JP3025033U - メガネフレームの樹脂製部品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂製のメガネフレームを対象とし、従来の
光沢面を有する場合に比べて手触りが良く、また滑りに
くく、更に装飾的にも素朴で落着いた感じを与えるフレ
ームの提供。 【解決手段】 フレーム部品の外表面には細長い凹溝
５、５…を多数形成し、しかもこれら凹溝５、５…の方
向はほぼ一定しているが、長さはランダムであり、時に
は茶色系と黒色系の樹脂を混合することで木目模様を形
成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はメガネフレームの樹脂製部品において、その表面状態の特徴に関する ものである。

【０００２】

【従来の技術】

メガネには金属製フレームと樹脂製フレームがあって、これらのフロント部に 形成しているリムには所定のレンズが嵌められている。又金属製の部品と樹脂製 の部品が組み合わされて構成しているメガネフレームも使用されている。ところ で、これらのメガネフレームはその形状はもとより、表面にも色々な装飾模様が 形成されていて、該メガネフレームの装飾化を図っている。

【０００３】 メガネフレームに施される装飾方法には、メッキや塗装を金属製のフレームの 表面に施す場合や、宝石等の装飾部品を取り付けする場合もある。一方の樹脂製 フレームにあっては、メッキや塗装をすることは出来ず、部分的な印刷模様が施 される場合もあるが、一般的には成形したままの状態でメガネフレームに組み立 てしたり、時には表面の光沢を除去する為に砂打ち加工することもある。

【０００４】

【本考案が解決しようとする課題】

このように、樹脂製のメガネフレーム部品は施される装飾が乏しくて、これら 部品から構成するメガネフレームは個性に欠けるといった問題もある。本考案が 解決しようとする課題はこの問題点であって、樹脂製のメガネフレーム部品の表 面に長く延びた凹溝を形成した部品を提供する。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案のメガネフレーム部品は樹脂製であって、その外表面には凹溝を形成し ている。該溝は細長く、その長さは一定せずしてランダムに形成され、勿論、部 品の表面は粗くなり、光沢面は無くなる。ここで、該溝は射出成形されたもので はなく、成形した樹脂製部品の表面を砥石やカッターによって加工されたもので ある。

【０００６】 部品はフロントフレーム又はツルが対象と成り、裏面は滑らかな平担面であっ て、外表面が上記凹溝を有している。この場合、部品を単色にて成形することな く、複数の色彩を層を成して成形する場合、この色彩層と凹溝を組み合わせた装 飾面として形成することも出来る。以下、本考案に係る実施例を図面に基づいて 詳細に説明する。

【０００７】

【実施例】

図１（ａ）、（ｂ）は本考案の部品を用いたメガネフレームを表している実施 例である。メガネフレームの基本的な形態は従来のフレームと同じであって、リ ム１、１は連結部材２によって連結され、リム１、１の外側にはヨロイ３、３が 固定されている。そして、該ヨロイ３には蝶番を介してツル４が折り畳み出来る ように連結している。

【０００８】 同図に示すメガネフレームはフロント部を金属製とし、ヨロイ３及びツル４は 樹脂製と成っていて、該ツル４は樹脂材を射出成形したものであって、しかもそ の表面には細い凹溝５、５…が長手方向に形成されている。この凹溝５はツル４ の成形とは別に加工され、例えば粗い砥石を用いて研削したり、先の尖ったカッ ターにてツル表面を削り取ることによって形成される。従って、個々の凹溝５、 ５…はその長さや溝幅はランダム化している。又凹溝５の方向は一般に長手方向 であるが、時には曲がったり、斜めに傾斜したりして形成されている。

【０００９】 図２は図１（ｂ）のＡ−Ａ断面拡大図を表している。同図から明らかなように 、ツル４は２色の樹脂を混合して成形され、その結果、ツル断面はカラーＡ層６ 、６…とカラーＢ層７、７…とで構成している。例えば、カラーＡ層を茶色系と し、カラーＢ層７を黒色系とするならば、該ツル４の表面は木質の表面のように 、これら各カラーＡ層６、６…及びカラーＢ層７、７…は木目模様を呈すことに なる。そしてその表面に凹溝５、５…を形成することによって、該木目模様は一 段と強調される。

【００１０】 これらの凹溝５、５…面はカッター等によって削り取られて形成したものであ って、光沢面はなく、ツル４の材質が木質であるように見受けられる。勿論、該 ツル４を木質面として形成する必要はないが、単色のツルよりは２色ないし３色 からなるツルの場合が凹溝と調和してより効果的である。

【００１１】 ところで前記図１に示したメガネフレームはツル４に本考案の凹溝５、５…を 形成していて、リム１、１及び連結部材２は金属製と成っている。メガネフレー ムのフロント部も同じく樹脂製とするならば、リムや連結部材の外表面にもツル ４と同じ凹溝を形成することは出来る。そして、メガネフレーム全体を木目模様 として形成することが可能である。以上述べたように、本考案のメガネフレーム 部品はその表面に凹溝を形成したものであり、次のような効果を得ることが出来 る。

【００１２】

【考案の効果】

本考案のメガネフレームの樹脂製部品はその外表面に細長い凹溝を多数形成し たものであって、夏場汗をかいても滑りにくい。又、従来の光沢面を有す樹脂製 のメガネフレームに比べて手触りが良く、更に該凹溝は輝きはなくメガネフレー ムは落ち着いた感じを呈し得る。そして、部品を多色成形するならば該凹溝と調 和させることが出来て樹脂製部品の装飾効果が得られる。特に、茶色系と黒色系 の２色を用いて成形することで木目模様を形成することが出来るが、この木目模 様に細い凹溝を多数形成するならば、木質から成るメガネフレームの感を与え、 従来のフレームでは得られない素朴で落ち着いた樹脂製フレームと成る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の部品を備えたメガネフレームであっ
て、（ａ）は正面図、（ｂ）は側面図。

【図２】図１（ｂ）のＡ−Ａ断面拡大図。

【符号の説明】

１ リム ２ 連結部材 ３ ヨロイ ４ ツル ５ 凹溝 ６ カラーＡ層 ７ カラーＢ層

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 樹脂製のメガネフレーム部品において、
   その外表面には細長い凹溝を多数、しかも方向はほぼ一
   定であるが長さはランダムに形成したことを特徴とする
   メガネフレームの樹脂製部品。
2. 【請求項２】 ２色ないし３色の樹脂を混合した樹脂製
   のメガネフレーム部品において、その外表面には形成さ
   れる色彩模様に合わせて細長い凹溝を多数、しかも方向
   はほぼ一定であるが長さはランダムに形成したことを特
   徴とするメガネフレームの樹脂製部品。
3. 【請求項３】 茶色系と黒色系の樹脂を混合して木目模
   様を有す樹脂製のメガネフレーム部品において、その外
   表面には上記木目模様に合わせて細長い凹溝を多数、し
   かも方向はほぼ一定であるが長さはランダムに形成した
   ことを特徴とするメガネフレームの樹脂製部品。