JPH1191848A - 円盤状ディスクの収納ケース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、紙を主体とした、コンパクトディス
ク等の装着部に袋状の収納部、或いは台座に切り欠き部
を設けてディスクの着脱を容易にすると共に、ディスク
を中空に装着できるようにして記録面を傷つけないよう
にし、少々の押圧に対しても保護する紙製の円盤状ディ
スクの収納ケースを提供する。 【解決手段】一方に開口部を設け両側辺及び底辺が外側
に向かって突出してなる内壁板及び外壁板を有する収納
部材を形成し、前記収納部材の切り欠きを上側にし、か
つ開口部を台紙部材のいずれか一方の表紙板方向に向け
て貼着してなる収納部材の中心折線に沿って円盤状ディ
スクを挿入することで、該円盤状ディスクが収納部材の
中空に装着されることを特徴とする円盤状ディスクの収
納ケースである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、コンパクトディス
ク、光情報記録媒体等の円盤状ディスクを収納するケー
スに関し、詳しくは、原料として再利用が極めて容易
で、かつ円盤状ディスク損傷することなく収納すること
が可能な紙製の円盤状ディスクの収納ケースに関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】従来より、コンパクトディスク等の円盤
状ディスクを装着、収納する紙製やプラスチック製の収
納ケースが数多く提案され、また実用化されている。近
年においては、プラスチックの廃棄や焼却等によって発
生する環境問題で、より軽量化され廃棄等が容易な紙を
主体とした収納ケースが注目され、実用化もされてい
る。従って、紙を主体とした収納ケースの場合において
も、容易、かつ簡単な加工によるコンパクトディスクが
装着、収納できるケースが提案されている。

【０００３】例えば、図７（Ａ）に示すように、コンパ
クトディスク（ＣＤ）等を繋止、装着する台紙４０に、
その長さが順次短くなるように配列された偶数本のスリ
ット４１を平行に設け、このスリット４１間の台紙片４
２を１つおきに浮かせることにより、台紙片４２と台紙
片４２との間にコンパクトディスク２０を挿入し、繋止
する包装体が実開平２−８０５９２号公報で提案されて
いる。また、図７（Ｂ）に示すように、ＣＤ等の盤体の
保持部に切り欠き４６を形成したアーム４５による盤体
保護ケースが、実開平２−５９１８７号公報で提案され
ている。

【０００４】しかし、上記に述べた紙製のコンパクトデ
ィスク収納ケースは、コンパクトディスク２０をスリッ
ト４１や切り欠き４６に挿入したり、引き抜いて取り出
す際に、台紙片４２やアーム４５によりコンパクトディ
スク２０裏面側の記録保持面を傷つける恐れがある。ま
た、スリット４１や切り欠き４６の端部にコンパクトデ
ィスク２０の周縁部が接触するため、紙粉が発生しコン
パクトディスク２０に付着する等の問題があった。さら
に加えて、これらに使用する装着台紙やアームの剛性が
低いとコンパクトディスクが抜け落ちたり、逆に高いと
コンパクトディスクが傷つき易いという欠点もあった。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、上記
の問題に鑑みなされたもので、その目的とするところ
は、紙を主体とした、コンパクトディスク等の装着部に
袋状の収納部、或いは台座に切り欠き部を設けてディス
クの着脱を容易にすると共に、ディスクを中空に装着で
きるようにして記録面を傷つけないようにし、さらに収
納ケースに表紙板を設けて、どんな場合にもディスクが
外れ落ちなく、かつ少々の押圧に対しても保護する紙製
の円盤状ディスクの収納ケースを提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明に於いて上記目的
を達成するために、まず第１の発明は、底面板の両側辺
に、側面板を介して表紙板を連設してなる台紙部材と、
背面板と上面板とを内壁板と外壁板を介して連設し、上
面板の両側辺には内壁板を介して外壁板と貼着片とを連
設し、該上面板中央部近傍に半円形状の切り欠きと、両
側辺の内壁板と外壁板との中心折線上を頂点にし、かつ
前記切り欠き方向に向かって略三角形状の切り込みと、
前記背面板の内壁板と外壁板との中心折線上が頂点で、
かつ両側方向から略三角形状の切り込みを設けた部材と
から構成され、前記背面板の中心折線から上面板を内側
に折り曲げ、該上面板の内壁板と外壁板を内側に折り曲
げ貼着片を背面板の裏面に貼着し、一方に開口部を設け
両側辺及び底辺が外側に向かって突出してなる内壁板及
び外壁板を有する収納部材を形成し、前記収納部材の切
り欠きを上側にし、かつ開口部を台紙部材のいずれか一
方の表紙板方向に向けて貼着してなる収納部材の中心折
線に沿って円盤状ディスクを挿入することにより、該円
盤状ディスクが収納部材の中空に装着されることを特徴
とする円盤状ディスクの収納ケースを提供する。

【０００７】また、第２の発明は、底板の両側辺に側板
を介して内表紙板と外表紙板とを連設し、該底板の他方
の両側辺には、折線を介して外側板と天板と該外側板よ
り幅狭の内側板と、貼着片とを順次連設し、該天板と内
側板の中央部近傍で、かつ貼着片の内側端部に掛かる切
り欠きを設けたブランクからなり、各折線を内側に折り
曲げ貼着片を底板に貼着し、該底板の両側端縁に断面が
略台形状で、かつ内側方向に僅かに傾斜した天板を有す
る台座を形成し、該台座の天板中央部に現出する切り欠
きに円盤状ディスクの端縁を嵌め込むことで、該円盤状
ディスクが中空に装着されることを特徴とする円盤状デ
ィスクの収納ケースを提供する。

【０００８】

【発明の実施の形態】第１の発明は、一方に開口部を設
け両側辺及び底辺が外側に向かって突出してなる内壁板
及び外壁板を有する収納部材を形成し、前記収納部材の
切り欠きを上側にし、かつ開口部を台紙部材のいずれか
一方の表紙板方向に向けて貼着してなる収納部材の中心
折線に沿って円盤状ディスクを挿入することにより、該
円盤状ディスクが収納部材の中空に装着されることを特
徴とする円盤状ディスクの収納ケースを提供する。ま
た、第２の発明は、底板の両側端縁に断面が略台形状
で、かつ内側方向に僅かに傾斜した天板を有する台座を
形成し、該台座の天板中央部に現出する切り欠きに円盤
状ディスクの端縁を嵌め込むことで、該円盤状ディスク
が中空に装着されることを特徴とする円盤状ディスクの
収納ケースを提供する。

【０００９】図に基づき第１の発明における実施の形態
を説明する。図１は、本発明の一実施例における円盤状
ディスクの収納ケースの部材を示すもので、（Ａ）は、
台紙部材の展開図であり、（Ｂ）は、収納部材の展開図
である。第１の発明における円盤状ディスクの収納ケー
スは、紙製の２つの構成部材からなり、図１（Ａ）に示
すように、台紙部材１０は、底面板２１の両側辺に、折
線ｅ，ｅを介して側面板２３，２３を設け、この側面板
を介して表紙板２２，２２を連設したブランクである。

【００１０】一方、図１（Ｂ）に示すように、収納部材
２５は、背面板１１と上面板１２とを折線ｄ，ｄを介し
て内壁板１７と外壁板１６とを連設したもので、この内
壁板と外壁板は中心折線ｃで区分されている。さらに、
この上面板１２の両側辺には、折線ｂ，ａ，ｂを介して
内壁板１５，１５と外壁板１４，１４と貼着片１３，１
３とを順次外側方向に連設したものである。また、この
上面板１２の中央部近傍に、半円形状の切り欠きｋを設
けたもので、これは収納する円盤状ディスクを取り出し
易いようにしたもので、形状等は本発明に限定しない。
さらに加えて、両側辺の内壁板１５，１５と外壁板１
４，１４との中心折線ａ，ａ上を頂点にして、かつ前記
切り欠きｋ方向に向かって略三角形状の切り込みｈ，ｈ
を設け、さらに、前記背面板１１の内壁板１７と外壁板
１６との中心折線ｃ上が頂点で、かつ両側方向から略三
角形状の切り込みｇ，ｇを設けたブランクである。

【００１１】この組立は、上記収納部材２５の背面板１
１と上面板１２を連設している折線ｄ，ｄを折り曲げ、
さらに中心折線ｃが突出するように上面板１２を内側に
折り曲げ、上面板１２両側辺の内壁板１５，１５と外壁
板１４，１４を内側に折り曲げ、この中心折線ａ，ａに
おいても外側方向に突出するように折り曲げて、貼着片
１３，１３を背面板１１の裏面に貼着することにより、
一方にディスク等の開口部を設けて袋状とし、この袋状
とした両側辺及び底辺が外側に向かって突出した内壁板
及び外壁板を有する収納部材２５としたものである。こ
の収納部材の切り欠きｋを上側にし、かつ開口部を台紙
部材１０のいずれか一方の表紙板２２方向に向けて貼着
することにより、円盤状ディスクの収納ケースを得た
（図２を参照）。なお、突出した内、外壁板の最大幅
は、収納する円盤状ディスクの直径寸法と合わせて形成
することが必要である。

【００１２】この円盤状ディスクの収納ケースの収納部
材２５に円盤状ディスク２０を挿入すると、円盤状ディ
スク２０の端縁が突出して形成された収納部材の内壁板
１５，１５と外壁板１４，１４の中心折線ａ，ａと、底
部の内壁板１７と外壁板１６との中心折線ｃに沿って挿
入され、ディスクはしっかりと中空に装着されることに
なる。このことは、図３の概略説明図に示すように、箱
形状の両側面及び底面に中心折線ａ，ａ，ｃを設け、底
面の両角部を切り取り、この中心折線を外側方向に突出
させて潰した構造としたものである。すなわち、開口部
径Ａ＝１２０ｍｍ（ディスク径１２０ｍｍ）、Ａ＜１２
０ｍｍのとき、Ｈ＞０とすることにより（但しＨは５ｍ
ｍ程度が好ましい）ディスクを中空に浮かした状態で挟
み込むことが可能となる。従って、円盤状ディスク２０
は端縁のみがケースと接触し、記録面やラベル面は接触
しないので擦過傷等が付く心配はない。さらに、表紙板
２２，２２を閉じることにより、ディスクが落下するこ
とがなく、かつ衝撃に対して保護することが可能とな
る。

【００１３】さらに、図に基づき第２の発明の実施の形
態を説明する。第２の発明における実施の形態を説明す
ると、図４は、本発明の他の実施例における円盤状ディ
スクの収納ケースの展開図であり、図５は、組み立てた
円盤状ディスクの収納ケースの斜視図である。この円盤
状ディスクの収納ケースは紙製で１枚のブランクより構
成される。すなわち、図４に示すように、底板３１の両
側辺に折線ｄ，ｄを介して側壁板３８，３８と内表紙板
３２と先端に差し込み片ｓを設けた外表紙板３３とを連
設し、内表紙板３２側の折線ｄの中央部分には差し込み
孔ｅを設けて、この底板３１の他方の両側辺には、折線
ｂ，ｂ，ａ，ａを介して外側板３５，３５と天板３６，
３６と、この外側板より幅寸法を狭くした内側板３７，
３７と、貼着片３４，３４とを順次連設したものであ
る。そしてこの天板３６，３６と内側板３７，３７の中
央部近傍で、かつ貼着片３４，３４の内側端部に掛かる
切り欠きｋ，ｋを設けたブランクからなる。なお、前記
折線ａ，ａ，ａ，ａ上で、かつ前記切り欠きｋ，ｋの両
側に切り込みｈ，ｈ，ｈ，ｈを設けたもので、折り曲げ
を容易にすると共に、内側板３７，３７が直立した際の
強度を向上させたものである。

【００１４】この組立は、底板３１の他方の両側辺に設
けた各折線ｂ，ｂ，ａ，ａを内側方向にに折り曲げ、貼
着片３４，３４を底板３１に貼着することで、この底板
３１の両側端縁に略台形状で、かつ天板３６，３６が内
側に僅かに傾斜した台座が形成される。この台座の天板
３６，３６の中央部には切り欠きｋ，ｋの一部が現出す
る（図５を参照）。

【００１５】円盤状ディスク２０の装着は、底板３１の
両側端に設けた一対の台座を外側に倒すようにすること
で、円盤状ディスク２０両側端縁を切り欠きｋ，ｋに容
易に嵌め込むことができ、台座を放すと紙の剛性により
元に戻りディスク２０をしっかりと繋止する。すなわ
ち、図６の概略説明図に示すように、ディスクを保持す
る構造は、内側方向に傾斜した天板に設けた一対の切り
欠きｋ，ｋを設けた台座を外側に開くことにより、切り
欠きの最外部が移動してディスク径（例えば１２０ｍ
ｍ）が挿入できる大きさ（１２２ｍｍ程度）となる。こ
こにディスクを挿入した後、外側方向えの押圧を放すこ
とで台座及び両側の切り欠きの最外部は元に戻り、ディ
スク２０を保持する。

【００１６】従って、この円盤状ディスク２０は裏面側
（情報記録面）と底板３１との間に空隙ができ、しかも
ディスクの接触する部分は端縁のみとなり、ディスクを
中空に繋止することができると共に、記録面やラベル面
は接触しないので取り出しや装着の際の擦過傷等が付く
ことがない。さらに、内表紙板３２と外表紙板３３を閉
じることにより、ディスクが落下することがなく、かつ
衝撃に対して保護することが可能となる。

【００１７】

【発明の効果】本発明は以上の構成であるから、下記に
示す如き効果がある。まず、第１の発明における円盤状
ディスクの収納ケースは、収納部材の両側辺及び底部の
中心折線が突出するように形成したもので、この内壁板
と外壁板の突出した中心折線と、底部の内壁板と外壁板
の突出した中心折線に沿って挿入、繋止されディスクは
しっかりと中空に装着されることになる。従って、円盤
状ディスクは端縁のみがケースと接触し、記録面やラベ
ル面は接触しないので擦過傷等が付くことがない。さら
に、表紙板を閉じることにより、ディスクが落下するこ
とがなく、かつ衝撃に対して保護することが可能となっ
た。

【００１８】また、第２の発明における円盤状ディスク
の収納ケースは、円盤状ディスクを装着する際、底板の
両端縁に設けた一対の台座を外側に僅かに開くように押
圧すると、台座が外側に傾斜することでディスクを切り
欠き内に容易に嵌め込むことができる。しかもディスク
の端縁を切り欠きに嵌め込むことで、この円盤状ディス
クの裏面側（記録面側）と底板との間に空隙ができる。
従って、この収納ケースは、ディスクを中空に繋止する
ことから、円盤状ディスクの端縁のみがケースと接触
し、記録面やラベル面は接触しないので、ディスクの取
り出しや装着の際の擦過傷等が付くことがない。さら
に、内表紙板と外表紙板を閉じることにより、ディスク
が落下することがなく、かつ衝撃に対して保護すること
ができる等の優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における円盤状ディスクの収
納ケースの部材を示すもので、（Ａ）は、台紙部材の展
開図であり、（Ｂ）は、収納部材の展開図である。

【図２】上記ブランクを組立形成した円盤状ディスクの
収納ケースの斜視図である。

【図３】本発明における円盤状ディスクの収納ケースの
収納部材の開口部分の概略説明図である。

【図４】本発明の他の実施例における円盤状ディスクの
収納ケースの展開図である。

【図５】上記ブランクを組み立てた円盤状ディスクの収
納ケースの斜視図である。

【図６】本発明における円盤状ディスクの収納ケースの
台座にディスクを繋止する概略説明図である。

【図７】（Ａ）は従来技術による紙製ディスク収納ケー
スの一例を示す説明図であり、（Ｂ）は従来技術にる紙
製のディスク収納ケースの他例を示す説明図である。

【符号の説明】

１０……表紙部材 １１……背面板 １２……上面板 １３……貼着片 １４，１６……外壁板 １５，１７……内壁板 ２０……円盤状ディスク ２１……底面板 ２２……表紙板 ２３……側面板 ２５……収納部材 ａ，ｃ……中心折線 ｂ，ｄ，ｅ……折線 ｈ，ｇ……三角形状の切り込み ｋ ……切り欠き ３１……底板 ３２……内表紙板 ３３……外表紙板 ３４……貼着板 ３５……外側板 ３６……天板 ３７……内側板 ３８……側板 ｋ ……切り欠き ａ，ｂ，ｄ……折線 ｈ ……切り込み ｅ ……差し込み孔 ｓ ……差し込み片

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】底面板の両側辺に、側面板を介して表紙板
   を連設してなる台紙部材と、背面板と上面板とを内壁板
   と外壁板を介して連設し、上面板の両側辺には内壁板を
   介して外壁板と貼着片とを連設し、該上面板中央部近傍
   に半円形状の切り欠きと、両側辺の内壁板と外壁板との
   中心折線上を頂点にし、かつ前記切り欠き方向に向かっ
   て略三角形状の切り込みと、前記背面板の内壁板と外壁
   板との中心折線上が頂点で、かつ両側方向から略三角形
   状の切り込みを設けた収納部材とから構成され、前記背
   面板の中心折線から上面板を内側に折り曲げ、該上面板
   の内壁板と外壁板を内側に折り曲げ貼着片を背面板の裏
   面に貼着し、一方に開口部を設け両側辺及び底辺が外側
   に向かって突出してなる内壁板及び外壁板を有する収納
   部材を形成し、前記収納部材の切り欠きを上側にし、か
   つ開口部を台紙部材のいずれか一方の表紙板方向に向け
   て貼着してなる収納部材の中心折線に沿って、円盤状デ
   ィスクを挿入することにより、該円盤状ディスクが収納
   部材の中空に装着されることを特徴とする円盤状ディス
   クの収納ケース。
2. 【請求項２】底板の両側辺に側板を介して内表紙板と外
   表紙板とを連設し、該底板の他方の両側辺には、折線を
   介して外側板と天板と該外側板より幅狭の内側板と、貼
   着片とを順次連設し、該天板と内側板の中央部近傍で、
   かつ貼着片の内側端部に掛かる切り欠きを設けたブラン
   クからなり、各折線を内側に折り曲げ貼着片を底板に貼
   着し、該底板の両側端縁に断面が略台形状で、かつ内側
   方向に僅かに傾斜した天板を有する台座を形成し、該台
   座の天板中央部に現出する切り欠きに円盤状ディスクの
   端縁を嵌め込むことで、該円盤状ディスクが中空に装着
   されることを特徴とする円盤状ディスクの収納ケース。