティング剤を、ＣＤトレイの表面全体、またはボス１ａおよび内向き端部１ｈの表面に、０.２mm程度の膜厚で塗布することで、擦れによる紙粉の発生することを防止できる。

【００３０】前述した第１実施形態の変形例として、図８，図９に示すように、紙台紙３に設ける２本の中央側筋押し部３ｇ間の幅を、第１実施形態に設けた中央側の筋押し部間の幅の２倍程度にし、紙台紙３の折り重ねた長方形部３ｃの対向する内面に、２つのＣＤトレイ１の外周縁部１ｊの裏面をそれぞれ糊によって貼り付けるようにし、２枚のＣＤ２を対向させてＣＤトレイ１に着脱可能に保持させる。

【００３１】なお、前記変形例では、第１実施形態の蓋となる内側の長方形部に設けた丸孔および突条部はなくすことが好ましく、変形例の前述した以外の構成は、第１実施形態と同様であり、変形例には、第１実施形態と同符号をつけてある。

【００３２】この考案の第２実施形態に係るＣＤパッケージは、図１０に示すように、ＣＤトレイ１に設けたボス１ａに弱粘シール６に中心孔６ａを嵌め、ＣＤトレイ１に設けた環状の台部１ｃ端面のほぼ全体に前記シール６を貼り付け、このシール６の表面にはＣＤ２を取り外し可能に粘着保持させる粘着剤６ｂを塗着してある。このため、ＣＤ２の中心孔２ａとＣＤトレイ１のボス１ａの間、およびＣＤ２の外周面とＣＤトレイ１に設けた４箇所の内向き端部１ｈの間に隙間があっても、ＣＤ２ががたついたり、振動によって外れたりすることを防止でき、また、ＣＤトレイ１に対してＣＤ２を多数回着脱して、ボス１ａの外周部や内向き端部１ｈの内面が損傷しても、ＣＤ２のがたつきや外れを防止できる。なお、第２実施形態のＣＤパッケージの前述した以外の構成、使用および効果は第１実施形態と同様である。

【００３３】この考案の第３実施形態に係るＣＤパッケージは、図１１に示すように、ＣＤトレイ１と、合成樹脂製の袋からなる容器７とを備え、第１実施形態または第２実施形態のＣＤトレイ１にＣＤ２を着脱可能に保持させて、前記袋内に収容し、袋の口を密閉したものであり、使用時に袋の口部を開いてＣＤトレイ１と共にＣＤ２を袋外に取り出し、ＣＤトレイ１からＣＤ２を外して使用し、使用後にはＣＤ２をＣＤトレイ１に保持させる。

【００３４】この考案の第４実施形態に係るＣＤパッケージは、図１２に示すように、ＣＤトレイ１と、上面が開口した箱８ａおよびさや８ｂからなる容器８を備え、第１実施形態または第２実施形態のＣＤトレイ１にＣＤ２を着脱可能に保持させて前記箱８ａ内に嵌めた後、箱８ａに前記さや８ｂを嵌めて容器８を閉じ、使用時にはさや８ｂを箱８ａから外し、容器８外にＣＤ２を取り出して使用し、使用後にはＣＤ２をＣＤトレイ１に保持させて、箱８ａにさや８ｂを嵌める。前記箱８ａおよびさや８ｂは、前記紙台紙と同様なケナフとバガスの少なくとも一方の繊維を５〜３０％とし、残りを木材パルプにした紙を用いる。そして、さや８ｂの外周面には適時に所望の印刷を施してある。

【００３５】なお、第３，第４実施形態のＣＤパッケージに使用するＣＤトレイは、このトレイから外周縁部をなくしてもよい。また、前記第４実施形態では、ＣＤトレイ１を収納する箱を上面が開口した箱を用いたが、これに限らず、貼り箱形状とし、内箱とこれの蓋体となる外箱にそれぞれ、前記ＣＤトレイを収納し、それぞれのＣＤトレイにＣＤを収容して互いに嵌合し、これを前記さやに収納するようにしても良い。

【００３６】第３，第４実施形態のＣＤパッケージも、産業廃棄物になる素材の使用が少なく、廃棄コストを低くし、焼却処理しても通常の紙等を焼却処理した時と同等にすることができ、第１実施形態のものとほとんど変わらない。

【００３７】なお、この考案において、前記容器、外容器は、前述したケナフ、バガスと、木材パルプを用いた材質の紙を用いれば、貼り箱など多様のものを使用できる。

【００３８】

【考案の効果】

以上説明したように、この考案の請求項１の考案に係るＣＤ用紙製トレイは、非木材紙の成形品によってＣＤを着脱可能に保持するＣＤトレイと、このトレイを紙台紙または前記トレイを収容する容器とを備え、合成樹脂を用いる部材がほとんどないため、分別および廃棄コストを低くすることができ、ＣＤトレイ、紙台紙および容器を焼却処理する場合にも通常の紙等を焼却処理した時と同等の処理が可能である。

【００３９】請求項２の考案は、請求項１に記載したＣＤパッケージにおいて、前記ＣＤトレイを、重量比でケナフ７０〜９０％と、竹１０〜３０％、好ましくは、ケナフ８０％と竹２０％の繊維を主原料とした非木材紙を成形品にしたので、木材の消費を少なくし、環境保護および森林伐採問題の解決に役立つ。

【００４０】請求項３の考案は、請求項１または２に記載したＣＤパッケージにおいて、前記紙台紙を、ケナフとバガスの少なくとも一方の繊維を３０％程度の重量比とし、残りを木材パルプにしたので、ケナフ、バガスが１年草であり、木材パルプを使用する割合を低下させ、環境保護および森林伐採の解決に役立つ。

【００４１】請求項４の考案は、請求項１または２に記載したＣＤパッケージにおいて、前記ＣＤトレイを、底面を長方形または正方形に形成し、ＣＤの中心孔に着脱可能に嵌合するボスを前記底面の中心部に突出させ、このボスの形状を４隅部が前後左右に向くようにしてそれぞれ面取りした形状にすると共に、先細のテーパを形成し、ボスの下端に環状の台部を前記底面上に突出させ、底面の左，右辺部上方に前後方向に延びる突起部を対向させ、これらの突起部のボス側に左，右支持部をそれぞれ突出させ、前記突起部の前，後両端から対向辺部をそれぞれ突出させ、前記ボス、突起部および対向辺部の高さをそれぞれ等しくし、前記台部と支持部との高さをそれぞれ等しくし、さらに対向辺部に前記ＣＤの外周面が当接または近接する内向き端部をそれぞれ形成したので、前記ボスの下端に連なる環状の台部と、底面の左，右支持部を水平に配置したので、ボスに中心孔を嵌めたＣＤを安定してＣＤトレイに支持させることができる。

【００４２】請求項５の考案は、請求項４に記載のＣＤパッケージにおいて、前記ＣＤトレイに、対向辺部と突起部との間の４箇所にＣＤトレイの中心側に拡がる指掛け用の取出し凹部をそれぞれ底面上に形成したので前記取り出し凹部に大人の指を入れてＣＤを、ＣＤトレイから容易に取り出すことができる。

【００４３】請求項６の考案は、請求項４または５に記載のＣＤパッケージにおいて、水性コーティング剤を、ＣＤトレイの表面全体、またはボスおよび内向き端部の表面に塗布したので、ＣＤの中心孔とＣＤトレイのボス、およびＣＤの外周面とＣＤトレイの内向き端部の表面とが強く擦られてＣＤトレイの紙粉が発生することを防止できる。

【００４４】請求項７の考案は、請求項４，５，６のいずれか１つに記載のＣＤパッケージにおいて、ＣＤトレイに設けたボスに、弱粘シールの中心孔を嵌め、環状の台部の表面に前記シールを貼り付け、前記シールの表面にＣＤを取り外し可能に粘着保持させるようにしたので、ＣＤの中心孔とＣＤトレイのボス、およびＣＤの外周面とＣＤトレイの４箇所の対向辺部にそれぞれ隙間があっても、ＣＤががたついたり、ＣＤトレイから外れることを防止できる。

【００４５】請求項８の考案は、請求項４，５，６，７のいずれか１つに記載のＣＤパッケージにおいて、前記ＣＤトレイに、紙台紙を貼り付けるための枠状の外周縁部を設けたので、紙台紙の適所にＣＤトレイの枠状の外周縁部裏面を安価な通常の糊によって確実に接着できる。

【００４６】請求項９の考案は、請求項１に記載のＣＤパッケージにおいて、前記ＣＤトレイを収容する容器を、合成樹脂製の袋または紙箱としたので、紙台紙を省略することができ、構成が簡単になり、安価に提供できる。

【００４７】請求項１０は、請求項１に記載のＣＤパッケージにおいて、前記紙台紙を、左右方向に長い長方形とし、裏面側から長手方向と直交させて幅方向の全体にわたり４箇所に筋押し部を形成し、中央側の筋押し部を外側の筋押し部より狭くし、ＣＤトレイと同様または若干大きい４つの四辺形部を設け、外側の筋押し部から中央側裏面に折り曲げて２枚重ねにし、これらの対向面を貼り付け、２枚重ねにした面の一方または両方にＣＤトレイの枠状の外周縁部を貼り付け、前記中央側の筋押し部から１対の２枚重ねの四辺形部を折り曲げ、これらによって前記ＣＤトレイを挟んで覆うようにしたので、２つ折りした部分の間にＣＤを安定した状態で保持させることができる。

【００４８】請求項１１の考案は、請求項１０に記載のＣＤパッケージにおいて、２枚重ねの内側になる四辺形部の中央部にＣＤトレイのボスが遊び嵌めされる丸孔を形成し、この丸孔の左，右両側に突条部を形成したので、ＣＤトレイのボスが内側になる四辺形部に設けた丸孔に遊び嵌めされ、前記丸孔の両側に設けた突条部によってＣＤトレイのボスに嵌めたＣＤを前記トレイの台部および支持部に押し付けることができ、ＣＤを前記トレイ内に安定して挟持させることができる。

【００４９】請求項１２の考案は、請求項１０または１１に記載のＣＤパッケージにおいて、ケナフとバガスの少なくとも一方の繊維を５〜３０％の重量比とし、残りを木材パルプにした紙によって構成した外容器に、ＣＤトレイとこのＣＤトレイを貼り付けた紙台紙とを出し入れ可能に収容したので、外容器を付加しても、木材パルプを使用する割合を低下させ、環境保護および森林伐採問題の解決に役立つ。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の第１実施形態に係るＣＤパッケージ
のＣＤトレイを示す平面図。

【図２】図１のＡ−Ａ線断面図。

【図３】この考案の第１実施形態に係るＣＤパッケージ
の紙台紙を示す展開平面図。

【図４】図３のＢ−Ｂ線断面図。

【図５】前記紙台紙を折り曲げた内面にＣＤトレイを貼
り付けた状態の拡大縦断面図。

【図６】ＣＤを収納した紙台紙およびＣＤトレイの拡大
縦断面図。

【図７】ＣＤを収納した紙台紙およびＣＤトレイなどを
ブックケースに嵌めた状態の説明図。

【図８】この考案の第１実施形態に係るＣＤパッケージ
の変形例の紙台紙を示す展開平面図。

【図９】第１実施形態の変形例を示したＣＤパッケージ
の紙台紙およびＣＤトレイの拡大断面説明図。

【図１０】この考案の第２実施形態に係るＣＤパッケー
ジの部分平面図。

【図１１】この考案の第３実施形態に係るＣＤパッケー
ジを示す一部切り欠き正面図。

【図１２】この考案の第４実施形態に係るＣＤパッケー
ジの部分を示す一部切り欠き斜視面図。

【符号の説明】

１ＣＤトレイ１ａボス１ｂ４隅部１ｃ台部１ｄ底面１ｅ突条部１ｆ支持部１ｇ対向辺部１ｈ内向き端部１ｉ取り出し用凹み部１ｊ外周縁部２ＣＤ２ａ中心孔３紙台紙３ａ中央側の筋押し部３ｂ外側筋押し部３ｃ長方形部３ｄ丸孔３ｅ突条部３ｆ蓋４ＣＤパッケージ５ブックケース（外容器）６弱粘シール６ａ中心孔７容器８容器８ａ箱８ｂさや

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】非木材紙の成形品によってＣＤを着脱可
能に保持するＣＤトレイと、このＣＤトレイを貼り付け
た紙台紙または前記トレイを収容する容器とを備えたこ
とを特徴とするＣＤパッケージ。
【請求項２】前記ＣＤトレイを、重量比でケナフ７０
〜９０％と、竹１０〜３０％、好ましくはケナフ８０％
と竹２０％の繊維を主原料とした非木材紙を成形品にし
たことを特徴とする請求項１に記載したＣＤパッケー
ジ。
【請求項３】前記紙台紙を、ケナフとバガスの少なく
とも一方の繊維を５〜３０％程度の重量比とし、残りを
木材パルプにしたことを特徴とする請求項１または請求
項２に記載したＣＤパッケージ。
【請求項４】前記ＣＤトレイを、底面を長方形または
正方形に形成し、ＣＤの中心孔に着脱可能に嵌合するボ
スを前記底面の中心部に突出させ、このボスの形状を４
隅部が前後左右に向くようにしてそれぞれ面取りした形
状にすると共に、先細のテーパを形成し、ボスの下端に
環状の台部を前記底面上に突出させ、底面の左，右辺部
上方に前後方向に延びる突起部を対向させ、これらの突
起部のボス側に左，右支持部をそれぞれ突出させ、前記
突起部の前，後両端から対向辺部をそれぞれ突出させ、
前記ボス、突起部および対向辺部の高さをそれぞれ等し
くし、前記台部と支持部との高さをそれぞれ等しくし、
さらに対向辺部に前記ＣＤの外周面が当接または近接す
る内向き端部をそれぞれ形成したことを特徴とする請求
項１または２に記載したＣＤパッケージ。
【請求項５】前記ＣＤトレイに、対向辺部と突起部と
の間の４箇所にＣＤトレイの中心側に拡がる指掛け用の
取出し凹部をそれぞれ底面上に形成したことを特徴とす
る請求項１に記載したＣＤパッケージ。
【請求項６】水性コーティング剤を、ＣＤトレイの表
面全体、またはボスおよび内向き端部の表面に塗布した
ことを特徴とする請求項４または５に記載したＣＤパッ
ケージ。
【請求項７】ＣＤトレイに設けたボスに、弱粘シール
の中心孔を嵌め、環状の台部の表面に前記シールを貼り
付け、前記シールの表面にＣＤを取り外し可能に粘着保
持させるようにしたことを特徴とする請求項４，５，６
のいずれか１つに記載のＣＤパッケージ。
【請求項８】前記ＣＤトレイに、紙台紙を貼り付ける
ための枠状の外周縁部を設けたことを特徴とする請求項
４，５，６，７のいずれか１つに記載のＣＤパッケー
ジ。
【請求項９】前記ＣＤトレイを収容する容器を、合成
樹脂製の袋または紙箱としたことを特徴とする請求項１
に記載したＣＤパッケージ。
【請求項１０】前記紙台紙を、左右方向に長い長方形
とし、裏面側から長手方向と直交させて幅方向の全体に
わたり４箇所に筋押し部を形成し、中央側の筋押し部を
外側の筋押し部より狭くし、ＣＤトレイと同様または若
干大きい４つの四辺形部を設け、外側の筋押し部から中
央側裏面に折り曲げて２枚重ねにし、これらの対向面を
貼り付け、２枚重ねにした面の一方または両方にＣＤト
レイの枠状の外周縁部を貼り付け、前記中央側の筋押し
部から１対の２枚重ねの四辺形部を折り曲げ、これらに
よって前記ＣＤトレイを挟んで覆うようにしたことを特
徴とする請求項１に記載したＣＤパッケージ。
【請求項１１】２枚重ねの内側になる四辺形部の中央
部にＣＤトレイのボスが遊び嵌めされる丸孔を形成し、
この丸孔の左，右両側に突条部を形成したことを特徴と
する請求項１0に記載したＣＤパッケージ。
【請求項１２】ケナフとバガスの少なくとも一方の繊
維を５〜３０％の重量比とし、残りを木材パルプにした
紙によって構成した外容器に、ＣＤトレイとこのＣＤト
レイを貼り付けた紙台紙とを出し入れ可能に収容したこ
とを特徴とする請求項１0または１１に記載のＣＤパッ
ケージ。