JP3030088B2 - タキサン誘導体の製造方法 - Google Patents

タキサン誘導体の製造方法

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JP3030088B2
JP3030088B2 JP6510775A JP51077594A JP3030088B2 JP 3030088 B2 JP3030088 B2 JP 3030088B2 JP 6510775 A JP6510775 A JP 6510775A JP 51077594 A JP51077594 A JP 51077594A JP 3030088 B2 JP3030088 B2 JP 3030088B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は一般式: のタキサン誘導体の製造方法に関し、それらは顕著な抗
白血病特性および抗腫瘍特性を有するタキソール(taxo
l)、タキソテレ(Taxotere)およびそれらの同族体の
製造のために特に有利な中間体である。
一般式(I)において、 Arはアリール基を表し、 Rはフェニル基または基R5−O−を表し、ここで R5は −炭素数1〜8の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基、
炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数3〜8のアルキニ
ル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜6
のシクロアルケニル基または炭素数7〜11のビシクロア
ルキル基を表わし、これらの基は場合によりハロゲン原
子並びにヒドロキシル基、炭素数1〜4のアルコキシ
基、各アルキル部分の炭素数が1〜4のジアルキルアミ
ノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基、1−ピペラジニル
基(場合により4−位置で炭素数1〜4のアルキル基ま
たはアルキル部分の炭素数が1〜4のフェニルアルキル
基により置換されていてもよい)、炭素数3〜6のシク
ロアルキル基、炭素数4〜6のシクロアルケニル基、フ
ェニルシアノ基、カルボキシル基またはアルキル部分の
炭素数が1〜4のアルコキシカルボニル基から選択され
る1個もしくは複数の置換基により置換されていてもよ
く、或いは −場合によりハロゲン原子および炭素数1〜4のアルキ
ル基または炭素数1〜4のアルコキシ基から選択される
1個もしくは複数の原子または基により置換されていて
もよいフェニル基を表わし、或いは −4〜6員を含有しそして場合により1個もしくは複数
の炭素数1〜4のアルキル基により置換されていてもよ
い飽和もしくは不飽和の窒素−含有ヘテロシクリル基を
表し、 ここで、シクロアルキル、シクロアルケニルまたはビシ
クロアルキル基は場合により1個もしくは複数の炭素数
1〜4のアルキル基により置換されていてもよいと理解
され、 R1およびR2は同一もしくは相異なり、水素原子またはア
ルキル、フェニルアルキル、フェニル、アルコキシフェ
ニルもしくはジアルコキシフェニル基を表すか、或いは
R1およびR2はそれらが結合している炭素原子と一緒にな
って4〜7員を有する環を形成し、 R3はアセチル基またはヒドロキシル官能基の保護基を表
し、 そして R4はヒドロキシル官能基の保護基を表す。
特に、Arは場合によりハロゲン原子(弗素、塩素、臭
素、ヨウ素)並びにアルキル、アルケニル、アルキニ
ル、アリール、アラルキル、アルコキシ、アルキルチ
オ、アリールオキシ、アリールチオ、ヒドロキシル、ヒ
ドロキシアルキル、メルカプト、ホルミル、アシル、ア
シルアミノ、アロイルアミノ、アルコキシカルボニルア
ミノ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カ
ルボキシル、アルコキシカルボニル、カルバモイル、ジ
アルキルカルバモイル、シアノ、ニトロおよびトリフル
オロメチル基から選択される同一もしくは相異なる1個
もしくは複数の原子または基により置換されていてもよ
いフェニルまたはα−もしくはβ−ナフチル基を表し、
ここでアルキル基および他の基のアルキル部分の炭素数
が1〜4であること、アルケニルおよびアルキニル基の
炭素数が3〜8であること並びにアリール基がフェニル
またはα−もしくはβ−ナフチル基であることは理解さ
れ、或いはArは5員を有し且つ窒素、酸素または硫黄か
ら選択される同一もしくは相異なる1個もしくは複数の
原子を含有し、場合によりハロゲン原子(弗素、塩素、
臭素、ヨウ素)並びに炭素数1〜4のアルキル基、炭素
数6〜10のアリール基、炭素数1〜4のアルコキシ基、
炭素数6〜10のアリールオキシ基、アミノ基、炭素数1
〜4のアルキルアミノ基、各アルキル部分の炭素数が1
〜4のジアルキルアミノ基、アシル部分の炭素数が1〜
4のアシルアミノ基、炭素数1〜4のアルコキシカルボ
ニルアミノ基、炭素数1〜4のアシル基、アリール部分
の炭素数が6〜10のアリールカルボニル、シアノ基、カ
ルボキシル基、カルバモイル基、アルキル部分の炭素数
が1〜4のアルキルカルバモイル基、各アルキル部分の
炭素数が1〜4のジアルキルカルバモイル基、またはア
ルコキシ部分の炭素数が1〜4のアルコキシカルボニル
基から選択される1個もしくは複数の同一もしくは相異
なる置換基により置換されていてもよい芳香族複素環式
基を表す。
より特に、Arはフェニル、場合によりハロゲン原子並
びにアルキル、アルコキシ、アミノ、ジアルキルアミ
ノ、アシルアミノ、アルコキシカルボニルアミノおよび
トリフルオロメチル基から選択される1個もしくは複数
の原子または基により置換されていてもよいフェニル、
2−もしくは3−チエニルまたは2−もしくは3−フリ
ール基を表す。
さらに特に、Arは場合により塩素もしくは弗素原子に
よりまたはアルキル(メチル)、アルコキシ(メトキ
シ)、ジアルキルアミノ(ジメチルアミノ)、アシルア
ミノ(アセチルアミノ)もしくはアルコキシカルボニル
アミノ(t−ブトキシカルボニルアミノ)により置換さ
れていてもよいフェニル基、または2−もしくは3−チ
エニルまたは2−もしくは3−フリール基を表す。
より特に、R3はアセチル基または(2,2,2−トリクロ
ロエトキシ)カルボニル、(2−トリクロロメチルイソ
プロポキシ)カルボニル、トリアルキルシリル、ジアル
キルアリールシリル、アルキルジアリールシリルもしく
はトリアリールシリル基から選択されるヒドロキシル官
能基の保護基を表し、ここでアルキル基の炭素数は1〜
4でありそしてアリール基は好適にはフェニル基であ
り、そしてR4は(2,2,2−トリクロロエトキシ)カルボ
ニル、(2−トリクロロメチルイソプロポキシ)カルボ
ニル、ベンジル、4−メトキシベンジル、2,4−ジメト
キシベンジル、トリアルキルシリル、ジアルキルアリー
ルシリル、アルキルジアリールシリルまたはトリアリー
ルシリル基から選択されるヒドロキシル官能基の保護基
を表し、ここでアルキル基の炭素数は1〜4でありそし
てアリール基は好適にはフェニル基である。
一般式: [式中、Ar、R1およびR2は上記で定義したとおりであ
り、そしてBcoはt−ブトキシカルボニル基を表す] の酸による一般式: [式中、R3およびR4は上記で定義したとおりである] の保護されたバッカチンIIIまたは保護された10−デア
セチルバッカチンIIIのエステル化による一般式(I)
の生成物の製造、それらから一般式: [式中、R3およびR4は上記で定義したとおりである] の生成物の中間生成を介しての一般式: [式中、Arは上記で定義したとおりであり、R6は水素原
子またはアセチル基を表し、そしてRはフェニル基また
は基R5−O−を表し、ここでR5は上記で定義したとおり
である] のタキソール、タキソテレまたはそれらの誘導体への転
化は国際出願PCT WO 9209589に記載されている。
これまで知られている方法に従うと、側鎖の絶対的立
体配置が抗腫瘍活性にとって必要である一般式(IV)の
生成物を得るには、4−および5−位置の炭素原子がそ
れぞれSおよびR立体配置を有する一般式(III)の酸
を使用することが必要であった。
一般式: [式中、Ar、R、R1およびR2は上記で定義したとおりで
あり、そして4−および5−位置の炭素原子は各々S配
置を有する] の酸またはこの酸の活性化された誘導体による保護され
たバッカチンIIIまたは保護された10−デアセチルバッ
カチンIIIのエステル化により一般式(I)の生成物が
約100%の立体選択率で得られることを今回見いだし、
そしてこれが本発明の主題をなす。
本発明に従う方法は、場合により一般式(III)の酸
と混合されていてもよい一般式(VI)の酸から一般式
(I)の生成物を立体選択的に得ることを可能にする。
本発明に従えば、一般式(VI)の酸による保護された
バッカチンIIIまたは保護された10−デアセチルバッカ
チンIIIのエステル化は縮合剤、例えばイミド、例えば
ジシクロヘキシルカルボジイミド、または反応性カーボ
ネート、例えばジ−2−ピリジルケトン、および活性化
剤、例えばアミノピリジン、例えば4−ジメチルアミノ
ピリジンまたは4−ピロリジノピリジンの存在下で行わ
れ、該反応はエーテル類、例えばテトラヒドロフラン、
ジイソプロピルエーテル、メチルt−ブチルエーテルま
たはジオキサン、ケトン類、例えばメチルイソブチルケ
トン、エステル類、例えば酢酸エチル、酢酸イソプロピ
ルまたは酢酸n−ブチル、ニトリル類、脂肪族炭化水素
類、例えばペンタン、ヘキサンまたはヘプタン、ハロゲ
ン化された脂肪族炭化水素類、例えばジクロロメタンま
たは1,2−ジクロロエタンおよび芳香族炭化水素類、例
えばベンゼン、トルエン、キシレン類、エチルベンゼ
ン、イソプロピルベンゼンまたはクロロベンゼンから選
択される有機溶媒中で、0〜90℃の間の温度において実
施される。
エステル化を活性化剤、例えばアミノピリジン、例え
ば4−ジメチルアミノピリジンまたは4−ピロリジノピ
リジンの存在下で一般式: [式中、Ar、R、R1およびR2は上記で定義したとおりで
ある] の無水物形の一般式(VI)の酸を用いることにより行う
こともでき、該反応はエーテル類、例えばテトラヒドロ
フラン、ジイソプロピルエーテル、メチルt−ブチルエ
ーテルまたはジオキサン、ケトン類、例えばメチルイソ
ブチルケトン、エステル類、例えば酢酸エチル、酢酸イ
ソプロピルまたは酢酸n−ブチル、ニトリル類、例えば
アセトニトリル、脂肪族炭化水素類、例えばペンタン、
ヘキサンまたはヘプタン、ハロゲン化された脂肪族炭化
水素類、例えばジクロロメタンまたは1,2−ジクロロエ
タンおよび芳香族炭化水素類、例えばベンゼン、トルエ
ン、キシレン類、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼ
ンまたはクロロベンゼンから選択される有機溶媒中で、
0〜90℃の間の温度において行われる。
エステル化を好適には窒素系有機塩基(introgenous
organic base)、例えば第3級脂肪族アミン類、ピリジ
ンまたはアミノピリジン類、例えば4−ジメチルアミノ
ピリジンもしくは4−ピロリジノピリジンの存在下で場
合によりその場で塩基の存在下で製造されてもよい一般
式: [式中、Ar、R、R1およびR2は上記で定義したとおりで
あり、そしてXはハロゲン原子またはアシルオキシもし
くはアロイルオキシ基を表す] のハライドまたは混合無水物形の一般式(VI)の酸を使
用することにより行うこともでき、該反応はエーテル
類、例えばテトラヒドロフラン、ジイソプロピルエーテ
ル、メチルt−ブチルエーテルまたはジオキサン、ケト
ン類、例えばメチルt−ブチルケトン、エステル類、例
えば酢酸エチル、酢酸イソプロピルまたは酢酸n−ブチ
ル、ニトリル類、例えばアセトニトリル、脂肪族炭化水
素類、例えばペンタン、ヘキサンまたはヘプタン、ハロ
ゲン化された脂肪族炭化水素類、例えばジクロロメタン
もしくは1,2−ジクロロエタンおよび芳香族炭化水素
類、例えばベンゼン、トルエン、キシレン類、エチルベ
ンゼン、イソプロピルベンゼンまたはクロロベンゼンか
ら選択される不活性有機溶媒中で、0〜90℃の間の温度
において行われる。
[式中、Ar、R、R1およびR2は上記で定義したとおりで
あり、そしてR7は場合により1個もしくは多数のフェニ
ル基により置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキ
ル基を表す] のエステルの鹸化により得られる。
一般的に、鹸化は水性媒体中で、場合により炭素数1
〜4の脂肪族アルコール(メタノール、エタノール、イ
ソプロパノール、t−ブタノール)の存在下で、アルカ
リ金属もしくはアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩ま
たは炭酸水素塩から選択される無機塩基の存在下で、0
〜50℃の間の、好適には約20℃の温度において実施され
る。
一般式(IX)のエステルは場合によりジアルキルアセ
タールまたはエノールアルキルエーテルの形態であって
もよい一般式: [式中、R1およびR2は上記で定義したとおりである] のアルデヒドまたはケトンを一般式: [式中、Ar、RおよびR7は上記で定義したとおりであ
る] のエステルと反応させることにより得られ、該反応は不
活性有機溶媒中で強無機酸、例えば硫酸、または強有機
酸、例えば場合によりピリジニウム塩形であってもよい
p−トルエンスルホン酸の存在下で、0゜〜反応混合物
の沸騰温度の間の温度において実施される。特に良く適
する溶媒は芳香族炭化水素類、例えばトルエンである。
一般式(XI)のエステルは塩化ベンゾイルまたは一般
式R5−O−CO−Y[式中、R5は上記で定義したとおりで
あり、そしてYはハロゲン原子または基−O−R5もしく
は−O−CO−R5を表す]の生成物を一般式: [式中、ArおよびR7は上記で定義したとおりである]の
エステルと反応させることにより得られ、該反応は有機
溶媒、例えば脂肪族エステル、例えば酢酸エチル、また
はハロゲン化された脂肪族炭化水素、例えばジクロロメ
タン中で、場合により無機塩基、例えば炭酸水素ナトリ
ウムまたは有機塩基、例えばトリエチルアミンの存在下
で実施される。一般的に、反応は0〜50℃の間の、好適
には約20℃付近の温度において実施される。
一般式(XII)のエステルはE.カマンジ(Kamandi)
他、Arch.Pharmaz.、308、135−141(1975)により記載
されている方法に従い得られる。
一般式(VII)の無水物は脱水剤、例えばジシクロヘ
キシルカルボジイミドを一般式(VI)の酸と反応させる
ことにより得られ、該反応はエーテル類、例えばテトラ
ヒドロフラン、ジイソプロピルエーテル、メチルt−ブ
チルエーテルまたはジオキサン、ケトン類、例えばメチ
ルイソブチルケトン、エステル類、例えば酢酸エチル、
酢酸イソプロピルまたは酢酸n−ブチル、ニトリル類、
例えばアセトニトリル、脂肪族炭化水素類、例えばペン
タン、ヘキサンまたはヘプタン、ハロゲン化された脂肪
族炭化水素類、例えばジクロロメタンまたは1,2−ジシ
クロエタンおよび芳香族炭化水素類、例えばベンゼン、
トルエン、キシレン類、エチルベンゼン、イソプロピル
ベンゼンまたはクロロベンゼンから選択される有機溶媒
中で、0〜30℃の温度において実施される。
一般式(VIII)の活性化された酸は、スルフリルハラ
イド、好適にはクロライド、または一般式: R8−CO−Z (XIII) [式中、R8は炭素数1〜4のアルキル基または場合によ
りハロゲン原子およびニトロ、メチルまたはメトキシ基
から選択される同一もしくは相異なる1〜5個の原子ま
たは基により置換されていてもよいフェニル基を表し、
そしてZはハロゲン原子、好適には塩素原子を表す] の生成物を一般式(VI)の酸と反応させることにより得
られ、該反応は適当な有機溶媒、例えばテトラヒドロフ
ラン中で、有機塩素、例えば第3級アミン、例えばトリ
エチルアミンの存在下で、0〜30℃の間の温度において
実施される。
一般式(VI)の酸は一般式: [式中、Ar、R、R1およびR2は上記で定義したとおりで
ある] の生成物の酸化によっても得られる。
一般的に、酸化はアルカリ金属過ヨウ素酸塩(過ヨウ
素酸ナトリウム)により、触媒量のルテニウム塩(RuCl
3)および炭酸水素ナトリウムの存在下で実施され、該
反応は水/有機媒体、例えばアセトニトリル/四塩化炭
素/水の混合物中で実施される。一般的に、反応は約20
℃の温度において実施される。
一般式(XIV)の生成物は場合によりジアルキルアセ
タールまたはエノールエステルの形態であってもよい一
般式(X)のアルデヒドまたはケトンを一般式: [式中、ArおよびRは上記で定義したとおりである] の生成物と反応させることにより得られ、該反応は不活
性有機溶媒中で強無機酸、例えば硫酸、または強有機
酸、例えば場合によりピリジニウム塩形であってもよい
p−トルエンスルホン酸の存在下で、0℃〜反応混合物
の沸騰温度の間の温度において実施される。特に良く適
する溶媒は芳香族炭化水素類である。
一般式(XV)の生成物はEP−A−0,530,385に記載さ
れている条件下で得られる。
ArおよびR7が上記で定義したとおりであり、R1が水素
原子を表し、そしてR2がフェニル、アルコキシフェニル
またはジアルコキシフェニル基を表す一般式(IX)のエ
ステルは一般式: [式中、Ar、RおよびR7は上記で定義したとおりであ
り、そしてPhはフェニル、アルコキシフェニルまたはジ
アルコキシフェニルを表す] の生成物の環化によっても得られ、該反応は好適には無
水媒体中で、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニト
リル類、場合によりハロゲン化されていてもよい脂肪族
炭化水素類および場合によりハロゲン化されていてもよ
い芳香族炭化水素類から選択される有機溶媒中で、酸化
剤、例えばジクロロジシアノベンゾキノンの存在下で、
0℃〜反応混合物の沸騰温度の間の温度において実施さ
れる。該反応は好適にはハロゲン化された脂肪族炭化水
素、例えばジクロロメタン、またはアセトニトリル中で
約20℃の温度において実施される。
環化により一般式(IX)の生成物の2Rおよび2Sエピマ
ー類の混合物が生成し、それらは一般的方法に従い分離
することができる。一般式(I)の生成物からタキソー
ル、タキソテレまたはそれらの誘導体を製造するには2R
エピマーを選択的に得ることが特に有利である。
本発明は、場合により塩、エステル、無水物、混合無
水物またはハライド形であってもよい一般式(VI)の種
類にも関する。
本発明に従う方法の使用により得られる一般式(I)
のタキサン誘導体を、国際出願PCT WO 9209589に記載さ
れている方法に従い、R1およびR2がそれぞれアルキルま
たはフェニルアルキルを表す時には一般式(V)の生成
物の中間生成を介して、またはそうでない時には酸媒体
(塩酸、硫酸、酢酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ
メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸)中での処
理により(ここで該反応は有機溶媒(アルコール、エー
テル、エステル、脂肪族炭化水素、ハロゲン化された脂
肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ニトリル)中で、−10
〜60℃の間の温度において行われる)、或いはR1が水素
原子を表しそしてR2がフェニル、アルコキシフェニルま
たはアルコキシフェニル基を表す時には、一般式 [式中、Ar、RおよびPhは上記で定義したとおりであ
り、そしてR′は水素原子またはアセチル基を表す] の生成物の中間生成を介して、既知の方法に従う水素原
子による保護基R4および場合によりR3の置換後に、タキ
ソール、タキソテレまたはそれらの同族体に転化するこ
とができる。
下記の実施例は本発明を説明するものである。
実施例1 28mg(0.087ミリモル)の(4S,5S)−3−t−ブトキ
シ−カルボニル−2,2−ジメチル−4−フェニル−1,3−
オキサゾリジン−5−カルボン酸を1.5cm3の無水トルエ
ン中溶液状で、アルゴン雰囲気下で、磁気スタラーシス
テムが備えられた10cm3丸底フラスコ中に加えた。18mg
(0.087ミリモル)の蒸留されたジシクロヘキシカルボ
ジイミドを次に加えた。混合物を約20℃の温度において
5分間そのまま反応させ、そして次に一段階で3.5mg
(0.029ミリモル)の4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリ
ジンおよび26mg(0.029ミリモル)の4−アセトキシ−
2α−ベンゾイルオキシ−5β,20−エポキシ−1,13α
−ジヒドロキシ−9−オキソ−7β,10β−ビス(2,2,2
−トリクロロエトキシカルボニルオキシ)−11−タキセ
ンの混合物を加えた。混合物を約20℃の温度において5
分間そのまま反応させ、そして次に72℃に16時間加熱し
た。約20℃の温度に冷却した後に、40cm3の酢酸エチル
を加えた。有機相を5cm3の蒸留水で、5cm3の飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液で2回そして次に5cm3の飽和塩化ナ
トリウム水溶液で洗浄し、そして最後に無水硫酸ナトリ
ウム上で乾燥した。濾過および減圧下での溶媒の蒸発後
に、残渣(固体)が得られ、それを調整シリカ薄層クロ
マトグラフィーによりエーテル/ヘキサン/ジクロロメ
タン(5/20/75容量)混合物で溶離しながら精製した。
このようにして86%の収率で、30mg(0.025ミリモル)
の(4S,5R)−3−t−ブトキシ−カルボニル−2,2−ジ
メチル−4−フェニル−1,3−オキサゾリジン−5−カ
ルボン酸4−アセトキシ−2α−ベンゾイルオキシ−5
β,20−エポキシ−1−ヒドロキシ−9−オキソ−7β,
10β−ビス(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル)
オキシ−11−タキセン−13α−イルが得られ、その特性
は下記の如くである: −赤外線スペクトル(フィルム):3450、2970、2910、1
760、1720、1700、1600、1580、1450、1375、1360、124
5、1170、1135、1100、1080、1060、1020、995、975、9
60、900、820、765および720cm-1における主要特性吸収
帯、 −プロトン核磁気共鳴スペクトル(300MHz、CDCl3、化
学シフト(単位ppm)、結合定数J(単位Hz)):1.18
(s,12H)、1.27(s,3H)、1.6−2.0(m,1H)、1.76
(s,3H)、1.81(s,3H)、1.83(s,3H)、1.95(s,3
H)、2.05(s,2H)、2.20(d,J=9,2H)、2.55−2.65
(m,1H)、3.90(d,J=7,1H)、4.20(ABq,JAB=8.5,δ
−δ=47.2,2H)、4.47(d,J=6.4,1H)、4.75(AB
q,JAB=12,δ−δ=92.2,2H)、4.78(s,2H)、4.9
1(d,J=12,1H)、5.12(広いs,1H)、5.58(dd,J=7.1
および10.6,1H)、5.67(d,J=7,1H)、6.25(s,1H)、
6.28(t,J=9,1H)、7.2−7.4(m,5H,芳香族プロト
ン)、7.47−7.52(m,2H,芳香族プロトン)、7.61−7.6
6(m,1H,芳香族プロトン)、8.03−8.05(m,2H,芳香族
プロトン)、 −質量スペクトル(FAB(+)−NBAマトリックス):分
子状イオン(大きい):M+(1198)。
(4S,5S)−3−t−ブトキシカルボニル−2,2−ジメチ
ル−4−フェニル−1,3−オキサゾリジン−5−カルボ
ン酸は下記の方法で製造できた: 40mg(0.12ミリモル)の(4S,5S)−3−t−ブトキ
シ−カルボニル−2,2−ジメチル−4−フェニル−5−
メトキシカルボニル−1,3−オキサゾリジン、5cm3のメ
タノール、2cm3の蒸留水および50mg(0.36ミリモル)の
固体炭酸カリウムを磁気スタラーシステムが備えられた
25cm3丸底フラスコ中に連続的に加えた。反応混合物を4
0時間にわたり約20℃の温度において撹拌しそして次に
メタノールを減圧下で蒸発させた。13cm3の水を加えそ
して得られた水相を次に20cm3のエチルエーテルで3回
洗浄した。塩基性水相を0℃に冷却しそして次に20cm3
のジクロロメタンの存在下で且つ激しく撹拌しながら2M
塩酸水溶液の添加により酸性化した。有機相を沈降より
分離し、そして次に水相を30cm3のジクロロメタンで6
回抽出した。一緒にした有機相を5cm3の蒸留水で3回、
次に5cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液で1回洗浄し、そ
して次に無水硫酸ナトリウム上で最終的に乾燥した。濾
過および減圧下での濃縮乾固後に、99%の収率で、38mg
(0.12ミリモル)の(4S,5S)−3−t−ブトキシカル
ボニル−2,2−ジメチル−4−フェニル−1,3−オキサゾ
リジン−5−カルボン酸が得られ、その特性は下記の如
くである: −赤外線スペクトル(フィルム):3650−2200、2970、2
920、1760、1740、1700、1470、1450、1370、1250、121
5、1165、1135、1100、1065、875および690cm-1におけ
る主要特性吸収帯、 −プロトン核磁気共鳴スペクトル(200MHz、CDCl3、化
学シフト(単位ppm)、結合定数J(単位Hz)):1.20
(maj)および1.43(min)(2つの広いs,9H)、1.64
(s,3H)、1.94(s,3H)、3.0(非常に広いs,1H)、4.9
7(ねじれたd,J=7,1H)、5−5.25(m,1H)、7.2−7.4
(m,5H,芳香族プロトン)、 −質量スペクトル(C.J.,NH3+イソブタン):339(M
H+)、322(MH+−OH)、283、266、222、206、158、12
4、110。
(4S,5S)−3−t−ブトキシカルボニル−2,2−ジメ
チル−4−フェニル−5−メトキシカルボニル−1,3−
オキサゾリジンは下記の方法で製造できた: 147.5mg(0.50ミリモル)の(2S,3S)−3−t−ブト
キシカルボニルアミノ−3−フェニル−2−ヒドロキシ
プロピオン酸メチルおよび2.5cm3の無水トルエンを、ア
ルゴン雰囲気下で、磁気スタラーシステムが備えられた
10cm3丸底フラスコ中に加えた。10粒の4Å分子ふる
い、188.5μl(144.2mg、2.0ミリモル)の2−メトキ
シプロペンおよび12.5mg(0.05ミリモル)のp−トルエ
ンスルホン酸ピリジニウムを次に得られた懸濁液に加え
た。混合物を約20℃の温度において1時間そのまま反応
させ、そして次に120℃に加熱しそしてこの温度におい
てそのまま2時間反応させた。生じた濃褐色反応混合物
を約20℃の温度に冷却した。60cm3のジクロロメタンを
加えた。有機相を5cm3の飽和炭酸水素ナトリウム水溶液
で、5cm3の水で3回そして次に5cm3の飽和塩化ナトリウ
ム水溶液で1回洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウム
上で乾燥した。濾過および減圧下での濃縮乾固後に、残
渣が得られ、それをシリカゲルのカラム上でエチルエー
テル/ヘキサン(15/85容量)で溶離させるクロマトグ
ラフィーにかけた。36%の収率で、60mg(0.18ミリモ
ル)の(4S,5S)−3−t−ブトキシカルボニル−2,2−
ジメチル−4−フェニル−5−メトキシカルボニル−1,
3−オキサゾリジンが得られ、その特性は下記の如くで
ある: −赤外線スペクトル(フィルム):3060、3025、2975、2
920、1775、1740、1700、1490、1480、1450、1440、136
5、1250、1210、1165、1110、1070、1050、1030、890、
760、720および695cm-1における主要特性吸収帯、 −プロトン核磁気共鳴スペクトル(200MHz、CDCl3、化
学シフト(単位ppm)、結合定数J(単位Hz)):1.20
(maj)および1.43(min)(2つの広いs,9H)、1.63
(s,3H)、1.90(min)および1.95(maj)(2つの広い
s,3H)、3.32(s,3H)、4.95−5.20(m,1H)、4.97(ね
じれたd,J=7,1H)、7.15−7.40(m,5H,芳香族プロト
ン)、 −質量スペクトル(C.J.,NH3+イソブタン):353(M+
NH+)、336(MH+)、320(M+−CH3)、297、280、239、
236、222、220。
(2S,3S)−3−t−ブトキシカルボニルアミノ−3
−フェニル−2−ヒドロキシプロピオン酸メチルは下記
の方法で製造できた: 4N水酸化ナトリウム水溶液を、5分間にわたり、6.5g
の(2S,3R)−フェニルグリシド酸α−メチルベンジル
アミンの20cm3のトルエンおよび10cm3の水中の懸濁液に
加えた。約20℃の温度において2時間撹拌した後に、分
離した水相を7cm3のトルエンで2回抽出した。水相をオ
ートクレーブ中に加えた。97.5cm3の32%(重量/容
量)アンモニア水溶液および1.22gの塩化アンモニウム
を加えた後に、オートクレーブを閉じそして次に撹拌し
ながら6時間にわたり60℃に加熱した(3バールの自生
圧力)。約20℃に冷却した後に、6cm3の4N水酸化ナトリ
ウム水溶液を加えた。混合物を30分間撹拌し、アンモニ
アを減圧下で除去しそして次に混合物を減圧下で(45mm
の水銀、6KPa)45℃において濃縮乾固した。得られた残
渣を75cm3のメタノール中に加えた。20cm3のメタノール
中の4.83gの濃硫酸からなる硫酸メタノール溶液を35分
間にわたり約20℃において得られた懸濁液に加えた。反
応混合物を50℃に3時間30分加熱した。0℃に冷却した
後に、27gの炭酸ナトリウムの20cm3の水中溶液を加え
た。二酸化炭素の発生が終了した後に、反応混合物を30
分間にわたり23℃に冷却した。6.1gの二炭酸ジ−t−ブ
チルの7cm3のメタノール中溶液を次に30分間にわたり加
えた。混合物を4時間撹拌し、そして次に50cm3のメタ
ノールの蒸発後に、60cm3の水を加えそして次に全ての
メタノールを蒸発させた。沈澱した生成物を濾過により
分離し、25cm3の水で2回洗浄しそして一定重量となる
まで乾燥した。このようにして、30%の収率で、2gの
(2S,3S)−3−t−ブトキシカルボニルアミノ−3−
フェニル−2−ヒドロキシプロピオン酸メチルが得ら
れ、その特性は下記の如くである: −融点:135.5−136℃、 −光学的回転:[α]D 25=+29.6゜(c=0.5、クロロ
ホルム)、 −赤外線スペクトル(フィルム):3380、3350、3000、2
970、2930、1720、1690、1510、1435、1385、1360、131
0、1285、1230、1205、1170、1105、1005、860、770、7
50、730および690cm-1における主要特性吸収帯、 −プロトン核磁気共鳴スペクトル(200MHz、CDCl3、化
学シフト(単位ppm)、結合定数J(単位Hz)):1.43
(s,9H)、2.84(d,J=7,1H)、3.71(s,3H)、4.60(d
d,J=3.5および7,1H)、5.10(ねじれたd,J=8,1H)、
7.20−7.37(m,5H,芳香族プロトン)、 −プロトン核磁気共鳴スペクトル(360MHz、d6−DMSO、
化学シフト(単位ppm)、結合定数J(単位Hz)):1.31
(広いs,9H)、3.55(s,3H)、4.14(d,J=7.7,1H)、
4.71(dd,1H)、5.65(広いs,1H)、7.18(d,J=7,1
H)、7.15−7.3(m,5H)。
実施例2 9mg(0.028ミリモル)の(4S,5S)−3−ベンゾイル
−2,2−ジメチル−4−フェニル−1,3−オキサゾリジン
−5−カルボン酸を0.46cm3の無水トルエン中溶液状
で、アルゴン雰囲気下で、磁気スタラーシステムが備え
られた5cm3の丸底フラスコ中に加えた。5.7mg(0.028ミ
リモル)のジシクロヘキシルカルボジイミドを次に加え
た。曇り始めた反応混合物を約20℃の温度において5分
間そのまま反応させ、そして次に6.4mg(0.009ミリモ
ル)の4,10β−ジアセトキシ−2α−ベンゾイルオキシ
−5β,20−エポキシ−1,13α−ジヒドロキシ−9−オ
キソ−7β−トリエチルシリルオキシ−11−タキセンお
よび1.1mg(0.009ミリモル)の4−(N,N−ジメチルア
ミノ)ピリジンの混合物を加えた。反応混合物を約20℃
の温度において5分間そのまま反応させ、そして次に72
℃に16時間加熱した。
約20℃の温度に冷却した後に、40cm3の酢酸エチルの
添加により反応混合物を希釈した。有機相を5cm3の飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液で2回、5cm3の水で3回、次
に5cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液で1回洗浄し、そし
て最後に無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。濾過および
減圧下での溶媒の蒸発後に、得られた残渣(21mg)をシ
リカ薄層クロマトグラフィーによりエチルエーテル/ジ
クロロメタン(8/92容量)混合物で溶離しながら2回精
製した。このようにして91%の収率で、8.4mg(0.008ミ
リモル)の(4S,5R)−3−ベンゾイル−2,2−ジメチル
−4−フェニル−1,3−オキサゾリジン−5−カルボン
酸4,10β−ジアセトキシ−2α−ベンゾイルオキシ−5
β,20−エポキシ−1−ヒドロキシ−9−オキソ−7β
−トリエチルシリルオキシ−11−タキセン−13α−イル
が得られ、その特性は下記の如くである: −赤外線スペクトル(フィルム):3400、2930、2850、1
730、1720、1630、1590、1570、1440、1360、1340、123
0、1195、1065、1015、1005、980および810cm-1におけ
る主要特性吸収帯、 −プロトン核磁気共鳴スペクトル(400MHz、CDCl3、化
学シフト(単位ppm)、結合定数J(単位Hz)):0.54−
0.61(m,6H)、0.92(t,J=8,9H)、1.20(s,3H)、1.2
2(s,3H)、1.65(s,3H)、1.86(s,3H)、1.93(広い
s,3H)、2.00(s,3H)、2.08(s,3H)、2.19(s,3H)、
1.82−2.15(m,3H)、2.46−2.54(m,1H)、3.77(d,J
=7.2,1H)、4.16(ABq,JAB=8.4,δ−δ=59.4,2
H)、4.46(dd,J=6.6および10.5,1H)、4.56(d,J=6.
8,1H)、4.88(d,J=8,1H)、5.27(d,J=6,1H)、5.64
(d,J=7.2,1H)、6.24(t,J=9,1H)、6.45(s,2H)、
6.94(広いs,2H,芳香族プロトン)、7.11−7.26(m,8H,
芳香族プロトン)、7.44−7.48(m,2H,芳香族プロト
ン)、7.59−7.61(m,1H,芳香族プロトン)、8.00−8.0
2(m,2H,芳香族プロトン)、 −13C磁気共鳴スペクトル(100MHz,CDCl3):5.20、6.6
9、9.99、14.26、20.82、21.07、21.62、26.42、35.2
7、37.04、43.18、46.69、58.28、65.97、71.68、72.0
6、74.79、74.85、76.32、78.93、80.74、84.09、93.4
3、102.65、126.11、126.86、127.83、128.02、128.5
0、128.69、129.14、129.43、130.00、133.67、133.8
2、138.81、139.90、166.93、169.13、169.85、201.6
0、 −質量スペクトル(FAB(+)−NBAマトリックス+KC
l):1046、1008(MH+)、948、930。
(4S,5S)−3−ベンゾイル−2,2−ジメチル−4−フ
ェニル−1,3−オキサゾリジン−5−カルボン酸は下記
の方法で製造できた: 12.5mg(0.04ミリモル)の(4S,5R)−5−ビニル−
3−ベンゾイル−2,2−ジメチル−4−フェニル−1,3−
オキサゾリジンを80μlのアセトニトリル中溶液状で、
磁気スタラーシステムが備えられた2cm3一首丸底フラス
コ中に加えた。80μlの四塩化炭素、120μlの水およ
び22mg(0.26ミリモル)の純粋な炭酸水素ナトリウムを
次に連続的に加えた。次に47mg(0.22ミリモル)の過ヨ
ウ素酸ナトリウムを小部分ずつ激しく撹拌しながら加え
た。混合物を約20℃において5分間そのまま反応させ、
そして次に2.4mgの三塩化ルテニウムを一段階で加え
た。生じた黒色の不均質混合物を20℃において72時間に
わたり激しく撹拌した。
反応混合物を10cm3の水中で希釈した。得られた塩基
性有機相を10cm3のエーテルで3回洗浄した。塩基性水
相を0℃に冷却しそして次に激しく撹拌しながら且つ20
cm3のジクロロメタンの存在下で2M塩酸水溶液を用いてp
H=1に酸性化した。沈降後に、酸性水相を15cm3のジク
ロロメタンで6回抽出した。一緒にした有機相を5cm3
水で3回そして次に5cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液で
1回洗浄した。無水硫酸ナトリウム上での乾燥および濾
過後に、有機相を減圧下で濃縮乾固した。このようにし
て、77%の収率で、10.0mg(0.031ミリモル)の(4S,5
S)−3−ベンゾイル−2,2−ジメチル−4−フェニル−
1,3−オキサゾリジン−5−カルボン酸が得られ、その
特性は下記の如くである: −赤外線スペクトル(フィルム):3700−2300、2970、2
940、2930、2900、2825、1740、1600、1590、1570、142
0−1400、1370、1360、1190、1180、1150、1120、1090
および855cm-1における主要特性吸収帯、 −プロトン核磁気共鳴スペクトル(200MHz、CDCl3、化
学シフト(単位ppm)、結合定数J(単位Hz)):1.81
(s,3H)、2.11(s,3H)、4.90−5.06(m,2H)、6.78−
6.93(m,4H,芳香族プロトン)、7.07−7.30(m,6H,芳香
族プロトン)。
(4S,5R)−5−ビニル−3−ベンゾイル−2,2−ジメ
チル−4−フェニル−1,3−オキサゾリジンは下記の方
法で製造できた: 32mg(0.12ミリモル)の(1S,2R)−1−フェニル−
1−ベンゾイルアミノ−2−ヒドロキシ−3−ブテンを
0.64cm3の無水トルエン中懸濁液状で、アルゴン雰囲気
下で、磁気スタラーシステムおよび還流コンデンサーが
備えられた10cm3一首丸底フラスコ中に加えた。226μl
(173mg、2.4ミリモル)の2−メトキシプロペン、6.0m
g(0.024ミリモル)のp−トルエンスルホン酸ピリジニ
ウムおよび8粒の4Å分子ふるいを次に加えた。生じた
反応混合物を約15℃の温度において2.5時間そのまま反
応させ、そして次に100℃に2時間加熱した。約15℃の
温度に冷却した後に、反応混合物を40cm3のジクロロメ
タン中で希釈した。有機相を5cm3の飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液で1回、5cm3の水で3回そして5cm3の飽和塩
化ナトリウム水溶液で1回洗浄し、そして次に無水硫酸
ナトリウム上で乾燥した。濾過および減圧下で濃縮乾固
後に、残渣が得られ、それをシリカゲル上で第1回目は
エチルエーテル/ジクロロメタン(2/98容量)混合物で
そして次に第2回目は酢酸エチル/ヘキサン(10/90容
量)で溶離させるクロマトグラフィーにより精製した。
このようにして38%の収率で、14mg(0.0456ミリモル)
の(4S,5R)−5−ビニル−3−ベンゾイル−2,2−ジメ
チル−4−フェニル−1,3−オキサゾリジンが得られ、
その特性は下記の如くである: −赤外線スペクトル(フィルム):3050、3010、2980、2
920、1635、1595、1570、1490、1385、1370、1355、124
5、1215、1145、1065、1030、1020、935、850および690
cm-1における主要特性吸収帯、 −プロトン核磁気共鳴スペクトル(400MHz、CDCl3、化
学シフト(単位ppm)、結合定数J(単位Hz)):1.78
(s,3H)、2.01(s,3H)、4.59(d,J=6.4,1H)、4.79
(pst,J=6.4,1H)、4.97−5.10(m,2H)、5.21−5.26
(m,1H)、6.78−6.94(m,4H,芳香族プロトン)、7.04
−7.30(m,6H,芳香族プロトン)。
実施例3 1cm3の無水トルエン中の23mg(0.058ミリモル)の(2
R,4S,5S)−3−t−ブトキシ−カルボニル−2−(4
−メトキシフェニル)−4−フェニル−1,3−オキサゾ
リジン−5−カルボン酸を、アルゴン雰囲気下で、磁気
スタラーシステムが備えられた5cm3一首丸底フラスコ中
に加え、そして次に11.9mg(0.058ミリモル)のジシク
ロヘキシルカルボジイミドを加えた。混合物を約25℃の
温度において5分間そのまま反応させ、そして次に2.3m
g(0.019ミリモル)の4−(N,N−ジメチルアミノ)ピ
リジンおよび17mg(0.019ミリモル)の4−アセトキシ
−2α−ベンゾイルオキシ−5β,20−エポキシ−1,13
α−ジヒドロキシ−9−オキソ−7β,10β−ビス(2,
2,2−トリクロロエトキシカルボニルオキシ)−11−タ
キセンの混合物を加えた。混合物を約25℃の温度におい
て5分間そのまま反応させ、そして次に74℃に24時間加
熱した。減圧下でのトルエンの蒸発後、得られた残渣
(74mg)をシリカ薄層クロマトグラフィーによりエチル
エーテル/ジクロロメタン(5/95容量)で溶離しながら
精製した。このようにして15%の(2R,4S,5S)−3−t
−ブトキシカルボニル−2−(4−メトキシフェニル)
−4−フェニル−1,3−オキサゾリジン−5−カルボン
酸4−アセトキシ−2α−ベンゾイルオキシ−5β,20
−エポキシ−1−ヒドロキシ−9−オキソ−7β,10β
−ビス(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル)オキ
シ−11−タキセン−13α−イルで汚染された23.4mg(0.
012ミリモル)の(2R,4S,5R)−3−t−ブトキシカル
ボニル−2−(4−メトキシフェニル)−4−フェニル
−1,3−オキサゾリジン−5−カルボン酸4−アセトキ
シ−2α−ベンゾイルオキシ−5β,20−エポキシ−1
−ヒドロキシ−9−オキソ−7β,10β−ビス(2,2,2−
トリクロロエトキシカルボニル)オキシ−11−タキセン
−13α−イルが得られた。
(2R,4S,5R)−3−t−ブトキシカルボニル−2−
(4−メトキシフェニル)−4−フェニル−1,3−オキ
サゾリジン−5−カルボン酸4−アセトキシ−2α−ベ
ンゾイルオキシ−5β,20−エポキシ−1−ヒドロキシ
−9−オキソ−7β,10β−ビス(2,2,2−トリクロロエ
トキシカルボニル)オキシ−11−タキセン−13α−イル
は下記の特性を有する: −融点:164−167℃、 −赤外線スペクトル(フィルム):3500、2950、2900、1
760、1730、1720、1700、1605、1580、1505、1380、137
5、1360、1240、1140、1060、815、760および710cm-1
おける主要特性吸収帯、 −プロトン核磁気共鳴スペクトル(500MHz、CDCl3、化
学シフト(単位ppm)、結合定数J(単位Hz)):1.05
(s,9H)、1.16(s,3H)、1.24(s,3H)、1.64(s,3
H)、1.80(s,3H)、1.85(広いs,3H)、1.98−2.05
(m,1H)、2.07−2.14(m,1H)、2.18−2.26(m,1H)、
2.53−2.64(m,1H)、3.81(d,J=7.0,1H)、3.82(s,3
H)、4.18(ABq,JAB=8.5,δ−δ=80.7,2H)、4.5
8(s,1H)、4.74(ABq,JAB=11.8,δ−δ=150.6,2
H)、4.77(ABq,JAB=11.8,δ−δ=7.7,2H)、4.8
8(ねじれたd,J=9.3,1H)、5.41(広いs,1H)、5.55
(dd,J=7.2および10.7,1H)、5.64(d,J=7.0,1H)、
6.10(t,J=8.8,1H)、6.14(s,1H)、6.40(広いs,1
H)、6.93(d,J=8.8,2H,芳香族プロトン)、7.26−7.4
4(m,7H,芳香族プロトン)、7.48−7.52(m,2H,芳香族
プロトン)、7.62−7.65(m,1H,芳香族プロトン)、8.0
1−8.03(m,2H,芳香族プロトン)。
13mg(0.01ミリモル)の上記で得られたエステル(2
種のエピマー類の混合物)を、0.75cm3のメタノール中
溶液状で、磁気スタラーシステムが備えられた5cm3一首
フラスコ中に加え、そして次に0.75cm3の氷酢酸を加え
た。混合物を65℃に5分間加熱しそして次に65mgの亜鉛
/銅組み合わせ物(20gの亜鉛および3gの硫酸銅一水塩
から製造された)を加えた。黒色の不均質混合物を65℃
において30分間撹拌した。約25℃の温度に冷却した後
に、反応混合物を30cm3のジクロロメタン中で希釈し
た。濾過をセリットを通して行いそして次に固体を10cm
3のジクロロメタンで3回洗浄した。溶媒を減圧下で除
去した。得られた残渣をシリカゲル薄層クロマトグラフ
ィーによりメタノール/ジクロロメタン(5/95容量)混
合物で溶離しながら精製した。このようにして15−20%
の(2R,4S,5S)−3−t−ブトキシカルボニル−2−
(4−メトキシフェニル)−4−フェニル−1,3−オキ
サゾリジン−5−カルボン酸4−アセトキシ−2α−ベ
ンゾイルオキシ−5β,20−エポキシ−9−オキソ−1,7
β,10β−トリヒドロキシ−11−タキセン−13α−イル
で汚染された5.6mg(0.006ミリモル)の(2R,4S,5R)−
3−t−ブトキシカルボニル−2−(4−メトキシフェ
ニル)−4−フェニル−1,3−オキサゾリジン−5−カ
ルボン酸4−アセトキシ−2α−ベンゾイルオキシ−5
β,20−エポキシ−9−オキソ−1,7β,10β−トリヒド
ロキシ−11−タキセン−13α−イルが60%の収率で得ら
れた。
(2R,4S,5R)−3−t−ブトキシカルボニル−2−
(4−メトキシフェニル)−4−フェニル−1,3−オキ
サゾリジン−5−カルボン酸4−アセトキシ−2α−ベ
ンゾイルオキシ−5β,20−エポキシ−9−オキソ−1,7
β,10β−トリヒドロキシ−11−タキセン−13α−イル
は下記の特性を有する: −赤外線スペクトル(フィルム):3430、2960、2880、2
840、1730、1720、1700、1685、1605、1580、1505、144
0、1380、1360、1340、1265、1240、1170、1130、106
0、1015、975、905、720および695cm-1における主要特
性吸収帯、 −プロトン核磁気共鳴スペクトル(400MHz、CDCl3、化
学シフト(単位ppm)、結合定数J(単位Hz)):1.05
(s,9H)、1.09(s,3H)、1.20(s,3H)、1.57(s,3
H)、1.70(s,3H)、1.73−1.90(m,1H)、1.85(広い
s,3H)、2.02−2.19(m,2H)、2.47−2.60(m,1H)、3.
81(d,J=7,1H)、3.82(s,3H)、4.15(d,J=1.5,1
H)、4.18(ABq,JAB=8.5,δ−δ=55.6,2H)、4.5
6(d,J=5.0,1H)、4.87(ねじれたdd,J=8,1H)、5.10
(d,J=1.5,1H)、5.42(広いs,1H)、5.62(d,J=4,1
H)、6.13(t,J=8,1H)、6.39(広いs,1H)、6.92(m,
2H,芳香族プロトン)、7.30−7.44(m,7H,芳香族プロト
ン)、7.47−7.51(m,2H,芳香族プロトン)、7.59−7.6
4(m,1H,芳香族プロトン)、8.01−8.05(m,7H,芳香族
プロトン)、 −質量スペクトル(FAB(+)−NBAマトリックス+KC
l):1276(M+)、 −元素分析(C57H61O19NCl6): 計算値 C% 53.62 H% 4.81 N% 1.10 実測値 53.22 4.82 1.16。
4.4mg(0.0047ミリモル)の上記で得られた生成物を
磁気スタラーが備えられた5cm3一首フラスコ中に加え
た。混合物を0℃に冷却しそして次に0.28μlの33%塩
酸を含有する64μlの酢酸エチル溶液を加えた。生じた
均質反応混合物を0℃において5分間そして次に約25℃
の温度において5時間反応させた。反応混合物を20cm3
の酢酸エチル中で希釈しそして次に有機相を5cm3の飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液で処理した。沈降により分離
した有機相を5cm3の水で3回そして5cm3の飽和塩化ナト
リウム水溶液で1回洗浄し、そして次に無水硫酸ナトリ
ウム上で乾燥した。濾過および減圧下での濃縮乾固後
に、得られた残渣をシリカゲル薄層クロマトグラフィー
によりメタノール/ジクロロメタン(5/95容量)混合物
で溶離しながら精製した。痕跡量の(2S,3S)−3−t
−ブトキシカルボニルアミノ−3−フェニル−2−ヒド
ロキシプロピオン酸4−アセトキシ−2α−ベンゾイル
オキシ−5β,20−エポキシ−9−オキソ−1,7β,10β
−トリヒドロキシ−11−タキセン−13α−イルも含有し
ない純粋な3.0mg(0.0037ミリモル)の純粋な(2R,3S)
−3−t−ブトキシカルボニルアミノ−3−フェニル−
2−ヒドロキシプロピオン酸4−アセトキシ−2α−ベ
ンゾイルオキシ−5β,20−エポキシ−9−オキソ−1,7
β,10β−トリヒドロキシ−11−タキセン−13α−イル
(すなわちタキソテレ)が78%の収率で得られた。
使用された条件下で保護基が除去されていない0.8mg
(0.0009ミリモル)の(2R,4S,5S)−3−t−ブトキシ
カルボニル−2−(4−メトキシフェニル)−4−フェ
ニル−1,3−オキサゾリジン−5−カルボン酸4−アセ
トキシ−2α−ベンゾイルオキシ−5β,20−エポキシ
−9−オキソ−1,7β,10β−トリヒドロキシ−11−タキ
セン−13α−イルが回収された。
このようにして得られたタキソテレは下記の特性を有
する: −赤外線スペクトル(フィルム):3450、3100、3050、2
950、2920、2890、2850、1730、1710、1600、1580、149
0、1450、1390、1370、1315、1270、1245、1160、110
5、1095、1070、1020、980、910、730および710cm-1
おける主要特性吸収帯、 −プロトン核磁気共鳴スペクトル(300MHz、CDCl3、化
学シフト(単位ppm)、結合定数J(単位Hz)):1.13
(s,3H)、1.24(s,3H)、1.34(s,9H)、1.76(s,3
H)、1.85(s,3H)、1.74−1.85(m,1H)、2.26−2.29
(m,2H)、2.37(s,3H)、2.54−2.66(m,1H)、3.31
(ねじれたd,J=4.4,1H)、3.92(d,J=7,1H)、4.18−
4.30(m,1H)、4.18(s,1H)、4.25(ABq,JAB=8.3、δ
−δ=35.3,2H)、4.62(広いd,1H)、4.94(d,J=
8.5,1H)、5.20(s,1H)、5.26(広いねじれたd,1H)、
5.41(ねじれたd,J=9.4,1H)、5.68(d,J=7,1H)、6.
21(t,J=8.0および8.8,1H)、7.31−7.40(m,5H,芳香
族プロトン)、7.47−7.52(m,2H,芳香族プロトン)、
7.59−7.64(m,1H,芳香族プロトン)、8.09−8.12(m,2
H,芳香族プロトン)。
(2R,4S,5S)−3−t−ブトキシカルボニル−2−
(4−メトキシフェニル)−4−フェニル−1,3−オキ
サゾリジン−5−カルボン酸は下記の方法で製造でき
た: 33mg(0.08ミリモル)の(2R,4S,5S)−3−t−ブト
キシ−カルボニル−2−(4−メトキシフェニル)−4
−フェニル−5−メトキシ−カルボニル−1,3−オキサ
ゾリジンを、15cm3のメタノール中懸濁液状で、アルゴ
ン雰囲気下で、磁気スタラーシステムが備えられた50cm
3丸底フラスコ中に加えた。50cm3の水および33mg(0.24
ミリモル)の炭酸カリウムを次に加えた。混合物を約25
℃の温度において96時間そのまま反応させた。反応混合
物は均質となった。メタノールを減圧下で除去した。塩
基性水相を10cm3の水中で希釈しそして次に15cm3のエー
テルで3回抽出した。水相を0℃に冷却しそして次に激
しく撹拌しながら20cm3のジクロロメタンの存在下で4M
塩酸水溶液を用いて1以下のpHに酸性化した。酸性水相
を20cm3のジクロロメタンで8回抽出した。一緒にした
有機相を5cm3の水で3回そして次に5cm3の飽和塩化ナト
リウム水溶液で1回洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリ
ウム上で乾燥した。濾過および減圧下での濃縮乾固後
に、94%の収率で、30.0mg(0.075ミリモル)の(2R,4
S,5S)−3−t−ブトキシカルボニル−2−(4−メト
キシフェニル)−4−フェニル−1,3−オキサゾリジン
−5−カルボン酸が得られ、その特性は下記の如くであ
る: −融点:148.5−150.5℃ −光学的回転:[α]D 25=+46.4゜(c=1.0、クロロ
ホルム)、 −赤外線スペクトル(フィルム):3700−2300、2950、2
900、2820、1755、1700、1605、1580、1505、1385、136
0、1300、1285、1240、1215、1165、1130、1075、106
5、1020、930、900、850、820および685cm-1における主
要特性吸収帯、 −プロトン核磁気共鳴スペクトル(200MHz、CDCl3)、
化学シフト(単位ppm)、結合定数J(単位Hz)):1.11
(s,9H)、3.82(s,3H)、4.2(非常に広いs,1H)、4.9
9(d,J=6.4,1H)、5.18(majねじれたd,J=6.4)およ
び5.36(mino,広いs)(1H)、6.46(mino)および6.6
6(majo)(s,2H)、6.94(d,J=8.6,2H,芳香族プロト
ン)、7.20−7.46(m,7H,芳香族プロトン)、 −質量スペクトル(C.I.、NH3+イソブタン):417(MH+
+NH3)、400(MH+)、361、344、300、264、225、19
2、177、137。
(2R,4S,5S)−3−t−ブトキシカルボニル−2−
(4−メトキシフェニル)−4−フェニル−5−メトキ
シカルボニル−1,3−オキサゾリジンは下記の方法の1
種に従い製造できた: 1)10mg(0.034ミリモル)の(2S,3S)−3−t−ブト
キシカルボニル−3−フェニル−2−ヒドロキシプロピ
オン酸メチルを、0.5cm3の無水トルエン中懸濁液状で、
アルゴン雰囲気下で、磁気スタラーシステムが備えられ
た2cm3一首丸底フラスコ中に加えた。1mg(0.004ミリモ
ル)のp−トルエンスルホン酸ピリジニウムを次に加え
た。生じた反応混合物を115℃に加熱した。この温度に
おける5分後に、13μl(13.9mg、0.076ミリモル)の
p−メトキシベンズアルデヒドジメチルアセタールを加
えた。均質になった反応混合物を溶媒の還流下で5分間
加熱した。約20℃の温度に冷却した後に、反応混合物を
30cm3のジクロロメタン中で希釈した。有機相を5cm3
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で1回で洗浄しそして次
に5cm3の水で2回そして5cm3の飽和塩化ナトリウム水溶
液で1回洗浄した。無水硫酸ナトリウム上での乾燥、濾
過および減圧下での濃縮乾固後に、残渣をシリカゲル薄
層クロマトグラフィーによりエチルエーテル/ヘキサン
(6/4容量)混合物で溶離しながら精製した。このよう
にして13.9mg(0.0336ミリモル)の(2R,4S,5S)−3−
t−ブトキシカルボニル−2−(4−メトキシフェニ
ル)−4−フェニル−5−メトキシカルボニル−1,3−
オキサゾリジンおよび(2S,4S,5S)−3−t−ブトキシ
カルボニル−2−(4−メトキシフェニル)−4−フェ
ニル−5−メトキシカルボニル−1,3−オキサゾリジン
の40/60比混合物が得られた。全体的収率は99%であっ
た。
エステルをシリカゲル薄層クロマトグラフィーにより
エチルエーテル/ヘキサン(2/8容量)混合物で溶離し
ながら分離することができた。
(2R,4S,5S)−3−t−ブトキシカルボニル−2−
(4−メトキシフェニル)−4−フェニル−5−メトキ
シカルボニル−1,3−オキサゾリジンは下記の特性を有
する: −融点:208−208.5℃、 −光学的回転:[α]D 25=+53゜(c=1.1、クロロホ
ルム)、 −赤外線スペクトル(フィルム):2950、1725、1680、1
600、1575、1500、1380、1350、1280、1260、1240、120
0、1160、1120、1065、1050、1030および1010cm-1にお
ける主要特性吸収帯、 −2種のロータマー形のプロトン核磁気共鳴スペクトル
(200MHz、CDCl3、化学シフト(単位ppm)、結合定数J
(単位Hz)):1.12(s,9H)、3.32(s,3H)、3.82(s,3
H)、5.00(d,J=6.5,1H)、5.16(majo,ねじれたd,J=
5.6)および5.34(mino,広いs,1H)、6.48(mino)およ
び6.68(majo)(2s,1H)、6.93(d,J=8.4,2H,芳香族
プロトン)、7.20−7.50(m,7H,芳香族プロトン)、 −質量スペクトル(D/CI、NH3+イソブタン):414(M
H+)、356、314、312、250、222、206、179、177、16
2、151、134、119。
(2S,4S,5S)−3−t−ブトキシカルボニル−2−
(4−メトキシフェニル)−4−フェニル−5−メトキ
シカルボニル−1,3−オキサゾリジンは下記の特性を有
する: −赤外線スペクトル(フィルム):2950、2900、1760、1
730、1695、1600、1580、1505、1450、1430、1380、136
0、1335、1290、1240、1210、1160、1150、1080、103
0、1020、920、801および680cm-1における主要特性吸収
帯 −プロトン核磁気共鳴スペクトル(200MHz、CDCl3、化
学シフト(単位ppm)、結合定数J(単位Hz)):1.26
(s,9H)、3.37(s,3H)、3.82(s,3H)、5.01(d,J=
7.1,1H)、5.27(d,J=7.1,1H)、6.05(s,1H)、6.91
(d,J=8.4,2H,芳香族プロトン)、7.26−7.56(m,5H,
芳香族プロトン)、7.49(d,J=8.4,2H,芳香族プロト
ン)、 −質量スペクトル(D/CI、NH3+イソブタン):414(M
H+)、356、339、314、312、296、250、224、222、20
6、177、162、151、135、121。
2)5.0mg(0.017ミリモル)の(2S,3S)−3−t−ブ
トキシカルボニルアミノ−3−フェニル−2−ヒドロキ
シプロピオン酸メチルを、0.25cm3の無水トルエン中懸
濁液状で、アルゴン雰囲気下で、磁気スタラーシステム
が備えられた2cm3丸底フラスコ中に加えた。10.0μl
(10.7mg、0.059ミリモル)のp−メトキシベンズアル
デヒドジメチルアセタールを次に加えた。生じた反応混
合物を95℃に加熱しそして次に1mgのp−トルエンスル
ホン酸ピリジニウム−重合体を加えた。加熱を95℃にお
いて24時間続けた。約20℃の温度に冷却した後に、反応
混合物を30cm3のジクロロメタン中で希釈した。有機相
を5cm3の飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で1回処理し、
次に5cm3の水で3回そして5cm3の飽和塩化ナトリウム水
溶液で1回洗浄した。無水硫酸ナトリウム上での乾燥、
濾過および濃縮乾固後に、シリカゲル薄層クロマトグラ
フィーによりエチルエーテル/ヘキサン(1/1容量、2
回)混合物を用いて溶離しながら精製した後に、93%の
収率で、6.5mg(0.016ミリモル)の(2R,4S,5S)−3−
t−ブトキシカルボニル−2−(4−メトキシフェニ
ル)−4−フェニル−5−メトキシカルボニル−1,3−
オキサゾリジンおよび(2S,4S,5S)−3−t−ブトキシ
カルボニル−2−(4−メトキシフェニル)−4−フェ
ニル−5−メトキシカルボニル−1,3−オキサゾリジン
の30/70比の混合物が得られた。
3)10.0mg(0.034ミリモル)の(2S,3S)−3−t−ブ
トキシカルボニルアミノ−3−フェニル−2−ヒドロキ
シプロピオン酸メチルを、0.5cm3の無水トルエン中懸濁
液状で、アルゴン雰囲気下で、磁気スタラーシステムが
備えられた2cm3一首丸底フラスコ中に加えた。13.0μl
(13.9mg、0.076ミリモル)のp−メトキシベンズアル
デヒドジメチルアセタールを次に加えた。生じた反応混
合物を74℃に5分間加熱しそして次に2.5mgのp−トル
エンスルホン酸一水塩を加えた。加熱を74℃において17
時間続けた。冷却後に、反応混合物を30cm3のジクロロ
メタン中で希釈した。有機相を5cm3の飽和炭酸水素ナト
リウム水溶液で1回処理し、次に5cm3の水で2回そして
5cm3の飽和塩化ナトリウム水溶液で1回洗浄した。無水
硫酸ナトリウム上での乾燥、濾過および減圧下での濃縮
乾固後に、シリカゲル薄層クロマトグラフィーによりエ
チルエーテル/ヘキサン(1/1容量)混合物を用いて溶
離しながら精製した後に、45%の収率で、6.3mg(0.015
ミリモル)の(2R,4S,5S)−3−t−ブトキシカルボニ
ル−2−(4−メトキシフェニル)−4−フェニル−5
−メトキシカルボニル−1,3−オキサゾリジンおよび(2
S,4S,5S)−3−t−ブトキシカルボニル−2−(4−
メトキシフェニル)−4−フェニル−5−メトキシカル
ボニル−1,3−オキサゾリジンの61/39比混合物が得られ
た。
4)5.0mg(0.017ミリモル)の(2S,3S)−3−t−ブ
トキシカルボニルアミノ−3−フェニル−2−ヒドロキ
シプロピオン酸メチルを、0.25cm3の無水トルエン中懸
濁液状で、アルゴン雰囲気下で、磁気スタラーシステム
が備えられた2cm3一首丸底フラスコ中に加えた。6.5μ
l(6.95mg、0.038ミリモル)のp−メトキシベンズア
ルデヒドジメチルアセタールを次に加えた。生じた反応
混合物を76℃に5分間加熱しそして次に0.5mg(0.002ミ
リモル)の樟脳スルホン酸を加えた。加熱を76℃におい
て続けた。4時間反応させた後に、4.0μl(2.43mg、
0.076ミリモル)のメタノールを加えそして混合物を76
℃においてさらに44時間そのまま反応させた。冷却後
に、反応混合物を30cm3のジクロロメタン中で希釈し
た。有機相を5cm3の飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で1
回処理し、次に5cm3の水で2回そして5cm3の飽和塩化ナ
トリウム水溶液で1回洗浄した。無水硫酸ナトリウム上
での乾燥、濾過および減圧下での濃縮乾固後に、シリカ
ゲル薄層クロマトグラフィーによりエチルエーテル/ヘ
キサン(3/2容量)混合物を用いて溶離しながら精製し
た後に、53%の収率で、3.7mg(0.009ミリモル)の(2
R,4S,5S)−3−t−ブトキシカルボニル−2−(4−
メトキシフェニル)−4−フェニル−5−メトキシカル
ボニル−1,3−オキサゾリジンおよび(2S,4S,5S)−3
−t−ブトキシカルボニル−2−(4−メトキシフェニ
ル)−4−フェニル−5−メトキシカルボニル−1,3−
オキサゾリジンの74/26比混合物が得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61P 35/02 A61P 35/02 (72)発明者 カナザワ, アリス フランス国エフ―38000グルノブル・ク ールベリア97 (56)参考文献 特表 平8−501788(JP,A) 特表 平8−501789(JP,A) 特表 平6−504771(JP,A) Tetrahedron Lette rs,Vol.33,No.36(1992) P.5185−5188 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 413/12 C07D 263/16 C07D 305/14 A61K 31/41 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式: [式中、 Arはアリール基を表し、 Rはフェニル基または基R5−O−を表し、ここで R5は −炭素数1〜8の直鎖もしくは分枝鎖状のアルキル基、
    炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数3〜8のアルキニ
    ル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数4〜6
    のシクロアルケニル基または炭素数7〜11のビシクロア
    ルキル基を表わし、これらの基は場合によりハロゲン原
    子並びにヒドロキシル基、炭素数1〜4のアルコキシ
    基、各アルキル部分の炭素数が1〜4のジアルキルアミ
    ノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基、1−ピペラジニル
    基(場合により4−位置で炭素数1〜4のアルキル基ま
    たはアルキル部分の炭素数が1〜4のフェニルアルキル
    基により置換されていてもよい)、炭素数3〜6のシク
    ロアルキル基、炭素数4〜6のシクロアルケニル基、フ
    ェニルシアノ基、カルボキシル基またはアルキル部分の
    炭素数が1〜4のアルコキシカルボニル基から選択され
    る1個もしくは複数の置換基により置換されていてもよ
    く、或いは −場合によりハロゲン原子および炭素数1〜4のアルキ
    ル基または炭素数1〜4のアルコキシ基から選択される
    1個もしくは複数の原子または基により置換されていて
    もよいフェニル基を表わし、或いは −4〜6員を含有しそして場合により1個もしくは複数
    の炭素数1〜4のアルキル基により置換されていてもよ
    い飽和もしくは不飽和の窒素−含有ヘテロシクリル基を
    表わし、 ここで、シクロアルキル、シクロアルケニルまたはビシ
    クロアルキル基は場合により1個もしくは複数の炭素数
    1〜4のアルキル基により置換されていてもよいと理解
    され、 を表し、 R1およびR2は同一もしくは相異なり、水素原子またはア
    ルキル、フェニルアルキル、フェニル、アルコキシフェ
    ニルもしくはジアルコキシフェニル基を表すか、或いは
    R1およびR2はそれらが結合している炭素原子と一緒にな
    って4〜7員を有する環を形成し、 R3はアセチル基またはヒドロキシル官能基の保護基を表
    し、 そして R4はヒドロキシル官能基の保護基を表す] のタキサン誘導体を製造する方法であって、一般式: [式中、R3およびR4は上記で定義したとおりである] の保護されたバッカチンIIIまたは保護された10−デア
    セチルバッカチンIIIを、場合によりハライド、無水物
    または混合無水物形であってもよい一般式: [式中、Ar、R、R1およびR2は上記で定義したとおりで
    ある] の酸により、0〜90℃の間の温度においてエステル化す
    ることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】エステル化を一般式: [式中、Ar、R、R1およびR2は請求の範囲第1項で定義
    したとおりである] の酸により行い、該反応を縮合剤および活性化剤の存在
    下で有機溶媒中で0〜90℃の間の温度において行うこと
    を特徴とする、請求の範囲第1項に記載の方法。
  3. 【請求項3】縮合剤がイミド類および反応性カーボネー
    ト類から選択されそして活性化剤がアミノピリジン類か
    ら選択されることを特徴とする、請求の範囲第2項に記
    載の方法。
  4. 【請求項4】縮合剤がジシクロヘキシルカルボジイミド
    およびジ−2−ピリジルケトンから選択されそして活性
    化剤が4−ジメチルアミノピリジンまたは4−ピロリジ
    ノピリジンから選択されることを特徴とする、請求の範
    囲第3項に記載の方法。
  5. 【請求項5】溶媒がエーテル類、ケトン類、エステル
    類、ニトリル類、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化された
    脂肪族炭化水素類および芳香族炭化水素類から選択され
    ることを特徴とする、請求の範囲第2項に記載の方法。
  6. 【請求項6】溶媒が芳香族炭化水素類から選択されるこ
    とを特徴とする、請求の範囲第5項に記載の方法。
  7. 【請求項7】エステル化を一般式: [式中、Ar、R、R1およびR2は請求の範囲第1項で定義
    したとおりである] の無水物により行い、該反応を活性化剤の存在下で有機
    溶媒中で0〜90℃の間の温度において行うことを特徴と
    する、請求の範囲第1項に記載の方法。
  8. 【請求項8】活性化剤がアミノピリジン類から選択され
    ることを特徴とする、請求の範囲第7項に記載の方法。
  9. 【請求項9】活性化剤が4−ジメチルアミノピリジンま
    たは4−ピロリジノピリジンから選択されることを特徴
    とする、請求の範囲第8項に記載の方法。
  10. 【請求項10】溶媒がエーテル類、ケトン類、エステル
    類、ニトリル類、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化された
    脂肪族炭化水素類および芳香族炭化水素類から選択され
    ることを特徴とする、請求の範囲第7項に記載の方法。
  11. 【請求項11】エステル化を場合によりその場で塩基の
    存在下で製造されてもよい一般式: [式中、Ar、R、R1およびR2は請求の範囲第1項で定義
    したとおりであり、そしてXはハロゲン原子またはアシ
    ルオキシもしくはアロイルオキシ基を表す] の活性化された酸により行い、該反応を有機溶媒中で0
    〜90℃の間の温度において行うことを特徴とする、請求
    の範囲第1項に記載の方法。
  12. 【請求項12】塩基が窒素系有機塩基から選択されるこ
    とを特徴とする、請求の範囲第11項に記載の方法。
  13. 【請求項13】窒素系有機塩基が脂肪族第3級アミン
    類、ピリジンおよびアミノピリジン類から選択されるこ
    とを特徴とする、請求の範囲第12項に記載の方法。
  14. 【請求項14】有機溶媒がエーテル類、ケトン類、エス
    テル類、ニトリル類、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化さ
    れた脂肪族炭化水素類および芳香族炭化水素類から選択
    されることを特徴とする、請求の範囲第11項に記載の方
    法。
  15. 【請求項15】溶媒が芳香族炭化水素類から選択される
    ことを特徴とする、請求の範囲第14項に記載の方法。
  16. 【請求項16】場合により塩、場合により1個もしくは
    複数のフェニル基により置換されていてもよい炭素数1
    〜4の脂肪族アルコールとのエステル、無水物、混合無
    水物またはハライド形であってもよい、一般式: [式中、Ar、R、R1およびR2は請求の範囲第1項で定義
    したとおりである] の酸類。
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