JP3031703B2 - 偏光フィルムの製造方法 - Google Patents
偏光フィルムの製造方法Info
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Description
イルムに関する。
や機械類の計器類等に液晶表示装置が用いられ、これに
伴い偏光板の需要も増大している。
合が多いので高耐久性及び高偏光度のフイルムが要請さ
れるのである。
リビニルアルコール系フイルムにヨウ素を染色させたも
のがあり、これはポリビニルアルコールの水溶液を製膜
し、これを一軸延伸させて染色するか、染色した後一軸
延伸してから、好ましくはホウ素化合物で耐久化処理を
行うことによって製造されている。
伸は湿式法にて行なわれているが、水分によって分子間
の水素結合が切断され、分子の運動が増加するため、フ
イルムの延伸性に多大の影響を与え、安定な加工がかな
り困難であったり、延伸ムラを生じたりする。
長期間放置された時の偏光度が低下して実用上のトラブ
ルの原因となることがある。
ール例えば平均重合度が2600以上のポリビニルアルコー
ルを原反フイルムとして用いる試みが提案されている
が、該フイルムを製造する場合、フイルムの膜厚を均一
に保つことが容易でなく、僅かの製膜条件の変動によっ
て膜厚精度が低下するため、偏光フイルムの得率が下が
る等の工業的規模での実施には未だ問題が残されている
のである。
も、工業的有利に膜厚精度の高い高重合度ポリビニルア
ルコール系の偏光フイルムを得るため鋭意研究を重ねた
結果、平均重合度2600以上のポリビニルアルコールに平
均重合度500〜2000のポリビニルアルコールを配合する
場合、その目的が達成出来ることを見出し本発明を完成
するに至った。
ポリビニルアルコールを混合してなるポリビニルアルコ
ール系フイルムの一軸延伸フイルムである。ポリビニル
アルコールは通常、酢酸ビニルを重合したポリ酢酸ビニ
ルをケン化して製造されるが、本発明では必ずしもこれ
に限定されるものではなく、少量の不飽和カルボン酸
(塩、エステル、アミド、ニトリル等を含む)、オレフ
ィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸塩等、酢
酸ビニルと共重合可能な成分を含有していても良い。
ル%、好ましくは98〜100モル%が実用的である。
合度としては任意のものが使用可能であるが、本発明の
効果を得るためには平均重合度が2600以上、好ましくは
3500〜5000が有利である。
0〜2000である。高重合度ポリビニルアルコールと低重
合度ポリビニルアルコールの混合重量比は4/6〜8/2、好
ましくは5/5〜8/2が有利である。
/6以下では耐久性や高偏光性の物性低下がおこる。該ポ
リビニルアルコールフイルムは一軸延伸されているが、
その倍率は3.5〜10倍、好ましくは4.5〜7倍である。
されれば良く、延伸操作は一段階のみならず、製造工程
の任意の段階で多段階に実施すれば良い。
合わせ時において、偏光フイルムの配向方向が同一方向
になる様に重ね合わせた状態で分光光度計を用いて測定
した透過率(%)、H1は2枚のサンプルの重ね合わせ時
において、偏光フイルムの配向方向が互いに直交する方
向になる様に重ね合わせた状態で測定した透過率(%)
である。
ールを水又は有機溶媒に溶解した原液を流延製膜して、
延伸してヨウ素染色するか延伸と染色を同時に行うかヨ
ウ素染色して延伸した後、ホウ素化合物処理する方法が
挙げられる。原液調製に際して使用される溶媒としては
例えば水はもちろん、ジメチルスルホキシド(DMSO)、
N−メチルピロリドン、グリセリン、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ト
リメチロールプロパン等の多価アルコール、エチレンジ
アミン、ジエチレントリアミン等のアミン類及びこれら
の混合物が用いられる。
有させても差し支えない。原液中のポリビニルアルコー
ルの濃度は4〜10重量%が実用的である。
液は、キャスト法、押出法等任意の方法で製膜される。
製膜方式としては乾・湿式製膜法にて、即ち、該溶液を
口金スリットから一旦空気中、又は窒素、ヘリウム、ア
ルゴン等の不活性雰囲気中に吐出し次いで凝固浴中に導
いて未延伸フイルムを形成せしめる。又は口金から吐出
された製膜溶液は一旦ローラー、あるいはベルトコンベ
アー等の上で溶剤を一部乾燥した後で凝固浴中に導入し
ても差し支えない。
アルコールの溶剤と混和性を有するもので例えばメタノ
ール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアル
コール類、アセトン、ベンゼン、トルエン等が挙げられ
る。
上記以外にいわゆるゲル延伸法と呼ばれている方法も採
用可能である。
になるよう溶剤に溶解してポリビニルアルコール製膜原
液を調製する。該溶液をスリット状口金を通して空気又
は不活性雰囲気中に吐出させ、次いで表面が冷却された
ローラーやベルトコンベアーの上に、あるいは凝固液中
に導入してゲル化フイルムを形成させる。該ゲル化フイ
ルムは脱溶媒の後延伸させられる。該製膜法は前記乾・
湿式製膜法とほとんど同じであるが重合体濃度が原液と
変化しないようにゲル化フイルムを形成させる点で差が
ある。
ては、グリセリン、エチレングリコール、トリエチレン
グリコール、テトラエチレングリコール、トリメチロー
ルプロパン等の多価アルコール、ベンゼンスルホンアミ
ド、カプロラクタム等で例示できる。
伸フイルムは次ぎに延伸及び染色が施される。延伸と染
色は別々に行っても同時に行っても良い。別々に行なう
場合、延伸と染色の順序も任意である。延伸は一軸方向
に3.5倍以上好ましくは4.5倍以上延伸することが望まし
い。この際、前記と直角方向にも若干の延伸(幅方向の
収縮を防止する程度あるいはそれ以上の延伸)を行って
も差し支えない。延伸時の温度条件は50〜130℃から選
ぶのが普通である。
偏光素子を含有する液体を接触させることによって行な
われる。通常はヨウ素−ヨウ化カリの水溶液が用いら
れ、ヨウ素の濃度は0.1〜2g/、ヨウ化カリの濃度は10
〜50g/、ヨウ素/ヨウ化カリの重量比は20〜100が適
当である。染色時間は30〜480秒程度が実用的である。
水溶媒以外に水と相溶性のある有機溶媒を少量含有させ
ても差し支えない。
適用出来る。
物によって処理される。ホウ素化合物としてはホウ酸、
ホウ砂が実用的である。
濃度0.5〜2モル/程度で用いられ、液中には少量の
ヨウ化カリを共存させるのが実用上望ましい。
施可能である。
度が好ましく、又必要に応じて処理中に、あるいは処理
後に延伸操作を行っても良い。
いは片面に光学的透明度と機械的強度に優れた保護膜を
貼合して、偏光板として使用される。保護膜としては従
来から知られているセルロースアセテート系フイルム、
アクリル系フイルム、4フッ化エチレン−6−フッ化プ
ロピレン系共重合体等のフッ素系樹脂フィルム、ポリエ
ステル系樹脂フィルム、ポリオレフィン系樹脂フィルム
が挙げられる。
高湿状態での耐久性が改善され長時間放置してもその偏
光度が低下しない。
特に車両用途、各種工業計器類の表示等に有用である。
説明する。
ルコール70部及び平均重合度1700、ケン化度99.7モル%
のポリビニルアルコール30部を水に溶解し、5.0重量%
濃度の溶液を得た。該液をポリエチレンテレフタレート
フイルム上に流延後、乾燥し原反フイルムを得た。この
フイルムをチャックに装着しヨウ素0.2g/、ヨウ化カ
リ60g/よりなる水溶液中に30℃にて240秒浸漬し、つ
いでホウ酸70g/、ヨウ化カリ30g/の組成の水溶液に
浸漬すると共に、同時に6.0倍に一軸延伸しつつ5分間
にわたってホウ酸処理を行った。最後に室温で24時間乾
燥した。該フイルムの両面に3重量%濃度のポリビニル
アルコール水溶液を用いて、膜厚80μの三酢酸セルロー
ス膜をラミネートした。
99.8%であった。更にこのフイルムを60℃、相対湿度90
%の雰囲気中に10日間放置した時の単体透過率は45%、
偏光度は98.5%であった。又、安立電気連続膜厚計を用
いてフイルムの巾方向の膜厚を測定したところ、平均膜
厚70μ、最大値71μ、最小値69μで膜厚精度は極めて良
好であった。
ルコールのみを用いた以外は実施例1と同一の実験を行
った。
体透過率は45%、偏光度98.5%であり良好であったが、
平均膜厚72μ、最大値76μ、最小値67μであり膜厚精度
が悪かった。
ル50部、及び平均重合度1100、ケン化度99.7モル%のポ
リビニルアルコールを50部用いた以外は実施例1と同一
の実験を行った。結果を表に示す。
0、ケン化度99.7モル%のもの(実施例3)及び平均重
合度1100、ケン化度99.7モル%のもの(実施例4)を用
いた以外は実施例1と同じ実験を行った。結果を表に示
す。
いで110℃にて一軸方向に5.0倍延伸した。延伸フイルム
をチャックに装着し実施例1と同じ組成のヨウ素液、ホ
ウ酸液中でそれぞれ240秒、5分間処理しつつ、更に1.3
倍の再延伸を行った。結果を表に示す。
併用することによって高重合度ポリビニルアルコール偏
光フイルムのもつ耐久性を保持しながら、膜厚精度の高
い製品が得られる。
Claims (2)
- 【請求項1】平均重合度2600以上の高重合度ポリビニル
アルコールと平均重合度500〜2000の低重合度ポリビニ
ルアルコールとを混合した後、該混合物からなるフイル
ムを一軸延伸することを特徴とする偏光フイルムの製造
方法。 - 【請求項2】高重合度ポリビニルアルコールと低重合度
ポリビニルアルコールとの混合重合比が4/6〜8/2である
ことを特徴とする請求項1記載の偏光フイルムの製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2338720A JP3031703B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | 偏光フィルムの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2338720A JP3031703B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | 偏光フィルムの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04204802A JPH04204802A (ja) | 1992-07-27 |
JP3031703B2 true JP3031703B2 (ja) | 2000-04-10 |
Family
ID=18320828
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2338720A Expired - Lifetime JP3031703B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | 偏光フィルムの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3031703B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4587307B2 (ja) * | 2005-04-28 | 2010-11-24 | 日本合成化学工業株式会社 | ポリビニルアルコール系フィルム、及び偏光膜、偏光板 |
JPWO2022145488A1 (ja) * | 2020-12-28 | 2022-07-07 |
-
1990
- 1990-11-30 JP JP2338720A patent/JP3031703B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04204802A (ja) | 1992-07-27 |
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