JP3031212B2 - 感熱インクリボンのガイド装置 - Google Patents

感熱インクリボンのガイド装置

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JP3031212B2
JP3031212B2 JP7225530A JP22553095A JP3031212B2 JP 3031212 B2 JP3031212 B2 JP 3031212B2 JP 7225530 A JP7225530 A JP 7225530A JP 22553095 A JP22553095 A JP 22553095A JP 3031212 B2 JP3031212 B2 JP 3031212B2
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thermal
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均 五十嵐
学 柴田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、感熱インクリボ
ンのガイド装置に関するものであり、特に、感熱インク
リボンの皺の発生を防止するガイド装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】ディスプレイ用シート等の作成を目的と
して剥離紙付粘着紙や樹脂フィルム等の転写シートに文
字等を印刷する熱転写プリンタ装置は、幅広のライン形
サーマルヘッドを備え、サーマルヘッドの全幅に亘る幅
の感熱インクリボンを収容したインクリボンカートリッ
ジを装着して転写シート並びに感熱インクリボンをサー
マルヘッドと直交する方向へ送りつつ熱転写印刷するよ
うに構成されている。
【0003】感熱インクリボンは、インクリボンカート
リッジのリボン供給コアからリボン引出し口を通じて外
部へ引出され、転写シートとともにサーマルヘッド並び
にプラテンローラに挟圧されて走行し、リボン引込み口
からインクリボンカートリッジ内のリボン巻取りコアへ
巻取られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】熱転写プリンタ装置
は、プラテンローラとサーマルヘッドの接触圧力の不均
一性や、サーマルヘッドによって加熱された感熱インク
リボンの部分的な伸び等によって感熱インクリボンのバ
ックテンションが幅方向で不均等になる場合がある。こ
の場合は、感熱インクリボンの幅方向における各部のバ
ックテンションの合成ベクトルにより感熱インクリボン
へ部分的に幅方向への応力が作用し、リボン基材の樹脂
フィルムが極めて薄いため、左右両方向からの応力が集
中した部分に皺が発生することになる。
【0005】皺が発生すると、皺によって折重なった部
分はサーマルヘッドの熱エネルギーが感熱インク層へ充
分に伝達されず、インクの転写不良となり、特に、幅広
の感熱インクリボンに皺が発生しやすいという問題があ
る。
【0006】そこで、感熱インクリボンの皺の発生を防
止して、印刷不良による作業能率低下の虞れを解消し、
信頼性並びに取扱性を向上するために解決すべき技術的
課題が生じてくるのであり、本発明は上記課題を解決す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は上記目的を達
成するために提案せられたものであり、熱転写プリンタ
装置のサーマルヘッドと、前記熱転写プリンタ装置に装
着されたインクリボンカートリッジのリボン供給コアと
の間に、感熱インクリボンの全幅に亘って接触するイン
クリボンガイドを設けて成るインクリボンカートリッジ
に於いて、前記インクリボンガイドは、該インクリボン
カートリッジの供給コア収容室のリボン引出し口に該イ
ンクリボンカートリッジと一体に設けられ、且つ、前記
インクリボンガイドのインクリボン接触面に感熱インク
リボンの上流から下流に向かう多数の溝を並設した感熱
インクリボンのガイド装置を提供するものである。
【0008】感熱インクリボンのバックテンションの部
分的な乱れによる横方向の応力は、インクリボンカート
リッジの供給コア収容室のリボン引出し口に、該インク
リボンカートリッジと一体に設けられたインクリボンカ
ートリッジのリボン接触面に並設した多数の溝によって
分割された多数の接触面により分割されて吸収され、部
分的な横方向の移動が規制される。従って、横方向の応
力が一点或いは数点に集中することがなく、感熱インク
リボンが展張状態を維持して走行し、皺の発生が防止さ
れる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
に従って詳述する。尚、説明の都合上、先に熱転写プリ
ンタ装置の構成を説明する。図1は熱転写プリンタ装置
1の側面を示し、フレーム2に上カバー3が開閉自在に
枢着されている。フレーム2内の後部(同図に於いて
左)の下部にはコアに巻装された転写シート4を支持す
るロールシート支持ローラ5が前後2箇所に配置され、
その前方にステッピングモータ6が配設されている。
【0010】図2に示すように、ステッピングモータ6
の動力は、大径歯車と小径歯車とを同軸に形成した第1
と第2の二つの減速歯車7,8を介して減速され、第2
の減速歯車8の上方のプラテンローラ9の軸9aに嵌着
したボールクラッチ付歯車10が第2の減速歯車8の大
径歯車に噛合し、前方のスプロケットホイール11の軸
11aに嵌着した歯車12が第2の減速歯車8の小径歯
車に噛合している。
【0011】軸11aによって連結された左右一対のス
プロケットホイール11は、転写シート4の両側縁部に
設けたパーフォレーションに係合する位置にある。ま
た、左右のスプロケットホイール11の夫々の上部に
は、上下動自在なシート押えローラ13が配設されてお
り、シート押えローラ13はバネ(図示せず)の付勢に
よりスプロケットホイール11の外周面平坦部に圧接し
てスプロケットホイール11に係合した転写シート4を
挟圧する。
【0012】プラテンローラ9とスプロケットホイール
11の外径寸法比と減速歯車8並びにボールクラッチ付
歯車10と歯車12の減速比の設定によって、無負荷時
におけるプラテンローラ9の周速度は、スプロケットホ
イール11の周速度よりも高速に設定されている。
【0013】ボールクラッチ付歯車10のトルク制限値
は、ボールを支持するバネの定数によって設定され、歯
車に伝達される回転トルクにかかわらず、プラテンロー
ラ9の回転トルクは設定値以下に制限される。ここに使
用されているボールクラッチ付歯車10のトルク制限値
は、転写シートとインクリボンの送り負荷以下に設定さ
れている。従って、印刷時にはスプロケットホイール1
1以上の回転速度で回転するプラテンローラ軸9aに対
しプラテンローラ9が空転し、スプロケットホイール9
によって送られる転写シート4の送り量と同期して回転
するため、プラテンローラ9の周速度は、スプロケット
ホイール11の周速度と同一速度に自動制御される。
【0014】フレーム2内のスプロケットホイール11
の上部位置には、インクリボン巻取り歯車14がフレー
ム2の左側板の内側へ突出しており、インクリボン巻取
り歯車14は、図4に示すインクリボンカートリッジ1
5のリボン巻取りコア16の歯車16aに噛合して巻取
りコア16を駆動する。図2に示すように、フレーム2
の外側に突出したインクリボン巻取り歯車14の歯車軸
14aにはプーリ17が嵌着され、プーリ17と第2の
減速歯車8の軸に嵌着したプーリ18とにベルト19を
掛けてインクリボン巻取り歯車16へ駆動力を伝達して
いる。
【0015】インクリボン巻取り歯車16の後方にはイ
ンクリボンカートリッジ14のリボン供給コア20の歯
車20aに噛合して感熱インクリボン21にバックテン
ションを与えるブレーキ付歯車22が設けられている。
【0016】プラテンローラ9の後方に設けられた転写
シート案内板23の裏面にはマイクロスイッチ24が取
りつけられており、マイクロスイッチ24の操作レバー
の先端部のボタン24aは転写シート案内板23に設け
た穴(図示せず)を通じて上方へ突出している。転写シ
ート4がプラテンローラ9へ供給されているときは転写
シート4によってマイクロスイッチ24のボタン24a
が押し込まれ、転写シート4の終端が転写シート案内板
23を通過するとボタン24aが上方へ突出してシート
終端検出信号が出力される。
【0017】図1に示すように、上カバー3にはインク
リボンカートリッジ装填室25が形成されており、イン
クリボンカートリッジ15を裏側からインクリボンカー
トリッジ装填室25へ挿入する。インクリボンカートリ
ッジ15をリボンカートリッジ装填室25へ装着する
と、インクリボンカートリッジ装填室25の前後中間部
に設けたサーマルヘッド26とその前後のガイドローラ
27,28がインクリボン21の裏面側に位置する。
【0018】ロールシート支持ローラ5上に転写シート
4のロールを装填し、転写シート4の先頭部をプラテン
ローラ9、スプロケットホイール11の上面へ架けて前
方のシート排出口29へ引出し、転写シート4のパーフ
ォレーションをスプロケットホイール11に噛合させ
て、インクリボンカートリッジ15を装着した上カバー
3を閉鎖すると、図3に示すように、サーマルヘッド2
6とプラテンローラ9とによって転写シート4とインク
リボン21とが挟圧される。
【0019】印字実行時には制御部(図示せず)からサ
ーマルヘッド26へ印字データが順次転送されると同時
にステッピングモータ6がサーマルヘッド26と同期駆
動されて、転写シート4並びにインクリボン21はプラ
テンローラ9とスプロケットホイール11とによって送
られる。
【0020】そして、サーマルヘッド26を通過したイ
ンクリボン21は巻取りコア16に巻取られ、印刷され
た転写シート4はスプロケットホイール11により、図
1に示すシート排出口29を通じて排出される。
【0021】図4は、インクリボンカートリッジ15を
示し、図4(a)は同図(b)に示す上部ケース30を
取り外した状態を示している。同図(a)に示すよう
に、下部ケース31は供給コア収容室15aと巻取りコ
ア収容室15bとを側面フレーム15cにて連結した矩
形枠形状となっている。
【0022】供給コア収容室15aと巻取りコア収容室
15bは、夫々両側面でリボン供給コア20とリボン巻
取りコア16とを軸支し、同図(b)に示すように、イ
ンクリボン21は後方の供給コア収容室15aのリボン
引出し口に設けたインクリボンガイド15dを通じて引
き出され、巻取りコア収容室15bのリボン引込み口1
5eを経由してリボン巻取りコア16に巻き取られる。
【0023】供給コア20と巻取りコア16の両端部に
形成された歯車20a,16aは、前述したブレーキ付
歯車22とインクリボン巻取り歯車14に夫々噛合す
る。下部ケース31の前後両端部には係止爪32,33
が設けられており、係止爪32,33を、図1に示す上
カバー3のインクリボンカートリッジ装填室25に設け
た係合部に嵌合させることによってインクリボンカート
リッジ15が装着される。
【0024】リボン供給コア収容室15aのインクリボ
ンガイド15dのインクリボン接触面は半円筒形状に形
成され、図4(a)に示すように、感熱インクリボン2
1の進行方向に沿う複数の溝34が並列に設けられてい
る。
【0025】図5に示すように、感熱インクリボン21
はインクリボンガイド15dのリボン接触面に接触し、
バックテンションによって溝34内に若干進入する。イ
ンクリボンガイド15dは、溝34並びに溝34によっ
て分割された多数の接触部分により、バックテンション
の部分的な乱れによる横方向の応力を分断して吸収し、
横方向の移動を規制する整流作用を有している。従っ
て、横方向の応力が一点或いは数点に集中することが防
止され、感熱インクリボン21は皺が発生することなく
展張状態を維持してサーマルヘッド26へ供給される。
【0026】図6乃至図9は他の実施形態を示し、図6
に示すインクリボンガイド35は、感熱インクリボンの
走行方向に対して左または右に一定角度偏向した溝36
を交互に配列してある。このインクリボンガイド35
は、各溝36間で幅方向の展張力と収束力とが交互に作
用し、不均一なバックテンションを全体的に平均化する
効果がある。
【0027】また、図7に示すインクリボンガイド37
の中央から左右両側の溝38は、夫々下流が外側へ偏向
した形状であり、感熱インクリボンに両端方向への展張
力が作用して皺の発生を防止する。
【0028】図8に示すインクリボンガイド39は、リ
ボン接触面を一種の蛇腹形に成形し、正面視三角形の溝
40が連続する形状となっている。また、図9に示すイ
ンクリボンガイド41は、図8のインクリボンガイド3
9の変形であり、蛇腹形の溝42の一辺が垂直面で他辺
が傾斜面の三角形状となっている。
【0029】図8及び図9に示すインクリボンガイド3
9,41においても、溝40,42がバックテンション
の部分的な乱れによる横方向の応力を分断して吸収し、
感熱インクリボン21が幅方向へ収束することを防止し
て、前述したインクリボンガイド15d,35,37と
同様な作用効果を発揮する。
【0030】尚、インクリボンカートリッジ15にイン
クリボンガイドを設けた形態のみを図面に示したが、上
記の形態に限定するものではなく、インクリボンガイド
を熱転写プリンタ装置1のインクリボン経路に設けて感
熱インクリボンに接触させてもよい。また、インクリボ
ンガイドの形状は、本発明の技術的範囲において種々の
改変ができ、この発明がそれらの改変されたものに及ぶ
ことは当然である。
【0031】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明は、インク
リボンカートリッジの供給コア収容室のリボン引出し口
に該インクリボンカートリッジと一体にインクリボンガ
イドを設け、且つ、該インクリボンガイドにはインクリ
ボン接触面にインクリボンの上流から下流に向かう多数
の溝が並設されているので、該インクリボンは供給コア
収容室のリボン引出し口から該インクリボンガイドを通
じて引き出されて走行するとき、前記インクリボンガイ
ドの前記多数の溝によってインクリボンのバックテンシ
ョンの部分的な乱れによる横方向の応力は分割されて吸
収され、部分的な横方向の移動が規制される。従って、
横方向の応力が一点に集中することなく、感熱インクリ
ボンは展張状態を維持して走行する。斯くの如く、本発
明の感熱インクリボンのガイド装置は、インクリボンガ
イドのインクリボン接触面に設けた多数の溝の整流作用
によって走行時における感熱インクリボンの横方向の変
位が規制され、バックテンションの部分的な変動や巻取
り駆動系の機械的精度等の原因による感熱インクリボン
の皺の発生を防止でき、印刷不良の虞れが解消されて信
頼性並びに取扱性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】上カバーを開放した状態の熱転写プリンタ装置
の一部切欠側面図。
【図2】図1に示す熱転写プリンタ装置の駆動機構の一
部切欠側面図。
【図3】図1に示す熱転写プリンタ装置の印刷時の状態
を示す解説図。
【図4】本発明のインクリボンカートリッジを示し、
(a)は上ケースを取り外した状態の平面図であり、
(b)は上ケースを装着した状態の一部切欠側面図であ
る。
【図5】図4に示すインクリボンガイドの正面図であ
る。
【図6】他の実施形態を示し、インクリボンガイドの平
面図である。
【図7】他の実施形態を示し、インクリボンガイドの平
面図である。
【図8】他の実施形態を示し、インクリボンガイドの正
面図である。
【図9】他の実施形態を示し、インクリボンガイドの正
面図である。
【符号の説明】
1 熱転写プリンタ装置 15 インクリボンカートリッジ 15a リボン供給コア収容室 15b リボン巻取りコア収容室 15d インクリボンガイド 16 巻取りコア 20 供給コア 21 感熱インクリボン 26 サーマルヘッド 30 上部ケース 31 下部ケース 34 溝 35,37,39,41 インクリボンガイド 36,38,40,42 溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 征一 東京都中央区日本橋箱崎町6番6号 マ ックス株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−170058(JP,A) 特開 昭60−201977(JP,A) 特開 平2−143881(JP,A) 特開 平2−29368(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 35/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱転写プリンタ装置のサーマルヘッド
    (26)と、前記熱転写プリンタ装置に装着されたイン
    クリボンカートリッジ(15)のリボン供給コア(2
    0)との間に、感熱インクリボン(21)の全幅に亘っ
    て接触するインクリボンガイド(15d)を設けて成る
    インクリボンカートリッジに於いて、前記インクリボン
    ガイド(15d)は、該インクリボンカートリッジの供
    給コア収容室(15a)のリボン引出し口に該インクリ
    ボンカートリッジと一体に設けられ、且つ、前記インク
    リボンガイドのインクリボン接触面に感熱インクリボン
    の上流から下流に向かう多数の溝(34)を並設した感
    熱インクリボンのガイド装置。
JP7225530A 1995-08-18 1995-09-01 感熱インクリボンのガイド装置 Expired - Lifetime JP3031212B2 (ja)

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EP96113172A EP0788888B1 (en) 1995-08-18 1996-08-16 Thermal printer
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